説明

携帯用簡易加熱器

【課題】簡単な構成で、飲料水等が入った耐熱型のペットボトル、ビン、缶、哺乳瓶、レトルト食品又はタオル等を容易に温められることが出来る、携帯用簡易加熱器。
【解決手段】被加熱物である清涼飲料水のビン6を収納できる大きさの、底面にマチ4aの付いた耐熱性の袋4の外周側面に断面波型の紙製シート5を設けた本体1、及び透水性の袋2aに入れた加水型発熱剤2から成る携帯用簡易加熱器を設け、上記本体1を扁平な支持物の上に立てて、本体1の開口部から上記加水型発熱剤2の袋2a及び上記ビン6を本体1に入れ、さらに、当該本体1内に水3を入れて上記加水型発熱剤2を発熱させて上記ビン6を加熱する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、災害時に、また、屋外において、乳幼児のミルク用、湯茶用などの飲料水、また、蒸しタオルを作る時のタオル等を適宜の温度に温められ、また、簡単に持ち運びできる、携帯用簡易加熱器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地震などの災害の被害の大きい時には、電気、ガス、及び水道などのライフラインの供給が停止され、通常の生活が出来なくなる。また、一度破壊されたライフラインは、復旧までに多大な時間がかかる。この様な中、災害地では、ガス漏れの恐れがあり、裸火の使用は厳重に禁止される場合もある。
【0003】
この様な災害時であっても、乳幼児のミルクを作る湯を沸かすことは必要であり、また、この様な時に、特に冬場に、被害に遭われた方たちに温かい湯茶や蒸しタオルを提供することは、被害者にとって心身共に癒され、喜ばれることとなる。
【0004】
一方、弁当や日本酒等の液状食品を加熱調理容器に封入し、この加熱調理容器に組み込まれた加熱装置である発熱剤によって、上記弁当や日本酒等を温めというものはある。これらの発熱剤としては、化学物質の発熱反応、例えば、酸化物に対する水の添加反応を利用するものなどが使用されている。
【特許文献1】特開2003−342558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これは、発熱剤に関する発明であって、この発熱剤を使用して弁当や日本酒等を温める際、加熱調理容器又はそれに代わるものを別途用意する必要がある。平常時なら、これらのものを用意することは容易であるが、災害時には容易でなく、例え、用意できたとしても時間がかかるものと推測される。
【0006】
そんな中、多くの人が日常的に飲料水等が入った350ml又は500mlの縦長の耐熱型のペットボトルをスーパーやコンビニで頻繁に購入使用している。これらのペットボトルは頑強であって、少々のことでは壊れず、また、開閉自在なキャップが付いているので、飲料水等の持ち運びや保存には最適なものである。よって、この様な耐熱型のペットボトル等を簡単に温めることが出来る携帯用の簡易加熱器があれば、災害時や屋外活動時等に大いに利用価値があるものとなる。
【0007】
そこで、この発明は、簡単な構成で、飲料水等が入った耐熱型のペットボトル、ビン、缶、哺乳瓶、レトルト食品又はタオル等を容易に温められることが出来る、携帯用簡易加熱器を提供することにより上記課題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、被加熱物を収納できる大きさの、底面にマチの付いた耐熱性の袋の外周側面に断熱用又は保温用シートを設けた本体と透水性の袋に入った加水型発熱剤から成る携帯用簡易加熱器を設け、上記本体を扁平な支持物の上に立てて、当該本体の開口部から上記加水型発熱剤を中に入れ、同様に被加熱物を当該本体に入れ、さらに当該本体に水を入れて上記加水型発熱剤を発熱させて上記被加熱物を加熱する構成とした、携帯用簡易加熱器とした。
【0009】
請求項2の発明は、被加熱物を収納できる大きさの、底面にマチのある耐熱性の主袋と当該主袋の外側又は内側に加熱剤及び水を入れる、耐熱性の副袋を設け、これらの主袋及び副袋の外周側面に断熱用又は保温用シートを設けた本体と透水性の袋に入れた加水型発熱剤から成る携帯用簡易加熱器を設け、上記本体を扁平な支持物の上に立てて、当該本体の主袋の開口部から被加熱物を当該主袋に入れ、また、副袋の開口部から上記加水型発熱剤を副袋に入れ、さらに当該副袋に水を入れて上記加水型発熱剤を発熱させて上記被加熱物を加熱する構成とした、携帯用簡易加熱器とした。
【0010】
請求項3の発明は、上記請求項1又は2の発明において、上記耐熱性の袋(主袋及び副袋を含む)がアルミニウム入りの素材から成る袋である携帯用簡易加熱器とした。また、請求項4の発明は、上記請求項1、2又は3のいずれかの発明において、上記断熱用又は保温用シートが紙製シートである携帯用簡易加熱器とした。また、請求項5の発明は、上記請求項1、2、3又は4のいずれかの発明において、上記断熱用又は保温用シートが、断面波型の紙製シートである携帯用簡易加熱器とした。また、請求項6の発明は、上記請求項1、2、3、4又は5のいずれかの発明において、上記加水型発熱剤は、粉体生石灰と粉体アルミニウムを混合して成り、発熱時には90°C〜100°Cを20分間維持する温度制御及び時間制御されたものである携帯用簡易加熱器とした。また、請求項7の発明は、上記請求項1項1、2、3、4、5又は6のいずれかの発明において、上記携帯用簡易加熱器が、上記加水型発熱剤に見合った量の水を入れた水袋を付加した構成とした、携帯用簡易加熱器とした。
【発明の効果】
【0011】
請求項1乃至7の各発明によれば、耐熱性の袋の外周側面に断熱用又は保温用シートを設けた本体と透水性の袋に入った加水型発熱剤をワンセットとし、扁平な本体の上、又は中に加水型加熱剤を添えれば、コンパクトな携帯用簡易加熱器となるので、保管や運搬の際嵩張らず、軽量、安価で簡単な構成の携帯用簡易加熱器を容易に得ることが出来る。これにより、広く、多くの人々の手に渡りやすい携帯用簡易加熱器を提供することが出来る。
【0012】
その結果、屋外において、また、災害時において、適宜の水を加えれば容易に飲料水や食料の入った耐熱性のペットボトルや、ビン、缶、哺乳瓶、レトルト食品又はタオル等を安全に温めることが出来る。また、火を使用しないので、火気厳禁の場所でも安心して使用することが出来る。さらに、使用後の処分も容易にできる。
【0013】
また、加熱器の本体は、底面にマチの付いた耐熱性の袋の外周に断熱用又は保温用シートを設けたものであるため、被加熱物を当該本体の袋の中に入れれば、床や机等の扁平な支持物の上に容易かつ確実に自立することが出来るため、中の水がこぼれる心配も無く、極めて安全である。また、加熱時、本体内は上記加熱剤で加熱されているが、本体の外周は断熱用又は保温用シートが設けられているため、当該断熱用又は保温用シートを手で触っても、火傷をすることもなく、安全である。
【0014】
また、上記効果に加え、請求項2の発明によれば、本体の袋が、被加熱物を入れる主袋と、加水型発熱剤及び水を入れる副袋とに分かれているため、ビンや缶等の被加熱物が発熱剤や加熱水に直接接触せず、従って濡れず、タオル等も直接袋に入れることが出来便利であるとともに、当該本体を繰り返し使用する際も袋内をすすいだりする必要がない。
【0015】
また、上記効果に加え、請求項3の発明によれば、耐熱性の袋をアルミニウム入りとしたため、可とう性もあり、強度も高く、軽量であり使い勝手もよい。また、請求項4の発明及び請求項5の発明は、断熱用又は保温用シートを紙製としたため、可とう性もあり、軽量で、これを着色すれば極めて見栄えもよいものとなる。また、特に断面波型の紙製シートとしているため、紙自体の層の間又は袋と当該紙との間に間隙が生じ、これらの間隙に空気の層が出来て断熱効果が高く、保温性にも富んでおり、また、可とう性が高く曲げやすい。
【0016】
また、請求項6の発明によれば、上記加水型発熱剤は、発熱時には90°C〜100°Cを20分間維持する温度制御及び時間制御されたものであるので、被加熱物を、通常、人が飲む湯茶等の温度に速やかに、かつ確実に加熱することができ、便利である。また、請求項7の発明によれば、当該加熱器に、上記加水型発熱剤に見合った量の水を入れた水袋を付加したため、加熱時に当該水袋を破って水を加熱器に加えるだけで、適切な加熱温度にすることができ、水の調達が容易であり、また、水の量を測る必要がない。従って、災害時や緊急時に極めて便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
被加熱物を収納できる大きさの、底面にマチの付いた耐熱性のアルミ袋の外周側面に断熱用又は保温用の断面波型の紙製シートを貼着した本体、透水性の袋に入れた加水型発熱剤、及び上記加水型発熱剤に見合った量の水を入れた水袋から成る携帯用簡易加熱器を設け、上記本体を扁平な支持物の上に立てて、当該本体の開口部から上記加水型発熱剤の入った袋を中に入れ、同様に被加熱物を当該本体に入れ、上記水袋を破って当該本体に水を入れて上記加水型発熱剤を発熱させて上記被加熱物を加熱する構成とすることにより、極めて安全にかつ確実に被加熱物を加熱することができる。
【実施例1】
【0018】
以下、この発明の実施例1を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の加熱時の使用状態を示す断面図、図2は同使用状態を示す斜視図、図3はこの発明の構成部品の斜視図である。この実施例1の携帯用簡易加熱器Aは、図3に示すように、被加熱物を収納できる大きさの袋状の本体1、略扁平な透水性の袋2aに入れた加水型発熱剤2、及び水3を入れた水袋3aの3つの部材から構成されている。
【0019】
上記本体1は、被加熱物を収納できる大きさの、底面にマチ4aの付いた耐熱性のアルミニウム入りの素材から成る袋4を設け、当該袋4は底面のマチ4aを折り畳めば、扁平なシート状になるものである。この袋4を扁平にした状態で、当該袋4の外周に、断面波型の紙製シート5を貼着している。この紙製シート5は断熱用又は保温用のもので、ある程度厚み及び強度があり、かつ、可とう性を有するもので、上記袋4の底面のマチ4a及び上端側部を除き、袋4の外周面を被っている。
【0020】
上記略扁平な透水性の袋2aに入れた加水型発熱剤2は、粉体生石灰(CaO)と粉体アルミニウム(Al)を総重量当り1〜2:1〜2の割合の範囲で混合して形成されたものである。ここでは、株式会社協同製の発熱剤を使用する(特開2003−342558号公報参照)。この発熱剤は、約90°C〜100°Cの温度を少なくとも20分間維持できるように温度制御及び時間制御されている。また、これらの粉体生石灰と粉体アルミニウムを入れる袋2aは透水性のものを使用している。
【0021】
さらに、上記水3を入れた水袋3aは、上記加水型発熱剤2の中の粉体生石灰と反応させることにより、発熱してアルミン酸カルシウムを生成するものである。ここでは、株式会社菅原冷蔵社製の水袋の水を触媒水として使用するが、この水は、塩水以外ならば、水道水の他、池水、川水、雨水等なんでも良い。使用する水量としては、発熱剤の重量の3倍以下で良いが、2倍量相当が適量である。
【0022】
次に、この携帯用簡易加熱器Aの使用の仕方を説明する。まず、扁平に折り畳まれた本体1、扁平な袋2aに入れた加水型発熱剤2及び上記加水型発熱剤2に見合った量の水3を入れた水袋3aをワンセットにしたものを用意する。
【0023】
そして、この中から、本体1を取り出し、この本体1の外周の紙製シート5を丸くして内部の袋4の底面のマチ4aを広げ、本体1を略円柱状にし、図1及び図2に示すように扁平な場所に立てる。その後、この本体1の袋4の上部開口部から上記加水型発熱剤2の入った袋2aを本体1の内部の底面に載置し、同様にして、当該加水型発熱剤2の袋2aの上に被加熱物である清涼飲料水のビン6を入れる。そして上記水袋3aを破って本体1内に水3を入れ、上記加水型発熱剤2を発熱させて上記ビン6を温める。このとき、本体1の袋4の上部開口部を開いたままでも良く、また当該開口部をクリップ等(図示省略)や図4に示すように、袋4の開口部に予め設けた嵌合型の開閉シール部4bで閉じておいても良い。
【0024】
本体1の袋4内に入れられた水3により、加水型発熱剤2の中の粉体生石灰と水3が反応して第1発熱反応が起こり、アルミン酸カルシウムを生成し、この生成されたアルミン酸カルシウムと加水型発熱剤2の中の粉体アルミニウムが反応して第2発熱反応が起こり、加水型発熱剤2は発熱し、本体1の袋4内は水蒸気で満たされ、この水蒸気と共に上記清涼飲料水のビン6は加熱される。
【0025】
この清涼飲料水のビン6が350mlの容量の場合には、5〜6分で65°C〜72°Cに上昇し、約15分間加熱することが出来る。また、この時、本体1の外周には紙製シート5が被覆されているため、当該紙製シート5が袋4の内部の保温効果を有して効率よく加熱が行われると共に、当該紙製シート5が外部に対しては断熱効果を有し、当該紙製シート5を手で触っても左程熱くなっておらず、火傷したりする恐れが無く、安全である。
【0026】
使用後の上記発熱剤2は、粉体アルミニウムと生石灰の化合生成物であるので、土壌の改良剤として活用することが可能であり、酸性土壌をアルカリ性土壌に変えることが確認されている。さらに、この加水型発熱剤2は、発熱時は無臭であり、水素ガスを少量発生させるが人体には無害である。
【実施例2】
【0027】
図5はこの発明の実施例2の加熱使用時の断面図を示すものである。この実施例2の携帯用簡易加熱器Bは、図5に示すように、上記本体1の袋4を主袋7と副袋8に分けたものであり、これらの主袋7と副袋8との一側を貼着し、さらに、これらの外周に上記紙製シート5を巻きつけて貼着したものである。そして、被加熱物である清涼飲料水のビン6を主袋7内に入れ、上記加水型発熱剤2の袋2aと水3を副袋8に入れ、当該副袋8の上部開口部を閉じることにより、当該加水型発熱剤2が水と反応し、上記実施例1と同様に副袋8の内部は水蒸気で充満し、この副袋8に隣接した主袋7内の上記ビン6も熱せられる。なお、これらの主袋7と副袋8は、別個の袋を張り合わせても良く、主袋の外側又は内側にポケット(図示省略)を設けて、このポケットを副袋としても良い。なお、上記主袋7は、上記袋4と同様に底面にマチ7aの付いた耐熱性のものである。
【0028】
また、上記図5の説明では主袋7に被加熱物である清涼飲料水のビン6を入れて、当該被加熱物を加熱する構成としたが、この実施例2の場合は、上記主袋7に直接水やその他の被加熱物を入れて温め、加熱後これらの被加熱物を主袋7から取り出し使用することもできる。また、お酒等の販売において、お酒が入ったカップと本件携帯用加熱器Bをワンセットとして販売すれば、購買者は、カップを主袋7に入れ、袋2aに入った加水型発熱剤2及び水3を副袋8に入れれば、その場で熱燗が飲め、極めて便利である。
【0029】
これらの携帯用簡易加熱器A、Bを使用すれば、裸火の使用が禁止される都会型の災害緊急時や、緊急に少量のものの加熱を行いたい場合に使用できる。例えば、授乳用ミルクの加熱、湯茶用の加熱、その他の飲料の加熱、また、レトルト食品(例えば、スープ、カレーのルー、シチュー等々)の加熱、さらに、濡れタオルを耐熱性の袋に入れて加熱した蒸しタオルの作成、また、同様の耐熱性の袋に、例えば、冷や飯と水を入れてお粥を作ったり、具を温めるだけの簡単な調理等も行うことが出来る。さらに、哺乳瓶、箸、ナイフ、フォーク、スプーン等をこの中に入れて加熱することにより、殺菌することも出来る。勿論これらに限らず、他の多くの目的に使用することが出来る。
【0030】
上記実施例においては、上記袋4はアルミニウム入りの素材から成る袋としたが、これに限らず、耐熱性の袋であれば、プラスチック等、他の材質でも良い。また、上記紙製シート5は、袋4のマチ4aを除く全ての外周を被うものでなくても良く、加熱される袋4の外周の一部であればよい。また、この紙製シート5は断面波型としているが、この断面波型の詳細は、図6の(イ)図に示すように完全に断面波型の紙、(ロ)図に示すように断面波型の紙の一面に平坦な紙を貼着したもの、及び(ハ)図に示すように断面波型の紙の両面に平坦な紙を夫々貼着したものを含んでおり、これらの場合、当該シート5と袋4又は7等との間、又はシート5自体の紙の層の間に多数の間隙を有し、これらの間隙に空気が入るためより高い断熱効果を生じさせる。また、この紙製シート5は袋4の外周に貼着しているが、貼着に限らず、適宜の方法で袋4の外周に設ければよい。また、材質も断面波型の紙製シートに限らず、紙製のシート、プラスチック製のシート等、可とう性があれば適宜の材質で良く、要は断熱用又は保温用シートであれば良い。
【0031】
また、上記実施例では、加水型発熱剤2により制御した温度を約90°C〜100°Cとしているが、制御する温度はこれに限らず、所望の温度にすれば良い。よって、ペットボトルの加熱に際して、加水型発熱剤2により制御したい温度が高すぎると判断したときは、これらの温度をもっと低い温度に設定すれば良い。さらに、加水型発熱剤2として、粉体生石灰と粉体アルミニウムから成る株式会社協同製の加水型発熱剤を使用しているが、加水型発熱剤としては、これに限定されるものではなく、加水型の発熱剤であれば何でも良い。また、この加水型発熱剤2は透水性の袋2aに入っているが、加熱器の使用時に、袋2aから取り出して、袋4又は副袋8に加水型発熱剤2のみを入れても良い。
【0032】
また、水3を入れた水袋3aとして、株式会社菅原冷蔵社製の水袋を使用しているが、この水もこれに限定するものではなく、本願の効果を奏するものであればよい。また、上記実施例では、上記加水型発熱剤2に見合った量の水3を入れた水袋3aを、本体1及び上記加水型発熱剤2とワンセットとしているが、これに限らず、本体1及び上記加水型発熱剤2とで当該携帯用簡易加熱器を構成し、水は別途、適宜調達する構成とすることも出来る。特にその場合、加水型発熱剤2の量及び所定の加熱温度に見合った量の水の量を表示しておくと良い。また、上記清涼飲料水のビン6を加熱する際に、加水型発熱剤2の扁平な袋2aを本体1の袋4の底面上に載置し、その上に上記ビン6を立てているが、発熱剤2を入れる袋2aは、扁平なものに限らず、立体的なものでも良く、また、袋4の中に配置するのも底面に限定するものではなく、例えば、袋4の下部側面などに配置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施例1の携帯用簡易加熱器でビンを加熱している状態を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例1の携帯用簡易加熱器でビンを加熱している状態を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施例1の携帯用簡易加熱器の構成部品である、本体、加水型発熱剤及び水を入れた水袋を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施例1の携帯用簡易加熱器の本体の変形を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施例2の携帯用簡易加熱器でビンを加熱している状態を示す断面図である。
【図6】この発明の実施例1及び2の携帯用簡易加熱器に使用する断面波型の紙製シートの3種類の拡大断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 本体 2 加水型発熱剤
2a 袋 3 水
3a 水袋 4 袋
4a マチ 4b 開閉シール部
5 紙製シート 6 清涼飲料水のビン
7 主袋 7a マチ
8 副袋


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を収納できる大きさの、底面にマチのある耐熱性の袋の外周側面に断熱用又は保温用シートを設けた本体と透水性の袋に入れた加水型発熱剤から成る携帯用簡易加熱器を設け、上記本体を扁平な支持物の上に立てて、当該本体の開口部から上記加水型発熱剤、被加熱物及び水を当該本体内に入れて上記加水型発熱剤を発熱させて上記被加熱物を加熱する構成としたことを特徴とする、携帯用簡易加熱器。
【請求項2】
被加熱物を収納できる大きさの、底面にマチのある耐熱性の主袋と当該主袋の外側又は内側に加熱剤及び水を入れる、耐熱性の副袋を設け、これらの主袋及び副袋の外周側面に断熱用又は保温用シートを設けた本体及び透水性の袋に入れた加水型発熱剤から成る携帯用簡易加熱器を設け、上記本体を扁平な支持物の上に立てて、当該本体の主袋の開口部から被加熱物を当該主袋に入れ、また、副袋の開口部から上記加水型発熱剤及び水を副袋に入れて上記加水型発熱剤を発熱させて上記被加熱物を加熱する構成としたことを特徴とする、携帯用簡易加熱器。
【請求項3】
上記耐熱性の袋がアルミニウム入り素材の袋であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の携帯用簡易加熱器。
【請求項4】
上記断熱用又は保温用シートが紙製シートであることを特徴とする、請求項1、2又は3のいずれかに記載の携帯用簡易加熱器。
【請求項5】
上記断熱用又は保温用シートが、断面波型の紙製シートであることを特徴とする、請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の携帯用簡易加熱器。
【請求項6】
上記加水型発熱剤は、粉体生石灰と粉体アルミニウムを混合して成り、発熱時には90°C〜100°Cを20分間維持する温度制御及び時間制御されたものであることを特徴とする、上記請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の携帯用簡易加熱器。
【請求項7】
上記携帯用簡易加熱器が、上記加水型発熱剤に見合った量の水を入れた水袋を付加した構成としたことを特徴とする、上記請求項1、2、3、4、5又は6のいずれかに記載の携帯用簡易加熱器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−130384(P2007−130384A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−328789(P2005−328789)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(504442735)株式会社パル・コーポレーション (7)
【Fターム(参考)】