説明

投射光学系および投射型画像表示装置

【課題】広角性を損なうことなく、小さいミラーを搭載し、なおかつ良好な画像が得られる安価且つコンパクトなミラー型の投射光学系を実現する。
【解決手段】縮小側の共役面上にある原画像を拡大側の共役面であるスクリーンに拡大投射する投射光学系において、縮小側から順に、複数のレンズで構成され正の屈折力を持つ第1光学群G1と、1つの凹面形状の反射面を持つ第2光学群G2を配し、第1光学群中に開口絞りSを有してなり、第1光学群の最も拡大側には正の屈折力を持つレンズPMLが配され、第1光学群を構成するレンズの中で最も多くのレンズが共有する1本の光軸から光線までの距離で原画像表示範囲内の最大値を:Yi、上記第2光学群の凹反射面内の最大値を:Ymとするとき、Yi、Ymが、条件:(1)3.5< Ym/Yi <5.0を満足する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、投射光学系および、この投射光学系を搭載した投射型画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示素子、DMD等に表示された「小さい原画像」をスクリーンに拡大投射するプロジェクタは、その画像が高精細であり、大きい画像を手軽に得られることから広く普及しているが、従来の屈折光学系のみで構成されているものは「広画角タイプ」でも、半画角は60度程度であった。
【0003】
近来、屈折光学系に対して「反射光学系であるミラー」を付加して、70度を越す半画角を持つ広画角な「ミラータイプのプロジェクタ」が登場し、普及が期待されている。
【0004】
「ミラータイプのプロジェクタ」は、付加するミラーのサイズが大きく高価であり、より小さいミラーを付加して、コンパクトで安価な投射光学系の実現が期待される。
【0005】
反射光学系を用いた投射光学系は、従来、特許文献1、2記載のものが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は「ミラータイプのプロジェクタ」の特徴である「広角」性を損なうことなく、小さいミラーを搭載し、なおかつ良好な画像が得られる安価且つコンパクトな投射光学系の実現、および、この投射光学系を用いたコンパクトで安価な投射型画像表示装置の実現を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の投射光学系は、図2に例示するように、縮小側(図2の左方)から正の屈折力を持つ第1光学群G1、1つの凹面形状の反射面を持つ第2光学群G2を配し、第1光学群G1内に開口絞りSを有してなり、第1光学群の最も拡大側には正の屈折力を持つレンズ:PMLが配され、第1光学群G1を構成するレンズの中で最も多くのレンズが共有する一本の光軸から光線までの距離で原画像表示範囲内の最大値;Yi、第2光学群の凹反射面内の最大値Ymが、条件:
(1) 3.5 <Ym/Yi< 5.0
を満足することを特徴とする。
【0008】
「拡大側」は、縮小側の共役面上にある原画像から最初に光線が進んでゆく側である。
【0009】
「光軸から、光線までの距離」とは所謂「光線高さ」であり、その符号は方向に係わらず常に正とする。
図1は、投射型画像表示装置の実施の1形態を表し、符号MDは「画像表示素子」、符号Pは「プリズム」を、符号SCは「スクリーン」を示している。
【0010】
請求項1記載の投射光学系は、第1光学群の焦点距離f1、上記レンズ:PMLの焦点距離fPMLが条件:
(2) 0.08 < f1/fPML < 0.2
を満足することが好ましい(請求項2)。
請求項1、2の任意の1に記載の投射光学系のレンズ:PMLは、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状であることが好ましく(請求項3)、請求項1〜3の任意の1に記載の投射光学系は、レンズ:PLMのアッベ数νPMLが、条件:
(3) 45 < νPML < 95
を満足することが好ましい(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載の投射光学系は、開口絞りが第1光学群内に配される開口絞りとレンズ:PMLの間に「非球面を有するレンズ」が配されていることが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載の投射光学系において、レンズ:PMLは「少なくとも1面が非球面を有し、プラスチックで成型されていることが好ましい(請求項6)。
【0011】
請求項1〜6の任意の1に記載の投射光学系は、スクリーンにフォーカスを合わせるとき「開口絞りより拡大側に配される一部のレンズ」を移動して行うことができる(請求項7)。
請求項1〜7の任意の1に記載の投射光学系は、第2光学群の凹反射面が回転対称軸を持つことが好ましく(請求項8)、請求項1〜8の任意の1に記載の投射光学系は、開口絞りとレンズ:PMLとの間に配された全ての非球面レンズの面形状が「共通の回転対称軸」を持つことができる(請求項9)。この場合、第2光学群の凹反射面の回転対称軸と、第1光学群内の非球面レンズの回転対称軸と、第1光学群に含まれる全ての球面レンズの光軸が一致していることができる(請求項10)。
【0012】
この発明の投射型画像表示装置は、上記請求項1〜10の任意の1に記載の投射光学系を搭載してなる(請求項11)。
【0013】
この発明の投射光学系は、原画像からの光線を正の屈折力を持つ第1光学群で集光して一度「中間像」を生成し、この中間像を「第2光学群の凹面形状のミラー」でスクリーンに向けて反射し、結像している。
第1光学群の「最も拡大側」である光線射出位置に、正の屈折力を持つレンズ:PMLを配することで、第1光学群と第2光学群との間に結像される中間像の大きさ(光軸に垂直な方向の大きさ)を小さくすることにより、中間像結像後の光束を受ける第2光学群の凹面ミラーのサイズを小さいものとしている。
条件(1)は、原画像を表示する画像表示素子の「配置可能な範囲」の大きさと、第2光学群の凹面ミラーの大きさの比を規定したもので、良好な像性能を保ちつつ、十分小さい凹面ミラーを搭載して、コンパクトな投射光学系を実現するための条件である。
【0014】
パラメータ:Ym/Yiが、条件(1)の下限を超えると、凹面ミラーは十分に小さいものとすることができるが、凹面ミラーの反射面上における各像高の主光線密度が高くなり、該反射面で主に補正しているディストーションをはじめとする諸収差が増加してしまう。
【0015】
条件(1)の上限を超えると、凹面ミラーが大きくなり、安価な凹面ミラーを実現することが困難となる。
【0016】
条件(2)は、第1光学群中におけるレンズ:PMLの「光学的パワー」を適切に保つためのものである。
【0017】
パラメータ:f1/fPMLが、条件(2)の上限を超えるとレンズ:PMLの光学的パワーが大きくなりすぎてコマ収差、非点収差等の諸収差が大きく発生し、像性能が損なわれる。逆に、下限を超えるとレンズ:PMLの光学的パワーが小さくなりすぎて「凹面ミラーの小型化」を十分に達成することが困難となる。
【0018】
レンズ:PMLは、請求項3のように「縮小側に凸面を向けたメニスカス形状」とすることによりコマ収差の発生を小さくでき、良好な光学性能を実現するのに有利である。
【0019】
また、レンズ:PMLの材質のアッベ数を、条件(3)の下限で規定することにより、倍率色収差、コマ収差の発生を小さく抑えることができる。
条件(3)のパラメータの上限は95となっているが、これ以上のアッベ数を持つ光学材質はあまり知られておらず、また有っても高価で「安価な投射光学系の実現」に十分応えられなくなる。
レンズ:PMLは、第2光学群の凹面ミラーの小型化に効果的であるが、画像性能、特に画像周辺部に与える影響が大きい。
かかる観点からして、レンズ:PMLの縮小側に少なくとも1枚以上の非球面を有するレンズを配することが好ましく、このようにすることにより、画像の周辺まで良好な光学性能を維持できる。
【0020】
請求項6のように、レンズ:PMLをプラスチックの成型レンズとし、少なくとも1面を非球面とすることで、より安価で性能の高い投射光学系とすることが可能である。
【0021】
投射画面サイズの変更は、凹面ミラーからスクリーンまでの投射距離を変えることで行われるが、投射光学系が広画角になると投射距離の変動に対し、像面の湾曲やディストーションを良好に保つことが困難になってくる。
【0022】
一般的に、高い物体高の光線は、開口絞りより拡大側にあるレンズの面上を「光軸から離れて通過」しているので、このように「高い物体高の光線が通る領域にあるレンズ」は、像面の湾曲やディストーションの補正に与える影響が大きい。
【0023】
この発明の投射光学系では、開口絞りよりも拡大側のレンズを「1乃至3群に分けて移動」させることで、像面の湾曲とディストーションを良好に保ちながらピントを合わせることが可能である。
【0024】
第2光学群は、1つの凹面形状の反射面を持つものであるが、第2光学群を「1つの凹面形状のミラーのみ」で構成することが低コスト化の面から好ましく、さらに反射面が回転対称軸を持っていると、軸に垂直な面内における方向性が等しいので、凹面ミラーを組み付ける際の調整工程が楽になる。
もちろん、回転対称軸を持たない所謂自由曲面とすることも可能であり、諸収差のより少ない投射光学系とする観点からは有効である。
【0025】
開口絞りとレンズ:PMLの間に配された非球面レンズの面形状も回転対称軸を持っていると同じ理由で、組み付け作業は楽になる。
【0026】
なお、上記「回転対称」は、設計上の面形状に関するものであり、実際の反射面形状やレンズ面形状は、回転対称な形状の一部を切り欠いた非対称な形状であることができる。
【0027】
この発明の投射光学系は、請求項9のように、第1光学群の非球面レンズと第2光学群の反射面が共通の回転対称軸を持ち、さらに請求項10のように、第1光学群を構成するすべての球面レンズの光軸が上記回転対称軸と一致することで、メカニカルな構造が簡素となって低コスト化が可能であり、組み付け調整も容易なものにすることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上に説明したように、この発明によれば、第2光学群の凹面ミラーの大きさを小さく抑えて投射光学系を安価かつコンパクト化に実現でき、後述する実施例に示すように、良好な性能を実現できる。従って、かかる投射光学系を搭載することにより、コンパクトで安価な投射型画像表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】投射型画像表示装置を説明するための図である。
【図2】実施例1の投射光学系の構成を示す図である。
【図3】実施例1の投射距離620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図4】実施例1の投射距離620mmにおけるコマ収差を示す図である。
【図5】実施例1の投射距離805mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図6】実施例1の投射距離805mmにおけるコマ収差を示す図である。
【図7】実施例1の投射距離505mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図8】実施例1の投射距離505mmにおけるコマ収差を示す図である。
【図9】実施例2の投射光学系の構成を示す図である。
【図10】実施例2の投射距離620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図11】実施例2の投射距離620mmにおけるコマ収差を示す図である。
【図12】実施例3の投射光学系の構成を示す図である。
【図13】実施例3の投射距離620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図14】実施例3の投射距離620mmにおけるコマ収差を示す図である。
【図15】実施例4の投射光学系の構成を示す図である。
【図16】実施例4の投射距離620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図17】実施例4の投射距離620mmにおけるコマ収差を示す図である。
【図18】実施例5の投射光学系の構成を示す図である。
【図19】実施例5の投射距離620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図20】実施例5の投射距離620mmにおけるコマ収差を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、実施の形態を説明する。
図2、図9、図12、図15、図18に投射光学系の実施の形態を5例示す。これらの実施の形態は、上記順序で後述の実施例1〜5に対応するものである。繁雑を避けるため、これらの図において符号を共通化する。先に説明したように、符号MDは「画像表示素子」、符号Pは「プリズム」を示す。プリズムPは「色合成」を行なうための周知の光学素子である。
【0031】
符号G1は第1光学群、符号G2は第2光学群、符号Sは開口絞りである。また、レンズ:PMLにおけるPMLを符号として用いて、レンズPMLとも言う。
【0032】
上記各図に実施の形態を示す投射光学系は、縮小側(画像表示素子MDの側)から第1光学群G1、第2光学群G2を配し、開口絞りSが第1光学群G1中に配置されている。
【0033】
投射光学系と表示素子MDの間には、色合成系であるプリズムPが挿入されている。
【0034】
第2光学群G2は「1枚の凹面形状の反射ミラー(以下、凹面ミラーとも言う。)」で構成され、第1光学群G1の非球面レンズはレンズPMLの縮小側に2枚配されている。
【0035】
反射ミラーの反射面を含む「全ての非球面」は同一の回転対称軸を持ち、第1光学群G1中の全ての球面レンズの光軸は、回転対称軸と一致して配されている。
【0036】
画像表示素子MDの中心は、回転対称軸上にはなく、図の上方にシフトして配置されており、画像表示素子MDから射出した光線は、第1光学群G1により中間像を作った後、第2光学群G2を構成する凹面ミラーによって反射され、図の左上方側へ進み図示されないスクリーン上に結像する。
【0037】
画像表示素子MDは「回転対称軸に対してシフト」しているので、光線は、第1光学群G1中に配された開口絞りSより拡大側の領域では図の下方に偏って通過している。
【0038】
従って、第1光学群G1の「開口絞りSよりも拡大側の領域にあるレンズ」は、図の上方の部分を大きく切り取って重量を減ずることができ、また凹面ミラーで反射した後、第1光学群側に戻る光線との干渉を避けることができる。
【実施例】
【0039】
以下、具体的な実施例を5例挙げる。
【0040】
各実施例において、面番号は縮小側(原画像側)から拡大側に数えた数字で表し、原画像である画像表示素子の画像表示面が物面、スクリーンが像面となっている。
【0041】
「R」により各面(開口絞りSの面および、色合成用であるプリズムP、を含む)の曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)を表し、「D」により光軸上の面間隔を表す。 「Nd」及び「νd」により、各レンズの材質の、d線に対する屈折率とアッべ数を示す。
「有効径」は、光軸からの「光線の通る最大高さ」を示す。
【0042】
「焦点距離」は、d線における投射光学系の焦点距離、「NA」は縮小側の開口数である。
「物体高」は、画像表示素子の画像表示面上における「光軸からの最大光線高さ」であり、請求項1の条件(1)のYiに相当する。
「ミラー光線高」は、凹面ミラーの反射面上における最大光線高さで、条件(1)におけるYmに相当する。
【0043】
「レンズ全長」は、画像表示面から「最も拡大側に配された凹面ミラー」までの光軸上で計った距離を表す。
【0044】
非球面の形状は、光軸との交点を原点として、光軸に対する高さ:h、光軸方向の変移:Z、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、n次項の非球面係数:An、として、周知の式
Z=(1/R)・h/[1+√{1−(1+K)・(1/R)・h}]
+A4・h4+A6・h6+A8・h8+・・・+An・hn
で表し、上記R、K、An、を与えて特定する。
長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
【0045】
図2に示す実施例1の場合、凹面ミラーからスクリーンまでの距離は620mmであるが、第1光学群G1中の開口絞りSより拡大側にある2枚の非球面レンズを独立に光軸方向に移動してフォーカスを合わせた状態となっている。
投射距離が620mmより遠距離である805mm、近距離の505mmの2つの状態を加え、移動群の位置を可変データとして実施例1に示す。
【0046】
「実施例1」
面番号 R D Nd νd 有効径
物面 ∞ 6.250 13.000
1 ∞ 25.750 1.51680 64.2 14.230
2 ∞ 1.300 17.530
3 143.25 7.892 1.76200 40.1 18.010
4 −39.290 0.300 18.133
5 49.282 5.155 1.49700 81.6 15.570
6 −332.040 0.300 14.772
7 33.832 4.993 1.58913 61.3 12.866
8 −439.104 1.764 11.656
9 −38.707 1.400 1.90366 31.3 11.429
10 14.409 4.069 1.70154 41.2 9.966
11 22.175 5.199 1.49700 81.6 9.678
12 −65.015 0.300 9.500
13 25.536 5.515 1.62004 36.3 9.517
14 −30.828 0.583 9.181
15 −73.181 1.400 1.91082 35.3 8.513
16 23.507 1.617 8.039
17(絞り) ∞ 11.957 8.050
18 131.644 5.946 1.60562 43.7 12.515
19 −29.299 27.825 13.000
20 65.560 6.186 1.80518 25.5 20.553
21 −384.103 7.017 20.476
22 −32.333 1.800 1.84666 23.8 20.448
23 −115.765 (可変) 22.516
24* −36.133 4.700 1.53159 55.7 23.215
25* −75.773 (可変) 24.782
26* 386.187 4.700 1.53159 55.7 25.466
27* 60.253 (可変) 28.792
28 56.722 8.368 1.51680 64.2 34.482
29 106.225 115.653 34.339
30* −54.817 (620.000) 54.840
像面 ∞ 。
【0047】
投射距離 805.000 620.000 505.000
D23 3.781 4.455 5.008
D25 3.433 1.585 0.373
D27 0.500 1.674 2.333 。
【0048】
「非球面データ」
第24面
K=−0.853029、
A4=6.32786×10−7、
A6=9.10284×10−9、
A8=8.32955×10−12、
A10=−2.4294×10−15、
A12=−2.94625×10−18 。
【0049】
第25面
K=3.857177、
A4=−2.18836×10−6、
A6=−7.4613×10−9、
A8=2.80902×10−11、
A10=−2.59161×10−14、
A12=1.69065×10−17 。
【0050】
第26面
K=−100、
A4=−1.86384×10−5、
A6=1.86485×10−8、
A8=−2.61818×10−11、
A10=2.63849×10−14、
A12=−2.67807×10−17、
A14=1.33992×10−20 。
【0051】
第27面
K=−22.908611、
A4=−1.57367×10−5、
A6=1.82045×10−8、
A8=−2.29808×10−11、
A10=1.64983×10−14、
A12=−7.49827×10−18、
A14=1.53702×10−21 。
【0052】
第30面
K=−1.913779、
A4=−5.56122×10−7、
A6=6.57452×10−11、
A8=−1.86375×10−14、
A10=2.10045×10−18、
A12=3.24829×10−22、
A14=−1.9179×10−25、
A16=2.42357×10−29 。
【0053】
「各種データ」
焦点距離 4.754
NA 0.278
物体高 13.000
ミラー光線高 54.840
レンズ全長 275.653 。
【0054】
「条件式のパラメータの値」
(1) Ym/Yi =4.22
(2) f1/fPML=0.10
(3) νPML =64.2 。
【0055】
実施例1の投射光学系の投射距離:620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図3に、コマ収差の図を図4に示す。
各収差図は、スクリーンを物体として縮小側を評価した状態を示している。
【0056】
波長は緑色光である波長:550nmを代表として収差を示すが、球面収差図、コマ収差図には赤、青の光である波長:620nmと470nmの収差も併せて表示している。非点収差図におけるSはサジタル像、Mはメリディオナル像の収差を示す。
投射距離:805mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図5に、コマ収差の図を図6に、投射距離:505mmにおけるにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図7に、コマ収差の図を図8に示す。
【0057】
これら収差図から、実施例1の投射光学系は凹面ミラーが小さくコンパクトでありながらも、遠距離から近距離の幅広い投射距離に渡って、良好な光学性能を維持していることが分かる。
【0058】
「実施例2」
実施例2の投射光学系は、図9に示すものである。
【0059】
以下に、データを示す。
面番号 R D Nd νd 有効径
物面 ∞ 6.000 13.000
1 ∞ 25.750 1.51680 64.2 14.248
2 ∞ 1.300 17.732
3 92.771 8.491 1.74400 44.9 18.385
4 −41.786 0.300 18.450
5 50.473 5.355 1.49700 81.6 15.785
6 −220.931 0.300 14.953
7 37.679 4.770 1.56883 56.0 12.939
8 −399.490 2.038 11.697
9 −35.018 1.400 1.90366 31.3 11.295
10 13.963 4.633 1.74400 44.9 9.932
11 26.528 4.938 1.49700 81.6 9.664
12 −56.219 1.665 9.500
13 30.434 5.441 1.62588 35.7 9.547
14 −28.051 0.300 9.353
15 −55.714 1.400 1.91082 35.3 8.555
16 27.092 1.548 8.442
17(絞り) ∞ 8.497 8.425
18 74.443 6.422 1.59551 39.2 10.227
19 −34.222 (可変) 10.500
20 55.281 7.027 1.76182 26.6 21.739
21 −2411.632 9.061 21.618
22 −31.799 1.800 1.84666 23.8 21.548
23 −119.210 (可変) 24.212
24* −37.220 4.700 1.53159 55.7 24.935
25* −73.783 (可変) 26.107
26* 224.419 4.700 1.53159 55.7 26.836
27* 55.024 (可変) 30.512
28 53.313 12.903 1.49700 81.6 38.240
29 115.222 93.875 37.789
30* −51.742 (620.000) 47.017
像面 ∞ 。
【0060】
投射距離 803.000 620.000 501.000
D19 36.506 36.371 36.357
D23 3.169 3.681 4.426
D25 3.708 2.857 1.257
D27 0.500 0.974 1.843 。
【0061】
「非球面データ」
第24面
K=−0.760374、
A4=3.0145×10−7、
A6=9.49943×10−9、
A8=8.7325×10−12、
A10=−1.26727×10−15、
A12=−3.89552×10−18 。
【0062】
第25面
K=3.671736、
A4=−2.22476×10−6、
A6=−7.96294×10−9、
A8=2.8062×10−11、
A10=−2.53194×10−14、
A12=1.82728×10−17 。
【0063】
第26面
K=−100、
A4=−1.60995×10−5、
A6=1.73789×10−8、
A8=−2.7448×10−11、
A10=2.37593×10−14、
A12=−2.89674×10−17、
A14=1.63469×10−20 。
【0064】
第27面
K=−19.580709、
A4=−1.37036×10−5、
A6=1.64967×10−8、
A8=−2.42562×10−11、
A10=1.66244×10−14、
A12=−7.135×10−18、
A14=1.18622×10−21 。
【0065】
第30面
K=−1.736604、
A4=−6.03036×10−7、
A6=5.71299×10−11、
A8=−2.17322×10−14、
A10=1.14666×10−18、
A12=1.01979×10−22、
A14=−1.45271×10−25、
A16=6.04342×10−29 。
【0066】
「各種データ」
焦点距離 4.723
NA 0.278
物体高 13.000
ミラー光線高 47.017
レンズ全長 268.497 。
【0067】
「条件式のパラメータの値」
(1)Ym/Yi =3.62
(2)f1/fPML=0.11
(3)νPML =81.6 。
【0068】
実施例2の投射光学系の投射距離:620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図10に、コマ収差の図を図11に示す。
【0069】
条件(1)のパラメータに示される値は3.62と、条件(1)の下限値:3.5に、実施例中で一番近い値になっており、凹面ミラーは「とても小さくコンパクト」である。
【0070】
「実施例3」
実施例3の投射光学系は、図12に示したものである。
【0071】
実施例3では、フォーカスは、第1光学群G1中の「拡大側から4乃至6枚目の計3枚のレンズで構成される1つのレンズ群」を移動しておこなっている。
【0072】
実施例3のデータを以下に示す。
面番号 R D Nd νd 有効径
物面 ∞ 7.250 13.000
1 ∞ 25.750 1.51680 64.2 14.508
2 ∞ 2.000 17.992
3 79.165 7.847 1.76200 40.1 18.883
4 −56.894 1.532 18.897
5 46.274 6.110 1.52855 77.0 16.666
6 −184.082 0.300 15.930
7 32.811 5.454 1.62299 58.1 13.563
8 −354.322 2.032 12.310
9 −42.821 1.400 1.90366 31.3 11.335
10 15.403 6.463 1.49700 81.6 9.749
11 −65.938 0.477 9.500
12 21.925 5.792 1.59270 35.4 9.400
13 −29.913 0.300 8.960
14 −64.442 1.400 1.91082 35.3 8.254
15 21.835 1.580 7.639
16(絞り) ∞ 13.636 7.643
17 203.538 6.940 1.58144 40.9 14.341
18 −29.253 (可変) 15.000
19 −224.726 4.435 1.80000 29.9 21.283
20 −108.337 0.462 21.826
21 59.640 6.239 1.80518 25.5 22.829
22 417.874 7.751 22.575
23 −40.155 4.000 1.84666 23.8 22.542
24 −1217.905 (可変) 24.918
25* −100.668 5.000 1.53159 55.7 25.183
26* −614.895 3.561 27.214
27* −132.946 5.200 1.53159 55.7 27.483
28* 59.574 2.417 31.011
29 62.550 13.917 1.48749 70.4 38.833
30 290.082 109.424 38.759
31* −57.719 (620.000) 54.560
像面 ∞ 。
【0073】
投射距離 806.000 620.000 505.000
D18 24.296 23.905 23.480
D24 3.242 3.633 4.058 。
【0074】
「非球面データ」
第25面
K=−0.871528、
A4=−5.87195×10−6、
A6=9.88606×10−9、
A8=1.82782×10−12、
A10=−5.5613×10−15、
A12=2.95017×10−18
A14=4.96529×10−21、
A16=−4.7372×10−24 。
【0075】
第26面
K=116.518118、
A4=1.16286×10−6、
A6=−1.14133×10−8、
A8=2.66831×10−11、
A10=−2.77162×10−14、
A12=1.61103×10−17、
A14=−1.67132×10−21、
A16=−1.31354×10−24 。
【0076】
第27面
K=−100、
A4=−8.19901×10−6、
A6=1.80696×10−8、
A8=−2.80447×10−11、
A10=2.83652×10−14、
A12=−2.26645×10−17、
A14=1.35467×10−20、
A16=−3.92438×10−24 。
【0077】
第28面
K=−19.777242、
A4=−1.24874×10−5、
A6=1.81732×10−8、
A8=−2.20002×10−11、
A10=1.66633×10−14、
A12=−7.76666×10−18、
A14=1.64118×10−21、
A16=−1.16361×10−26 。
【0078】
第31面
K=−1.819849、
A4=−4.94959×10−7、
A6=6.86379×10−11、
A8=−2.39878×10−14、
A10=2.38355×10−18、
A12=6.89994×10−22、
A14=−2.21071×10−25、
A16=1.36462×10−29、
A18=−8.38896×10−34、
A20=3.378×10−37 。
【0079】
「各種データ」
焦点距離 4.726
NA 0.278
物体高 13.000
ミラー光線高 54.560
レンズ全長 286.207 。
【0080】
「条件式のパラメータの値」
(1)Ym/Yi =4.20
(2)f1/fPML=0.13
(3)νPML =70.4 。
【0081】
実施例3の投射光学系の投射距離:620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図13に、コマ収差の図を図14に示す。
【0082】
「実施例4」
実施例4の投射光学系は、図15にしましたものである。
【0083】
第1光学群の最も拡大側に配された正の屈折力を持つレンズPMLは、拡大側の1面が非球面を有しており、プラスチック(PMMA)で成型されている。
【0084】
実施例4のデータを以下に示す。
面番号 R D Nd νd 有効径
物面 ∞ 7.250 13.000
1 ∞ 25.750 1.51680 64.2 14.477
2 ∞ 2.000 17.892
3 88.591 7.972 1.74400 44.9 18.707
4 −48.813 0.300 18.750
5 53.919 5.667 1.48749 70.4 16.680
6 −166.702 0.300 15.971
7 31.516 5.542 1.62299 58.1 13.578
8 −356.042 2.231 12.366
9 −40.560 1.400 1.90366 31.3 11.219
10 15.520 6.382 1.49700 81.6 9.715
11 −64.395 1.524 9.500
12 24.834 5.774 1.59270 35.4 9.459
13 −28.103 0.300 9.083
14 −68.840 1.400 1.91082 35.3 8.469
15 23.356 1.595 7.962
16(絞り) ∞ 11.458 7.969
17 123.228 7.071 1.58144 40.9 14.404
18 −29.964 (可変) 15.000
19 51.867 7.360 1.80518 25.5 23.168
20 707.663 8.224 22.914
21 −37.823 1.400 1.84666 23.8 22.888
22 1752.371 (可変) 25.181
23* −133.385 5.000 1.53159 55.7 25.918
24* −757.892 (可変) 27.245
25* −118.556 5.200 1.53159 55.7 27.549
26* 61.122 1.725 31.561
27 60.664 15.000 1.49154 57.8 39.482
28* 205.808 98.000 39.222
29* −57.087 (620.000) 53.387
像面 ∞ 。
【0085】
投射距離 806.000 620.000 505.000
D18 28.865 28.636 28.405
D22 2.269 2.831 3.446
D24 5.330 4.996 4.612 。
【0086】
「非球面データ」
第23面
K=−13.580798、
A4=−5.24879×10−6、
A6=1.01437×10−8、
A8=1.85289×10−12、
A10=−5.27055×10−15、
A12=3.66609×10−18
A14=5.50458×10−21、
A16=−6.03996×10−24 。
【0087】
第24面
K=626.122698、
A4=4.0193×10−7、
A6=−1.15183×10−8、
A8=2.7235×10−11、
A10=−2.6901×10−14、
A12=1.68504×10−17、
A14=−1.20429×10−21、
A16=−1.13471×10−24 。
【0088】
第25面
K=−100、
A4=−9.11451×10−6、
A6=1.74705×10−8、
A8=−2.85714×10−11、
A10=2.7931×10−14、
A12=−2.28492×10−17、
A14=1.37924×10−20、
A16=−3.06604×10−24 。
【0089】
第26面
K=−15.743776、
A4=−1.26869×10−5、
A6=1.75523×10−8、
A8=−2.23814×10−11、
A10=1.65816×10−14、
A12=−7.69941×10−18、
A14=1.6987×10−21、
A16=−6.95113×10−26 。
【0090】
第28面
K=1.101557、
A4=1.70853×10−8、
A6=−7.26155×10−13、
A8=−3.62731×10−15、
A10=−2.81198×10−18、
A12=−1.74181×10−21 。
【0091】
第29面
K=−1.777299、
A4=−5.2614×10−7、
A6=6.30213×10−11、
A8=−2.44073×10−14、
A10=2.39709×10−18、
A12=7.53016×10−22、
A14=−2.31393×10−25、
A16=9.67987×10−30、
A18=−1.49347×10−33、
A20=7.16445×10−37 。
【0092】
「各種データ」
焦点距離 4.721
NA 0.278
物体高 13.000
ミラー光線高 53.387
レンズ全長 272.289 。
【0093】
「条件式のパラメータの値」
(1)Ym/Yi =4.11
(2)f1/fPML=0.11
(3)νPML =57.8 。
【0094】
実施例4の投射光学系の投射距離:620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図16に、コマ収差の図を図17に示す。
【0095】
「実施例5」
実施例5の投射光学系は、図18に示したものである。
実施例5のデータを以下に示す。
面番号 R D Nd νd 有効径
物面 ∞ 6.250 13.000
1 ∞ 25.750 1.51680 64.2 14.243
2 ∞ 1.300 17.578
3 83.397 8.013 1.76200 40.1 18.237
4 −47.278 0.300 18.263
5 52.157 5.550 1.49700 81.6 16.035
6 −162.576 0.300 15.260
7 31.977 4.888 1.60738 56.7 12.912
8 501.751 2.068 11.640
9 −38.343 1.400 1.90366 31.3 11.409
10 13.586 4.297 1.70154 41.2 9.901
11 21.527 5.185 1.49700 81.6 9.641
12 −73.352 1.190 9.500
13 27.021 5.674 1.61293 37.0 9.611
14 −27.690 0.300 9.327
15 −66.183 1.400 1.91082 35.3 8.671
16 24.592 1.616 8.225
17(絞り) ∞ 8.409 8.239
18 91.838 6.058 1.60562 43.7 12.510
19 −30.684 (可変) 13.000
20 44.682 6.726 1.80518 25.5 22.443
21 149.086 9.448 22.125
22 −36.212 1.800 1.84666 23.8 22.091
23 −135.999 (可変) 24.053
24* −36.135 4.700 1.53159 55.7 24.615
25* −74.906 (可変) 25.837
26* 155.020 4.700 1.53159 55.7 26.611
27* 38.310 (可変) 30.977
28 −103.696 10.105 1.53996 59.5 31.369
29 −47.543 100.493 32.237
30* −53.313 (620.000) 56.211
像面 ∞ 。
【0096】
投射距離 808.000 620.000 505.000
D19 30.368 30.210 29.969
D23 4.129 5.042 5.712
D25 2.868 1.103 0.300
D27 5.208 6.218 6.592 。
【0097】
「非球面データ」
第24面
K=−0.833528、
A4=6.59839×10−7、
A6=7.30577×10−9、
A8=8.04665×10−12、
A10=−9.00101×10−16、
A12=−2.55875×10−18 。
【0098】
第25面
K=4.195775、
A4=−3.18532×10−6、
A6=−7.26032×10−9、
A8=2.92675×10−11、
A10=−2.46817×10−14、
A12=1.56916×10−17 。
【0099】
第26面
K=−100、
A4=−1.63028×10−5、
A6=1.89149×10−8、
A8=−2.64832×10−11、
A10=2.55583×10−14、
A12=−2.70829×10−17、
A14=1.02614×10−20 。
【0100】
第27面
K=−9.805033、
A4=−1.31802×10−5、
A6=1.74345×10−8、
A8=−2.30911×10−11、
A10=1.65949×10−14、
A12=−7.66821×10−18、
A14=1.59523×10−21 。
【0101】
第30面
K=−1.853706、
A4=−5.24432×10−7、
A6=7.14411×10−11、
A8=−1.98352×10−14、
A10=1.15139×10−18、
A12=4.92367×10−22、
A14=−1.14941×10−25、
A16=7.58089×10−30 。
【0102】
「各種データ」
焦点距離 4.775
NA 0.278
物体高 13.000
ミラー光線高 56.211
レンズ全長 270.493 。
【0103】
「条件式のパラメータの値」
(1)Ym/Yi =4.32
(2)f1/fPML=0.16
(3)νPML =59.5 。
【0104】
実施例5の投射光学系の投射距離:620mmにおける球面収差、非点収差、歪曲収差の図を図19に、コマ収差の図を図20に示す。
なお、上記各実施例における非球面の表記における例えば「×10−25」は「×10−25」を意味する。
【0105】
上に挙げた実施例1〜5の投射光学系は何れも、縮小側から順に、複数のレンズで構成され正の屈折力を持つ第1光学群G1と、1つの凹面形状の反射面を持つ第2光学群G2を配してなり、第1光学群の最も拡大側には正の屈折力を持つレンズPMLが配され、開口絞りSが第1光学群G1中に配置され、第1光学群を構成するレンズの中で最も多くのレンズが共有する一本の光軸から光線までの距離が原画像表示範囲において最大の値であるYi、凹反射面で最大の値であるYmが、条件:
(1) 3.5 < Ym /Yi < 5.0
を満足し、第1光学群の焦点距離:f1、上記レンズ:PMLの焦点距離:fPML、が条件:
(2) 0.08 < f1/fPML < 0.2
を満足している。
【0106】
実施例1〜4の投射光学系においては、レンズPMLが「縮小側に凸面を向けたメニスカス形状」であり、実施例1〜5の投射光学系においては、レンズPMLのアッベ数:νPMLは条件:
(3) 45 < νPML < 95
を満足している。
【0107】
また、実施例1〜5の投射光学系は、開口絞りSとレンズPMLの間に「非球面を有するレンズ」が2枚配されている。実施例4の投射光学系におけるレンズPMLはプラスチック(PMMA)で成型され、拡大側の面が非球面となっている。
【0108】
実施例1〜5の投射光学系とも、投射距離に応じてフォーカスを合わせるときは「開口絞りより拡大側のレンズ」を移動して行なう。
【0109】
実施例1〜5の投射光学系における第2光学群G2の凹反射面は回転対称軸を持ち、第1光学群G1の「開口絞りSとレンズPMLの間に配された非球面レンズ」も、共通の回転対称軸を持ち、凹反射面の回転対称軸と、非球面レンズの回転対称軸と、第1光学群内のすべての球面レンズの光軸は一致している。
【0110】
即ち、実施例1〜5に示す投射光学系は何れも、コンパクトでありながら良好な性能を有しており、これら実施例の任意のものを、図1に示す如くに用いて、性能良好な投射型は像表示装置を実現できる。
【符号の説明】
【0111】
G1 第1光学群
G2 第2光学群
PML 第1光学群の最も拡大側に配された正レンズ
S 開口絞り
P プリズム
MD 表示素子
【先行技術文献】
【特許文献】
【0112】
【特許文献1】特開2008−116688号公報
【特許文献2】特開2008−250296号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縮小側の共役面上にある原画像を拡大側の共役面であるスクリーンに拡大投射する投射光学系において、
縮小側から順に、複数のレンズで構成され正の屈折力を持つ第1光学群と、1つの凹面形状の反射面を持つ第2光学群を配し、第1光学群中に開口絞りを有してなり、第1光学群の最も拡大側には正の屈折力を持つレンズ:PMLが配され、
第1光学群を構成するレンズの中で最も多くのレンズが共有する1本の光軸から光線までの距離で原画像表示範囲内の最大値を:Yi、上記第2光学群の凹反射面内の最大値を:Ymとするとき、Yi、Ymが、条件:
(1) 3.5 < Ym/Yi < 5.0
を満足することを特徴とする投射光学系。
【請求項2】
請求項1記載の投射光学系において、
第1光学群の焦点距離:f1、レンズ:PMLの焦点距離:fPMLが、条件:
(2) 0.08 < f1/fPML < 0.2
を満足することを特徴とする投射光学系。
【請求項3】
請求項1または2記載の投射光学系において、
レンズ:PMLが、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズであることを特徴とする投射光学系。
【請求項4】
請求項1〜3の任意の1に記載の投射光学系において、
レンズ:PMLのアッベ数:νPMLが、条件:
(3) 45 < νPML < 95
を満足することを特徴とする投射光学系。
【請求項5】
請求項1〜4の任意の1に記載の投射光学系において、
第1光学群内に配された開口絞りとレンズ:PMLの間に、非球面を有するレンズが1枚以上配されていることを特徴とする投射光学系。
【請求項6】
請求項1〜5の任意の1に記載の投射光学系において、
レンズ:PMLは少なくとも1面が非球面を有し、プラスチックで成型されていることを特徴とする投射光学系。
【請求項7】
請求項1〜6の任意の1に記載の投射光学系において、
スクリーンにフォーカスを合わせるとき、開口絞りより拡大側に配置された一部のレンズを移動して行うことを特徴とする投射光学系。
【請求項8】
請求項1〜7の任意の1に記載の投射光学系において、
第2光学群の凹反射面は回転対称軸を持つことを特徴とする投射光学系。
【請求項9】
請求項1〜8の任意の1に記載の投射光学系において、
開口絞りとレンズPMLの間に配されたすべての非球面レンズの面形状が、共通の回転対称軸を持つことを特徴とする投射光学系。
【請求項10】
請求項9記載の投射光学系において、
第2光学群の凹反射面の回転対称軸と、第1光学群内の非球面レンズの回転対称軸と、第1光学群内のすべての球面レンズの光軸が一致していることを特徴とする投射光学系。
【請求項11】
請求項1〜10の任意の1に記載の投射光学系を搭載してなる投射型画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−203139(P2012−203139A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66596(P2011−66596)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000115728)リコー光学株式会社 (134)
【Fターム(参考)】