説明

携帯端末

【課題】落下等の衝撃が特定部位に集中しない携帯端末を提供する。
【解決手段】携帯端末10は、下筐体11,上筐体12,連結部13,第1回動部材33,第2回動部材34を備え、閉じ状態から横開き状態とするとき、第1係合手段15の第1係合部である係合ピン45と第2係合部46としての第1収容部55および第2収容部56とが係合することにより、上筐体12を片持ち支持する第2回動部材34を補助する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1筐体および第2筐体が連結部により、折り畳み可能に連結された携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの携帯端末において、従来より2つの筐体が連結部を介して回動自在に連結された折りたたみ式タイプのものが広く普及している。例えば、下筐体(第1筐体)は、携帯端末を使用する際に、使用者が手で保持するもので、表面に入力キーおよび機能キーを多数備えた操作部が設けられており、上筐体(第2筐体)には、表面に表示部(LCD)が設けられているものが知られている。
一方、特許文献1によれば、連結部は、第1回動部材と、第1回動部材の中央部以外の箇所に連結され、第1回動部材と交差する方向に、上筐体に連結される第2回動部材とを有するものが開示されている。
【0003】
この携帯端末によれば、上筐体および下筐体を閉じた状態から第1回動部材を中心として上筐体を下筐体に対して回動させることで、いわゆる縦開きの操作が可能になるとともに、上筐体および下筐体を閉じた状態から第2回動部材を中心として上筐体を下筐体に対して回動させることで、いわゆる横開きの操作が可能である。
【0004】
ここで、縦開きおよび横開き可能な携帯端末は、下筐体と上筐体とを第2回動部材が片側端部のみで支持している。すなわち、下筐体および上筐体は第2回動部材でそれぞれが片持ち支持されている。このため、携帯端末を横開きとするとき、第2回動部材に比較的大きな負荷がかかることが考えられる。
特許文献1には携帯端末を横開きするときに、下筐体の長手方向中央部に設けられた凸部と、上筐体の長手方向中央部に設けられた緩衝部材とを係合させる携帯端末が提案されている。
特許文献1の携帯端末によれば、携帯端末を横開きするときに、第2回動軸を中心とする回動を規制することにより、横開き状態が安定するとされている。
【特許文献1】特開2006−22899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、携帯端末が横開きの状態で例えば落下して、下筐体および上筐体が互いに近づくように変位する外力が加わると、下筐体と上筐体とを第2回動部材が片側端部のみで支持している片持ちであるため、第2回動部材の片側端部に負荷が集中し、特定部位が破損する可能性がある。
しかしながら、特許文献1では、落下等による衝撃が第2回動部材の特定部位に集中することを低減することを目的としたものではないため、第2回動部材を保護する効果を期待できない。
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、その目的は、落下等の衝撃が第2回動部材の特定部位に集中しない携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯端末は、操作部を備えた第1筐体と、表示部を備えた第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体とを回動可能に連結する連結部と、を備えた携帯端末において、前記連結部は、前記第1筐体に連結されて第1回動軸を中心に前記第1筐体に対して前記第2筐体を回動可能とする第1回動部材と、前記第2筐体の短手方向端部に連結されて前記第1回動軸と直交する第2回動軸を中心に前記第1筐体に対して前記第2筐体を回動可能とする第2回動部材とからなり、前記第1筐体は、前記操作部を備えた面において、前記第1筐体が前記連結部と前記連結される側と長手方向の反対側に第1係合部を有し、前記第2筐体は、前記表示部を備えた面の長手方向において、前記第1係合部と対応する位置に前記第2回動部材が前記連結部と連結される側と反対側に第2係合部を有し、前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合う閉じ状態では、前記第1係合部と前記第2係合部とはロックされず、前記第2筐体が前記第2回動軸を中心に回動して開いた状態では、前記第1係合部と前記第2係合部とが係合しロックされることを特徴とする。
【0008】
ここで、第1回動軸および第2回動軸とは、第1筐体および第2筐体が閉じ状態から縦開き状態あるいは横開き状態に移行する際の第1筐体および第2筐体の回転中心線の方向を指す。
一方、第1回動部材および第2回動部材とは、第1筐体に対して第2筐体が回転するための支軸としての部材であり、第1筐体に対する第2筐体の回転に伴って当該第1回動部材あるいは第2回動部材が軸まわりに回転する。
【0009】
この構成によれば、第2筐体は、表示部を備えた側の長手方向において、第2回動部材が連結部と連結される側と反対側に第2係合部を有する。また、第1筐体は、第2係合部と対面する操作部を備えた面に第1係合部を有する。
そして、この構成によれば、閉じ状態では第1係合部と第2係合部とはロックされないため、閉じ状態から縦開き状態に移行する際に、第1係合部と第2係合部とが障害とならずに、第2筐体が第1回動軸を中心に第1筐体に対して円滑に回動する。
【0010】
また、この構成によれば、第1筐体に対して第2筐体が第2回動軸を中心に回動を開始すると、第1係合部と第2係合部とが係合しロックされるため、閉じ状態から横開き状態に移行を開始してから完全な横開き状態となるまでの間、例えば携帯端末が落下して、外力が第1筐体あるいは第2筐体に加わっても、落下による負荷の一部を第1係合部および第2係合部で支えることができる。
これにより、落下等による負荷が第2回動部材に集中することを防いで、第2回動軸部材の破損を防止できる。
【0011】
さらに、本発明は、前記第2係合部には磁石が設けられ、前記第1係合部は磁性体で構成されて、前記磁石の磁力により当該第1係合部は突出して前記第2係合部と係合することを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、携帯端末が閉じ状態において、第1係合部が磁力により突出し、第2係合部に対してロックしないように係合する。
このため、閉じ状態から縦開き状態に円滑に移行できるとともに、閉じ状態から横開きを開始すると速やかにロックさせることができる。
【0013】
また、本発明は、前記第2係合部の磁石は、前記第1係合部が突出する方向の側部に配置されていることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、第1係合部が突出する方向の側部に磁石が配置されているので、携帯端末が閉じ状態において、第1係合部が第1筐体内に収容されていても、第1係合部を磁石の磁力で確実に突出させることができる。
【0015】
さらに、本発明は、前記第1筐体において、前記第1係合部と一定距離だけ離れた位置であって、前記第2筐体と対向する面と反対側に磁石を備え、前記第2筐体が前記第1筐体に対して第1回動軸を中心に回動して開いた状態において、当該磁石の磁力により前記第1係合部が突出しないよう構成したことを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、第2筐体が第1回動軸を中心に回動して開いた縦開き状態においては第2係合部の磁石の磁力の影響が無くなるため、第1筐体内の磁石の磁力の影響が相対的に強くなり、これにより第1筐体内の磁石により第1係合部が第1筐体から突出しないように収容される。
このように、第2筐体が第1回動軸を中心にして開いた縦開き状態で第1係合部を第1筐体から突出させないようにできるので、例えば、通話時に第1係合部が第1筐体から突出して障害となる虞はない。
【0017】
また、本発明は、前記第1筐体において、前記第1係合部と前記磁石との間に板金を配置したことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、第1係合部と第1筐体内の磁石との間に板金が配置されているため、板金の材質、厚み、面積等を適宜選択することにより第1係合部に影響を及ぼす第1筐体内の磁石の磁力を設定でき、これにより第1係合部を突出させた際に、所定の突出位置に第1係合部を保持できる。
【0019】
さらに、本発明は、前記第1係合部は、第1突出部と、前記第1突出部と交差し、前記第2回動軸に沿う第2突出部とを有する係合ピンで構成され、前記第2係合部は、開口部に前記第1突出部を収容し、前記第2筐体に対して前記第2回動軸を中心に回動する第1収容部と、開口部に前記第2突出部を収容し、前記第2筐体に固定された第2収容部と、から構成されることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、第2回動軸を中心として第1筐体に対する第2筐体の回動を開始して閉じ状態から横開き状態に移行を開始したとき、第2筐体に連動して第2収容部も回動するため、第1収容部の開口部に対して第2収容部の開口部の開口方向が変わり、これにより第1係合部である係合ピンが第2係合部から引き抜かれることがなく、第1係合部および第2係合部のロックが得られる。
【0021】
また、本発明は、前記第1収容部の開口部は、前記第1突出部を収容して前記第2筐体を前記第2回動軸を中心に回動する際、前記第1筐体の操作部面と対面する位置となることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、第2筐体が第2回動軸を中心に回動する際に、第1収容部は開口部が第1筐体の操作部面と対面する位置となるように静止させた状態に保たれるため、第1突出部を第1収容部の開口部に収容させた状態を維持しながら、第2筐体を円滑に回動させることができる。
【0023】
さらに、本発明は、前記第2収容部の開口部が凹状に形成され、前記開口部の底部から開口に向かって曲率が大きくなる曲面を有していることを特徴とする。
【0024】
第2収容部の開口部曲面が底部から開口に向かって曲率が大きくなるように形成されているので、第2収容部が第2筐体に連動して回動する際に、係合ピンの第2突出部を第2収容部の開口で拾い易くできる。
【0025】
また、第2収容部の開口部に対して第1収容部の開口部を一致させるリターンスプリングが設けられていることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、携帯端末を閉じた状態や、第1回動軸を中心として携帯端末を開く、いわゆる縦開きの状態において、第1収容部の開口部と、第2収容部の開口部とを一致させて確実に連続させることができる。
これにより、第1回動軸を中心として第1筐体を回動させて閉じ状態から縦開き状態に移行させる際、第1係合部である係合ピンが第1収容部および第2収容部から円滑に抜け出し、これにより携帯端末の回動に支障が生じる虞がない。
【0027】
さらに、本発明は、前記第2筐体と、前記連結部が連結される面において、前記第2回動軸部材が配置される側と短手方向の反対側に一対の係合部を備え、前記第1筐体と前記第2筐体が重なる状態において、前記一対の係合部により前記第2回動軸を中心とする回動が規制されることを特徴とする。
【0028】
この構成により、第1筐体と第2筐体とが重なる閉じ状態において、一対の係合部による係合を外さない限り、第2回転軸を中心とする回動が規制されるため、不用意に第2筐体が第2回転軸を中心として回動することを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の携帯端末によれば、第1筐体および第2筐体の相対位置を維持する係合部を設けることで、落下等の衝撃が第2回動部材の特定部位に集中することを防止できるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態に係る携帯端末について、図面を参照して説明する。
図1〜図4に示すように、本発明に係る実施形態の携帯端末10は、下筐体(第1筐体)11と、上筐体(第2筐体)12と、下筐体11および上筐体12を連結した連結部13と、下筐体11および上筐体12の相対位置を維持する第1係合手段15および第2係合手段16(図3(B)、図4参照)を備えている。
この携帯端末10は、下筐体11および上筐体12が互いに重なり合う閉じ状態と、閉じ状態から第1回動軸31を中心として下筐体11に対して上筐体12および連結部13が一体的に回動することによる縦開き状態と、閉じ状態から第2回動軸32を中心として下筐体11および連結部13に対して上筐体12が回動することによる横開き状態とが得られる。
【0031】
下筐体11は、閉じ状態において、上筐体12と対向する表面11Aに入力キー24および機能キー25を多数備えた操作部23が設けられている。
また、上筐体12は、閉じ状態において、下筐体11と対向する表面12Aに表示部(LCD)28が設けられている。
【0032】
連結部13は、連結部本体13Aと、第1回動部材33(図6も参照)と、第2回動部材34とからなる。
第1回動部材33は、下筐体11と連結部本体13Aとを連結するとともに、下筐体11に対して連結部本体13Aが回動するための支軸部材である。
この第1回動部材33は、その軸線が前述した第1回動軸31に沿って配置され、下筐体11の厚み方向に対して直交するとともに、下筐体11の短辺方向(幅方向)に沿って設けられている。
【0033】
第2回動部材34は、上筐体12と連結部本体13Aとを連結するとともに、下筐体11および連結部本体13Aに対して上筐体12が回動するための支軸としての部材とされている。
この第2回動部材34は、その軸線が前述した第2回動軸32に沿って配置され、上筐体12の厚み方向に対して直交するとともに、上筐体12の長辺方向(長手方向)に沿って設けられている。
このような第2回動部材34は、一端部が連結部本体13Aに連結され、他端部が上筐体12に連結されている。従って、上筐体12は、第2回動部材34により片持ち支持されている。
【0034】
ここで、第1回動軸31および第2回動軸32とは、携帯端末10が閉じ状態から縦開き状態あるいは横開き状態に移行する際の下筐体11および上筐体12の回転中心線の方向を指す。
具体的には、第1回動軸31は下筐体11の厚み方向に対して直交するとともに下筐体11の短辺方向(幅方向)に沿う方向とされている。また、第2回動軸32は上筐体12の厚み方向に対して直交するとともに上筐体12の長辺方向(長手方向)に沿う方向とされている。これらの第1回動軸31および第2回動軸32は、互いに直交している。
【0035】
なお、本発明において、第1回動部材33および第2回動部材34は、下筐体11に対する上筐体12および連結部13の回動、あるいは下筐体11および連結部13に対する上筐体12の回動に伴って、当該第1回動部材33または第2回動部材34が軸まわりに回転する。
また、下筐体11に対して上筐体12が第2回動軸32を中心に回動する状態とは、閉じ状態から完全な横開き状態に至るまでの間を指し、下筐体11に対して上筐体12が回動中の下筐体11と上筐体12との間の挟み角度は問わない。
【0036】
さらに、本実施形態において、厳密には携帯端末10が閉じ状態から縦開き状態となる際には下筐体11に対して上筐体12および連結部13が一体的に回動し、携帯端末10が閉じ状態から横開き状態となる際には下筐体11および連結部13に対して上筐体12が回動すると説明すべきであるが、以下の説明において縦開き状態あるいは横開き状態とは単に下筐体11に対して筐体12が回動すると説明し、連結部13についての記載を簡略化する場合がある。
【0037】
第1係合手段15は、携帯端末10が閉じ状態から横開き状態を開始してから完全な横開き状態が得られるまでの間、および横開き状態から閉じ状態に復帰するまで間、下筐体11の長手方向端部37および上筐体12の長手方向端部38同士、すなわち下筐体11および上筐体12における連結部13とは反対側の端部同士を係合させることにより、上筐体12を片持ち支持する第2回動部材34を補助するための手段である。
この第1係合手段15により、閉じ状態、閉じ状態と横開き状態との間の状態や、完全な横開き状態において、落下や衝撃等による外力が携帯端末10に加わっても上筐体12、連結部13、第2回動部材34等における特定部位に負荷が集中せず、破損の虞れが少ないという効果が得られる。
【0038】
図5〜図12に基づいて、第1係合手段15の構成を説明する。
図5は、携帯端末10が閉じ状態における下筐体11および上筐体12の分解斜視図である。この図5において、第1係合手段15は、下筐体11の長手方向端部37に設けられた第1係合部である係合ピン45と、係合ピン45を下筐体11に保持する保持部49と、係合ピン45が保持部49から抜け出すことを防止するストッパ50と、上筐体12の長手方向端部38に設けられた第2係合部46と、下筐体11に設けられた下筐体磁石(磁石)48とを備えている。
【0039】
図9にも示すように、係合ピン45は、下筐体11の厚み方向に沿って突出する略角柱形状の第1突出部51と、第1突出部51に接続されて第1突出部51の連続方向に対して交差する方向に延びる略円柱形状の第2突出部52とを有する。従って、係合ピン45は、第1突出部51および第2突出部52が略L字状に連結された形状となっている。
この係合ピン45は、磁性体により形成されているとともに、第2突出部52の先端(開放端)が連結部13とは反対側、すなわち下筐体11の長手方向端部37側を向くように配向され、第2突出部52の軸線が第2回動軸32に沿う位置まで下筐体11から突出可能となっている。
【0040】
保持部49は、下筐体11の内部に収容されて固定されているとともに、係合ピン45の第1突出部51に挿通されている。係合ピン45は、第1突出部51が略角柱形状であるため、保持部49に対して軸回転する虞れがなく、これにより第2突出部52の先端が下筐体11の長手方向端部37側に向けて維持される。係合ピン45は、保持部49に挿通した状態で、第1突出部51の基端部、すなわち第1突出部51における第2突出部52との接続箇所とは反対側の端部にストッパ50が設けられている。ストッパ50は、金属性の円筒形状とされ、第1突出部51の基端部に挿通されて固定されている。
なお、ストッパ50は、係合ピン45が磁性体であれば、金属以外の非磁性体であってもよい。
【0041】
このような係合ピン45は、保持部49の上面49Aに第2突出部52が接触する位置から、保持部49の下面49Bにストッパ50が接触する位置までの範囲で、第1突出部51の軸方向に沿って保持部49に対して摺動可能となっている。
そして、係合ピン45は、保持部49の上面49Aに第2突出部52が接触する位置にあるときは第1突出部51の頂部および第2突出部52が下筐体11の表面11Aから突出せず、保持部49の下面49Bにストッパ50が接触する位置にあるときは第2突出部52の軸線が第2回動軸32に沿うように配置される。
【0042】
下筐体磁石48は、下筐体11の内部において第1突出部51の軸方向に沿った係合ピン45の直下に配置されている。図10(A)に示すように、この下筐体磁石48は、保持部49の上面49Aに第2突出部52が接触する位置にあるとき、すなわち係合ピン45が下筐体11に収容されているとき、ストッパ50に対して間隔S1を介して接触しない位置に配置されている。
このような下筐体磁石48は、表面に板金48Aが積層されているため、板金48Aの材質、厚み、面積等を適宜選択することにより係合ピン45に対する当該下筐体磁石48の磁力を任意に設定できる。
【0043】
第2係合部46は、携帯端末10が閉じ状態にあるとき、前述した第1係合部である係合ピン45と対面する位置において、下筐体11から突出した係合ピン45の第1突出部51を挿入可能な第1収容部55(図5、図6、図9参照)と、下筐体11から突出した係合ピン45の第2突出部52を挿入する第2収容部56(図5、図6、図10参照)とを有する。
第2係合部46は、第1収容部55および第2収容部56が上筐体12の長手方向に沿って配列され、第1収容部55が連結部13に近い位置に配置されている。
【0044】
図8および図9に示すように、第1収容部55は、所定厚みを有する扇状の肉抜部55Bにより略矩形状の開口58Aと略V字状の開口58Bとを有するブロック体とされ、開口58Aが上筐体12の表面12Aに沿うように設けられている(図6参照)。
開口58Bと反対側に形成された軸部59は、その軸線が開口58Bの円弧中心を通過するように配置されている。肉抜部55Bの内面58は平滑面となっている。
【0045】
この第1収容部55は、肉抜部55Bの周囲に上筐体磁石(磁石)63がインサート成型により埋設されているとともに、開口の周囲に円弧状の案内溝55Aが形成されている。
上筐体磁石63としては、前述した下筐体磁石48よりも磁力が大きい磁石が採用されている。案内溝55Aは、その円弧中心が軸部59の軸線に沿うように配置されている。 このような第1収容部55は、軸部59の軸線が第2回動軸32に沿うように配置されているとともに、軸部59に軸通される捻りばねであるリターンスプリング47により、開口58Aが常に上筐体12の表面12Aに沿うように維持される。
【0046】
図7、図8、図10に示すように、第2収容部56は、略U字状の肉抜部56Bにより略矩形状の開口56Cと略U字状の開口56Dとを有するブロック状とされ、開口56Dの周囲に突起56Aが設けられている。突起56Aは、第1収容部55の案内溝55Aに差し込まれる。
この第2収容部56は、第1収容部55に隣接して配置され、開口56Cが上筐体12の表面12Aに沿うように上筐体12に固定されている。
【0047】
以上のような第2係合部46は、リターンスプリング47により第1収容部55の開口58Aが上筐体12の表面12Aに沿うように維持されるため、通常、第1収容部55の開口58Aと第2収容部56の開口56Cとが上筐体12の表面12Aに沿って連続するように配向される。
【0048】
第2係合手段16は、携帯端末10が閉じ状態および縦開き状態において、上筐体12が第2回動軸32を中心として回動しないように、連結部13の連結部本体13Aに対する上筐体12の回動を規制するための手段である。
この第2係合手段16により、携帯端末10が閉じ状態および縦開き状態において、使用者が意図せずに上筐体12が第2回動軸32を中心として回動せず、これにより上筐体12、連結部13、第2回動部材34等における特定部位に負荷が集中して破損することを防止できるという効果が得られる。
【0049】
図3〜図4に戻って、第2係合手段16の構成を説明する。
第2係合手段16は、連結部13の連結部本体13Aに対して連結される上筐体12の短辺側面12Cに設けられた係合部66と、連結部本体13Aにおいて短辺側面12Bに対面する端面13Bに設けられて係合部66に係合される係合部67とを備えている。
これらの係合部66,67は、第2回動軸部34が配置される位置に対して幅方向に沿った反対側に配置されている。
【0050】
係合部66は、上筐体12の短辺側面12Bから連結部本体13Aの端面13Bに向かって突没可能なロックピン66Aと、ロックピン66Aを連結部本体13Aの端面13Bに向かって付勢するリターンスプリング69と、リターンスプリング69を圧縮させながらロックピン66Aを上筐体12に収容させるためのロックボタン66Cとを有する。ロックピン66Aは、リターンスプリング69により上筐体12の短辺側面12Bから突出した状態に保持されている。
【0051】
このような係合部66は、上筐体12の側部12Aに設けられたロックボタン66Cを使用者が矢印A−B方向(図3(B)参照、上筐体12の長手方向)に沿ってスライドさせることによりロックピン66Aを上筐体12に収容可能となっている。
係合部67は、ロックピン66Aの先端を収容可能な係合孔とされている(図3(A)、図4参照)。
【0052】
以上のような第2係合手段16は、ロックピン66Aの先端が係合部67に係合している状態では、連結部13の連結部本体13Aに対する上筐体12の回動が規制される。
従って、携帯端末10は、閉じ状態および縦開き状態において、使用者が意図せずに上筐体12が第2回動軸32を中心として回動せず、これにより上筐体12、連結部13、第2回動部材34等における特定部位に負荷が集中して破損することはない。
【0053】
そして、使用者が携帯端末10を閉じ状態から横開き状態とするときは、使用者がロックボタン66Cを操作することにより係合部66,67の係合状態を解除した後、第2回動軸32を中心として連結部13の連結部本体13Aに対して上筐体12を手動で回動させる。
【0054】
なお、使用者が携帯端末10を横開き状態から閉じ状態とするときは、第2回動軸32を中心として連結部13の連結部本体13Aに対して上筐体12を手動で回動させれば、先端が係合部67に接触したロックピン66Aがリターンスプリング69を圧縮させながら一時的に上筐体12に収容された後、再びリターンスプリング69の伸張に伴ってロックピン66Aが上筐体12から突出して係合部67に係合し、これにより連結部13の連結部本体13Aに対する上筐体12の回動が再び規制される。
【0055】
次に、本実施形態の携帯端末10の動作を説明する。
携帯端末10が閉じ状態にあるとき、すなわち下筐体11および上筐体12が互いに重なり合う状態にあるとき、第1係合手段15の第1係合部である係合ピン45の第1突出部51の頂部および第2突出部52と、第2係合部46の第1収容部55および第2収容部56とが対面する。
【0056】
この際、係合ピン45に対する上筐体磁石63の磁力の影響が下筐体磁石48の磁力の影響よりも大きいため、上筐体磁石63の磁力により係合ピン45が下筐体11の表面11Aから引き出されて確実に突出し、第1突出部51の頂部および第2突出部52が開口58A,56Cから第1収容部55および第2収容部56に挿入される。
この際、リターンスプリング47により第1収容部55の開口58Aと第2収容部56の開口56Cとが上筐体12の表面12Aに沿って連続しているため、第1収容部55および第2収容部56に対して第1突出部51の頂部および第2突出部52が円滑に挿入される。
【0057】
図12(A)に示すように、携帯端末10は、閉じ状態において、第1係合部である係合ピン45が第2係合部46の第1収容部55および第2収容部56に挿入されるが、第1収容部55の開口58Aおよび第2収容部56の開口56Cはどちらも下筐体11の表面11Aに対面しているため、係合ピン45が第1収容部55および第2収容部56に対して挿脱自在であり、いわゆる第1係合手段15がロックされない状態、換言すればロック解除状態となっている。
なお、図12(A)は携帯端末10が閉じ状態における第1係合手段15を示し、図12(B)は携帯端末10が横開き状態における第1係合手段15を示す。
【0058】
図9に示すように、上筐体磁石63は、第1収容部55における係合ピン45の突出軸線65の側部の極めて近傍にインサート成型により配置されているため、必要最低限の磁力を有していればよく、上筐体12内の電子部品に影響を及ぼす虞れがある強力な磁石を用いることなく係合ピン45を下筐体11から確実に突出させることができる。
また、上筐体磁石63が第1収容部55にインサート成型されているため、上筐体磁石63を別途個別に配置する(組み付ける)必要がない。
【0059】
次に、携帯端末10が閉じ状態から縦開き状態に移行するとき、すなわち下筐体11に対して上筐体12が第1回動軸31を中心として回動を開始し、下筐体11の表面11Aと上筐体12の表面12Aとが離反すると、第1収容部55および第2収容部56から第1突出部51の頂部および第2突出部52が抜け出し始める。
この際、リターンスプリング47により第1収容部55の開口58Aと第2収容部56の開口とが上筐体12の表面12Aに沿って連続しているため、第1収容部55および第2収容部56から第1突出部51の頂部および第2突出部52が円滑に抜け出し始める。
【0060】
そして、下筐体11の表面11Aと上筐体12の表面12Aとが離反するに従って、係合ピン45に対する上筐体磁石63の磁力の影響が減少し、相対的に係合ピン45に対する下筐体磁石48の磁力の影響が上筐体磁石63の磁力の影響を上回ると、保持部49の上面49Aに第2突出部52が接触するまで下筐体磁石48の磁力により係合ピン45が下筐体11内に引き寄せられ、これにより第1突出部51の頂部および第2突出部52が下筐体11の表面11Aから突出しないように係合ピン45が下筐体11内に収納される。
【0061】
このように、閉じ状態から縦開き状態に移行を開始してから完全な縦開き状態に至るまでの間、係合ピン45が下筐体11内に収納されるため、音声通話時に使用者の顔に係合ピン45が干渉したり、あるいはメールの読み書きや送受信、Web閲覧、各種設定時に操作部23を操作する使用者の指が係合ピン45に干渉して操作部23の操作性が損なわれる虞れや、係合ピン45を破損する虞れがない。
なお、係合ピン45は、下筐体磁石48とストッパ50とが接触しないように下筐体11内に収納されるため、例えば下筐体磁石48とストッパ50とが接触している状態に比較して、再び携帯端末10が閉じ状態となったときに速やかに下筐体11の表面から突出することができる。
【0062】
続いて、携帯端末10が閉じ状態から横開き状態に移行するとき、すなわち下筐体11に対して上筐体12が第2回動軸32を中心として回動を開始し、下筐体11の表面11Aと上筐体12の表面12Aとが離反すると、上筐体12に追従して第2収容部56が第2突出部52を巻き込むように回動するものの、開口58Aの縁部が第1突出部51の側面に接触することにより第1収容部55の回転が規制され、リターンスプリング47を巻き方向に圧縮させながら上筐体12に対して相対的に回動して、下筐体11の表面11Aに対して開口58Aを対面させた状態を維持する。
図11は、携帯端末10が閉じ状態から下筐体11に対して上筐体12が第2回動軸32を中心として所定角度回動したときの状態を示す斜視図である。
【0063】
図10(A)に示すように、第2収容部56は、開口56C、56Dに直交する内面61が平滑な曲面となっている。内面61は、開口56Cから最も遠い奥部61Aから開口56Cに最も近い手前部61Bに向かって曲率半径R1〜R5が連続的に大きくなる複数の曲面により形成されている。
すなわち、第2収容部56は、開口56C、56Dに直交する内面61の曲率半径が入口側から奥側に向かって連続的に小さくなっているため、上筐体12に追従して回動するにあたって、係合ピン45の第2突出部52の周面を捕捉して、確実に肉抜部56B内に保持できる。
【0064】
具体的には、係合ピン45の第2突出部52を開口61Bから第2収容部56の開口部61内に円滑に導き、いわゆる第2突出部52を拾い上げ易くできる。
この段階では、第2突出部52の周面が第2収容部56に覆われるため、第1係合部である係合ピン45が第2係合部46から抜け出し不可能となり、第1係合手段15により下筐体11の長手方向端部と上筐体12の長手方向端部同士が係合され、いわゆるロックされる状態となる。
【0065】
なお、本実施形態においては、携帯端末10が閉じ状態から下筐体11に対して第2回動軸32を中心として上筐体12を回動させ、下筐体11の表面11Aと上筐体12の表面12Aとの間の挟み角度が約30度以上になると第2突出部52が第2収容部56から抜き出し不可能となり、第1係合手段15によりロックされる状態となる。
【0066】
そして、第2収容部56の内面61の曲率半径が入口側から奥側に向かって連続的に小さくなっているため、保持部49にストッパ50が接触するまで下筐体11から係合ピン45が引き出され、携帯端末10が完全な横開き状態となると、係合ピン45の第2突出部52の軸線が第2回動軸32に沿って配置される。
【0067】
以上のような実施形態の携帯端末10によれば、閉じ状態において上筐体磁石63の磁力により第1係合部である係合ピン45が下筐体11から突出して第2係合部46の第1収容部55および第2収容部56に挿入されるがロックされず、縦開き状態において下筐体磁石64の磁力により係合ピン45が下筐体11に収容され、横開き状態において上筐体12に追従する第2収容部56によりロック状態となるため、上筐体12を片持ち支持する第2回動部材34を第1係合手段15が補助することになる。
従って、この携帯端末10によれば、閉じ状態と横開き状態との間の状態や、完全な横開き状態において、落下や衝撃等による外力が加わっても上筐体12、連結部13、第2回動部材34等における特定部位に負荷が集中せず、破損の虞れが少ない。
【0068】
なお、前述した実施形態では、第1収容部55の内面58が平滑面とされた第1係合手段15を例示したが、図13に示す第1係合手段15Aも本発明に含まれる。
図13に示す第1係合手段15Aは、第1収容部55Aの内面58Cに突部58Dが設けられている。一方、第1収容部55Aに挿入される係合ピン45Aの第1突出部51Aの側面に凹部51Bが設けられている。
【0069】
このような第1係合手段15Aは、携帯端末10が閉じ状態から横開き状態とするとき、すなわち下筐体11に対して上筐体12が第2回動軸32を中心として回動し始めたが下筐体11の表面11Aと上筐体12の表面12Aとの間の挟み角度が約30度未満(低角度(鈍角))でロック状態に至らない場合においても、第1収容部55Aの突部58Dと係合ピン45Aの凹部51Bとが係合するため、携帯端末に衝撃等による外力が加わっても、係合ピン45Aが第2収容部55Aから抜け落ちることを防止することができる。
【0070】
また、前述した実施形態では、上筐体12に対して第1収容部55が回動し、第2収容部56が上筐体12に固定されていたが、本発明はこれに限定されることなく、係合ピン45の形状によっては、上筐体12の表面12Aに開口があればよい。
例えば、開口の一部が上筐体12の側面部までつながっている構成をとって、横開き状態において係合ピン45の一部が開口部にひっかかるよう構成してもよい。
【0071】
また、前述した実施形態では、係合ピン45を第1突出部51および第2突出部52で略L型に形成した例について説明したが、これに限らないで、係合ピンの先端を例えばT字状、ボール形状や係合ピン45とは逆向きのL型に形成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、第1筐体および第2筐体が連結部を介して連結され、閉じ状態から縦開き状態や横開き状態に開閉可能な携帯端末への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】(A)は本発明に係る第1実施形態の携帯端末を閉じた状態を右側から見た斜視図、(B)は第1実施形態に係る携帯端末を閉じた状態を示す側面図、(C)は第1実施形態に係る携帯端末の上筐体を除いた状態を示す平面図である。
【図2】(A)は第1実施形態に係る携帯端末を縦開きした状態を示す斜視図、(B)は第1実施形態に係る携帯端末を縦開きした状態を示す側面図である。
【図3】(A)は第1実施形態に係る携帯端末を横開きした状態を示す斜視図、(B)は第1実施形態の携帯端末を閉じた状態を示す左側から見た斜視図である。
【図4】第1実施形態に係る携帯端末の第2係合手段を示す分解斜視図である。
【図5】第1実施形態に係る携帯端末の第1係合手段を示す分解斜視図である。
【図6】第1実施形態に係る上筐体の第2係合部を示す斜視図である。
【図7】(A)は図6のA部拡大図、(B)は第2収容部を示す斜視図である。
【図8】(A)は第2係合部を上筐体に取り付けた状態を示す斜視図、(B)は図8(A)のB部拡大図である。
【図9】第1実施形態に係る携帯端末の第1係合手段を示す斜視図である。
【図10】(A)は第1実施形態に係る携帯端末の第1係合手段を示す平面図、(B)は第1係合手段の第2収容部に係合ピンを係合させた状態を示す平面図である。
【図11】(A)は第1実施形態に係る携帯端末の上筐体を横開きさせた状態を示す斜視図、(B)は図11(A)のC部拡大図である。
【図12】(A)は第1実施形態に係る携帯端末を閉じた状態の第1係合手段を示した図であり、図12(B)は第1実施形態に係る携帯端末の上筐体を第2回動軸を中心として回動したときの第1係合手段を示した図である。
【図13】本発明の変形例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0074】
10 携帯端末
11 下筐体(第1筐体)
12 上筐体(第2筐体)
13 連結部
15、15A 第1係合手段
16 第2係合手段
23 操作部
28 表示部
31 第1回動軸
32 第2回動軸
33 第1回動部材
34 第2回動部材
45、45A 係合ピン(第1係合部、係合部)
46 第2係合部
47 リターンスプリング
48 下筐体磁石(磁石)
48A 板金
51、51A 第1突出部
52 第2突出部
55、55A 第1収容部
56 第2収容部
58A 第1収容部の開口(開口部)
56C 第2収容部の開口(開口部)
61A 奥部
61B 手前部
63 上筐体磁石(磁石)
66,67 係合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部を備えた第1筐体と、
表示部を備えた第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを回動可能に連結する連結部と、を備えた携帯端末において、
前記連結部は、前記第1筐体に連結されて第1回動軸を中心に前記第1筐体に対して前記第2筐体を回動可能とする第1回動部材と、前記第2筐体の短手方向端部に連結されて前記第1回動軸と直交する第2回動軸を中心に前記第1筐体に対して前記第2筐体を回動可能とする第2回動部材とからなり、
前記第1筐体は、前記操作部を備えた面において、前記第1筐体が前記連結部と前記連結される側と長手方向の反対側に第1係合部を有し、
前記第2筐体は、前記表示部を備えた面の長手方向において、前記第1係合部と対応する位置に前記第2回動部材が前記連結部と連結される側と反対側に第2係合部を有し、
前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合う閉じ状態では、前記第1係合部と前記第2係合部とはロックされず、
前記第2筐体が前記第2回動軸を中心に回動して開いた状態では、前記第1係合部と前記第2係合部とが係合しロックされることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記第2係合部には磁石が設けられ、
前記第1係合部は磁性体で構成されて、前記磁石の磁力により当該第1係合部は突出して前記第2係合部と係合することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記第2係合部の磁石は、前記第1係合部が突出する方向の側部に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記第1筐体において、前記第1係合部と一定距離だけ離れた位置であって、前記第2筐体と対向する面と反対側に磁石を備え、
前記第2筐体が前記第1筐体に対して第1回動軸を中心に回動して開いた状態において、当該磁石の磁力により前記第1係合部が突出しないよう構成したことを特徴とする請求項2または3に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記第1筐体において、前記第1係合部と前記磁石との間に板金を配置したことを特徴とする請求項4に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記第1係合部は、
第1突出部と、
前記第1突出部と交差し、前記第2回動軸に沿う第2突出部とを有する係合ピンで構成され、
前記第2係合部は、
開口部に前記第1突出部を収容し、前記第2筐体に対して前記第2回動軸を中心に回動する第1収容部と、
開口部に前記第2突出部を収容し、前記第2筐体に固定された第2収容部と、
から構成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記第1収容部の開口部は、前記第1突出部を収容して前記第2筐体を前記第2回動軸を中心に回動する際、前記第1筐体の操作部面と対面する位置となることを特徴とする請求項6に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記第2収容部の開口部が凹状に形成され、前記開口部の底部から開口に向かって曲率が大きくなる曲面を有していることを特徴とする請求項6に記載の携帯端末。
【請求項9】
第2収容部の開口部に対して第1収容部の開口部を一致させるリターンスプリングが設けられていることを特徴とする請求項6に記載の携帯端末。
【請求項10】
前記第2筐体と、前記連結部が連結される面において、前記第2回動軸部が配置される側と短手方向の反対側に一対の係合部を備え、
前記第1筐体と前記第2筐体が重なる状態において、前記一対の係合部により前記第2回動軸を中心とする回動が規制されることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−21974(P2009−21974A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324759(P2007−324759)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【分割の表示】特願2007−206816(P2007−206816)の分割
【原出願日】平成19年8月8日(2007.8.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】