説明

放射性物質とともに使用するための輸注および移送システム

本明細書には、投与を実施する医療従事者を潜在的に有害な量の放射線に被曝させることなく、放射性薬剤を対象に送達するための輸注システムおよび方法が記載される。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
放射線薬理学とは、放射性薬剤、すなわち放射能を有する薬剤の研究および調製である。放射性薬剤は、核医学の分野で数多くの疾病の診断および治療におけるトレーサーとして使用されている。
【0002】
放射線治療はまた、輸注(血流への)または経口摂取によって加えることもできる。例は、神経芽細胞腫を治療するためのメタヨードベンジルグアニジン(MIBG)の輸注、甲状腺癌または甲状腺中毒症を治療するための経口ヨウ素131の輸注、ならびに神経内分泌腫瘍を治療するためのホルモン結合ルテチウム177およびイットリウム90の輸注(ペプチド受容体放射性核種治療)である。もう一つの例は、肝臓腫瘍または癌肝転移を放射性物質で塞栓を形成するための肝動脈への放射性ガラスまたは樹脂微小球の注入である。
【0003】
また、放射標識された高分子が開発されている。放射性免疫療法剤、たとえば、イットリウム90の分子に結合したモノクロナール抗体抗CD20であるFDA認可されたイブリツモマブチウキセタン(Zevalin)、ヨウ素131の分子をモノクロナール抗体抗CD20に結合させたトシツモマブヨウ素131(Bexxar)が、難治性非ホジキンリンパ腫の治療のために認可された最初の放射性免疫療法剤であった。
【0004】
放射標識された薬剤が開発され、特定の疾病および障害を治療するのにますます効果的になっているが、そのような薬剤は、特に医療従事者にとって、特に多い用量で必要とされる場合、ある一定の危険を伴う。放射標識された治療薬の送達のための改良された方法および装置が求められている。
【発明の概要】
【0005】
概要
本明細書には、投与を実施する医療従事者を、潜在的に有害な量の放射線に被曝させないようにして、放射性薬剤を対象に送達するための輸注システムおよび方法が記載される。本明細書に記載されるシステムおよび方法は、組み合わせた、すなわち増大させた放射線量を対象に送達することを可能にする。本発明の輸注および移送システムは、潜在的に有害な量の放射線を有する放射性薬剤を送達するために使用することができる。
【0006】
一つの態様は、以下を含む用量送達輸注システムに関する:放射性薬剤を収容する少なくとも一つの第一の貯蔵器であり、該貯蔵器に挿入されたカニューレおよび該カニューレを第二の貯蔵器に接続する気密コネクタを有する少なくとも一つの第一の貯蔵器;ならびに該少なくとも一つの第一の貯蔵器を取り囲む放射線シールド。一つの態様において、少なくとも一つの第一の貯蔵器は、放射性薬剤を収容するバイアルである。一つの態様において、バイアルは傾斜した底を含む。一つの態様において、システムは、少なくとも一つの第一の貯蔵器に接続されたフィルター付きベントをさらに含む。一つの態様において、放射線シールドは鉛である。一つの態様において、第二の貯蔵器は輸注ポンプに取り付けられている。一つの態様において、薬剤は、テクネチウム99m(テクネチウム99m)、ヨウ素123および131、タリウム201、ガリウム67、イットリウム90、サマリウム153、ストロンチウム89、リン32、レニウム186、フッ素18およびインジウム111からなる群より選択される同位体で標識された放射性薬理学的物質である。一つの態様において、放射性薬剤は、Bexxar(登録商標)(ヨウ素I-131トシツモマブ)、Zevalin(登録商標)(イットリウムY-90イブリツモマブチウキセタン)、Quadramet(登録商標)(サマリウムSm-153レキシドロナム)、塩化ストロンチウム89、リン32、レニウム186ヒドロキシエチリデン(hydroxyethlidene)、サマリウム153レキシドロナム、I-131ヨーベングアン(Iobenguane)(Azedra(登録商標))、Y-90エドトレオチド(edotreotide)(Onalta(登録商標))、およびI-131標識ベンズアミド(Solazed(登録商標))からなる群より選択される。
【0007】
一つの態様は、以下を含むシステムを使用して放射性薬剤を輸注する段階を含む、有効量の放射性薬剤を送達するための方法に関する:放射性薬剤を収容する少なくとも一つの第一の貯蔵器であり、該貯蔵器に挿入されたカニューレおよび該カニューレを第二の貯蔵器に接続する気密コネクタを有する少なくとも一つの第一の貯蔵器;ならびに該少なくとも一つの第一の貯蔵器を取り囲む放射線シールド。一つの態様において、少なくとも一つの第一の貯蔵器は、放射性薬剤を収容するバイアルである。一つの態様において、バイアルは傾斜した底を含む。一つの態様において、方法で使用されるシステムは、少なくとも一つの第一の貯蔵器に接続されたフィルター付きベントをさらに含む。一つの態様において、放射線シールドは鉛である。一つの態様において、第二の貯蔵器は輸注ポンプに取り付けられている。一つの態様において、放射性薬剤は、Bexxar(登録商標)(ヨウ素I-131トシツモマブ)、Zevalin(登録商標)(イットリウムY-90イブリツモマブチウキセタン)、Quadramet(登録商標)(サマリウムSm-153レキシドロナム)、塩化ストロンチウム89、リン32、レニウム186ヒドロキシエチリデン、サマリウム153レキシドロナム、I-131ヨーベングアン、Y-90エドトレオチド、およびI-131標識ベンズアミドからなる群より選択される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の態様のI-131ヨーベングアン(MIBG)治療輸注システムの略図を示す。
【図2】本発明の態様のI-131ヨーベングアン(MIBG)治療用量移送システムの略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
本明細書には、たとえば、医療従事者を危険な放射線量に被曝させない方法で約700mCi超を送達することができるような、放射標識された化合物を対象に投与するための装置システムおよび方法が開示される。本明細書で使用される「対象」という用語は、動物を指す。動物は、哺乳動物、たとえばヒトまたは非ヒトのいずれかであってもよい。対象は、たとえば、霊長類(たとえばサル、類人猿およびヒト)、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥などであってもよい。本明細書で使用される「用量」という用語は、治療剤の有効量を指す。用量は、たとえば、放射線量を計測するための単位をはじめとする任意の測度で計測することができる。用量は、公知の治療剤に関しては既知であり、既知でないとしても、当業者は、治療剤の有効量を決定することができると考えられる。本明細書で使用される「有効性」という用語は、所望の効果が得られる程度を指し、「有効量」とは、所望の治療効果をもたらすのに十分な量である。
【0010】
背景
核医学は、物質の核性質を診断および治療に使用する、医学および医学的画像診断の一部門である。細胞および細胞下レベルで起こる生物学的プロセスを反映した画像を生成する。
【0011】
核医学手法は、放射性核種で標識された薬剤(放射性薬剤)を使用する。診断においては、放射性物質を患者に投与し、放出される放射線を検出する。診断試験は、ガンマカメラまたはポジトロン放出断層撮影法を使用した画像の形成を含む。画像診断は、放射性核種画像診断または核シンチグラフィーとも呼ばれる。他の診断試験は、体の部位から計測を得るためにプローブを使用するか、患者から採取された試料の計測のためにカウンターを使用する。
【0012】
治療においては、疾病を治療する、または対症的鎮痛を提供するために放射性核種を投与する。たとえば、甲状腺中毒症および甲状腺癌の治療のためにヨウ素131の投与がしばしば使用される。以前は、真性赤血球増加症の治療にリン32が使用されていた。これらの治療は、癌を誘発する危険性を減らすように曝露が適度に達成可能な限り低く抑えられる(ALARAポリシー)診断と比較して、高放射線曝露によって細胞を死滅させることに依存する。
【0013】
診断試験
核医学における診断試験は、疾病または病状が存在する場合に体が物質を異なったように対処する方法を利用する。体に導入される放射性核種は、多くの場合、体内で特徴的に作用する複合体に化学結合している;これは一般にトレーサーとして知られている。疾病の存在において、トレーサーは、多くの場合、異なったように処理される、および/または体中に分散される。たとえば、配位子メチレンジホスホネート(MDP)は、骨によって優先的に吸収されうる。テクネチウム99mをMDPに化学結合させることにより、画像診断のために放射能を輸送し、ヒドロキシアパタイトを介して骨に付着させることができる。骨折によるなどの生理学的機能の任意の増大は、通常、トレーサーの濃度増大を意味する。これは、多くの場合、放射能蓄積(radio-accumulation)の限局的増大または生理学的システム中の放射能蓄積の全身性増大である「ホットスポット」の出現をもたらす。一部の疾病プロセスはトレーサーの排除をもたらして「コールドスポット」の出現をもたらす。数多くの異なる器官、腺、および生理学的プロセスを画像化または治療するために、数多くのトレーサー複合体が開発されている。
【0014】
研究のタイプ
一般的な核医学研究は、液体もしくは凝集形態での静脈内注入による体内への放射性核種の投与、食品と組み合わせた状態での経口摂取、ガスもしくはエアゾールとしての吸入または、まれに、マイクロカプセル封入された放射性核種の注入を含む。一部の研究は、放射性核種による患者自身の血球の標識を要する(白血球シンチグラフィーおよび赤血球シンチグラフィー)。大部分の放射性核種はガンマ線を放出するが、治療用途では、ベータ粒子の細胞損傷性が使用される。核医学で使用するための精製された放射性核種は、より長い半減期を有する放射性同位体を生成する核反応器またはより短い半減期を有する放射性同位体を生成するサイクロトロン中での分裂または融合プロセスから誘導されるか、専用発生装置中での自然な崩壊プロセス、すなわちモリブデン/テクネチウムまたはストロンチウム/ルビジウムを利用する。一般的に使用される静脈内放射性核種は以下を含むが、これらに限定されない。
テクネチウム99m(テクネチウム99m)
ヨウ素123および131
タリウム201
ガリウム67
フッ素18
インジウム111
【0015】
放射線量
核医学処置を受ける患者は、ある放射線量を受ける。現在の国際的ガイドラインの下、放射線量は、いかに小さなものであろうと、危険を呈すると推定されている。核医学検査で患者に送達される放射線量は、癌を誘発させる危険が非常に小さい。これに関して、線量がX線機器のような外部供給源から送達されるのではなく内部的に送達されることを除き、これはX線検査の危険に似ている。上述したように、医療従事者はまた、はるかに低い放射線量にしか被曝しないが、多数の患者への多数回の放射線投与に対する被曝のせいで、危険にさらされる。
【0016】
核医学検査からの放射線量は、シーベルト単位(通常はミリシーベルト、mSv)で実効線量として表される。検査から生じる実効線量は、メガベクレル(MBq)単位で投与される放射能の量、使用される放射性薬剤の物性、その体内での分散およびその体からのクリアランスの速度によって影響を受ける。
【0017】
実効線量は、腎糸球体ろ過率の3MBqクロム51 EDTA計測の場合の6μSv(0.006mSv)から150MBqタリウム201非特異的腫瘍画像診断処置の場合の37mSvまでの範囲でありうる。600MBqのテクネチウム99m-MDPを用いる一般的な骨スキャンの実効線量は3mSvである。
【0018】
他の計測単位としては、3.7E10Bqおよびラジウム(Ra-226)1.0グラムであるキューリー(Ci)、今やグレイに取って代われたラド(放射線吸収線量)、および今やシーベルトに取って代われたレム(人体レントゲン当量)がある。ラドおよびレムは、ほぼすべての核医学処置に関して本質的に等価であり、アルファ線だけが、その非常に高い生物効果比(RBE)のせいで、より高いレムまたはSv値を出す。
【0019】
放射性薬剤
放射性薬剤は、診断または治療目的で対象に投与するために輸注を要する任意の薬剤でありうる。放射性薬剤用量は、送達される放射線の量、たとえばmCiで計測される。本明細書に記載されるシステムおよび方法は、たとえば>700mCi、約200mCi〜約700mCi、約250mCi〜約500mCi、または約300mCi〜約700mCi超の線量を送達することができる。
【0020】
本明細書に記載されるシステムおよび方法は、テクネチウム99m(テクネチウム99m)、ヨウ素123および131、タリウム201、ガリウム67、イットリウム90、サマリウム153、ストロンチウム89、リン32、レニウム186、フッ素18、およびインジウム111からなる群より選択される同位体で標識された放射性薬理学的物質を含むがこれらに限定されない放射性薬剤を対象に送達するために使用することができる。本発明を使用して送達することができる放射性薬剤の例は、非限定的に、Bexxar(登録商標)(ヨウ素I-131トシツモマブ)、Zevalin(登録商標)(イットリウムY-90イブリツモマブチウキセタン)、Quadramet(登録商標)(サマリウムSm-153レキシドロナム)、塩化ストロンチウム89、リン32、レニウム186ヒドロキシエチリデン、サマリウム153レキシドロナム、I-131ヨーベングアン、Y-90エドトレオチド、またはI-131標識ベンズアミドを含む。本明細書に記載されるシステムおよび方法は、そうでなければたとえば医療従事者が経験する、潜在的に有害な放射線被曝の量を減らす輸注システムおよび方法である。
【0021】
本明細書に記載される輸注システムおよび方法は、放射性薬剤を収容する一つまたは複数のバイアルの組み合わせを可能にし、それにより、医療従事者を有害レベルの放射線に被曝させることなく、増大した用量を患者に輸注送達することを可能にする。
【0022】
用量送達および輸注システム
図1は、本発明の態様の放射性薬剤、たとえばI-131ヨーベングアン(MIBG)輸注システムの略図である。いくつかの態様において、治療輸注システム100は0.22μmシリンジフィルター105を含み、このシリンジフィルターは、木炭フィルターユニット110および木炭フィルターユニット110とは反対側端で20G×1"ルアーロックニードル115に取り付けられている。0.22μmシリンジフィルター105、木炭フィルターユニット110および20G×1"ルアーロックニードル115を含むユニットがベントユニット111を構成する。ベントユニット111は患者投与バイアル(patient dose vial)120に挿入される。いくつかの態様において、患者投与バイアル120は100mL無菌バイアルを含む。いくつかの態様においては、一つより多いバイアルがあってもよく、それにより、輸注システムの用量を増大させることが可能になる。いくつかの態様において、患者投与バイアル120は、傾斜した底を含み、鉛(Pd)シールド122に対して斜めになる。鉛シールド122は、作業者および患者の一人または複数が患者投与バイアル120に収容された一つまたは複数の放射性元素によって汚染されることを防ぐ。
【0023】
いくつかの態様においては、19G×3.5"吸引ニードル125が二次ライン130に、および19G×3.5"吸引ニードル125とは反対側端でルアーロックカニューレ135に取り付けられる。いくつかの態様において、二次ライン130は、24"オス・オス(M-M)動脈圧チューブである。いくつかの態様においては、Aクランプ140で二次ライン130を締めて、はじめに、19G×5"吸引ニードル125とルアーロックカニューレ135との間の流れを阻止する。ルアーロックカニューレ135は、単一チャネル輸注ポンプ145よりも上の一次チューブ注入部位に挿入される。いくつかの態様において、二次ライン130を締める前にAクランプ140を洗浄する。
【0024】
いくつかの態様において、ルアーロックカニューレ135はまた、通常生理食塩水貯蔵器150にも取り付けられる。輸注ポンプ一次ライン155bおよび155cは、経静脈(IV)スタンド155によって患者投与バイアル120よりも上に支持された通常生理食塩水貯蔵器150と、単一チャネル輸注ポンプ145よりも上の一次チューブ注入部位とを接続する。
【0025】
いくつかの態様において、Aクランプ140を開き、一次ライン逆止め弁156を閉じ、一次ライン逆止め弁155cを開く。すると、単一チャネル輸注ポンプ145よりも上の一次チューブ注入部位での低下した圧が、流体を患者投与バイアル120から二次ライン130、ルアーロックカニューレ135、および輸注ポンプ一次ライン155cに通して単一チャネル輸注ポンプ145に引き込み、さらに、輸注ポンプ送達ライン160に通して患者に送り込む。ベントユニット111が、患者投与バイアル120からの流体流を阻止する、単一チャネル輸注ポンプ145よりも上の一次チューブ注入部位と患者投与バイアル120との間の圧力均等化を防ぐ。
【0026】
いくつかの態様において、単一チャネル輸注ポンプ145の設定によって、患者投与バイアル120からの流体の輸注速度を設定することができる。いくつかの態様において、患者投与バイアル120の充填量は50mLであり、推奨される輸注速度は毎時100mLである。いくつかの態様において、輸注は、推奨される輸注速度で30分かけて行われる。いくつかの態様において、輸注速度は、ロックホイールを備えたインライン流量調整弁146によって設定することができる。いくつかの態様においては、ロックホイールを備えたインライン流量調整弁146が、一次ライン155c、二次ライン130および輸注ポンプ送達ライン160のうちの一つにあってもよい。いくつかの態様において、患者投与バイアル120からの流体はI-131ヨーベングアンである。
【0027】
いくつかの態様においては、その後、Aクランプ140を閉じ、一次ライン逆止め弁156を開く。すると、単一チャネル輸注ポンプ145よりも上の一次チューブ注入部位での低下した圧が、生理食塩水を生理食塩水貯蔵器150から一次ライン155bおよび155c、一次ライン逆止め弁156および155c、ならびにルアーロックカニューレ135に通して単一チャネル輸注ポンプ145に引き込み、一次ライン155bおよび155cから患者投与バイアル120の流体を効果的に洗い流す。
【0028】
いくつかの態様においては、その後、Aクランプを開き、一次ライン逆止め弁155cを閉じる。すると、生理食塩水貯蔵器150と患者投与バイアル120との高さの差が、生理食塩水を生理食塩水貯蔵器150から一次ライン155b、ルアーロックカニューレ135、および二次ライン130に通して患者投与バイアル120に流れ込ませて、二次ライン130から患者投与バイアル120の流体を効果的に洗い流す。いくつかの態様において、生理食塩水貯蔵器150は少なくとも50mLの0.9% NaCl溶液からなる。
【0029】
図2は、本発明の態様の放射性薬剤用量移送システムの略図を示す。放射性薬剤用量移送システム200は、流体を、輸送バイアル120'から、密封された患者投与バイアル220に移すことを可能にする。いくつかの態様において、用量移送システム200は、0.22μmシリンジフィルター105'、木炭フィルターユニット110'および20G×1"ルアーロックニードル115'を含み、これらが合わさって、図1に示す放射性薬剤輸注システム100に関して先に説明したベントユニット111に類似したベントユニット111'を構成する。さらには、放射性薬剤用量移送システム200は、図1に示す放射性薬剤輸注システム100に関して先に説明した患者投与バイアル120および19G×3.5"吸引ニードル125に類似した輸送バイアル120'および19G×3.5"吸引ニードル125'を含む。システム100および200中の類似要素は、流体を、システム100における患者投与バイアル120およびシステム200における輸送バイアル120'から抜き取る同一の方法を表す。
【0030】
ベントユニット111'は輸送バイアル120'に挿入される。ベントユニット111'は、輸送バイアルヘッド119'中に周囲圧を維持して、輸送バイアル120'中に周囲流体圧をもたらす。いくつかの態様において、輸送バイアル120'は30mL無菌バイアルを含む。いくつかの態様においては、輸送バイアル120'は、傾斜した底を含み、鉛シールド122'に対して斜めになる。鉛シールド122'は、作業者および患者の一人または複数が輸送バイアル120'に収容された一つまたは複数の放射性元素によって汚染されることを防ぐ。
【0031】
いくつかの態様において、放射性薬剤用量移送システム200は、木炭フィルターユニット210に取り付けられた0.22μmシリンジフィルター205、0.22μmシリンジフィルター205の反対側端に取り付けられた3方向ストップコック弁206、および60mLルアーロックシリンジ245を含む移送チューブセット201をさらに含む。3方向ストップコック弁206を閉じた状態で60mLルアーロックシリンジ245のプランジャーを引くと、一次エアライン255中および密封された患者投与バイアル220の密封された患者投与バイアルヘッド219中に真空が発生する。いくつかの態様において、密封された患者投与バイアル220のシールは、3方向ストップコック弁206に直接接続され、密封された患者投与バイアル220において密封された、20G×1"ルアーロックニードル215である。密封された患者投与バイアルヘッド219中の減圧が、密封された患者投与バイアル220中の流体圧の低下をもたらす。
【0032】
輸送バイアル120'中の流体と、密封された患者投与バイアル220中の流体との差圧が、輸送バイアル120'中の流体を19G×3.5"吸引ニードル125'、二次ライン230、および20G×1.5"ルアーロックニードル221に通して、密封された患者投与バイアル220に引き込む。ベントユニット111'が、輸送バイアル120'中の流体の圧を周囲圧に固定することにより、輸送バイアル120'中の流体と、密封された患者投与バイアル220中の流体との圧力均等化を防ぐ。
【0033】
いくつかの態様において、一次エアライン255は、48"延長セットオス・メス(M-F)コネクタである。いくつかの態様において、二次ライン230は、12"動脈圧チューブオス・オス(M-M)コネクタである。
【0034】
いくつかの態様において、密封された患者投与バイアル220は100mL無菌バイアルを含む。いくつかの態様において、密封された患者投与バイアル220は、傾斜した底を含み、鉛(Pd)シールド222に対して斜めになる。Pdシールド222は、密封された患者投与バイアル220に収容された一つまたは複数の放射性元素によって作業者および患者の一人または複数が汚染されることを防ぐ。
【0035】
いくつかの態様においては、流体を輸送バイアル120'から、密封された患者投与バイアル220に移したのち、3方向ストップコック弁206を開き、60mLルアーロックシリンジ245のプランジャーを押して、密封された患者投与バイアルヘッド219中の圧を周囲圧と均等にし、一次エアライン255から過剰な空気を除去する。
【0036】
いくつかの態様において、放射性薬剤用量移送システム200は、システム200に関して先に概説したステップを繰り返すことにより、密封された患者投与バイアル220を取り替えることなく、多数の用量レベルを提供することができる。いくつかの態様においては、放射性薬剤用量移送システム200に関して先に概説したステップの完了ののち、用量そのものが微調節を要することがある。
【0037】
いくつかの態様において、放射性薬剤用量に対する微調節は、輸送バイアル120'の側面をそのPbシールド122'の内側に配置し、20G×1.5"ニードルを備えたシールドされた10mLシリンジ270を使用して、規定用量を達成するために必要な量を輸送バイアル120'から取り出し、シリンジ270量の中身を、密封された患者投与バイアル220に移すことにより、実施することができる。いくつかの態様においては、シリンジ270のプランジャーを引いて、等しい量の空気を、密封された患者投与バイアル220から除去することにより、密封された患者投与バイアル220中の圧を、流体移送により生じる正圧から周囲圧まで減らすことができる。
【0038】
同様に、いくつかの態様においては、20G×1.5"ニードルを備えたシールドされた10mLシリンジ270を使用し、規定合計量を達成するために必要な量を無菌水バイアル(図示せず)から取り出し、シリンジ270量の無菌水中身を、密封された患者投与バイアル220に移すことにより、必要量の無菌水を、密封された患者投与バイアル220に加えることもできる。いくつかの態様においては、シリンジ270のプランジャーを引いて、等しい量の空気を、密封された患者投与バイアル220から除去することにより、密封された患者投与バイアル220中の圧を、流体移送により生じる正圧から周囲圧まで減らすことができる。
【0039】
実施例:I-131ヨーベングアン用量送達および輸注システム
推奨されるI-131ヨーベングアン(Azedra(登録商標))薬物送達システムは、治療用量を対象に送達することができる。本明細書には、I-131ヨーベングアン薬物送達システムおよび使用の手順が記載される。
【0040】
I-131ヨーベングアンは、手術による治療または従来の化学療法には適していない転移性神経内分泌腫瘍、たとえばクロム親和性細胞腫、カルチノイドおよび神経芽細胞腫の治療に使用される。I-131ヨーベングアン薬物製品は、Ultratrace(登録商標)技術によって放射性ヨウ素同位体に化学結合させることによって放射標識されたMIBG分子からなる。ヨウ素同位体は、疾病を画像化するために診断的に作用するか、標的放射線を腫瘍部位に送達するように治療的に作用するかのいずれかである。I-131ヨーベングアンは、ヨウ素同位体を組み入れ、特定の腫瘍細胞を標的とし、不要な担体分子、すなわち非放射性夾雑物は含有しない。本発明者らが所有するUltratrace(登録商標)技術を使用することにより、非放射性夾雑物が回避される。
【0041】
臨床的概観
I-131ヨーベングアンは、FDAによる希少疾病用薬物ステータスおよび優先承認審査指定を受けている。フェーズI線量計測治験が完了し、神経内分泌癌の二つの形態の一つ(たとえば主要なまたはクロム親和性細胞種)を有する成人患者におけるI-131ヨーベングアンの安全性、許容度、および分散を評価するように設計された。
【0042】
I-131ヨーベングアンフェーズI部分の主要目的は、Ultratrace(登録商標)ヨーベングアンI-131の最大耐量(MTD)を決定するように設計されている。フェーズII部分は、フェーズI実験で見い出されたMTDで投与されたUltratrace(登録商標)ヨーベングアンI-131単独療法が安全であり、難治性の高リスククロム親和性細胞種/神経芽細胞腫に有効であることを示すように設計されている。
【0043】
薬物送達システム
本明細書には、推奨される装置およびその所期の用途の概観および説明、ならびに市販の構成要素を購入しかつI-131ヨーベングアン製品を送達するための装置を組み立てるときの使用部位に関するガイドラインの概観および説明が記載されているが、用量送達および輸注システムは、任意の放射性薬剤に容易に適用することができるということが理解されると考えられる。
【0044】
推奨されるI-131ヨーベングアン薬物送達システムは、以下の構成、1)治療輸注システムおよび2)治療用量移送システムからなる。添付の図面、構成要素リストおよび使用ガイドラインを参照すること。
【0045】
4.1 MIP治療システム概略図
4.1.1 治療輸注システム
4.1.2 治療用量移送システム
4.2 構成要素リスト
4.3 MIP作業実施ガイドライン
4.3.1 治療用量移送プロセス
4.3.2 治療輸注システム
【0046】
I-131ヨーベングアン(I-131 MIBG)治療輸注システム作業実施ガイドライン
1. 施行用IVアクセスを得る。好ましいIVアクセス部位:左右前腕(利き腕でない方が推奨される)、左右手(手首ではない)。好ましいIVアクセス部位を得ることができないならば、肘および手首のアクセスが可能であるが、部位の血管外漏出を避けるため、四肢の固定が強く推奨される。また、セントラルライン(central line)が許容である。
2. 注入用の0.9%塩化ナトリウム溶液(米国薬局方(USP))の250mLバッグを吊し、輸注ポンプ一次セットを使用してバッグを穿刺し、チューブに通す。
3. 一次ラインを患者のIVアクセス部位に取り付ける。
4. 一次ライン(0.9%塩化ナトリウム)に関して、推奨速度は毎時100mLである。一次ラインを少なくとも30分間作動させる。
5. 0.22μmシリンジフィルターを木炭フィルターユニットに取り付け、20G×1"ニードルをフィルターの反対側端に取り付ける。ユニット全体を患者投与バイアルに挿入する。
6. 19G×5"吸引ニードルを24" M-M動脈圧チューブに取り付ける。チューブの他端にルアーロックカニューレを取り付ける。
7. Aクランプを動脈圧ラインに取り付け、完全に締める。カニューレをポンプよりも上の一次チューブ注入部位に挿入する。
8. Aクランプを解放することによって動脈ラインを洗浄する。ひとたび洗浄されたならば、クランプでラインを締める。
9. 5"吸引ニードルをピッグ上のラインと並べ、患者投与バイアルにわずかに斜めに挿入する。注意:5"吸引ニードルはプラスチックバイアルの側面に引っかかることがある。5"ニードルがバイアルの底に達したことを確認する。
10. ポンプ上のピギーバック設定を使用して、I-131ヨーベングアン(I-131 MIBG)の輸注速度をセットする。患者投与バイアル中の充填量は50mLであり、推奨される速度は毎時100mLである。I-131ヨーベングアン(I-131 MIBG)の輸注は、推奨された速度で30分かけて行われる。
11. Aクランプを使用して、一次ラインを二次ライン注入部位よりもわずかに上で締める。
12. 動脈圧チューブ(二次ライン)上のAクランプを外す。動脈圧チューブを見てI-131ヨーベングアン(I-131 MIBG)が投与されていることを確認することによって輸注を開始する。
13. 25分後、動脈圧チューブ内に気泡がないか見る。ひとたび動脈圧チューブ中に最初の気泡が形成したならば、チューブをクランプで止める。
14. 一次ラインからクランプを外し、一次ライン中のI-131ヨーベングアンの残量を少なくとも50mLの0.9%塩化ナトリウムで洗い流して残りの薬物を投与する。
15. 二次チューブのクランプを外し、0.9%塩化ナトリウム溶液を流して二次チューブ中の残留I-131ヨーベングアン(I-131 MIBG)を患者投与バイアルに戻す。
16. 0.9%塩化ナトリウムでの洗い流しが完了したら、患者の近くで一次チューブを締め、患者をIVチューブから切り離す。
17. 使用済みの投与バイアルを放射薬局に戻し、残留放射能を計測し、CRPに記録する。
【0047】
I-131ヨーベングアン(I-131 MIBG)治療用量移送プロトコル
1. 投与プロトコルおよび患者の体重に基づいて患者線量に必要な放射能を決定し、投与中の損失を考慮して5%を加算する。
2. 空の100mL患者投与バイアルを鉛シールドに挿入し、加温シールド中の輸送バイアルの隔壁上部および隔壁をアルコールスワブで拭く。
3. 木炭フィルターのオス端を0.22μmフィルターのメス端に取り付け、20G×1"ニードルをフィルターのオス端に取り付けることによって「ベントユニット」を組み立てる。
4. 「ベントユニット」をI-131ヨーベングアン輸送バイアルに挿入する。
5. 20G×1"ニードルを48" M-F延長セットのオス端に取り付け、メス端を3方向ストップコックに取り付けることによって「輸送チューブセット」を組み立てる。
6. ストップコックのメス「T」ポートに0.22μmフィルターを取り付け、フィルターのメス端に木炭フィルターを取り付ける。
7. 3方向ストップコックのインラインメスポートに空の60mLシリンジを取り付ける。
8. 「輸送チューブセット」の20G×1" ニードルを空の100mL患者投与バイアルに挿入する。
9. 20G×1.5"ニードルを12" M-M動脈圧チューブに取り付け、ラインの反対側端を19G×3.5"吸引ニードルに接続する。
10. 20G×1.5"ニードルを患者投与バイアルに挿入し、19G×3"吸引ニードルを輸送バイアルに挿入して斜めの加温シールドの底に到達させる(すなわち、吸引ニードルの先端がバイアルの中の一番下の点にある)。
11. 60mLシリンジのプランジャーを引いてI-131ヨーベングアン輸送バイアルから溶液を患者投与バイアルに真空移送する。
12. 患者投与バイアルラインへの3方向ストップコックを閉じる(木炭トラップを開く)。60mLシリンジのプランジャーを押して空気を押し出す。3方向ストップコック上の患者投与バイアルラインを開く。
13. 患者線量を満たすために一つより多いバイアルが必要ならば、ステップ4〜9を繰り返す。
14. 患者投与バイアルからニードルを抜き取り、線量校正器で検量する。
15. 患者線量を規定の放射能に調節するために必要な追加mLを計算する(投与中の損失を考慮して5%を加算する)。
16. 未使用の輸送バイアルの側面をその鉛シールドの中に入れ、20G×1.5"ニードルを備えたシールドされた10mLシリンジを使用して、規定用量を達成するのに必要な量を取り出す。シリンジの中身を患者投与バイアルに加える。バイアル中の正圧状態を避けるため、シリンジのプランジャーを引いて等しい量の空気を患者投与バイアルから除去する。
17. 患者投与バイアルに移された薬物の量(mL)に基づいて、用量を50mLの最終量とする(QS)のに必要な注入用無菌水(米国薬局方(USP))の量を計算する。
18. 20G×1"ニードルを備えた空の60mLシリンジを使用して、必要量の注入用無菌水(米国薬局方)を抜き取り、それを患者投与バイアルに加える。バイアル中の正圧状態を避けるため、シリンジのプランジャーを引いて等しい量の空気を患者投与バイアルから除去する。
19. 患者投与バイアルからすべてのニードルを抜き取り、放射性核種線量校正器中で放射能を計測して患者線量を確認する。
20. 患者線量を症例報告用紙に記録する。
【0048】
同等物
本開示は、様々な局面を例示することを意図した本出願に記載される特定の態様に限定されない。当業者には明らかであるように、本開示の真意および範囲を逸することなく、多くの改変および変形を加えることができる。前記記載から、本明細書で挙げられたものに加えて、本開示の範囲に入る機能的に同等な方法、システムおよび装置が当業者には明らかになると考えられる。そのような改変および変形は特許請求の範囲に入ると解釈される。本開示は、特許請求の範囲の用語によって限定されるだけでなく、そのような特許請求の範囲が権限を有する同等物の全範囲によっても限定される。本開示は、当然異なりうる特定の方法、試薬、化合物、組成物または生物学的システムには限定されないということが理解されると考えられる。また、本明細書で使用される専門用語は、特定の態様を説明するためだけのものであり、限定的であることを意図したものではないことが理解されると考えられる。当業者によって理解されるように、記載による説明を提供するなどのあらゆる目的に関して、本明細書に開示されるすべての範囲は、あらゆる可能な部分的範囲およびその部分的範囲の組み合わせを包含する。
【0049】
様々な局面および態様を本明細書に開示したが、他の局面および態様が当業者には明らかになると考えられる。本明細書で引用されるすべての参考文献は全体として参照により本明細書に組み入れられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性薬剤を収容する少なくとも一つの第一の貯蔵器であり、該貯蔵器に挿入されたカニューレおよび該カニューレを第二の貯蔵器に接続する気密コネクタを有する少なくとも一つの第一の貯蔵器、ならびに
該少なくとも一つの第一の貯蔵器を取り囲む放射線シールド
を含む、用量送達輸注システム。
【請求項2】
少なくとも一つの第一の貯蔵器が、放射性薬剤を収容するバイアルである、請求項1記載の用量送達システム。
【請求項3】
バイアルが、傾斜した底を含む、請求項2記載の用量送達システム。
【請求項4】
少なくとも一つの第一の貯蔵器に接続されたフィルター付きベントをさらに含む、請求項1記載の用量送達システム。
【請求項5】
放射線シールドが鉛である、請求項1記載の用量送達システム。
【請求項6】
第二の貯蔵器が輸注ポンプに取り付けられている、請求項1記載の用量送達システム。
【請求項7】
放射性薬剤が、Bexxar(登録商標)(ヨウ素I-131トシツモマブ)、Zevalin(登録商標)(イットリウムY-90イブリツモマブチウキセタン)、Quadramet(登録商標)(サマリウムSm-153レキシドロナム)、塩化ストロンチウム89、リン32、レニウム186ヒドロキシエチリデン(hydroxyethlidene)、サマリウム153レキシドロナム、I-131ヨーベングアン(Iobenguane)、Y-90エドトレオチド(edotreotide)、およびI-131標識ベンズアミドからなる群より選択される、請求項1記載の用量送達システム。
【請求項8】
放射性薬剤を収容する少なくとも一つの第一の貯蔵器であり、該貯蔵器に挿入されたカニューレおよび該カニューレを第二の貯蔵器に接続する気密コネクタを有する少なくとも一つの第一の貯蔵器、ならびに
該少なくとも一つの第一の貯蔵器を取り囲む放射線シールド
を含むシステムを使用して放射性薬剤を輸注する段階を含む、有効量の放射性薬剤を送達するための方法。
【請求項9】
少なくとも一つの第一の貯蔵器が、放射性薬剤を収容するバイアルである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
バイアルが、傾斜した底を含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
少なくとも一つの第一の貯蔵器に接続されたフィルター付きベントをさらに含む、請求項8記載の方法。
【請求項12】
放射線シールドが鉛である、請求項8記載の方法。
【請求項13】
第二の貯蔵器が輸注ポンプに取り付けられている、請求項8記載の方法。
【請求項14】
放射性薬剤が、Bexxar(登録商標)(ヨウ素I-131トシツモマブ)、Zevalin(登録商標)(イットリウムY-90イブリツモマブチウキセタン)、Quadramet(登録商標)(サマリウムSm-153レキシドロナム)、塩化ストロンチウム89、リン32、レニウム186ヒドロキシエチリデン、サマリウム153レキシドロナム、I-131ヨーベングアン、Y-90エドトレオチド、およびI-131標識ベンズアミドからなる群より選択される、請求項8記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−538762(P2010−538762A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525071(P2010−525071)
【出願日】平成20年9月15日(2008.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/076426
【国際公開番号】WO2009/036443
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(507412863)モレキュラ インサイト ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】