説明

成形型加工電極、成形型の製造方法及び成形型

【課題】より容易に成形型加工電極や成形型を作製することができると共に、作製した成形型で成形体を成形する際に成形体の成形曲がりをより抑制する。
【解決手段】成形型加工電極10は、六角形の立壁部23が連なることにより外周が略円状に形成されたスリット溝形成部22により成形型のスリット溝を加工する一方、内周が略円状に形成されスリット溝形成部22の外周の立壁部23に重なり合うと共にその外周が略円状に形成されたスリット溝形成部32により、外周側のスリット溝を加工する。同様に、第3電極40のスリット溝形成部42より、更に外周側のスリット溝を加工する。このように、複数のスリット溝形成部が円周方向に分割され、複数のスリット溝形成部の重複部分が成形体と同じ略同心円状に形成されている。また、スリット溝形成部22,32,42,の面積がより近い値に設計されており、電極の消耗度合いの差を生じにくい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形型加工電極、成形型の製造方法及び成形型に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、成形型加工電極としては、貫通孔を有する複数個の六角柱の管状体が所定の間隔となるようにこの管状体の一方の端部で板状の保持部に配設されており、管状体の軸線と直交する方向に所定距離だけ移動させつつ複数回の放電を行い押出金型の坏土成形溝を加工することによって成形型加工電極の製造が容易且つ短時間となるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−71216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この特許文献1に記載された成形型加工電極では、成形型を一体で作製せずに複数に分けて加工するから、成形型加工電極が容易に製造可能であるが、直線に配置された六角柱の管状体を複数回の放電で加工する溝をそれぞれ重ねながら押出金型の溝を加工することになる。管状体が直線に配置されているため、こうすると、重なり合う溝も直線状や格子状に加工されることになる。重ねて加工された溝は、重ねずに加工されたものに比してその幅が広くなるから、押出金型には、直線状又は格子状に幅の広い溝が存在することになる。そのような押出金型を用いて、例えば円柱状の成形体を成形すると、成形原料の押し出しが不均一になり、成形曲がりが生じてしまうことがあった。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より容易に作製することができると共に、作製した成形型で成形体を成形する際に成形体の成形曲がりをより抑制することができる成形型加工電極、成形型の製造方法及び成形型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の成形型加工電極は、
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型を作製する成形型加工電極であって、
前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の外周が略円状に形成されている第1形成部材と、
前記第1形成部材と同じ中心軸とし、前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の内周が前記第1形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、該立壁部の外周が略円状に形成されている第2形成部材と、
を備えたものである。
【0007】
この成形型加工電極は、スリット溝を加工する多角形の立壁部の外周が略円状に形成された第1形成部材により成形型のスリット溝を加工する一方、第1形成部材と同じ中心軸としスリット溝を加工する多角形の立壁部により、内周が略円状に形成され第1形成部材の外周の立壁部により形成されるスリット溝に重なると共に外周が略円状に形成された第2形成部材により、第1形成部材の形成したスリット溝の外周側のスリット溝を加工する。このように、複数の形成部材が円周方向に分割されているため、一体で成形型加工電極を作製するものに比してより容易に作製することができる。また、複数の形成部材の重複部分が成形体と同じ略同心円状に形成されるため、作製した成形型で成形体を成形する際に、例えば複数の形成部材の重複部分が矩形の格子状や直線状となるものに比して、成形体の成形曲がりをより抑制することができる。ここで、「前記第1形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような」とは、成形型を作製する際に、第1形成部材の外周の立壁部により加工されたスリット溝と第2形成部材の内周の立壁部により加工されるスリット溝とが重なることをいう。また、「略円状に」とは、真円状や、外形がおおよそ円である状態、楕円である状態をも含む。なお、成形型加工電極は、2以上の上記形成部材を備えるものとしてもよい。
【0008】
本発明の成形型加工電極において、前記第1形成部材は、前記多角形の立壁部が連なることによりその外周が略円状に形成されており、前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部が連なることによりその内周が前記第1形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、該多角形の立壁部が連なることによりその外周が略円状に形成されているものとしてもよい。こうすれば、各形成部材の外周や内周に不完全な多角形が存在しないから、第1形成部材と第2形成部材とにより形成されるスリット溝がずれてしまうのをより抑制することができる。
【0009】
本発明の成形型加工電極において、前記第1形成部材の立壁部の端面側の面積と、前記第2形成部材の立壁部の端面側の面積とがより近い面積となるように前記第1形成部材と前記第2形成部材が形成されているものとしてもよい。こうすれば、各形成部材で立壁部の消耗のばらつきがより抑制されるため、成形型を作製する際に深さ方向の精度をより均一にすることができる。また、面積が一定であるから、加工時間が一定となり、スリット幅の精度を向上させることができる。さらに、電極作製、スリット加工の時間が一定となり、生産性の点でも有利である。
【0010】
本発明の成形型加工電極において、前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部の厚さが前記第1形成部材の立壁部の厚さと異なる厚さに形成されているものとしてもよい。こうすれば、第1形成部材と第2形成部材とが円周方向に分割されたものであるため、スリット溝の幅が円周方向に異なる成形型をより容易に作成することができる。このとき、前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部の厚さが前記第1形成部材の立壁部よりも厚くなるように形成されているものとしてもよい。こうすれば、作製された成形型で成形された成形体のより外周側が肉厚になるため、成形された成形体の強度をより高めることができる。あるいは、前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部の厚さが前記第1形成部材の立壁部よりも薄くなるように形成されているものとしてもよい。
【0011】
本発明の成形型加工電極において、前記第1形成部材は、六角形の前記立壁部が形成され、前記第2形成部材は、六角形の前記立壁部が形成されているものとしてもよい。こうすれば、作製された成形型で成形された成形体に周囲から荷重が作用したときの機械的強度を高めることができる。
【0012】
あるいは、本発明の成形型加工電極は、
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型を作製するm個(mは2以上の整数)の形成部材を備えた成形型加工電極であって、
前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の外周が略円状に形成されている(n−1)番目(nは2≦n≦mを満たす任意の整数)の形成部材と、
前記(n−1)番目の形成部材と同じ中心軸とし、前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の内周が前記(n−1)番目の形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、該立壁部の外周が略円状に形成されているn番目の形成部材と、
を備えたものとしてもよい。
こうしても、m個の形成部材が円周方向に分割されているため、一体で成形型加工電極を作製するものに比してより容易に作製することができる。また、m個の形成部材の重複部分が成形体と同じ略同心円状に形成されるため、作製した成形型で成形体を成形する際に、例えば複数の形成部材の重複部分が矩形の格子状や直線状となるものに比して、成形体の成形曲がりをより抑制することができる。なお、このm個の形成部材を備えた成形型加工電極において、上述した成形型加工電極の種々の態様を採用してもよい。
【0013】
本発明の成形型の製造方法は、
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型の製造方法であって、
成形原料を供給する供給孔を基板の表面に形成する供給孔加工工程と、
上述したいずれか1つに記載の成形型加工電極を用いて前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工するスリット溝加工工程と、
を含むものである。
【0014】
この成形型の製造方法では、成形原料を供給する供給孔を基板の表面に形成し、上述したいずれか1つの態様の成形型加工電極を用い供給孔へ連通するスリット溝を基板に加工する。このように、成形型加工電極の複数の形成部材が円周方向に分割されているため、例えば矩形の格子状や直線状に分割されているものに比してより容易に成形型を作製することができる。また、加工されたスリット溝の重複部分が成形体と同じ略同心円状に形成されるため、成形型で成形体を成形する際に、例えば複数のスリット溝が重複して格子状や直線状に加工されたものに比して、成形体の成形曲がりをより抑制することができる。
【0015】
本発明の成形型の製造方法において、前記スリット溝加工工程には、前記第1形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第1スリット溝加工工程と、前記第1形成部材の外周の立壁部により加工されたスリット溝と、前記第2形成部材の内周の立壁部により加工されるスリット溝と、が重なり合うように、前記第2形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記第1形成部材により加工されたスリット溝の外周側の前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第2スリット溝加工工程と、を含むものとしてもよい。こうすれば、内周側から外周側に向かってスリット溝を形成するため、スリット溝加工工程をより容易に行うことができる。あるいは、前記スリット溝加工工程には、前記第2形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第2スリット溝加工工程と、前記第2形成部材の内周の立壁部により加工されたスリット溝と、前記第1形成部材の外周の立壁部により加工されるスリット溝と、が重なり合うように、前記第1形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記第2形成部材により加工されたスリット溝の内周側の前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第1スリット溝加工工程と、を含むものとしてもよい。
【0016】
本発明の成形型の製造方法は、前記スリット溝加工工程により前記基板の最外周に前記スリット溝を加工したあと、前記基板の表面から所定深さ且つ前記第2形成部材でスリット溝が加工された範囲で前記基板の円周部を加工する円周加工工程と、前記円周加工工程で前記スリット溝に生じた異物を前記第2形成部材を用いて除去する異物除去工程と、を更に含むものとしてもよい。こうすれば、円周加工のあとの異物の除去を円周加工した形状と同様の形状に形成された第2形成部材で行えばよいから、例えば矩形の格子状や直線状に分割された成形型加工電極を用いるのに比して、異物除去工程での形成部材の処理回数をより低減することができる。ここで、「円周部の加工」には、切削加工や放電加工、電解加工、レーザ加工、ドリル加工などが含まれる。
【0017】
あるいは、本発明の成形型の製造方法は、スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型の製造方法であって、
成形原料を供給する供給孔を基板の表面に形成する供給孔加工工程と、
前記m個の形成部材を備えた成形型加工電極を用いて前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工するスリット溝加工工程と、を含むものとしてもよい。
こうしても、成形型加工電極のm個の形成部材が円周方向に分割されているため、例えば格子状や直線状に分割されているものに比してより容易に成形型を作製することができる。また、加工されたスリット溝の重複部分が成形体と同じ略同心円状に形成されるため、成形型で成形体を成形する際に、例えば複数のスリット溝が重複して格子状や直線状に加工されたものに比して、成形体の成形曲がりをより抑制することができる。なお、このm個の形成部材を備えた成形型加工電極を用いた成形型の製造方法において、上述した成形型の製造方法の種々の態様を採用してもよい。
【0018】
本発明の成形型は、上述したいずれか1つに記載の成形型の製造方法によって製造されたものである。本発明の成形型は、上述したいずれか1つの成形型加工電極により加工された成形型で成形されているから、より容易に作製することができると共に、成形曲がりをより抑制することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である成形型加工電極10の構成の概略を示す構成図であり、図1(a)が第1電極20、図1(b)が第2電極30、図1(c)が第3電極40の説明図である。なお、図1は、それぞれ、上段が平面図、中段が部分拡大図、下段が断面図である。本実施形態の成形型加工電極10は、車両の排気を浄化するハニカム担体や微粒子を除去するハニカムフィルタなどを押出成形する成形型を作製する放電加工電極として構成されており、図1に示すように、第1電極20、第2電極30、第3電極40の3つの電極部材からなるものとした。なお、成形型加工電極10は、2以上の電極部材からなるものとすれば、特に電極部材の数は限られない。
【0020】
第1電極20は、図1(a)に示すように、成形型の基板の略中央にスリット溝を形成する部材であり、放電加工用の部材(例えばグラファイト、銅タングステン、銅など)により形成されている。この第1電極20は、矩形板状のベース21と、ベース21の中央に立設され成形型の基板にスリット溝を形成するスリット溝形成部22とを備えている。スリット溝形成部22は、多角形の立壁部23が連なることにより外周が略円状に形成されている。立壁部23は、多角形として六角形に形成されており、その中央部分に内周を六角形とする空間24が形成されている。この立壁部23は、成形型加工電極10により加工された成形型により成形される成形体の壁厚に基づき、厚さd1に形成されている。
【0021】
第2電極30は、第1電極20により成形型の基板に形成されたスリット溝の外周側にスリット溝を形成する部材であり、放電加工用の部材(例えばグラファイト、銅タングステン、銅など)により形成されている。この第2電極30は、矩形板状のベース31と、ベース31の中央を中心軸として円筒状に立設され成形型の基板にスリット溝を形成するスリット溝形成部32とを備えている。スリット溝形成部32は、第1電極20と同じ中心軸とし、多角形の立壁部33が連なることによりその内周が第1電極20の立壁部23の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、且つ多角形の立壁部33が連なることによりその外周が略円状に形成されている。即ち、成形型を作製する際に、第1電極20の外周の立壁部23により加工されたスリット溝と第2電極30の内周の立壁部33により加工されるスリット溝とが重なるように立壁部33が形成されている。この立壁部33は、多角形として六角形に形成されており、その中央部分に内周を六角形とする空間34が形成されている。また、立壁部33は、成形型加工電極10により加工された成形型により成形される成形体の壁厚に基づき、厚さd1よりも大きな厚さd2に形成されている。この第2電極30の中央には円形の貫通孔である貫通部35が形成されている。
【0022】
第3電極40は、第2電極30により成形型の基板に形成されたスリット溝の外周側にスリット溝を形成する部材であり、放電加工用の部材(例えばグラファイト、銅タングステン、銅など)により形成されている。この第3電極40は、矩形板状のベース41と、ベース41の中央を中心軸として円筒状に立設され成形型の基板にスリット溝を形成するスリット溝形成部42とを備えている。スリット溝形成部42は、第1電極20及び第2電極30と同じ中心軸とし、多角形の立壁部43が連なることによりその内周が第2電極30の立壁部33の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、且つ多角形の立壁部43が連なることによりその外周が略円状に形成されている。即ち、成形型を作製する際に、第2電極30の外周の立壁部33により加工されたスリット溝と第3電極40の内周の立壁部43により加工されるスリット溝とが重なるように立壁部43が形成されている。この立壁部43は、多角形として六角形に形成されており、その中央部分に内周を六角形とする空間44が形成されている。また、立壁部43は、成形型加工電極10により加工された成形型により成形される成形体の壁厚に基づき、厚さd2よりも大きな厚さd3に形成されている。また、立壁部43は、成形型の成形体を成形する直径よりも一回り程度大きい外径となるように形成されている。この第3電極40の中央には円形の貫通孔である貫通部45が形成されている。
【0023】
この成形型加工電極10では、第1電極20のスリット溝形成部22の面積と、第2電極30のスリット溝形成部32の面積と、第3電極40のスリット溝形成部42の面積とがより近い面積になるようにそれぞれのスリット溝形成部22,32,42が形成されている。なお、スリット溝形成部22,32,42のそれぞれの面積が同一になることがより好ましいが、成形型50の全面積やそれぞれの立壁部23,33,43の多角形の面積、厚さd1,d2,d3などの関係により、スリット溝形成部22,32,42のそれぞれの面積が同一にならないときには、それらの面積をより近い値に設計することが好ましい。
【0024】
次に、このように構成された成形型加工電極10により成形型50を作製する工程について説明する。成形型50の作製は、(1)成形原料を供給する供給孔を基板に加工する供給孔加工工程、(2)成形型加工電極10により供給孔に連通するスリット溝を加工するスリット溝加工工程、(3)基板の表面から所定深さ且つ最外周に加工されたスリット溝の範囲で基板の円周部を切削加工や放電加工する円周加工工程、(4)円周加工工程でスリット溝に生じた異物を除去する異物除去工程、の各工程を実行することにより行われる。図2は、基板51に供給孔52及びスリット溝部54を形成する工程の説明図であり、図2(a)が供給孔加工工程、図2(b)が第1スリット溝加工工程、図2(c)が第2スリット溝加工工程、図2(d)が第3スリット溝加工工程の説明図であり、図3は、基板51の円周部58を切削加工や放電加工する説明図であり、図3(a)が第3スリット溝加工工程後の基板51の断面図、図3(b)が円周加工工程、図3(c)が異物除去工程、図3(d)が成形型50の説明図である。図2は、上段が各電極の断面図であり、中段が基板51の平面図であり、下段が基板51の部分拡大図を示している。
【0025】
(1)供給孔加工工程
成形型の基材としての基板51を用意する。ここでは、成形体の直径よりも一回り大きな直径の円板や角板(例えばステンレス材や超硬材など)を用いるものとした。図2(a)に示すように、基板51の表側に、スリット溝を形成する液孔52aを穿設すると共に基板51の裏側の供給孔形成領域51aに、液孔52aよりも大きな供給孔52を穿設する。液孔52a及び供給孔52の穿設は、例えば、電解加工や放電加工するものとしてもよいし、レーザ加工やドリル加工するものとしてもよい。また、液孔52a及び供給孔52は、のちに形成するスリット溝に連通する位置、ここでは、スリット溝の六角形の頂点のうち3点の位置に形成するものとした。また、この基板51の端部には、ボルトなどを通して基板51を固定する貫通孔である固定孔53を加工する。
【0026】
(2)スリット溝加工工程
次に、図示しない放電加工機を用いて、基板51の液孔52aが形成された表側の面に成形型加工電極10を用いてスリット溝部54を加工する。ここでは、スリット溝加工工程を、第1電極20による第1スリット溝加工、第2電極30による第2スリット溝加工及び第3電極40による第3スリット溝加工の順に行うものとした。放電加工では、加工用電極としてのスリット溝形成部22,32,42と基板51との間に所定のパルスで電圧を印加しこれらの間にスパークを発生させて基板51の表面を削り取る処理を行う。ここでは、放電加工を、粗加工、深さ仕上げ及び幅仕上げの3セットとして各電極20,30,40を用いて行うものとした。なお、ここでは、放電加工を粗加工、深さ仕上げ、幅仕上げの3セットで各電極20,30,40を用いて仕上げるものとしたが、1セットの電極で仕上げてもよいし、2以上の任意のセットの電極で仕上げてもよい。まず、放電加工機に表側の面を上方に向けて基板51を固定すると共に、この基板51の上方にスリット溝形成部22を下方に向けて第1電極20を固定し、基板51の第1スリット溝部54aの加工処理を実行する。第1電極20を用いて放電加工を行うと、図2(b)の下段に示すように、立壁部23(図1(a)参照)により供給孔52に連通した第1スリット溝55が形成される。次に、図2(c)に示すように、第2電極30を用いて放電加工を行う。第2スリット溝加工では、第1電極20と同軸となるよう第2電極30を配置すると共に、第1電極20の外周の立壁部23により加工された第1スリット溝55と第2電極30の内周の立壁部33により加工される第2スリット溝56とが重なり合うように第2電極30を固定して放電加工を実行する。ここでは、立壁部33の厚さd2が立壁部23の厚さd1よりも大きいから、第2スリット溝56に第1スリット溝55が含まれるように第2電極30を配置するものとした。こうして放電加工すると、図2(c)の下段に示すように、立壁部33(図1(b)参照)により供給孔52に連通した第2スリット溝56が形成される。続いて、図2(d)に示すように、第3電極40を用いて放電加工を行う。第3スリット溝加工では、第1電極20及び第2電極30と同軸となるよう第3電極40を配置すると共に、第2電極30の外周の立壁部33により加工された第2スリット溝56と第3電極40の内周の立壁部43により加工される第3スリット溝57とが重なり合うように第3電極40を固定して放電加工を実行する。ここでは、立壁部43の厚さd3が立壁部33の厚さd2よりも大きいから、第3スリット溝57に第2スリット溝56が含まれるように第3電極40を配置するものとした。こうして放電加工すると、図2(d)の下段に示すように、立壁部43(図1(c)参照)により供給孔52に連通した第3スリット溝57が形成される。こうして、スリット溝加工工程により、スリット溝部54の重複部分が成形体70と同じ略同心円状に形成されると共に、外周側になるとよりスリット溝幅が大きくなるスリット溝部54が形成される。なお、ここでは、電極が3個の場合を説明したが、電極が4個以上あるときには、上述した処理を繰り返せばよい。
【0027】
(3)円周加工工程
次に、図3(a),(b)に示すように、成形型の外周端部での成形形状を整えるために、基板51の表面から所定深さ且つスリット加工されている部分を含む領域である基板51の円周部58を切削加工や放電加工する円周加工を基板51に施す。この円周加工は、スリット溝加工工程の前に行うこともできるが、第3スリット溝部54cの端部が異なる高さとなり立壁部43の消耗の違いなどの影響で第3スリット溝57の深さに差が生じることがあるため、ここでは、スリット溝加工工程のあとに行うものとした。なお、この円周加工は、円周部58を加工するものとすれば、電解加工や放電加工するものとしてもよいし、レーザ加工やドリル加工するものとしてもよい。
【0028】
(4)異物除去工程
続いて、図3(c)に示すように、円周加工工程で第3スリット溝部54cに生じた異物(例えばバリなど)を除去する異物除去を行う。異物除去は、円周部58を切削加工や放電加工した第3スリット溝部54cに対して更に第3電極40のスリット溝形成部42を用いて第3スリット溝加工を行うことにより、この異物を除去するものとした。ここで、例えば、矩形状の電極を用いてスリット溝加工を行うものとすると、切削加工や放電加工した円周部58が円状であるのに対して電極が矩形状であり形状が異なるから、電極を用いて複数回の異物除去処理を行う必要がある。ここでは、第3電極40が円周部58と同じ形状の円周方向に分割されたものであるため、円周部58を切削加工や放電加工しても、第3電極40を用いて1回スリット溝加工処理を実行すればよい。このような各工程を経て、図3(d)に示すような成形型50を加工することができる。
【0029】
その後、図4に示すように、図示しない円板状の固定プレートを円周部58にセットした状態で、成形型50を押出成形器60の先端に固定し、成形原料に圧力を作用させて成形型50の供給孔52から供給し、押出成形を行う。図4は、押出成形の説明図である。このように、成形型加工電極10の厚さd1で形成された立壁部23や厚さd2で形成された立壁部33、厚さd3で形成された立壁部43により加工された成形型50により押出成形するから、第1領域72、第2領域74、第3領域76と、より外周側になるとより壁部の厚さが厚くなる成形体70を成形することができる。この成形体70は、その後、乾燥工程、焼成工程、触媒担持工程などを経てハニカム構造体として利用される。
【0030】
以上詳述した本実施形態の成形型加工電極10によれば、六角形の立壁部23が連なることにより外周が略円状に形成されたスリット溝形成部22により第1スリット溝55を加工する一方、スリット溝形成部22と同じ中心軸とし六角形の立壁部33により、内周が略円状に形成されスリット溝形成部22の外周の立壁部23に重なり合うと共にその外周が略円状に形成されたスリット溝形成部32により、第1電極20の形成した第1スリット溝部54aの外周側のスリット溝を加工する。同様に、第3電極40の立壁部43により、第2電極30の形成した第2スリット溝部54bの外周側のスリット溝を加工する。このように、複数のスリット溝形成部が円周方向に分割されているため、一体で成形型加工電極を作製するものに比してより容易に成形型加工電極10を作製することができる。また、複数のスリット溝形成部の重複部分が成形体と同じ略同心円状に形成されるため、作製した成形型50で成形体を成形する際に、例えば複数のスリット溝形成部の重複部分が矩形の格子状や直線状となるものに比して、成形体の成形曲がりをより抑制することができる。また、六角形の立壁部23,33,43が連なることによりその外周や内周が略円状に形成されているため、各スリット溝形成部の外周や内周に不完全な多角形が存在しないから、これらにより形成されるスリット溝がずれてしまうのをより抑制することができる。また、スリット溝形成部22の面積と、スリット溝形成部32の面積と、スリット溝形成部42の面積とがより近い値となるように第1電極20,第2電極30及び第3電極40が形成されているため、各スリット溝形成部22,32,42で各立壁部23,33,43の消耗のばらつきがより抑制されるため、成形型50を作製する際に深さ方向の精度をより均一にすることができ、スリット幅のばらつきも低減させることができる。また、面積が一定であるから、加工時間のばらつきが抑制されるため、電極作製、スリット加工の時間が一定となり、生産性の点でも好ましい。更に、より外周側になると立壁部23,33,43の順に厚さがより厚くなるように形成されているため、成形された成形体70の強度をより高めることができ、成形体70をより作製しやすい。また、第1電極20、第2電極30及び第3電極40は、六角形の立壁部23,33,43がそれぞれ連なるよう形成されているから、作製された成形型50で成形された成形体70に周囲から荷重が作用したときの機械的強度を高めることができる。
【0031】
また、成形型50の製造方法によれば、成形型加工電極10の複数のスリット溝形成部が円周方向に分割されているため、例えば矩形の格子状や直線状に分割されているものに比してより容易に成形型50を作製することができる。また、加工されたスリット溝部54の重複部分が成形体70と同じ略同心円状に形成されるため、成形型50で成形体70を成形する際に、例えば複数のスリット溝が重複して矩形の格子状や直線状に加工されたものに比して、成形曲がりをより抑制することができる。また、第1電極20、第2電極30、第3電極40の順に、内周側から外周側に向かってスリット溝部54を形成するため、スリット溝加工工程をより容易に行うことができる。更に、円周加工のあとの異物の除去を円周加工した形状と同様の形状に形成された第3電極40で行えばよいから、例えば矩形の格子状や直線状に分割された成形型加工電極を用いるのに比して、異物除去工程でのスリット溝形成部を用いて処理する回数をより低減することができる。また、このように形成された成形型50によって形成された成形体70は、上述した成形型加工電極10により加工された成形型50で成形されているから、より容易に作製することができると共に、成形曲がりをより抑制したものとなる。
【0032】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のスリット溝形成部22が第1形成部材に相当し、スリット溝形成部32が第2形成部材に相当する。また、スリット溝形成部32を第1形成部材に相当するものとすれば、スリット溝形成部42が第2形成部材に相当する。
【0033】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0034】
例えば、上述した実施形態では、立壁部23の面積と、立壁部33の面積と、立壁部43の面積とがより近い値となるようにスリット溝形成部22,スリット溝形成部32及びスリット溝形成部42を形成するものとしたが、特にこれに限定されず、これらの面積をより近いものにしなくてもよい。こうしても、より容易に成形型加工電極10や成形型50を作製することができると共に、作製した成形型50で成形体70を成形する際に成形体70の成形曲がりをより抑制することができる。
【0035】
上述した実施形態では、より外周側になると立壁部23,33,43の順に厚さがより厚くなるように形成するものとしたが、立壁部23,33,43の厚さを同じものとしてもよい。あるいは、より外周側になると立壁部23,33,43の順に厚さがより薄くなるように形成するものとしてもよいし、それぞれの厚さを適宜任意の値に設計するものとしてもよい。成形体70の特性や性能などに合わせて、適宜設計するものとすればよい。
【0036】
上述した実施形態では、第1電極20、第2電極30、第3電極40の順に、内周側から外周側に向かってスリット溝部54を形成するものとしたが、特にこれに限定されず、第3電極40、第2電極30、第1電極20の順に、外周側から内周側に向かってスリット溝部54を形成するものとしてもよいし、ランダムな順番でスリット溝部54を形成するものとしてもよい。こうしても、より容易に成形型加工電極10や成形型50を作製することができると共に、作製した成形型50で成形体70を成形する際に成形体70の成形曲がりをより抑制することができる。
【0037】
上述した実施形態では、スリット溝形成部22,32,42において、六角形の立壁部23,33,43が連なることによりその外周や内周が略円状に形成されているものとしたが、特にこれに限られず、その一部又は全部において六角形の立壁部23,33,43が連ならずにスリット溝形成部22,32,42の外周や内周が略円状に形成されているものとしてもよい。つまり、不完全な六角形(一端が接続されていない1以上の辺が存在する)がスリット溝形成部22,32,42の外周や内周に形成されているものとしてもよい。こうしても、より容易に成形型加工電極10や成形型50を作製することができると共に、作製した成形型50で成形体70を成形する際に成形体70の成形曲がりをより抑制することができる。
【0038】
上述した実施形態では、円周加工工程や異物除去工程をスリット溝加工工程のあとに実行するものとしたが、スリット溝加工工程の前に実行するものとしてもよいし、この円周加工工程及び異物除去工程を省略するものとしてもよい。
【0039】
上述した実施形態では、立壁部23,33,43は六角形に形成されて連なるものとしたが多角形であれば、これに限定されず、三角形や四角形、八角形、十二角形などとしてもよい。このとき、スリット溝形成部22,スリット溝形成部32,スリット溝形成部42の外形は、できるだけ成形体70の外形である円状となるようにこの多角形を連ねるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】成形型加工電極10の構成の概略を示す構成図であり、図1(a)が第1電極20、図1(b)が第2電極30、図1(c)が第3電極40の説明図である。
【図2】基板51に供給孔52及びスリット溝部54を形成する工程の説明図であり、図2(a)が供給孔加工工程、図2(b)が第1スリット溝加工工程、図2(c)が第2スリット溝加工工程、図2(d)が第3スリット溝加工工程の説明図である。
【図3】基板51の円周部58を切削加工や放電加工する説明図であり、図3(a)が第3スリット溝加工工程後の基板51の断面図、図3(b)が円周加工工程、図3(c)が異物除去工程、図3(d)が成形型50の説明図である。
【図4】押出成形の説明図である。
【符号の説明】
【0041】
10 成形型加工電極、20 第1電極、21,31,41 ベース、22,32,42 スリット溝形成部、23,33,43 立壁部、24,34,44 空間、30 第2電極、35,45 貫通部、40 第3電極、50 成形型、51 基板、51a 供給孔形成領域、52 供給孔、52a 液孔、53 固定孔、54 スリット溝部、54a 第1スリット溝部、54b 第2スリット溝部、54c 第3スリット溝部、55 第1スリット溝、56 第2スリット溝、57 第3スリット溝、58 円周部、60 押出成形器、70 成形体、72 第1領域、74 第2領域、76 第3領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型を作製する成形型加工電極であって、
前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の外周が略円状に形成されている第1形成部材と、
前記第1形成部材と同じ中心軸とし、前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の内周が前記第1形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、該立壁部の外周が略円状に形成されている第2形成部材と、
を備えた成形型加工電極。
【請求項2】
前記第1形成部材は、前記多角形の立壁部が連なることによりその外周が略円状に形成されており、
前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部が連なることによりその内周が前記第1形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、該多角形の立壁部が連なることによりその外周が略円状に形成されている、請求項1に記載の成形型加工電極。
【請求項3】
前記第1形成部材の立壁部の端面側の面積と、
前記第2形成部材の立壁部の端面側の面積とがより近い面積となるように前記第1形成部材と前記第2形成部材が形成されている、請求項1又は2に記載の成形型加工電極。
【請求項4】
前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部の厚さが前記第1形成部材の立壁部の厚さと異なる厚さに形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形型加工電極。
【請求項5】
前記第2形成部材は、前記多角形の立壁部の厚さが前記第1形成部材の立壁部よりも厚くなるように形成されている、請求項4に記載の成形型加工電極。
【請求項6】
前記第1形成部材は、六角形の前記立壁部が形成され、
前記第2形成部材は、六角形の前記立壁部が形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形型加工電極。
【請求項7】
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型を作製するm個(mは2以上の整数)の形成部材を備えた成形型加工電極であって、
前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の外周が略円状に形成されている(n−1)番目(nは2≦n≦mを満たす任意の整数)の形成部材と、
前記(n−1)番目の形成部材と同じ中心軸とし、前記スリット溝を加工する多角形の立壁部が形成され該立壁部の内周が前記(n−1)番目の形成部材の立壁部の外周により形成されるスリット溝に重なるような略円状に形成され、該立壁部の外周が略円状に形成されているn番目の形成部材と、
を備えた成形型加工電極。
【請求項8】
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型の製造方法であって、
成形原料を供給する供給孔を基板の表面に形成する供給孔加工工程と、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形型加工電極を用いて前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工するスリット溝加工工程と、
を含む、成形型の製造方法。
【請求項9】
前記スリット溝加工工程には、
前記第1形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第1スリット溝加工工程と、
前記第1形成部材の外周の立壁部により加工されたスリット溝と、前記第2形成部材の内周の立壁部により加工されるスリット溝と、が重なり合うように、前記第2形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記第1形成部材により加工されたスリット溝の外周側の前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第2スリット溝加工工程と、
を含む請求項8に記載の成形型の製造方法。
【請求項10】
前記スリット溝加工工程には、
前記第2形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第2スリット溝加工工程と、
前記第2形成部材の内周の立壁部により加工されたスリット溝と、前記第1形成部材の外周の立壁部により加工されるスリット溝と、が重なり合うように、前記第1形成部材に形成された多角形の立壁部によって前記第2形成部材により加工されたスリット溝の内周側の前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工する第1スリット溝加工工程と、
を含む請求項8に記載の成形型の製造方法。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれか1項に記載の成形型の製造方法であって、
前記スリット溝加工工程により前記基板の最外周に前記スリット溝を加工したあと、前記基板の表面から所定深さ且つ前記第2形成部材によりスリット溝が加工された範囲で前記基板の円周部を加工する円周加工工程と、
前記円周加工工程で前記スリット溝に生じた異物を前記第2形成部材を用いて除去する異物除去工程と、を更に含む成形型の製造方法。
【請求項12】
スリット溝から成形原料を押し出して外周が略円状の成形体を成形する成形型の製造方法であって、
成形原料を供給する供給孔を基板の表面に形成する供給孔加工工程と、
請求項7に記載の前記m個の形成部材を備えた成形型加工電極を用いて前記供給孔へ連通するスリット溝を前記基板に加工するスリット溝加工工程と、
を含む、成形型の製造方法。
【請求項13】
請求項8〜12のいずれか1項に記載の成形型の製造方法によって製造された成形型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−72861(P2009−72861A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244063(P2007−244063)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】