説明

成形型

【課題】防振ブッシュの製作コストを低廉化できる成形型を提供する。
【解決手段】支持面31を備えた下金型と、当接面を備えた上金型とを備え、下側支持ピン32と上側支持ピンとを下金型と上金型に各別に備え、下側支持ピン32と上側支持ピンが筒部1材に内嵌するとともに、下金型と上金型で筒部材1を上下方向Zに挟圧した型閉め状態で、キャビティを形成するための凹部が下金型と上金型に形成され、防振ブッシュを成形する成形型であって、下金型と上金型で筒部材1が型閉めのために挟圧されるに伴って、筒部材1の下端面1Kと上端面に各別に圧接する環状の下側シール用凸部43と環状の上側シール用凸部とが下金型の支持面31と上金型の当接面に各別に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
縦姿勢にした金属製の筒部材の下端面を載置させて支持する支持面を備えた下金型と、前記筒部材の上端面に当接する当接面を備えた上金型とを備え、
前記縦姿勢の筒部材に下側から内嵌する下側支持ピンと上側から内嵌する上側支持ピンとを前記下金型と上金型に各別に備え、
前記下側支持ピンと上側支持ピンが前記筒部材に内嵌するとともに、前記下金型と上金型で前記筒部材を上下方向に挟圧した型閉め状態で、前記筒部材の周りにキャビティを形成するための凹部が前記下金型と上金型に形成され、
前記筒部材と、前記筒部材の外周面に設けられたゴム状弾性体とを備えた防振ブッシュを成形する成形型に関する。
【背景技術】
【0002】
上記の防振ブッシュは、例えば自動車のサスペンション機構に組付けられる。そして、防振ブッシュを構成する筒部材(以下、「内筒」)は、一般に、取付けボルトを挿通されて一対の挟圧部材で軸方向に挟圧されることから、内筒の軸方向の両端面にゴムばりが付着していると防振性能を低下させるおそれがある。そのために、内筒の軸方向の両端面にゴムばりを付着させないようにしなければならない。従来、その手段として、内筒の端面に当接する成形型部分に、ゴム状弾性体とは異なった材料から成る弾性シール材や軟質シール材を配設し、型閉め時に内筒を弾性シール材や軟質シール材に押し当てることによりシール性を確保するという手段があった。
【特許文献1】特開平7−276382号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の手段によればシール材にコストがかかっていた。また、製品ごとにシール材の形状や寸法が異なるために多種類のシール材を準備する必要があり、この点からもコストがかかっていた。
【0004】
本発明の目的は、防振ブッシュの製作コストを低廉化できる成形型を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第1発明の特徴は、冒頭の[技術文分野]の項に記載した成形型において、
前記下端面と上端面に各別に圧接する環状の下側シール用凸部と環状の上側シール用凸部とが、前記下金型の支持面と前記上金型の当接面とに各別に形成されている点にある。
【0006】
この手段によれば、
下金型と上金型で筒部材が型閉めのために挟圧されるに伴って、下金型の支持面に形成された下側シール用凸部と、上金型の当接面に形成された上側シール用凸部とが、筒部材の下端面と上端面に各別に圧接する。これにより、下金型の支持面と筒部材の下端面の間、及び、上金型の当接面と筒部材の上端面の間が、成形型に形成されたキャビティと連通状態になるのを阻止することができて、シール性を向上させることができる。その結果、成形の際にキャビティ内のゴム配合物が、下金型の支持面と筒部材の下端面の間、及び、上金型の当接面と筒部材の上端面の間に浸入するのを回避できて、筒部材の下端面と上端面(筒部材の軸方向の両端面)にゴムばりが付着するのを防止することができる。また、本発明の上記手段では従来の技術で用いていた専用のシール材を用いないからシール材にコストがかからない。
【0007】
本第1発明において、
前記下金型は、前記筒部材の下端部を内嵌させる下側シールリングを備え、
前記下金型の支持面は、前記筒部材の内周縁側の下端面部分を載置して支持する内側支持面部分と、外周縁側の下端面部分を載置して支持する外側支持面部分とから成り、前記内側支持面部分は、前記下側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の上面に形成され、前記外側支持面部分は、前記下側シールリングの内周部に設けられた第1段差部に形成され、前記第1段差部に前記環状の下側シール用凸部が形成され、
前記上金型は、前記筒部材の上端部を内嵌させる上側シールリングを備え、
前記上金型の当接面は、前記筒部材の内周縁側の上端面部分に当接する内側当接面部分と、外周縁側の上端面部分に当接する外側当接面部分とから成り、前記内側当接面部分は、前記上側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の下面に形成され、前記外側当接面部分は、前記上側シールリングの内周部に設けられた第2段差部に形成され、前記第2段差部に前記環状の上側シール用凸部が形成されていると、次の作用を奏することができる。
【0008】
筒部材の下端部が下金型の下側シールリングに内嵌し、筒部材の上端部が上金型の上側シールリングに内嵌することで、筒部材の上下両端部側にキャビティ内のゴム配合物が入り込みにくくなり、上記のシール性をより向上させやすくすることができる。
【0009】
本第2発明の特徴は、冒頭の[技術文分野]の項に記載した成形型において、
前記筒部材の下端面と外周面で形成される下側角部と、前記筒部材の上端面と外周面で形成される上側角部とに圧接して、前記下側角部と上側角部を傾斜した環状の面に成形する環状の下側シール用傾斜面と環状の上側シール用傾斜面とが、前記下金型の支持面と前記上金型の当接面とに各別に形成され、前記下側シール用傾斜面は、縦断面において、前記筒部材の径方向内方側ほど下側に位置する傾斜面に設定され、前記上側シール用傾斜面は、縦断面において、前記筒部材の径方向内方側ほど上側に位置する傾斜面に設定されている点にある。
【0010】
この手段によれば、
下金型と上金型で筒部材が型閉めのために挟圧されるに伴って、下金型の支持面に形成された下側シール用傾斜面と、上金型の当接面に形成された上側シール用傾斜面とが、筒部材の前記下側角部と上側角部を各別に押し潰す。これにより、下金型の支持面と筒部材の下端面の間、及び、上金型の当接面と筒部材の上端面の間が、成形型に形成されたキャビティと連通状態になるのを阻止することができて、シール性を向上させることができる。その結果、成形の際にキャビティ内のゴム配合物が、下金型の支持面と筒部材の下端面の間、及び、上金型の当接面と筒部材の上端面の間に浸入するのを回避できて、筒部材の下端面と上端面(筒部材の軸方向の両端面)にゴムばりが付着するのを防止することができる。また、本発明の上記手段では従来の技術で用いていた専用のシール材を用いないからシール材にコストがかからない。
【0011】
本第2発明において、
前記下金型は、前記筒部材の下端部を内嵌させる下側シールリングを備え、
前記下金型の支持面は、前記筒部材の内周縁側の下端面部分を載置して支持する内側支持面部分と、外周縁側の下端面部分を載置して支持する外側支持面部分とから成り、前記内側支持面部分は、前記下側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の上面に形成され、前記外側支持面部分は、前記下側シールリングの内周部に設けられた第1段差部に形成され、前記第1段差部に前記環状の下側シール用傾斜面が形成され、
前記上金型は、前記筒部材の上端部を内嵌させる上側シールリングを備え、
前記上金型の当接面は、前記筒部材の内周縁側の上端面部分に当接する内側当接面部分と、外周縁側の上端面部分に当接する外側当接面部分とから成り、前記内側当接面部分は、前記上側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の下面に形成され、前記外側当接面部分は、前記上側シールリングの内周部に設けられた第2段差部に形成され、前記第2段差部に前記環状の上側シール用傾斜面が形成されていると、次の作用を奏することができる。
【0012】
筒部材の下端部が下金型の下側シールリングに内嵌し、筒部材の上端部が上金型の上側シールリングに内嵌することで、筒部材の上下両端部側にキャビティ内のゴム配合物が入り込みにくくなり、上記のシール性をより向上させやすくすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発第1発明及び第2発明によれば、防振ブッシュの製作コストを低廉化できる成形型を提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図3に、防振ブッシュ100(図4,図5参照)を成形するための成形型200を示してある。防振ブッシュ100は、筒部材としての内筒1と、その外周面1Mに加硫接着された(設けられた)ゴム状弾性体3とを備えており、自動車のサスペンション機構に組付けられる。詳しくは、円筒状の内筒1と、円筒状の外筒2と、両者の間に介在するゴム状弾性体3とから成り、取付けボルトを挿通された内筒1が車体側の一対の挟圧部材で軸方向に挟圧される。
【0015】
図1,図2,図3,図5に示すように成形型200は、縦姿勢にした金属製の内筒1の下端面1Kを載置させて支持する支持面31(図2参照)を備えた下金型30と、内筒1の上端面1Jに当接する当接面71を備えた上金型70とを備えている。縦姿勢とは周知のように内筒1の軸芯が上下方向Zに沿っている姿勢である。前記縦姿勢の内筒1に下側Z1から内嵌する断面円形の下側支持ピン32と上側Z2から内嵌する断面円形の上側支持ピン72とを下金型30と上金型70に各別に備えている。そして、下側支持ピン32と上側支持ピン72が内筒1に内嵌するとともに、下金型30と上金型70で内筒1を上下方向Zに挟圧した型閉め状態で、内筒1の周り(内外筒1,2の間)にキャビティCを形成するための凹部29が下金型30と上金型70に形成され、キャビティCにゴム配合物を受け入れ、その後に脱型することで防振ブッシュ100を成形する。
【0016】
下金型30及び上金型70はSKD系焼入れ焼戻し鋼で形成されて内筒1よりも硬度が大きくなっている(この材質に限られない)。
【0017】
下金型30は、ゴム状弾性体3の下側の周面を形成するための環状の第1入れ子型33と、これを下金型本体37に対して押圧固定する押さえリング34と、円筒状の下側シールリング36とをさらに備えている。下側シールリング36は、第1入れ子型33に内嵌するとともに、下側支持ピン32に張り出し形成された上下逆円錐台状の張り出し部35及びその下方の下側支持ピン部分を内嵌させており、第1入れ子型33を介して押さえリング34により下金型本体37に押圧固定されている。下側シールリング36は内筒1の下端部1Aを内嵌させる。押さえリング34は下金型本体37にボルト固定され、外筒2を内嵌させてこれを径方向外方側から支持する。
【0018】
図6,図7に示すように、下金型30の支持面31は径方向に内外二つの部分に区分けされている。すなわち支持面31は、内筒1の下端面1K(図5参照)のうちの内周縁側の下端面部分1K1を載置して支持する内側支持面部分38と、外周縁側の下端面部分1K2を載置して支持する外側支持面部分39とから成る。内側支持面部分38は、下側支持ピン32に張り出し形成された前記張り出し部35の上面に形成され、外側支持面部分39は、下側シールリング36の内周部36Nに設けられた第1段差部40に形成されている。下側支持ピン32はエジェクタ41により昇降自在に構成され、脱型時に内筒1を押し上げて防振ブッシュ100を取り出しやすくしている。
【0019】
上金型70は、ゴム状弾性体3の上側の周面を形成するための環状の第2入れ子型73と円筒状の上側シールリング76とをさらに備えている。上側シールリング76は、第2入れ子型73に内嵌するとともに、上側支持ピン72に張り出し形成された張り出し部75を内嵌させており、第2入れ子型73により上金型本体77に押圧固定されている。上側シールリング76は内筒1の上端部1Bを内嵌させる。第2入れ子型73は上金型本体77にボルト固定されている
【0020】
図8,図9に示すように上金型70の当接面71は、径方向に内外二つの部分に区分けされている。すなわち当接面71は、内筒1の上端面1J(図5参照)のうちの内周縁側の上端面部分1J1に当接する内側当接面部分78と、外周縁側の上端面部分1J2に当接する外側当接面部分79とから成る。内側当接面部分78は、上側支持ピン72に張り出し形成された前記張り出し部75の下面に形成され、外側当接面部分79は、上側シールリング76の内周部76Nに設けられた第2段差部80に形成されている。上側支持ピン72はコイルスプリング81により下降付勢され、脱型時に内筒1を押し下げて防振ブッシュ100を取り出しやすくしている。
【0021】
図6〜図9に示すように、下金型30と上金型70で内筒1が型閉めのために挟圧されるに伴って、内筒1の環状の下端面部分42(図5参照)と環状の上端面部分82とに圧接しこれらを押し潰して内筒1の下端面1Kと上端面1Jに各別に食い込む環状の下側シール用凸部43(図6参照)と環状の上側シール用凸部83(図8参照)とが、下金型30の支持面31と上金型70の当接面71とに各別に形成されている。
【0022】
下側シール用凸部43は前記第1段差部40に形成されている。すなわち、縦断面において、下側シールリング36の径方向K(内筒1の径方向でもある)に沿う環状の第1外側段差面部分44と、これに連なり、前記径方向内方側K1ほど下側Z1に位置する状態に傾斜した環状の第1内側段差面部分45とで形成されている。
【0023】
上側シール用凸部83は前記第2段差部80に形成されている。すなわち、縦断面において、上側シールリング76の径方向K(内筒1の径方向でもある)に沿う環状の第2外側段差面部分84と、これに連なり、前記径方向内方側K1ほど上側Z2に位置する状態に傾斜した環状の第2内側段差面部分85とで形成されている。
【0024】
図1〜図3における符号28はゴム配合物(ゴム材料)をキャビティCに流通案内する注入孔、27は空気及びゴム配合物をキャビティCから上金型70の外方側に逃がす逃がし孔である。
【0025】
上記の成形型200を用いて防振ブッシュ100を次の手段で製造する。
(1)上金型70が下金型30から上方に離間した型開き状態で(図2参照)、下金型30に内筒1と外筒2を取付ける。すなわち、縦姿勢にした内筒1の下端面1Kを、下金型30の支持面31(前記内側支持面部分38と外側支持面部分39)に載置させて支持させるとともに、下金型30の下側支持ピン32を内筒1に下側Z1から内嵌させ、外筒2の下半部を第1入れ子型33の上端部と押さえリング34の下端部との間に形成された嵌合部に内嵌させる。
(2)上金型70を下金型30に対して下降させる。これにより、内筒1の上端面1Jが上金型70の当接面71(内側当接面部分78と外側当接面部分79)に当接するとともに、上金型70の上側支持ピン72が内筒1に上側Z2から内嵌し、外筒2の上半部が第2入れ子型73の下端部に外嵌する。上記の下降が進んで、下金型30と上金型70で内筒1が型閉めのために挟圧されるに伴って、下金型30側の前記環状の下側シール用凸部43と、上金型70側の前記環状の上側シール用凸部83とが、内筒1の環状の下端面部分42と環状の上端面部分82とを押し潰して内筒1の下端面1Kと上端面1Jに各別に食い込む(図7,図9参照)。
(3)注入孔28からゴム配合物を注入する。ゴム配合物はキャビティC内の空気を逃がし孔27から押し出しながらキャビティC内に入り込む。余分なゴム配合物は逃がし孔27から出る。上記(2)のように、前記環状の下側シール用凸部43と、環状の上側シール用凸部83とが内筒1の下端面1Kと上端面1Jに各別に食い込んでいるので(図7,図9参照)、ゴム配合物が、内筒1の下端面1Kと下金型30の支持面31の間や、内筒1の上端面1Jと上金型70の当接面71の間に浸入するのを回避できる。
(4)上金型70を下金型30から上方に離間させて防振ブッシュ100を取り出す。
【0026】
[第2実施形態]
第2実施形態の成形型200は第1実施形態の成形型200とは下側シールリング36の構造と上側シールリング76の構造とが異なる。その他の構造は同じである。また、内筒1はアルミニウム合金製である。以下、異なる点について説明する。
【0027】
図10〜図13に示すように、内筒1の下端面1Kと外周面1Mで形成される下側角部4(図5参照)と、内筒1の上端面1Jと外周面1Mで形成される上側角部14とを、下金型30と上金型70で内筒1が型閉めのために挟圧されるに伴って押し潰す環状の下側シール用傾斜面5と環状の上側シール用傾斜面15とが、下金型30の支持面31と上金型70の当接面71とに各別に形成されている。すなわち、下側角部4と上側角部14に圧接して、下側角部4と上側角部14を傾斜した環状の面に成形する下側シール用傾斜面5と上側シール用傾斜面15とが、下金型30の支持面31と上金型70の当接面71とに各別に形成されている。下側シール用傾斜面5は下側シールリング36の第1段差部40に形成され、上側シール用傾斜面15は上側シールリング76の第2段差部80に形成されている。
【0028】
下側シール用傾斜面5は、縦断面において、下側シールリング36の径方向内方側K1(内筒1の径方向内方側でもある)ほど下側Z1に位置する傾斜面に設定されている。上側シール用傾斜面15は、縦断面において、上側シールリング76の径方向内方側K1(内筒1の径方向内方側でもある)ほど上側Z2に位置する傾斜面に設定されている。そして、下金型30と上金型70で内筒1が型閉めのために挟圧されるに伴って、下金型30側の下側シール用傾斜面5と、上金型70側の上側シール用傾斜面15とが、前記下側角部4と上側角部14を各別に押し潰す。内筒1はアルミニウム合金製であるので容易に押し潰すことができる。上記のように、前記下側シール用傾斜面5と上側シール用傾斜面15とが下側角部4と上側角部14に圧接して、前記下側角部4と上側角部14を傾斜した環状の面に成形する。これにより、下金型30の支持面31と内筒1の下端面1Kの間、及び、上金型70の当接面71と内筒1の上端面1Jの間が、キャビティCと連通状態になるのを阻止することができて、シール性を向上させることができる。
【0029】
本発明は、図15に示すようにすぐり孔90を備えた防振ブッシュ100や、図14に示すように、外筒2を備えずに、内筒1と、その外周面1Mに加硫接着されたゴム状弾性体3とから成る防振ブッシュ100を成形するための成形型200にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】成形型の縦断面図
【図2】型開き状態の成形型の縦断面図
【図3】型閉め状態でゴム配合物がキャビティに供給された状態の成形型
【図4】防振ブッシュの平面図
【図5】防振ブッシュの縦断面図
【図6】下側シールリング等の縦断面図
【図7】内筒が内嵌した状態の下側シールリング等の縦断面図
【図8】上側シールリング等の縦断面図
【図9】内筒が内嵌した状態の上側シールリング等の縦断面図
【図10】下側シールリング等の縦断面図(第2実施形態)
【図11】内筒が内嵌した状態の下側シールリング等の縦断面図(第2実施形態)
【図12】上側シールリング等の縦断面図(第2実施形態)
【図13】内筒が内嵌した状態の上側シールリング等の縦断面図(第2実施形態)
【図14】別実施形態の防振ブッシュの一部切欠き縦断面図
【図15】別実施形態の防振ブッシュの縦断面図
【符号の説明】
【0031】
1 筒部材(内筒)
1A 筒部材(内筒)の下端部
1B 筒部材(内筒)の上端部
1J 筒部材(内筒)の上端面
1J1 内周縁側の上端面部分
1J2 外周縁側の上端面部分
1K 筒部材(内筒)の下端面
1K1 内周縁側の下端面部分
1K2 外周縁側の下端面部分
1M 筒部材(内筒)の外周面
2 外筒
3 ゴム状弾性体
4 下側角部
5 下側シール用傾斜面
14 上側角部
15 上側シール用傾斜面
27 逃がし孔
28 注入孔
29 凹部
30 下金型
31 支持面
32 下側支持ピン
33 第1入れ子型
34 押さえリング
35 下側支持ピンに張り出し形成された張出し部
36 下側シールリング
36N 下側シールリングの内周部
37 下金型本体
38 内側支持面部分(張出し部の上面)
39 外側支持面部分
40 第1段差部
41 エジェクタ
42 筒部材(内筒)の下端面部分
43 下側シール用凸部
44 第1外側段差面部分
45 第1内側段差面部分
70 上金型
71 当接面
72 上側支持ピン
73 第2入れ子型
75 上側支持ピンに張り出し形成された張出し部
76 上側シールリング
76N 上側シールリングの内周部
77 上金型本体
78 内側当接面部分(張出し部の下面)
79 外側当接面部分
80 第2段差部
81 コイルスプリング
82 筒部材(内筒)の上端面部分
83 上側シール用凸部
84 第2外側段差面部分
85 第2内側段差面部分
90 すぐり孔
100 防振ブッシュ
200 成形型
C キャビティ
K1 筒部材(内筒)の径方向内方側(下側シールリングの径方向内方側、上側シールリングの径方向内方側)
K 筒部材(内筒)の径方向(下側シールリングの径方向、上側シールリング径方向)
Z 上下方向
Z1 下側
Z2 上側


【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦姿勢にした金属製の筒部材の下端面を載置させて支持する支持面を備えた下金型と、前記筒部材の上端面に当接する当接面を備えた上金型とを備え、
前記縦姿勢の筒部材に下側から内嵌する下側支持ピンと上側から内嵌する上側支持ピンとを前記下金型と上金型に各別に備え、
前記下側支持ピンと上側支持ピンが前記筒部材に内嵌するとともに、前記下金型と上金型で前記筒部材を上下方向に挟圧した型閉め状態で、前記筒部材の周りにキャビティを形成するための凹部が前記下金型と上金型に形成され、
前記筒部材と、前記筒部材の外周面に設けられたゴム状弾性体とを備えた防振ブッシュを成形する成形型であって、
前記下端面と上端面に各別に圧接する環状の下側シール用凸部と環状の上側シール用凸部とが、前記下金型の支持面と前記上金型の当接面とに各別に形成されている成形型。
【請求項2】
前記下金型は、前記筒部材の下端部を内嵌させる下側シールリングを備え、
前記下金型の支持面は、前記筒部材の内周縁側の下端面部分を載置して支持する内側支持面部分と、外周縁側の下端面部分を載置して支持する外側支持面部分とから成り、前記内側支持面部分は、前記下側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の上面に形成され、前記外側支持面部分は、前記下側シールリングの内周部に設けられた第1段差部に形成され、前記第1段差部に前記環状の下側シール用凸部が形成され、
前記上金型は、前記筒部材の上端部を内嵌させる上側シールリングを備え、
前記上金型の当接面は、前記筒部材の内周縁側の上端面部分に当接する内側当接面部分と、外周縁側の上端面部分に当接する外側当接面部分とから成り、前記内側当接面部分は、前記上側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の下面に形成され、前記外側当接面部分は、前記上側シールリングの内周部に設けられた第2段差部に形成され、前記第2段差部に前記環状の上側シール用凸部が形成されている請求項1記載の成形型。
【請求項3】
縦姿勢にした金属製の筒部材の下端面を載置させて支持する支持面を備えた下金型と、前記筒部材の上端面に当接する当接面を備えた上金型とを備え、
前記縦姿勢の筒部材に下側から内嵌する下側支持ピンと上側から内嵌する上側支持ピンとを前記下金型と上金型に各別に備え、
前記下側支持ピンと上側支持ピンが前記筒部材に内嵌するとともに、前記下金型と上金型で前記筒部材を上下方向に挟圧した型閉め状態で、前記筒部材の周りにキャビティを形成するための凹部が前記下金型と上金型に形成され、
前記筒部材と、前記筒部材の外周面に設けられたゴム状弾性体とを備えた防振ブッシュを成形する成形型であって、
前記筒部材の下端面と外周面で形成される下側角部と、前記筒部材の上端面と外周面で形成される上側角部とに圧接して、前記下側角部と上側角部を傾斜した環状の面に成形する環状の下側シール用傾斜面と環状の上側シール用傾斜面とが、前記下金型の支持面と前記上金型の当接面とに各別に形成され、前記下側シール用傾斜面は、縦断面において、前記筒部材の径方向内方側ほど下側に位置する傾斜面に設定され、前記上側シール用傾斜面は、縦断面において、前記筒部材の径方向内方側ほど上側に位置する傾斜面に設定されている成形型。
【請求項4】
前記下金型は、前記筒部材の下端部を内嵌させる下側シールリングを備え、
前記下金型の支持面は、前記筒部材の内周縁側の下端面部分を載置して支持する内側支持面部分と、外周縁側の下端面部分を載置して支持する外側支持面部分とから成り、前記内側支持面部分は、前記下側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の上面に形成され、前記外側支持面部分は、前記下側シールリングの内周部に設けられた第1段差部に形成され、前記第1段差部に前記環状の下側シール用傾斜面が形成され、
前記上金型は、前記筒部材の上端部を内嵌させる上側シールリングを備え、
前記上金型の当接面は、前記筒部材の内周縁側の上端面部分に当接する内側当接面部分と、外周縁側の上端面部分に当接する外側当接面部分とから成り、前記内側当接面部分は、前記上側支持ピンに張り出し形成された張り出し部の下面に形成され、前記外側当接面部分は、前記上側シールリングの内周部に設けられた第2段差部に形成され、前記第2段差部に前記環状の上側シール用傾斜面が形成されている請求項3記載の成形型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−276363(P2007−276363A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−108182(P2006−108182)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】