搬送穀粒中の粉塵除去方法および横送り穀粒搬送装置
【課題】搬送穀粒中の粉塵の除去。
【解決手段】横方向に搬送コンベア11の搬送体16を移動させて供給された穀粒を押し、搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押すことによる、穀粒同士が接触して擦れ合う接触現象を利用して、穀粒表面の付着粉塵を除去しつつ前方に向けて搬送すると共に、搬送中に穀粒は上層を移動し、粉塵が下層となるように前記搬送体16は搬送穀粒に振動を付与しながら粉塵除去装置30の透孔36を有する除塵体32上へ搬送し、除塵体32上では穀粒は通過させ、粉塵は透孔36から落下させる搬送穀粒中の粉塵除去方法。
【解決手段】横方向に搬送コンベア11の搬送体16を移動させて供給された穀粒を押し、搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押すことによる、穀粒同士が接触して擦れ合う接触現象を利用して、穀粒表面の付着粉塵を除去しつつ前方に向けて搬送すると共に、搬送中に穀粒は上層を移動し、粉塵が下層となるように前記搬送体16は搬送穀粒に振動を付与しながら粉塵除去装置30の透孔36を有する除塵体32上へ搬送し、除塵体32上では穀粒は通過させ、粉塵は透孔36から落下させる搬送穀粒中の粉塵除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾米、玄米、白米、大豆、小豆等の穀粒を、タンク・サイロ等の貯留部や浸漬タンク等の加工処理部に搬送する搬送穀粒中の粉塵除去方法および穀粒搬送装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送方向に長く形成した機筐内に、チェンに設けた搬送体を移動させて搬送物を搬送する搬送装置は、公知である(特許文献1参照)。
しかし、穀粒中の粉塵を除去する装置は、存在しない。このことは、籾摺選別工程や精米工程での糠の除去を行っているので、搬送中の穀粒の中に存在する粉塵は少ないとされ、余り問題視されていなかったのが理由である。
したがって、従来、籾摺選別機に粉塵除去装置を設けた構成は、公知である(特許文献2参照)。
また、従来、精米処理装置の包装ラインに万石を設けた構成は、公知である(特許文献3参照)。
この万石は、周知の構成であり、細い軸線を米の幅より狭い間隔で斜めに並設し、この軸線により形成した万石に上方から穀粒を流して、穀粒と小米等とを分離させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−068451号公報
【特許文献2】特開2001−239216号公報
【特許文献3】特開平5−123591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のように、搬送の前工程における前処理により、搬送中の穀粒の中に存在する粉塵の存在は余り問題視されていなかったが、近年、無洗米の登場等の理由により、穀粒の販売状態あるいは販売形態が変化し、穀粒中の粉塵を除去する必要が生じているが、実際に効率よく粉塵の除去が行われていないのが、現実である。
前記公知例のうち、公知例1は、もともと粉状物の搬送を目的としているので、粉塵除去装置を組み入れるという着想はなく、穀粒搬送装置とした場合は、別途、粉塵除去装置のみならず、昇降機等も必要となる。
前記公知例のうち、公知例2は、搬送装置による穀粒の前処理装置である籾摺装置に粉塵除去装置を設けたものであり、搬送穀粒中の粉塵の除去はできない。
また、前記公知例のうち、公知例3は、精米処理装置の一部に万石を設けているものであるが、万石は、もともと、穀粒を自重で斜めの縦桟の高低差を利用して一斉に流下させ、穀粒は通過させて小米を縦桟の下方に落下させる構成であるから、穀粒中の粉塵は比重が軽く、効率良く除去できない。
本願は、搬送体による搬送が穀粒表面の付着粉塵の除去に有効であること、搬送中の穀粒および粉塵の移動状態が穀粒が上層で粉塵が下層となることに着目し、搬送中に穀粒の粉塵を除去する方法および装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、横方向に搬送コンベア11の搬送体16を移動させて供給された穀粒を押し、搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押すことによる、穀粒同士が接触して擦れ合う接触現象を利用して、穀粒表面の付着粉塵を除去しつつ前方に向けて搬送すると共に、搬送中に穀粒は上層を移動し、粉塵が下層となるように前記搬送体16は搬送穀粒に振動を付与しながら粉塵除去装置30の透孔36を有する除塵体32上へ搬送し、除塵体32上では穀粒は通過させ、粉塵は透孔36から落下させる搬送穀粒中の粉塵除去方法としたものである。
請求項2の発明は、少なくとも底板2と該底板2の左右両側の側板3を有して搬送方向に長く形成した機筐1Aの上方所定位置に、上方から穀粒を落下供給させる供給部5を設け、該供給部5から所定距離おいた機筐1Aに落下口8を有する排出部10を設け、前記供給部5と前記排出部10の間に、循環移動して穀粒を搬送する搬送体16を所定間隔をおいて並設した無端状のチェン17を有する搬送コンベア11を設け、前記排出部10の搬送方向の上手側の機筐1Aには、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設け、該粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に設けた開口部31に装着する穀粒より小さい透孔36を有する除塵体32と、該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33により構成した横送り穀粒搬送装置としたものである。
請求項3の発明は、前記搬送体16は、先行搬送体16の後側に空間Kが形成されるように、穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設けた横送り穀粒搬送装置としたものである。
請求項4の発明は、前記除塵体32は薄金属板35に透孔36を左右および前後方向に複数設けて形成し、前記集塵ボックス33は、ケース47と、ケース47の底部に着脱自在に取付ける受け皿48を有して構成し、前記ケース47の左右板46の一方には吸引機54に接続した吸引管51の端部を接続した横送り穀粒搬送装置としたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、搬送コンベア11による搬送工程中に穀粒同士を接触させて付着粉塵を除去することができ、さらに、搬送コンベア11で搬送中に穀粒と粉塵とを上下に比重分離させることができるので、粉塵除去効率を頗る向上させることができ、しかも、穀粒表面を清浄にできて品質を向上させることができる。
また、横送りの搬送行程中に粉塵除去できるので、別途昇降機等の設備が不要となって、装置全体を安価にでき、また、設備を小型にして空間を有効利用できる。
請求項2の発明では、搬送工程中に穀粒同士を接触させて付着粉塵を除去する横送り穀粒搬送装置を、安価小型にして提供できる。
請求項3の発明では、搬送体16により穀粒を搬送するので、穀粒同士の接触を良好にでき、穀粒の付着粉塵の除去効率を向上させることができ、機筐1Aの底板2の開口部31の下方に粉塵除去装置30を設ければよく、別途昇降機等の設備が不要となって、装置全体を安価にでき、また、設備を小型にして空間を有効利用できる。
請求項4の発明では、除塵体32を、透孔36を複数設けて形成した薄金属板35により構成しているので、除塵体32上を通過する穀粒中の粉塵を容易に除去でき、また、集塵ボックス33のケース47内を吸引機54により吸引しているので、粉塵除去効率を向上させることができ、更に、ケース47内に粉塵を貯留させないので、搬送および処理作業を連続して行える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】処理装置および横送り搬送装置の一部省略側面図。
【図2】粉塵除去装置の概略図。
【図3】搬送装置の縦断正面図。
【図4】搬送体および弾性掻落し体の斜視図。
【図5】粉塵除去装置の除塵体と集塵ボックスの正面図。
【図6】同側面図。
【図7】除塵体付近の平面図。
【図8】除塵体の平面図。
【図9】除塵体の装着状態の平面図。
【図10】穀粒搬送状態の模式図。
【図11】横送り搬送装置の他の実施例の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施態様を図面において説明すると、1は籾米、玄米、白米、大豆、小豆等の穀粒を搬送する穀粒搬送装置である。穀粒搬送装置1は、精米機や籾摺機の単独の装置やこれらを併せた精米処理装置、あるいは、大豆や小豆の豆処理装置等へ、穀粒を専用に搬送する装置であり、機筐1A内に搬送コンベア11を設けている。
穀粒搬送装置1および搬送コンベア11の構成は任意であるが、一例を示すと、機筐1Aは、底板2と底板2の左右両側に側板3を設けて構成し、機筐1Aは略水平方向に長く形成し、機筐1Aの上方所定位置に供給部5を設け、該供給部5から所定距離おいた機筐1Aに落下口8を有する排出部10を設ける。
穀粒搬送装置1は、少なくとも、機筐1Aの長さ方向の一方側に供給部5を、他方側に排出部10を設け、他方側の排出部10と供給部5の間に複数の排出部10を設けてもよい。
【0009】
供給部5は、機筐1Aの上部に供給口9を設け、穀粒を上方より落下供給させる。
実施例の前記搬送コンベア11は機筐1Aの長さ方向の両端に夫々スプロケット12を回転軸13により軸装し、各回転軸13の一方を駆動モータ14により駆動する。
前記一対のスプロケット12には底板2の上面に対して搬送穀粒より小なる間隔をいて移動する搬送体16を有するチェン17を掛け回している(図3,図4)。
前記チェン17は、図4のように、前後方向の両側リンク18をピン19により連結して無端状に形成し、前記両側リンク18のうち所定のものの左右両側には進行方向に対して交差方向に突出する突出部20を設け、突出部20により前記搬送体16を構成する。前記搬送体16のうち所定個数を置いて特定の搬送体16の各突出部20には、ウレタンゴム等より形成した弾性掻落し体21を取付ける。22は固定具である(なお、図4は、理解を容易にするために、戻り行程の弾性掻落し体21を示している。)。
【0010】
前記弾性掻落し体21は、機筐1Aの底板2の上面に摺接して移動するように構成する。また、弾性掻落し体21は機筐1Aの左右側板3に近接または摺接させて移動するように構成する。
前記搬送体16は、穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設ける。
即ち、図10のように、先行搬送体16の後側に空間Kが形成されるように、穀粒の供給量と搬送体16の間隔とを相対的に設定する。
しかして、前記排出部10の搬送方向の上手側には、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設ける。
粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に搬送方向に所定長さを有する開口部31を開口させ、開口部31に装着する除塵体32と該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33を有して構成する。
【0011】
前記除塵体32は、薄金属板35に透孔(スリット)36を多数設けて形成する。実施例では、透孔36はスリットにより形成し、透孔36は終始同一幅のものを並設するが、移送方向上手側の透孔36の幅を広く、移送方向下手側の透孔36を順に幅狭に形成してもい。例えば、大豆が搬送物の場合、1.0ミリメートル、1.2ミリメートル、1.5ミリメートルに形成している。
37は除塵体32に設けた把手部であり、底板2と集塵ボックス33との間の挿入溝38に除塵体32を着脱させるときに使用する。
39は前記開口部31の左右側に前後一対設けた誘導レールであり、除塵体32の装着する際の移動を安易する。40は除塵体32に変えて開口部31を閉塞するシャッタである。
【0012】
前記集塵ボックス33は、前後板45と左右板46とを有するケース47と、ケース47の底部に着脱自在に取付ける受け皿48を有して構成する。49は所謂キャッチクリップと称される係止具、50は集塵ボックス33の前後板45または左右板46の何れかに設けた点検窓である。
集塵ボックス33の左右板46には、吸引管51の一端を接続する。吸引管51の他端はダストサイクロン52を介して吸引機(送風機)54を接続する。
53はダストサイクロン52のダストボックスである。
前記機筐1Aの供給部5には、昇降機(図示省略)やタンク(図示省略)から、穀粒を上方から供給する供給管58を接続し、機筐1Aの各排出部10にはタンク59や色彩選別装置等の製品処理加工装置を設ける。本実施例では、穀粒の浸漬用タンクとしている。
【0013】
また、図11は、穀粒搬送装置1の他の実施例を示し、水平部60の搬送上手側に傾斜部61を設け、水平部60または傾斜部61に粉塵除去装置30を設ける。
【0014】
(実施例の作用)
次ぎに作用を述べる。
機筐1Aの駆動モータ14に通電すると、駆動モータ14により駆動スプロケット12を回転駆動させ、搬送コンベア11の搬送体16を排出部10に向けて循環移動させ、この状態で供給部5から機筐1Aに穀粒を供給すると、穀粒は搬送体16により排出部10に向けて搬送され、排出部10の下方に設けたタンク59内に落下排出させる。
この複数の排出部10のうちの搬送方向の上手側の排出部10よりも上手側の機筐1Aには、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設けているので、Hの搬送先であるタンク59に向けて搬送中の搬送物中の粉塵等を除去作業を行える。
【0015】
粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に搬送方向に所定長さの開口部31を開口させ、開口部31に装着する除塵体32と該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33を有して構成しているので、開口部31に装着した除塵体32上を穀粒が通過するときに、穀粒中の粉塵を集塵ボックス33に落下させて除去する。
即ち、前記搬送体16は穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設けているので、例えば、搬送体16は図10の実線の穀粒を仮線の穀粒の位置に押し、この搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押し、搬送力が順次前方に伝播され、前方に押される際に穀粒同士の表面が擦れ合う接触により穀粒表面の付着粉塵は除去される。
【0016】
このような様々な要因により搬送中の穀粒同士の表面が擦れ合う接触減少が発生し、穀粒表面の付着粉塵は除去される。
また、搬送体16は搬送中の穀粒に振動を付与する等の理由により、穀粒のうちの大粒は上層に、小粒は下層に上下分離するので、この上下分離するときにも、穀粒同士の表面が擦れ合う接触現象は発生し、穀粒表面の付着粉塵は除去される。
さらに、穀粒の粒径の大小による比重選別のみならず、穀粒と粉塵とは、搬送中に穀粒は上層に、粉塵は下層と上下に分離して、粉塵除去装置30の除塵体32上に至り、除塵体32上を搬送されている間、穀粒と粉塵の比重選別されて、粉塵が除去される。
【0017】
このように、搬送体16により搬送中に、接触現象による穀粒に付着粉塵の除去と、穀粒と粉塵との比重選別されるので、穀粒中の粉塵の除去効率および清浄効率を向上させられる。
除塵体32は、薄金属板薄金属板35に透孔(スリット)36を多数設けて形成しているので、搬送物を落下させることなく、粉塵を落下させられ、搬送物と粉塵とを粉塵除去装置30にて分離させられる。
この場合、搬送物は搬送体16により排出部10に向けて搬送されるので、粉塵除去装置30で粉塵が除去された搬送物が排出部10に至る。
【0018】
また、本願では、機筐1Aの供給部5に、搬送物を上方から供給する供給管58を接続しているので、穀粒の粒径や比重に関わりなく、渾然とした状態で穀粒は機筐1A内に供給され、この供給時にも穀粒同士が互いに接触して擦れ合う接触現象により穀粒の付着粉塵を分離させて除去する。
また、穀粒の粒径や比重に関わりなく、渾然とした状態で穀粒を供給するので、その後の、穀粒の粒径および粉塵との比重選別が行われる機会を増加させ、その結果、穀粒同士の表面が擦れ合う接触機会を増加させて、穀粒表面の付着粉塵の除去効率を向上させられる。
【0019】
また、チェン17に搬送体16を取り付けているので、搬送体16が穀粒群に当接して押す際に、振動および衝撃を与えることができ、穀粒同士の接触による付着粉塵の除去および比重分離を促進させられ、好適である。
前記除塵体32には把手部37を設けているので、把手部37により除塵体32を挿入溝38に向けて誘導レール39上を摺動させて、除塵体32を挿入溝38に挿入すると、装着が完了する。
したがって、除塵体32の着脱は容易であり、除塵体32のメンテナンスを容易にする。
【0020】
また、除塵体32を取り外すときには、シャッタ40を開口部31の下方に装着し、搬送物の落下や機筐1A内への異物の侵入を防止する。
集塵ボックス33は、前後板前後板45と左右板左右板46とを有し、これらの底に受け皿受け皿48を着脱自在に取付けているので、除塵体32から落下した粉塵は集塵ボックス33内に入る。
集塵ボックス33の左右板46の一方に、ダストサイクロン52に接続した吸引管51の一端を接続しているので、集塵ボックス33内は負圧になって、除塵体32上を搬送されている搬送物中の粉塵を集塵ボックス33内に吸引し、吸引された粉塵はダストサイクロン52により分離されて貯留される。
【0021】
そのため、穀粒搬送装置1を連続運転中であっても、粉塵除去装置30の集塵ボックス33内に粉塵が溜まるのを防止でき、連続作業を可能にする。
この場合、集塵ボックス33の受け皿48は、前後板45等に対して係止具49により着脱自在に取り付けられているので、集塵ボックス33の点検窓50により集塵ボックス33内の汚染程度を点検し、受け皿48を取り外してメンテナンスを行う。
したがって、集塵ボックス33内を常時清浄に保持するのを容易にする。
【0022】
また、図11の穀粒搬送装置1の他の実施例では、水平部水平部60の搬送上手側に傾斜部61を設け、水平部60または傾斜部61に粉塵除去装置30を設けているので、粉塵除去装置30の設置の自由度を広げ、空間を有効利用できる。
【符号の説明】
【0023】
1…機筐、2…底板、3…側板、5…供給部、6…投入口、7…供給口、8…落下口、10…排出部、11…搬送コンベア、12…正逆転スプロケット、13…回転軸、14…駆動モータ、16…搬送体、17…チェン、18…両側リンク、19…ピン、20…突出部、21…弾性掻落し体、30…粉塵除去装置、31…開口部、32…除塵体、33…集塵ボックス、35…薄金属板、36…透孔、37…把手部、38…挿入溝、39…誘導レール、40…シャッタ、45…前後板、46…左右板、47…ケース、48…受け皿、49…係止具、50…点検窓、51…吸引管、52…ダストサイクロン、53…ダストボックス、54…吸引機、58…供給管、59…タンク、60…水平部、61…傾斜部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾米、玄米、白米、大豆、小豆等の穀粒を、タンク・サイロ等の貯留部や浸漬タンク等の加工処理部に搬送する搬送穀粒中の粉塵除去方法および穀粒搬送装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送方向に長く形成した機筐内に、チェンに設けた搬送体を移動させて搬送物を搬送する搬送装置は、公知である(特許文献1参照)。
しかし、穀粒中の粉塵を除去する装置は、存在しない。このことは、籾摺選別工程や精米工程での糠の除去を行っているので、搬送中の穀粒の中に存在する粉塵は少ないとされ、余り問題視されていなかったのが理由である。
したがって、従来、籾摺選別機に粉塵除去装置を設けた構成は、公知である(特許文献2参照)。
また、従来、精米処理装置の包装ラインに万石を設けた構成は、公知である(特許文献3参照)。
この万石は、周知の構成であり、細い軸線を米の幅より狭い間隔で斜めに並設し、この軸線により形成した万石に上方から穀粒を流して、穀粒と小米等とを分離させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−068451号公報
【特許文献2】特開2001−239216号公報
【特許文献3】特開平5−123591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のように、搬送の前工程における前処理により、搬送中の穀粒の中に存在する粉塵の存在は余り問題視されていなかったが、近年、無洗米の登場等の理由により、穀粒の販売状態あるいは販売形態が変化し、穀粒中の粉塵を除去する必要が生じているが、実際に効率よく粉塵の除去が行われていないのが、現実である。
前記公知例のうち、公知例1は、もともと粉状物の搬送を目的としているので、粉塵除去装置を組み入れるという着想はなく、穀粒搬送装置とした場合は、別途、粉塵除去装置のみならず、昇降機等も必要となる。
前記公知例のうち、公知例2は、搬送装置による穀粒の前処理装置である籾摺装置に粉塵除去装置を設けたものであり、搬送穀粒中の粉塵の除去はできない。
また、前記公知例のうち、公知例3は、精米処理装置の一部に万石を設けているものであるが、万石は、もともと、穀粒を自重で斜めの縦桟の高低差を利用して一斉に流下させ、穀粒は通過させて小米を縦桟の下方に落下させる構成であるから、穀粒中の粉塵は比重が軽く、効率良く除去できない。
本願は、搬送体による搬送が穀粒表面の付着粉塵の除去に有効であること、搬送中の穀粒および粉塵の移動状態が穀粒が上層で粉塵が下層となることに着目し、搬送中に穀粒の粉塵を除去する方法および装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、横方向に搬送コンベア11の搬送体16を移動させて供給された穀粒を押し、搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押すことによる、穀粒同士が接触して擦れ合う接触現象を利用して、穀粒表面の付着粉塵を除去しつつ前方に向けて搬送すると共に、搬送中に穀粒は上層を移動し、粉塵が下層となるように前記搬送体16は搬送穀粒に振動を付与しながら粉塵除去装置30の透孔36を有する除塵体32上へ搬送し、除塵体32上では穀粒は通過させ、粉塵は透孔36から落下させる搬送穀粒中の粉塵除去方法としたものである。
請求項2の発明は、少なくとも底板2と該底板2の左右両側の側板3を有して搬送方向に長く形成した機筐1Aの上方所定位置に、上方から穀粒を落下供給させる供給部5を設け、該供給部5から所定距離おいた機筐1Aに落下口8を有する排出部10を設け、前記供給部5と前記排出部10の間に、循環移動して穀粒を搬送する搬送体16を所定間隔をおいて並設した無端状のチェン17を有する搬送コンベア11を設け、前記排出部10の搬送方向の上手側の機筐1Aには、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設け、該粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に設けた開口部31に装着する穀粒より小さい透孔36を有する除塵体32と、該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33により構成した横送り穀粒搬送装置としたものである。
請求項3の発明は、前記搬送体16は、先行搬送体16の後側に空間Kが形成されるように、穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設けた横送り穀粒搬送装置としたものである。
請求項4の発明は、前記除塵体32は薄金属板35に透孔36を左右および前後方向に複数設けて形成し、前記集塵ボックス33は、ケース47と、ケース47の底部に着脱自在に取付ける受け皿48を有して構成し、前記ケース47の左右板46の一方には吸引機54に接続した吸引管51の端部を接続した横送り穀粒搬送装置としたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、搬送コンベア11による搬送工程中に穀粒同士を接触させて付着粉塵を除去することができ、さらに、搬送コンベア11で搬送中に穀粒と粉塵とを上下に比重分離させることができるので、粉塵除去効率を頗る向上させることができ、しかも、穀粒表面を清浄にできて品質を向上させることができる。
また、横送りの搬送行程中に粉塵除去できるので、別途昇降機等の設備が不要となって、装置全体を安価にでき、また、設備を小型にして空間を有効利用できる。
請求項2の発明では、搬送工程中に穀粒同士を接触させて付着粉塵を除去する横送り穀粒搬送装置を、安価小型にして提供できる。
請求項3の発明では、搬送体16により穀粒を搬送するので、穀粒同士の接触を良好にでき、穀粒の付着粉塵の除去効率を向上させることができ、機筐1Aの底板2の開口部31の下方に粉塵除去装置30を設ければよく、別途昇降機等の設備が不要となって、装置全体を安価にでき、また、設備を小型にして空間を有効利用できる。
請求項4の発明では、除塵体32を、透孔36を複数設けて形成した薄金属板35により構成しているので、除塵体32上を通過する穀粒中の粉塵を容易に除去でき、また、集塵ボックス33のケース47内を吸引機54により吸引しているので、粉塵除去効率を向上させることができ、更に、ケース47内に粉塵を貯留させないので、搬送および処理作業を連続して行える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】処理装置および横送り搬送装置の一部省略側面図。
【図2】粉塵除去装置の概略図。
【図3】搬送装置の縦断正面図。
【図4】搬送体および弾性掻落し体の斜視図。
【図5】粉塵除去装置の除塵体と集塵ボックスの正面図。
【図6】同側面図。
【図7】除塵体付近の平面図。
【図8】除塵体の平面図。
【図9】除塵体の装着状態の平面図。
【図10】穀粒搬送状態の模式図。
【図11】横送り搬送装置の他の実施例の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施態様を図面において説明すると、1は籾米、玄米、白米、大豆、小豆等の穀粒を搬送する穀粒搬送装置である。穀粒搬送装置1は、精米機や籾摺機の単独の装置やこれらを併せた精米処理装置、あるいは、大豆や小豆の豆処理装置等へ、穀粒を専用に搬送する装置であり、機筐1A内に搬送コンベア11を設けている。
穀粒搬送装置1および搬送コンベア11の構成は任意であるが、一例を示すと、機筐1Aは、底板2と底板2の左右両側に側板3を設けて構成し、機筐1Aは略水平方向に長く形成し、機筐1Aの上方所定位置に供給部5を設け、該供給部5から所定距離おいた機筐1Aに落下口8を有する排出部10を設ける。
穀粒搬送装置1は、少なくとも、機筐1Aの長さ方向の一方側に供給部5を、他方側に排出部10を設け、他方側の排出部10と供給部5の間に複数の排出部10を設けてもよい。
【0009】
供給部5は、機筐1Aの上部に供給口9を設け、穀粒を上方より落下供給させる。
実施例の前記搬送コンベア11は機筐1Aの長さ方向の両端に夫々スプロケット12を回転軸13により軸装し、各回転軸13の一方を駆動モータ14により駆動する。
前記一対のスプロケット12には底板2の上面に対して搬送穀粒より小なる間隔をいて移動する搬送体16を有するチェン17を掛け回している(図3,図4)。
前記チェン17は、図4のように、前後方向の両側リンク18をピン19により連結して無端状に形成し、前記両側リンク18のうち所定のものの左右両側には進行方向に対して交差方向に突出する突出部20を設け、突出部20により前記搬送体16を構成する。前記搬送体16のうち所定個数を置いて特定の搬送体16の各突出部20には、ウレタンゴム等より形成した弾性掻落し体21を取付ける。22は固定具である(なお、図4は、理解を容易にするために、戻り行程の弾性掻落し体21を示している。)。
【0010】
前記弾性掻落し体21は、機筐1Aの底板2の上面に摺接して移動するように構成する。また、弾性掻落し体21は機筐1Aの左右側板3に近接または摺接させて移動するように構成する。
前記搬送体16は、穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設ける。
即ち、図10のように、先行搬送体16の後側に空間Kが形成されるように、穀粒の供給量と搬送体16の間隔とを相対的に設定する。
しかして、前記排出部10の搬送方向の上手側には、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設ける。
粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に搬送方向に所定長さを有する開口部31を開口させ、開口部31に装着する除塵体32と該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33を有して構成する。
【0011】
前記除塵体32は、薄金属板35に透孔(スリット)36を多数設けて形成する。実施例では、透孔36はスリットにより形成し、透孔36は終始同一幅のものを並設するが、移送方向上手側の透孔36の幅を広く、移送方向下手側の透孔36を順に幅狭に形成してもい。例えば、大豆が搬送物の場合、1.0ミリメートル、1.2ミリメートル、1.5ミリメートルに形成している。
37は除塵体32に設けた把手部であり、底板2と集塵ボックス33との間の挿入溝38に除塵体32を着脱させるときに使用する。
39は前記開口部31の左右側に前後一対設けた誘導レールであり、除塵体32の装着する際の移動を安易する。40は除塵体32に変えて開口部31を閉塞するシャッタである。
【0012】
前記集塵ボックス33は、前後板45と左右板46とを有するケース47と、ケース47の底部に着脱自在に取付ける受け皿48を有して構成する。49は所謂キャッチクリップと称される係止具、50は集塵ボックス33の前後板45または左右板46の何れかに設けた点検窓である。
集塵ボックス33の左右板46には、吸引管51の一端を接続する。吸引管51の他端はダストサイクロン52を介して吸引機(送風機)54を接続する。
53はダストサイクロン52のダストボックスである。
前記機筐1Aの供給部5には、昇降機(図示省略)やタンク(図示省略)から、穀粒を上方から供給する供給管58を接続し、機筐1Aの各排出部10にはタンク59や色彩選別装置等の製品処理加工装置を設ける。本実施例では、穀粒の浸漬用タンクとしている。
【0013】
また、図11は、穀粒搬送装置1の他の実施例を示し、水平部60の搬送上手側に傾斜部61を設け、水平部60または傾斜部61に粉塵除去装置30を設ける。
【0014】
(実施例の作用)
次ぎに作用を述べる。
機筐1Aの駆動モータ14に通電すると、駆動モータ14により駆動スプロケット12を回転駆動させ、搬送コンベア11の搬送体16を排出部10に向けて循環移動させ、この状態で供給部5から機筐1Aに穀粒を供給すると、穀粒は搬送体16により排出部10に向けて搬送され、排出部10の下方に設けたタンク59内に落下排出させる。
この複数の排出部10のうちの搬送方向の上手側の排出部10よりも上手側の機筐1Aには、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設けているので、Hの搬送先であるタンク59に向けて搬送中の搬送物中の粉塵等を除去作業を行える。
【0015】
粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に搬送方向に所定長さの開口部31を開口させ、開口部31に装着する除塵体32と該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33を有して構成しているので、開口部31に装着した除塵体32上を穀粒が通過するときに、穀粒中の粉塵を集塵ボックス33に落下させて除去する。
即ち、前記搬送体16は穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設けているので、例えば、搬送体16は図10の実線の穀粒を仮線の穀粒の位置に押し、この搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押し、搬送力が順次前方に伝播され、前方に押される際に穀粒同士の表面が擦れ合う接触により穀粒表面の付着粉塵は除去される。
【0016】
このような様々な要因により搬送中の穀粒同士の表面が擦れ合う接触減少が発生し、穀粒表面の付着粉塵は除去される。
また、搬送体16は搬送中の穀粒に振動を付与する等の理由により、穀粒のうちの大粒は上層に、小粒は下層に上下分離するので、この上下分離するときにも、穀粒同士の表面が擦れ合う接触現象は発生し、穀粒表面の付着粉塵は除去される。
さらに、穀粒の粒径の大小による比重選別のみならず、穀粒と粉塵とは、搬送中に穀粒は上層に、粉塵は下層と上下に分離して、粉塵除去装置30の除塵体32上に至り、除塵体32上を搬送されている間、穀粒と粉塵の比重選別されて、粉塵が除去される。
【0017】
このように、搬送体16により搬送中に、接触現象による穀粒に付着粉塵の除去と、穀粒と粉塵との比重選別されるので、穀粒中の粉塵の除去効率および清浄効率を向上させられる。
除塵体32は、薄金属板薄金属板35に透孔(スリット)36を多数設けて形成しているので、搬送物を落下させることなく、粉塵を落下させられ、搬送物と粉塵とを粉塵除去装置30にて分離させられる。
この場合、搬送物は搬送体16により排出部10に向けて搬送されるので、粉塵除去装置30で粉塵が除去された搬送物が排出部10に至る。
【0018】
また、本願では、機筐1Aの供給部5に、搬送物を上方から供給する供給管58を接続しているので、穀粒の粒径や比重に関わりなく、渾然とした状態で穀粒は機筐1A内に供給され、この供給時にも穀粒同士が互いに接触して擦れ合う接触現象により穀粒の付着粉塵を分離させて除去する。
また、穀粒の粒径や比重に関わりなく、渾然とした状態で穀粒を供給するので、その後の、穀粒の粒径および粉塵との比重選別が行われる機会を増加させ、その結果、穀粒同士の表面が擦れ合う接触機会を増加させて、穀粒表面の付着粉塵の除去効率を向上させられる。
【0019】
また、チェン17に搬送体16を取り付けているので、搬送体16が穀粒群に当接して押す際に、振動および衝撃を与えることができ、穀粒同士の接触による付着粉塵の除去および比重分離を促進させられ、好適である。
前記除塵体32には把手部37を設けているので、把手部37により除塵体32を挿入溝38に向けて誘導レール39上を摺動させて、除塵体32を挿入溝38に挿入すると、装着が完了する。
したがって、除塵体32の着脱は容易であり、除塵体32のメンテナンスを容易にする。
【0020】
また、除塵体32を取り外すときには、シャッタ40を開口部31の下方に装着し、搬送物の落下や機筐1A内への異物の侵入を防止する。
集塵ボックス33は、前後板前後板45と左右板左右板46とを有し、これらの底に受け皿受け皿48を着脱自在に取付けているので、除塵体32から落下した粉塵は集塵ボックス33内に入る。
集塵ボックス33の左右板46の一方に、ダストサイクロン52に接続した吸引管51の一端を接続しているので、集塵ボックス33内は負圧になって、除塵体32上を搬送されている搬送物中の粉塵を集塵ボックス33内に吸引し、吸引された粉塵はダストサイクロン52により分離されて貯留される。
【0021】
そのため、穀粒搬送装置1を連続運転中であっても、粉塵除去装置30の集塵ボックス33内に粉塵が溜まるのを防止でき、連続作業を可能にする。
この場合、集塵ボックス33の受け皿48は、前後板45等に対して係止具49により着脱自在に取り付けられているので、集塵ボックス33の点検窓50により集塵ボックス33内の汚染程度を点検し、受け皿48を取り外してメンテナンスを行う。
したがって、集塵ボックス33内を常時清浄に保持するのを容易にする。
【0022】
また、図11の穀粒搬送装置1の他の実施例では、水平部水平部60の搬送上手側に傾斜部61を設け、水平部60または傾斜部61に粉塵除去装置30を設けているので、粉塵除去装置30の設置の自由度を広げ、空間を有効利用できる。
【符号の説明】
【0023】
1…機筐、2…底板、3…側板、5…供給部、6…投入口、7…供給口、8…落下口、10…排出部、11…搬送コンベア、12…正逆転スプロケット、13…回転軸、14…駆動モータ、16…搬送体、17…チェン、18…両側リンク、19…ピン、20…突出部、21…弾性掻落し体、30…粉塵除去装置、31…開口部、32…除塵体、33…集塵ボックス、35…薄金属板、36…透孔、37…把手部、38…挿入溝、39…誘導レール、40…シャッタ、45…前後板、46…左右板、47…ケース、48…受け皿、49…係止具、50…点検窓、51…吸引管、52…ダストサイクロン、53…ダストボックス、54…吸引機、58…供給管、59…タンク、60…水平部、61…傾斜部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横方向に搬送コンベア11の搬送体16を移動させて供給された穀粒を押し、搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押すことによる、穀粒同士が接触して擦れ合う接触現象を利用して、穀粒表面の付着粉塵を除去しつつ前方に向けて搬送すると共に、搬送中に穀粒は上層を移動し、粉塵が下層となるように前記搬送体16は搬送穀粒に振動を付与しながら粉塵除去装置30の透孔36を有する除塵体32上へ搬送し、除塵体32上では穀粒は通過させ、粉塵は透孔36から落下させる搬送穀粒中の粉塵除去方法。
【請求項2】
少なくとも底板2と該底板2の左右両側の側板3を有して搬送方向に長く形成した機筐1Aの上方所定位置に、上方から穀粒を落下供給させる供給部5を設け、該供給部5から所定距離おいた機筐1Aに落下口8を有する排出部10を設け、前記供給部5と前記排出部10の間に、循環移動して穀粒を搬送する搬送体16を所定間隔をおいて並設した無端状のチェン17を有する搬送コンベア11を設け、前記排出部10の搬送方向の上手側の機筐1Aには、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設け、該粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に設けた開口部31に装着する穀粒より小さい透孔36を有する除塵体32と、該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33により構成した横送り穀粒搬送装置。
【請求項3】
請求項2において、前記搬送体16は、先行搬送体16の後側に空間Kが形成されるように、穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設けた横送り穀粒搬送装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3において、前記除塵体32は薄金属板35に透孔36を左右および前後方向に複数設けて形成し、前記集塵ボックス33は、ケース47と、ケース47の底部に着脱自在に取付ける受け皿48を有して構成し、前記ケース47の左右板46の一方には吸引機54に接続した吸引管51の端部を接続した横送り穀粒搬送装置。
【請求項1】
横方向に搬送コンベア11の搬送体16を移動させて供給された穀粒を押し、搬送体16により押された穀粒が順次前方の穀粒を押すことによる、穀粒同士が接触して擦れ合う接触現象を利用して、穀粒表面の付着粉塵を除去しつつ前方に向けて搬送すると共に、搬送中に穀粒は上層を移動し、粉塵が下層となるように前記搬送体16は搬送穀粒に振動を付与しながら粉塵除去装置30の透孔36を有する除塵体32上へ搬送し、除塵体32上では穀粒は通過させ、粉塵は透孔36から落下させる搬送穀粒中の粉塵除去方法。
【請求項2】
少なくとも底板2と該底板2の左右両側の側板3を有して搬送方向に長く形成した機筐1Aの上方所定位置に、上方から穀粒を落下供給させる供給部5を設け、該供給部5から所定距離おいた機筐1Aに落下口8を有する排出部10を設け、前記供給部5と前記排出部10の間に、循環移動して穀粒を搬送する搬送体16を所定間隔をおいて並設した無端状のチェン17を有する搬送コンベア11を設け、前記排出部10の搬送方向の上手側の機筐1Aには、搬送物中の粉塵を除去する粉塵除去装置30を設け、該粉塵除去装置30は、機筐1Aの底板2に設けた開口部31に装着する穀粒より小さい透孔36を有する除塵体32と、該除塵体32の下方に設けた集塵ボックス33により構成した横送り穀粒搬送装置。
【請求項3】
請求項2において、前記搬送体16は、先行搬送体16の後側に空間Kが形成されるように、穀粒を所定量ずつ搬送するように、所定間隔を置いて設けた横送り穀粒搬送装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3において、前記除塵体32は薄金属板35に透孔36を左右および前後方向に複数設けて形成し、前記集塵ボックス33は、ケース47と、ケース47の底部に着脱自在に取付ける受け皿48を有して構成し、前記ケース47の左右板46の一方には吸引機54に接続した吸引管51の端部を接続した横送り穀粒搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−43728(P2013−43728A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181356(P2011−181356)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(300008793)精研工業株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(300008793)精研工業株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]