説明

折り畳み方式の携帯端末およびそのヒンジ装置

【課題】本体のディスプレイ部と蓋のディスプレイ部とを単一の大画面として合体することのできる畳み方式の携帯端末およびそのヒンジ装置を提供する。
【解決手段】本発明の折り畳み方式の携帯端末は、第1ディスプレイ部を有する第1ボディと、少なくとも一つの第1ヒンジモジュールを介して第1ボディに対して回転可能に連結され、第2ディスプレイ部を有する第2ボディとを含み、第1および第2ボディのオープン時、第1および第2ディスプレイ部は、互いに同一の平面をなし、少なくともいずれか一方が他方側にスライド移動可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み方式の携帯端末に関し、より詳細には、蓋を本体に対して上下方向に回転させることでその蓋の開閉が行われる折り畳み方式の携帯端末、および、それに備えられるヒンジ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、移動中に無線で放送および通信などのサービスを利用するためには、携帯電話や、PDA、ノートパソコン、DMBフォンなどの携帯端末が多く使用されている。
【0003】
前記携帯端末は、情報化産業の発達に伴う生活の便宜性を享受するために欠かせない重要な必需品の一つとして位置づけられており、携帯電話の場合は、小・中・高校生や老人などに至るまで幅広く普及されている。
【0004】
このような携帯端末においては、蓋を本体に対して開閉させるのに多様な方式が適用されているが、これを大別して、折り畳み方式、スライド方式、およびスイング方式に分けることができる。
【0005】
このうち、折り畳み方式は、携帯端末の蓋を本体に対して上下方向に回転させることにより、その蓋の開閉動作が行われる。
【0006】
このような折り畳み方式は、使用が便利で故障が少なく、洗練されたデザインを有するなどの様々な利点のため、携帯端末に主に適用される方式の一つである。
【0007】
ここで、前記折り畳み方式の携帯端末は、本体にキーパッド部またはディスプレイ部が構成され、蓋にディスプレイ部が構成されるが、その蓋と本体が相互対面した状態(0度)から、蓋の上下回転によりその蓋を開閉させることができる。
【0008】
このような折り畳み方式の携帯端末は、ヒンジ装置を介して蓋の開閉動作が行われるが、このヒンジ装置は、カムとスプリングを採用したり、ギヤを採用する方式など、各メーカーを中心に多様な構造として製作されている。
【0009】
一方、最近では、動画、DMB、ゲームなどのようなマルチメディアサービスを大画面のディスプレイを介して利用できるように、蓋を開けた時、蓋のディスプレイ部と本体のディスプレイ部とが一つに合体可能な携帯端末の開発に、力が入れられている。
【0010】
このような携帯端末は、蓋および本体の連結端部の両側にヒンジ装置を採用しているが、前記ヒンジ装置は、蓋と本体に相互連結されるようにそれぞれ構成され、蓋および本体の回転を支持する回転中心軸に沿って配置される。
【0011】
しかし、このような従来技術では、ヒンジ装置を介して回転可能に連結される蓋と本体の互いの連結端部に、円滑な回転を確保するためのラウンドを形成する必要があり、そのため、蓋のディスプレイ部と本体のディスプレイ部との間には所定間隔の隙間が発生してしまう。
【0012】
したがって、従来技術では、蓋のディスプレイ部と本体のディスプレイ部との間の隙間によって前記ディスプレイ部を一つに合体して大画面として実現できなくなるため、動画、DMB、ゲーム、インターネットなどのようなマルチメディアサービスを利用しようとするユーザの欲求を満たせずにいるのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記の問題を改善するためになされたものであって、本体のディスプレイ部と蓋のディスプレイ部とを単一の大画面として合体することのできる畳み方式の携帯端末、および、そのヒンジ装置を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、本体のディスプレイ部と蓋のディスプレイ部とを一つに合体しながら、機能要素が設けられる本体の露出面積をより拡張できるようにした折り畳み方式の携帯端末、および、そのヒンジ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末は、第1ディスプレイ部を有する第1ボディと、少なくとも一つの第1ヒンジモジュールを介して前記第1ボディに対して回転可能に連結され、第2ディスプレイ部を有する第2ボディとを含み、前記第1および第2ボディのオープン時、前記第1および第2ディスプレイ部は、互いに同一の平面をなし、少なくともいずれか一方が他方側にスライド移動可能に構成可能である。
【0016】
前記第1および第2ディスプレイ部は、互いに合体されて単一のディスプレイ画面を構成することができる。
【0017】
前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方は、第2ヒンジモジュールを介してスライド移動可能に構成可能である。
【0018】
前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方は、前記第1および第2ディスプレイ部の間に相当する移動区間にてスライド移動可能に構成可能である。
【0019】
前記第1および第2ボディのうち少なくともいずれか一方は、前記スライド移動に伴って生じる露出部位に付加機能手段を構成し、前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方のスライド移動に伴って前記付加機能手段を開閉することができる。
【0020】
前記付加機能手段が、補助スピーカまたはキーパッドを含むことができる。
【0021】
前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディの連結部の両側に取り付けられ、前記第1および第2ボディに連結されるギヤヒンジからなり得る。
【0022】
前記第2ヒンジモジュールは、前記第1ディスプレイ部と第1ボディ、または第2ディスプレイ部と第2ボディにヒンジ結合されるスライドヒンジからなり得る。
【0023】
一実施形態において、前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディが互いに離隔して連結できるように前記ボディの連結部の両側に構成可能である。
【0024】
他の実施形態において、前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディが互いに接触して連結できるように前記ボディの連結部の両側に構成され、前記第1および第2ボディは、これらの接触端部がラウンド状からなり得る。
【0025】
本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置は、前記第1および第2ボディの連結部の両側にそれぞれ構成され、前記第1および第2ボディを相互連結し、第1および第2ボディの回転中心軸を形成する第1ヒンジモジュールと、前記第1および第2ボディのうち少なくともいずれか一方に構成され、前記第1および第2ボディがオープンされた時、前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方をスライド移動させることが可能な第2ヒンジモジュールとを含むことができる。
【0026】
前記第2ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディのオープン時、前記第1および第2ディスプレイ部の間に相当する移動区間だけ第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方を他方側にスライド移動させる弾性力を提供することができる。
【0027】
前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディの連結部の両側にそれぞれ取り付けられるヒンジケースと、前記ヒンジケースに回転可能に取り付けられ、前記第1および第2ボディにそれぞれ連結される第1および第2ヒンジ軸と、前記第1および第2ヒンジ軸を駆動させるためのギヤユニットと、前記第1および第2ヒンジ軸にそれぞれ構成される回転カムと、前記第1および第2ヒンジ軸に長さ方向に沿って移動可能に取り付けられ、前記回転カムと相互カム接触する移動カムと、前記第1および第2ヒンジ軸に取り付けられ、前記移動カムに弾発力を発揮するスプリング部材とを含むことができる。
【0028】
前記ギヤユニットは、前記第1および第2ヒンジ軸にそれぞれ結合される第1および第2駆動ギヤと、前記ヒンジケースに回転可能に設けられ、前記第1駆動ギヤと互いに噛み合う第1受動ギヤと、前記ヒンジケースに回転可能に設けられ、前記第1受動ギヤおよび第2駆動ギヤと互いに噛み合う第2受動ギヤとを含むことができる。
【0029】
前記第2ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディのうち少なくともいずれか一方に固定設置される固定部材と、前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方の底面に固定設置され、前記固定部材にスライド可能に結合されるスライド部材と、前記固定部材と前記スライド部材との間でこれらの各々にヒンジ結合される弾性リンクとを含むことができる。
【0030】
前記弾性リンクは、前記固定部材にヒンジ結合されるうず巻き状の弾性部材と、前記弾性部材に連結され、前記スライド部材にヒンジ結合されるアーム部材とを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1A】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を示した斜視図である。
【図1B】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を示した斜視図である。
【図1C】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を示した斜視図である。
【図2】図1Bにおける携帯端末の平面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置を示した分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置に適用される第1ヒンジモジュールを示した分解斜視図である。
【図5】図4の第1ヒンジモジュールに適用されるギヤユニットの構成を示した概略図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置に適用される第2ヒンジモジュールを示した分解斜視図である。
【図7A】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置の動作を説明するための図である。
【図7B】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置の動作を説明するための図である。
【図7C】本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を示した平面図である。
【図9A】本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を概略的に示した図である。
【図9B】本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を概略的に示した図である。
【図9C】本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付した図面を参考にして、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0033】
下記の詳細な説明において、本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付している。
【0034】
また、下記の詳細な説明において、構成の名称を第1、第2などと使い分けたのは、その構成の名称が同一でこれを区分するためのものであり、下記の説明で必ずしもその順序に限定されるのではない。
【0035】
図1A〜図1Cは、本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を示した斜視図である。
【0036】
本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末100は、例えば、音声/画像通話、メッセージ転送など、移動通信機能を基本的に行いながら、データ入力や、DMB、動画、ゲーム、インターネットなどのようなマルチメディアサービスを利用できる移動通信端末である。
【0037】
このような携帯端末100は、本体としての第1ボディ10と、蓋としての第2ボディ20とを含んで構成される。
【0038】
前記携帯端末100は、基本的に、第2ボディ20が第1ボディ10に対して上下方向に回転しながら、第2ボディ20の開閉が可能な上下回転方式(当業界では、通常、「折り畳み方式」という。)の一般的な携帯電話として構成可能である。
【0039】
本明細書においては、前記携帯端末100を開けた時、ディスプレイ部のある面を前面と定義する。また、図1A〜図1Cにおいて、左右方向を長さ方向と定義し、上下方向を幅方向と定義する。
【0040】
しかし、このような方向の定義は任意に定めたものであり、ユーザを基準とする携帯端末100の位置によって方向の定義が異なり得ることは勿論である。
【0041】
ここで、前記携帯端末100は、通常、ワイドフォンからなるが、第1ボディ10および第2ボディ20は、その長さがその幅より相対的に長い長方形状に形成される。
【0042】
つまり、前記携帯端末100は、図1Aのように、第1および第2ボディ10、20が相互対面している状態(閉じられた状態)で、第2ボディ20が第1ボディ10に対して幅方向(つまり、上下方向)に回転することにより、図1Bのように、第1および第2ボディ10、20が開かれた状態になる。
【0043】
そして、前記携帯端末100は、図1Bに示されているように、第1ボディ10の前面にタッチスクリーンで形成された第1ディスプレイ部11が備えられており、第2ボディ20の前面にタッチスクリーンまたは液晶パネルで形成された第2ディスプレイ部21が備えられている。
【0044】
前記第1ディスプレイ部11は、第1ボディ10の前面から下端まで伸び、第2ディスプレイ部21は、第2ボディ20の前面から上端まで伸び、DMB、動画、ゲーム、インターネットなどのようなマルチメディアをディスプレイする。
【0045】
この場合、前記第1ディスプレイ部11は、携帯端末100の使用メニューキー、方向転換キー、アルファベットやハングルなどの入力が可能なキーボード配列のクワーティ(qwerty)型キーのディスプレイ、および前記キーの作動が実現可能になっている。
【0046】
このような本発明の実施形態にかかる携帯端末100は、ヒンジ装置200の第1ヒンジモジュール110を介して第2ボディ20を第1ボディ10に対して上側方向に回転させることにより、第1および第2ボディ10、20を基準オープン角度(例えば、180度)にオープンすることができる(図1B参照)。
【0047】
ここで、前記第1および第2ボディ10、20がオープンされた時、第1および第2ディスプレイ部11、21は、互いに同一の平面をなし、第1および第2ボディ10、20の長さ方向に沿って並んで位置する。
【0048】
そして、前記第1および第2ボディ10、20がオープンされた時、第1および第2ディスプレイ部11、21の間には、所定間隔の隙間が発生するようになる。
【0049】
前記隙間は、第1ヒンジモジュール110を介して回転可能に連結された前記ボディ10、20同士の円滑な回転を確保するため、前記ボディ10、20の互いの連結端部にラウンド部19、29を設けたことにより、生じるものである。
【0050】
ここで、前記第1および第2ボディ10、20の連結端部にラウンド部19、29を形成する理由は、第1および第2ボディ10、20の回転時、前記ボディ10、20の連結端部が接触することによりボディ10、20の回転干渉が生じないようにするためである。
【0051】
本実施形態にかかる前記携帯端末100は、図1Bおよび図1Cに示すように、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、ヒンジ装置200の第2ヒンジモジュール210を介して第1および第2ディスプレイ部11、21のうちいずれか一方を他方側にスライド移動させることが可能な構造からなる。
【0052】
本実施形態では、第1ディスプレイ部11が第1ボディ10上で第2ディスプレイ部21に向かってスライド移動可能であり、第2ディスプレイ部21が第2ボディ20に固定されている。
【0053】
つまり、本実施形態では、第1および第2ディスプレイ部11、21間の隙間に相当する移動区間だけ第1ディスプレイ部11を第1ボディ10に対して上側方向にスライド移動させることにより、第1および第2ディスプレイ部11、21が互いに接触して単一のディスプレイ画面を形成するようになっている。
【0054】
この場合、公知の技術にかかるディスプレイ駆動モジュールのインターフェース制御により、第1ボディ10の第1ディスプレイ部11と第2ボディ20の第2ディスプレイ部21とを一つに結合し、大画面のディスプレイを介してマルチメディアなどを便利に利用することができる。
【0055】
このような本発明の実施形態にかかるヒンジ装置200の第1および第2ヒンジモジュール110、210に対する具体的な構成は、図3〜図6に基づいて後述する。
【0056】
一方、本実施形態にかかる前記携帯端末100は、前述の如く、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、第1ボディ10の第1ディスプレイ部11が上側方向にスライド移動することにより、第2ボディ20の第2ディスプレイ部21と単一の画面に合体可能である。この時、第1ボディ10の下端の一部が開放(露出)可能である(図1C参照)。
【0057】
ここで、前記第1ボディ10の下端の一部、つまり、露出部位には、図1Cのように、携帯端末100の各種付加機能を実行可能な付加機能手段30、例えば、高性能のサウンド出力を実現する補助スピーカやメニューキーなどのキーパッドが構成可能である。
【0058】
したがって、このように構成される本発明の実施形態にかかる携帯端末100は、図1Aのように、第1および第2ボディ10、20が相互対面してクローズされた状態で、図1Bのように、第1ヒンジモジュール110を介して第2ボディ20を第1ボディ10に対して上側方向に回転させることにより、第1および第2ボディ10、20間の角度を180度にすることができる。これにより、第1および第2ボディ10、20はオープン可能である。
【0059】
ここで、前記第1および第2ボディ10、20がオープンされた時、第1および第2ディスプレイ部11、21は、互いに同一の平面をなし、これにより、ユーザは、第1および第2ディスプレイ部11、21を介してDMB、動画、ゲーム、インターネットなどのようなマルチメディアを利用することができ、アルファベットやハングルなどの入力が可能になる。
【0060】
この状態で、図1Cのように、第1および第2ディスプレイ部11、21間の隙間に相当する移動区間だけ第1ディスプレイ部11を第1ボディ10に対して上側方向にスライド移動させることが可能である。
【0061】
したがって、本実施形態では、第1および第2ディスプレイ部11、21が単一のディスプレイ画面に合体されて大画面を実現できるため、その大画面のディスプレイを介してマルチメディアなどを便利に利用することができる。
【0062】
そして、本実施形態では、第1ディスプレイ部11を上側方向にスライド移動させることにより、第1ボディ10の下端部分の付加機能手段30が露出可能なため、その付加機能手段30により携帯端末100の各種付加機能をより効率よく使用することができる。
【0063】
これまで本発明の例示的な実施形態は、携帯端末100として移動通信が可能な一般的な携帯電話を例として挙げたが、必ずしもこれに限定されず、PDA、PMP、スマートフォン、ハンドヘルドPC、MP3/MP4プレーヤ、ゲーム機、ネットブック、ノートパソコンなどのような携帯用電機電子装置にも適用可能である。
【0064】
このような携帯用電機電子装置は、CDMA(Code Division Multiplelexing Access)モジュール、ブルートゥースモジュール、赤外線通信モジュール(IrDA)、有/無線LANカードのような所定の通信モジュールを備えることができ、ゲームアイテムなどのようなマルチメディア再生機能を行う所定のマイクロプロセッサを備えることができる。
【0065】
以下、本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末に適用されるヒンジ装置200について、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0066】
図3は、携帯端末100の第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態での分解斜視図である。
【0067】
同図を参照すると、本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置200は、第1および第2ボディ10、20を0〜180度の範囲でオープンおよびクローズさせることができる。また、前記ヒンジ装置200は、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、第1ボディ10の第1ディスプレイ部11を第2ボディ20の第2ディスプレイ部21側にスライド移動できるようになっている。
【0068】
このため、本実施形態にかかる前記ヒンジ装置200は、基本的に、第1ヒンジモジュール110および第2ヒンジモジュール210を含んで構成される。これを構成別に説明すると、次のとおりである。
【0069】
本実施形態において、前記第1ヒンジモジュール110は、第1および第2ボディ10、20を相対回転自在に支持するためのものである。
【0070】
例えば、前記第1ヒンジモジュール110は、蓋としての第2ボディ20が本体としての第1ボディ10に対して全回転区間のうち一定の区間回転するまで、ユーザが第2ボディ20に回転力を加えると、残りの区間ではスプリングの弾性復元力によって第2ボディ20の回転運動が自動的に行われるようになっている。
【0071】
このような第1ヒンジモジュール110は、第1ボディ10および第2ボディ20の連結部の両側で前記ボディ10、20に相互連結されるように構成される。
【0072】
このため、前記第1および第2ボディ10、20の連結部の両側には、第1ヒンジモジュール110を取り付けるための溝状のヒンジアーム50(図1A〜図1C参照)が互いに対向して形成されている。
【0073】
前記第1ヒンジモジュール110は、第1および第2ボディ10、20を相互連結し、図2のように、第1および第2ボディ10、20の回転中心軸Aを形成する。
【0074】
このような回転中心軸Aは、第1および第2ボディ10、20を相互連結しながら、前記ボディ10、20を相対回転自在に支持するものであり、第1および第2ボディ10、20の開閉動作は、回転中心軸Aを中心に上下方向に沿って回転することにより行われる。
【0075】
このような本実施形態にかかる第1ヒンジモジュール110は、第1および第2ボディ10、20の連結部の両側でヒンジアーム50に取り付けられ、第1および第2ボディ10、20に連結されるギヤヒンジからなる。
【0076】
図4は、本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置に適用される第1ヒンジモジュールを示した分解斜視図であり、図5は、図4の第1ヒンジモジュールに適用されるギヤユニットの構成を示した概略図である。
【0077】
これらの図を参照すると、本実施形態にかかる前記第1ヒンジモジュール110は、ヒンジケース120と、第1および第2ヒンジ軸130、140と、ギヤユニット150と、回転カム160と、移動カム170と、スプリング部材180とを含んで構成される。
【0078】
本実施形態において、前記ヒンジケース120は、第1ヒンジモジュール110を構成する構成要素を取り付けるためのものであり、第1および第2ボディ10、20の連結部の両側でヒンジアーム50にそれぞれ配置される。
【0079】
前記ヒンジケース120には、各種ブロック、突起、リブ、溝、ホールなどのような付属要素を備えている。
【0080】
このような付属要素は、下記の構成要素を実質的に支持するためのものであり、以下では、例外的な場合を除き、前記付属要素をヒンジケース120と通称する。
【0081】
前記ヒンジケース120は、上部ケース121および下部ケース122からなるが、前記上部および下部ケース121、122は、ボルトにより相互結着および締結可能である。
【0082】
ヒンジケース120は、成形および製作の容易性を考慮して、上部ケース121および下部ケース122の内部構造を同一としてもよいし、下記の構成要素の装着性を考慮して、一部が異なる構造としてもよい。
【0083】
本実施形態において、前記第1および第2ヒンジ軸130、140は、前述した第1および第2ボディ10、20の回転中心軸A(図2参照)を形成するためのものであり、ヒンジケース120の内部に相互平行に配置され、そのヒンジケース120に回転可能に取り付けられる。
【0084】
この場合、前記第1および第2ヒンジ軸130、140の両端は、ヒンジケース120の外部に突出して設けられるが、第1および第2ボディ10、20のヒンジアーム50にて前記ボディ10、20にそれぞれ連結可能となっている。
【0085】
例えば、前記第1および第2ヒンジ軸130、140は、連結ブラケット135、145を介して第1および第2ボディ10、20にそれぞれ連結可能である。この連結ブラケット135、145は、第1および第2ヒンジ軸130、140にそれぞれ連結されながら、ボルトなどにより第1および第2ボディ10、20にそれぞれ締結可能である。
【0086】
本実施形態において、前記ギヤユニット150は、第1および第2ヒンジ軸130、140を駆動させるためのものであり、一対の第1および第2駆動ギヤ151、152と、一対の第1および第2受動ギヤ153、154とを含んで構成される。
【0087】
前記第1および第2駆動ギヤ151、152は、第1および第2ヒンジ軸130、140にそれぞれ結合される。前記駆動ギヤ151、152は、第1および第2ヒンジ軸130、140にそれぞれ嵌合可能であり、インサート射出により第1および第2ヒンジ軸130、140上に一体に形成されることも可能である。
【0088】
そして、前記第1および第2受動ギヤ153、154は、ヒンジケース120の内部において、第1および第2駆動ギヤ151、152の間にてヒンジケース120に対して回転可能に設置される。
【0089】
ここで、前記第1受動ギヤ153は、ヒンジケース120に回転可能に設けられ、第1駆動ギヤ151と互いに噛み合う。第1受動ギヤ153は、第1ヒンジ軸130の回転方向と反対の方向に回転可能に取り付けられる。
【0090】
そして、前記第2受動ギヤ154は、第1受動ギヤ153に対応してヒンジケース120に回転可能に設けられ、第1受動ギヤ153および第2駆動ギヤ152と互いに噛み合う。
【0091】
この場合、前記第2受動ギヤ154は、第1受動ギヤ153の回転方向と反対の方向に回転し、その回転力を第2駆動ギヤ152を介して第2ヒンジ軸140に伝達する機能を果たすようになる。
【0092】
例えば、携帯端末の蓋である第2ボディ20の回転に伴う第1ヒンジ軸130の回転として第1駆動ギヤ151が正方向に回転すると、第1受動ギヤ153は逆方向に回転し、第2受動ギヤ154は正方向に回転するようになる。
【0093】
したがって、前記第2ヒンジ軸140は、第2駆動ギヤ152が第2受動ギヤ154と互いに噛み合うため、第1ヒンジ軸130の回転方向とは反対方向に回転する。
【0094】
本実施形態において、前記回転カム160は、第1および第2ヒンジ軸130、140にそれぞれ構成されるものであり、第1および第2駆動ギヤ151、152に一体に構成可能であり、第1および第2ヒンジ軸130、140にそれぞれ嵌合されることも可能である。
【0095】
このような回転カム160には、凹部と凸部からなる第1カム突起161を形成している。
【0096】
そして、前記移動カム170は、ヒンジケース120の内部において、第1および第2ヒンジ軸130、140に長さ方向に沿って移動可能に取り付けられ、前記回転カム160と相互カム接触可能に設けられる。
【0097】
前記移動カム170は、第1および第2ヒンジ軸130、140が全て嵌合できる単一のプレート状からなり、各ヒンジ軸130、140の回転カム160に対応する第1および第2カム部171、172を形成している。
【0098】
ここで、前記移動カム170の第1および第2カム部171、172は、凹部と凸部からなり、回転カム160の第1カム突起161とカム接触する第2カム突起173、174を形成している。
【0099】
本実施形態において、前記スプリング部材180は、移動カム170に弾発力を加えるためのものであり、第1および第2ヒンジ軸130、140にそれぞれ取り付けられる螺旋状の圧縮コイルスプリングからなる。
【0100】
つまり、前記スプリング部材180は、一側端部がヒンジケース120に支持され、他方の端部が移動カム170に支持される。
【0101】
本実施形態において、前記第2ヒンジモジュール210は、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、第1ボディ10の第1ディスプレイ部11および第2ボディ20の第2ディスプレイ部21のうち少なくともいずれか一方、好ましくは、第1ディスプレイ部11を第2ディスプレイ部21側にスライド移動させるためのものである。
【0102】
前記第2ヒンジモジュール210は、「スライドヒンジモジュール」または「弾性リンクモジュール」ともいう。
【0103】
このような第2ヒンジモジュール210は、第1ボディ10に対して第1ディスプレイ部11を上下方向にスライド移動させ、第1ボディ10の付加機能手段30を選択的に開閉するためのものである。
【0104】
前記第2ヒンジモジュール210は、第1ディスプレイ部11が第2ディスプレイ部21に向かって移動する場合、第1ディスプレイ部11の全移動区間のうち一定の区間にスライド移動するまで、ユーザが第1ディスプレイ部11に力を加えると、残りの区間でスプリングの弾性復元力によって第1ディスプレイ部11のスライド運動が自動的に行われるようになっている。
【0105】
図6は、本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置に適用される第2ヒンジモジュールを示した分解斜視図である。
【0106】
同図を参照すると、本実施形態にかかる前記第2ヒンジモジュール210は、第1ディスプレイ部11と第1ボディ10にヒンジ結合されるスライドヒンジからなるが、固定部材220と、スライド部材230と、弾性リンク250とを含んで構成可能である。
【0107】
前記において、固定部材220およびスライド部材230は互いに対応するものであり、第1ボディ10および第1ディスプレイ部11に別個として設けられて互いに噛み合い、相対的なスライド動作が行われるようになっている。
【0108】
本実施形態では、前記固定部材220はスライド動作が行われない部分を意味し、スライド部材230はスライド動作が行われる部分を意味する。
【0109】
つまり、前記固定部材220は、固定(fix)プレートとして機能し、スライド部材230は、スライド動作が行われるムービング(moving)プレートとして機能する。
【0110】
本実施形態において、前記固定部材220は、固定プレートとして金属または合成樹脂素材の板状からなり、ボルトまたはリベットなどのような締結手段により第1ディスプレイ部11の背面に対応する第1ボディ10に固定設置される。
【0111】
このような固定部材220は、金属素材の板状からなる本体部221と、本体部221の両側サイド部に一体に固定されてガイド溝223を形成している合成樹脂製の溝部材225とを含んでいる。
【0112】
本実施形態において、前記スライド部材230は、ムービングプレートとして金属または合成樹脂素材の板状からなり、ボルトまたはリベットなどのような締結手段により第1ディスプレイ部11の背面に固定設置される。
【0113】
前記スライド部材230は、固定部材220と相互スライド可能に結合されるが、固定部材220の幅よりも大きな幅を有し、その固定部材220のガイド溝223にスライド移動可能に結合できるレール部231を両側の周縁に形成している。
【0114】
本実施形態において、前記弾性リンク250は、第1ディスプレイ部11が全移動区間のうち一定の区間でスライド移動したとき、残りの区間で固定部材220およびスライド部材230に弾性力を提供し、第1ディスプレイ部11を自動的にスライド移動させるものである。
【0115】
前記弾性リンク250は、固定部材220およびスライド部材230の間に一対備えられ、一方の端部分が固定部材220に回転可能にヒンジ結合され、他方の端部分がスライド部材230に回転可能にヒンジ結合される。
【0116】
このような弾性リンク250は、例えば、固定部材220にヒンジ結合されるうず巻き状の弾性部材261と、スライド部材230にヒンジ結合されるアーム部材271とを含んで構成される。
【0117】
前記弾性部材261は、ワイヤスプリングをうず巻き状に巻設したものであり、ヒンジピン(図示せず)により固定部材220にヒンジ結合される。
【0118】
そして、前記アーム部材271は、弾性部材261のうず巻き状に巻かれた部分を平面的に支持するプレート状からなり、ヒンジピン(図示せず)によりスライド部材230にヒンジ結合される。
【0119】
以下、前記のように構成される本発明の例示的な実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末100およびそれに備えられるヒンジ装置200の作動/作用を、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0120】
図7A〜図7Cは、本発明の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置の動作を説明するための図である。
【0121】
図7Aのように、携帯端末100の第1ボディ10と第2ボディ20が相互対面している状態を初期の開始点と定義する。
【0122】
ここで、前記第1および第2ボディ10、20は、第1ヒンジモジュール110から提供される弾性力によって所定の予圧で相互密着した状態にある。
【0123】
この状態で、第1ボディ10に対して第2ボディ20を全回転区間のうち一定の区間上側方向に回転させる。
【0124】
すると、前記第1ヒンジモジュール110のギヤユニット150を介して、第1および第2ヒンジ軸130、140に対して互いに反対方向に作用する回転力により、第1および第2ボディ10、20は互いに反対方向に回転する。
【0125】
この場合、前記第1および第2ヒンジ軸130、140が回転することにより、第1ヒンジモジュール110の回転カム160と移動カム170のカム作用によってスプリング部材180を圧縮し、そのスプリング部材180の圧縮弾性力が第1および第2ヒンジ軸130、140に提供される。
【0126】
その後、ユーザが第2ボディ20に対して若干の回転力を加えると、スプリング部材180の圧縮弾性力が第1および第2ヒンジ軸130、140を介して第1および第2ボディ10、20に伝達されることにより、第1および第2ボディ10、20の残りの区間での回転運動が自動的に行われ、図7Bのように、180度にオープンされる。
【0127】
ここで、第2ヒンジモジュール210の弾性リンク250は、固定部材220およびスライド部材230にヒンジ結合された状態であり、前記固定部材220およびスライド部材230に弾性力を作用しないか、或いは、小さな圧縮弾性力を作用する。
【0128】
したがって、本実施形態では、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた時、第1および第2ディスプレイ部11、21が互いに同一の平面をなし、これにより、ユーザは、第1および第2ディスプレイ部11、21を介してDMB、動画、ゲーム、インターネットなどのようなマルチメディアを利用することができ、アルファベットやハングルなどの入力が可能になる。
【0129】
一方、本実施形態において、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、第1および第2ボディ10、20を、図7Aのようにクローズさせる場合には、第1および第2ボディ10、20をオープンする過程の逆順に作動するため、詳細な説明は省略する。
【0130】
この状態で、図7Cのように、第2ヒンジモジュール210を介して第1ボディ10の第1ディスプレイ部11を上側方向にスライド移動させることが可能である。
【0131】
この過程をより具体的に説明すると、次のとおりである。
【0132】
図7Bのような状態で、第1ディスプレイ部11を第2ディスプレイ部21との隙間に相当する全移動区間のうち一定の区間だけ上側方向にスライド移動させる。
【0133】
すると、第2ヒンジモジュール210のスライド部材230が固定部材220に対して一定の区間上側方向にスライド移動し、これにより、弾性リンク250のアーム部材271が回転するに伴い、弾性部材261は圧縮し、この弾性力を固定部材220およびスライド部材230に提供する。
【0134】
この状態で、第1ディスプレイ部11に上側方向に作用する力をさらに加えると、第1ディスプレイ部11は、固定部材220およびスライド部材230に提供される弾性部材261の弾性力によって残りの区間で自動的にスライド移動する。
【0135】
したがって、前記第1ディスプレイ部11が第2ヒンジモジュール210を介して上側方向にスライド移動し、第1および第2ディスプレイ部11、21は、ディスプレイ駆動モジュールのインターフェース制御により、単一のディスプレイ画面に合体されて大画面を実現することができる。
【0136】
本実施形態では、第1および第2ディスプレイ部11、21が単一のディスプレイ画面に合体されて大画面を実現できるため、その大画面のディスプレイを介してマルチメディアなどを便利に利用することができる。
【0137】
そして、本実施形態では、第1ディスプレイ部11を上側方向にスライド移動させることにより、第1ボディ10の下端部分の付加機能手段30を露出できるため、機能要素が設けられるボディの露出面積をより拡張することができ、付加機能手段30により携帯端末100の各種付加機能をより効率よく使用することができ、多角化するユーザの多様な欲求を満たすことができるようになる。
【0138】
一方、本実施形態において、第1ディスプレイ部11を下側方向にスライド移動させて第1ボディ10の付加機能手段30を閉鎖する場合には、付加機能手段30を露出させる過程の逆順に作動するため、詳細な説明は省略する。
【0139】
これまで第1および第2ボディ10、20が第1ヒンジモジュール110によって180度にオープンされた状態で、第1ディスプレイ部11が第2ヒンジモジュール210によって第1ボディ10に対して上側方向にスライド移動する構成および作用を説明した。
【0140】
しかし、本発明では、必ずしもこれに限定されず、第2ディスプレイ部21が第2ヒンジモジュール210によって下側方向にスライド移動する構成からなってもよい。
【0141】
図8は、本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を示した平面図である。
【0142】
同図を参照すると、本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末400は、前記実施形態の構造を基本とし、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、第1および第2ディスプレイ部11、21を共にスライド移動させることが可能な構造からなる。
【0143】
他の実施形態において、前記第1および第2ボディ10、20が第1ヒンジモジュール310を介して180度にオープンされた状態で、第1ディスプレイ部11は、第2ヒンジモジュール410を介して第1ボディ10に対して上側方向に一定の区間スライド移動可能である。
【0144】
そして、前記第2ディスプレイ部21は、第2ヒンジモジュール410を介して第2ボディ20に対して下側方向に一定の区間スライド移動可能である。
【0145】
前記において、第2ディスプレイ部21をスライド移動させるための第2ヒンジモジュール410は、第2ディスプレイ部21と第2ボディ20にヒンジ結合可能である。
【0146】
このような第2ヒンジモジュール410の構成は、前記実施形態で開示した第2ヒンジモジュールの構成と同一であるため、より詳細な説明は省略する。
【0147】
ここで、前記第1および第2ディスプレイ部11、21は、これらの間の隙間に相当する移動区間で一定の区間だけ上側または下側にスライド移動し、一つの大画面に合体可能である。
【0148】
一方、他の実施形態にかかる前記携帯端末400は、第1および第2ボディ10、20が180度にオープンされた状態で、第1および第2ディスプレイ部11、21が上側または下側方向にスライド移動して一つの大画面に合体される場合、第1ボディ10の下端部の一部と第2ボディ20の上端部の一部を開放(露出)することができる。
【0149】
ここで、前記第1および第2ボディ10、20の露出部位には、携帯端末400の各種付加機能を実行可能な付加機能手段30、例えば、高性能のサウンド出力を実現する補助スピーカやメニューキーなどのキーパッドが構成可能である。
【0150】
本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末400の残りの構成(ヒンジ装置を含む。)および作用は、前記本発明の実施形態と同一であるため、本明細書ではより詳細な説明は省略する。
【0151】
図9A〜図9Cは、本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末を概略的に示した図である。
【0152】
これらの図を参照すると、本発明の例示的な他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末500は、前記実施形態の構造を基本としつつ、第1および第2ボディ10、20が互いに離隔して連結できるように前記ボディ10、20の連結端部の両側に第1ヒンジモジュール510を構成している。
【0153】
他の実施形態において、前記第1ヒンジモジュール510は、前記実施形態のようにギヤヒンジからなるが、ギヤを互いに並んで配置し、第1および第2ボディ10、20の回転中心軸Aを第1および第2ボディ10、20の連結部に構成している。
【0154】
この場合、前記第1および第2ボディ10、20の連結部は、前記実施形態のようにラウンド状に構成されるのではなく、角ばった形状に構成可能である。
【0155】
したがって、他の実施形態では、第1および第2ボディ10、20の連結部が角ばった形状からなっても、第1ヒンジモジュール510を介して第1および第2ボディ10、20が互いに離隔して連結できるため、第1および第2ボディ10、20の回転が干渉を受けなくなる。
【0156】
他の実施形態にかかる第1ヒンジモジュール510の構成は、ギヤの配置構造が前記実施形態と異なるだけであり、残りの構成は前記実施形態と同一であるため、本明細書ではより詳細な説明は省略する。
【0157】
そして、本発明の他の実施形態にかかる折り畳み方式の携帯端末の残りの構成(ヒンジ装置を含む。)および作用も、前記実施形態と同一であるため、より詳細な説明は省略する。
【0158】
本発明によれば、第1および第2ボディが第1ヒンジモジュールを介して180度にオープンされた状態で、第1および第2ディスプレイ部のうちいずれか一方が第2ヒンジモジュールを介してスライド移動しながら、前記ディスプレイ部を一つの大画面として実現できるため、大画面のディスプレイを介して各種マルチメディアなどを便利に利用することができる。
【0159】
また、本発明によれば、第1および第2ディスプレイ部のうちいずれか一方をスライド移動させることにより、第1および第2ボディのうちいずれか一方の一部をオープンし、そのオープン部位に付加機能手段を構成するため、機能要素が設けられるボディの露出面積をより拡張することができ、これにより、各種付加機能をより効率よく使用することができ、多角化するユーザの多様な欲求を満たすことができる。
【0160】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるのではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付した図面の範囲内で多様な変形実施が可能であり、これら多様な変形実施も本発明の範囲に属することは言うまでもない。
【符号の説明】
【0161】
10 第1ボディ
11 第1ディスプレイ部
20 第2ボディ
21 第2ディスプレイ部
30 付加機能手段
50 ヒンジアーム
110 第1ヒンジモジュール
120 ヒンジケース
121 上部ケース
122 下部ケース
130 第1ヒンジ軸
135、145 連結ブラケット
140 第2ヒンジ軸
150 ギヤユニット
151 第1駆動ギヤ
152 第2駆動ギヤ
153 第1受動ギヤ
154 第2受動ギヤ
160 回転カム
161 第1カム突起
170 移動カム
171 第1カム部
172 第2カム部
173、174 第2カム突起
180 スプリング部材
210 第2ヒンジモジュール
220 固定部材
221 本体部
223 ガイド溝
225 溝部材
230 スライド部材
231 レール部
250 弾性リンク
261 弾性部材
271 アーム部材
A 回転中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ディスプレイ部を有する第1ボディと、
少なくとも一つの第1ヒンジモジュールを介して前記第1ボディに対して回転可能に連結され、第2ディスプレイ部を有する第2ボディとを含み、
前記第1および第2ボディのオープン時、前記第1および第2ディスプレイ部は、互いに同一の平面をなし、少なくともいずれか一方が他方側にスライド移動可能に構成されることを特徴とする折り畳み方式の携帯端末。
【請求項2】
前記第1および第2ディスプレイ部は、互いに合体されて単一のディスプレイ画面を構成することを特徴とする請求項1に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項3】
前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方は、第2ヒンジモジュールを介してスライド移動可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項4】
前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方は、前記第1および第2ディスプレイ部の間に相当する移動区間にてスライド移動可能に構成されることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項5】
前記第1および第2ボディのうち少なくともいずれか一方は、前記スライド移動に伴って生じる露出部位に付加機能手段を構成し、前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方のスライド移動に伴って前記付加機能手段を開閉することを特徴とする請求項4に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項6】
前記付加機能手段が、補助スピーカまたはキーパッドを含むことを特徴とする請求項5に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項7】
前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディの連結部の両側に取り付けられ、前記第1および第2ボディに連結されるギヤヒンジからなることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項8】
前記第2ヒンジモジュールは、前記第1ディスプレイ部と第1ボディ、または第2ディスプレイ部と第2ボディにヒンジ結合されるスライドヒンジからなることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項9】
前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディが互いに離隔して連結できるように前記ボディの連結部の両側に構成されることを特徴とする請求項8に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項10】
前記第1ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディが互いに接触して連結できるように前記ボディの連結部の両側に構成され、前記第1および第2ボディは、これらの接触端部がラウンド状からなることを特徴とする請求項8に記載の折り畳み方式の携帯端末。
【請求項11】
第1ディスプレイ部を有する第1ボディと、第2ディスプレイ部を有する第2ボディとを含み、前記第1および第2ボディのオープン時、前記第1および第2ディスプレイ部が同一の平面をなす折り畳み方式の携帯端末に備えられ、
前記第1および第2ボディの連結部の両側にそれぞれ構成され、前記第1および第2ボディを相互連結し、第1および第2ボディの回転中心軸を形成する第1ヒンジモジュールと、
前記第1および第2ボディのうち少なくともいずれか一方に備えられ、前記第1および第2ボディがオープンされた時、前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方をスライド移動させることが可能な第2ヒンジモジュールとを含むことを特徴とする折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置。
【請求項12】
前記第2ヒンジモジュールは、前記第1および第2ボディのオープン時、前記第1および第2ディスプレイ部の間に相当する移動区間だけ第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方を他方側にスライド移動させる弾性力を提供することを特徴とする請求項11に記載の折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置。
【請求項13】
前記第1ヒンジモジュールは、
前記第1および第2ボディの連結部の両側にそれぞれ取り付けられるヒンジケースと、
前記ヒンジケースに回転可能に取り付けられ、前記第1および第2ボディにそれぞれ連結される第1および第2ヒンジ軸と、
前記第1および第2ヒンジ軸を駆動させるためのギヤユニットと、
前記第1および第2ヒンジ軸にそれぞれ構成される回転カムと、
前記第1および第2ヒンジ軸に長さ方向に沿って移動可能に取り付けられ、前記回転カムと相互カム接触する移動カムと、
前記第1および第2ヒンジ軸に取り付けられ、前記移動カムに弾発力を発揮するスプリング部材とを含むことを特徴とする請求項11に記載の折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置。
【請求項14】
前記ギヤユニットは、
前記第1および第2ヒンジ軸にそれぞれ結合される第1および第2駆動ギヤと、
前記ヒンジケースに回転可能に設けられ、前記第1駆動ギヤと互いに噛み合う第1受動ギヤと、
前記ヒンジケースに回転可能に設けられ、前記第1受動ギヤおよび第2駆動ギヤと互いに噛み合う第2受動ギヤとを含むことを特徴とする請求項13に記載の折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置。
【請求項15】
前記第2ヒンジモジュールは、
前記第1および第2ボディのうち少なくともいずれか一方に固定設置される固定部材と、
前記第1および第2ディスプレイ部のうち少なくともいずれか一方の底面に固定設置され、前記固定部材にスライド可能に結合されるスライド部材と、
前記固定部材と前記スライド部材との間でこれらの各々にヒンジ結合される弾性リンクとを含むことを特徴とする請求項11に記載の折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置。
【請求項16】
前記弾性リンクは、
前記固定部材にヒンジ結合されるうず巻き状の弾性部材と、
前記弾性部材に連結され、前記スライド部材にヒンジ結合されるアーム部材とを含むことを特徴とする請求項15に記載の折り畳み方式の携帯端末のヒンジ装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【公開番号】特開2012−129968(P2012−129968A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25720(P2011−25720)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(509229153)プレッコ カンパニー リミテッド (5)
【Fターム(参考)】