説明

抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品

【課題】酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能を有する抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品を提供する。
【解決手段】栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤によって達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮から抽出した抽出物を含有する優れた抗酸化能を有する抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ヒトをはじめとするほとんどの生物は酸素を利用し、また、種々の食品から、生体内の恒常性や機能維持に重要な役割を果たしているリノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の二重結合を有する脂肪酸を摂取し、生命活動を維持していると言われている。
しかしながら、これに伴い、ヒトの生体内には活性酸素や過酸化脂質が生み出されているが、これらは強い毒性を持っており、近年の研究により発ガン、虚血性疾患、糖尿病等の成人病、細胞機能障害、老化等に深く関与していることが明らかになりつつある。
このような障害からヒトの組織を守るために、ヒトの生体内では種々の抗酸化物質が機能しているが、その抗酸化物質の多くは食品に依存している。
【0003】
そこで、このような疾患の予防のために、生体内での活性酸素、過酸化脂質の制御の観点から、食品中の抗酸化物質の検索、作用の解明、あるいは製造方法等についての研究が進みつつある。
例えば、茶葉やカカオ豆等は、種々の抗酸化物質を含んでいることが知られている。また、栗のイガや葉を水或いは親水性有機溶媒で抽出した抽出物には、抗炎症作用や抗ヒスタミン作用等があることが知られている(特許文献1〜3参照。)。しかしながら、栗果肉や渋皮、鬼皮等の有効性や、これらの抗酸化能については検討が為されていない。
【0004】
【特許文献1】特開平8−217682号公報
【特許文献2】特開平8−217688号公報
【特許文献3】特開平8−217690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能を有する抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤によって達成される。
【0007】
また、上記の目的は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする食品によって達成される。
【0008】
また、上記の目的は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする化粧品によって達成される。
【0009】
すなわち、本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを、好適には、水、親水性有機溶媒、多価アルコールの中から選ばれた少なくとも一つ等を用いて抽出することにより、優れた抗酸化能を有する抗酸化物質が得られることを実験により初めて確認し、本発明の抗酸化
剤を見出した。
更には、これらの抗酸化剤を食品や化粧品に含有することにより、酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能を有する食品及び化粧品とすることができることを見出し、本発明に到達した。
【発明の効果】
【0010】
本発明の抗酸化剤は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有しているので、優れた抗酸化能を有している。
また、本発明の抗酸化剤を食品や化粧品に含有させることにより、酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能を有する食品、化粧品を得ることができる。また、ガン、動脈硬化、虚血性疾患、糖尿病等の成人病の予防、過酸化脂質の生成によって生じる各種疾病の予防の他、老化の防止、美白効果、二日酔いの軽減、スポーツ等による疲労回復、微生物増殖抑制、ビタミン・色素の安定化、消臭効果等への応用が期待される。
また、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを抽出媒体で抽出した後、遠心分離で残渣を分離した抽出物は、食品や化粧品だけでなく、医薬品や一般工業品にも応用することが可能であり、汎用性に富んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明を詳しく説明する。
本発明の抗酸化剤は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有する。
【0012】
まず、本発明の抗酸化剤とは、脂質の酸化を防止したり、鉄や銅等のような金属の酸化促進作用を不活性化させたり、また、通常の酸素分子よりも反応性の高い活性酸素及びこれに伴う過酸化脂質を制御する物質である。
【0013】
一般に、栗のイガを取り除いた種実は、果肉、それを包む栗の渋皮、最外皮の栗の鬼皮とからなり、本発明は、これらから抽出した抽出物を使用する。この中でも、特に栗の渋皮から抽出した抽出物は、より抗酸化能効果が得られる点で好適である。なお、本発明の抗酸化剤は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮を、単独で用いても複数組合せて用いてもよい。
本発明に用いる栗の品種や大きさは、特に限定するものではく、一般に用いられているものから適宜選択して用いればよい。例えば、日本栗、欧州栗、中国栗、アメリカ栗等が挙げられ、栗に加熱、凍結、乾燥等の各種処理を適宜施したものを用いてもよい。
【0014】
また、本発明の抗酸化剤において、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物の含有量は、特に限定するものではなく、適宜設定すればよい。
【0015】
抗酸化剤には、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択した副原料を含有してもよい。副原料としては、例えば、糖質甘味料(果糖,ブドウ糖,タガトース,アラビノース等の単糖類、乳糖,オリゴ糖,麦芽糖等の少糖類、粉末水飴、デキストリン、トレハロース、糖アルコール等)、高甘味度甘味料(スクラロース、アセスルファム等)、油脂類、乳製品、安定剤、乳化剤、香料、色素、酸味料、風味原料(卵、コーヒー、茶類、ココア、果汁果肉、ヨーグルト、酒類等)、各種栄養素(蛋白質、食物繊維、ビタミン、ミネラル等)等が挙げられる。これらは、単独もしくは複数組み合わせて用いればよい。
一例を挙げると、栗の抽出物にデキストリンをバインダーとして用いると、粉体状の抗酸化剤とすることができる。
【0016】
また、抗酸化剤の形態は、特に限定するものではなく、例えば液体状、粉体状、顆粒状
、ペースト状等種々の形態が挙げられる。
【0017】
本発明の抗酸化剤は、例えば次のようにして製造される。
すなわち、まず、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを、水、親水性有機溶媒、多価アルコール等の中から選ばれた少なくとも一つもしくはこれらの混合物、あるいは水溶液、分散液で抽出し、抽出物を得る。抽出方法は、抽出媒体に5〜30分程度浸漬した後、遠心分離で液切りする方法が挙げられる。なお、このとき、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮は、細かく粉砕しておくと、効率的に抽出液が抽出できる点で好適である。
次いで、該抽出物に、必要に応じて副原料を添加し、凍結乾燥や減圧濃縮等の常法によって適宜所望の形態とすることで、抗酸化剤が得られる。
【0018】
上記抽出工程にて、抽出媒体として水を使用する場合は、常温水でも熱水でもよい。
また、親水性有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン等が挙げられる。
また、多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、キシリトール、マルチトール、グルコース、キシロース、ガラクトース、マルトース、蔗糖、ポリグリセリン等が挙げられる。
これらは、単独または複数組合せて用いればよい。
【0019】
次に、本発明の食品について説明する。
本発明の食品は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有する。
【0020】
本発明の食品は、上記抽出物を含有できるものであれば何でもよく、例えば、チューインガム、キャンディー、タブレット、チョコレート、冷菓、麺類をはじめとする澱粉系食品、粉末食品、飲料、パン、ビスケット等のベーカリー食品、スープ、油脂食品、健康飲食品等のいかなる飲食品にも用いることができる。各食品の特性、目的に応じ、製造工程の段階で適宜選択して含有させればよい。
【0021】
また、本発明の食品における栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物の含有量は、各食品の種類や目的等に応じて異なるが、好ましくは、食品全体重量中0.01重量%以上含有することが望ましい。すなわち、0.01重量%未満の場合には、抗酸化能効果が得られにくい傾向にある。
なお、本発明における食品とは、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有し、かつ、抗酸化能を有する食品を意味する。
【0022】
本発明の食品には、上記栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物の他に、本来の目的を損なわない範囲で、上記副原料等を適宜選択し、含有してもよい。
【0023】
本発明の食品の一例として、キャンディは例えば次のようにして製造される。 すなわち、まず、上述したように、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを、水、親水性有機溶媒、多価アルコール等の中から選ばれた少なくとも一つで抽出し、抽出物を得る。一方で、グラニュー糖、水飴等のキャンディ原料を煮詰め混合し、冷却しておく。そして、上記キャンディ原料混合物に、上記抽出物及び必要に応じて副原料を添加混合し、更に冷却し、適宜成形すれば、本発明のキャンディが得られる。
【0024】
次に、本発明の化粧品について説明する。
本発明の化粧品は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから
抽出した抽出物を含有する。
【0025】
化粧品としては、上記抽出物を含有できるものであれば何でもよく、例えば、皮膚化粧料、毛髪化粧料の他に、医薬部外品や入浴剤等をも含む。
形態としては、例えば、軟膏類、ローション類、乳液類、クリーム類、パック類、ジェル類、粉末類、顆粒類等の任意の形態として適宜設定して用いればよい。
【0026】
また、本発明の化粧品における栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物の含有量は、各化粧品の種類や目的等に応じて異なるが、好ましくは、化粧品全体重量中0.01〜5.0重量%に設定することが望ましい。
すなわち、0.01重量%未満の場合には、抗酸化能効果が得られにくい傾向にある。逆に、5.0重量%を超えて使用しても、配合量に見合った効果が得られにくい傾向にある。
【0027】
また、本発明の化粧料には、必要に応じて、油脂、保湿剤、顔料、色素、界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、水溶性高分子、樹脂等の化粧品原料として公知であるような任意の成分を適宜選択して用いればよい。
【0028】
本発明の化粧品の一例として、美肌化粧料は例えば次のようにして製造される。
すなわち、まず、上述したように、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを、水、親水性有機溶媒、多価アルコール等の中から選ばれた少なくとも一つで抽出し、抽出物を得る。そして、常法に従って調製した乳化物中に、上記抽出物を添加混合すれば、本発明の美肌化粧料が得られる。
【実施例】
【0029】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
【0030】
〈実施例1〉
《抗酸化剤の調製》
まず、栗の果肉部(10g)、渋皮部(4g)、鬼皮部(10g)を計量後、包丁で約1mm程度に細かく粉砕し、試料とした。
そして、各試料の1/2量それぞれに蒸留水(90℃)50mlを混合し、他方で残りの各試料それぞれにエタノール(40℃)(和光純薬工業(株)製 試薬特級)50mlを混合し、それぞれをブレンダーにて15000rpm、10分間粉砕した。
次に、水溶性画分については、遠心分離(25000×g、20分間)により、上清を40ml抽出し、使用した抽出溶媒で100mlにメスアップした。エタノール抽出画分については、遠心分離(25000×g、20分間)により、上清を抽出し1〜2ml程度に濃縮後、蒸留水にて100mlにメスアップし、抗酸化剤を調製した。
【0031】
《活性酸素消去能試験》
DPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl)ラジカルの減少に伴う吸光度の減少量とコントロールの値から活性酸素消去能を測定した。
上記実施例1で得られた栗果肉部、栗の渋皮部、栗の鬼皮部それぞれの抽出液、また対照サンプルとして、一般的に抗酸化能を有する食品素材ニンジン、カボチャ、ホウレンソウの抽出液を2ml、エタノール2ml、0.5mMDPPH/エタノール溶液1mlを試験管中で混合し、直後(0分後)と30分後に517nmで吸光度測定を行った。また、それぞれの抽出液の色が測定結果に与える影響を考慮し、DPPHラジカルの関与しない系として、0.5mMDPPH/エタノール溶液の代わりにエタノールを加えたものを用意し、これを各抽出液の色ブランクとした。また、コントロールは、抽出液の代わりに0.1M酢酸緩衝液を加えた。測定はいずれも3回行い、平均値を用いた。
ラジカル消去能の評価は、以下の式に従って算出した。
【数1】

ただし色ブランクがないBHAについては、
【数2】

とした。
さらに、BHAについて濃度とラジカル消去能の関係を検量線に表し、これを用いて各試料のラジカル消去能をBHA濃度に換算して表1に示す。
【0032】
【表1】

【0033】
《ロダン鉄法試験》
経時的に生成された過酸化脂質をロダン鉄法で測定することにより、抗酸化活性を評価した。
上記実施例1で得られた抽出液1.0mlを添加した、1.3%リノール酸を含むエタノール(99.5%)2.5ml、0.2Mリン酸緩衝液(pH7.0)2.5ml、蒸留水0.5ml、およびラジカル発生剤として46.6mMAAPH(2,2'-azobis 2-amidinopropane dihydrochloride)0.25mlをねじ口試験管に取り、よく攪拌後、密栓し、55℃の恒温器内に遮光保存し、15時間経過したものをサンプルとした。このとき、コントロールとして実施例1で得られた抽出液の代わりに0.2Mリン酸緩衝液(p
H7.0)を加えた。また、本実験では対照として0.1%BHAを用いた。
反応終了後、反応液0.1ml、75%エタノール4.7ml、0.02M塩化第一鉄/3.5%塩酸溶液0.1ml、30%チオシアン酸アンモニウム水溶液0.1mlを添加し、3分後500nmにおける吸光度測定した。測定はいずれも3回行い、平均値を用いた。また、抗酸化活性は、コントロールの吸光度を100として算出した。算出結果を表2に示す。
【0034】
【表2】

【0035】
実施例1の栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮より得られた抽出物は、活性酸素消去能試験、ロダン鉄法試験により、抗酸化能を有していた。特に、栗の渋皮抽出物は、より優れた抗酸化能を有していた。
【0036】
〈実施例2、3〉
《キャンディの調製》
実施例2として、常法に従い、型打ち成型キャンディを得た。すなわち、まず、固形分としてグラニュー糖60g、酵素水飴40gを混合し、これを150℃に煮詰め、130℃に冷却した。次いで、該混合物に、実施例1で得られた栗の渋皮の水抽出物10g、他にクエン酸、香料、色素を少量添加混合し、100℃に冷却した後、型打ち成型を行い、キャンディを得た。
また、実施例3として、実施例1で得られた栗の渋皮の水抽出物を20g用いる他は、実施例2と同様にしてキャンディを得た。
また、コントロールとして、実施例1で得られた栗の渋皮の水抽出物を用いないものを使用した。
これらのキャンディを溶解液とし、上述のロダン鉄法試験と同様に抗酸化活性を評価した。算出結果を表3に示す。
【0037】
【表3】

【0038】
実施例2及び3のキャンディは、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮から抽出した抽出物が配合されていない市販品(コントロール)のキャンディに比べ、抗酸化能に優れており、かつ苦味等の呈味性や呈色性について何ら遜色のないキャンディであった。
【0039】
〈実施例4〜6、比較例1〉
《化粧料の調製》
下記表4の組成からなる、化粧料(クリーム)を通常の乳化物の製造方法にて製造し、試料とした。
【0040】
[表4]
配合成分 配合量(%)
実施例4 実施例5 実施例6 比較例1
ステリアリン酸 7.0 7.0 7.0 7.0
オレイン酸 3.0 3.0 3.0 3.0
ステアリルアルコール 4.0 4.0 4.0 4.0
モノステアリン酸グリセリル 8.0 8.0 8.0 8.0
エチルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1
ブチルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1
プロピルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1
プロピレングリコール 8.0 8.0 8.0 8.0
グリセリン 2.0 2.0 2.0 2.0
水酸化カリウム 0.4 0.4 0.4 0.4
エデト酸二ナトリウム 0.05 0.05 0.05 0.05
実施例1で得た栗果肉水抽出物 3.0 − − −
実施例1で得た栗の渋皮水抽出物 − 0.1 0.5 −
実施例1で得た栗の鬼皮水抽出物 − 0.3 − −
精製水 残余 残余 残余 残余
【0041】
パネル3名の頬に試料0.4gを一日2回、一週間連用塗布した。その後、表5に示す
項目について官能評価により、その効果を判定した。
【0042】
[表5]
官能評価
刺激感 美肌効果
判定 評価 判定 評価 全く刺激感を感じなかった ○ 肌がなめらかになった ○
やや刺激感を感じた △ 肌がややなめらかになった △
刺激感を感じた × 変化なし ×
【0043】
上記実施例4〜6及び比較例1の官能評価結果を表6に示す。
【0044】
[表6]
パネル1 パネル2 パネル3
刺激感 美肌効果 刺激感 美肌効果 刺激感 美肌効果
実施例4 ○ △ ○ ○ ○ ○
実施例5 ○ ○ ○ ○ ○ ○
実施例6 ○ ○ ○ ○ ○ ○
比較例1 ○ × ○ × ○ ×
【0045】
表6に示す如く、実施例4〜6は、表5に示す項目についての官能評価により、安全性が高く優れた美肌効果を有していることが明らかとなった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤。
【請求項2】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、水、親水性有機溶媒、多価アルコールの中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物である請求項1記載の抗酸化剤。
【請求項3】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする食品。
【請求項4】
抗酸化能を有することを特徴とする請求項3記載の食品。
【請求項5】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、食品全体重量中0.01重量%以上含有することを特徴とする請求項3記載の食品。
【請求項6】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする化粧品。
【請求項7】
抗酸化能を有することを特徴とする請求項6記載の化粧品。
【請求項8】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、化粧品全体重量中0.01〜5.0重量%含有することを特徴とする請求項6記載の化粧品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤。
【請求項2】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、水、親水性有機溶媒、多価アルコールの中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物である請求項1記載の抗酸化剤。
【請求項3】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする食品。
【請求項4】
抗酸化能を有することを特徴とする請求項3記載の食品。
【請求項5】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物、食品全体重量中0.01重量%以上含有することを特徴とする請求項3記載の食品。
【請求項6】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有することを特徴とする化粧品。
【請求項7】
抗酸化能を有することを特徴とする請求項6記載の化粧品。
【請求項8】
栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物、化粧品全体重量中0.01〜5.0重量%含有することを特徴とする請求項6記載の化粧品。

【公開番号】特開2006−131916(P2006−131916A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−2128(P2006−2128)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【分割の表示】特願2001−179688(P2001−179688)の分割
【原出願日】平成13年6月14日(2001.6.14)
【出願人】(000000952)カネボウ株式会社 (120)
【出願人】(393029974)カネボウフーズ株式会社 (64)
【Fターム(参考)】