説明

接離機構・定着装置・画像形成装置

【課題】極力簡素な構成で、駆動系の不作動時でも、容易に第1の回転体と第2の回転体の接離動作が可能な接離機構を提供する。
【解決手段】第1の回転体21を回転自在に支持する固定側ユニット23と、第2の回転体22を回転自在に支持し、固定側ユニットに対して近接/離間する方向に揺動可能に支持された可動側ユニット24を備え、可動側ユニットを揺動させることで第2の回転体と第1の回転体を圧接または離間状態とする接離機構20であって、第1の回転体を一方向に回転駆動する駆動列25と、駆動列に連結されるトルクリミッタ26を可動側ユニット24に設け、駆動列25を回転駆動する方向と、駆動列の回転駆動によりトルクリミッタ26が可動側ユニット24を固定側ユニット23に近接する方向が、同一方向とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の回転体と第2の回転体の圧接ならびに離間を制御する接離機構と、この接離機構を備えた定着装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の生産性向上(処理速度の高速化)、カラー化、メディアの多様化に追従すべく、定着装置の開発においては、第1の回転体と第2の回転体の圧接力が増加傾向にある。
【0003】
しかしながら、高い圧接力は、経時面において回転体の永久変形や変質に起因し、搬送性や定着性を損なうおそれがある。また記録材への出力時の詰まりを除去する際にも回転体同士が圧接状態にあると、その圧接状態を解除しなければならず、除去時の記録材の破れや作業性を低下させる要因となってしまう。
【0004】
これらの不具合を防止するための1つとして、本出願人は、特許文献1に示すように、非出力時となる記録材を排出しないときに、第1の回転体と第2の回転体の圧接力を解除可能とする接離機構を提案している。特許文献1に記載の接離機構は、第1の回転体と第2の回転体に同時に動力を伝達する歯車を備え、歯車にアイドラと電磁クラッチを介して動力を伝達するように構成し、ジャムが発生したときに、電磁クラッチの連結を解除して歯車への動力の伝達を解除するようにして第1の回転体と第2の回転体の空転トルクを低減している。
【0005】
【特許文献1】特開2002−6871
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のような構成においては、電磁クラッチのオン/オフで駆動力の伝達を制御しているので、停電時など想定外の状況では機能が十分発揮できない点がある。また、作業者が第1の回転体と第2の回転体の圧接状態を解除する手動式の接離機構は既に広く知られており、この手動式の接離機構を採用すれば、このような駆動系の不作動による不具合は解消されるが、作業者が接触/離間作業をすることになるので、作業性が煩雑であるとともに、離間した回転体の戻し忘れなどの操作ミスの発生要因となる。
【0007】
本発明では、極力簡素な構成で、駆動系の不作動時でも、容易に第1の回転体と第2の回転体の接離動作が可能な接離機構と、それを備えた定着装置及び画像形成装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、第1の回転体を回転自在に支持する固定側ユニットと、第2の回転体を回転自在に支持し、固定側ユニットに対して近接/離間する方向に揺動可能に支持された可動側ユニットを備え、可動側ユニットを揺動させることで第2の回転体と第1の回転体を圧接状態または離間状態とする接離機構であって、第1の回転体を一方向に回転駆動する駆動列と、可動側ユニットに設けられ、駆動列に連結されるトルクリミッタを備え、駆動列を回転駆動する方向と、駆動列の回転駆動によりトルクリミッタが可動側ユニットを従えて固定側ユニットに近接する方向が、同一方向である構成とした。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の接離機構において、駆動列の一部を構成しトルクリミッタが有する歯車と噛合する歯車の回転中心と可動側ユニットの揺動中心とを同軸線上に配置したことを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載の接離機構において、駆動列の一部を構成しトルクリミッタが有する歯車と噛合する歯車と、トルクリミッタを歯車の外周面に沿って移動させる移動手段を有することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項3記載の接離機構において、歯車に対するトルクリミッタの位置を規制する位置規制手段を有することを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れかに記載の接離機構において、可動側ユニットを、固定側ユニットから離間する方向に付勢する付勢手段を有することを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5記載の接離機構において、可動側ユニットの離間方向への位置を規制するユニット位置規制手段を有することを特徴としている。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかに記載の接離機構において、第1の回転体と第2の回転体をそれぞれ支持する軸を有し、第1の回転体に対して圧接されるときの、第1の回転体の軸に対する第2の回転体の軸の位置を規制する回転体位置規制手段を有することを特徴としている。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1ないし7の何れかに記載の接離機構を備えた定着装置であって、第1または第2の回転体のうち、一方が加熱回転体を、他方が対向回転体を構成し、現像剤像を転写された記録材が第1の回転体と第2の回転体の圧接部を通過することで現像剤像を記録材に定着することを特徴としている。
【0014】
請求項9の発明は、請求項8記載の定着装置において、第1の回転体が加熱ローラであることを特徴とし、請求項10の発明は、請求項8記載の定着装置において、第1の回転体が、加熱手段によって加熱される無端ベルトであることを特徴としている。
【0015】
請求項11の発明は、像担持体像と、像担持体像に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像に現像剤を供給して可視化する現像手段と、可視化された現像剤像を記録材に転写する転写手段と、記録材上の現像剤像を定着する定着手段を備える画像形成装置において、定着手段としては請求項8ないし10の何れか1つに記載の定着装置を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、第1の回転体を一方向に回転駆動する駆動列に連結されるトルクリミッタを第2の回転体を支持する可動側ユニットに設け、駆動列を回転駆動する方向と、駆動列の回転駆動によりトルクリミッタが可動側ユニットを従えて固定側ユニットに近接する方向とを同一方向としたので、駆動列が駆動すると離間状態の可動側ユニットが近接方向に移動され、駆動列が停止すると可動側ユニットが自重により離間方向へと戻るので、駆動列の駆動と停止に同期した第1の回転体と第2の回転体の圧接・離間を達成することができる。また、第1の回転体の駆動列が揺動側ユニットの駆動列にもなるので、個別に駆動源を設ける必要もなく、構成の簡素化を図ることができる。
【0017】
本発明によれば、駆動列の一部を構成しトルクリミッタが有する歯車と噛合する歯車の回転中心と可動側ユニットの揺動中心とを同軸線上に配置したので、省スペースで第1の回転体と弟2の回転体の接離動作を行うことができる。
【0018】
本発明によれば、駆動列の一部を構成しトルクリミッタが有する歯車と噛合する歯車と、トルクリミッタを歯車の外周面に沿って移動させる移動手段を有することで、可動側ユニットの揺動中心を自由に配置することができ、操作性のよい構成を達成することができる。
【0019】
本発明によれば、歯車に対するトルクリミッタの位置を規制する位置規制手段を有するので、トルクリミッタの歯車と駆動列の歯車の駆動連結時において、両者の噛み合い状態に一定に保持できるので、製品のばらつきなどによる影響を受けにくくなり、トルク変動が少なくなり、安定した接離動作を行うことができる。
【0020】
本発明によれば、可動側ユニットを、固定側ユニットから離間する方向に付勢する付勢手段を有することで、駆動列の非駆動時には第1の回転体から第2の回転体が確実に離間されるため、第1の回転体から第2の回転体への負荷が軽減でき、耐久性の向上を図ることができる。
【0021】
本発明によれば、可動側ユニットの離間方向への位置を規制するユニット位置規制手段を有することで、可動側ユニットが固定側ユニットから離間した状態に保持されるので、第1の回転体と第2の回転体の離間量の一定化が達成でき、ジャム処理の作業性を向上することができる。
【0022】
本発明によれば、第1の回転体に対して圧接されるときの、第1の回転体の軸に対する第2の回転体の軸の位置を規制する回転体位置規制手段を有することで、第1の回転体と第2の回転体の当接量の一定化を図ることができ、安定した搬送と良好な定着を行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。まず本発明にかかる接離機構が適用された定着装置を備えた画像形成装置の概略構成について説明する。
図1に示す画像形成装置は、像担持体像となるドラム状の感光体1と、感光体1の表面に潜像を形成する潜像形成手段2と、潜像に現像剤となるトナーを供給して可視化する現像手段3と、可視化されたトナー像を記録材となる用紙Pに転写する転写手段となる転写ローラ4と、用紙P上のトナー像を定着する定着装置5を備えている。
【0024】
潜像形成手段2は、感光体1の表面を帯電させる帯電装置6と、画像情報に対応するレーザー光を帯電装置6で帯電された感光体表面に照射して潜像を形成する露光光学装置7とで構成されている。転写ローラ4は、用紙Pの搬送路8を介して感光体1と対向配置されていて、感光体表面との間に転写部10を形成している。定着装置5は、第1の回転体21と、これと対向するように設けられた第2の回転体22とを有している。本形態において、第1の回転体21はその内部に加熱手段となるヒータ9を備えた加熱回転体を構成し、第2の回転体22は、第1の回転体21に圧接する対向回転体を構成している。本形態において、第1の回転体21は、反時計回りに回転することで、搬送路8の下方から搬送される用紙Pを搬送路8の終端8bに向かって搬送する。
【0025】
転写部10には、搬送路8の始端8a側に配置された給紙ローラ11とレジストローラ対12によって、装置下部に設けられた給紙部9から用紙Pが給紙・搬送される。搬送された用紙Pには、所定の転写バイアスが転写ローラ4に印加されることで、感光体表面上に形成されたトナー画像が転写部10を通過するときに静電転写される。用紙Pに転写されたトナー像は、反時計回りに回転する第1の回転体21と、これに従動回転する第2の回転体22との圧接部15を用紙Pが通過することで、熱と圧力によって用紙Pに定着される。定着を終えた用紙Pは、搬送路8の終端8b側に配置された排出ローラ対16によって装置上部に配置された排紙部17に排出される。
(第1の実施形態)
次に図2,図3を用いて本形態に係る接離機構20の第1の実施形態について説明する。
【0026】
接離機構20は、第1の回転体21を回転自在に支持する固定側ユニット23と、第2の回転体22を回転自在に支持し、固定側ユニット23に対して近接/離間する方向に揺動可能に支持された可動側ユニット24と、第1の回転体21を一方向に回転駆動する駆動列25と、可動側ユニット24に設けられ駆動列25の一部に連結されるトルクリミッタ26を備えている。
【0027】
この接離機構20は、可動側ユニット24を揺動させることで第2の回転体22と第1の回転体21を圧接状態または離間状態とするものである。すなわち、本形態では、加熱回転体となる第1の回転体21に対して、対向回転体となる第2の回転体が圧接/離間するように構成されているが、第1の回転体21を対向回転体、第2の回転体22を加熱回転体として構成してもよい。
【0028】
固定側ユニット23は、そのフレーム23Aが定着装置5の基部あるいは画像形成装置の本体に固定されていて、第1の回転体21を軸27Aで回転自在に支持している。第1の回転体22は、その外周面の一部が搬送路8に臨むようにフレーム23Aに支持されて配置されている。
【0029】
可動側ユニット24は、フレーム24Aを有し、フレーム24Aの下部に形成されたフランジ部28が定着装置5の基部に設けられた支持軸29を中心に、矢印Aで示す近接方向と矢印Bで示す離間方向に揺動自在に支持されている。第2の回転体22は、フレーム24Aに軸27Bで回転自在に支持されていて、第1の回転体21と圧接するときに、その外周面の一部が搬送路8に臨むようにフレーム24Aに配置されている。
【0030】
駆動列25は、駆動源となる駆動モータ30によって回転駆動される入力歯車31を含む複数の歯車32,33,34,35で構成されている。入力歯車31と歯車32は、定着装置5の基部に回転自在に支持されている。歯車33は、支持軸29に回転自在に支持されていて、可動側ユニット24の揺動中心とその回転中心とが同軸線上になるように配置されている。歯車34は、フレーム23Aに回転自在に支持され、歯車35は第1の回転体21と一体回転可能に設けられている。歯車31は歯車32と噛合し、歯車33は歯車32と歯車34の双方と噛合し、歯車35は歯車34と噛合している。これら駆動列25は、可動側ユニット24の接離状態に関わらず、常時噛み合うように配置されている。すなわち、この駆動列25は、第1の回転体21(定着装置5)の駆動手段を構成している。
【0031】
トルクリミッタ26は、駆動列25の一部を構成する歯車33と常時噛合する歯車36を有している。この歯車36はトルクリミッタ26の入力軸26aに装着されている。トルクリミッタ26は、歯車36からの入力が設定以上の値になると、入力軸26aに対して歯車36を滑らせて自由回転させるように構成されている。ここでいう設定以上の値とは、第1の回転体21と第2の回転体22とが圧接したときの圧接力F1であり、圧接力F1がトルクリミッタ26のトルクF2を上回ったとき、歯車36が空転する。
【0032】
本形態では、可動側ユニット24の揺動中心に位置する歯車33と揺動側ユニット24に装着したトルクリミッタ26の歯車36とを噛合させているので、駆動列25の歯車33を回転駆動する方向と、駆動列25の回転駆動によりトルクリミッタ26が可動側ユニット24を従えて固定側ユニット23に近接する方向とが、同一方向に設定されている。
【0033】
接離機構20は、可動側ユニット24を、固定側ユニット23から離間する方向に付勢する付勢手段となる引っ張りばね37と、可動側ユニット24の離間方向Bへの位置を規制する位置規制手段38を備えている。
【0034】
引っ張りばね37は、その一端37aがフレーム24Aに係止され、他端37bが定着装置5の基部に固定されていて、常時、可動側ユニット24に対して離間方向Bへの回動習性を付与している。
【0035】
位置規制手段38は、第2の回転体22と第1の回転体の圧接状態が解除されて第2の回転体22の外周面22aが搬送路8から外れた位置、好ましくは搬送路8に対して作業者が手を挿入可能な領域を形成可能とする位置に配置するのが好ましい。可動側ユニット24は、位置規制手段38と当接することで、図2に示すように、第1の回転体21と第2の回転体22とを離間状態とする離間位置に保持される。本形態において位置規制手段38は、定着装置5の基部としているが、このような形態に限定されるものではなく、可動側ユニット24の離間方向Bへの回動範囲内に突起などを設け、この突起を位置規制手段としてもよいし、固定側ユニット23から可動側ユニット24に向かってアーム部材を延設し、離間方向Bへ可動側ユニット24が移動したときに当接させて可動側ユニット24の離間方向Bへの位置を規制するようにしてもよい。あるいは固定側ユニット23と可動側ユニット24を伸縮可能なアーム部材で連結し、可動側ユニット24を、第1の回転体21と第2の回転体22の圧接状態が解除される離間位置に保持するようにしてもよい。
【0036】
本形態では、第1の回転体21と第2の回転体22の圧接状態を安定させるために、図4に示すように、第1の回転体21に対して第2の回転体22が圧接されるときの、第1の回転体の軸27Aに対する第2の回転体の軸27Bの位置を規制する回転体位置規制手段39を備えている。回転体位置規制手段39は、軸27Aと軸27Bに装着されたスペーサ391,392で構成されている。スペーサ391,392は、中央に軸27Aと軸27Bを挿通する孔391a,392aが形成された環状をなし、互いの外周面391b,392bが当接することにより、圧接時の軸27A,27Bの軸間距離を一定とするように構成されている。このため、スペーサ391,392としては、圧接持に形成しない部材を用いるのが好ましい。
【0037】
本形態では、第2の回転体22と第1の回転体21とが圧接して、トルクリミッタ26が空転する前に、スペーサ391,392の外周面391b,392bが当接するようにスペーサの大きさが設定されている。これは、第2の回転体22と第1の回転体21とが圧接して、第1および第2の回転体の潰れる量(ニップ量)が形成される前の段階で、回転体位置規制手段39が作用することで、トルクリミッタ26のトルクのばらつき(空転時期)が潰れる量(ニップ量)に影響しないようにするためである。
【0038】
このような接離機構20を有すると、図2に示すように、駆動モータ30が駆動して、入力歯車31が反時計回りに回転すると、その回転が歯車32,33,34,35と伝達されて第1の回転体21が反時計周りに回転駆動される。このとき、支持軸29と歯車33を同軸に配置したことで、歯車33が回転すると、図3に示すように、トルクリミッタ26の歯車36は、歯車33の噛み合いピッチ円上(外周面に沿って)反時計周り(近接方向A)に移動しようとする。この際、トルクリミッタ26の歯車36自体は自己の負荷トルクにより、回転はせずに歯車33との噛み合い状態を保持しながら移動するのみであるので、トルクリミッタ26が装着されているフレーム24Aが近接方向に移動することになる。
【0039】
この結果として離間位置を占めている可動側ユニット24が固定側ユニット23へ近接方向Aに移動し、図3に示すように第1の回転体21と第2の回転体22が圧接する圧接位置へと移動して、第1の回転体21と第2の回転体22とが圧接される。そして、このときの圧接力F1がトルクリミッタのトルクF2を上回ったとき、トルクリミッタ26の歯車36が空転して圧接状態が維持される。また、圧接前においては、スペーサ391とスペーサ392が当接して第1の回転体21の軸27Aと第2の回転体22の軸27Bの軸間距離が一定に保持されるので、トルクリミッタのトルクのバラつきに関わらず圧接部15の幅(ニップ幅)を安定して保持することができる。
【0040】
一方、駆動モータ30の作動が停止すると、駆動列25の回転は停止するので、可動側ユニット24を近接方向Aへ移動させる力はなくなり、引っ張りばね37の付勢力と自重によって可動側ユニット24が離間方向Bに移動する。この離間方向Bへの移動は、フレーム24Aが位置規制手段38と当接するまで継続され、両者が当接することで可動側ユニット24は、図2に示すように、固定側ユニット23から離間した離間位置で保持される。
【0041】
このように、本形態では、第1の回転体21の駆動系を構成する駆動列25から第2の回転体22を支持する可動側ユニット24を近接方向Aへ移動させるための駆動力を取り出すとともに、駆動列25を構成する歯車33の回転中心と可動側ユニット24の揺動中心を同一上に配置し、可動側ユニット24には歯車33に噛合する歯車36を設けているので、可動側ユニット24を接離動作するための駆動源を個別に設ける必要がなく、簡素な構成となるとともに駆動モータ30の作動に同期した第2の回転体22の圧接/離間を行うことができる。
【0042】
駆動列25の一部を構成しトルクリミッタ26が有する歯車36と噛合する歯車33の回転中心と可動側ユニット24の揺動中心とを同軸線上に配置したので、省スペースで第1の回転体21と弟2の回転体22の接離動作を行うことができる。
【0043】
また、可動側ユニット24の離間方向Bへの動作は、引っ張りばね37のばね力と自重によって行われるので、駆動モータ30の通電が停止した場合でも、極力簡素な構成で、第1の回転体21と第2の回転体22の圧接状態を容易に解除することができる。本形態では、駆動モータ30が停止している場合、第2の回転体22は、第1の回転体21から離間した離間位置に保持されるので、ジャム処理の作業性を向上することができるとともに、駆動モータ30の停止時でも常時圧接している場合に比べて、第1の回転体21および第2の回転体22に対する負荷を低減することができ、両回転体の耐久性の向上も図ることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、駆動列25の歯車33の回転中心と、可動側ユニット24の揺動中心とを同軸上に配置したが、第2の実施形態では、これら回転中心と揺動中心とをずらしている。本形態において、固定側ユニット23および駆動列25の構成は、第1の実施形態と同一構成をとり、可動側ユニットの構成が異なる。このため、可動側ユニットの構成を中心に説明するが、第1の実施形態と変更のない構成部分については、第1の実施形態と同一符号を付すものとする。
【0044】
図5,図6に示すように、第2の実施形態に係る接離機構200は、軸27Aによってフレーム23Aに回転自在に支持されて第1の回転体21を備えた固定側ユニット23と、第1の回転体21へ駆動モータ30からの駆動力を伝達する駆動列25と、第2の回転体22とトルクリミッタ260を支持するフレーム240Aを備えた可動側ユニット240と、トルクリミッタ260を歯車33の外周面に沿って移動させる移動手段50を備えている。
【0045】
可動側ユニット240は、第2の回転体22よりも上部に位置するフレーム240Aの部位が定着装置5の基部に設けられた支持軸290を中心に、近接方向Aと離間方向Bに揺動自在に支持されている。第2の回転体22は、フレーム240Aに軸27Bで回転自在に支持されていて、第1の回転体21と圧接するときに、その外周面の一部が搬送路8に臨むようにフレーム240Aに配置されている。
【0046】
トルクリミッタ260は、駆動列25の一部を構成する歯車33と常時噛合する歯車36を有している。この歯車36はトルクリミッタ260の入力軸260aに装着されている。トルクリミッタ260は、歯車36からの入力が設定以上の値になると、入力軸260aに対して歯車36を滑らせて自由回転させるように構成されている。ここでいう設定以上の値とは、第1の回転体21と第2の回転体22とが圧接したときの圧接力F1であり、圧接力F1がトルクリミッタ260のトルクF2を上回ったとき、歯車36が空転する。
【0047】
移動手段50は、可動側ユニット240のフレーム240Aに形成されていて、トルクリミッタ260を可動自在に支持するガイド部材となるガイド穴51と、歯車36が歯車36と噛合する方向にトルクリミッタ260を付勢する不正手段となる圧縮コイルばね52とを備えている。ガイド穴51は、可動側ユニット240が支持軸290を中心に近接方向Aと離間方向Bへ揺動する際に、歯車33と歯車36とが噛合して歯車33のピッチ円上を歯車36が移動する方向にトルクリミッタ260を移動可能とする方向に延設されている。ガイド穴51に挿入されて支持されたトルクリミッタ260には、歯車36を歯車33へ付勢する方向に圧縮コイルばね52で付勢力が与えられている。すなわち、圧縮コイルばね52は、トルクリミッタ260と対面するようにフレーム240Aに形成された突起部53に一端52aが係止され、他端52bがトルクリミッタ260に装着されることで、トルクリミッタ260と突起部53との間に介装されている。
【0048】
このように歯車36には、トルクリミッタ260の重さや自重、圧縮コイルばね52による付勢力が与えられて歯車33と噛合しているが、トルクリミッタ260がガイド穴51に移動自在に支持されているので、フレーム240Aの移動により歯車33との噛み合い深さが不安定になることがある。
【0049】
そこで、本形態では、図7に示すように、歯車33に対するトルクリミッタ260の歯車36の位置を規制する位置規制手段60を備えている。位置規制手段60は、歯車33を支持する支持軸29と、トルクリミッタ260の歯車36を支持する入力軸260aに設けられたすスペーサ61,62で構成されている。スペーサ61,62は、中央に支持軸29と入力軸260aを挿通する孔61a,62aが形成された環状をなしている。本形態において、歯車33と歯車36の直径関係は歯車33>歯車36とされているので、スペーサ61は歯車33よりも小径で、スペーサ62は歯車36より径大とされていて、歯車33と歯車36の噛合部C1よりも、互いの外周面62b,62bの当接部C2が歯車33側に位置するように形成されている。
【0050】
接離機構200は、可動側ユニット240を、固定側ユニット23から離間する方向に付勢する付勢手段となる引っ張りばね37と、可動側ユニット240の離間方向Bへの位置を規制する位置規制手段38を備えているとともに、第1の回転体21に対して第2の回転体22が圧接されるときの、第1の回転体の軸27Aに対する第2の回転体の軸27Bの位置を規制する回転体位置規制手段39を備えている。これら引っ張りばね37、位置規制手段38、回転体位置規制手段39の構成は第1の実施形態と同様である。
【0051】
このような構成の接離機構200によると、図5に示すように、駆動モータ30が駆動して、入力歯車31が反時計回りに回転すると、その回転が歯車32,33,34,35と伝達されて第1の回転体21が反時計周りに回転駆動される。歯車33が回転すると、図6に示すように、トルクリミッタ260の歯車36が、歯車33の噛み合いピッチ円上(外周面)に沿って反時計周り(近接方向A)に移動しようとするが、トルクリミッタ260の歯車36自体は自己の負荷トルクにより回転しないので、トルクリミッタ260は歯車33の回転に従いガイド穴51に沿って上方に移動することで、車33との噛み合い状態を保持しながら近接方向Aに移動する。
【0052】
このため、トルクリミッタ260が装着されているフレーム240Aが近接方向Aに移動することになり、結果的に可動側ユニット240が固定側ユニット23へ近接方向Aに移動し、第1の回転体21と第2の回転体22が圧接される。このときの圧接力F1がトルクリミッタのトルクF2を上回ったとき、トルクリミッタ260の歯車36が空転して、第1の回転体21と第2の回転体22の圧接状態が維持される。また、圧接前においては、スペーサ391とスペーサ392が当接して第1の回転体21の軸27Aと第2の回転体22の軸27Bの軸間距離が一定に保持されるので、第1の回転体21と第2の回転体22との圧接状態が一定に保持されるので、圧接部15の幅が一定に保持されることになる。
【0053】
一方、駆動モータ30の作動が停止すると、駆動列25の回転は停止するので、可動側ユニット240を近接方向Aへ移動させる力はなくなり、引っ張りばね37の付勢力と自重によって可動側ユニット240へ離間方向Bへま力が加わる。そして、ガイド穴51に沿ってトルクリミッタ260が下方に移動することで、可動側ユニット240はフレーム240Aが位置規制手段38と当接するまで離間方向Bへ移動し、両者が当接することで可動側ユニット240が固定側ユニット23から離間した離間位置に保持される。
【0054】
このように、本形態では、第1の回転体21の駆動系を構成する駆動列25から第2の回転体22を可動側ユニット24の近接方向Aへ移動させるための駆動力を取り出すとともに、駆動列25を構成する歯車33の回転中心と可動側ユニット240の揺動中心とを個別にしても、可動側ユニット240に歯車33に噛合する歯車36と、歯車36を歯車33のピッチ上に沿って移動させる移動機構50を設けているので、可動側ユニット240の揺動中心を自由に配置しながらも、可動側ユニット240を接離動作するための駆動源を個別に設ける必要がなく、簡素な構成となるとともに、駆動モータ30の作動に同期した第2の回転体22の圧接/離間を行うことができる。
【0055】
また、可動側ユニット240の離間方向Bへの動作は、引っ張りばね37のばね力と自重によって行われるので、駆動モータ30への通電が停止された場合でも、第1の回転体21と第2の回転体22の圧接状態を容易に解除することができるので、極力簡素な構成で、駆動系の不作動時でも容易に第1の回転体21と第2の回転体22の離間動作を行える。本形態では、駆動モータ30が停止している場合、第2の回転体22は、第1の回転体21から離間した状態に保持されるので、ジャム処理の作業性を向上することができるとともに、駆動モータ30の停止時に両者が常時圧接している場合に比べて第1の回転体21および第2の回転体22に対する負荷を低減することができ、耐久性の向上も図ることができる。
【0056】
本形態では、歯車33に対するトルクリミッタ260の歯車36の位置を規制する位置規制手段60を備えているので、両者の噛み合い状態が安定し、トルク変動の少なく、可動側ユニット240の近接方向Aと離間方向Bへの揺動動作を確実に行える。
(第3の実施形態)
本形態は、図8に示すように、ベルト定着方式の定着装置150に本発明に係る接離機構を適用したものである。この形態では、第1の実施形態で説明した接離機構と同様な構成の接離機構300を用いるが、第2の実施形態で説明した接離機構を用いても無論構わない。
【0057】
本形態において、駆動列25および可動側ユニット24の構成は、第1の実施形態と同一構成であり、固定側ユニットの構成が異なる。このため、固定側ユニットの構成を中心に説明するが、第1の実施形態と変更のない構成部分については、第1の実施形態と同一符号を付すものとする。
【0058】
図9に示すように、第3の実施形態に係る接離機構300は、軸27Aによってフレーム23Aに回転自在に支持された複数の回転体210,211と、第1の回転体となり無端ベルトである定着ベルト212を備えた固定側ユニット230と、定着ベルト212へ駆動モータ30からの駆動力を伝達する駆動列25と、第2の回転体22とトルクリミッタ26を支持するフレーム24を備えた可動側ユニット24を備えている。
【0059】
回転体210と回転体211とは、用紙Pの搬送方向に並ぶようにフレーム230に配置されていて、その外周面に定着ベルト212が巻き掛けられている。定着ベルト212は、2つの回転体に巻き掛けられた状態において搬送路8内にその一面が臨むように配置されている。定着ベルト212は、回転体211の内部に設けたヒータ9が発熱して回転体211が温度上昇することで、定着温度まで加熱される。加熱手段としては、回転体211の内部に配置する形態に限定されるものではなく、例えば2つの回転体210,211に巻き掛けられている定着ベルト212の内側に配置して定着ベルト212を直接加熱する形態であってもよい。なお、本形態において、駆動列25の歯車35は回転体211と一体回転するように設けられている。
【0060】
第2の回転体22は、第1の実施形態のように回転体211に対して直接圧接するのではなく、定着ベルト212を介して圧接される。すなわち、本形態においては定着ベルト212と第2の回転体22とが圧接することにより圧接部15Aが形成され、この圧接部15Aをトナー像が転写された用紙Pが通過する際に熱と圧力によって定着がなされる。
【0061】
このような接離機構300をベルト方式の定着装置150によると、駆動モータ30が駆動して入力歯車31が反時計回りに回転すると、その回転が歯車32,33,34,35と伝達されて回転体211が反時計周りに回転駆動されて定着ベルト212が反時計周りに回転移動する。このとき、支持軸29と歯車33は同軸上に配置されているので、歯車33が回転すると、図10に示すように、トルクリミッタ26の歯車36は、歯車33の噛み合いピッチ円上(外周面に沿って)反時計周り(近接方向A)に移動しようとする。このとき、トルクリミッタ26の歯車36自体は自己の負荷トルクにより、回転はせずに歯車33との噛み合い状態を保持しながら移動するのみであるので、トルクリミッタ26が装着されているフレーム24Aが近接方向Aに移動することになる。
【0062】
この結果として離間位置を占めている可動側ユニット24が固定側ユニット230へ近接方向Aに移動し、図10に示すように定着ベルト212と第2の回転体22が圧接する圧接位置へと移動して、定着ベルト212と第2の回転体22とが圧接される。そして、このときの圧接力F1がトルクリミッタのトルクF2を上回ったとき、トルクリミッタ26の歯車36が空転して圧接状態が維持される。また、圧接前においては、スペーサ391とスペーサ392が当接して第1の回転体211の軸27Aと第2の回転体22の軸27Bの軸間距離が一定に保持されるので、トルクリミッタ26のトルクのバラつきに関わらず圧接部15Aの幅(ニップ幅)を安定して保持することができる。
【0063】
一方、駆動モータ30の作動が停止すると、駆動列25の回転は停止するので、可動側ユニット24を近接方向Aへ移動させる力はなくなり、引っ張りばね37の付勢力と自重によって可動側ユニット24が離間方向Bに移動する。この離間方向Bへの移動は、フレーム24Aが位置規制手段38と当接するまで継続され、両者が当接することで可動側ユニット24は、図9に示すように、固定側ユニット23から離間した離間位置で保持される。
【0064】
このように、本形態では、定着ベルト212の駆動系を構成する駆動列25から第2の回転体22を支持する可動側ユニット24を近接方向Aへ移動させるための駆動力を取り出すとともに、駆動列25を構成する歯車33の回転中心と可動側ユニット24の揺動中心を同一上に配置し、可動側ユニット24には歯車33に噛合する歯車36を設けているので、可動側ユニット24を接離動作するための駆動源を個別に設ける必要がなく、簡素な構成となるとともに駆動モータ30の作動に同期した第2の回転体22の圧接/離間を行うことができる。
【0065】
本形態においても、駆動列25の一部を構成しトルクリミッタ26が有する歯車33と噛合する歯車36の回転中心と可動側ユニット24の揺動中心とを同軸線上に配置したので、省スペースで定着ベルト212と弟2の回転体22の接離動作を行うことができる。
【0066】
また、可動側ユニット24の離間方向Bへの動作は、引っ張りばね37のばね力と自重によって行われるので、駆動モータ30の通電が停止した場合でも、極力簡素な構成で、定着ベルト212と第2の回転体22の圧接状態を容易に解除することができる。本形態では、駆動モータ30が停止している場合、第2の回転体22は、定着ベルト212から離間した離間位置に保持されるので、ジャム処理の作業性を向上することができるとともに、駆動モータ30の停止時でも常時圧接している場合に比べて、定着ベルト212および第2の回転体22に対する負荷を低減することができ、両者の耐久性の向上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の接離機構を有するローラ定着方式の定着装置を備えた画像形成装置の一形態を概略構成図である。
【図2】本発明に係る接離機構の第1の実施形態の構成を示す拡大図である。
【図3】第1の実施形態に係る接離機構の動作を示す拡大図である。
【図4】回転体位置規制手段の一形態を示す拡大図である。
【図5】本発明に係る接離機構の第2の実施形態の構成を示す拡大図である。
【図6】第2の実施形態に係る接離機構の動作を示す拡大図である。
【図7】位置規制手段の一形態を示す拡大図である。
【図8】本発明の接離機構を適用されたベルト定着方式の定着装置を備えた画像形成装置の形態を概略構成図である。
【図9】本発明に係る接離機構の第3の実施形態の構成を示す拡大図である。
【図10】第3の実施形態に係る接離機構の動作を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0068】
1 像担持体像
2 潜像形成手段
3 現像手段
4 転写手段
5 定着装置
9 加熱手段
20 接離機構
21 第1の回転体
23 固定側ユニット
22 第2の回転体
24 可動側ユニット
25 駆動列
26 トルクリミッタ
27A 第1の回転体の軸
27B 第2の回転体の軸
33 駆動列の歯車
36 トルクリミッタの歯車
37 付勢手段
38 ユニット位置規制手段
39 回転体位置規制手段
50 移動手段
60 位置規制手段
150 定着装置
200 接離機構
212 無端ベルト
260 トルクリミッタ
300 接離機構
P 記録材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の回転体を回転自在に支持する固定側ユニットと、第2の回転体を回転自在に支持し、前記固定側ユニットに対して近接/離間する方向に揺動可能に支持された可動側ユニットを備え、前記可動側ユニットを揺動させることで第2の回転体と第1の回転体を圧接状態または離間状態とする接離機構であって、
第1の回転体を一方向に回転駆動する駆動列と、
前記可動側ユニットに設けられ、前記駆動列に連結されるトルクリミッタを備え、
前記駆動列を回転駆動する方向と、前記駆動列の回転駆動により前記トルクリミッタが前記可動側ユニットを従えて前記固定側ユニットに近接する方向とが、同一方向であることを特徴とする接離機構。
【請求項2】
前記駆動列の一部を構成し前記トルクリミッタが有する歯車と噛合する歯車の回転中心と前記可動側ユニットの揺動中心とが同軸線上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の接離機構。
【請求項3】
前記駆動列の一部を構成し前記トルクリミッタが有する歯車と噛合する歯車と、
前記トルクリミッタを前記歯車の外周面に沿って移動させる移動手段を有することを特徴とする請求項1記載の接離機構。
【請求項4】
前記歯車に対する前記トルクリミッタの位置を規制する位置規制手段を有することを特徴とする請求項3記載の接離機構。
【請求項5】
前記可動側ユニットを前記固定側ユニットから離間する方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の接離機構。
【請求項6】
前記可動側ユニットの、離間する方向への位置を規制するユニット位置規制手段を有することを特徴とする請求項5記載の接離機構。
【請求項7】
第1の回転体と第2の回転体をそれぞれ支持する軸を有し、
第1の回転体に対して圧接されるときの、第1の回転体の軸に対する第2の回転体の軸の位置を規制する回転体位置規制手段を有することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の接離機構。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れかに記載の接離機構を備え、
第1または第2の回転体のうち、一方が加熱回転体を、他方が対向回転体を構成し、現像剤像を転写された記録材が第1の回転体と第2の回転体の圧接部を通過することで、前記現像剤像を前記記録材に定着する定着装置。
【請求項9】
第1の回転体が加熱ローラであることを特徴とする請求項8記載の定着装置。
【請求項10】
第1の回転体が、加熱手段によって加熱される無端ベルトであることを特徴とする請求項8記載の定着装置。
【請求項11】
像担持体像と、前記像担持体像に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像に現像剤を供給して可視化する現像手段と、可視化された現像剤像を記録材に転写する転写手段と、前記記録材上の現像剤像を定着する定着手段を備える画像形成装置において、
前記定着手段は、請求項8ないし10の何れかに記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−281106(P2008−281106A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125651(P2007−125651)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(302057199)リコープリンティングシステムズ株式会社 (1,130)
【Fターム(参考)】