説明

掘進機

【課題】容易かつ安価に使用、回収し、転用・再利用可能にした掘進機を提供する。
【解決手段】外胴12と、内胴14とを有し、外胴12は、外胴前胴部18と、外胴後胴部20とを有し、外胴前胴部18及び外胴後胴部20は、外胴中折れ装置21を介して連結されるとともに、内胴14外面に当接して内胴14を軸方向にスライド可能に支持するガイドそり26を有し、内胴14は、汎用のシールド掘進機を用いるもので、内胴前胴部32と、内胴後胴部34とを有し、内胴前胴部32及び内胴後胴部34は、内胴シール装置42及び内胴中折れジャッキ44を有する内胴中折れ装置36にて連結されるとともに、隔壁48と、カッタヘッド50と、カッタヘッド駆動部52とを有し、外胴12と内胴14は、内胴14側から外胴14側に突出して外胴12内面に形成した受け部66に係合する周方向に配置された複数の固定手段60により固定可能にされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘進機に関し、特に、シールド掘進機や推進機等のトンネル構築用の掘進機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、トンネルの構築に際しては、発進立坑側から掘進機を到達立坑に向かって掘進させ、到達立坑に達した掘進機は解体して一部パーツを回収するようにしている。
【0003】
この場合、到達立坑が既設のマンホールや狭溢な立坑であったり、到達立坑が設けられなかったり、あるいは、到達立坑を設けずに2機の掘進機を地中でドッキングさせる場合等には、回収が困難となり、そのため、掘進機内蔵品をガス溶断等にて搬出可能な大きさに解体して、トンネル内を通じて発進立坑に撤去、回収しなければならず、その作業に著しい手間と労力を要する上に、再利用できる部品も限られたものとなっていた。
【0004】
このため、特許文献1に示すようなシールド掘進機が提案されている。
【0005】
この特許文献1に示すシールド掘進機は、外郭を外胴と内胴の二重構造にするとともに、外胴を中折れ可能な前後胴部に分割し、外胴側に中折れジャッキやシールドジャッキ等を装着することで、掘進終了後に外胴と内胴の係止を解除して、内胴を外胴から離脱させて回収できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−133468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の特許文献1に示すシールド掘進機にあっては、中折れジャッキ及びシール装置等の中折れ装置は外胴側に設けられるようになっており、内胴を外胴から離脱させた後、中折れ装置が外胴に残ってしまい、中折れ装置の再利用ができないこととなる。
【0008】
また、このようなシールド掘進機は、内胴を外胴から引き抜いた後は、内胴単体をシールド掘進機として使用することができないものである。
【0009】
このような問題は、シールド掘進機にとどまらず、元押し推進方式の推進機においても同様に問題となるものである。
【0010】
本発明の目的は、極力手を加えることなく、中折れ装置やカッタヘッド、カッタヘッド駆動部等を含む汎用のシールド掘進機または推進機を内胴として、もしくは、その一部としてあるいは単体の掘進機として容易かつ安価に使用、回収し、転用・再利用可能にした掘進機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)前記目的を達成するため、本発明の掘進機は、外胴と、前記外胴の内部に設置される内胴とを有し、
前記外胴は、外胴前胴部と、外胴後胴部とを有し、
前記外胴前胴部及び外胴後胴部は、外胴シール装置を有する外胴中折れ装置を介して連結されるとともに、周方向の1または複数の位置に軸方向にわたって連続的または断続的に内胴側に向かって突出し、前記内胴外面に当接して前記内胴を軸方向にスライド可能に支持するガイド部を有し、
前記内胴は、汎用のシールド掘進機または推進機を用いるもので、内胴前胴部と、内胴後胴部とを有し、
前記内胴前胴部及び内胴後胴部は、内胴シール装置及び内胴中折れジャッキを有する内胴中折れ装置にて連結されるとともに、前記内胴前胴部の切り羽側端部に設けられた隔壁と、前記隔壁より前記切り羽側に設けられたカッタヘッドと、前記内胴前胴部内に設けられて前記カッタヘッドを駆動するカッタヘッド駆動部とを有し、
前記外胴と前記内胴は、周方向に配置された複数の固定手段により固定可能にされていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、外胴前後胴部からなる外胴と内胴前後胴部からなる内胴を複数の固定手段により固定可能とし、内胴に内胴シール装置及び内胴中折れジャッキを有する内胴中折れ装置、隔壁、カッタヘッド、カッタヘッド駆動部等を設けることとしたため、固定手段による外胴と内胴の固定を解除すれば、トンネル支保としての外胴を残して、内胴に設けられた装置ごと内胴を回収して、転用・再利用することができる。
【0013】
この場合、内胴に中折れ装置まで含んだ状態となっているため、極力手を加えない状態で、汎用のシールド掘進機または推進機を内胴として、もしくはその一部として、あるいは単体の掘進機として容易かつ安価に使用、回収し、転用・再利用を図ることができる。
【0014】
また、カッタヘッド回転時の内胴のラジアル方向の振動はガイド部を介して外胴に確実に伝達され、カッタヘッド回転により生じる内胴への回転力及び掘進時におけるスラスト方向の力は、固定手段によって確実に外胴に伝達され、外胴と地山の摩擦力によって吸収されることとなる。
【0015】
さらに、外胴に対する内胴の搬入・搬出時には、ガイド部が搬入出ガイドとして機能し、容易に搬入・搬出が可能となる。
【0016】
(2)本発明においては、(1)において、前記汎用のシールド掘進機または推進機を用いる内胴を基本機として、この基本機を単独で掘進機として運用し、または前記基本機を内胴としてシールド掘進機相互間、推進機とシールド掘進機相互間、推進機相互間でそれぞれ転用・共用可能とすることができる。
【0017】
このような構成とすることによって、内胴に転用したシールド掘進機及び推進機は、掘進終了後、単独の掘進機、シールド掘進機、推進機として何度でも転用・共用が可能であり、コスト縮減を達成することができる。
【0018】
(3)本発明においては、(2)において、前記基本機としての内胴は、構成部品が大分割、小分割可能に構成され、掘進終了後における到達立坑または発進立坑からの構成部品の回収に際して、施工条件に応じて回収可能とすることができる。
【0019】
このような構成とすることにより、基本機である内胴の構成部品が大分割、小分割可能に構成されているため、掘進終了後における到達立坑または発進立坑からの構成部品の回収に際して、施工条件に応じて容易に対応でき、コスト縮減を達成することができる。
【0020】
(4)本発明においては、(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記カッタヘッドは、拡縮径可能または掘削するトンネルの径に応じて増設カッタヘッド部を着脱可能にすることができる。
【0021】
このような構成とすることにより、カッタヘッドを拡縮径または増設カッタヘッド部を着脱することで、カッタヘッドを切り羽方向あるいは切り羽と反対方向に移動させることができ、また、外胴の径を変更することで、容易に内胴回収後トンネル径の異なるトンネルに対応した掘進機を得ることができる。
【0022】
(5)本発明においては、(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記中折れ装置と並列に前記内胴側に取り付けられて前記外胴とボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有するものとすることができる。
【0023】
このような構成とすることにより、セグメントの前端面とシールドジャッキの後端との偏芯量を少なくしてスプレッダにかかる力を小さくして、スプレッダの小型化を図ることができるとともに、シールドジャッキが内胴内に突出する状態を避けて、内胴内の作業空間を有効に活用することができる。
【0024】
(6)本発明においては、(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記内胴中折れ装置に取り付けられて前記外胴とボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有するものとすることができる。
【0025】
このような構成とすることにより、汎用のシールド掘進機をそのまま転用可能となる。
【0026】
(7)本発明においては、(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記外胴の外胴後胴部にボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有するものとすることができる。
【0027】
このような構成とすることにより、(5)の場合よりも、より一層、セグメントの前端面とシールドジャッキの後端との偏芯量を少なくしてスプレッダにかかる力を小さくして、スプレッダの小型化を図ることができるとともに、シールドジャッキが内胴内に突出する状態を避けて、より一層、内胴内の作業空間を有効に活用することができる。
【0028】
また、汎用の推進機をそのまま転用可能となる。
【0029】
(8)本発明においては、(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記外胴と前記内胴との間で、前記外胴にボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有するものとすることができる。
【0030】
このような構成とすることにより、外胴と内胴の外径差が大きい場合に外胴と内胴の隙間を利用して、その隙間にシールドジャッキを設置することで、シールドジャッキの偏芯量を小さくし、かつ、シールド機長を非常に短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる掘進機の軸方向に沿う断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】図1の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態にかかる掘進機の図3に対応した要部拡大断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態にかかる掘進機の図3に対応した要部拡大断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態にかかる掘進機の図3に対応した要部拡大断面図である。
【図7A】シールド掘進機間における転用時の基本機としての内胴の状態を示す断面図である。
【図7B】図7Aの分割構成を示す断面図である。
【図8A】基本機である内胴を外径の異なる外胴に転用する際のシールドジャッキの配置を示すもので、シールドジャッキを内胴中折れ装置に取り付けた断面図である。
【図8B】基本機である内胴を外径の異なる外胴に転用する際のシールドジャッキの配置を示すもので、シールドジャッキを外胴後胴部に取り付けた断面図である。
【図8C】基本機である内胴を外径の異なる外胴に転用する際のシールドジャッキの配置を示すもので、シールドジャッキを外胴と内胴の隙間に取り付けた断面図である。
【図9A】推進機とシールド掘進機との間で推進機を基本機として内胴に用いる場合の基本機の断面図である。
【図9B】図9Aの分割構成を示す断面図である。
【図10】二重構造の推進機間で推進機を基本機として用いる場合の断面図である。
【図11】到達立坑から内胴を小分割で搬出・回収する状態を示す断面図である。
【図12】到達立坑から内胴を大ブロックで分割して搬出・回収する状態を示す断面図である。
【図13】発進立坑から内胴を大ブロックで分割して搬出・回収する状態を示す断面図である。
【図14】発進立坑から内胴を小分割で搬出・回収する状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0033】
図1〜図3は、本発明の一実施の形態にかかる掘進機を示す図である。
【0034】
図1は、本実施の形態にかかる掘進機の軸方向に沿う断面図で、この掘進機10は、シールド掘進機として用いるもので、外胴12と内胴14とを有している。
【0035】
外胴12は、掘削する横坑16と同径の筒形状とされた一重の鋼板からなるもので、外胴前胴部18と、外胴後胴部20とを有している。
【0036】
外胴前胴部18及び外胴後胴部20は、外胴前胴部18の後端部18Aと外胴後胴部20の前端部20Aとが重合状態に形成され、その間に外胴中折れ装置21が設けられるようになっている。
【0037】
この外胴中折れ装置21は、後端部18Aと前端部20Aとの間に外胴シール装置22が設けられてシールされるようになっている。
【0038】
また、外胴中折れ装置21には、外胴中折れジャッキが設けられておらず、後述の内胴中折れジャッキ44が外胴中折れジャッキを兼用するようになっており、外胴前胴部18の後端部18Aと外胴後胴部20の前端部20Aとは、複数の中折れ連結部材24を介して連結されるようになっている。
【0039】
この中折れ連結部材24としては、連結ジャッキが用いられているが、この連結ジャッキに代えて、中折れ屈曲状態に追従できるジョイント部材を設けるようにしてもよい。
【0040】
また、この中折れ連結部材24は、外胴12から内胴14を到達立坑側、あるいは発進立坑側に引き抜く際に、外胴前胴部18が内胴14と一緒に引き抜かれてしまうのを防止する機能をも有している。
【0041】
さらに、外胴前胴部18及び外胴後胴部20の内壁面には、ガイド部としてのガイドそり26が設けられている。
【0042】
このガイドそり26は、図2にも示すように、周方向の複数(例えば、4カ所)の位置に軸方向にわたって内胴14側に向かって突出し、内胴14の外面に当接して内胴14を軸方向にスライド可能に支持するようになっている。
【0043】
また、ガイドそり26は、H形鋼26Aの内側面にスライド部材26Bを取り付けたもので、外胴12が掘削する横坑16の径に対応した径に形成された際に、内胴14との間の距離を埋めるスペーサとしての機能を有するとともに、掘進時における内胴14側のラジアル方向の振動Rを外胴に確実に伝達させる機能を有し、さらに、外胴12に対して内胴14を搬入・搬出する際に内胴14の移動をしやすくするためのそりとしての機能をも有するものとされている。
【0044】
H形鋼26Aは、H形鋼以外の鋼材に代えることも可能である。
【0045】
さらに、ガイド部としては、周方向の1カ所の位置、例えば外胴前胴部18及び外胴後胴部20の内壁面下部に半円状に突起部を設けたり、前述のガイドそり26のように周方向の複数の位置に設けたりすることができ、また、軸方向においても連続的に設ける場合に限らず、断続的に複数も受けるようにすることも可能である。
【0046】
そしてさらに、ガイド部は、内胴14を軸方向にスライド可能に支持することができるものであれば、前述のガイドそり26のように内胴14を滑動させる場合に限らず、ローラのように転動可能にするようなものであってもよい。
【0047】
また、外胴後胴部20の後端部20Bには、掘進に伴って構築されるセグメント28との間をシールするテールシール30が設けられるようになっている。
【0048】
内胴14は、汎用のシールド掘進機または推進機を用いるもので、一重の鋼板からなる筒形状のものとされ、外胴12の内部に設置されるようになっている。
【0049】
また、この内胴14は、外胴12と同様に、内胴前胴部32と、内胴後胴部34とを有し中折れ可能にされている。
【0050】
内胴前胴部32及び内胴後胴部34は、内胴前胴部32の後端部32Aと、内胴後胴部34の前端部34Aとが、その間の内面側に設けた内胴中折れ装置36にて連結されるようになっている。
【0051】
この内胴中折れ装置36は、前端部34Aの内面より後端部32Aの内面に向けて突出させて設けた球面シール板38の外面側をシール材40を介装して後端部32Aの内面に接触させてシールを行うシール装置42と、一端が内胴前胴部32の内面側、他端が内胴後胴部34の内面側に、それぞれ回動可能に取り付けられた複数の内胴中折れジャッキ44とを有している。
【0052】
そして、複数の内胴中折れジャッキ44を駆動させることで、内胴12の中折れを行わせ、それに追従して外胴12も中折れを行うようになっている。
【0053】
また、この内胴12には、内胴前胴部32の切り羽46側端部に設けられた隔壁48、隔壁48より切り羽46側に設けられたカッタヘッド50、内胴前胴部34内に設けられてカッタヘッド50を駆動するカッタヘッド駆動部52、エレクター76等やその他掘進に必要な機器類、例えば、泥水式シールド掘進機にあっては、送泥管80、排泥管82、泥土式シールド掘進機にあってはスクリューコンベア84を含む機器類を装備した状態となっている。
【0054】
このような機器類を装備した内胴14は、汎用のシールド掘進機あるいは推進機の内胴と同じ状態となっており、汎用のシールド掘進機または推進機をそのまま転用しうるものとなっている。
【0055】
なお、推進機においては、シールド掘進機における中折れ装置は、方向修正装置と呼ばれるが、ここでは、便宜上、中折れ装置として統一して用いるものとする。
【0056】
また、カッタヘッド50は、通常、内胴14の外径に相当する外径のものとされており、この実施の形態では、図1に示すように、掘削する横坑16の径に応じて増設カッタヘッド部54を着脱可能にしている。
【0057】
また、増設カッタヘッド部54を着脱可能にする代わりに、カッタヘッド50を拡縮径可能にしてもよい。
【0058】
このように、カッタヘッド50を拡縮径または増設カッタヘッド部54を着脱することで、カッタヘッド50を切り羽46方向あるいは切り羽46と反対方向に移動させることができ、また、外胴12の径を変更することで、容易に内胴14を回収後トンネル径の異なるトンネルに対応した掘進機を得ることができるようになっている。
【0059】
また、本実施の形態における掘進機は、シールド掘進機として用いられるようになっており、そのためにシールドジャッキ56を設けるようにしている。
【0060】
この実施の形態では、図3にも示すように、シールドジャッキ56が内胴中折れ装置36と並列に内胴14の内胴後胴部34の内面側に前端側が取り付けられ、後端側が外胴12とボルト・ナットにて連結されるようになっており、このシールドジャッキ56の後端には、セグメント28の前端面に当接するスプレッダ58が設けられるようになっている。
【0061】
このように、シールドジャッキ56を内胴後胴部34の内面側に取り付けることにより、セグメント28の前端面とシールドジャッキ56の後端との偏芯量を少なくしてスプレッダ58にかかる力を小さくして、スプレッダ58の小型化を図るようにしている。
【0062】
さらに、外胴12と内胴14は、図2及び図3にも示すように、周方向に配置された複数の固定手段60にて固定されるようになっている。
【0063】
この固定手段60は、内胴14内から内胴14側に形成した孔部62を通して外胴12側に固定ロッド64を突出させ、この固定ロッド64を外胴12の内面に環状に形成した受け部66に係合させて、この固定ロッド64の内胴14内に突出する部分を蓋体68にて覆い、この蓋体68を内胴14にボルト・ナット78にて固定するようにしている。
【0064】
また、この実施の形態における固定手段60の固定ロッド64に代えて、油圧ジャッキを用いるようにしてもよい。
【0065】
さらに、固定手段としては、周方向に配設された複数のボルト・ナットを用いて外胴12及び内胴14を固定するようにしてもよく、この場合のボルト・ナットは放射方向または軸方向いずれの方向でも連結することができる。
【0066】
このような固定手段60を用いることにより、カッタヘッド50の回転により生じる内胴14への回転力K及び掘進時におけるスラスト方向の力Sは、固定手段60によって確実に外胴12に伝達され、外胴12と地山70との摩擦力等によって吸収されるようになっている。
【0067】
さらに、シール性を高めるために、図3に示すように、前端側の外胴12と内胴14との間にシール材72を配置したり、後端側で外胴12と内胴をボルト・ナット74にて固定したりするようになっている。
【0068】
このように、外胴前後胴部18、20からなる外胴12と内胴前後胴部32、34からなる内胴14を複数の固定手段60により固定可能とし、内胴14にシール装置42及び内胴中折れジャッキ44を有する内胴中折れ装置36、隔壁48、カッタヘッド50、カッタヘッド駆動部52等を設けることとしたため、固定手段60による外胴12と内胴14の固定を解除すれば、外胴12を残して、内胴14に設けられた装置ごと内胴14を回収して、転用・再利用することができる。
【0069】
この場合、内胴14に内胴中折れ装置36まで含んだ状態となっているため、極力手を加えない状態で、汎用のシールド掘進機または推進機の内胴を容易かつ安価に使用、回収し、転用・再利用を図ることができる。
【0070】
さらに、この掘進機10では、カッタヘッド50を拡縮径または増設カッタヘッド部54を着脱することで、カッタヘッド50を切り羽方向あるいは切り羽と反対方向に移動させることができ、内胴14を切り羽46方向または切り羽と逆方向のいずれにも引き抜くことが可能となり、掘進方向に到達立坑がある場合あるいはない場合に限らず、容易かつ確実に内胴14を回収することが可能となる。
【0071】
また、内胴14はそのままに、外胴12の径を変更することで、容易に内胴14の回収後トンネル径の異なるトンネルに対応した掘進機を得ることができる。
【0072】
また、カッタヘッド回転時の内胴14のラジアル方向の振動Rはガイドそり26を介して外胴12に確実に伝達され、カッタヘッド50の回転により生じる内胴14への回転力K及び掘進時におけるスラスト方向の力Sは、固定手段によって確実に外胴12に伝達され、外胴12と地山70の摩擦力等によって吸収されることとなる。
【0073】
さらに、外胴12に対する内胴14の搬入・搬出時には、ガイドそり26がそりとして機能し、容易に搬入・搬出が可能となる。
【0074】
また、内胴中折れジャッキ44と並列に内胴14側にシールドジャッキ56を取り付け、外胴12とボルト・ナットにて連結するようにすることで、セグメント28の前端面とシールドジャッキ56の後端との偏芯量を少なくしてスプレッダ58にかかる力を小さくして、スプレッダ58の小型化を図ることができるとともに、シールドジャッキ56が内胴14内に突出する状態を避けて、内胴内の作業空間を有効に活用することができる。
【0075】
図4は、本発明の他の実施の形態にかかる掘進機を示す図である。
【0076】
この実施の形態では、シールドジャッキ56は、前部側が内胴中折れ装置36の球面シール材38の内面側に溶接等によりに取り付けられて一体化されるとともに、後部側が外胴12とボルト・ナット78にて連結されるようにすることで、汎用のシールド掘進機をそのまま転用可能にしている。
【0077】
また、内胴14を推進機にした場合でも、シールドジャッキ56は内胴中折れ装置36の球面シール材38の内面側に取り付けられる。
【0078】
他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様につき説明を省略する。
【0079】
図5は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる掘進機を示す図である。
【0080】
この実施の形態では、シールドジャッキ56は、外胴12の外胴後胴部20にボルト・ナット78にて連結されるようにすることで、図1〜図3に示す実施の形態の場合よりも、より一層、セグメント28の前端面とシールドジャッキ56の後端との偏芯量を少なくしてスプレッダ58にかかる力を小さくして、スプレッダ58の小型化を図ることができるとともに、シールドジャッキ56が内胴内に突出する状態を避けて、より一層、内胴14内の作業空間を有効に活用することができる。
【0081】
また、汎用の推進機をそのまま転用可能としている。
【0082】
他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様につき説明を省略する。
【0083】
図6は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる掘進機を示す図である。
【0084】
この実施の形態では、シールドジャッキ56は、外胴12と内胴14との間で、外胴12にボルト・ナット78にて連結されるようにすることにより、外胴12と内胴14の外径差が大きい場合に外胴12と内胴14の隙間を利用して、その隙間にシールドジャッキ56を設置することで、シールドジャッキ56の偏芯量を小さくし、スプレッダ58にかかる力を小さくして、スプレッダ58の小型化を図ることができるとともに、シールド掘進機10の長さを非常に短くすることができる。
【0085】
他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様につき説明を省略する。
【0086】
次に、このような掘進機10は、各内胴14を基本機として転用・共用するもので、その転用形態及び基本機の分割形態について図7〜図9を参照して説明する。
【0087】
シールド掘進機相互間の転用・共用
基本機は、図7Aに示すように、内胴14を基本機としているもので、カッタヘッド50、チャンバーフード86、カッタヘッド駆動部52、内胴中折れ装置36、シールドジャッキ56、テール部88、スクリューコンベア84、エレクター76等からなっている。
【0088】
また、この内胴14は、発進立坑及び到達立坑から回収して転用可能に分割構造とされるもので、図7Bに示すように、カッタヘッド50と、チャンバーフード86と、カッタヘッド駆動部52及び内胴中折れ装置36並びにスクリューコンベア先端部90と、シールドジャッキ56と、テール部88と、スクリューコンベア84と、エレクター76とに分割されている。
【0089】
この場合、カッタースポーク・面板と、カッタヘッド駆動部52と、内胴中折れ装置36と、スクリュー先端部90とは、内胴14として共通した基本機であるが、施工条件によっては他の部位も使用するようにしている。
【0090】
チャンバーフード86は、同径のシールド掘進機に転用し、それ以外の外径では外胴として新作するようにしている。
【0091】
シールドジャッキ56は、外胴にあわせて使用し、外胴・内胴差が大きくなった場合は、その外径にあったものを使用するようにしている。
【0092】
エレクター76は、外胴にあわせて使用し、外胴・内胴差が大きくなった場合は、その外径にあったものを使用するようにしている。
【0093】
テール部88は、同径のシールド掘進機に転用し、それ以外の外径では外胴として新作するようにしている。
【0094】
カッタヘッド駆動部52の電動モータ及び油圧モータは、外径及び地質条件に見合うトルクでモータ数を増設できるようにしている。
【0095】
この基本機(内胴14)は、施工条件としてのセグメント外径及び掘削外径が同じであれば、二重構造でなく単体として何度でも使用可能である。
【0096】
すなわち、最小径においては、内胴14を回収して単体として転用するものである。
【0097】
施工条件としてのセグメント外径及び掘削外径が異なれば、効率的な分割、組み立てを可能にした基本機を内胴14として、外胴12をその都度新作し、シールド掘進機の外径を自在に変更できるようにしている。
【0098】
現場の施工条件によって異なるが、一般的には、外胴12は地山に残置し、内胴14及びシールドジャッキ56、エレクター76等を到達立坑、発進立坑から回収して転用を繰り返し、コスト縮減を図るようにしている。
【0099】
また、この外胴12、内胴14の二重構造は、外胴12と内胴14の外径差によってシールドジャッキ56の配置が異なるため、外径差に応じて、例えば図8A〜図8Bに示すような配置を用いるようにしている。
【0100】
図8Aは、シールドジャッキ56を内胴中折れ装置36に取り付けた場合で、この場合、外胴12と内胴14の外径差が小さいため、シールドジャッキ56をこのように配置してもシールドジャッキ56とセグメント26の偏芯量が少なくてすむ。
【0101】
この場合、外胴12は新作、内胴14の構成品(カッタヘッド50と、チャンバーフード86と、カッタヘッド駆動部52及び内胴中折れ装置36並びにスクリューコンベア先端部90と、シールドジャッキ56と、テール部88と、スクリューコンベア84と、エレクター76)はすべて転用可能である。
【0102】
なお、この場合の回収は、到達立坑となる。
【0103】
図8Bは、シールドジャッキ56を内胴中折れ装置36後方の外胴後胴部20に取り付けた場合で、この場合、外胴12と内胴14の外径差が図8Aよりも大きく、通常のシールドジャッキ及びスプレッダでは偏芯量が大きくなり、使用不可となることから、前述の配置とすることで偏芯量を小さくするようにしている。
【0104】
この場合、外胴12は新作、内胴14側は、カッタヘッド50、カッタヘッド駆動部52及び内胴中折れ装置36、スクリューコンベア84は転用し、シールドジャッキ56とエレクター76は転用または新規制作するようにしている。
【0105】
なお、この場合の回収は、到達立坑となる。
【0106】
図8Cは、シールドジャッキ56を外胴12と内胴14との隙間で外胴12に取り付けた場合で、この場合、図8Bの場合よりも外胴12と内胴14の外径差が大きく、シールドジャッキ56が隙間に入る外径差となっているため、前述の配置とすることで、シールドジャッキ56の偏芯量が小さく、シールド掘進機10の長さを非常に短くできるようにしている。
【0107】
この場合、外胴12は新作、内胴14側は、カッタヘッド50、カッタヘッド駆動部52及び内胴中折れ装置36、スクリューコンベア84は転用し、シールドジャッキ56とエレクター76は転用または新規制作するようにしている。
【0108】
なお、この場合の回収は、発信立坑及び到達立坑のいずれでも可能となる。
【0109】
推進機とシールド掘進機相互間の転用・共用
外胴及び内胴の二重構造のシールド掘進機において、内胴は分割構造になっている汎用の推進機とし、外胴をその都度新作してシールド掘進機の外径を自在に変えるようにしている。
【0110】
基本機は、図9Aに示すように、内胴14Aとなる推進機で、機能、外観において従来の推進機と同様であり、通常は推進機として汎用する。
【0111】
この基本機の構成は、カッタヘッド50A、チャンバーフード86A、カッタヘッド駆動部52A、内胴中折れ装置36A、スクリューコンベア84A、先導管差し込み部92等からなっている。
【0112】
また、この基本機は、発進立坑及び到達立坑から回収して転用可能に分割構造とされるもので、図9Bに示すように、カッタヘッド50Aと、チャンバーフード86Aと、カッタヘッド駆動部52A及び内胴中折れ装置36A並びにスクリューコンベア先端部90Aと、スクリューコンベア84Aと、先導管差し込み部92とに分割されている。
【0113】
この場合、チャンバーフード86A、先導管差し込み部92を除き、カッタースポーク・面板、カッタヘッド駆動部52A、内胴中折れ装置36A、スクリュー先端部90A、スクリューコンベア84A等ほぼすべてをシールド掘進機の内胴として転用するようになっている。
【0114】
チャンバーフード86A及び先導管差し込み部92は、シールド掘進機から推進機に戻したときに使用するようにしている。
【0115】
スクリューコンベア84Aは、シールド掘進機の内胴として用いる場合には短いため中間部を容易に増設できるように分割構成となっている。
【0116】
カッタヘッド駆動部52Aの電動モータ及び油圧モータは、外径及び地質条件に見合うトルクでモータ数を増設できるようにしている。
【0117】
この基本機(内胴14A)は、施工条件としての掘削外径が同じであれば、単体として何度でも使用可能である。
【0118】
この基本機を用いた外胴及び内胴の二重構造のシールド掘進機は、施工条件としてのセグメント外径及び掘削外径が異なれば、効率的な分割、組み立てを可能にした基本機を内胴14Aとして、外胴をその都度新作し、シールド掘進機の外径を自在に変更できるようにしている。
【0119】
現場の施工条件によって異なるが、一般的には、外胴は地山に残置し、内胴14A及びシールドジャッキ56、エレクター76等を到達立坑、発進立坑から回収して転用を繰り返し、コスト縮減を図るようにしている。
【0120】
また、この外胴、内胴の二重構造は、外胴と内胴14Aの外径差によってシールドジャッキ56の配置が異なるため、外径差に応じて、例えば前述した図8A〜図8Cに示すような配置を用いるようにしている。
【0121】
なお、この推進機を内胴14Aとしてシールド掘進機に用いる場合には、推進機にはないシールドジャッキ56及びエレクター76を新たに設置することが必要である。
【0122】
これらの場合のいずれにおいても、カッタヘッド50A、カッタヘッド駆動部52A及び内胴中折れ装置36A並びにスクリューコンベア先端部90A、スクリューコンベア84A等推進機の大部分を転用することができる。
【0123】
また、シールドジャッキ56の配置、偏芯量の抑制等は前述したとおりであるため説明を省略する。
【0124】
推進機相互間の転用・共用
外胴及び内胴の二重構造の推進機において、図10に示すように、内胴14Aを基本機である推進機として異なる外径の外胴12Aを新作して種々の外径の推進機に対応するようにしている。
【0125】
この場合の内胴14Aとなる基本機の推進機は、図9A及び図9Bに示す基本分割構成となっており、詳細については説明を省略する。
【0126】
また、この二重構造の推進機は、外胴12Aにも簡易中折れ装置94が設けられており、外胴12A、内胴14A比が大きく、曲率半径が小さいことから、中折れ部の溝の大きな推進機でも、その溝に土砂の流入がなく、施工が安全であるとともに、発進立坑と到達立坑の両方から回収可能にされている。
【0127】
さらに、カッタヘッド50Aには、外胴12A部分まで掘削する外胴カッタ96が設けられており、基本機のチャンバーフード86Aを使用せずに、外胴チャンバーフード98が設けられている。
【0128】
また、この推進機は、到達立坑から回収する場合には、外胴12A及び内胴14Aともに回収し、発進立坑から回収する場合には内胴14Aのみ回収するようにしている。
【0129】
次に、図11〜図14に、掘進機の回収状態を示す。
【0130】
図11は、到達立坑100から内胴14を小分割で搬出・回収する状態を示している。
【0131】
この場合は、到達立坑100が比較的狭い場合で、外胴12は地山に残置し、内胴14をカッタヘッド50、カッタヘッド駆動部52、内胴中折れ装置36、電動モータ及び油圧モータ102、スクリューコンベア84、シールドジャッキ56、エレクター76に小分割し、前記手順で順次到達立坑より搬出・回収するようにしている。
【0132】
図12は、到達立坑100から内胴14を大ブロックで分割して搬出・回収する状態を示している。
【0133】
この場合は、到達立坑100が比較的広い場合で、外胴12は地山に残置し、内胴14をカッタヘッド50、カッタヘッド駆動部52、内胴中折れ装置36、電動モータ及び油圧モータ102と、スクリューコンベア84と、シールドジャッキ56と、エレクター76との大ブロックに分割し、前記手順で順次到達立坑より搬出・回収するようにしている。
【0134】
図13は、発進立坑104から内胴14を大ブロックで分割して搬出・回収する状態を示している。
【0135】
この場合は、外胴12と内胴14の外径差が大きく、比較的坑内の搬出スペースが広い場合で、外胴12は地山に残置し、内胴14をエレクター76と、シールドジャッキ56と、スクリューコンベア84と、カッタヘッド50、カッタヘッド駆動部52、内胴中折れ装置36、電動モータ及び油圧モータ102との大ブロックに分割し、前記手順で順次発進立坑104より搬出・回収するようにしている。
【0136】
図14は、発進立坑104から内胴14を小分割で搬出・回収する状態を示している。
【0137】
この場合は、外胴12と内胴14の外径差が小さく、比較的坑内の搬出スペースが狭い場合で、外胴12は地山に残置し、内胴14をエレクター76、シールドジャッキ56、スクリューコンベア84、内胴中折れ装置36、電動モータ及び油圧モータ102、カッタヘッド駆動部52、カッタヘッド50、に小分割し、前記手順で順次発進立坑104より搬出・回収するようにしている。
【0138】
このように、本実施の形態における掘進機においては、基本機を内胴に転用したシールド掘進機及び推進機は掘進終了後何度でも転用・共用が可能であり、また、掘進後の回収の施工条件に合わせて大分割、小分割可能なようになっているため、汎用のシールド掘進機、推進機として容易に転用・共用が可能であり、コスト縮減を達成することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の形態に変形可能である。
【0140】
例えば、前記各実施の形態においては、本発明の掘進機をシールド掘進機として用いる場合について説明したが、これらの場合に限らず、シールドジャッキの取り付けを省略することで推進機として用いることが可能である。
【0141】
また、推進機の内胴をシールド掘進機に転用する場合には、シールドジャッキを追加することで容易に転用が可能で、シールド掘進機の内胴を推進機に転用する場合には、シールドジャッキを取り外すことで容易に転用が可能である。
【符号の説明】
【0142】
10 掘進機
12、12A 外胴
14、14A 内胴
18 外胴前胴部
20 外胴後胴部
21 外胴中折れ装置
22 外胴シール装置
24 外胴中折れ連結部材
26 ガイドそり
32 内胴前胴部
34 内胴後胴部
36、36A 内胴中折れ装置
42 内胴シール装置
44 内胴中折れジャッキ
46 切り羽
48 隔壁
50 カッタヘッド
52 カッタヘッド駆動部
54 増設カッタヘッド部
56 シールドジャッキ
60 固定手段
66 受け部
74、78 ボルト・ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外胴と、前記外胴の内部に設置される内胴とを有し、
前記外胴は、外胴前胴部と、外胴後胴部とを有し、
前記外胴前胴部及び外胴後胴部は、外胴シール装置を有する外胴中折れ装置を介して連結されるとともに、周方向の1または複数の位置に軸方向にわたって連続的または断続的に内胴側に向かって突出し、前記内胴外面に当接して前記内胴を軸方向にスライド可能に支持するガイド部を有し、
前記内胴は、汎用のシールド掘進機または推進機を用いるもので、内胴前胴部と、内胴後胴部とを有し、
前記内胴前胴部及び内胴後胴部は、内胴シール装置及び内胴中折れジャッキを有する内胴中折れ装置にて連結されるとともに、前記内胴前胴部の切り羽側端部に設けられた隔壁と、前記隔壁より前記切り羽側に設けられたカッタヘッドと、前記内胴前胴部内に設けられて前記カッタヘッドを駆動するカッタヘッド駆動部とを有し、
前記外胴と前記内胴は、周方向に配置された複数の固定手段により固定可能にされていることを特徴とする掘進機。
【請求項2】
請求項1に記載の掘進機であって、
前記汎用のシールド掘進機または推進機を用いる内胴を基本機として、この基本機を単独で掘進機として運用し、または前記基本機を内胴としてシールド掘進機相互間、推進機とシールド掘進機相互間、推進機相互間でそれぞれ転用・共用可能としたことを特徴とする掘進機。
【請求項3】
請求項2において、
前記基本機としての内胴は、構成部品が大分割、小分割可能に構成され、掘進終了後における到達立坑または発進立坑からの構成部品の回収に際して、施工条件に応じて回収可能とされていることを特徴とする掘進機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記カッタヘッドは、拡縮径可能または掘削するトンネルの径に応じて増設カッタヘッド部を着脱可能にしていることを特徴とする掘進機。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記内胴中折れジャッキと並列に前記内胴側に取り付けられて前記外胴とボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有することを特徴とする掘進機。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記内胴中折れ装置に取り付けられて前記外胴とボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有することを特徴とする掘進機。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記外胴の外胴後胴部にボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有することを特徴とする掘進機。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記外胴と前記内胴との間で、前記外胴にボルト・ナットにて連結されるシールドジャッキを有することを特徴とする掘進機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−74752(P2011−74752A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151206(P2010−151206)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(593028551)伊藤忠建機株式会社 (2)
【出願人】(509250375)
【Fターム(参考)】