説明

操作パネル、および、それを備えた電気機器

【課題】利用者の所望する設定ボタンを容易に選択できるようにし、各種処理の設定を容易に行なえるようにする操作パネル、および、それを備えた電気機器を提供する。
【解決手段】画像処理装置1に備えられた操作パネル13は、操作指示を入力する操作部13aと、操作画面を表示する表示部13bと、操作画面内の設定ボタンを操作する度に異なる操作画面を表示部13bに表示させる制御部13cと、選択された設定ボタンを記憶する記憶部13dとを備える。制御部13cは、各設定ボタンの利用回数をカウントし、記憶部13dに記憶させる。設定画面が表示されると、制御部13cは、各設定ボタンの利用回数を検出し、その利用回数に応じて表示部13bに表示される携帯を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作画面内の設定ボタンの表示を変化させる操作パネルと、それを備えた電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の画像処理装置は、ステープル処理やパンチング処理といった種々の出力処理機能を有する。このような出力処理機能を実行するためには、利用者が複数の操作画面に操作指示を入力する必要がある。しかし、複数の操作画面に操作指示を入力するには、時間と労力が必要となる。
【0003】
そこで、特許文献1では、頻度算出部が各操作の選択ボタンの選択頻度を算出し、算出された選択頻度の最も高い設定ボタンを設定部が画像形成時の動作に設定し、設定された設定ボタンの色を制御部が変更し、設定ボタンの色の変更処理後、制御部は、変更された色で設定ボタンを表示させることが開示されている。
【特許文献1】特開2005−242922公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、操作画面に移行した際に、過去の利用頻度に基づいて選択ボタンの設定を自動的に行なうものである。そのため、不慣れな利用者にとっては、既に選択ボタンの設定がされていることに気付かずに、誤った設定のままで処理を行なってしまう問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑み、利用者の所望する設定ボタンを容易に選択できるようにし、各種処理の設定を容易に行なえるようにする操作パネル、および、それを備えた電気機器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、操作画面の設定ボタンを操作して操作指示を入力するための操作パネルであって、前記操作画面を表示する表示部と、前記操作画面を前記表示部に表示させる制御部と、他の設定ボタンの表示と異ならせたい設定ボタンを選択する選択部とを備え、前記制御部は、利用頻度に応じて、選択された設定ボタンの表示を変化させることを特徴とする。
【0007】
利用者は、複数ある設定ボタンのうち、他の設定ボタンの表示と異ならしたい設定ボタン、すなわち、他の設定ボタンの表示より目立たせて表示させたい設定ボタンを選択する。制御部は、選択された設定ボタンの利用回数をカウントする。制御部は、測定結果に基づいて、選択された設定ボタンの表示を変化させる。例えば、制御部は、カウントした利用回数が多くなるにつれて、選択された設定ボタンの表示を段階的に変化させる。
【0008】
上記構成によると、利用者の利用頻度に応じて、選択された設定ボタンの表示を他の設定ボタンの表示と異ならせるので、利用者は、よく利用する設定ボタンを一目に確認できる。これにより、利用者は、所望する設定ボタンの選択を容易に行なうことができる。
【0009】
なお、表示の変更方法としては、設定ボタンの表示の色、表示の大きさ、表示の点滅速度、あるいは、表示の振動周期を変化させる方法が挙げられる。
【0010】
操作パネルは、操作指示を入力する入力部を備える。入力部は、他の設定ボタンの表示より目立たせて表示させたい設定ボタンを選択するための選択ボタンを有する。制御部は、前記選択ボタンが操作されたときに、前記設定ボタンを選択するための操作画面を表示させる。
【0011】
制御部は、選択された設定ボタンと表示の変化を、利用者毎にカスタマイズすることを特徴とする。この構成によると、利用者毎に目立たせて表示させたい設定ボタンを変えることができる。また、その表示方法も、利用者毎に変えることができる。すなわち、利用者の好みに応じて、表示を異ならせたい設定ボタンを表示することができる。
【0012】
これら操作パネルを電気機器に供える。電気機器としては、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、スキャンナ、もしくは、これら2つ以上を組み合わせた複合機器が例示できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、よく利用する設定ボタンの表示を他の設定ボタンの表示と異ならせて表示させるので、設定したい機能の設定ボタンを一目で確認することができる。これにより、利用者は、操作画面から各種設定を行なう際、容易に選択ボタンを選択することができる。したがって、利用者は、所望の操作画面を呼び出すための設定ボタンを探す手間がなくなり、設定時間の短縮を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の操作パネル13を詳細に説明する。なお、説明の便宜上、操作パネル13をコピーモード、プリンタモード、スキャンナモードおよびファクシミリモードを有する画像処理装置1である電気機器に装着した場合で説明する。
【0015】
図1〜図3は、画像処理装置の一実施形態を示す斜視図、断面図、ブロック図を示す。画像処理装置1は、原稿の画像を読み取って記録用紙に印刷するコピーモード、原稿の画像を読み取って送信したり、原稿の画像を受信して記録用紙に印刷したりするファクシミリモード、情報端末装置からネットワークを通じて受信した画像を記録用紙に印刷するプリンタモード等を選択的に行なうことができる。
【0016】
画像処理装置1は、原稿搬送読み取部2と、画像形成部3と、給紙部4と、排紙処理装置5と、USBインターフェイス7とを備えている。
【0017】
次に、コピーモードを例に挙げて、画像処理装置1の動作を説明する。
【0018】
先ず、原稿を原稿搬送読み取り部2の原稿セットトレイ11にセットすると、原稿検出センサ12が原稿をセットされたことを検出する。そして、原稿搬送読み取り部2の操作パネル13を操作することにより印刷用紙のサイズおよび変倍率等を入力設定する。その後、操作パネル13の操作により複写の開始を指示する。
【0019】
これらの操作に応答して、原稿搬送読み取り部2は、ピックアップローラ18により原稿セットトレイ11上の各原稿を1枚ずつ引き出し、原稿を捌き板14と搬送ローラ15との間を介してプラテンガラス16へと送り出し、原稿をプラテンガラス16上で副走査方向に搬送して原稿排出トレイ17へと排出する。
【0020】
このとき、第1読み取り部21によって原稿の表面(下側面)を読み取る。第1読み取り部21の第1走査ユニット23をポジションに移動して位置決めし、第2走査ユニット24を所定位置に位置決めしておき、第1走査ユニット23の露光ランプにより原稿の表面をプラテンガラス16を介して照射し、原稿の反射光を第1および第2走行ユニット23、24の各反射ミラーにより結像レンズ26へと導き、原稿の反射光を結像レンズ26によりCCD(Charge Coupled Device)27に集光させ、原稿の表面の画像をCCD27上に結像させる。これにより原稿の表面の画像を読み取る。
【0021】
また、第2読み取り部22によって原稿の裏面(上側面)を読み取る。第2読み取り部22は、プラテンガラス16の上方に配置されており、原稿の裏面を照射する露光ランプ(LED(Light Emitting Diode)アレイや蛍光灯等)を、画素数毎に、原稿の反射光を集光するセルフォックレンズアレイ、および、セルフォックレンズアレイを通じて受光した原稿の反射光を光電変換して、アナログの画像信号を出力する密着イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)等を備えている。
【0022】
原稿搬送読み取り部2は、その上部筐体を開いて、プラテンガラス16上に原稿を載置した状態で第1読み取り部21により原稿の表面を読み取ることが可能である。この場合は、第1および第2走査ユニット23、24を相互に所定の速度関係を維持しつつ副走査方向に移動させ、第1走査ユニット23によってプラテンガラス16上の原稿を露光し、第1および第2走査ユニット23、24によって原稿からの反射光を結像レンズ26へと導き、結像レンズ26によって原稿の画像をCCD27上に結像する。
【0023】
こうして原稿の片面もしくは両面が読み取られると、原稿の片面もしくは両面の画像を示す画像データがマイクロコンピュータ等の制御部51(図3参照)に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部3へと出力される。
【0024】
画像形成部3は、画像データによって示される原稿の画像を記録用紙に印刷するものであって、感光体ドラム31、帯電装置32、レーザスキャンンユニット(以下、LSUとする)33、現像装置34、転写装置35、クリーニング装置36、除電装置(図示せず)、および、定着装置37等を備えている。
【0025】
また、画像形成部3には、主搬送路38および反転搬送路39が設けられており、給紙部4から給紙されて来た記録用紙が主搬送路38に沿って搬送される。給紙部4は、用紙カセット41に収納された記録用紙、または手差トレイ42に載置された記録用紙を1枚ずつ引き出して、記録用紙を画像形成部3の主搬送路38へと送り出す。
【0026】
画像形成部3の主搬送路38に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム31と転写装置35との間を通過し、更に、定着装置37を通過して、記録用紙に対する印刷が行われる。
【0027】
感光体ドラム31は、一方向に回転しており、その表面をクリーニング装置36と除電装置によりクリーニングされてから、その表面を帯電装置32により均一に帯電される。
【0028】
レーザスキャンンユニット33は、原稿搬送読み取り部2からの画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム31表面を主走査方向に繰り返し走査して、静電潜像を感光体ドラム31表面に形成する。
【0029】
現像装置34は、トナーを感光体ドラム31表面に供給して、静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム31表面に形成する。
【0030】
転写装置35は、該転写装置35と感光体ドラム31間を通過して行く記録用紙に感光体ドラム31表面のトナー像を転写する。定着装置37は、記録用紙を加熱および加圧して、記録用紙上のトナー像を定着させる。
【0031】
主搬送路38と反転搬送路39の接続位置には、分岐爪43が配設されている。記録用紙の片面だけに印刷が行われる場合は、分岐爪43が位置決めされ、この分岐爪43により定着装置37からの記録用紙が排紙トレイ44または排紙処理装置5の方へと導かれる。
【0032】
また、記録用紙の両面に印刷が行われる場合は、分岐爪43が点線で示す位置に回転移動されて、記録用紙が反転搬送路39の方へと導かれる。そして、記録用紙は、反転搬送路39を通過して、その表裏を反転されて主搬送路38へと再び搬送され、主搬送路38の再度の搬送途中で、その裏面への印刷が行われて、排紙トレイ44または排紙処理装置5の方へと導かれる。
【0033】
こうして印刷された記録用紙は、排紙トレイ44または排紙処理装置5の方へと導かれて、排紙トレイ44に排出されたり、排紙処理装置5の各排紙トレイ5aのいずれかに排出される。
【0034】
排紙処理装置5では、複数の記録用紙を各排紙トレイ5aに仕分けして排出したり、各記録用紙にパンチング処理を施したり、各記録用紙にステープル処理を施す。例えば、複数部の印刷物を作成する場合は、各排紙トレイ5aに印刷物の一部ずつが割り当てられる様に各記録用紙を各排紙トレイ5aに仕分けして排出し、排紙トレイ5a毎に、排紙トレイ5a上の各記録用紙にパンチング処理やステープル処理を施して、印刷物を作成する。
【0035】
ところで、利用者は、コピー、プリント、スキャンおよびファクシミリといった処理をする際に、綴じ代や枠消去といった特別機能を設定することがある。この特別機能の設定を行なう操作画面は、いくつもの設定ボタン20c,20eが表示される。
【0036】
例えば、図5に示す特別機能のタッチボタン20bを操作すると、図6に示すような操作画面が表示される。その操作画面には、綴じ代、枠消去、1セット2コピー、表紙挿入、OHP合い紙、センタリング、マルチショット、画像編集メニュー、印字編集メニューといった複数の設定ボタン20c,20eが表示される。これら設定ボタン20c,20eは、同じような形態で表示される。そのため、利用者は、所望の設定ボタン20c,20eを選択するのに時間がかかる。
【0037】
そこで、操作パネル13には、利用者の操作性を向上するために、表示部13bに表示される設定ボタン20cの表示を、利用頻度に応じて他の設定ボタン20eの表示と異ならせて表示させる表示機能を備える。
【0038】
具体的には、複数ある設定ボタン20c,20eのうち、他の設定ボタン20eの表示と異ならしたい設定ボタン20cを選択し、選択された設定ボタン20cの利用頻度に基づいて、選択された設定ボタン20cの表示を段階的に変化させる機能を備える。これにより、利用者は、所望の特別機能を設定するための操作画面を呼び出す設定ボタン20cを探す手間がなくなり、機能の設定時間の短縮を図ることができる。
【0039】
次に、表示機能を実現するための操作パネル13について説明する。
【0040】
操作パネル13は、図4に示すように、操作指示を入力する操作部13aと、操作画面を表示する表示部13bと、表示部13bを制御する制御部13cと、選択された設定ボタン20cを記憶する記憶部13dとを備える。
【0041】
ここで、操作画面とは、画面を形成するのに必要な表示内容と操作指示の入力内容を表示する画面のことである。また、設定ボタン20c,20eとは、各種特別機能を設定するための操作画面を呼び出すために操作するボタンである。
【0042】
操作部13aは、入力をするための機械式のハードボタン20aを備える。表示部13bは、画面と、画面を駆動制御する駆動部とを有する。画面は、周知のタッチパネルを有し、入力を操作するためのタッチボタン20bが形成される。
【0043】
記憶部13dは、SDRAM、フラッシュメモリ等の読み書き可能な半導体メモリである。記憶部13dは、利用者によって選択された設定ボタン20c、すなわち、他の設定ボタン20eの表示と異ならしたい設定ボタン20cを記憶する。
【0044】
記憶部13bは、利用者毎に記憶する。具体的には、操作パネル13には、利用者を識別する利用者認証部60を備える。利用者認証部60は、利用者の指がタッチパネルに触れることで、指の指紋から利用者を認識する。なお、利用者認証部60は、この限りではなく、USBといった接触あるいは非接触のメモリに、あらかじめID情報を登録しておき、前記USBからID情報を取得しても良い。
【0045】
記憶部13bは、選択された設定ボタン20cに関する管理情報を記憶する。なお、管理情報とは、設定ボタン20cの利用回数や表示の変化方法等である。
【0046】
制御部13cは、ハードボタン20aあるいはタッチボタン20bからの入力や外部機器からの入力があると、メモリ(図示せず)に記憶されている装置全体の制御情報や設定情報等の情報に基づいて各部を制御する。すなわち、制御部13cは、入力内容に対して、コピーモード、プリンタモード、スキャンナモード、ファクシミリモードのいずれかの動作を開始する。
【0047】
制御部13cは、操作画面内の設定ボタン20c,20eを操作する度に異なる操作画面を表示部13bに表示させる。
【0048】
制御部13cは、他の設定ボタンと表示を異ならせたい設定ボタンを選択する選択部13eを備える。選択部13eは、表示部13bでの表示を、他の設定ボタン20eと異ならせる設定ボタン20cを選択するための選択ボタン20dを表示させる。選択部13eは、表示された選択ボタン20dが操作されると、設定ボタン20cを選択するための操作画面を表示部13bに表示させるように駆動部を制御する。選択ボタン20dが操作されないと、選択部13eは、設定ボタン20cを選択するための操作画面を表示させない。
【0049】
設定ボタン20cを選択するための操作画面が表示されると、利用者は、表示部13bに表示されている操作画面から他の設定ボタン20eの表示と異ならせたい設定ボタン20cを選択する。さらに、選択部13eは、選択した設定ボタン20cの表示の変化方法を選択する。設定が終了すると、制御部13cは、選択された設定ボタン20cとその表示の変化方法とを関連付けて記憶部13dに記憶させる。
【0050】
なお、表示の変化方法としては、設定ボタン20cの表示の色、大きさ、形、点滅速度、振動速度等が考えられる。例えば、色の場合は、色合い、色の鮮やかさ、色の明るさの値を段階的に上昇させる。大きさの場合は、選択された設定ボタン20cの大きさが、他の設定ボタン20eと比べて相対的に大きくなるように変化させる。形の場合は、表示された設定ボタン20cの形状が円形状に近い多角形になるように変化させる。点滅速度の場合は、選択された設定ボタン20cが、早くあるいは遅く点滅するように変化させる。振動速度の場合は、選択された設定ボタン20cが、早くあるいは遅く振動するように変化させる。
【0051】
選択部13eは、図10に示すように、利用者毎のテーブルを作成して、記憶部13dに記憶させる。図10中の利用者Aは、表示機能を設定した利用者である。選択した設定ボタン20cは、綴じ代、1セット2コピー、センタリング、マルチショットである。そして、表示の変化方法は、綴じ代、1セット2コピー、および、マルチショットが表示の色の変化、センタリングが表示の点滅速度を変化で、他の設定ボタン20eの表示と異ならせる。
【0052】
制御部13cは、選択した設定ボタ20cの利用回数をカウントして、テーブルの利用回数を更新していく(図10参照)。
【0053】
制御部13cは、カウントした回数に応じて、設定ボタン20cを段階的に表示を変化させる。例えば、図10に示すテーブルの設定のように、選択した1セット2コピーやマルチショットの設定ボタン20cを変化させる場合、最初は、図6に示すように、他の設定ボタン20c,20eと同様な形状で表示しているが、1セット2コピーやマルチショットの設定ボタン20cの利用回数が増えるにつれて、図7および図8に示すように、1セット2コピーやマルチショットの設定ボタン20cの表示は段階的に変化する。
【0054】
例えば、表示の色を変える場合は、色合い、色の鮮やかさ、色の明るさの値を1ポイントずつあるいは複数ポイントずつ変える。表示の形を変える場合は、設定ボタン20cの表示の形状を1角ずつあるいは複数角ずつ変える。表示の点滅速度を変える場合は、点滅速度の値を1ポイントずつあるいは複数ポイントずつ変える。表示の振動速度を変える場合は、振動速度の値を1ポイントずつあるいは複数ポイントずつ変える。
【0055】
ここで、設定ボタン20cの表示の変化のタイミングは、あらかじめ利用者が設定する。例えば、制御部13cは、選択した設定ボタン20cの利用回数を一回カウントされる度に、設定ボタン20cの表示を変化させる。あるいは、所定の回数、例えば、10回、20回といったように、あらかじめ決められた回数がカウントされると制御部13cは、設定ボタン20cの表示を変化させる。
【0056】
次に、コピーモードを例に挙げ、操作パネル13の表示機能の動作を、図9のフローチャートを用いて説明する。
【0057】
先ず、表示を異ならせたい設定ボタン20cを選択し、その表示の変化方法を決定する動作について説明する。
【0058】
利用者が、電源をONすると、制御部13cは、初期画面を表示部13bに表示するように駆動部を制御する。そして、利用者がコピーモードを選択すると、図5に示すような、コピーモードの初期画面が表示される(n1)。コピーモードの初期画面において、利用者が選択ボタン20dであるキーカスタマイズボタンを操作すると(n2でY)、選択部13eは、表示部13bに設定ボタン20cを選択する選択画面を表示させる(n13)。
【0059】
利用者から表示機能の設定終了の操作がされずに(n14でN)、表示を異ならせる選択ボタン20cと、その変化方法を選択する操作がされると(n15でY)、選択部13eは、選択された設定ボタン20cの設定を記憶するテーブルを作成し、記憶部13dに記憶させる(n16)。利用者から表示機能の設定終了の操作がされると(n14でY)、制御部13cは、再び初期画面を表示する(n1)。
【0060】
次に、選択した設定ボタン20cの表示を変化させ、処理を決定する動作について説明する。
【0061】
利用者がキーカスタマイズボタン20dを操作せずに(n2でN)、コピー処理の実行ボタンを操作すると(n3でY)、制御部13cは、設定されている条件でコピー処理を実行する(n12)。処理が終了すると、制御部13cは、表示部13bに初期画面を表示させる。
【0062】
コピー処理の実行ボタンが操作されずに(n3でN)、特別機能ボタン20dが操作されると(n8でY)、制御部13cは、選択された設定ボタン20cの利用回数をテーブルから読み出す(n5)。利用回数に応じて、設定ボタン20cの表示を変化させる処理をする(n6)。そして、制御部13cは、変化した設定ボタン20cを表示部13bに表示するように駆動部を制御する(n7)。
【0063】
利用者が、いずれかの設定ボタン20c,20eを操作すると(n8でY)、制御部13cは、操作された設定ボタン20c,20eに対応する操作画面を表示部13bに表示させる(n9)。操作画面に操作指示を入力されると、制御部13cは、設定終了の操作がされたか否かを確認する(n10)。設定終了の操作がされていない場合(n10でN)、制御部13cは、いずれかの設定ボタン20c,20eが操作されたか否かを確認する(n8)。そして、設定ボタン20c,20eが操作されていない場合は(n8でN)、設定終了の操作がされたか否かを確認する(n10)。制御部13cは、設定終了の操作がされるまで、n8〜n10までの処理を繰り返す。
【0064】
利用者が、設定終了の操作をすると(n10でY)、表示部13bに初期画面が表示される。このとき、制御部13cは、特別機能の設定中に選択された設定ボタン20cの利用回数をカウントアップし、その回数を記憶部13dに記憶させる(n11)。そして、制御部13cは、キーカスタマイズボタン20dが操作されたか否かを確認する(n2)。
【0065】
キーカスタマイズボタン20dが操作された場合(n2でY)、n13〜n16までの処理を行なう。キーカスタマイズボタン20dが操作されていない場合(n2でN)、コピー処理の実行ボタンが操作されたか否かを確認する(n3)。利用者が実行ボタンを操作すると(n3でY)、制御部13cは、設定されている条件でコピー処理を実行させる(n12)。処理が終了すると、制御部13cは、表示部13bに初期画面を表示させる。制御部13cは、コピー処理の操作がされるまで、n2〜n11までの処理を繰り返す。
【0066】
これにより、各種特別機能を設定する操作画面を呼び出す設定ボタン20c,20eが複数表示されている場合であっても、容易に所望する設定ボタン20cを選択することができるので、設定時間の短縮を図ることができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。本実施形態では、コピーモードで説明したが、ファイリングモードやFAXモードであってもよい。
【0068】
本実施形態では、電気機器が画像処理装置として説明したが、特にこの限りではなく、洗濯機、電子レンジ、エアコンといった各種機能を設定する操作画面を有する電気機器に用いることができる。
【0069】
本実施形態では、選択ボタンをタッチボタンとして説明したが、特にこれに限られることはなく、ハードボタンとして備えても良い。
【0070】
本実施形態は、選択した設定ボタンの表示を変化させているが、全ての設定ボタンを変化させても良い。例えば、相対的な利用頻度を検出し、その利用頻度に応じて表示を変化させる。
【0071】
利用者毎で表示機能を設定するのではなく、電気機器毎に設定しても良い。あるいは、部署毎、地域毎に設定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本実施形態に係る画像処理装置を示す斜視図
【図2】画像処理装置を示す断面図
【図3】画像処理装置のブロック図
【図4】画像形成装置に用いられる操作パネルを示す正面図
【図5】初期画面を示す図
【図6】操作画面であって、設定ボタンが変化する前を示す図
【図7】図6から設定ボタンが変化した状態を示す図
【図8】図7から設定ボタンが変化した状態を示す図
【図9】操作パネルの動作を示すフローチャート図
【図10】記憶部に記憶されるテーブルの一例を示す図
【符号の説明】
【0073】
1 画像処理装置
13 操作パネル
13a 操作部
13b 表示部
13c 制御部
13d 記憶部
13e 選択部
20a ハードボタン
20b タッチボタン
20c 表示を異ならせたい設定ボタン
20d 選択ボタン
20e 他の設定ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作画面の設定ボタンを操作して操作指示を入力するための操作パネルであって、
前記操作画面を表示する表示部と、前記操作画面を前記表示部に表示させる制御部と、他の設定ボタンと表示を異ならせたい設定ボタンを選択する選択部とを備え、
前記制御部は、利用頻度に応じて、選択された設定ボタンの表示を変化させることを特徴とする操作パネル。
【請求項2】
制御部は、設定ボタンの利用回数をカウントし、前記利用回数が多くなるにつれて前記設定ボタンの表示を段階的に変化させることを特徴とする請求項1に記載の操作パネル。
【請求項3】
制御部は、設定ボタンの表示の色を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の操作パネル。
【請求項4】
制御部は、設定ボタンの表示の大きさを変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の操作パネル。
【請求項5】
制御部は、設定ボタンの表示の点滅速度を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の操作パネル。
【請求項6】
制御部は、設定ボタンの表示の振動周期を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の操作パネル。
【請求項7】
設定ボタンを選択するための選択ボタンを有し、
前記選択ボタンが操作されたとき、制御部は、前記設定ボタンを選択するための操作画面を表示させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の操作パネル。
【請求項8】
制御部は、選択された設定ボタンと表示の変化を、利用者毎にカスタマイズすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の操作パネル。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の操作パネルが装着されたことを特徴とする電気機器。
【請求項10】
電気機器が、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、スキャンナ、もしくは、これら2つ以上を組み合わせた複合機器であることを特徴とする請求項9に記載の電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−122862(P2009−122862A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−294803(P2007−294803)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セルフォック
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】