説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】エネルギーの浪費を抑えながらも、撮像光学系を合焦状態にすることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像光学系で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段を前記撮像光学系の光軸方向に往復駆動する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の焦点状態を検出する第1の検出手段と、前記被写体の状態が変化したことを検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段が前記撮像光学系の合焦状態を検出したならば、前記第2の検出手段が前記被写体の状態が変化したことを検出するまで、前記第1の駆動手段による前記撮像手段の往復駆動を停止させる制御手段と、を有することを特徴とする撮像装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやビデオカメラなどの普及に伴って、かかる撮像装置には性能及び操作性の向上がますます要求されている。特に、撮像光学系(撮像レンズ)の合焦状態を自動的に検出する自動焦点検出(オートフォーカス(AF))の改善が望まれている。
【0003】
オートフォーカス方式の一例として、山登り方式が知られている。撮像素子からの画像信号に含まれる高周波成分は画像のコントラストに対応しているため、かかる高周波成分が最大となるピーク位置が合焦位置に対応している。そこで、山登り方式では、高周波成分が大きくなる方向(フォーカス方向又は合焦方向)にフォーカスレンズを駆動し、ピーク位置でレンズの駆動を停止してピントを合わせている。
【0004】
また、山登り方式においては、撮像レンズの一部のレンズ群を光軸方向に微小範囲で往復駆動(ウォブリング)させることで、フォーカス方向(ピントのボケ方向)を検出している。なお、レンズをウォブリングさせる代わりに、撮像素子を光軸方向に微小範囲で往復駆動させても同様に、フォーカス方向を検出することが可能である。
【0005】
図8を参照して、レンズのウォブリングによるフォーカス方向の検出について説明する。横軸はレンズの位置を示し、左側にいくほど至近側になり、右側にいくほど無限遠側になる。また、縦軸はコントラストを示し、コントラストがピークになるレンズの位置が合焦位置である。ここで、被写体よりも至近側のXの位置にレンズがある(Xの距離に位置する被写体に合焦するような位置にレンズがあることを意味する)場合を考える。この場合、被写体よりも至近側にレンズが位置しているため、所謂、前ピン状態(ピント位置が被写体位置よりも至近側にある状態)となる。
【0006】
まず、レンズをXの位置から至近側のAの位置に微小駆動させて、コントラストCを検出する。次いで、レンズをXの位置から無限遠側のBの位置に微小駆動させて、コントラストCを検出する。そして、レンズを至近側に微小駆動させたときのコントラストCとレンズを無限遠側に微小駆動させたときのコントラストCとを比較して、コントラストCがコントラストCよりも大きければ、被写体は現在の位置より無限遠側に位置していることがわかる。これにより、フォーカスレンズの駆動方向が決定され、かかるフォーカスレンズを無限遠側に駆動させた後、再びレンズをウォブリングさせる。このように、ウォブリングは、フォーカス方向の検出及び合焦検出を目的として用いられる。
【0007】
なお、撮像素子をウォブリングさせる場合も、原理的には、レンズをウォブリングさせる場合と同じである。例えば、撮像素子を被写体から遠ざける方向に駆動させることは、レンズを至近側に駆動させることと同じであり、撮像素子を被写体に近づく方向に駆動させることは、レンズを無限遠側に駆動させることと同じである。
【0008】
このようなウォブリングに関する技術としては、以前から幾つか提案されている(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−156672号公報
【特許文献2】特開昭61−214869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来のウォブリングを用いるオートフォーカス方式においては、撮像光学系(撮像レンズ)を合焦させた後も常に撮像素子(又はレンズ)のウォブリングを繰り返しているため、エネルギーを浪費してしまう。特に、撮像装置は、一般的に、限られた容量の電源(例えば、電池など)からエネルギーが供給される環境で使用されているため、エネルギーの浪費を抑えることが多くの撮像を可能とする上で非常に重要となる。
【0011】
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、エネルギーの浪費を抑えながらも、撮像光学系を合焦状態にすることができる撮像装置及びその制御方法を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての撮像装置は、撮像光学系で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段を前記撮像光学系の光軸方向に往復駆動する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の焦点状態を検出する第1の検出手段と、前記被写体の状態が変化したことを検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段が前記撮像光学系の合焦状態を検出したならば、前記第2の検出手段が前記被写体の状態が変化したことを検出するまで、前記第1の駆動手段による前記撮像手段の往復駆動を停止させる制御手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、例えば、エネルギーの浪費を抑えながらも、撮像光学系を合焦状態にすることが可能な撮像装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一側面としての撮像装置の構成を示す概略断面図である。
【図2】図1に示す撮像装置の回路構成を示す概略ブロック図である。
【図3】図1に示す撮像装置の全体の動作のうちライブビューに関する動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】図3に示すS310のAFウォブリング処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図3に示すS312のMFウォブリング処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】フォーカスレンズの駆動に起因するフォーカス方向の誤検出を説明するための図である。
【図7】図3に示すS312のMFウォブリング処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】ウォブリングによるフォーカス方向の検出を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
図1を参照して、本発明の一側面としての撮像装置1について説明する。撮像装置1は、被写体を撮像する撮像装置であって、本実施形態では、デジタルカメラで具現化される。
【0018】
撮像装置1は、図1に示すように、撮像光学系110と、AF/MF切り替えスイッチ120と、メインミラー130と、ファインダ観察系140と、シャッター150と、撮像素子160と、第1の駆動部170と、表示部180とを有する。
【0019】
撮像光学系110は、撮像レンズやフォーカスレンズを含み、被写体の光学像を形成する。また、撮像光学系110は、本実施形態では、フォーカスレンズを駆動する第2の駆動部112を含み、撮像光学系110の合焦状態を自動的に検出して撮像光学系110を合焦させるオートフォーカスを実現する。なお、第2の駆動部112は、例えば、アクチュエータで構成される。
【0020】
AF/MF切り替えスイッチ120は、撮像光学系110を合焦させるモードを切り替える(選択する)ためのスイッチであって、本実施形態では、オートフォーカス(AF)とマニュアルフォーカス(MF)との切り替えを行うためのスイッチである。ここで、MFとは、フォーカスレンズを手動で駆動して撮像光学系110を合焦させるモードである。
【0021】
メインミラー130は、撮像光学系110を通過した被写体からの光束を反射して、ファインダ観察系140に導光する。メインミラー130は、撮像光学系110の光軸上への挿脱が可能なように構成される。メインミラー130は、ファインダ観察時には撮像光学系110の光軸上の所定の位置(図1で実線で示す位置)に配置され、被写体の撮像時には撮像光学系110の光軸外の位置(図1で点線で示す位置)130uに退避する。
【0022】
ファインダ観察系140は、撮像する被写体を観察するための光学系であって、本実施形態では、ピント板142と、ペンタプリズム144と、接眼レンズ146とを含む。換言すれば、ファインダ観察系140は、撮像される被写体の画像を擬似的にユーザに提供する。
【0023】
シャッター150は、シャッター先幕152及びシャッター後幕154で構成される。シャッター先幕152を走行させて(開放状態)から所定時間後にシャッター後幕154を走行させる(遮光状態)ことにより、露光時間の制御を行う。メインミラー130が撮像光学系110の光軸外の位置130uに退避した状態において、シャッター後幕154を保持すると共に、シャッター先幕152を開放させると、撮像光学系110を通過した光束は撮像素子160に導かれる。かかる状態で連続的に撮像を行い、撮像した画像を表示部180に表示することによってライブビューを実現することができる。
【0024】
撮像素子160は、撮像光学系110で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する機能を有し、例えば、CCDやCMOSセンサなどで構成される。
【0025】
第1の駆動部170は、アクチュエータなどで構成され、撮像素子160を撮像光学系110の光軸方向に微小範囲で往復駆動(ウォブリング)する。第1の駆動部170は、本実施形態では、撮像素子160を撮像光学系110の光軸方向の位置160f及び位置160rに駆動する。撮像素子160を位置160fに駆動することは、レンズを繰り出す方向(至近側)に駆動することと同じである。また、撮像素子160を位置160rに駆動することは、レンズを繰り込む方向(無限遠側)に駆動することと同じである。
【0026】
表示部180は、タッチパネルやLCDなどの表示素子を含み、撮像された画像や各種設定画面などを表示する。また、表示部180は、撮像素子160のウォブリングを行って検出した撮像光学系110の焦点状態(即ち、現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態)も表示する。
【0027】
図2は、撮像装置1の回路構成を示す概略ブロック図である。撮像装置1は、回路構成として、測光回路202と、第1のスイッチ(FSW)204と、第2のスイッチ(SSW)206と、スイッチセンス回路208と、レンズ制御回路210とを有する。更に、撮像装置1は、回路構成として、ADTG回路212と、バッファメモリ214と、画像処理回路216と、メカ制御回路218と、主制御部220とを有する。
【0028】
測光回路202は、被写体の輝度を検出する。測光回路202で検出した被写体の輝度は、露光制御などに用いられる。
【0029】
FSW204は、レリーズボタン(不図示)の半押し状態でオン(ON)となるスイッチである。FSW204がONになると、撮像装置1は撮像準備状態(測光やAFの開始)となる。
【0030】
SSW206は、レリーズボタンの全押し状態でオン(ON)となるスイッチである。SSW206がONになると、撮像装置1は撮像動作(画像の取り込み及び記録)を開始する。
【0031】
FSW204及びSSW206は、割り込みポートに接続されている。割り込みが禁止されていない場合には、撮像装置1の状態にかかわらず、決められた動作(測光や撮像動作)を行う。
【0032】
スイッチセンス回路208は、撮像装置1に設けられた複数のスイッチ類(不図示)からの信号を検出して主制御部220に伝える。ライブビューの開始又は終了を指示するライブビューボタン(不図示)からの信号の検出もスイッチセンス回路208で行う。
【0033】
レンズ制御回路210は、撮像光学系110と通信してレンズ制御を行う。例えば、レンズ制御回路210は、第2の駆動部112を制御してAFを行ったり、AF/MF切り替えスイッチ120の状態の検出やレンズ内のデータ通信を行ったりする。また、レンズ制御回路210は、絞り羽根の駆動の制御も行う。
【0034】
ADTG回路212は、撮像素子160の駆動制御を行って、撮像素子160から出力されるアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換(A/D変換)する。また、ADTG回路212は、撮像画面における所定の位置の画像信号から撮像光学系110の合焦度に応じたコントラスト信号を抽出して主制御部220に出力する。なお、撮像光学系110が合焦状態にある場合、コントラスト信号は最大となる。
【0035】
バッファメモリ214は、ADTG回路212でA/D変換されたデジタルの画像信号を一時的に記憶する。また、バッファメモリ214は、後述する画像処理回路216で生成されたカラーの画像信号を記憶する。なお、バッファメモリ214に記憶されたカラーの画像信号は表示部180に出力され、カラー画像として表示される。
【0036】
画像処理回路216は、バッファメモリ214から読み出された画像信号に対して、オートホワイトバランス、輝度処理、色信号処理、その他の処理を施してカラーの画像信号を生成する。
【0037】
このように、撮像素子160で画素ごとの電気信号に変換されたが撮像画像は、ADTG回路212や画像処理回路216などによって処理され、画像データとして記録される。
【0038】
メカ制御回路218は、第1の駆動部170を制御して、撮像素子160をウォブリングさせる。また、メカ制御回路218は、メインミラー130、シャッター先幕152及びシャッター後幕154の駆動も制御する。例えば、メカ制御回路218は、ライブビュー時には、メインミラー130を位置130uに退避させ、シャッター後幕154を保持すると共に、シャッター先幕152を開放した状態を維持するように制御する。
【0039】
主制御部220は、マイクロコンピュータなどで構成され、撮像素子160から出力される画像信号の処理制御や表示部180の表示制御など、撮像装置1の全体の動作を制御する。
【0040】
主制御部220は、本実施形態では、撮像素子160を往復駆動した(ウォブリングした)ときに撮像素子160で生成される画像信号に基づいて、撮像光学系110の焦点状態を検出する第1の検出部として機能する。また、主制御部220は、本実施形態では、撮像素子160で生成される画像信号に基づいて、被写体の状態が変化したことを検出する第2の検出部としても機能する。具体的には、主制御部220は、撮像素子160で生成される画像信号に基づいて、被写体のコントラスト又は輝度を検出し、予め定められた値よりも大きい差異が検出された際に被写体の状態が変化したと検出する。そして、主制御部220は、撮像光学系110の合焦状態を検出したならば、被写体の状態が変化したことを検出するまで、第1の駆動部170による撮像素子160の往復駆動(ウォブリング)を停止させる。
【0041】
また、主制御部220は、撮像光学系110の合焦状態を検出していない場合に、撮像光学系110が合焦状態となるまで、撮像素子160を往復駆動したときに撮像素子160で生成される画像信号に基づいて、フォーカスレンズの駆動方向を決定する。そして、主制御部220は、レンズ制御回路210を介して、決定した駆動方向にフォーカスレンズを駆動する。但し、このようなフォーカスレンズの制御(即ち、AF)は、AF/MF切り替えスイッチ120でAFが選択されている場合にのみ行われ、MFが選択されている場合には行われない。
【0042】
また、主制御部220は、AF/MF切り替えスイッチ120でMFが選択されている場合において、現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態を検出する。そして、主制御部220は、現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態を検出したならば、被写体の状態が変化したことを検出するまで、第1の駆動部170による撮像素子160の往復駆動(ウォブリング)を停止させる。更に、主制御部220は、フォーカスレンズが手動で駆動されている間は、撮像光学系110の焦点状態の検出、及び、表示部180による現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態の表示を停止させる。
【0043】
以下、図3を参照して、撮像装置1の全体の動作のうちライブビューに関する動作について説明する。かかる動作は、撮像装置1の起動状態から開始され、主制御部220が撮像装置1の各部を統括的に制御することで実行される。なお、本実施形態では、ライブビューにおける通常のAFに関する動作について説明し、特殊な動作や不慮の事故に対するトラブル処理動作については説明を省略する。
【0044】
S302では、ライブビューボタンが押下(選択)される(即ち、ライブビューボタンがOFFからONになる)まで待機する。具体的には、主制御部220は、ライブビューの開始を指示する信号がスイッチセンス回路208から入力された場合に、ライブビューボタンが押下されたと判断する。なお、ライブビューボタンが押下されたら、S304に進む。
【0045】
S304では、主制御部220は、メカ制御回路218を介して、メインミラー130を位置130uに退避させ、シャッター先幕152を走行させてシャッター150を開放状態にする。これにより、撮像光学系110を通過した光束が撮像素子160に導かれた状態となる。
【0046】
S306では、主制御部220は、ADTG回路212を介して、連続的に撮像を行って画像(ライブビュー画像)を表示部180に表示し、ライブビューを開始する。
【0047】
S308では、主制御部220は、撮像光学系110を合焦させるモードがAFであるか、或いは、MFであるかを判定する。具体的には、主制御部220は、スイッチセンス回路208を介してAF/MF切り替えスイッチ120から入力される信号に基づいて、撮像光学系110を合焦させるモードを判定する。
【0048】
撮像光学系110を合焦させるモードがAFであると判定された場合には、S310において、AFウォブリング処理を実行する。一方、撮像光学系110を合焦させるモードがMFであると判定された場合には、S312において、MFウォブリング処理を実行する。なお、S310のAFウォブリング処理及びS312のMFウォブリング処理については、後で詳細に説明する。
【0049】
S314では、主制御部220は、ADTG回路212を介して、撮像素子160による連続的な撮像、及び、表示部180によるライブビュー画像の表示を停止し、ライブビューを終了する。
【0050】
S316では、主制御部220は、メインミラー130を撮像光学系110の光軸上の所定の位置に駆動し、シャッター後幕154を走行させてシャッター150を遮光状態にする。これにより、撮像光学系110を通過した光束が撮像素子160に導かれず、撮像素子160は遮光状態となる。
【0051】
ここで、図4を参照して、S310のAFウォブリング処理について説明する。上述したように、AF/MF切り替えスイッチ120でAFが選択されている場合には、AFウォブリング処理が実行される。
【0052】
S402では、主制御部220は、レリーズスイッチが半押しされ、FSW204がONになったかどうかを判定する。具体的には、主制御部220は、スイッチセンス回路208を介してFSW204からONになったことを示す信号が入力されれば、FSW204がONになったと判定し、S404に進む。一方、主制御部220は、スイッチセンス回路208を介してFSW204からONになったことを示す信号が入力されていなければ、FSW204がONになっていないと判定し、S424に進む。
【0053】
FSW204がONになると、上述したように、撮像装置1は撮像準備状態となり、その一環として、AF(S404乃至S410)を開始する。なお、撮像装置1が撮像準備状態となれば、測光なども行われるが、本実施形態では、それらに関しての説明は省略する。
【0054】
S404では、主制御部220は、撮像素子160を撮像光学系110の光軸方向に微小範囲で往復駆動(ウォブリング)させる。具体的には、まず、主制御部220は、メカ制御回路218を介して第1の駆動部170を制御し、撮像素子160を撮像光学系110の光軸上の位置160fに駆動する。そして、主制御部220は、このときの撮像素子160で生成された画像信号から抽出されるコントラスト信号をADTG回路212から取得する。次に、主制御部220は、メカ制御回路218を介して第1の駆動部170を制御し、撮像素子160を撮像光学系110の光軸上の位置160rに駆動する。そして、主制御部220は、このときの撮像素子160で生成された画像信号から抽出されるコントラスト信号をADTG回路212から取得する。なお、主制御部220は、撮像素子160をウォブリングしたときに撮像素子160で生成された画像信号から抽出されるコントラスト信号を取得したら、メカ制御回路218を介して第1の駆動部170を制御し、撮像素子160のウォブリングを停止する。
【0055】
S406では、主制御部220は、撮像素子160をウォブリングさせて取得したコントラスト信号に基づいて、撮像光学系110の焦点状態を検出し、撮像光学系110の焦点状態が合焦状態であるかどうかを判定(検出)する。具体的には、主制御部220は、S404で取得した2つのコントラスト信号を比較し、かかる2つのコントラスト信号の差が予め定められた値以下である場合には、撮像光学系110の焦点状態が合焦状態であると判定して、ステップS412に進む。一方、S404で取得した2つのコントラスト信号の差が予め定められた値よりも大きい場合には、撮像光学系110の焦点状態が合焦状態ではないと判定して、S408に進む。
【0056】
S408では、主制御部220は、撮像光学系110の焦点状態を合焦状態にするためのフォーカスレンズの駆動方向を決定する。ステップS404で取得した2つのコントラスト信号の比較結果からフォーカスレンズが至近側にずれているのか(前ピン)、或いは、無限遠側にずれているのか(後ピン)がわかるため、主制御部220は、フォーカスレンズの駆動方向を決定することができる。例えば、位置160rにおいて撮像素子160が生成した画像信号から抽出されるコントラスト信号が位置160fにおいて撮像素子160が生成した画像信号から抽出されるコントラスト信号より大きければ、フォーカスレンズは無限遠側にずれている。また、位置160rにおいて撮像素子160が生成した画像信号から抽出されるコントラスト信号が位置160fにおいて撮像素子160が生成した画像信号から抽出されるコントラスト信号より小さければ、フォーカスレンズは至近側にずれている。
【0057】
S410では、主制御部220は、レンズ制御回路210を介して第2の駆動部112を制御し、S408で決定した駆動方向にフォーカスレンズを駆動して、S402に戻る。このように、撮像光学系110の合焦状態を検出するまで、S402乃至S410を繰り返す。
【0058】
S412では、主制御部220は、撮像光学系110が合焦状態であることを表示部180に表示する。
【0059】
S414では、主制御部220は、被写体の状態を示す情報(被写体状態情報)H0を取得する。なお、主制御部220は、かかる被写体状態情報H0をメモリなどに記録(格納)する。ここで、被写体状態情報とは、例えば、撮像画面における所定の位置(合焦したフォーカスエリア)のコントラスト信号や輝度情報などである。なお、コントラスト信号は、ADTG回路212から取得することが可能であり、輝度情報は、測光回路202から取得することが可能である。但し、被写体状態情報は、被写体の状態の変化を検出することが可能な情報であれば、コントラスト信号や輝度情報に限定されるものではない。また、被写体状態情報は、被写体の状態が変化しなくても、撮像装置1のパンやレンズのズーミングによりフォーカスエリアが変化したことを検出することができる情報であることが好ましい。
【0060】
S416では、主制御部220は、FSW204がONであるかどうか、即ち、撮像光学系110の合焦状態の検出後もFSW204のON(レリーズスイッチの半押し)が維持されているかどうかを判定する。FSW204がONであると判定された場合には、S418に進む。一方、FSW204がONではないと判定された場合には、S424に進む。
【0061】
S418では、主制御部220は、被写体の状態を示す情報(被写体状態情報)H1を取得する。なお、主制御部220は、かかる被写体状態情報H1をメモリなどに記録(格納)する。被写体状態情報H1は、S414で取得した被写体状態情報H0と同じ種類の情報である。
【0062】
S420では、主制御部220は、S414で取得した被写体状態情報H0とS418で取得した被写体状態情報H1とを比較して、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが同じであるかどうかを判定する。換言すれば、S420では、被写体の状態が変化したかどうかを検出する。但し、ここでは、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが厳密に同じであるかどうかを判定する必要はなく、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1との差が予め定められた値よりも大きい場合には、被写体の状態が変化したと判定すればよい。被写体が撮像光学系110の光軸方向に動けば、被写体のコントラストが変化する。また、焦点検出する部分の被写体が変われば検出している輝度の変化がある。逆に、被写体が変わらず合焦状態を維持していれば、それらは変化しない。被写体状態が変化したときは、焦点状態が変わった可能性がある。
【0063】
被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが同じである(即ち、被写体の状態が変化していない)と判定された場合には、S416に戻る。一方、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが異なる(即ち、被写体の状態が変化した)と判定された場合には、撮像光学系110の焦点状態が合焦状態ではなくなっているため、S422に進む。
【0064】
S422では、主制御部220は、表示部180による撮像光学系110が合焦状態であることの表示を停止して、S402に戻る。そして、FSW204がONであれば、撮像素子160のウォブリング(S404)、撮像光学系110の合焦状態の判定(S406)、フォーカスレンズの駆動方向の決定(S408)及びフォーカスレンズの駆動(S410)を繰り返す。
【0065】
S424では、主制御部220は、その他の操作に対応する処理を実行する。ここで、その他の操作に対応する処理とは、撮像装置1における設定値の変更処理やライブビューの表示形式の変更処理などである。
【0066】
S426では、主制御部220は、ライブビューボタンが押下(選択)されたかどうか(即ち、ライブビューボタンがONからOFFになったかどうか)を判定する。ライブビューボタンが押下されていないと判定された場合には、AFウォブリング処理を継続するためにS402に戻る。一方、ライブビューボタンが押下されたと判定された場合には、AFウォブリング処理を終了する。
【0067】
このように、本実施形態では、撮像光学系110の合焦状態を検出したならば、被写体の状態が変化したことを検出するまで、撮像素子160のウォブリングを停止する。そして、被写体の状態が変化したことを検出したときに、撮像素子160のウォブリングを再開する。従って、撮像装置1は、撮像素子160のウォブリングによるエネルギーの浪費を抑えながらも、撮像光学系110を合焦状態にすることができる。
【0068】
次に、図5を参照して、S312のMFウォブリング処理について説明する。上述したように、AF/MF切り替えスイッチ120でMFが選択されている場合には、MFウォブリング処理が実行される。
【0069】
S502では、主制御部220は、被写体の状態を示す情報(被写体状態情報)H0を取得する。なお、主制御部220は、かかる被写体状態情報H0をメモリなどに記録(格納)する。
【0070】
S504では、主制御部220は、撮像素子160を撮像光学系110の光軸方向に微小範囲で往復駆動(ウォブリング)させる。なお、撮像素子160のウォブリングの詳細については、図4に示すS404と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。主制御部220は、撮像素子160をウォブリングしたときに撮像素子160で生成された画像信号から抽出されるコントラスト信号を取得したら、メカ制御回路218を介して第1の駆動部170を制御し、撮像素子160のウォブリングを停止する。
【0071】
S506では、主制御部220は、S504で取得した2つのコントラスト信号に基づいて、現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態を検出する。ここでは、撮像光学系110の焦点状態として、合焦状態であるのか、至近側にずれているのか(前ピン)、或いは、無限遠側にずれているのか(後ピン)を検出する。
【0072】
S508では、主制御部220は、S506で検出した現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態(合焦状態、前ピン、或いは、後ピン)を表示部180に表示する。
【0073】
S510では、主制御部220は、被写体の状態を示す情報(被写体状態情報)H1を取得する。なお、主制御部220は、かかる被写体状態情報H1をメモリなどに記録(格納)する。被写体状態情報H1は、S502で取得した被写体状態情報H0と同じ種類の情報である。
【0074】
S512では、主制御部220は、S502で取得した被写体状態情報H0とS510で取得した被写体状態情報H1とを比較して、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが同じであるかどうかを判定する。換言すれば、S512では、被写体の状態が変化したかどうかを検出する。但し、図4に示すS420と同様に、ここでは、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが厳密に同じであるかどうかを判定する必要はない。被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが同じである(即ち、被写体の状態が変化していない)と判定された場合には、S522に進む。一方、被写体状態情報H0と被写体状態情報H1とが異なる(即ち、被写体の状態が変化した)と判定された場合には、撮像光学系110の焦点状態が変化しているため、S514に進む。
【0075】
S514では、主制御部220は、再度、被写体の状態を示す情報(被写体状態情報)H0を取得する。なお、主制御部220は、かかる被写体状態情報H0をメモリなどに記録(格納)する。
【0076】
S516では、主制御部220は、再度、撮像素子160を撮像光学系110の光軸方向に微小範囲で往復駆動(ウォブリング)させる。主制御部220は、撮像素子160をウォブリングしたときに撮像素子160で生成された画像信号から抽出されるコントラスト信号を取得したら、メカ制御回路218を介して第1の駆動部170を制御し、撮像素子160のウォブリングを停止する。
【0077】
S518では、主制御部220は、S516で取得した2つのコントラスト信号に基づいて、現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態(合焦状態、前ピン、或いは、後ピン)を検出する。
【0078】
S520では、主制御部220は、S518で検出した現在のフォーカスレンズの位置における撮像光学系110の焦点状態(合焦状態、前ピン、或いは、後ピン)を表示部180に表示する。
【0079】
S522では、主制御部220は、その他の操作に対応する処理を実行する。
【0080】
S524では、主制御部220は、ライブビューボタンが押下(選択)されたかどうか(即ち、ライブビューボタンがONからOFFになったかどうか)を判定する。ライブビューボタンが押下されていないと判定された場合には、MFウォブリング処理を継続するためにS510に戻る。一方、ライブビューボタンが押下されたと判定された場合には、MFウォブリング処理を終了する。
【0081】
このように、本実施形態では、フォーカスレンズを手動で駆動して撮像光学系110を合焦させるMFにおいても、ウォブリングによる撮像光学系110の焦点状態の検出を行って撮像光学系110の焦点状態を表示(アシスト表示)する。従って、撮像装置1は、MFにおいて、撮像光学系110を容易に合焦させることが可能であり、ユーザに対する操作性を向上させることができる。
【0082】
また、本実施形態では、被写体の状態が変化したことを検出するまで、撮像素子160のウォブリングを停止する。そして、被写体の状態が変化したことを検出したときに、撮像素子160のウォブリングを再開する。従って、撮像装置1は、撮像素子160のウォブリングによるエネルギーの浪費を抑えることができる。
【0083】
また、本実施形態では、フォーカスレンズをウォブリングさせるのではなく、撮像素子160をウォブリングさせているため、フォーカスレンズに特殊な機構を設ける必要がなく、交換レンズタイプの撮像装置に好適である。更に、撮像素子160をウォブリングさせているため、撮像素子160をウォブリングさせずにコントラスト信号のみから撮像光学系110の焦点状態を検出する場合と異なり、フォーカス方向を検出することができる。
【0084】
但し、フォーカスレンズを手動で駆動している間に、撮像素子160をウォブリングさせて撮像光学系110の焦点状態を検出すると、フォーカス方向を誤検出してしまう場合がある。
【0085】
図6を参照して、フォーカスレンズの駆動に起因するフォーカス方向の誤検出について説明する。横軸はレンズの位置を示し、左側にいくほど至近側になり、右側にいくほど無限遠側になる。本実施形態では、撮像素子のウォブリング中に、レンズをX1の位置からX2の位置に手動で駆動した場合を考える。但し、以下では、撮像素子のウォブリングをレンズのウォブリングとみなして説明する。
【0086】
撮像素子を至近側に微小駆動してコントラストを検出する際にX1の位置にレンズがあるとすると、まず、X1の位置からレンズを微小駆動させたA1の位置のコントラストCA1を検出する。次いで、撮像素子を無限遠側に微小駆動している間にレンズをX1の位置からX2の位置に駆動したとすると、X2の位置からレンズを微小駆動させたB2の位置のコントラストCB2を検出することになる。
【0087】
従って、コントラストCA1とコントラストCB2とを比較すると、コントラストCA1がコントラストCB2より大きいため、至近側に被写体があると誤検出してしまう。なお、X1の位置にレンズが停止している状態であれば、X1の位置からレンズを微小駆動させたA1及びB1のそれぞれの位置のコントラストCA1及びCB1が検出され、無限遠側に被写体があることが正しく検出される。
【0088】
そこで、S312のMFウォブリング処理では、図7に示すように、フォーカスレンズが手動で駆動されている間は、撮像光学系110の焦点状態の検出、及び、表示部180による撮像光学系110の焦点状態の表示を停止させることが好ましい。図7は、S312のMFウォブリング処理を説明するためのフローチャートである。なお、S702乃至S708は、図5に示すS502乃至S508と同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0089】
S710では、主制御部220は、レンズ制御回路210を介して、現在のフォーカスレンズの状態(位置)を示すレンズ状態情報L0を取得する。なお、主制御部220は、かかるレンズ状態情報L0をメモリなどに記録(格納)する。
【0090】
上述したように、フォーカスレンズを手動で駆動している間に、撮像素子160をウォブリングさせて撮像光学系110の焦点状態を検出しても、フォーカス方向を正しく検出することができない。そこで、フォーカスレンズが手動で駆動されたか、即ち、フォーカスレンズの状態(位置)を検出することが必要となる。従って、レンズ状態情報は、フォーカスレンズの位置データであることが好ましい。但し、フォーカスレンズの位置データを直接検出できない場合には、レンズ状態情報は、ピント位置に連動する光学補正データなど、間接的にフォーカスレンズの位置(又はフォーカスレンズの駆動)を検出することが可能な情報であってもよい。
【0091】
S712では、主制御部220は、再度、レンズ制御回路210を介して、現在のフォーカスレンズの状態(位置)を示すレンズ状態情報L1を取得する。
【0092】
S714では、主制御部220は、S710で取得したレンズ状態情報L0とS712で取得したレンズ状態情報L1とを比較して、レンズ状態情報L0とレンズ状態情報L1とが同じであるかどうかを判定する。換言すれば、S714では、フォーカスレンズが手動で駆動されたか、即ち、フォーカスレンズの状態が変化したかどうかを検出する。レンズ状態情報L0とレンズ状態情報L1とが異なる(即ち、フォーカスレンズの状態が変化した)と判定された場合には、撮像光学系110の焦点状態が変化しているため、S732に進む。一方、レンズ状態情報L0とレンズ状態情報L1とが同じである(即ち、フォーカスレンズの状態が変化していない)と判定された場合には、S716に進む。
【0093】
S716乃至S730は、図5に示すS510乃至S524と同じであるため、ここでの説明は省略する。なお、フォーカスレンズが手動で駆動されなければ、ライブビューボタンが押下されない限り、S712乃至S730を繰り返す。
【0094】
S732では、主制御部220は、再度、現在のフォーカスレンズの状態を示す情報(レンズ状態情報)L0を取得する。なお、主制御部220は、かかるレンズ状態情報L0をメモリなどに記録(格納)する。
【0095】
S734では、フォーカスレンズが手動で駆動されて撮像光学系110の焦点状態が変化しているため、主制御部220は、表示部180による撮像光学系110の焦点状態(合焦状態、前ピン、或いは、後ピン)の表示を停止する。
【0096】
S736では、主制御部220は、再度、現在のフォーカスレンズの状態を示す情報(レンズ状態情報)L1を取得する。なお、主制御部220は、かかるレンズ状態情報L1をメモリなどに記録(格納)する。
【0097】
S738では、主制御部220は、S732で取得したレンズ状態情報L0とS736で取得したレンズ状態情報L1とを比較して、レンズ状態情報L0とレンズ状態情報L1とが同じであるかどうかを判定する。レンズ状態情報L0とレンズ状態情報L1とが同じである(即ち、フォーカスレンズの状態が変化していない)と判定された場合には、手動によるフォーカスレンズの駆動が終了しているため、S702に戻る。一方、レンズ状態情報L0とレンズ状態情報L1とが異なる(即ち、フォーカスレンズの状態が変化した)と判定された場合には、手動によるフォーカスレンズの駆動が継続されているため、S740に進む。
【0098】
S740では、主制御部220は、S736で取得したレンズ状態情報L1をレンズ状態情報L0としてメモリなどに記録(格納)し、S736に戻る。そして、手動によるフォーカスレンズの駆動が終了するまで、S736乃至S740を繰り返す。
【0099】
このように、本実施形態では、フォーカスレンズが手動で駆動されている間は、撮像光学系110の焦点状態の検出、及び、表示部180による撮像光学系110の焦点状態の表示を停止する。従って、撮像装置1は、フォーカスレンズの駆動に起因するフォーカス方向の誤検出を防止し、フォーカス方向を正しく検出して表示することが可能であり、ユーザに対する操作性を更に向上させることができる。
【0100】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学系で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段を前記撮像光学系の光軸方向に往復駆動する第1の駆動手段と、
前記第1の駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の焦点状態を検出する第1の検出手段と、
被写体の状態が変化したことを検出する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段が前記撮像光学系の合焦状態を検出したならば、前記第2の検出手段が前記被写体の状態が変化したことを検出するまで、前記第1の駆動手段による前記撮像手段の往復駆動を停止させる制御手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像光学系を駆動する第2の駆動手段を更に有し、
前記第1の検出手段は、前記撮像光学系の合焦状態を検出していない場合に、前記撮像光学系が合焦状態となるまで、前記第1の駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の駆動方向を決定し、
前記第2の駆動手段は、前記第1の検出手段で決定された駆動方向に前記撮像光学系を駆動することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
撮像光学系で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段を前記撮像光学系の光軸方向に往復駆動する駆動手段と、
前記駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の焦点状態を検出する第1の検出手段と、
前記撮像光学系を手動で駆動して前記撮像光学系を合焦させるモードにおいて、前記駆動手段及び前記第1の検出手段によって現在の撮像光学系の位置における前記撮像光学系の焦点状態を検出させる制御手段と、
前記現在の撮像光学系の位置における前記撮像光学系の焦点状態を表示する表示手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
被写体の状態が変化したことを検出する第2の検出手段を更に有し、
前記制御手段は、前記現在の撮像光学系の位置における前記撮像光学系の焦点状態を検出したならば、前記第2の検出手段が前記被写体の状態が変化したことを検出するまで、前記駆動手段による前記撮像手段の往復駆動を停止させることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記撮像光学系が手動で駆動されている間は、前記駆動手段及び前記第1の検出手段による前記撮像光学系の焦点状態の検出、及び、前記表示手段による前記現在の撮像光学系の位置における前記撮像光学系の焦点状態の表示を停止させることを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第2の検出手段は、前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記被写体のコントラスト又は輝度を検出し、予め定められた値よりも大きい差異が検出された際に前記被写体の状態が変化したと検出することを特徴とする請求項1、2、4及び5のうちいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像光学系で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段を前記撮像光学系の光軸方向に往復駆動する駆動手段と、を有する撮像装置の制御方法であって、
第1の検出手段が、前記駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の焦点状態を検出する第1の検出ステップと、
第2の検出手段が、被写体の状態が変化したことを検出する第2の検出ステップと、
制御手段が、前記第1の検出ステップで前記撮像光学系の合焦状態を検出したならば、前記第2の検出ステップで前記被写体の状態が変化したことを検出するまで、前記駆動手段による前記撮像手段の往復駆動を停止させる制御ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項8】
撮像光学系で形成された光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段を前記撮像光学系の光軸方向に往復駆動する駆動手段と、を有する撮像装置の制御方法であって、
検出手段が、前記駆動手段が前記撮像手段を往復駆動したときに前記撮像手段で生成される画像信号に基づいて、前記撮像光学系の焦点状態を検出する検出ステップと、
制御手段が、前記撮像光学系を手動で駆動して前記撮像光学系を合焦させるモードにおいて、前記駆動手段及び前記検出手段によって現在の撮像光学系の位置における前記撮像光学系の焦点状態を検出させる制御ステップと、
表示手段が、前記現在の撮像光学系の位置における前記撮像光学系の焦点状態を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−243922(P2010−243922A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−94363(P2009−94363)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】