携帯型入出力装置
【課題】 携帯電話機等の携帯機器に適用する携帯型入出力装置に関し、キースイッチを含む入出力デバイスの種類及び配置位置を変更可能とする。
【解決手段】 表示部2等を有する本体1の上板に複数の挿入穴5を形成し、その挿入穴5の底部や側面に複数の導電性の接触片を設けて、配線により本体1のプロセッサ側と接続し、スイッチ接点部、発光ダイオード等の発光素子からなる発光表示部、スピーカ、マイクロホン等を駆動する為の機能回路部を搭載した入出力デバイスの挿入部を、所望の位置の挿入穴5に挿入して固定し、挿入部の先端や側面に形成した接触片と、挿入穴5の接触片と接触させて、機能回路部を、本体1のプロセッサ側と接続する。
【解決手段】 表示部2等を有する本体1の上板に複数の挿入穴5を形成し、その挿入穴5の底部や側面に複数の導電性の接触片を設けて、配線により本体1のプロセッサ側と接続し、スイッチ接点部、発光ダイオード等の発光素子からなる発光表示部、スピーカ、マイクロホン等を駆動する為の機能回路部を搭載した入出力デバイスの挿入部を、所望の位置の挿入穴5に挿入して固定し、挿入部の先端や側面に形成した接触片と、挿入穴5の接触片と接触させて、機能回路部を、本体1のプロセッサ側と接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力用のキースイッチやマイクロホン等と、出力用の発光表示部やスピーカ等の入出力デバイスの配置位置を選択可能とした携帯電話機用や携帯機器用の携帯型入出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常のコンピュータ用の入力用のキーボードは、0〜9の数字キーと、アルファベット26文字の文字キーと、複数の記号キーと、複数のファンクションキーとを含む約90〜100個程度のキーを有するものである。これに対して、携帯電話機や各種の携帯機器に於いては、液晶パネルや有機パネル等による表示部と、スピーカと、マイクロホンとを設けた残りの比較的狭いスペースに、テンキー及びファンクションキー等の約20個程度のキーを設けている。
【0003】
又携帯電話機用や小型機器用等に於けるテンキーの配置パターンは、何れの機種に於いても殆ど同一であるが、他のファンクションキー等の配置位置は機種毎に異なることが多いものである。又テンキーに対しては、それぞれ複数の文字や記号の入力機能が付与されており、複数回の入力操作により、入力文字等の選択を行うものである。このような繰り返し同一キーの入力操作を簡単化する為に、キー選択入力操作を予め登録することにより、その後の操作により、登録した機能について順次実行することが可能の携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
又携帯機器のキーは、それぞれ予め割り当てられた機能を有するように設定されているものであるが、その機能を変更して、操作性の向上を図ることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。又キートップに、表示部を設けて、キーの機能や入力状態を表示するアイデアが提案されている(例えば、特許文献3参照)。又液晶パネルにタッチパネル構成の入力用のキーを形成し、各キーの機能を表示可能とすると共に、キーの機能を変更可能とし、その変更した機能の表示を行う携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平9−18559号公報
【特許文献2】特開2002−351597号公報
【特許文献3】特開2002−354079号公報
【特許文献4】特開2003−152853号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、キー配置構成とそれぞれのキーの機能とは、携帯電話機や携帯機器の機種に応じて殆ど決まっているもので、ユーザが変更することができない場合が一般的であった。なお、前述のように、一部のキーに対しては、その機能を変更することができる構成も提案されているが、キーの配置位置は固定されている。又機種変更を行った時、慣れたキー配置と異なるキー配置の場合があり、ユーザが困惑する問題があった。即ち、ユーザの要求は、多種多様であり、キー配置構成及び機能割り当ては、ユーザの使い勝手の良し悪しについて余り考慮されていないものであった。又従来の携帯電話機に於いては、マイクロホンとスピーカとはそれぞれ本体の両端近くに配置されており、又着信表示等の発光ダイオードによる表示等の機能を備えた構成も知られているが、その表示個数や、位置等は固定的なものであり、ユーザの多様な要望には対応していないものであった。
【0006】
本発明は、キーの配置位置を含めて、ユーザの希望に沿った配置と機能との選択並びに他の各種の入出力デバイスの配置も可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯型入出力装置は、上板に形成した複数の挿入穴と、該挿入穴内に配置した複数の導電性の接触片と、プロセッサ側と接続し且つ前記接触片と接続した複数の配線とを有する本体と、前記挿入穴に挿入して固定し且つ前記接触片と接触する導電性の接触片を設けた挿入部と、該挿入部と連結した基部と、該基部に搭載し前記接触片及び前記配線を介して前記プロセッサ側と接続する機能回路部とを有する入出力デバイスとを備えている。
【0008】
又前記本体に、直交配置した複数の配線を設けた前記プロセッサ側と接続し、該配線の交差位置に該配線と接続した接触片を設け、前記機能回路部をスイッチ接点部とし、該スイッチ接点部に接続した接触片と前記挿入穴に設けた接触片とを接触させるように、前記入出力デバイスの挿入部を前記挿入穴に挿入して固定する構成を有するものである。
【0009】
又前記本体に、平行の複数の配線と接触片とを設けた配線板を、前記複数の挿入穴の配列に沿って配置し、前記配線板の前記接触片を前記挿入穴の側面側の接触片とすることができるものである。
【発明の効果】
【0010】
本体に複数の挿入穴を形成して、選択した挿入穴に、所望の機能回路部を搭載した入出力デバイスの挿入部を挿入して固定することにより、本体のプロセッサ側と機能回路部とを接続して、所望の配置のキースイッチ等の入出力デバイスを配置することにより、ユーザの希望に沿った構成の入出力装置を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の携帯型入出力装置は、図1を参照して説明すると、表示部2等を有する本体1の上板に複数の挿入穴5を形成し、その挿入穴5の底部や側面に複数の接触片を設けて、配線によりプロセッサ側と接続し、スイッチ接点部、発光ダイオード等の発光素子からなる発光表示部、スピーカ、マイクロホン等を駆動する為の機能回路部を搭載した入出力デバイスの挿入部を挿入穴5に挿入して固定し、挿入部の先端や側面に形成した接触片と、挿入穴5の接触片と接触させて、機能回路部を、本体1のプロセッサ側と接続する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1の説明図であり、携帯型入出力装置として携帯電話機に適用した場合を示し、同図の(A)は、表示部2とスピーカ3とマイクロホン4とを含む携帯電話機の本体1に、多数の挿入穴5を形成した構成を示す。又同図の(B)は、選択した挿入穴5に、入出力デバイスとしてのキースイッチ部の挿入部を挿入して、従来例と同様なキー配置構成を実現した場合を示す。又同図の(C)は、入出力デバイスとして、3個のキースイッチ部を設けた場合を示し、例えば、上側の上下左右の方向の指示入力を行うシーソーキーは、4個のキースイッチ部に対して1個のキートップを設けて構成することができる。即ち、ユーザの希望に沿った配置構成を実現することができる。
【0013】
本体1の入出力デバイスの選択配置スペースに形成した挿入穴5は、例えば、直径1.2mm、深さ1.2mm〜4mm、ピッチ2.2mmとして、図1の(A)に示すように形成することができる。又図示を省略しているが、後述のように、挿入穴5の底部或いは側面に、複数の接触片を設け、プロセッサ側に接続した配線により、接触片の相互間を接続する。又挿入穴5に挿入固定するキースイッチ部等の入出力デバイスの挿入部は、挿入穴5の構成に対応した形状とするもので、前述の直径1.2mmの挿入穴5に対しては、例えば、直径1.0mm、長さ1.2mm〜4mmの大きさとすることができる。又キースイッチ部の場合のキートップの大きさは、例えば、5mm×7mm程度とすることができる。又挿入部の先端又は側面に、挿入穴5の接触片と接触させる接触片を設ける。なお、挿入穴5の直径やスイッチ部等の入出力デバイスの挿入部の寸法は、本体1の選択配置スペースの寸法や、配置個数等に対応して種々変更することが可能である。
【0014】
図2は、挿入穴と入出力デバイスとしてのキースイッチ部との概略構成の説明図であり、(A)は挿入穴5の上面図、(B)は要部側断面図、(C)は挿入穴5の底部の接触片間の接続構成を示す。挿入穴5は、(A)に示すように、円形の穴部5aと、90度間隔の位置の溝部5bとを有し、底部に複数の導電性の接触片6a〜6cを配置している。この接触片を2個とした場合の各挿入穴の接触片間を、(C)に示すように、直交する配線の交差部分に於いて接続する。又キースイッチ部7は、(B)に示すように、ほぼ円筒形の挿入部7a、この挿入部7aの側面に形成し、溝部5bに挿入する為の突起部7b、キートップ7c、このキートップ7cを押し上げる為のスプリング7d、スイッチ接点部7e、このスイッチ接点部7eと接続し、挿入穴5の底部の接触片6a〜6dと接触する為の導電性の接触片7g、キートップ7の押下によりスイッチ接点部7eを押圧してオンとする為の押圧部7fとを有する。この場合、スイッチ接点部7eを設ける位置を挿入部内として示しているが、前述のように、挿入部7aは、直径1mm程度の細いものであるから、挿入部と連結した上側の基部内にスイッチ接点部7eを設け、その上にキートップ7cを設けることになる。又キートップ7c上には、数字や文字等を表示する。
【0015】
キースイッチ部7のスイッチ接点部7eの構成やキートップ7cの上下動作可能の構成等は、既に知られているキースイッチの構成を適用することができる。又接触片6a〜6d,7gは、接触抵抗を小さくする為に、何れか一方を弾性導電体で構成することが望ましいが、接触圧力を与える構成とすれば、通常の導電体で構成することができる。又挿入穴5の底部の接触片6a〜6dは、例えば、対向する位置の接触片間を配線で接続すると共に、複数の挿入穴5の底部の接触片を配線により接続する。
【0016】
そして、本体1の上板8に形成した挿入穴5の溝部5bに、挿入部7aの突起部7bの位置を合わせて挿入し、45度回転させると、図2の(B)に示すように、突起部7bが溝部5b間の上板8によって抜け止めされる。その時、挿入穴5の底部の接触片6a〜6dの少なくとも2個と、スイッチ接点部7eに接続している接触片7gとが接触する。この場合、挿入穴5の溝部5bは、90度間隔に形成していることにより、キートップ7cの向きを90度間隔に選択することができる。又底部の接触片6a〜6dは、90度間隔に向きを選択してキースイッチ部7の挿入部7aを、挿入穴5に挿入しても、挿入部7aの先端側の接触片7gと接触できるように配置している。なお、キートップ7cの向きを180度間隔で選択する場合は、挿入穴5の溝部5bは、180度間隔の2個とすることもできる。又挿入穴5にキースイッチ部7の挿入部7aを挿入して45度或いは90度回転して固定する時の突起部7bの回転を停止させるストッパを設けることができる。
【0017】
前述のように、キートップ7cの向きとその位置とを選択可能としたことにより、例えば、図3の(A)に示す縦型の変形配置構成や、(B)に示す横型で数字キーを横一列の配置構成とすることができる。又図4の(A),(B)に示すように、それぞれ横型ではあるが、キートップの向きが反対となる選択配置も可能である。
【0018】
図5は、制御回路の要部説明図であり、10は携帯電話機等の内部の制御処理を行う本体に設けたプロセッサ(CPU)、11は設定データ等を格納するメモリ(M)、12,13はプロセッサ10のインターフェース部としての走査処理部、14−1〜14−n及び15−1〜15−mは直交して配置した配線、16,17は挿入穴5の底部に設けた接触片6a〜6dに対応する接触片、18はスイッチ接点部7eに対応するスイッチ接点、19は回り込み防止用のダイオードを示す。このダイオード19と直列に抵抗を接続した構成とすることも可能である。又スイッチ接点と共に、ダイオード19と抵抗とを、キースイッチ部7内に設けることができる。
【0019】
配線14−1〜14−n,15−1〜15−mは、プリント基板上に形成し、交差部分は相互に絶縁するか、2層配線構成とし、接触片16,17とをスルーホール等により接続する構成とすることができる。又走査処理部12,13は、プロセッサ10からの制御により配線14−1〜14−n,15−1〜15−mを順次走査する。この場合、走査処理部12により配線14−1〜14−nを順次選択して信号(例えば、単一或いは複数のパルス)を印加し、走査処理部13により配線15−1〜15−mを順次走査して、信号の有無を判定し、有りの場合に、その配線番号をプロセッサ10が認識することにより、入力内容を識別する。例えば、走査処理部12により配線14−1を選択し、走査処理部13により配線15−1を選択した時に、配線15−1に信号が現れると、プロセッサ10は、走査処理部12,13に於ける走査タイミングを認識しているか、或いは、走査処理部12,13からの走査配線番号の通知と、信号有りの通知とを基に、配線14−1,15−1間のスイッチ接点18をオンしたと判定することができる。
【0020】
メモリ11は、スイッチ接点18を設けた位置、例えば、図1の(B)に示すようなキースイッチ部を配置した位置と、数字等の入力内容とを対応付けた設定データを格納しておくことにより、プロセッサ10は、スイッチ接点18をオンとした位置を基にメモリ11を検索して入力内容を識別することができる。又ダイオード19を発光ダイオードとして、スイッチ接点18を短絡した構成とし、この発光ダイオードを配置した位置をプロセッサ10に於いて認識し、この発光ダイオードが接続された配線に駆動電圧を印加して、発光表示させることができる。この場合、複数の発光ダイオードを選択配置した場合は、時分割的に発光ダイオードを駆動することなる。なお、配線数を更に多数として、連続的な発光制御を行うことが可能である。
【0021】
前述のキースイッチ部7を本体1の挿入穴5を選択して挿入し、例えば、図1の(B)に示す配置とした後、キースイッチ部7の配置位置とその入力内容とを設定する必要がある。その設定操作を図6により説明する。同図の(a1)〜(a6)は、設定過程に於ける表示部2の表示内容を示すもので、(a1)は、キースイッチ部7の配置位置を表示した状態を示す。このキースイッチ部7の配置位置は、先ず、本体1の挿入穴5に挿入した全部のキースイッチ部7のキートップを順次或いはランダム的に押下する。それにより、プロセッサ10は、前述のように、走査処理部12,13による走査によってキースイッチ部7の位置を認識することができる。この認識結果を基に(a1)のキー状態として示すキー配置位置を表示する。なお、図5に示す配線14−1〜14−n,15−1〜15−mに対して、それぞれ平行に配線を設け、その配線の交点を、キースイッチ部7を挿入した挿入穴5対応に、挿入部の先端等により短絡する構成を付加すれば、キーを順次押下する操作を省略して、走査処理部12,13による走査によって、プロセッサ10は、配置位置情報を収集することができる。この配置位置情報をメモリ11に格納する。
【0022】
そして、点線丸印で示すキーについての設定を行う時、そのキーを短時間押下する。プロセッサ10は、走査処理部12,13により押下したキースイッチ部の位置を認識すると共に、押下時間を識別し、短時間押下により設定入力と判定し、(a2)に示す機能選択画面を表示させる。この表示内容については予めメモリ11に格納されている。この状態で、キー短押しとして示すように、短時間押下を繰り返す毎に、機能選択画面の選択位置がスクロールする。選択位置は、反転表示やカラー表示等により行うことができる。そして、(a3)に示すように、選択位置が「5,な,JKL」を示す時に、キー長押しで機能確定となり、(a1)の点線丸印のキーに対して、(a4)に示すように、機能としての「5」が設定されたこと表示する。
【0023】
同様なキー短押しと長押しとの操作を繰り返すことにより、全部のキーの機能を設定することができる。この場合、機能設定済の機能については、例えば、(a3)の表示画面に、設定済を示すマークを付けた表示を行わせることもできる。そして、(a5)に示す全機能確定の表示画面となった時に,任意のキーを長押しすることにより、図1の(B)に示すキートップ内容を示す機能についての設定完了となり、(a6)に示す通常モードの表示画面となる。又(a5)に示す全機能確定表示画面の時に、キー短押しにより、機能再設定と認識して、(a2)に示す機能選択画面が表示される。又(a5)に示す全機能確定表示画面に於いて、異なるキーに同一機能を設定した場合、エラー表示を行わせることも可能であるが、或る機能を複数のキーにそれぞれ設定することを許容する構成とすることも可能である。
【0024】
図7は、機能の再設定の操作の説明図であり、電源オン時に、機能設定が行われていないキーが含まれている場合、例えば、キーの追加の場合、又はキー機能設定を指定して電源オフとした後に、電源オンとした時に、初期表示画面(図6の(a1)又は図7の(b1)に示すキー状態の表示画面)が表示部に表示される。なお、キー機能設定を指定しないで、通常の操作により電源オフとした場合は、通常モードの表示画面となる。そして、初期表示画面が(b1)に示す機能設定したキー状態を示す場合に、再設定が必要な時には、キー短押しにより、(b2)に示す機能選択画面表示となり、前述のように、キー短押しにより機能選択位置がスクロールされ、例えば、(b3)に示す「5,な,JKL」が選択された時に、キー長押しにより確定し、(b1)の点線丸印のキーの再設定により、(b4)に示すキー状態の表示画面となる。この状態に於いて、キー長押しで確定して、(b5)に示す通常モードの表示画面となる。又(b4)に示す表示画面の時に、キー短押しにより、(b1)に示す機能再設定の表示画面となる。この表示画面に於いて,キー長押しにより、機能確定を示すので、(b5)に示す通常モードの表示画面となる。
【0025】
図8は、前述のキースイッチ部7と挿入穴5との簡単化した構成の要部を示すもので、キートップ部分は図示を省略しており、図2と同一符号は同一名称部分を示す。又(A)はキースイッチ部7の基部7hの一部断面図を示し、(B)は基部7hの下面図を示す。又(C)は、挿入穴5にキースイッチ部7の基部7hを挿入した状態を示し、(D)は挿入した後、90度回転して嵌合した状態を示す。又(E)は、挿入穴5の接触片の配線による接続構成の一部を示す。
【0026】
絶縁物から構成した基部7hの下面の対称位置に、(A)に示すように、ほぼL字状の接触片7gを固定して、その下面は(B)に示すような接触片7gの配置構成として、基部7hに設けたスイッチ接点部7eと直接又は内蔵させた抵抗やダイオードを介して接続する。又本体の上板8に形成した挿入穴5の底部の接触片6a,6bは、(E)に示すように、プロセッサ側と接続した配線14,15に接続する。これらの配線14,15は、図5に於ける配線14−1〜14−n,15−1〜15−mの一部に相当し、従って、図示を省略しているが、配線14,15は交差部分に於いて相互に絶縁して直交配置されている。又2個の接触片6a,6bを設けていることにより、180度の回転位置を選択できる場合を示している。又挿入穴5の溝部(図示を省略)に突起部7bを挿入した状態を(C)に示す。そして、キースイッチ部7の基部7hを90度回転させると、(D)に示す状態となる。即ち、突起部7bが上板8により押さえられた状態となり、又接触片7gが、挿入穴5の底部の接触片6a,6bに接触する。なお、キートップの向きを所定の方向に定めた場合は、挿入穴5の対向位置の溝部の幅を相違させ、それに対応して、突起部7bの幅を相違させる。
【0027】
図9の(A)は、挿入穴5の対向位置の溝部5bの幅を相違させた場合を示し、これに対応して、キースイッチ部7の突起部7bの幅を選定することにより、挿入向きを一定の方向とすることができる。又(B)はその断面図を示し、キースイッチ部7の突起部7bを保持する凹部5fと抜け止め用の傾斜突部5eとを本体の上板の挿入穴5の周辺の裏面に形成し、凹部5fの右側がストッパの機能を果たすものである。又(C)は、挿入穴5の溝部5bを含む概略断面を示し、この溝部5bに、(D)に示すように、キースイッチ部7の突起部7bを矢印方向に挿入する。次に、キースイッチ部7を回転させて、(E)に示すように、矢印方向に突起部7bを移動させ、(F)に示すように、傾斜突部5eを乗り越えさせ、(G)に示すように、突起部7bを凹部5fに入るようにする。即ち、キースイッチ部7は、挿入穴5に挿入して回転することにより、抜け止め状態とすることができる。
【0028】
なお、キースイッチ部7の突起部7bを、スプリング等の弾性体とし、この突起部7bを多数設けるか、或いは環状構成とし、挿入穴5に突起部7bを弾性変形させて圧入することにより、固定する構成とすることも可能である。或いは、前述の突起部7b以外に弾性体の突起部又は環状体を設け、突起部7bと挿入穴5の溝部5bとの位置合わせにより、キースイッチ部7のキートップ7cの向きを選定する構成とすることも可能である。
【実施例2】
【0029】
図10は、多数の接触片を設けた場合のキースイッチ部等の入出力デバイスを用いる場合の本発明の実施例2の説明図であり、(A)は上面図、(B),(C)は概略断面図を示し、図2と同一符号は同一名称部分を示す。又挿入穴5と溝部5bとの平面構成は図9の(A)に示す構成と同一の場合を示す。この挿入穴5間に、複数の接触片とそれらを相互に接続する配線とを両面に設けた配線板20を設ける。
【0030】
又(B),(C)の概略断面図に於いて、9は本体の上板8に対する下板、21は配線板20に形成した接触片、22は接触片21間を接続する配線を示し、この配線21は、プロセッサ側と接続する。又基部7hの下部の挿入部7aを挿入穴5に挿入して90度回転させ、突起部7bが上板8に抑えられた状態で、挿入部7aの側面に設けた接触片と、配線板20上の接触片21と接触する。又挿入穴5の底部に相当する下板9上にも図8に示す接触片6a,6bを設け、図5に示す直交した配線に接続し、この接触片6a,6bに対して接触する接触片を挿入部7aの先端側に設けて接触させることができる。この場合、本体側と、基部7h側との間は、8回線経路で接続することができる。それにより、基部7h側に各種の機能を搭載し、本体のプロセッサ側との間で接点オン情報のみでなく、各種の情報の送受信を可能とすることができる。即ち、基部7hには、スイッチ接点のみでなく、発光表示の機能や、マイクロホン、スピーカ等の各種の機能のデバイスを搭載することができる。
【0031】
配線板20上の配線22は、挿入穴5の直径を1.2mm程度とし、本体の上板8と下板9との間隔を例えば4〜5mmとした時、幅を0.1〜0.2mm、間隔を0.5〜0.6mm程度とし、接触片21を、0.2×0.4mm程度とすることができる。この接触片21の配置間隔に対応して、挿入部7aの側面に接触片を設けることになる。なお、本体の選択配置スペースが大きく、且つ挿入穴5の個数を少なくした場合には、各部の寸法を更に大きくすることができる。
【0032】
図11は、挿入部の側面の接触片構成の説明図であり、前述に各図の符号と同一符号は同一名称部分を示し、7i,7jは接触片、7a1〜7a5は挿入部7aを構成するコネクタ部を示す。又(A)は接触片7iの斜視図、(B)は接触片7iを挿入して組み立てる為の溝等を形成したコネクタ部7a2、(C)は接触片7iを装着したコネクタ部7a2を示す。又(D)は接触状態を示し、(E)は挿入部の側面図を示し、(F)はコネクタ部7a4の上面図を示す。
【0033】
接触片7iは、(A)に示すように、弾性金属片を湾曲した接触部と、それから延長した延長部とを有し、(B)に示す挿入溝を形成したコネクタ部に、湾曲した接触部が外側に、延長部が内側となるように接触片7iを嵌め込んで、(C)に示す構成とする。この場合、コネクタ部7a3,7a4は、接触片7iの湾曲部の位置を同一とするが、延長部の位置が相互に接触しないように、内側の溝が複数形成され、それぞれに挿入される。又先端側のコネクタ部7a1は、他のコネクタ部7a2〜7a5の中心部の穴を貫通し、基部7h側のコネクタ部7a5に先端を固定する棒状体を備え、組み立てた側面を(E)に示している。又(F)に示すコネクタ部7a4の上面図のように、中央部分に、6個の接触片7iのそれぞれの延長部が位置している。又コネクタ部7a1の端面の接触片7gも延長部を有し、コネクタ部7a1〜7a4の側面の溝内に保持されてコネクタ部7a4の上面に導出される。又コネクタ部7a5は、後述の接触片7jを側部に設けた突起部7bを有し、基部7hと一体的に構成され、コネクタ部7a4の上面の各接触片7g,7iの延長部と、基部7h内のスイッチ接点等と接続する構成を有する。
【0034】
従って、本体の挿入穴5に挿入すると、(D)に示すように、配線板上の接触片21とコネクタ部7a2〜7a4の側面の接触片7iとが接触し、コネクタ部7a1の接触片7gと挿入穴5の底部の接触片6a,6bとが接触する。この実施例に於いては、基部7h内に設けた各種の機能回路部と本体側とを合計8回路により接続することができる。又コネクタ部7a5の突起部7bに設けた接触片7jは、後述のように、直列接続配線に対する接続や直列接続配線の切断等の作用を行わせるもので、この場合の接続回路も含めると、合計9回路により接続することができる。なお、コネクタ部7a2〜7a4を更に多数積み重ねることも可能である。即ち、必要とする回路数に応じて積み重ね個数を選択することになる。又それに対応して配線板20(図10参照)の配線22の本数を選定する。
【0035】
図12は、直列接続配線に対する接続構成の説明図であり、(A)は一方の突起部7bを2段構成として、2個の接触片7j1,7j2を設けた場合を示し、(B)は両方の突起部7bの少なくとも側面にそれぞれ接触片7j3,7j4を設けた場合を示す。なお、23は直列接続配線,23a,23bは接点部を示す。
【0036】
図12の(A)の左側は、突起部7bを挿入穴5の溝部5b(図示を省略)に挿入した状態を示し、矢印方向に90度回転すると、右側に示すように、突起部7bにより接点部23aを開き、直列接続配線を切断し、接触片7j1,7j2が、開いた接点部23aの両側と接触する。そして、図示を省略している基部内の回路構成と接触片7j1,7j2とが接続されるので、直列接続配線23に対して、基部h内の機能回路部が直列に接続される。
【0037】
又図12の(B)の左側は、突起部7bを挿入穴5の溝部5b(図示を省略)に挿入した状態を示し、矢印方向に90度回転すると、右側に示すように、一方の接触片7j3が接点部23aに、他方の接触片7j4が接点部23bにそれぞれ接触し、且つ接点部23aを開き、接触片7j3,7j4を介して直列接続配線23に対して、基部7h内の機能回路部を直列接続の状態とすることになる。
【0038】
図13は、接点部及び直列接続配線の説明図であり、(A)に示す変形Y字状の配線部の端部を、(B)に示すように、隣接する挿入穴5の溝にそれぞれ挿入し、一方の配線部の端部と、他方の配線部の端部とを対向接触させて接点部23aを構成する。この接点部23a間が直列接続配線23となる。そして、挿入穴5の溝部5bに挿入部の突起部7bを挿入して90度回転すると、右側に示すように、突起部7bにより接点部23aを開くことになる。この場合、突起部7bの側面に、図12の(B)に示す接触片7j3,7j4を設けることにより、図12の(B)に示す接続構成を実現することができる。
【実施例3】
【0039】
図14は、本体に形成した挿入穴に圧入することにより固定する本発明の実施例3の説明図であり、(A)は3個の挿入部を連結した場合の側面図、(B),(C)は概略断面図を示す。3個の挿入部33a〜33cを連結板32により固定し、その連結板32上にスイッチ接点部等の入出力デバイスの機能回路部を収容した基部31を設ける。又挿入部33a〜33cは、それぞれ縦方向の異なる位置に接触片34を設け、又先端部の側面に、直列接続配線と接続する為の接触片35を設ける。又36は弾性体による環状の圧入固定部を示す。なお、圧入固定部36は、複数の突起状とすることもできる。又接触片34は、挿入部33a〜33cの側面の4個所に設けた場合を示し、4個所の接触片34を同一の金属片により構成して、基部31側の機能回路部と1回路接続とすることも可能であるが、回路接続数を多くする為に、隣接する2個毎に、異なる金属片により構成して、基部31側の機能回路部と2回路接続とする。
【0040】
又図14の(B),(C)に於いて、41は本体の上板、42は上板41に対向した下板、43は配線板、44は接触片、45は配線、46は直列接続配線の接点部を示す。本体の上板41に形成した挿入穴に挿入部33a〜33cを挿入し、その挿入穴の直径より僅かに大きい直径の圧入固定部36を圧入して固定する。この状態に於いて、挿入部33a〜33cの接触片35と、配線板43上の接触片44とそれぞれ接触し、又挿入部33a〜33cの先端部(接触片)により、直列接続配線の接点部46を開くと共に、その先端部(接触片)と直列接続配線の接点部46と電気的に接触し、図示を省略した接続配線経路で基部31に収容した機能回路部と接続し、又接触片35が接点部46の固定部と接触することにより、機能回路部と図示を省略した接続配線経路で接触片35を介して直列接続配線に接続することができる。即ち、接点部46→先端部(接触片)→機能回路部→接触片35→固定部の経路により、機能回路部が直列接続配線に直列的に接続される。
【0041】
本体の上板41に等ピッチで挿入穴を形成した場合、3個の挿入部33a〜33cを連結板32により連結した構成でも、選択した挿入穴位置及び90度毎の回転位置に設けることができる。又圧入固定部36を設けたことにより、単一の挿入部を有する基部31の場合でも、前述の実施例1に示すように、任意の位置を選択して挿入固定することができる。この場合、挿入するだけで、抜け止めの構成とすることができるから、挿入部を挿入穴に挿入する操作が簡単となる。
【0042】
図15は、挿入部の組み立て構成の概要を示すもので、(A)は絶縁物により構成され、保持溝52を形成した保持部51の上面図、(B)は金属弾性材料により構成し、延長部54を有する接触片53の上面図、(C)は保持部51の保持溝52に接触片53を保持させた状態の上面図を示す。又(D)は図14に於ける挿入部33cに相当する挿入部の組み立て前の分解側面図、(E)は組み立て後の側面図を示す。
【0043】
図15の(D)に於いて、51は保持部、53は接触片、55,57はスペーサ、56は接触片、58は先端部を示し、これらを組み立てると、(E)に示す構成となる。この時、接触片53の延長部54は、最上部の保持部51を越えて図示を省略している基部側と接続可能の長さを有するものである。又接触片56は、図14に於ける挿入部の先端部側の接触片35に相当したものとなる。又図14に於ける挿入部33bに相当する挿入部を構成する場合は、接触片53を、上から2番目と3番目との保持部51間に保持するように組み立て、又挿入部33aに相当する挿入部を構成する場合は、接触片53を上から1番目と2番目との保持部51間に保持するように組み立てる。又接触片53の延長部54の延長位置を異なる構成として、各保持部51間にそれぞれ接触片53を保持することにより、図11に示すような挿入部を構成することも可能である。
【0044】
図16は、直列接続配線の接点部の説明図であり、(A)は一部を断面で示す側面図、(B)は直列接続配線パターン図を示し、61はリング部、62は延長部、63は接点部、65は挿入部の先端部、66,67は接触部、68,69は接触部66,67に接続した延長接続片を示す。リング部61を、例えば、図14に於ける下板42に形成した穴に挿入して固定する。このリング部61から延長させたほぼY字状の延長部62の先端の接点部63を、隣接して配置したリング部61に接触させる。従って、延長部62の方向選択により、直線状パターン又は(B)に示す蛇行状の直列接続配線パターンとすることができる。
【0045】
図示を省略した本体の上板に形成した挿入穴に、入出力デバイスの挿入部を挿入し、その先端部65を、本体の下板に形成した穴に挿入すると、接触部66がリング部61の内面に接触し、又先端部65の接触部67により、隣接したリング部61の延長部62に接触して押すことにより、リング部61から延長部62の先端側の接点部63が離れる。即ち、直列接続配線の一部を遮断して、隣接の延長部62と接触部67とが接触し、リング部61と接触部66とが接触し、延長接続片68,69を介して引き込みを行う接続構成となる。即ち、直列接続配線を一部切り離して、その間に入出力デバイスの機能回路部を接続することができる。
【0046】
図17は、側面複数接触の為の配線板の説明図であり、図10に於ける配線板20又は図14に於ける配線板43に適用できる配線板を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は組み立てた上面図を示す。配線板70は、複数の配線72と接触片71とを両面に形成し、両端にコネクタ73を設ける。なお、74,75は本体の上板と下板とに対する位置合わせ用の突部と凹部とを示す。この配線板70を、(C)に示すように、配列された挿入穴5の両側に配置し、コネクタ73により配線板70の配線72を順次直列的に接続し、図示を省略したプロセッサ側と接続する。なお、コネクタ73の厚さは、挿入穴5の直径と、配線板70の厚さとに対応して選定し、隣接する配線板70の配線72を、側面接触のような状態で、コネクタ73を介して相互に接続し、プロセッサ側に対して全体として蛇行状な接続構成とする。
【実施例4】
【0047】
図18は、本発明の実施例4の説明図であり、入出力デバイスとしてスピーカを適用した場合を示し、(A)は機能ブロック図、(B)は複数の機能回路部の接続説明図であり、80は機能回路部、81はスピーカ、82はスピーカ駆動用のトランジスタ、83はD/A変換器、84は直列並列変換器(SP)、85は比較器、86は記憶部、87は検出器、88は並列直列変換器(PS)、89は固定値レジスタ、L1,L2は配線、L3,L3a,L3bは直列接続配線を示す。なお、機能回路部80の動作電圧を供給する配線は図示を省略しているが、図10又は図14に示すように、複数の配線を設けることができるから、これらの配線の一部を利用することができる。又直列並列変換器84と並列直列変換器88とD/A変換器83とを含む回路に於けるクロック信号は、配線L1を介して伝送されるデータに同期して生成する構成を設けて発生させるか、又は図示を省略した配線を介してプロセッサ側から供給する構成とすることができる。或いは、8B10B符号等によって、データにクロック信号を重畳して伝送する構成を適用することも可能である。
【0048】
通常の携帯電話機に於いては、スピーカは受話器として、例えば、図1に示すように、1個設けられているが、複数設けることにより、ステレオ再生が可能となる。又スピーカが小口径であっても、複数設けることにより、大口径のスピーカに近い音質並びに音量を得ることができる。従って、本体の所望の位置及び所望の個数を設けることにより、ユーザの希望するスピーカ構成を容易に実現できる。その為に、スピーカ81を含む機能回路部80を、例えば、図14に示す基部31に設ける。その場合、スピーカ81は上向きとする。又配線L1、L2及び電源用やクロック信号用等の配線は、例えば、図14の配線板43の側面の配線45とし、又直列接続配線L3,L3a,L3bは、下板42に設けた直列接続配線とすることができる。
【0049】
そして、図1に示す本体1に形成した挿入穴5の位置を選択し、機能回路部80を実装した基部と一体化された挿入部を挿入すると、機能回路部80の検出器87は、例えば、図16に示す直列接続配線の一部を構成するリング部61に接触した接触部66の延長接続片68と、延長部62と接触した接触部67の延長接続片69との間に接続された状態となる。そして、複数の挿入部を設けた場合、検出回路87は、プロセッサ側に対して直列に接続され、プロセッサ側からの指示情報の受信及びそれに対する応答情報や実装情報等をプロセッサ側に送出することができる。従って、複数の機能回路部80を設けた場合、図18の(B)に示すように、各機能回路部80は、配線L1,L2に対して並列的に接続され、直列接続配線L3に対して直列的に接続された構成となる。
【0050】
又直列並列変換器84は配線L1に接続され、並列直列変換部88は配線L2に接続される。直列並列変換器84は、プロセッサ(図示を省略)側から直列データとして伝送するスピーカ81のアドレス情報やID情報等による指定情報及び音声情報(通話音声及び音楽を含む)を並列情報に変換し、比較器85により記憶部86に記憶されたアドレス情報やID情報等の指定情報と比較し、比較一致により、自機能回路部80が指定されたことを識別すると、D/A変換器83を動作状態として、直列並列変換器84により変換された並列データをアナログ音声情報に変換し、トランジスタ82によりスピーカ81を駆動する。この場合、直列並列変換器84とD/A変換器83との間にバッファメモリ(図示を省略)を設けて、音声の連続再生を可能とすることができる。
【0051】
又並列直列変換器88は配線L2に接続され、例えば、直列接続配線L3aを介してプロセッサ側からの指示に従って、記憶部86に格納したアドレス情報やID情報等の指定情報を並列直列変換器88に入力し、変換した直列データを、配線L2を介してプロセッサ側へ送出することができる。それにより、プロセッサ側に於いて、入出力デバイスの種別と指定情報とを認識することができる。なお、スピーカ81を除く機能回路部81は、半導体集積回路により構成することができるから、数mmの直径のスピーカ81と共に、例えば、図10に示す基部7h内に設けることができる。又更に口径の大きいスピーカ81の場合は、図14に示す基部31を大きくして、その内部に設けることができる。
【実施例5】
【0052】
図19は、本発明の実施例5の説明図であり、入出力デバイスとしてマイクロホンを適用した場合を示し、90は機能回路部、91はマイクロホン、92は増幅器、93はA/D変換器、94は直列並列変換器(SP)、95は比較器、96は記憶部、97は検出器、98は並列直列変換器(PS)、L1,L2,L3a,L3b,L4は配線を示す。この実施例に於いても、機能回路部90の動作電圧を供給する為の配線は、図示を省略しているが、図10又は図14に示すように、複数の配線を設けることができるから、これらの配線の一部を利用することができる。又配線L4によりクロック信号を伝送する場合を示す。
【0053】
携帯電話機に於いては、例えば、図1に示すように、1個のマイクロホンを所定の位置に設けるのが一般的であるが、ステレオ音声とする為には、少なくとも2個のマイクロホンが必要である。その場合、ハンズフリーとして通話する場合もあり、又音源位置を認識する場合は、2個以上のマイクロホンを配置することが望ましいものである。そこで、ユーザの希望する任意の位置を選択して、このマイクロホン91を、前述のスピーカやキースイッチ部と同様に設けるものである。例えば、マイクロホン91を含む機能回路部90を搭載した基部の下方の挿入部を、図1に示す複数の挿入穴5の位置を選択して挿入配置することができる。即ち、キースイッチ部やスピーカ等と共に、所望の位置に配置することができる。
【0054】
このマイクロホン91を含む機能回路部90を、例えば、図14に示す基部31に設ける。又配線L1、L2、L4は、例えば、図14の配線板43の側面の配線45とし、又直列接続配線L3a,L3bは、下板42に設けた直列接続配線とすることができる。そして、例えば、図1に示す本体1に形成した挿入穴5に、機能回路部90を実装した基部と一体化された挿入部を挿入する。それにより、機能回路部90の検出器97は、例えば、図16に示す直列接続配線の一部を構成するリング部61に接触した接触部66の延長接続片68と、延長部62と接触した接触部67の延長接続片69との間に接続された状態となる。そして、複数の挿入部を設けた場合、検出回路97は、プロセッサ側に対して直列に接続され、プロセッサ側からの指示情報の受信及びそれに対する応答情報や実装情報等をプロセッサ側に送出することができる。
【0055】
マイクロホン91に入力された音声信号に対応する出力信号を増幅器92により増幅し、A/D変換器93によりディジタル信号に変換し、並列直列変換器98により直列データに変換して、配線L2に送出する。この配線L2に他のマイクロホンを含む入出力デバイスが接続されている場合に、配線L2上のデータが衝突しないように、配線L1を介してプロセッサ側からの指定情報を直列並列変換器94により並列データに変換する。この時、配線L4を介して伝送されたクロック信号を基に、直列並列変換処理を行うことができる。
【0056】
又プロセッサ側からの指定情報と、記憶部96に記憶された自機能回路部91の指定情報とを比較器95により比較し、比較一致により自機能回路部91が指定されていると判断し、並列直列変換器98により変換された直列の音声データを配線L2に送出する構成とすることができる。この場合、A/D変換器93により変換した音声データをバッファ(図示を省略)に入力し、比較器95の比較一致信号に従って所定の時間に、音声データを配線L2に送出する構成とすることができる。
【0057】
又図18に示すスピーカ81を含む機能回路部80と同様に、マイクロホン91を含む機能回路部90は、プロセッサ側との間のデータの送受信について、ローカル・エリア・ネットワークに於いて知られている伝送制御手段を適用して、指定された機能回路部に対するデータの送受信制御を行うことができる。
【0058】
図20は、プロセッサCPUと入出力デバイスdとの接続構成の説明図であり、(A)は、図2の(C)又は図5に示す配線構成の場合を示し、X,Y方向の配線の位置情報により、入出力デバイスdをそれぞれプロセッサCPU側に於いて認識し、複数種類の入出力デバイスdが搭載された場合でも、それぞれの搭載位置と種別とを認識することができる。従って、入出力デバイスdが、前述のマイクロホン91を含む場合に、プロセッサCPUは、その指定情報を送出して音声データを受信処理し、携帯電話機等の場合は、その音声データを変調して送信することになる。又スピーカを含む場合は、プロセッサCPUからX,Y方向の配線により指定し、この配線又は平行に設けた配線を介して音声データを送出することにより、スピーカを駆動することができる。又入出力デバイスdが、キースイッチ部の場合、図5について説明したように、押し下げによりオンとなった接点の位置情報と機能との関連付けに従って、プロセッサCPUは入力処理を行う。又入出力デバイスdとして発光ダイオード等による表示部とした場合、プロセッサCPUは、その搭載位置と種別とを認識し、所望の表示制御を行うことができる。なお、発光ダイオード等の発光素子による表示部は、例えば、図1に示す本体1の複数の挿入穴5の位置を選択して配置することができる。この場合、異なる複数の発光色対応の表示部として、本体の挿入穴の位置を選択して配置し、プロセッサ側で、発光色とその配置位置とを認識しておくことにより、制御状態等を発光色により表示制御することができる。
【0059】
又図20の(B)は、プロセッサCPUに対して入出力デバイスdを直列接続した配線構成を示し、例えば、図18及び図19に示す直列接続配線L3a,L3bにより直列接続し、本体の挿入穴に挿入した入出力デバイスdがプロセッサCPUに直列接続される。プロセッサCPUから複数の入出力デバイスdを選択指定する為には、IPアドレスやMACアドレス等のアドレス割り当て、このアドレスによって指定することができる。その場合、アドレスのビット数が多いことにより、入出力デバイスdの回路規模が大きくなる可能性がある。しかし、前述の各実施例に於ける直列接続配線に、実装した入出力デバイスdの検出器(図18又は図19参照)が直列に接続されるから、隣接した他の入出力デバイスdとの区別を容易に行うことができる識別子(ID)をそれぞれ付与して、プロセッサCPU側から選択指定することができる。又図17に示す配線板を用いた場合は、複数の配線により入出力デバイスdがプロセッサCPUに並列接続されることになる。この場合も、前述の直列接続配線の構成を併用して、選択指定を容易とする構成とすることができる。
【0060】
(付記1)上板に形成した複数の挿入穴と、該挿入穴内に配置した複数の導電性の接触片と、プロセッサ側と接続し且つ前記接触片と接続した複数の配線とを有する本体と、前記挿入穴に挿入して固定し且つ前記接触片と接触する導電性の接触片を設けた挿入部と、該挿入部と連結した基部と、該基部に搭載し前記接触片及び前記配線を介して前記プロセッサ側と接続する機能回路部とを有する入出力デバイスとを備えたことを特徴とする携帯型入出力装置。
(付記2)前記機能回路部をスイッチ接点を含み、キートップの押下によって前記スイッチ接点をオンとする構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記3)前記機能回路部を、スピーカと該スピーカを駆動する回路構成とを含み、前記本体のプロセッサ側から制御する構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記4)前記機能回路部を、マイクロホンと該マイクロホンの出力信号を増幅出力する回路構成とを含み、前記本体のプロセッサ側に伝送する構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記5)前記機能回路部を、発光素子を含み、該発光素子を前記プロセッサ側から発光制御する構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
【0061】
(付記6)前記本体に、直交配置した複数の配線を設けて前記プロセッサ側と接続し、該配線の交差位置に該配線と接続した接触片を設け、前記機能回路部をスイッチ接点部とし、該スイッチ接点部に接続した接触片と前記挿入穴に設けた接触片とを接触させるように、前記入出力デバイスの挿入部を前記挿入穴に挿入して固定する構成を有することを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記7)前記本体に、平行の複数の配線と接触片とを設けた配線板を、前記複数の挿入穴の配列に沿って配置し、前記配線板の前記接触片を前記挿入穴の側面側の接触片としたことを特徴とする付記1又は付記6記載の携帯型入出力装置。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施例1の説明図である。
【図2】挿入穴とキースイッチ部との説明図である。
【図3】キー配置説明図である。
【図4】キー配置説明図である。
【図5】制御回路の要部説明図である。
【図6】設定操作説明図である。
【図7】再設定操作説明図である。
【図8】挿入穴とキースイッチ部との説明図である。
【図9】挿入穴の説明図である。
【図10】本発明の実施例2の説明図である。
【図11】挿入部接触片構成説明図である。
【図12】直列接続配線に対する接続構成の説明図である。
【図13】接点部及び直列接続配線の説明図である。
【図14】本発明の実施例3の説明図である。
【図15】挿入部の組み立ての概要説明図である。
【図16】直列接続配線の接点部の説明図である。
【図17】配線板の説明図である。
【図18】本発明の実施例4の説明図である。
【図19】本発明の実施例5の説明図である。
【図20】接続構成の説明図である。
【符号の説明】
【0063】
1 本体
2 表示部
3 スピーカ
4 マイクロホン
5 挿入穴
5a 円形穴
5b 溝部
6a〜6d 接触片
7 キースイッチ部
7a 挿入部
7b 突起部
7c キートップ
7d スプリング
7e スイッチ接点
7f 押圧部
7g 接触片
8 上板
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力用のキースイッチやマイクロホン等と、出力用の発光表示部やスピーカ等の入出力デバイスの配置位置を選択可能とした携帯電話機用や携帯機器用の携帯型入出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常のコンピュータ用の入力用のキーボードは、0〜9の数字キーと、アルファベット26文字の文字キーと、複数の記号キーと、複数のファンクションキーとを含む約90〜100個程度のキーを有するものである。これに対して、携帯電話機や各種の携帯機器に於いては、液晶パネルや有機パネル等による表示部と、スピーカと、マイクロホンとを設けた残りの比較的狭いスペースに、テンキー及びファンクションキー等の約20個程度のキーを設けている。
【0003】
又携帯電話機用や小型機器用等に於けるテンキーの配置パターンは、何れの機種に於いても殆ど同一であるが、他のファンクションキー等の配置位置は機種毎に異なることが多いものである。又テンキーに対しては、それぞれ複数の文字や記号の入力機能が付与されており、複数回の入力操作により、入力文字等の選択を行うものである。このような繰り返し同一キーの入力操作を簡単化する為に、キー選択入力操作を予め登録することにより、その後の操作により、登録した機能について順次実行することが可能の携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
又携帯機器のキーは、それぞれ予め割り当てられた機能を有するように設定されているものであるが、その機能を変更して、操作性の向上を図ることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。又キートップに、表示部を設けて、キーの機能や入力状態を表示するアイデアが提案されている(例えば、特許文献3参照)。又液晶パネルにタッチパネル構成の入力用のキーを形成し、各キーの機能を表示可能とすると共に、キーの機能を変更可能とし、その変更した機能の表示を行う携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平9−18559号公報
【特許文献2】特開2002−351597号公報
【特許文献3】特開2002−354079号公報
【特許文献4】特開2003−152853号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、キー配置構成とそれぞれのキーの機能とは、携帯電話機や携帯機器の機種に応じて殆ど決まっているもので、ユーザが変更することができない場合が一般的であった。なお、前述のように、一部のキーに対しては、その機能を変更することができる構成も提案されているが、キーの配置位置は固定されている。又機種変更を行った時、慣れたキー配置と異なるキー配置の場合があり、ユーザが困惑する問題があった。即ち、ユーザの要求は、多種多様であり、キー配置構成及び機能割り当ては、ユーザの使い勝手の良し悪しについて余り考慮されていないものであった。又従来の携帯電話機に於いては、マイクロホンとスピーカとはそれぞれ本体の両端近くに配置されており、又着信表示等の発光ダイオードによる表示等の機能を備えた構成も知られているが、その表示個数や、位置等は固定的なものであり、ユーザの多様な要望には対応していないものであった。
【0006】
本発明は、キーの配置位置を含めて、ユーザの希望に沿った配置と機能との選択並びに他の各種の入出力デバイスの配置も可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯型入出力装置は、上板に形成した複数の挿入穴と、該挿入穴内に配置した複数の導電性の接触片と、プロセッサ側と接続し且つ前記接触片と接続した複数の配線とを有する本体と、前記挿入穴に挿入して固定し且つ前記接触片と接触する導電性の接触片を設けた挿入部と、該挿入部と連結した基部と、該基部に搭載し前記接触片及び前記配線を介して前記プロセッサ側と接続する機能回路部とを有する入出力デバイスとを備えている。
【0008】
又前記本体に、直交配置した複数の配線を設けた前記プロセッサ側と接続し、該配線の交差位置に該配線と接続した接触片を設け、前記機能回路部をスイッチ接点部とし、該スイッチ接点部に接続した接触片と前記挿入穴に設けた接触片とを接触させるように、前記入出力デバイスの挿入部を前記挿入穴に挿入して固定する構成を有するものである。
【0009】
又前記本体に、平行の複数の配線と接触片とを設けた配線板を、前記複数の挿入穴の配列に沿って配置し、前記配線板の前記接触片を前記挿入穴の側面側の接触片とすることができるものである。
【発明の効果】
【0010】
本体に複数の挿入穴を形成して、選択した挿入穴に、所望の機能回路部を搭載した入出力デバイスの挿入部を挿入して固定することにより、本体のプロセッサ側と機能回路部とを接続して、所望の配置のキースイッチ等の入出力デバイスを配置することにより、ユーザの希望に沿った構成の入出力装置を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の携帯型入出力装置は、図1を参照して説明すると、表示部2等を有する本体1の上板に複数の挿入穴5を形成し、その挿入穴5の底部や側面に複数の接触片を設けて、配線によりプロセッサ側と接続し、スイッチ接点部、発光ダイオード等の発光素子からなる発光表示部、スピーカ、マイクロホン等を駆動する為の機能回路部を搭載した入出力デバイスの挿入部を挿入穴5に挿入して固定し、挿入部の先端や側面に形成した接触片と、挿入穴5の接触片と接触させて、機能回路部を、本体1のプロセッサ側と接続する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1の説明図であり、携帯型入出力装置として携帯電話機に適用した場合を示し、同図の(A)は、表示部2とスピーカ3とマイクロホン4とを含む携帯電話機の本体1に、多数の挿入穴5を形成した構成を示す。又同図の(B)は、選択した挿入穴5に、入出力デバイスとしてのキースイッチ部の挿入部を挿入して、従来例と同様なキー配置構成を実現した場合を示す。又同図の(C)は、入出力デバイスとして、3個のキースイッチ部を設けた場合を示し、例えば、上側の上下左右の方向の指示入力を行うシーソーキーは、4個のキースイッチ部に対して1個のキートップを設けて構成することができる。即ち、ユーザの希望に沿った配置構成を実現することができる。
【0013】
本体1の入出力デバイスの選択配置スペースに形成した挿入穴5は、例えば、直径1.2mm、深さ1.2mm〜4mm、ピッチ2.2mmとして、図1の(A)に示すように形成することができる。又図示を省略しているが、後述のように、挿入穴5の底部或いは側面に、複数の接触片を設け、プロセッサ側に接続した配線により、接触片の相互間を接続する。又挿入穴5に挿入固定するキースイッチ部等の入出力デバイスの挿入部は、挿入穴5の構成に対応した形状とするもので、前述の直径1.2mmの挿入穴5に対しては、例えば、直径1.0mm、長さ1.2mm〜4mmの大きさとすることができる。又キースイッチ部の場合のキートップの大きさは、例えば、5mm×7mm程度とすることができる。又挿入部の先端又は側面に、挿入穴5の接触片と接触させる接触片を設ける。なお、挿入穴5の直径やスイッチ部等の入出力デバイスの挿入部の寸法は、本体1の選択配置スペースの寸法や、配置個数等に対応して種々変更することが可能である。
【0014】
図2は、挿入穴と入出力デバイスとしてのキースイッチ部との概略構成の説明図であり、(A)は挿入穴5の上面図、(B)は要部側断面図、(C)は挿入穴5の底部の接触片間の接続構成を示す。挿入穴5は、(A)に示すように、円形の穴部5aと、90度間隔の位置の溝部5bとを有し、底部に複数の導電性の接触片6a〜6cを配置している。この接触片を2個とした場合の各挿入穴の接触片間を、(C)に示すように、直交する配線の交差部分に於いて接続する。又キースイッチ部7は、(B)に示すように、ほぼ円筒形の挿入部7a、この挿入部7aの側面に形成し、溝部5bに挿入する為の突起部7b、キートップ7c、このキートップ7cを押し上げる為のスプリング7d、スイッチ接点部7e、このスイッチ接点部7eと接続し、挿入穴5の底部の接触片6a〜6dと接触する為の導電性の接触片7g、キートップ7の押下によりスイッチ接点部7eを押圧してオンとする為の押圧部7fとを有する。この場合、スイッチ接点部7eを設ける位置を挿入部内として示しているが、前述のように、挿入部7aは、直径1mm程度の細いものであるから、挿入部と連結した上側の基部内にスイッチ接点部7eを設け、その上にキートップ7cを設けることになる。又キートップ7c上には、数字や文字等を表示する。
【0015】
キースイッチ部7のスイッチ接点部7eの構成やキートップ7cの上下動作可能の構成等は、既に知られているキースイッチの構成を適用することができる。又接触片6a〜6d,7gは、接触抵抗を小さくする為に、何れか一方を弾性導電体で構成することが望ましいが、接触圧力を与える構成とすれば、通常の導電体で構成することができる。又挿入穴5の底部の接触片6a〜6dは、例えば、対向する位置の接触片間を配線で接続すると共に、複数の挿入穴5の底部の接触片を配線により接続する。
【0016】
そして、本体1の上板8に形成した挿入穴5の溝部5bに、挿入部7aの突起部7bの位置を合わせて挿入し、45度回転させると、図2の(B)に示すように、突起部7bが溝部5b間の上板8によって抜け止めされる。その時、挿入穴5の底部の接触片6a〜6dの少なくとも2個と、スイッチ接点部7eに接続している接触片7gとが接触する。この場合、挿入穴5の溝部5bは、90度間隔に形成していることにより、キートップ7cの向きを90度間隔に選択することができる。又底部の接触片6a〜6dは、90度間隔に向きを選択してキースイッチ部7の挿入部7aを、挿入穴5に挿入しても、挿入部7aの先端側の接触片7gと接触できるように配置している。なお、キートップ7cの向きを180度間隔で選択する場合は、挿入穴5の溝部5bは、180度間隔の2個とすることもできる。又挿入穴5にキースイッチ部7の挿入部7aを挿入して45度或いは90度回転して固定する時の突起部7bの回転を停止させるストッパを設けることができる。
【0017】
前述のように、キートップ7cの向きとその位置とを選択可能としたことにより、例えば、図3の(A)に示す縦型の変形配置構成や、(B)に示す横型で数字キーを横一列の配置構成とすることができる。又図4の(A),(B)に示すように、それぞれ横型ではあるが、キートップの向きが反対となる選択配置も可能である。
【0018】
図5は、制御回路の要部説明図であり、10は携帯電話機等の内部の制御処理を行う本体に設けたプロセッサ(CPU)、11は設定データ等を格納するメモリ(M)、12,13はプロセッサ10のインターフェース部としての走査処理部、14−1〜14−n及び15−1〜15−mは直交して配置した配線、16,17は挿入穴5の底部に設けた接触片6a〜6dに対応する接触片、18はスイッチ接点部7eに対応するスイッチ接点、19は回り込み防止用のダイオードを示す。このダイオード19と直列に抵抗を接続した構成とすることも可能である。又スイッチ接点と共に、ダイオード19と抵抗とを、キースイッチ部7内に設けることができる。
【0019】
配線14−1〜14−n,15−1〜15−mは、プリント基板上に形成し、交差部分は相互に絶縁するか、2層配線構成とし、接触片16,17とをスルーホール等により接続する構成とすることができる。又走査処理部12,13は、プロセッサ10からの制御により配線14−1〜14−n,15−1〜15−mを順次走査する。この場合、走査処理部12により配線14−1〜14−nを順次選択して信号(例えば、単一或いは複数のパルス)を印加し、走査処理部13により配線15−1〜15−mを順次走査して、信号の有無を判定し、有りの場合に、その配線番号をプロセッサ10が認識することにより、入力内容を識別する。例えば、走査処理部12により配線14−1を選択し、走査処理部13により配線15−1を選択した時に、配線15−1に信号が現れると、プロセッサ10は、走査処理部12,13に於ける走査タイミングを認識しているか、或いは、走査処理部12,13からの走査配線番号の通知と、信号有りの通知とを基に、配線14−1,15−1間のスイッチ接点18をオンしたと判定することができる。
【0020】
メモリ11は、スイッチ接点18を設けた位置、例えば、図1の(B)に示すようなキースイッチ部を配置した位置と、数字等の入力内容とを対応付けた設定データを格納しておくことにより、プロセッサ10は、スイッチ接点18をオンとした位置を基にメモリ11を検索して入力内容を識別することができる。又ダイオード19を発光ダイオードとして、スイッチ接点18を短絡した構成とし、この発光ダイオードを配置した位置をプロセッサ10に於いて認識し、この発光ダイオードが接続された配線に駆動電圧を印加して、発光表示させることができる。この場合、複数の発光ダイオードを選択配置した場合は、時分割的に発光ダイオードを駆動することなる。なお、配線数を更に多数として、連続的な発光制御を行うことが可能である。
【0021】
前述のキースイッチ部7を本体1の挿入穴5を選択して挿入し、例えば、図1の(B)に示す配置とした後、キースイッチ部7の配置位置とその入力内容とを設定する必要がある。その設定操作を図6により説明する。同図の(a1)〜(a6)は、設定過程に於ける表示部2の表示内容を示すもので、(a1)は、キースイッチ部7の配置位置を表示した状態を示す。このキースイッチ部7の配置位置は、先ず、本体1の挿入穴5に挿入した全部のキースイッチ部7のキートップを順次或いはランダム的に押下する。それにより、プロセッサ10は、前述のように、走査処理部12,13による走査によってキースイッチ部7の位置を認識することができる。この認識結果を基に(a1)のキー状態として示すキー配置位置を表示する。なお、図5に示す配線14−1〜14−n,15−1〜15−mに対して、それぞれ平行に配線を設け、その配線の交点を、キースイッチ部7を挿入した挿入穴5対応に、挿入部の先端等により短絡する構成を付加すれば、キーを順次押下する操作を省略して、走査処理部12,13による走査によって、プロセッサ10は、配置位置情報を収集することができる。この配置位置情報をメモリ11に格納する。
【0022】
そして、点線丸印で示すキーについての設定を行う時、そのキーを短時間押下する。プロセッサ10は、走査処理部12,13により押下したキースイッチ部の位置を認識すると共に、押下時間を識別し、短時間押下により設定入力と判定し、(a2)に示す機能選択画面を表示させる。この表示内容については予めメモリ11に格納されている。この状態で、キー短押しとして示すように、短時間押下を繰り返す毎に、機能選択画面の選択位置がスクロールする。選択位置は、反転表示やカラー表示等により行うことができる。そして、(a3)に示すように、選択位置が「5,な,JKL」を示す時に、キー長押しで機能確定となり、(a1)の点線丸印のキーに対して、(a4)に示すように、機能としての「5」が設定されたこと表示する。
【0023】
同様なキー短押しと長押しとの操作を繰り返すことにより、全部のキーの機能を設定することができる。この場合、機能設定済の機能については、例えば、(a3)の表示画面に、設定済を示すマークを付けた表示を行わせることもできる。そして、(a5)に示す全機能確定の表示画面となった時に,任意のキーを長押しすることにより、図1の(B)に示すキートップ内容を示す機能についての設定完了となり、(a6)に示す通常モードの表示画面となる。又(a5)に示す全機能確定表示画面の時に、キー短押しにより、機能再設定と認識して、(a2)に示す機能選択画面が表示される。又(a5)に示す全機能確定表示画面に於いて、異なるキーに同一機能を設定した場合、エラー表示を行わせることも可能であるが、或る機能を複数のキーにそれぞれ設定することを許容する構成とすることも可能である。
【0024】
図7は、機能の再設定の操作の説明図であり、電源オン時に、機能設定が行われていないキーが含まれている場合、例えば、キーの追加の場合、又はキー機能設定を指定して電源オフとした後に、電源オンとした時に、初期表示画面(図6の(a1)又は図7の(b1)に示すキー状態の表示画面)が表示部に表示される。なお、キー機能設定を指定しないで、通常の操作により電源オフとした場合は、通常モードの表示画面となる。そして、初期表示画面が(b1)に示す機能設定したキー状態を示す場合に、再設定が必要な時には、キー短押しにより、(b2)に示す機能選択画面表示となり、前述のように、キー短押しにより機能選択位置がスクロールされ、例えば、(b3)に示す「5,な,JKL」が選択された時に、キー長押しにより確定し、(b1)の点線丸印のキーの再設定により、(b4)に示すキー状態の表示画面となる。この状態に於いて、キー長押しで確定して、(b5)に示す通常モードの表示画面となる。又(b4)に示す表示画面の時に、キー短押しにより、(b1)に示す機能再設定の表示画面となる。この表示画面に於いて,キー長押しにより、機能確定を示すので、(b5)に示す通常モードの表示画面となる。
【0025】
図8は、前述のキースイッチ部7と挿入穴5との簡単化した構成の要部を示すもので、キートップ部分は図示を省略しており、図2と同一符号は同一名称部分を示す。又(A)はキースイッチ部7の基部7hの一部断面図を示し、(B)は基部7hの下面図を示す。又(C)は、挿入穴5にキースイッチ部7の基部7hを挿入した状態を示し、(D)は挿入した後、90度回転して嵌合した状態を示す。又(E)は、挿入穴5の接触片の配線による接続構成の一部を示す。
【0026】
絶縁物から構成した基部7hの下面の対称位置に、(A)に示すように、ほぼL字状の接触片7gを固定して、その下面は(B)に示すような接触片7gの配置構成として、基部7hに設けたスイッチ接点部7eと直接又は内蔵させた抵抗やダイオードを介して接続する。又本体の上板8に形成した挿入穴5の底部の接触片6a,6bは、(E)に示すように、プロセッサ側と接続した配線14,15に接続する。これらの配線14,15は、図5に於ける配線14−1〜14−n,15−1〜15−mの一部に相当し、従って、図示を省略しているが、配線14,15は交差部分に於いて相互に絶縁して直交配置されている。又2個の接触片6a,6bを設けていることにより、180度の回転位置を選択できる場合を示している。又挿入穴5の溝部(図示を省略)に突起部7bを挿入した状態を(C)に示す。そして、キースイッチ部7の基部7hを90度回転させると、(D)に示す状態となる。即ち、突起部7bが上板8により押さえられた状態となり、又接触片7gが、挿入穴5の底部の接触片6a,6bに接触する。なお、キートップの向きを所定の方向に定めた場合は、挿入穴5の対向位置の溝部の幅を相違させ、それに対応して、突起部7bの幅を相違させる。
【0027】
図9の(A)は、挿入穴5の対向位置の溝部5bの幅を相違させた場合を示し、これに対応して、キースイッチ部7の突起部7bの幅を選定することにより、挿入向きを一定の方向とすることができる。又(B)はその断面図を示し、キースイッチ部7の突起部7bを保持する凹部5fと抜け止め用の傾斜突部5eとを本体の上板の挿入穴5の周辺の裏面に形成し、凹部5fの右側がストッパの機能を果たすものである。又(C)は、挿入穴5の溝部5bを含む概略断面を示し、この溝部5bに、(D)に示すように、キースイッチ部7の突起部7bを矢印方向に挿入する。次に、キースイッチ部7を回転させて、(E)に示すように、矢印方向に突起部7bを移動させ、(F)に示すように、傾斜突部5eを乗り越えさせ、(G)に示すように、突起部7bを凹部5fに入るようにする。即ち、キースイッチ部7は、挿入穴5に挿入して回転することにより、抜け止め状態とすることができる。
【0028】
なお、キースイッチ部7の突起部7bを、スプリング等の弾性体とし、この突起部7bを多数設けるか、或いは環状構成とし、挿入穴5に突起部7bを弾性変形させて圧入することにより、固定する構成とすることも可能である。或いは、前述の突起部7b以外に弾性体の突起部又は環状体を設け、突起部7bと挿入穴5の溝部5bとの位置合わせにより、キースイッチ部7のキートップ7cの向きを選定する構成とすることも可能である。
【実施例2】
【0029】
図10は、多数の接触片を設けた場合のキースイッチ部等の入出力デバイスを用いる場合の本発明の実施例2の説明図であり、(A)は上面図、(B),(C)は概略断面図を示し、図2と同一符号は同一名称部分を示す。又挿入穴5と溝部5bとの平面構成は図9の(A)に示す構成と同一の場合を示す。この挿入穴5間に、複数の接触片とそれらを相互に接続する配線とを両面に設けた配線板20を設ける。
【0030】
又(B),(C)の概略断面図に於いて、9は本体の上板8に対する下板、21は配線板20に形成した接触片、22は接触片21間を接続する配線を示し、この配線21は、プロセッサ側と接続する。又基部7hの下部の挿入部7aを挿入穴5に挿入して90度回転させ、突起部7bが上板8に抑えられた状態で、挿入部7aの側面に設けた接触片と、配線板20上の接触片21と接触する。又挿入穴5の底部に相当する下板9上にも図8に示す接触片6a,6bを設け、図5に示す直交した配線に接続し、この接触片6a,6bに対して接触する接触片を挿入部7aの先端側に設けて接触させることができる。この場合、本体側と、基部7h側との間は、8回線経路で接続することができる。それにより、基部7h側に各種の機能を搭載し、本体のプロセッサ側との間で接点オン情報のみでなく、各種の情報の送受信を可能とすることができる。即ち、基部7hには、スイッチ接点のみでなく、発光表示の機能や、マイクロホン、スピーカ等の各種の機能のデバイスを搭載することができる。
【0031】
配線板20上の配線22は、挿入穴5の直径を1.2mm程度とし、本体の上板8と下板9との間隔を例えば4〜5mmとした時、幅を0.1〜0.2mm、間隔を0.5〜0.6mm程度とし、接触片21を、0.2×0.4mm程度とすることができる。この接触片21の配置間隔に対応して、挿入部7aの側面に接触片を設けることになる。なお、本体の選択配置スペースが大きく、且つ挿入穴5の個数を少なくした場合には、各部の寸法を更に大きくすることができる。
【0032】
図11は、挿入部の側面の接触片構成の説明図であり、前述に各図の符号と同一符号は同一名称部分を示し、7i,7jは接触片、7a1〜7a5は挿入部7aを構成するコネクタ部を示す。又(A)は接触片7iの斜視図、(B)は接触片7iを挿入して組み立てる為の溝等を形成したコネクタ部7a2、(C)は接触片7iを装着したコネクタ部7a2を示す。又(D)は接触状態を示し、(E)は挿入部の側面図を示し、(F)はコネクタ部7a4の上面図を示す。
【0033】
接触片7iは、(A)に示すように、弾性金属片を湾曲した接触部と、それから延長した延長部とを有し、(B)に示す挿入溝を形成したコネクタ部に、湾曲した接触部が外側に、延長部が内側となるように接触片7iを嵌め込んで、(C)に示す構成とする。この場合、コネクタ部7a3,7a4は、接触片7iの湾曲部の位置を同一とするが、延長部の位置が相互に接触しないように、内側の溝が複数形成され、それぞれに挿入される。又先端側のコネクタ部7a1は、他のコネクタ部7a2〜7a5の中心部の穴を貫通し、基部7h側のコネクタ部7a5に先端を固定する棒状体を備え、組み立てた側面を(E)に示している。又(F)に示すコネクタ部7a4の上面図のように、中央部分に、6個の接触片7iのそれぞれの延長部が位置している。又コネクタ部7a1の端面の接触片7gも延長部を有し、コネクタ部7a1〜7a4の側面の溝内に保持されてコネクタ部7a4の上面に導出される。又コネクタ部7a5は、後述の接触片7jを側部に設けた突起部7bを有し、基部7hと一体的に構成され、コネクタ部7a4の上面の各接触片7g,7iの延長部と、基部7h内のスイッチ接点等と接続する構成を有する。
【0034】
従って、本体の挿入穴5に挿入すると、(D)に示すように、配線板上の接触片21とコネクタ部7a2〜7a4の側面の接触片7iとが接触し、コネクタ部7a1の接触片7gと挿入穴5の底部の接触片6a,6bとが接触する。この実施例に於いては、基部7h内に設けた各種の機能回路部と本体側とを合計8回路により接続することができる。又コネクタ部7a5の突起部7bに設けた接触片7jは、後述のように、直列接続配線に対する接続や直列接続配線の切断等の作用を行わせるもので、この場合の接続回路も含めると、合計9回路により接続することができる。なお、コネクタ部7a2〜7a4を更に多数積み重ねることも可能である。即ち、必要とする回路数に応じて積み重ね個数を選択することになる。又それに対応して配線板20(図10参照)の配線22の本数を選定する。
【0035】
図12は、直列接続配線に対する接続構成の説明図であり、(A)は一方の突起部7bを2段構成として、2個の接触片7j1,7j2を設けた場合を示し、(B)は両方の突起部7bの少なくとも側面にそれぞれ接触片7j3,7j4を設けた場合を示す。なお、23は直列接続配線,23a,23bは接点部を示す。
【0036】
図12の(A)の左側は、突起部7bを挿入穴5の溝部5b(図示を省略)に挿入した状態を示し、矢印方向に90度回転すると、右側に示すように、突起部7bにより接点部23aを開き、直列接続配線を切断し、接触片7j1,7j2が、開いた接点部23aの両側と接触する。そして、図示を省略している基部内の回路構成と接触片7j1,7j2とが接続されるので、直列接続配線23に対して、基部h内の機能回路部が直列に接続される。
【0037】
又図12の(B)の左側は、突起部7bを挿入穴5の溝部5b(図示を省略)に挿入した状態を示し、矢印方向に90度回転すると、右側に示すように、一方の接触片7j3が接点部23aに、他方の接触片7j4が接点部23bにそれぞれ接触し、且つ接点部23aを開き、接触片7j3,7j4を介して直列接続配線23に対して、基部7h内の機能回路部を直列接続の状態とすることになる。
【0038】
図13は、接点部及び直列接続配線の説明図であり、(A)に示す変形Y字状の配線部の端部を、(B)に示すように、隣接する挿入穴5の溝にそれぞれ挿入し、一方の配線部の端部と、他方の配線部の端部とを対向接触させて接点部23aを構成する。この接点部23a間が直列接続配線23となる。そして、挿入穴5の溝部5bに挿入部の突起部7bを挿入して90度回転すると、右側に示すように、突起部7bにより接点部23aを開くことになる。この場合、突起部7bの側面に、図12の(B)に示す接触片7j3,7j4を設けることにより、図12の(B)に示す接続構成を実現することができる。
【実施例3】
【0039】
図14は、本体に形成した挿入穴に圧入することにより固定する本発明の実施例3の説明図であり、(A)は3個の挿入部を連結した場合の側面図、(B),(C)は概略断面図を示す。3個の挿入部33a〜33cを連結板32により固定し、その連結板32上にスイッチ接点部等の入出力デバイスの機能回路部を収容した基部31を設ける。又挿入部33a〜33cは、それぞれ縦方向の異なる位置に接触片34を設け、又先端部の側面に、直列接続配線と接続する為の接触片35を設ける。又36は弾性体による環状の圧入固定部を示す。なお、圧入固定部36は、複数の突起状とすることもできる。又接触片34は、挿入部33a〜33cの側面の4個所に設けた場合を示し、4個所の接触片34を同一の金属片により構成して、基部31側の機能回路部と1回路接続とすることも可能であるが、回路接続数を多くする為に、隣接する2個毎に、異なる金属片により構成して、基部31側の機能回路部と2回路接続とする。
【0040】
又図14の(B),(C)に於いて、41は本体の上板、42は上板41に対向した下板、43は配線板、44は接触片、45は配線、46は直列接続配線の接点部を示す。本体の上板41に形成した挿入穴に挿入部33a〜33cを挿入し、その挿入穴の直径より僅かに大きい直径の圧入固定部36を圧入して固定する。この状態に於いて、挿入部33a〜33cの接触片35と、配線板43上の接触片44とそれぞれ接触し、又挿入部33a〜33cの先端部(接触片)により、直列接続配線の接点部46を開くと共に、その先端部(接触片)と直列接続配線の接点部46と電気的に接触し、図示を省略した接続配線経路で基部31に収容した機能回路部と接続し、又接触片35が接点部46の固定部と接触することにより、機能回路部と図示を省略した接続配線経路で接触片35を介して直列接続配線に接続することができる。即ち、接点部46→先端部(接触片)→機能回路部→接触片35→固定部の経路により、機能回路部が直列接続配線に直列的に接続される。
【0041】
本体の上板41に等ピッチで挿入穴を形成した場合、3個の挿入部33a〜33cを連結板32により連結した構成でも、選択した挿入穴位置及び90度毎の回転位置に設けることができる。又圧入固定部36を設けたことにより、単一の挿入部を有する基部31の場合でも、前述の実施例1に示すように、任意の位置を選択して挿入固定することができる。この場合、挿入するだけで、抜け止めの構成とすることができるから、挿入部を挿入穴に挿入する操作が簡単となる。
【0042】
図15は、挿入部の組み立て構成の概要を示すもので、(A)は絶縁物により構成され、保持溝52を形成した保持部51の上面図、(B)は金属弾性材料により構成し、延長部54を有する接触片53の上面図、(C)は保持部51の保持溝52に接触片53を保持させた状態の上面図を示す。又(D)は図14に於ける挿入部33cに相当する挿入部の組み立て前の分解側面図、(E)は組み立て後の側面図を示す。
【0043】
図15の(D)に於いて、51は保持部、53は接触片、55,57はスペーサ、56は接触片、58は先端部を示し、これらを組み立てると、(E)に示す構成となる。この時、接触片53の延長部54は、最上部の保持部51を越えて図示を省略している基部側と接続可能の長さを有するものである。又接触片56は、図14に於ける挿入部の先端部側の接触片35に相当したものとなる。又図14に於ける挿入部33bに相当する挿入部を構成する場合は、接触片53を、上から2番目と3番目との保持部51間に保持するように組み立て、又挿入部33aに相当する挿入部を構成する場合は、接触片53を上から1番目と2番目との保持部51間に保持するように組み立てる。又接触片53の延長部54の延長位置を異なる構成として、各保持部51間にそれぞれ接触片53を保持することにより、図11に示すような挿入部を構成することも可能である。
【0044】
図16は、直列接続配線の接点部の説明図であり、(A)は一部を断面で示す側面図、(B)は直列接続配線パターン図を示し、61はリング部、62は延長部、63は接点部、65は挿入部の先端部、66,67は接触部、68,69は接触部66,67に接続した延長接続片を示す。リング部61を、例えば、図14に於ける下板42に形成した穴に挿入して固定する。このリング部61から延長させたほぼY字状の延長部62の先端の接点部63を、隣接して配置したリング部61に接触させる。従って、延長部62の方向選択により、直線状パターン又は(B)に示す蛇行状の直列接続配線パターンとすることができる。
【0045】
図示を省略した本体の上板に形成した挿入穴に、入出力デバイスの挿入部を挿入し、その先端部65を、本体の下板に形成した穴に挿入すると、接触部66がリング部61の内面に接触し、又先端部65の接触部67により、隣接したリング部61の延長部62に接触して押すことにより、リング部61から延長部62の先端側の接点部63が離れる。即ち、直列接続配線の一部を遮断して、隣接の延長部62と接触部67とが接触し、リング部61と接触部66とが接触し、延長接続片68,69を介して引き込みを行う接続構成となる。即ち、直列接続配線を一部切り離して、その間に入出力デバイスの機能回路部を接続することができる。
【0046】
図17は、側面複数接触の為の配線板の説明図であり、図10に於ける配線板20又は図14に於ける配線板43に適用できる配線板を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は組み立てた上面図を示す。配線板70は、複数の配線72と接触片71とを両面に形成し、両端にコネクタ73を設ける。なお、74,75は本体の上板と下板とに対する位置合わせ用の突部と凹部とを示す。この配線板70を、(C)に示すように、配列された挿入穴5の両側に配置し、コネクタ73により配線板70の配線72を順次直列的に接続し、図示を省略したプロセッサ側と接続する。なお、コネクタ73の厚さは、挿入穴5の直径と、配線板70の厚さとに対応して選定し、隣接する配線板70の配線72を、側面接触のような状態で、コネクタ73を介して相互に接続し、プロセッサ側に対して全体として蛇行状な接続構成とする。
【実施例4】
【0047】
図18は、本発明の実施例4の説明図であり、入出力デバイスとしてスピーカを適用した場合を示し、(A)は機能ブロック図、(B)は複数の機能回路部の接続説明図であり、80は機能回路部、81はスピーカ、82はスピーカ駆動用のトランジスタ、83はD/A変換器、84は直列並列変換器(SP)、85は比較器、86は記憶部、87は検出器、88は並列直列変換器(PS)、89は固定値レジスタ、L1,L2は配線、L3,L3a,L3bは直列接続配線を示す。なお、機能回路部80の動作電圧を供給する配線は図示を省略しているが、図10又は図14に示すように、複数の配線を設けることができるから、これらの配線の一部を利用することができる。又直列並列変換器84と並列直列変換器88とD/A変換器83とを含む回路に於けるクロック信号は、配線L1を介して伝送されるデータに同期して生成する構成を設けて発生させるか、又は図示を省略した配線を介してプロセッサ側から供給する構成とすることができる。或いは、8B10B符号等によって、データにクロック信号を重畳して伝送する構成を適用することも可能である。
【0048】
通常の携帯電話機に於いては、スピーカは受話器として、例えば、図1に示すように、1個設けられているが、複数設けることにより、ステレオ再生が可能となる。又スピーカが小口径であっても、複数設けることにより、大口径のスピーカに近い音質並びに音量を得ることができる。従って、本体の所望の位置及び所望の個数を設けることにより、ユーザの希望するスピーカ構成を容易に実現できる。その為に、スピーカ81を含む機能回路部80を、例えば、図14に示す基部31に設ける。その場合、スピーカ81は上向きとする。又配線L1、L2及び電源用やクロック信号用等の配線は、例えば、図14の配線板43の側面の配線45とし、又直列接続配線L3,L3a,L3bは、下板42に設けた直列接続配線とすることができる。
【0049】
そして、図1に示す本体1に形成した挿入穴5の位置を選択し、機能回路部80を実装した基部と一体化された挿入部を挿入すると、機能回路部80の検出器87は、例えば、図16に示す直列接続配線の一部を構成するリング部61に接触した接触部66の延長接続片68と、延長部62と接触した接触部67の延長接続片69との間に接続された状態となる。そして、複数の挿入部を設けた場合、検出回路87は、プロセッサ側に対して直列に接続され、プロセッサ側からの指示情報の受信及びそれに対する応答情報や実装情報等をプロセッサ側に送出することができる。従って、複数の機能回路部80を設けた場合、図18の(B)に示すように、各機能回路部80は、配線L1,L2に対して並列的に接続され、直列接続配線L3に対して直列的に接続された構成となる。
【0050】
又直列並列変換器84は配線L1に接続され、並列直列変換部88は配線L2に接続される。直列並列変換器84は、プロセッサ(図示を省略)側から直列データとして伝送するスピーカ81のアドレス情報やID情報等による指定情報及び音声情報(通話音声及び音楽を含む)を並列情報に変換し、比較器85により記憶部86に記憶されたアドレス情報やID情報等の指定情報と比較し、比較一致により、自機能回路部80が指定されたことを識別すると、D/A変換器83を動作状態として、直列並列変換器84により変換された並列データをアナログ音声情報に変換し、トランジスタ82によりスピーカ81を駆動する。この場合、直列並列変換器84とD/A変換器83との間にバッファメモリ(図示を省略)を設けて、音声の連続再生を可能とすることができる。
【0051】
又並列直列変換器88は配線L2に接続され、例えば、直列接続配線L3aを介してプロセッサ側からの指示に従って、記憶部86に格納したアドレス情報やID情報等の指定情報を並列直列変換器88に入力し、変換した直列データを、配線L2を介してプロセッサ側へ送出することができる。それにより、プロセッサ側に於いて、入出力デバイスの種別と指定情報とを認識することができる。なお、スピーカ81を除く機能回路部81は、半導体集積回路により構成することができるから、数mmの直径のスピーカ81と共に、例えば、図10に示す基部7h内に設けることができる。又更に口径の大きいスピーカ81の場合は、図14に示す基部31を大きくして、その内部に設けることができる。
【実施例5】
【0052】
図19は、本発明の実施例5の説明図であり、入出力デバイスとしてマイクロホンを適用した場合を示し、90は機能回路部、91はマイクロホン、92は増幅器、93はA/D変換器、94は直列並列変換器(SP)、95は比較器、96は記憶部、97は検出器、98は並列直列変換器(PS)、L1,L2,L3a,L3b,L4は配線を示す。この実施例に於いても、機能回路部90の動作電圧を供給する為の配線は、図示を省略しているが、図10又は図14に示すように、複数の配線を設けることができるから、これらの配線の一部を利用することができる。又配線L4によりクロック信号を伝送する場合を示す。
【0053】
携帯電話機に於いては、例えば、図1に示すように、1個のマイクロホンを所定の位置に設けるのが一般的であるが、ステレオ音声とする為には、少なくとも2個のマイクロホンが必要である。その場合、ハンズフリーとして通話する場合もあり、又音源位置を認識する場合は、2個以上のマイクロホンを配置することが望ましいものである。そこで、ユーザの希望する任意の位置を選択して、このマイクロホン91を、前述のスピーカやキースイッチ部と同様に設けるものである。例えば、マイクロホン91を含む機能回路部90を搭載した基部の下方の挿入部を、図1に示す複数の挿入穴5の位置を選択して挿入配置することができる。即ち、キースイッチ部やスピーカ等と共に、所望の位置に配置することができる。
【0054】
このマイクロホン91を含む機能回路部90を、例えば、図14に示す基部31に設ける。又配線L1、L2、L4は、例えば、図14の配線板43の側面の配線45とし、又直列接続配線L3a,L3bは、下板42に設けた直列接続配線とすることができる。そして、例えば、図1に示す本体1に形成した挿入穴5に、機能回路部90を実装した基部と一体化された挿入部を挿入する。それにより、機能回路部90の検出器97は、例えば、図16に示す直列接続配線の一部を構成するリング部61に接触した接触部66の延長接続片68と、延長部62と接触した接触部67の延長接続片69との間に接続された状態となる。そして、複数の挿入部を設けた場合、検出回路97は、プロセッサ側に対して直列に接続され、プロセッサ側からの指示情報の受信及びそれに対する応答情報や実装情報等をプロセッサ側に送出することができる。
【0055】
マイクロホン91に入力された音声信号に対応する出力信号を増幅器92により増幅し、A/D変換器93によりディジタル信号に変換し、並列直列変換器98により直列データに変換して、配線L2に送出する。この配線L2に他のマイクロホンを含む入出力デバイスが接続されている場合に、配線L2上のデータが衝突しないように、配線L1を介してプロセッサ側からの指定情報を直列並列変換器94により並列データに変換する。この時、配線L4を介して伝送されたクロック信号を基に、直列並列変換処理を行うことができる。
【0056】
又プロセッサ側からの指定情報と、記憶部96に記憶された自機能回路部91の指定情報とを比較器95により比較し、比較一致により自機能回路部91が指定されていると判断し、並列直列変換器98により変換された直列の音声データを配線L2に送出する構成とすることができる。この場合、A/D変換器93により変換した音声データをバッファ(図示を省略)に入力し、比較器95の比較一致信号に従って所定の時間に、音声データを配線L2に送出する構成とすることができる。
【0057】
又図18に示すスピーカ81を含む機能回路部80と同様に、マイクロホン91を含む機能回路部90は、プロセッサ側との間のデータの送受信について、ローカル・エリア・ネットワークに於いて知られている伝送制御手段を適用して、指定された機能回路部に対するデータの送受信制御を行うことができる。
【0058】
図20は、プロセッサCPUと入出力デバイスdとの接続構成の説明図であり、(A)は、図2の(C)又は図5に示す配線構成の場合を示し、X,Y方向の配線の位置情報により、入出力デバイスdをそれぞれプロセッサCPU側に於いて認識し、複数種類の入出力デバイスdが搭載された場合でも、それぞれの搭載位置と種別とを認識することができる。従って、入出力デバイスdが、前述のマイクロホン91を含む場合に、プロセッサCPUは、その指定情報を送出して音声データを受信処理し、携帯電話機等の場合は、その音声データを変調して送信することになる。又スピーカを含む場合は、プロセッサCPUからX,Y方向の配線により指定し、この配線又は平行に設けた配線を介して音声データを送出することにより、スピーカを駆動することができる。又入出力デバイスdが、キースイッチ部の場合、図5について説明したように、押し下げによりオンとなった接点の位置情報と機能との関連付けに従って、プロセッサCPUは入力処理を行う。又入出力デバイスdとして発光ダイオード等による表示部とした場合、プロセッサCPUは、その搭載位置と種別とを認識し、所望の表示制御を行うことができる。なお、発光ダイオード等の発光素子による表示部は、例えば、図1に示す本体1の複数の挿入穴5の位置を選択して配置することができる。この場合、異なる複数の発光色対応の表示部として、本体の挿入穴の位置を選択して配置し、プロセッサ側で、発光色とその配置位置とを認識しておくことにより、制御状態等を発光色により表示制御することができる。
【0059】
又図20の(B)は、プロセッサCPUに対して入出力デバイスdを直列接続した配線構成を示し、例えば、図18及び図19に示す直列接続配線L3a,L3bにより直列接続し、本体の挿入穴に挿入した入出力デバイスdがプロセッサCPUに直列接続される。プロセッサCPUから複数の入出力デバイスdを選択指定する為には、IPアドレスやMACアドレス等のアドレス割り当て、このアドレスによって指定することができる。その場合、アドレスのビット数が多いことにより、入出力デバイスdの回路規模が大きくなる可能性がある。しかし、前述の各実施例に於ける直列接続配線に、実装した入出力デバイスdの検出器(図18又は図19参照)が直列に接続されるから、隣接した他の入出力デバイスdとの区別を容易に行うことができる識別子(ID)をそれぞれ付与して、プロセッサCPU側から選択指定することができる。又図17に示す配線板を用いた場合は、複数の配線により入出力デバイスdがプロセッサCPUに並列接続されることになる。この場合も、前述の直列接続配線の構成を併用して、選択指定を容易とする構成とすることができる。
【0060】
(付記1)上板に形成した複数の挿入穴と、該挿入穴内に配置した複数の導電性の接触片と、プロセッサ側と接続し且つ前記接触片と接続した複数の配線とを有する本体と、前記挿入穴に挿入して固定し且つ前記接触片と接触する導電性の接触片を設けた挿入部と、該挿入部と連結した基部と、該基部に搭載し前記接触片及び前記配線を介して前記プロセッサ側と接続する機能回路部とを有する入出力デバイスとを備えたことを特徴とする携帯型入出力装置。
(付記2)前記機能回路部をスイッチ接点を含み、キートップの押下によって前記スイッチ接点をオンとする構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記3)前記機能回路部を、スピーカと該スピーカを駆動する回路構成とを含み、前記本体のプロセッサ側から制御する構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記4)前記機能回路部を、マイクロホンと該マイクロホンの出力信号を増幅出力する回路構成とを含み、前記本体のプロセッサ側に伝送する構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記5)前記機能回路部を、発光素子を含み、該発光素子を前記プロセッサ側から発光制御する構成としたことを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
【0061】
(付記6)前記本体に、直交配置した複数の配線を設けて前記プロセッサ側と接続し、該配線の交差位置に該配線と接続した接触片を設け、前記機能回路部をスイッチ接点部とし、該スイッチ接点部に接続した接触片と前記挿入穴に設けた接触片とを接触させるように、前記入出力デバイスの挿入部を前記挿入穴に挿入して固定する構成を有することを特徴とする付記1記載の携帯型入出力装置。
(付記7)前記本体に、平行の複数の配線と接触片とを設けた配線板を、前記複数の挿入穴の配列に沿って配置し、前記配線板の前記接触片を前記挿入穴の側面側の接触片としたことを特徴とする付記1又は付記6記載の携帯型入出力装置。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施例1の説明図である。
【図2】挿入穴とキースイッチ部との説明図である。
【図3】キー配置説明図である。
【図4】キー配置説明図である。
【図5】制御回路の要部説明図である。
【図6】設定操作説明図である。
【図7】再設定操作説明図である。
【図8】挿入穴とキースイッチ部との説明図である。
【図9】挿入穴の説明図である。
【図10】本発明の実施例2の説明図である。
【図11】挿入部接触片構成説明図である。
【図12】直列接続配線に対する接続構成の説明図である。
【図13】接点部及び直列接続配線の説明図である。
【図14】本発明の実施例3の説明図である。
【図15】挿入部の組み立ての概要説明図である。
【図16】直列接続配線の接点部の説明図である。
【図17】配線板の説明図である。
【図18】本発明の実施例4の説明図である。
【図19】本発明の実施例5の説明図である。
【図20】接続構成の説明図である。
【符号の説明】
【0063】
1 本体
2 表示部
3 スピーカ
4 マイクロホン
5 挿入穴
5a 円形穴
5b 溝部
6a〜6d 接触片
7 キースイッチ部
7a 挿入部
7b 突起部
7c キートップ
7d スプリング
7e スイッチ接点
7f 押圧部
7g 接触片
8 上板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上板に形成した複数の挿入穴と、該挿入穴内に配置した複数の導電性の接触片と、プロセッサ側と接続し且つ前記接触片と接続した複数の配線とを有する本体と、
前記挿入穴に挿入して固定し且つ前記接触片と接触する導電性の接触片を設けた挿入部と、該挿入部と連結した基部と、該基部に搭載し前記接触片及び前記配線を介して前記プロセッサ側と接続する機能回路部とを有する入出力デバイスと
を備えたことを特徴とする携帯型入出力装置。
【請求項2】
前記本体に、直交配置した複数の配線を設けて前記プロセッサ側と接続し、該配線の交差位置に該配線と接続した接触片を設け、前記機能回路部をスイッチ接点部とし、該スイッチ接点部に接続した接触片と前記挿入穴に設けた接触片とを接触させるように、前記入出力デバイスの挿入部を前記挿入穴に挿入して固定する構成を有することを特徴とする請求項1記載の携帯型入出力装置。
【請求項3】
前記本体に、平行の複数の配線と接触片とを設けた配線板を、前記複数の挿入穴の配列に沿って配置し、前記配線板の前記接触片を前記挿入穴の側面側の接触片としたことを特徴とする請求項1又は2記載の携帯型入出力装置。
【請求項1】
上板に形成した複数の挿入穴と、該挿入穴内に配置した複数の導電性の接触片と、プロセッサ側と接続し且つ前記接触片と接続した複数の配線とを有する本体と、
前記挿入穴に挿入して固定し且つ前記接触片と接触する導電性の接触片を設けた挿入部と、該挿入部と連結した基部と、該基部に搭載し前記接触片及び前記配線を介して前記プロセッサ側と接続する機能回路部とを有する入出力デバイスと
を備えたことを特徴とする携帯型入出力装置。
【請求項2】
前記本体に、直交配置した複数の配線を設けて前記プロセッサ側と接続し、該配線の交差位置に該配線と接続した接触片を設け、前記機能回路部をスイッチ接点部とし、該スイッチ接点部に接続した接触片と前記挿入穴に設けた接触片とを接触させるように、前記入出力デバイスの挿入部を前記挿入穴に挿入して固定する構成を有することを特徴とする請求項1記載の携帯型入出力装置。
【請求項3】
前記本体に、平行の複数の配線と接触片とを設けた配線板を、前記複数の挿入穴の配列に沿って配置し、前記配線板の前記接触片を前記挿入穴の側面側の接触片としたことを特徴とする請求項1又は2記載の携帯型入出力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−41656(P2006−41656A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215217(P2004−215217)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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