説明

携帯通信端末、受信特性の診断方式、及び、受信特性の診断方法

【課題】一般ユーザが簡易操作によって受信特性の診断する技術を提供する。
【解決手段】携帯通信端末がサーバ・システムによって受信特性を診断する方式であり、携帯通信端末は、受信した信号から電界強度レベルを抽出する無線部101と、GPS信号を受信するGPS受信部131と、自己の端末状態を検出する端末状態検出部140と、端末状態に応じた補正値を用いて電界強度レベルを補正して電界強度測定値を算出し、電界強度測定値と位置情報とをサーバ・システムに通知して受信特性の判定結果を取得する制御部110と、を備え、サーバ・システムは、位置情報と電界強度測定値との複数の組み合わせを記憶するサーバメモリを有し、任意の携帯通信端末から電界強度測定値と位置情報とを受け付け、サーバメモリに記憶する情報に基づいて当該携帯通信端末の受信特性を判定し、通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末における受信特性(電界強度)の診断技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯通信端末において、電界強度は接続する無線通信網との接続品質を示すパラメータのひとつであり、電界強度の状態は表示部に示されるアンテナピクト等で通知されるためユーザにも認識可能である。電界強度レベルが劣化した場合、一般のユーザにはその要因が基地局からの距離などの環境要因なのか、自端末の受信特性の劣化や故障モードによるものかの判断はできない。このため、診断のためには購入元などに持ち込みテスタ検査を受けて診断することになっていた。
【0003】
また、電界強度の測定値と基地局からの距離などの環境要因を知る方法が特許文献1に開示されている。本文献によると、電界強度の測定値をGPS(Global Positioning System)により取得した位置情報とともに蓄積しておく。これにより、携帯通信端末毎に存在する電界強度レベルの低いエリアや通信不可能なエリアを当該端末ユーザが直接知り得るようになる。しかし、前記電界強度レベルの劣化要因を判断する上での課題として、測定時の端末状態を検出しないため、測定した電界強度が当該位置において期待されるレベルかどうかの判断ができないという問題があった。携帯通信端末の状態と電界強度の特性においては、一般に図6に例示するような相関があるため、測定時の状態に合わせて補正が必要となる場合がある。例えば、特許文献1〜特許文献4に関連する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−201166号公報
【特許文献2】特開2002−033699号公報
【特許文献3】特開2003−023384号公報
【特許文献4】特開2006−258717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用中に電界強度レベルが劣化した場合、一般のユーザが検査のために購入元などに持ち込む手間や、購入元(事業者窓口)の窓口対応の軽減のためにも、ユーザの簡易操作によって診断が行えることが望まれる。
【0005】
本発明は、一般ユーザが簡易操作によって受信特性の診断する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る携帯通信端末の一態様は、サーバ・システムの管理のもとで、無線回線を介して信号を受信する携帯通信端末であって、受信した信号から電界強度レベルを抽出する無線部と、GPS信号を受信するGPS受信部と、自己の端末状態を検出する端末状態検出部と、前記端末状態に対応づけて、電界強度レベルを補正する補正値を記憶するメモリ部と、前記端末状態に応じた前記補正値を用いて前記電界強度レベルを補正して電界強度測定値を算出し、前記GPS信号から自端末の位置情報を取得し、前記電界強度測定値と前記位置情報とを前記サーバ・システムに通知して受信特性の判定結果を取得し、取得した判定結果を出力する制御部と、を備える。
【0007】
また、本発明にかかる受信特性の診断方式の一態様は、上述した携帯通信端末と、位置情報と電界強度測定値との複数の組み合わせを少なくとも記憶するサーバメモリを有し、任意の携帯通信端末から電界強度測定値と位置情報とを受け付け、前記サーバメモリに記憶する情報に基づいて当該携帯通信端末の受信特性を判定し、通知するサーバ・システムと、を備える。
【0008】
さらに、本発明にかかる受信特性の診断方法の一態様は、携帯通信端末がサーバ・システムによって受信特性を診断する受信特性の診断方法であって、前記携帯通信端末は、自己の端末状態に対応づけて、電界強度レベルを補正する補正値をメモリ部へ記憶し、受信した信号から電界強度レベルを抽出し、GPS信号を受信して位置情報を取得し、自己の端末状態を検出し、前記端末状態に基づいて、前記メモリ部に記憶する補正値を用いて前記電界強度レベルを補正して電界強度測定値を算出し、前記電界強度測定値と前記位置情報とを前記サーバ・システムに通知して受信特性の判定結果を取得し、取得した判定結果を出力し、前記サーバ・システムは、携帯通信端末から位置情報と電界強度測定値とを受け付けてサーバメモリに蓄積し、携帯通信端末から受け付けた電界強度測定値及び位置情報と、前記サーバメモリに記憶する情報とに基づいて当該携帯通信端末の受信特性を判定し、判定した受信特性を当該携帯通信端末へ通知する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一般ユーザが簡易操作によって受信特性の診断する技術を提供するこ
とができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0011】
(実施形態1)
本発明の実施形態の構成を、図面を用いて説明する。図1は、本発明にかかる実施形態1の携帯通信端末の一構成例を示すブロック図である。
【0012】
携帯通信端末(適宜「端末」ともいう)は、無線部101、アンテナ102、GPS受信部131、GPSアンテナ132、制御部110、メモリ部111、操作部112、表示部113、端末状態検出部140、音声コーデック部114、スピーカ120、及び、マイクユニット121で構成される。
【0013】
携帯通信端末は、制御部110の制御により無線部101、アンテナ102を介して図示しない基地局と通信を行う。無線部101は、アンテナ102にて受信した信号を、受信したい信号周波数を選択し周波数変換を行い増幅し、復調して、受信データを制御部110に出力する。また、無線部101は、アンテナ102にて受信した信号を処理する過程で、その電界強度レベルを抽出し制御部110に出力する。
【0014】
制御部110は、受信データを処理して音声信号を音声コーデック部114に出力する。音声コーデック部114は、音声信号をアナログ信号に変えてスピーカ120より音声を出力する。また、マイクユニット121より入力された音声は、音声コーデック部114にてPCM信号にA/D変換される。制御部110は、その信号を送信データに処理し、無線部101にて変調し、規定の周波数の搬送波として増幅し、アンテナ102より送信を行う。
【0015】
GPS受信部131は、GPSアンテナ132にて受信したGPS信号を復調するとともに、GPS信号の受信強度SNR(Signal to Noise ratio)を測定し制御部110に出力する。端末状態検出部140は、本実施形態おいては折りたたみ式携帯通信端末における開閉状態を検出する開閉検出部142と、当該端末の姿勢(水平面に対する傾き)を検出可能な加速度センサ141で構成され、端末状態を常時監視し制御部110へ通知する。端末状態情報は、制御部110にて電界強度レベルの補正条件判定に使用される。
【0016】
また、制御部110は、受信特性の診断に関して、次のような制御を行う。GPS受信部131から出力されるGPS信号から位置情報を算出する。無線部101から出力される電界強度レベルの情報を取得し、補正する。端末状態検出部140により測定される端末状態を取得し、端末状態を判定する。端末状態に応じて、補正値を用いて電界強度レベルを補正することによって電界強度測定値を算出する。メモリ部111へ電界強度補正値及び必要に応じ位置情報を書込み・読出す。操作部112からユーザが受信部特性の診断を開始する操作状態を検出し、表示部113へ受信部特性の診断結果の表示処理を行う。
【0017】
図2は、携帯通信端末が存在する通信システム例を示す図である。図2では、携帯通信端末201が基地局202と無線通信網を介して通信する。基地局202は、交換網203を経由してサーバ・システム204と通信を行う。携帯通信端末201は、電界強度レベルを補正した電界強度測定値と位置情報とをサーバ・システム204へ送信する。サーバ・システム204は、携帯通信端末201から基地局202を介し交換網203を経由して受け付けた電界強度測定値と位置情報とサーバメモリ205へ蓄積するとともに、従前に蓄積された近傍位置において他端末などから送られた電界強度測定値及び基地局配置などから、一般に端末が検出すべき電界強度を算出して当該端末から送られた測定値と比較判定を行い、判定結果を当該端末に送信する。
【0018】
携帯通信端末201は、サーバ・システム204から送られた判定結果を表示部113などによりユーザに通知する。これにより、ユーザが自端末の受信部特性を認識することができる。
【0019】
本発明の動作について、図3及び図4を用いて説明する。図3及び図4は、本実施形態の動作を説明するフローチャートである。図3では、左側に携帯通信端末側の動作を示し、右側にサーバ・システム側の動作を示している。
【0020】
制御部110が、操作部112からの入力信号によりユーザが受信部特性の診断を開始したことを検出すると、制御部110はGPS受信部131を動作させGPSアンテナ132を介してGPS信号を受信し当該端末の位置情報を取得する(S401)。続いて制御部110は、無線部101がアンテナ102にて受信した無線信号の電界強度レベルを抽出し測定結果を得る(S402)。次に、制御部110は、取得した位置情報と電界強度データをサーバ・システムに送信可能な状態かどうか(通信県内であるか)を判断する(S403)。
【0021】
送信可能と判断した場合(S403でYES)、まず第一に端末状態検出部140から出力される端末状態情報に基づいて端末状態を取得する(S404)。ここで取得する端末状態は、無線信号の受信特性に影響を与える要素を含むものをさす。本実施形態では、開閉検出部142は、折りたたみ式端末の開閉状態を検出する。加速度センサ141は、当該端末の姿勢(水平面に対する傾き)を検出する。開閉状態からは筐体電流分布の変化による特性変化の要素を含み、姿勢からは基地局アンテナ配置に起因する電波検波の変化の要素を含むため、端末状態検出部140は、検出した開閉状態と姿勢とを補正し、端末状態情報を生成して制御部110へ出力する。制御部110は、取得した端末状態情報に基づいて、取得した電界強度データに補正が必要かどうかを判定し、端末状態に応じた補正値をメモリ部111から取得して電界強度データの補正を行う(S405)。ここで、補正値は携帯通信端末の出荷前に測定値に基づきメモリ部111に格納されることを想定している。携帯通信端末201は、電界強度データを補正して算出した電界強度測定値を、取得済みの測定時の位置情報とともにサーバ・システムに送信する(S406)。
【0022】
一方、送信不可と判断した場合(S403でNO)、通信不可時の処理を実施する(S407)。図4は、通信不可能時の処理例を示すフローチャートである。まず、制御部110は、取得した位置情報及び電界強度測定値をメモリ部111にいったん格納し(S501)、通信可能となるまで待機する(S502)。通信圏内に復帰したことを検出した時点で(S502でYES)、メモリ部111に格納した情報をサーバ・システムに送信する(S408)。
【0023】
サーバ・システム204は、携帯通信端末201から電界強度測定値と位置情報を受け付けると(S408)、サーバメモリ205にデータを蓄積する(S409)。ここで蓄積するデータは、位置情報に関連付けられた電界強度測定値であり、次回当該位置近傍で当該端末及び他端末から測定データを受け付けた際、その電界強度の判定要素として用いられる。次に、サーバ・システム204は、過去にサーバメモリ205に蓄積されたデータを検索し(S410)、隣接位置で測定された電界強度測定値の有無を確認する(S411)。
【0024】
隣接位置での測定値が存在すれば(S411でYES)、当該端末の電界強度測定値の判定要素として、近接基地局配置の情報とともに使用して判定閾値を算出する(S412)。判定要素として過去のデータを使用する場合、例えば正規分布をとり当該端末の測定データと比較する方法などが想定される。隣接位置での測定値が存在しない場合(S411でNO)、近接基地局配置の情報のみから予想される判定閾値を算出する(S413)。サーバ・システムは、前記算出した判定閾値を使用して当該端末により測定された電界強度から想定される受信部特性の判定情報を当該端末に送信する(S414)。
【0025】
携帯通信端末は、サーバ・システム204から判定情報を接続する無線通信網を介して受信すると(S415)、制御部110は、その内容を判断し、表示部113に診断結果として表示するなど、診断結果を出力することによってユーザに通知する(S416)。
【0026】
以上説明したように、本実施形態の携帯通信端末は、アンテナ102を介して受信した電界を無線部101にて復調することにより電界強度を測定する手段と、その測定値に対して補正が必要かを判断するため、端末状態検出部140により状態を検出する。端末状態検出部140により検出される端末状態に応じた補正値情報をあらかじめメモリ部111に保持しておき、検出された端末状態に応じて電界強度測定値に補正値を加減する。端末状態に応じた補正を加減した電界強度測定値と関連づけるため、当該端末の位置を精度よく測定可能なGPSアンテナ132及びGPS受信部131を有し、取得した位置情報と前記補正済み電界強度測定値を関連付けてサーバ・システム204に送信する。
【0027】
また、サーバ・システム204が、携帯通信端末201から基地局202を介し交換網203を経由して受け付けた電界強度測定値と位置情報をデータ蓄積するとともに、従前に蓄積された近傍位置において他端末などから送られた電界強度測定値及び基地局配置などから、一般に端末が検出すべき電界強度を算出して前記当該端末から送られた測定値と比較判定を行い、判定結果を当該端末に送信する。当該端末がサーバ・システム204から送られた判定結果を表示部113などによりユーザに通知することで、ユーザが自端末の受信部特性を認識する。
【0028】
このように、本実施形態では、端末の位置を精度よく測定し検出可能な手段と、端末の取る状態を認識可能な測定手段を有する携帯通信端末において、電界強度の測定値を端末状態に基づき補正できる構成をとり、その測定値と位置情報を関連付けてサーバ・システムに蓄積する。これにより、サーバ・システムに端末を使用した平均的なサービスエリアのマップを作成可能とするとともに、作成した情報が、各端末の受信特性(電界強度)の特性診断に使用できる。このため、端末の受信特性が劣化した場合に、ユーザが当該端末を購入元などに持ち込んでテスタにかける等の作業を行うことなく、ユーザ自身により特性診断が可能となるシステムが実現できる。
【0029】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。本発明にて使用する自端末の位置情報には、ある程度の精度が要求される。GPSによる測定を行う場合、周辺環境によりGPS受信強度が低い場合には正確な位置情報が得られない場合があり、診断結果にもずれを生じる可能性がある。
【0030】
このため、本実施形態ではGPS受信強度が低く、自端末の位置情報精度が伴わない場合には、一旦測定動作を中断し、GPS受信強度が改善したところで再開することを特徴とした動作を示す。本実施形態では、図1に示すGPS受信部131が、GPSアンテナ132にて受信したGPS信号を復調するとともに、GPS信号の受信強度SNRを測定した結果を用いるため、実施形態1と同様の構成で実現できる。
【0031】
図5は、本実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。図5中、点線で囲んだ部分が本実施形態で追加した処理であり、図3と同じステップ番号を付けた処理は同様の処理であるため適宜説明を省略する。実施形態1と同様に、制御部110は、位置情報取得し(S401)、続いてGPS受信強度の判定を行う(S601)。一定以上であれば(S601でYES),継続してステップS402以降の処理を進める。一定以下の場合(S601でNO)、GPS信号を再度取得するリトライ処理を実施する。具体的には、リトライ処理を開始するときにGPS信号を再度取得する動作に入っていることをユーザに通知するため、リトライ中かどうかを確認し(S602)、初回の実施であれあれば、制御部110は、例えば表示部113に表示することによって通知する(S603)。すでにリトライ処理に入っている場合(S602でNO)は何もしない。リトライタイマを起動し(S604)、所定時間経過後、再度位置情報取得(S401)から繰り返す。
その他動作は実施形態1と同様のため、説明を省略する。
【0032】
以上のように、本発明に係る好適な実施形態では、自端末の比較的正確な位置の検出手段と、端末の状態検出により受信電界強度の測定値を比較的適性に補正可能な構成をとり、当該位置における電界強度測定値を判定することが可能となるようサーバ・システムにデータを蓄積するように構成することで、テスタにかける必要なく受信特性を診断可能とする。具体的には、自機の位置を精度よく測定・検出可能な手段と、自機の置かれる状態、たとえば折りたたみ式端末における開閉状態や自機の姿勢(水平面に対する傾き)の状態、を検出可能な手段とを具備する携帯通信端末において、基地局から送信される無線信号の受信電界強度を測定し、その測定値に前記の自機が置かれる状態に応じた補正を加えることにより、その測定結果から自機の受信部特性の診断ができる。
【0033】
なお、本発明は上記に示す実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲において、上記実施形態の各要素を、当業者であれば容易に考えうる内容に変更、追加、変換することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明にかかる実施形態1の携帯通信端末の一構成例を示すブロック図である。
【図2】携帯通信端末が存在する通信システム例を示す図である。
【図3】実施形態1の携帯通信端末の動作例を示すフローチャートである。
【図4】通信不可能時の処理例を示すフローチャートである。
【図5】実施形態2の携帯通信端末の動作例を示すフローチャートである。
【図6】携帯電話の状態と電界強度との特性の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
101 無線部
102 アンテナ
110 制御部
111 メモリ部
112 操作部
113 表示部
114 音声コーデック部
120 スピーカ
121 マイクユニット
131 GPS受信部
132 GPSアンテナ
140 端末状態検出部
141 加速度センサ
142 開閉検出部
201 携帯通信端末
202 基地局
203 交換網
204 サーバ・システム
205 サーバメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ・システムの管理のもとで、無線回線を介して信号を受信する携帯通信端末であって、
受信した信号から電界強度レベルを抽出する無線部と、
GPS(Global Positioning System)信号を受信するGPS受信部と、
自己の端末状態を検出する端末状態検出部と、
前記端末状態に対応づけて、電界強度レベルを補正する補正値を記憶するメモリ部と、
前記端末状態に応じた前記補正値を用いて前記電界強度レベルを補正して電界強度測定値を算出し、前記GPS信号から自端末の位置情報を取得し、前記電界強度測定値と前記位置情報とを前記サーバ・システムに通知して受信特性の判定結果を取得し、取得した判定結果を出力する制御部と、を備える携帯通信端末。
【請求項2】
前記端末状態検出部は、
自端末における開閉状態を検出する開閉検出部と、
前記自端末の水平面に対する傾きを検出可能な加速度センサと、を含むことを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末。
【請求項3】
前記制御部は、GPS信号の受信強度を判定し、閾値に満たない場合、閾値以上の受信強度のGPS信号が取得できるまで前記GPS受信部からGPS信号の取得を繰り返して位置情報を取得することを特徴とする請求項1または2記載の携帯通信端末。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の携帯通信端末と、
位置情報と電界強度測定値との複数の組み合わせを少なくとも記憶するサーバメモリを有し、任意の携帯通信端末から電界強度測定値と位置情報とを受け付け、前記サーバメモリに記憶する情報に基づいて当該携帯通信端末の受信特性を判定し、通知するサーバ・システムと、を備える受信特性の診断方式。
【請求項5】
携帯通信端末がサーバ・システムによって受信特性を診断する受信特性の診断方法であって、
前記携帯通信端末は、
自己の端末状態に対応づけて、電界強度レベルを補正する補正値をメモリ部へ記憶し、
受信した信号から電界強度レベルを抽出し、
GPS信号を受信して位置情報を取得し、
自己の端末状態を検出し、
前記端末状態に基づいて、前記メモリ部に記憶する補正値を用いて前記電界強度レベルを補正して電界強度測定値を算出し、
前記電界強度測定値と前記位置情報とを前記サーバ・システムに通知して受信特性の判定結果を取得し、
取得した判定結果を出力し、
前記サーバ・システムは、
携帯通信端末から位置情報と電界強度測定値とを受け付けてサーバメモリに蓄積し、
携帯通信端末から受け付けた電界強度測定値及び位置情報と、前記サーバメモリに記憶する情報とに基づいて当該携帯通信端末の受信特性を判定し、
判定した受信特性を当該携帯通信端末へ通知する受信特性の診断方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−188799(P2009−188799A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−27544(P2008−27544)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】