説明

成形品の製造方法及び液体供給ユニット

【課題】第1成形部材と第2成形部材との間に可撓性のシート部材を挟み込んだ状態でこれらを一体に成形してもシート部材の変形を抑制することが可能な成形品の製造方法及び液体供給ユニットを提供する。
【解決手段】液体供給ユニットは、可動型21にケース部材14を保持させるとともに固定型22に各針部材16を保持させる保持ステップと、ケース部材14の各周壁部の内側にフィルター15をそれぞれ配置する配置ステップと、金型20の型締めを行うことで、ケース部材14と各針部材16とで各フィルター15を挟持する型締めステップと、ケース部材14と各針部材16との接合箇所に形成される接合用キャビティ27に、溶融樹脂をケース部材14の各周壁部と各針部材16との間を通って各フィルター15側に向かって流れるように射出して、ケース部材14と各針部材16と各フィルター15とを接合する射出ステップとを行うことによって製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、液体供給ユニットなどの成形品の製造方法及び液体供給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、合成樹脂製の中空製品の製造方法としては特許文献1に記載されたものが知られている。すなわち、特許文献1では、第1半中空成形品と第2半中空成形品とを金型内で衝合した状態に保持し、その衝合部に樹脂を射出してこれらを一体化することで中空製品を製造している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−238707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の中空製品の製造方法において、第1半中空成形品と第2半中空成形品との間に可撓性のシート部材をインサート成形する場合には、第1半中空成形品と第2半中空成形品との間の衝合部に樹脂を射出すると、その樹脂の射出圧がシート部材と平行な方向から該シート部材に対して作用する。このため、シート部材が樹脂の射出圧によって圧縮されて変形してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、第1成形部材と第2成形部材との間に可撓性のシート部材を挟み込んだ状態でこれらを一体に成形してもシート部材の変形を抑制することが可能な成形品の製造方法及び液体供給ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の成形品の製造方法は、第1成形部材と第2成形部材との間にシート部材を挟み込んだ状態で前記第1成形部材、前記第2成形部材、及び前記シート部材を一体に成形する成形品の製造方法であって、第1型に接合面上に周壁部を有する前記第1成形部材を保持させるとともに第2型に前記第2成形部材を保持させる保持ステップと、前記第1成形部材の周壁部の内側に前記シート部材を配置する配置ステップと、前記第1型と前記第2型との型締めを行うことで、前記シート部材と前記第1成形部材との間、及び前記シート部材と前記第2成形部材との間に空間を形成した状態で、前記第1成形部材と前記第2成形部材とで前記シート部材を挟持する型締めステップと、前記第1成形部材と前記第2成形部材との接合箇所に形成される接合用キャビティに、溶融樹脂を、少なくとも前記第1成形部材の周壁部と前記第2成形部材との間を通って前記シート部材側に向かって流れるように射出して、前記第1成形部材と前記第2成形部材と前記シート部材とを接合する射出ステップとを備えた。
【0007】
この発明によれば、第1成形部材の周壁部の内側にシート部材が配置され、溶融樹脂が第1成形部材の周壁部と第2成形部材との間を通ってシート部材側に向かって流れるように射出される。このため、溶融樹脂の射出圧がシート部材と平行な方向から該シート部材に対して作用することが周壁部によって抑制される。したがって、第1成形部材と第2成形部材との間に可撓性のシート部材を挟み込んだ状態でこれらを一体に成形してもシート部材の変形を抑制することが可能となる。
【0008】
本発明の成形品の製造方法において、前記第2成形部材における前記第1成形部材の周壁部と対向する位置には、前記シート部材に対して斜状の案内面が形成されている。
この発明によれば、案内面により、第1成形部材の周壁部と第2成形部材との間を通ってシート部材側に向かって流れる溶融樹脂を、シート部材に対して斜めに流れるように導くことが可能となる。
【0009】
本発明の成形品の製造方法において、前記第2成形部材における前記シート部材の周縁部と対向する位置には、凸部が設けられている。
この発明によれば、型締めステップにおいて第1成形部材と第2成形部材とでシート部材を挟持した際に、凸部により、シート部材の周縁部に対する第2成形部材の接触圧力を高めることが可能となる。
【0010】
本発明の成形品の製造方法において、前記第1成形部材には、前記射出ステップにおいて前記溶融樹脂が流れ込むアンダーカット部が形成されている。
この発明によれば、射出ステップにおいて第1成形部材のアンダーカット部に溶融樹脂が流れ込んで固化することで、該固化した樹脂を第1成形部材から剥がれ難くすることが可能となる。
【0011】
本発明の液体供給ユニットは、上記構成の成形品の製造方法によって製造される液体供給ユニットであって、前記シート部材はフィルターであり、前記第1成形部材は液体が流れる流路を有するケース部材であり、前記第2成形部材は管状に形成されるとともに前記第1成形部材の流路と前記フィルターを介して管路が連通する状態に接合される針部材である。
【0012】
この発明によれば、フィルターの変形を抑えた液体供給ユニットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態の液体供給ユニットの正面簡略図。
【図2】実施形態において、金型のキャビティに溶融樹脂を1次射出することによって成形されたケース部材及び各針部材を示す斜視図。
【図3】実施形態におけるケース部材の断面図。
【図4】実施形態において、金型のキャビティに溶融樹脂を1次射出することによって成形されたケース部材に各フィルターをセットしたときの状態を示す斜視図。
【図5】図4の要部拡大断面図。
【図6】実施形態において、金型の2次型締めを行ったときのケース部材、各針部材、及び各フィルターの状態を示す断面図。
【図7】図6の斜視図。
【図8】図6の要部拡大断面図。
【図9】実施形態において、金型の接合用キャビティに溶融樹脂を2次射出したときの状態を示す断面図。
【図10】実施形態の液体供給ユニットの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図10に従って説明する。
図1は、本実施形態において成形される成形品(製品)の一例である液体供給ユニット11の側面図である。図1に示すように、液体供給ユニット11は、プリンターの記録ヘッド12及び4つのインクカートリッジ13が取り付けられるプリンター用の部品であり、第1成形部材としての平板状のケース部材14と、可撓性のシート部材としての4つの円板状のフィルター15(図4参照)と、第2成形部材としての4つのインク供給用の針部材16とを一体に成形してなるものである。
【0015】
すなわち、液体供給ユニット11は、ケース部材14の上面に並列に開口した4つの流路としてのインク供給路17の開口部を覆うように配置された各フィルター15をケース部材14とで挟むように立設された管状の各針部材16に各インクカートリッジ13がそれぞれ接続されるとともに、ケース部材14の下面に記録ヘッド12が取り付けられる。そして、各インクカートリッジ13内の各インクは、各針部材16の管路18(図6参照)及びケース部材14の各インク供給路17を介して記録ヘッド12に供給され、該記録ヘッド12の下面に開口した複数のノズル(図示略)からそれぞれ噴射される。
【0016】
次に、液体供給ユニット11の製造方法について説明する。
本実施形態の液体供給ユニット11は、ダイスライドインジェクション成形法によって成形される。ダイスライドインジェクション成形法とは、1次型締めした2つの型内に溶融樹脂を1次射出して2つの成形部品を1度に成形し、2つの型に成形部品が1つずつ保持されるように1次型開きを行った後、2つの型のうち一方の型を型開閉方向と直交する方向にスライド移動させて2つの成形部品を対向させてから2次型締めを行い、2つの成形部品の接合箇所に形成されたキャビティに溶融樹脂を2次射出してこれら2つの成形部品を接合する成形法であり、特に中空の成形品を成形する場合に適している。
【0017】
図3に示すように、ダイスライドインジェクション成形用の金型20は型開閉可能に構成された第1型としての可動型21及び第2型としての固定型22を備えており、可動型21は固定型22に対して近接及び離間する方向である型開閉方向に移動可能であるとともに該型開閉方向と直交する方向にスライド移動可能に構成されている。
【0018】
さて、液体供給ユニット11を製造するには、まず、金型20の1次型締めを行った後、金型20のキャビティに射出装置(図示略)から溶融樹脂を1次射出して、図2に示すように、ケース部材14と4つの針部材16とを一度に成形する。このとき、ケース部材14上には各インク供給路17を囲むように周壁部23がそれぞれ形成される。周壁部23の内径はインク供給路17の開口部の外径よりも大きく設定されており、ケース部材14上における各インク供給路17の開口部と各周壁部23との間の部分はそれぞれ平坦な載置面24とされている。周壁部23の上面は載置面24よりも高くなっており、周壁部23の上面と載置面24との高さの差はフィルター15(図4参照)の厚さとほぼ同じになっている。
【0019】
また、図3に示すように、金型20におけるケース部材14を成形するためのキャビティにおける各周壁部23が成形される部分の周囲には、ケース部材14にアンダーカット部25を成形するためのスライドコア26が複数突出している。各スライドコア26は可動型21に設けられており、金型20におけるケース部材14を成形するためのキャビティに対して突出及び退避自在にスライド移動可能になっている。したがって、ケース部材14を成形した際には、該ケース部材14における各周壁部23の周囲に各スライドコア26により複数のアンダーカット部25が成形される。
【0020】
続いて、金型20の1次型開きを行う。このとき、可動型21にケース部材14が保持されるとともに、固定型22に各針部材16が保持される(保持ステップ)。さらにこのとき、金型20のランナー(図示略)によって成形される不要部分A(図2参照)は取り除かれる。続いて、可動型21を固定型22に対して型開閉方向と直交する方向にスライド移動させ、ケース部材14の各載置面24と各針部材16とをそれぞれ対向させる。
【0021】
続いて、図4及び図5に示すように、ケース部材14の各周壁部23の内側の各載置面24上にフィルター15を1つずつ配置する(配置ステップ)。このとき、フィルター15の上面は周壁部23の上面とほぼ面一になるとともに、フィルター15の周面は周壁部23の内周面と接触する。さらにこのとき、ケース部材14の各インク供給路17を介して吸引装置(図示略)により各フィルター15を吸引し、該吸引力により該各フィルター15をケース部材14の各載置面24上に保持する。
【0022】
続いて、図6及び図7に示すように、ケース部材14の各アンダーカット部25から各スライドコア26を退避させるともに金型20の2次型締めを行う。これにより、ケース部材14の各載置面24と各針部材16とで各フィルター15の周縁部が挟持される(型締めステップ)。
【0023】
この場合、フィルター15と針部材16との間には管路18となる空間が形成されるととともに、フィルター15とケース部材14との間にはインク供給路17となる空間が形成される。すなわち、針部材16の管路18とケース部材14のインク供給路17とがフィルター15を介して連通する。また、このとき、金型20内における各針部材16とケース部材14との接合箇所には接合用キャビティ27が形成されるとともに、該接合用キャビティ27はケース部材14の各アンダーカット部25とそれぞれ連通している。
【0024】
図8に示すように、針部材16の下面16aは円環状をなしており、該下面16aの内周縁部には円環状の凸部28が設けられている。したがって、フィルター15の周縁部は、ケース部材14の載置面24の内周縁部と針部材16の凸部28とによって挟圧されている。すなわち、針部材16のフィルター15に対する接触圧力は高められている。また、針部材16の下面16aにおける外周縁部は外側に向かって上昇するように傾斜した案内面29になっており、該案内面29はケース部材14の周壁部23の上面と対向している。したがって、案内面29はフィルター15に対して斜状になっている。そして、針部材16の下面16aにおける凸部28と案内面29との間の部分は、平坦面30になっているとともに、フィルター15の周縁部との間に僅かな隙間を形成している。
【0025】
続いて、金型20の接合用キャビティ27に射出装置(図示略)から溶融樹脂を2次射出すると、図9に示すように、接合用キャビティ27及びケース部材14の各アンダーカット部25に該溶融樹脂が流れ込む(射出ステップ)。このとき、図8に示すように、溶融樹脂は、針部材16の案内面29とケース部材14の周壁部23の上面との間を通って針部材16の平坦面30とフィルター15の周縁部との間の隙間に流れ込むが、フィルター15内に浸透することはほとんどない。
【0026】
ここで、溶融樹脂の射出圧がフィルター15と平行な方向から該フィルター15に対して作用すると、該射出圧によりフィルター15が中央部を挟んで対向する周縁から挟圧される。この結果、フィルター15は、その中央部が管路18側やインク供給路17側に撓むように変形してしまうこととなる。
【0027】
この点、本実施形態では、フィルター15の周面がケース部材14の周壁部23によって覆われているため、溶融樹脂の射出圧がフィルター15と平行な方向から該フィルター15に対して作用することがない。加えて、溶融樹脂は針部材16の案内面29によりフィルター15に対して斜めに流れるように該フィルター15の周縁部に導かれる。したがって、フィルター15の中央部が管路18側やインク供給路17側に撓むように該フィルター15が変形することが効果的に抑制される。
【0028】
そして、2次射出した溶融樹脂が冷えて固化すると、ケース部材14と各フィルター15と各針部材16とが一体に接合され、図10に示す液体供給ユニット11が得られる。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
【0029】
(1)ケース部材14の周壁部23の内側にフィルター15が配置され、射出ステップにおいて接合用キャビティ27に2次射出した溶融樹脂がケース部材14の周壁部23の上面と針部材16の案内面29との間を通ってフィルター15に向かって流れる。このため、溶融樹脂の射出圧がフィルター15と平行な方向から該フィルター15に対して作用することを周壁部23によって抑制することができる。したがって、ケース部材14と針部材16との間に可撓性のフィルター15を挟み込んだ状態でこれらを一体に成形してもフィルター15が変形することを抑制することができる。
【0030】
(2)針部材16の下面16aにおけるケース部材14の周壁部23の上面と対向する位置には、フィルター15に対して斜状の案内面29が形成されている。このため、ケース部材14の周壁部23の上面と針部材16の案内面29との間を通ってフィルター15に向かって流れる溶融樹脂を、案内面29によりフィルター15に対して斜めに流れるように導くことができる。したがって、溶融樹脂の射出圧によってフィルター15が撓むように変形することを効果的に抑制することができる。
【0031】
(3)針部材16の下面16aにおけるフィルター15の周縁部と対向する位置には、凸部28が設けられている。このため、型締めステップにおいてケース部材14の載置面24と針部材16とでフィルター15の周縁部を挟持した際に、凸部28により、フィルター15の周縁部に対する針部材16の接触圧力を高めることができる。この結果、フィルター15をケース部材14の載置面24上にしっかりと保持することができる。
【0032】
(4)ケース部材14には、射出ステップにおいて接合用キャビティ27に2次射出した溶融樹脂が流れ込むアンダーカット部25が形成されているため、該アンダーカット部25に流れ込んだ溶融樹脂が固化することで、該固化した樹脂をケース部材14から剥がれ難くすることができる。すなわち、ケース部材14と針部材16とを、フィルター15を挟んだ状態で、確実且つ強固に接合することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0033】
・成形品は、液体供給ユニット11以外の合成樹脂製品であってもよい。
・ケース部材14のアンダーカット部25は、全て省略してもよいし、1つだけにしてもよい。
【0034】
・針部材16の凸部28は省略してもよい。また、針部材16の凸部28を省略した場合には、フィルター15における省略前の凸部28と対応していた部分の厚さを他の部分の厚さよりも厚くしてもよい。
【0035】
・針部材16の案内面29はフィルター15と平行であってもよい。
・ケース部材14の円環状の周壁部23は、必ずしも連続的に設ける必要はなく、断続的に設けてもよい。
【0036】
・液体供給ユニット11は必ずしもダイスライドインジェクション成形によって製造する必要はない。ケース部材14と針部材16とを別々の金型で成形した後、これらをダイスライドインジェクション成形用ではない通常の金型にそれぞれ保持させた状態で型締めした後、接合用キャビティに溶融樹脂を射出して接合するようにしてもよい。
【0037】
さらに、上記実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)ケース部材と針部材との間にフィルターを挟み込んだ状態で前記ケース部材、前記針部材、及び前記フィルターを一体に成形してなる液体供給ユニットであって、
第1型に接合面上に液体が流れる流路を囲むように設けられた周壁部を有する前記ケース部材を保持させるとともに第2型に管状に形成されるとともに前記第1成形部材の流路と前記フィルターを介して管路が連通する状態に接合される前記針部材を保持させ、
前記ケース部材の周壁部の内側に前記流路を覆うように前記フィルターを配置し、
前記第1型と前記第2型との型締めを行うことで、前記ケース部材と前記針部材とで前記フィルターを挟持し、
前記ケース部材と前記針部材との接合箇所に形成される接合用キャビティに、溶融樹脂を、少なくとも前記ケース部材の周壁部と前記針部材との間を通って前記フィルター側に向かって流れるように射出して前記ケース部材と前記針部材と前記フィルターとを接合してなることを特徴とする液体供給ユニット。
【符号の説明】
【0038】
11…成形品としての液体供給ユニット、14…第1成形部材としてのケース部材、15…シート部材としてのフィルター、16…第2成形部材としての針部材、17…流路としてのインク供給路、18…管路、21…第1型としての可動型、22…第2型としての固定型、23…周壁部、25…アンダーカット部、27…接合用キャビティ、28…凸部、29…案内面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1成形部材と第2成形部材との間にシート部材を挟み込んだ状態で前記第1成形部材、前記第2成形部材、及び前記シート部材を一体に成形する成形品の製造方法であって、
第1型に接合面上に周壁部を有する前記第1成形部材を保持させるとともに第2型に前記第2成形部材を保持させる保持ステップと、
前記第1成形部材の周壁部の内側に前記シート部材を配置する配置ステップと、
前記第1型と前記第2型との型締めを行うことで、前記シート部材と前記第1成形部材との間、及び前記シート部材と前記第2成形部材との間に空間を形成した状態で、前記第1成形部材と前記第2成形部材とで前記シート部材を挟持する型締めステップと、
前記第1成形部材と前記第2成形部材との接合箇所に形成される接合用キャビティに、溶融樹脂を、少なくとも前記第1成形部材の周壁部と前記第2成形部材との間を通って前記シート部材側に向かって流れるように射出して、前記第1成形部材と前記第2成形部材と前記シート部材とを接合する射出ステップと
を備えたことを特徴とする成形品の製造方法。
【請求項2】
前記第2成形部材における前記第1成形部材の周壁部と対向する位置には、前記シート部材に対して斜状の案内面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
【請求項3】
前記第2成形部材における前記シート部材の周縁部と対向する位置には、凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成形品の製造方法。
【請求項4】
前記第1成形部材には、前記射出ステップにおいて前記溶融樹脂が流れ込むアンダーカット部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の成形品の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の成形品の製造方法によって製造される液体供給ユニットであって、
前記シート部材はフィルターであり、前記第1成形部材は液体が流れる流路を有するケース部材であり、前記第2成形部材は管状に形成されるとともに前記第1成形部材の流路と前記フィルターを介して管路が連通する状態に接合される針部材であることを特徴とする液体供給ユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−194747(P2010−194747A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39661(P2009−39661)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】