説明

接触検出システム及び接触検出方法

【課題】低コスト且つ簡素な構成で信頼性高く作動する接触検出システムの提供。
【解決手段】タッチセンサ10はキーボードを有し、キーボードは接触位置14を定めるキーを有する。キーは、接触の間にユーザ16との容量性相互作用及び電磁的相互作用の少なくとも一方に応答する。キーは、キーに関連する制御回路を有する。制御回路は制御信号を出力する。制御信号の大きさは、接触の間にユーザ及びキー間の相互作用量を表わす。コントローラは制御回路に接続され、接触を識別するために所定期間にわたり制御信号の大きさの変動を分析する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタッチセンサに関し、より詳細には接触検出方法及びタッチセンサ用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の接触検出システムは、複数のキーを有するキーボードを具備している。各キーは、誘電体要素がオーバーレイされた導電性パッドを有する。導電性パッドは、パッドの電流レベルを監視する制御回路に接続されている。代表的なパッドには一定の大きさの電流が供給され、ユーザがキーに触れると、キーに供給された信号をユーザ及びキー間の相互作用が変化させる。キーの出力信号を計測することにより、接触検出システムは接触がいつ生じているかを検出する。
【特許文献1】米国特許第5760715号明細書
【特許文献2】特開平8−101240号公報
【特許文献3】米国特許第6094491号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2003/122794号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2003/159910号明細書
【特許文献6】米国特許第5508700号明細書
【特許文献7】米国特許第5933102号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術の接触検出システムの問題点の一つに、キーの出力信号に影響を与える複数のファクタに対してシステムが敏感であることである。このため、システムは偽接触を検出するか、或いは実際の接触を検出しないおそれがある。キーの出力信号に影響を与えるこれらのファクタのうち少なくともいくつかは、キーに使用される誘電体材料の厚さ又はタイプ、キーの寸法又は位置、キーに接触するユーザの指の寸法、ユーザのキーの接触方法、ノイズにより生ずる干渉、製造要因又は環境要因により生ずるキー感度の不均一、温度又は湿度等の環境要因によるキー感度のドリフト、金属物体、水又は動物等のユーザ以外による接触等の種々の問題で生ずる。
【0004】
少なくともいくつかの公知の接触検出システムは、これらの問題のうち一つ以上に対処してきた。例えば、偽接触を検出する従来技術の接触検出システムは、特許文献1に記載されている。特許文献1において、接地接続されたユーザにより誘電体要素への検出位置での接触を検出するために、パッドのないタッチセンサが使用される。このタッチセンサは、印加された所定電位を有する導電性プレートを有する。同時に、テストパルスが接地に生成される。ユーザが検出位置で誘電体要素に接触すると、接地、ユーザ及びセンサ間に形成された容量性回路によるテストパルスが存在する間、導電性プレートに電位変動が生成される。このように、誘電体要素上に直接配置された外部物体は、誤ってタッチ条件を生成することはない。
【0005】
他の公知の接触検出システムは、キーからの接触出力信号に影響を与えるこれらのファクタのうちいくつかを補償する制御アルゴリズム又は機能を提供するので、出力信号をより正確に計測することができる。しかし、これらの制御アルゴリズムはシステム全体を複雑にし、高価にしてしまう。
【0006】
従って、本発明は、低コスト且つ簡素な構成で信頼性高く作動する接触検出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面において、接触検出位置を定めるキーを有するキーボードを具備し、接触の際にキーがユーザと容量性相互作用及び電磁相互作用のうち少なくとも一方に対して応答するタッチセンサが提供される。キーボードはキーに関連する制御回路を有し、制御回路は制御信号を出力し、制御信号の大きさは、接触の間のユーザ及びキー間の相互作用の大きさを表わす。コントローラは、制御回路に接続されると共に接触を識別する期間にわたる制御信号の大きさの変動を分析する。
【0008】
任意であるが、キーは接触の間のユーザとの容量性結合を示し、ユーザがキーに接近するとキャパシタンスレベルが増加してもよい。制御信号の大きさの変動は、接触の間のユーザの接近速さを構成してもよい。任意であるが、制御信号は、関連するキーで接触が生ずる場合に接触信号を有してもよいし、関連するキーで接触が生じていない場合に非接触信号を有してもよい。ここで、コントローラは、接触が生じていることを確認するために接触信号の大きさの変動を分析する。キーに関するユーザの身体の位置に基づいて、制御信号が変動してもよい。制御信号は、変化する大きさ成分及び一定の大きさ成分を有してもよい。任意であるが、コントローラは、ユーザの身体がキーに向かって移動する際に変化する制御信号の大きさ、及びユーザの身体がキーを接触する際に一定のままである制御信号の大きさを有する接触パターンに基づいて接触があったことを識別してもよい。
【0009】
本発明の別の側面において、接触検出位置を定めるキーを有する接触検出モジュールを具備する接触検出システムが提供される。キーは、接触の際にユーザと容量性相互作用及び電磁相互作用のうち少なくとも一方に応答する。制御モジュールはキーに入力を送信し、制御信号の大きさは、接触の際、ユーザ及びキー間の相互作用の量を表わし、入力信号の大きさはキーの接触の際に変化する。分析モジュールはキーから出力信号を受信し、接触を確認する期間にわたり出力信号の大きさの変動を分析する。
【0010】
本発明のさらに別の側面において、キーを有するタッチセンサを使用する接触検出方法が提供される。この方法は、キーに対する物体の接近に対応してキーでの出力信号を発生する工程を具備し、出力信号の大きさはキーに対する物体の接近に依存して変化する。この方法はまた、接触が生じていることを決定するために所定期間にわたり出力信号の大きさの変化を分析する工程を具備する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に従ったタッチセンサ10の概略図である。タッチセンサ10は誘電体要素12の下に実装され、ユーザの指16が誘電体要素12の検出位置14を接触するので「接触」状態が図示されている。ユーザが検出位置14に物理的に接触するか、又はユーザが検出位置14に近接して位置すると接触が生ずるので、ユーザはタッチセンサ10と相互作用する。ユーザ及びタッチセンサ10間の相互作用は図1の破線で示される。任意であるが、ユーザはタッチセンサ10と容量的に相互作用してもよく、この場合、タッチセンサ10はユーザの指16及びタッチセンサ10間の容量結合を検出する。或いは、ユーザは、電磁相互作用、電場、場擾乱、電荷移動、放射伝達等の他の検出可能な方法でタッチセンサ10と相互作用してもよい。
【0012】
タッチセンサ10は、誘電体要素12の下に配置された導電性パッド18を有する。パッド18は、誘電体要素12の検出位置14に位置決めされている。タッチセンサ10はまた、表面に接触回路を画定する制御回路を有する回路基板20を有する。パッド18は回路基板20に接続されている。任意であるが、パッド18は固体の導電性パッドであってもよいし、或いは、検出位置14に集中した回路基板20上の複数の導電性回路基板パターンであってもよい。容量性タッチセンサに関してタッチセンサ10を図示すると共に説明しているが、他のタイプのタッチセンサも使用可能であることを理解されたい。例えば、電場タッチセンサ、場擾乱タッチセンサ、電荷移動タッチセンサ、放射伝達タッチセンサ等である。
【0013】
検出位置14、対応する導電性パッド18、及びパッド18に関連する接触回路は、「キー」と称される。適切な場合、指16が接触しなければならない正確な位置をユーザに示してキーにおける接触状態を達成するために、マーキングを設けてもよい。もちろん、当業者であれば、「指」の用語が、キーに接触するために使用できる任意の身体部分に置換できることを理解するであろう。単一のキー又は複数のキーのいずれかがキーボードを画定するよう配列される。このキーボードは家庭、事務所又は工業用途に使用することができる。
【0014】
作動時において、接触回路は、キーの接触を検出するためにユーザ及びキー間の相互作用を使用する。制御モジュール34からの入力すなわち制御信号として、信号が制御回路に沿って各キーに送信される。任意であるが、信号は、キーに対するパルス化された一定の大きさの信号であってもよい。或いは、信号はキーに対してほぼ連続して送信されてもよい。制御モジュール34からの入力に対応するキーからの出力すなわち制御信号は、キーから分析モジュール36に送信される。出力は、ユーザ及びキー間の相互作用を表わす。接触の際、接触信号は出力として送信される。接触状態に無い間、出力として非接触信号が送信される。キーからの接触信号及び非接触信号は互いに異なるので、分析モジュール36は接触を区別することができる。任意であるが、キーへのユーザの相互作用により、信号は変化してもよい。結果として、接触信号は非接触信号とは異なる大きさを有してもよい。
【0015】
図2は、接触の種々の段階を示すタッチセンサ10の概略図である。第1の位置において、ユーザの指16は、その先端がA点に位置すると、誘電体要素12から所定距離40に位置する。この距離40はキーの最大検出距離を定める。この最大検出距離はタッチセンサ10の検出範囲42を定める。指16が検出範囲42内にある場合、ユーザの指16はパッド18と相互作用し、キーに関連する制御回路は指16の存在を検出する。最大検出距離は、タッチセンサ10の解像度、タッチセンサ10の周囲のノイズ量、キーの感度等のファクタに基づいてもよい。
【0016】
指16及びパッド18間の距離は、キーからの接触出力信号に影響を与える。指が矢印B方向等のほぼキーに向かう接触方向に移動すると、指16及びパッド18間の相互作用が増加する。その結果、キーからの出力信号の計測される変数(例えば、大きさ、キャパシタンス又は電場)は、指がキーに向かって移動するに従って変化する。例えば、指16が第2位置にある(すなわち、指16の先端がC点に位置する)場合、指16及びパッド18間の相互作用は指16が第1位置にある場合よりも大きい。指16が誘電体要素12に接触する(すなわち、指16の先端がD点に位置する)と、指16及びパッド18間に最大の相互作用が存在する。
【0017】
接触信号は、指16が図2に図示された各位置にある場合のキーからの出力である。しかし、各位置における信号の計測される変数(例えば、大きさ、キャパシタンス又は電場)は異なっている。さらに、パッド18に対するユーザの指16の位置以外のファクタは、キーからの接触出力信号に影響を与える。例えば、誘電体要素12の厚さ、タイプ又は材料、或いは誘電体要素12及びパッド18間の空隙は、キーからの接触出力信号に影響を与えるおそれがある。パッド18の寸法又は位置、或いはキーに関連する制御回路の変動は、キーからの接触出力信号に影響を与えるおそれがある。温度、湿度又は製造上の変動等の環境ファクタは、キーからの接触出力信号に影響を与えるおそれがある。ユーザの大きさ又はユーザの指16の寸法は、キーからの接触出力信号に影響を与えるおそれがある。例えば、大人と子供はキャパシタンスが異なる。さらに、ユーザのキー接触方法は、キーからの接触出力信号に影響を与えるおそれがある。例えば、キーの上で静止することは、タッチセンサ10の性能を損なうおそれがある。キー上での静止は、人が最大検出距離に近い位置で出力信号のちらつきを生じさせるおそれがあり、タッチセンサ10は不要又は不用意な接触を検出するおそれがある。制御アルゴリズム又は機能は、キーからの接触出力信号に影響を与えるおそれがあるこれらのファクタのうちいくつかを補償するよう設けられてもよい。例えば、制御アルゴリズムは、キーの感度に対して均一化、校正又は調整を提供することができる。
【0018】
上述したように、典型的な一実施形態において、分析モジュール36は、接触が生じているかどうかを決定する期間にわたり接触信号の計測される変数(例えば、大きさ、キャパシタンス又は電場)の変化を分析する。接触信号は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。分析モジュール36は信号の電流を計測しても信号の電圧を計測してもよい。任意であるが、分析モジュール36は、一定の時間間隔で信号の大きさを計測し変化を決定する。
【0019】
各接触はそれぞれの接触パターンを有する。典型的な接触パターンは、接近期、係合期及び後退期を有する。指16は、接近期の間、タッチセンサ10の方へ移動し、係合期の間、タッチセンサ10と係合すなわち相互作用し、後退期の間、タッチセンサ10からほぼ離れる方向に移動する。
【0020】
分析モジュール36は、接触パターンを予測範囲又は所定の人パターンと比較する。所定の人パターンは、人の接触の典型である接触パターンの範囲を識別する。所定の人パターンは、信号、接近期の間の指の速さ、又は係合期の時間等のファクタの最小値及び最大値を含む。接触パターンが予測範囲内にある場合、分析モジュール36は接触があったことを確認する。接触パターンが予測範囲内に無い場合、分析モジュール36は信号を無視する。例えば、指16が極めて低速又は極めて高速で接近する場合、分析モジュール36は、通常の人の振舞いではないものとして信号を無視し、接触が無いものとして処理する。この結果、接触は、典型的な人の振舞いに対応する所定の範囲内にある計測変数の変化に基づいて決定される。接触は、計測変数の絶対値が或る閾値内にあることに大部分が基づいて決定されないが、むしろ、期間にわたる変数の変動に基づく。このように、タッチセンサ10は、実際の信号のあまり依存せず、キーの感度、誘電体材料の12の厚さ又はタイプ、及び他の同様なファクタ等の接触出力信号に影響を与えるおそれがあるファクタにあまり依存しない。
【0021】
図3は、タッチセンサ10により検出された典型的な接触のタイミングチャートである。このタイミングチャートは、時間に対する出力信号の計測された大きさを示す。図3に図示された接触は、接近期50、係合期52及び後退期54を有する接触パターンを有する。接近期50は、期間にわたる大きさの変化を定める正の傾斜を有する。この傾斜はほぼ一定しており、ユーザの指16(図1参照)の接近速さが一定であることを示している。或いは、接触パターンは、ユーザがタッチセンサ10に接近しつつあるとユーザの指16の速さが変化しつつあることを示す接近期曲線を有してもよい。任意であるが、分析モジュール36は、接近期の傾斜を決定するために所定のサンプリング間隔で出力信号をサンプリングしてもよい。このタイミングチャートはまた最小検出信号を示す。この最小検出信号は、最小閾値信号であると共に、ノイズ量、キー感度、誘電体要素12(図1参照)、制御回路及び他の環境的及び製造的ファクタ等の種々のファクタに基づく。
【0022】
タイミングチャートはまた、接触があったことの典型的な人パターンを示す。人パターンは、最も遅い指移動経路56と、経路56と共に指移動の速さの予測範囲を決定する最も速い指移動経路58と共に示されている。図示の実施形態において、接触パターンはこれらの速さの範囲内であり、分析モジュール36は別の分析の情報を考慮するであろう。
【0023】
接触パターンの係合期52は、誘電体要素12とインタフェースするユーザに対応する。ユーザの指16がパッド18(図1参照)に対して一定位置のままであるので、係合期52における信号の大きさは一定である。接触パターンの後退期54は、パッド18から離れる方向にユーザの指16が移動することに対応する。後退期54における信号の大きさは、係合期における信号の大きさよりも小さい。信号の傾斜は、ユーザの指が除去される速さに依存してほぼ一定であるか、曲線であってもよい。
【0024】
任意であるが、接触は、接触パターンの一部に基づいて分析モジュール36により確認されてもよい。例えば、分析モジュール36は、予測範囲内の接近期50及び所定のサンプリング時間等の所定の時間持続する係合期52に基づいて接触を確認してもよい。このように、接触パターンの後退期は、接触の確認には必要ない。
【0025】
図4は、タッチセンサ10を使用する典型的な一デバイス100の概略図である。デバイス100は、タッチセンサ10を保持するハウジング102を有する。任意であるが、デバイス100はディスプレー104を有してもよい。デバイス100は、図4に破線で示される内部コントローラ106を有してもよい。デバイス100は、有線接続又は無線接続を介して第2のデバイス、機械又はシステム108と通信してもよい。デバイス100と、第2デバイス、機械又はシステム108の一方又は両方を制御するために、タッチセンサ10での接触を使用してもよい。
【0026】
このように、低コストで信頼性高く作動するタッチセンサ10が提供される。タッチセンサ10は、キーを有するキーボード及び関連する制御回路を有する。タッチセンサ10は、制御回路に信号を入力する制御モジュール34と、制御回路からの出力信号を受信する分析モジュール36とを使用して作動する。分析モジュール36は、接触が生じているかどうかを決定するために期間にわたり制御信号の計測可能な変数の変動を分析する。計測可能な変数は、大きさ又はキャパシタンス等の変数であってもよい。分析モジュールはまた、計測変数を、有効な接触が生じていることを確認するために予測される計測範囲と比較する。変数の絶対値よりも計測された変数の変化を分析することにより、変数の絶対値を正確且つ一定して計測するタッチセンサ能力に悪影響を与えるファクタにあまり依存しない動的なタッチセンサが提供される。この結果、タッチセンサ10は、接触に対する正確な応答を効率的に提供する。
【0027】
種々の特定実施形態の観点から本発明を説明したが、当業者であれば本発明は特許請求の範囲の真髄内で変更を加えても実施することができることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の典型的な一実施形態に従って形成されたタッチセンサを示す概略図である。
【図2】図1に示されるタッチセンサの様々な接触段階を示す概略図である。
【図3】図1に示されるタッチセンサの典型的な作動のタイミングチャートである。
【図4】図1に示されるタッチセンサを使用する典型的なデバイスを示す概略図である。
【符号の説明】
【0029】
10 タッチセンサ
34 制御モジュール
36 分析モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触検出位置を定めるキーを有する接触検出モジュールであって、接触の際に前記キーがユーザと容量性相互作用及び電磁相互作用のうち少なくとも一方に対して応答する接触検出モジュールと、
前記キーに入力信号を送信する制御モジュールであって、制御信号の大きさが接触の間の前記ユーザ及び前記キー間の相互作用の大きさを表わし、前記入力信号の大きさは前記キーの接触の間に変化する制御モジュールと、
前記キーからの出力信号を受信し、接触を確認する期間にわたり前記出力信号の大きさの変動を分析する分析モジュールと
を具備することを特徴とする接触検出システム。
【請求項2】
前記制御モジュールは、前記キーに対するパルス化された信号及び連続信号の一方を送信することを特徴とする請求項1記載の接触検出システム。
【請求項3】
前記出力信号の大きさの変動は、接触の間の前記ユーザの接近速さを構成することを特徴とする請求項1記載の接触検出システム。
【請求項4】
前記出力信号は、関連する前記キーで接触が生ずる場合の接触信号と、関連する前記キーで接触が生じない場合の非接触信号とからなり、
前記分析モジュールは、接触を確認するために前記接触信号の大きさの変動を分析することを特徴とする請求項1記載の接触検出システム。
【請求項5】
前記キーに関するユーザの身体の位置に基づいて前記出力信号が変動することを特徴とする請求項1記載の接触検出システム。
【請求項6】
前記期間にわたる前記出力信号の大きさの変動が、接触の間の前記ユーザの接近速さに関連し、
前記分析モジュールは、上側閾値速さ及び下側閾値速さを識別し、前記接近速さが前記上側閾値速さを下回ると共に前記下側閾値速さを上回ることに基づいて接触が生じたことを確認することを特徴とする請求項1項記載の接触検出システム。
【請求項7】
請求項1の前記接触検出システムを使用して接触を検出する方法であって、
前記キーに対する物体の近接に対応して前記キーでの出力信号を発生する工程であって、該出力信号の大きさは前記キーに対する前記物体の接近に依存して変化する出力信号発生工程と、
接触が生じていることを決定するために所定期間にわたり前記出力信号の大きさの変化を分析する工程と
を具備することを特徴とする接触検出方法。
【請求項8】
前記出力信号の大きさの変動が、接触の間の前記ユーザの接近速さに関連し、
前記分析工程は、前記接近速さが前記接近速さの所定範囲内にあることを確認する工程を具備することを特徴とする請求項7記載の接触検出方法。
【請求項9】
前記期間にわたる前記出力信号の大きさの変動が、接触の間の前記ユーザの接近速さに関連し、
前記接触検出方法は、上側閾値速さ及び下側閾値速さを識別する工程をさらに具備し、
前記分析工程は、前記接近速さが前記上側閾値速さを下回ると共に前記下側閾値速さを上回ることを確認する工程を具備することを特徴とする請求項7記載の接触検出方法。
【請求項10】
前記出力信号発生工程は、関連する前記キーで接触が生ずる場合の接触信号と、関連する前記キーで接触が生じない場合の非接触信号とを発生する工程を具備し、
前記出力信号の大きさの変化の分析工程は、接触が生じていることを確認するために前記接触信号の大きさの変動を分析する工程を具備することを特徴とする請求項7記載の接触検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−27446(P2008−27446A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−188057(P2007−188057)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(505100333)タイコ・エレクトロニクス・カナダ・リミテッド (10)
【Fターム(参考)】