説明

抗菌性キノリン誘導体

本発明は、立体化学異性体形態物のいずれも包含する一般式(Ia)または式(Ib):
【化1】


[式中、Qは式(a−1)、(a−2)または(a−3)で表される基を表す]
に従う新規な置換キノリン誘導体、これらのN−オキサイド、製薬学的に許容される塩または溶媒和物に関する。この請求する化合物は細菌感染の治療で用いるに有用である。また、製薬学的に許容される担体および請求する化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有して成る組成物、請求する化合物または組成物を細菌感染治療用薬剤の製造で用いることおよび請求する化合物の製造方法も請求する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体化学異性体形態物のいずれも包含する式(Ia)または(Ib)
【化1】

[式中、
Qは、式
【化2】

で表される基を表し、
pは、1、2、3または4に相当する整数であり、
qは、ゼロ、1、2、3または4に相当する整数であり、
は、水素、シアノ、ホルミル、カルボキシル、ハロ、アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、−C=N−OR11、アミノ、モノもしくはジ(アルキル)アミノ、アミノアルキル、モノもしくはジ(アルキル)アミノアルキル、アルキルカルボニルアミノアルキル、アミノカルボニル、モノもしくはジ(アルキル)アミノカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニル、R5a4aNアルキル、ジ(アリール)アルキル、アリール、R5a4aN−、R5a4aN−C(=O)−またはHetであり、
は、水素、アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、ヒドロキシ、メルカプト、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルチオ、モノもしくはジ(アルキル)アミノ、ピロリジノまたは式
【化3】

で表される基であり、かつYはCH、O、S、NHまたはN−アルキルであり、
は、アルキル、アリールアルキル、アリール−O−アルキル、アリール−アルキル−O−アルキル、アリール、アリール−アリール、Het、Het−アルキル、Het−O−アルキル、Het−アルキル−O−アルキルまたは
【化4】

であり、
3aは、水素、シアノ、アルキル、アリールアルキル、アリール−O−アルキル、アリール−アルキル−O−アルキル、アリール、アリール−アリール、Het、Het−アルキル、Het−O−アルキルまたはHet−アルキル−O−アルキルであり、
およびRは、各々独立して、水素、アルキル、アルキルオキシアルキル、アリールアルキル、Het−アルキル、モノもしくはジアルキルアミノアルキル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、Het、アリールまたは−C(=NH)−NHであるか、或は
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、4−チオモルホリノ、1,1−ジオキサイド−チオモルホリニル、アゼチジニル、2,3−ジヒドロイソインドール−1−イル、チアゾリジン−3−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、ヘキサヒドロ−1H−アゼピニル、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼピニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ピロリニル、ピロリル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびトリアジニルから成る群より選択される基を形成しておりかつ各基は場合により各置換基がアルキル、ハロアルキル、アルキルカルボニル、ハロ、アリールアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アミノアルキル、モノもしくはジアルキルアミノアルキル、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アリール、ピリジル、ピリミジニル、場合によりアルキルで置換されていてもよいピペリジニルまたは場合によりアリールアルキルで置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよく、
4aとR5aがこれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、4−チオモルホリノ、2,3−ジヒドロイソインドール−1−イル、チアゾリジン−3−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、ヘキサヒドロ−1H−アゼピニル、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼピニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル、ピロリニル、ピロリル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびトリアジニルから成る群より選択される基を形成しておりかつ各基は場合により各置換基がアルキル、ハロアルキル、ハロ、アリールアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アリール、ピリジルまたはピリミジニルから独立して選択される1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよく、
は、アリールまたはHetであり、
は、水素、ハロ、アルキル、アリールまたはHetであり、
は、水素またはアルキルであり、
は、オキソであるか、或は
とRが一緒になって基−CH=CH−N=を形成しており、
11は、水素またはアルキルであり、
アリールは、各々が場合により各置換基がヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アルキル、場合によりフェニルで置換されていてもよいC2−6アルケニル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニルまたはモノもしくはジ
アルキルアミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいフェニル、ナフチル、アセナフチルまたはテトラヒドロナフチルから選択される同素環であり、
アリールは、各々が場合により各置換基がヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルオキシ、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニル、Hetまたはモノもしくはジアルキルアミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいフェニル、ナフチル、アセナフチルまたはテトラヒドロナフチルから選択される同素環であり、
Hetは、N−フェノキシピペリジニル、ピペリジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルから選択される単環式複素環、またはキノリニル、キノキサリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニルまたはベンゾ[1,3]ジオキソリルから選択される二環式複素環であり、各単環式および二環式複素環は場合により各置換基がハロ、ヒドロキシ、アルキルまたはアルキルオキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい]
で表される化合物、これのN−オキサイド、製薬学的に許容される塩または溶媒和物。
【請求項2】
がアルキル、アリールアルキル、アリール−O−アルキル、アリール−アルキル−O−アルキル、アリール、Het、Het−アルキル、Het−O−アルキル、Het−アルキル−O−アルキルまたは
【化5】

であり、
3aが水素、シアノ、アルキル、アリールアルキル、アリール−O−アルキル、アリール−アルキル−O−アルキル、アリール、Het、Het−アルキル、Het−O−アルキルまたはHet−アルキル−O−アルキルであり、
およびRが各々独立して水素、アルキル、アルキルオキシアルキル、アリールアルキル、Het−アルキル、モノもしくはジアルキルアミノアルキル、Het、アリールまたは−C(=NH)−NHであるか、或は
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、4−チオモルホリノ、2,3−ジヒドロイソインドール−1−イル、チアゾリジン−3−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、ヘキサヒドロ−1H−アゼピニル、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼピニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ピロリニル、ピロリル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびトリアジニルから成る群より選択される基を形成しておりかつ各基が場合により各置換基がアルキル、ハロアルキル、アルキルカルボニル、ハロ、アリールアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノ、モノもしくはジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アリール、ピリジル、ピリミジニル、ピペリジニルまたは場合によりアリールアルキルで置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよく、
アリールが各々が場合により各置換基がヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モ
ノもしくはジアルキルアミノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニルまたはモノもしくはジアルキルアミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいフェニル、ナフチル、アセナフチルまたはテトラヒドロナフチルから選択される同素環である、
請求項1記載の化合物。
【請求項3】
アルキルがC1−6アルキルを表す請求項1または2記載の化合物。
【請求項4】
が水素、ハロ、アリール、Het、C1−6アルキルまたはC1−6アルキルオキシである前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
pが1に相当する前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
が水素、C1−6アルキルオキシまたはC1−6アルキルチオである前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
がメチルオキシである請求項6記載の化合物。
【請求項8】
がC1−6アルキル、アリールC1−6アルキル、アリールまたはHetである前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
3aがシアノ、C1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルである請求項1から7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
qが1、2または3に相当する前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
およびRがC1−6アルキルを表す前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になってピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、イミダゾリル、トリアゾリルから成る群より選択される基を形成しておりかつ前記環の各々が場合によりC1−6アルキルで置換されていてもよい請求項1から10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になって1,1−ジオキサイド−チオモルホリニル、アゼチジニル、2,3−ジヒドロイソインドール−1−イル、チアゾリジン−3−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、ヘキサヒドロ−1H−アゼピニル、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−オキサゼピニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチルから成る群より選択される基を形成しておりかつ前記環の各々が場合によりC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルで置換されていてもよい請求項1から10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
とRがこれらが結合している窒素原子と一緒になってヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニルまたは2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチルから成る群より選択される基を形成しておりかつ前記環の各々が場合によりC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルで置換されていてもよい請求項13記載の化合物。
【請求項15】
が場合によりハロ、シアノまたはC1−6アルキルオキシで置換されていてもよいフェニルである前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
が水素である前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項17】
式(Ia)で表される化合物である前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
Qが式(a−1)で表される基である前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項19】
Qが式(a−2)で表される基である請求項1から17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項20】
が水素、ハロ、アリール、Het、C1−6アルキルまたはC1−6アルキルオキシであり、Rが水素、C1−6アルキルオキシまたはC1−6アルキルチオであり、RがC1−6アルキル、アリールC1−6アルキル、アリールまたはHetであり、RおよびRがC1−6アルキルであるか、或はRとRがこれらが結合している窒素原子と一緒になってピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、イミダゾリル、トリアゾリル、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニルまたは2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチルから成る群より選択される基を形成しておりかつ前記環の各々が場合によりC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルで置換されていてもよく、Rが場合によりハロ、シアノまたはC1−6アルキルオキシで置換されていてもよいフェニルであり、Rが水素であり、qが1、2または3であり、pが1であり、Qが式(a−1)、(a−2)または(a−3)で表される基である請求項1記載の化合物。
【請求項21】
下記:
【化6】

、これらの製薬学的に許容される塩、N−オキサイド形態物または溶媒和物から選択される請求項1記載の化合物。
【請求項22】
薬剤として用いるための前請求項のいずれか1項記載の化合物。
【請求項23】
細菌感染治療用薬剤として用いるための請求項1から21のいずれか1項記載の化合物。
【請求項24】
製薬学的に許容される担体および請求項1から21のいずれか1項記載の化合物を有効成分として治療的に有効な量で含有して成る製薬学的組成物。
【請求項25】
細菌感染治療用薬剤を製造するための請求項1から21のいずれか1項記載化合物の使用。
【請求項26】
前記細菌感染がグラム陽性細菌による感染である請求項25記載の使用。
【請求項27】
前記グラム陽性細菌が肺炎連鎖球菌である請求項26記載の使用。
【請求項28】
前記グラム陽性細菌が黄色ブドウ球菌である請求項26記載の使用。
【請求項29】

【化7】

で表される化合物、これの製薬学的に許容される塩、N−オキサイド形態物または溶媒和物。
【請求項30】
請求項1記載化合物の製造方法であって、
a)式(II−a)、(II−b)、(II−c)または(II−d)で表される中間体と適切な酸を反応させるか、
【化8】

[ここで、R、R、R、R3a、R、R、R、R、R、R、pおよびqは請求項1で定義した通りである]
b)式(II−a)、(II−b)で表される中間体とSOClを適切な溶媒の存在下で反応させるか、
【化9】

[ここで、R、R、R、R、R、R、R、R、R、pおよびqは請求項1で定義した通りである]
c)式(IIIa)または(IIIb)で表される中間体と式(IV)で表される中間体を適切な塩基および適切な溶媒の存在下で反応させるか、
【化10】

[ここで、R、R、R、R、R、R、R、R、R、pおよびqは請求
項1で定義した通りであり、そしてWは適切な脱離基を表す]
d)式(VIIb)で表される中間体とシアノメチル酢酸ジエチルを水素化ナトリウムおよび適切な溶媒の存在下で反応させるか、
【化11】

[ここで、R、R、R、R、R、R、pおよびqは請求項1で定義した通りである]
または必要ならば、式(Ia)または(Ib)で表される化合物を当該技術分野で公知の変換に従って互いに変化させ、そして更に必要ならば、式(Ia)または(Ib)で表される化合物を酸で処理することで治療的に有効な無毒の酸付加塩に変化させるか或は塩基で処理することで治療的に有効な無毒の塩基付加塩に変化させるか、或は逆に、酸付加塩形態物をアルカリで処理することで遊離塩基に変化させるか、或は塩基付加塩を酸で処理することで遊離酸に変化させ、そして必要ならば、それらの立体化学異性体形態物、第四級アミンまたはN−オキサイド形態物を調製する、
ことを特徴とする方法。
【請求項31】
(a)請求項1から21のいずれか1項記載の化合物および(b)他の1種以上の抗菌薬の組み合わせ物。
【請求項32】
(a)請求項1から21のいずれか1項記載の化合物および(b)他の1種以上の抗菌薬を、細菌感染の治療で同時、個別または逐次的に用いるための組み合わせ製剤として含有する、製品。

【公表番号】特表2010−511667(P2010−511667A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539737(P2009−539737)
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2007/063312
【国際公開番号】WO2008/068266
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】