説明

放射線画像撮影システム

【課題】外部電源の接続時に外部電力の供給を任意に遮断できる放射線画像撮影システムを提供する。
【解決手段】放射線画像撮影システムは、内部電源30備えた放射線画像撮影装置12、記放射線画像撮影装置12の本体側接続端子24に接続され、外部電源ケーブル26から外部電力を放射線画像撮影装置12へ供給する有線コネクタ14と、放射線画像撮影装置12に設けられ、本体側接続端子24への有線コネクタ14の接続を検出し、内部電源30から外部電源26へ切り替える切替手段36と、有線コネクタ14に設けられ、切替手段36で切替られた外部電源を遮断できる外部電源操作手段18と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
放射線画像は、放射線発生装置、放射線画像撮影装置(以下、電子カセッテと記す。)及び撮影制御手段(以下、コンソールと記す。)を用いて撮影される。
ここに、電子カセッテは、コンソールとの間で有線通信方式又は無線通信方式で信号の授受を行う構成とされ、電子カセッテの可搬性を確保している。また、電子カセッテは、内部電源又は外部電源の切り替え使用が可能な2電源方式が広く採用されている。
電子カセッテ側で消費電力を抑制する機能を備えた電子カセッテには、特許文献1がある。
【0003】
特許文献1に記載のディジタル画像検出器(電子カセッテ)は、無線通信機能及び有線通信機能を備えると共に、着脱可能なバッテリー、又は着脱可能な外部電源プラグのいずれか一方を選択し、ディジタル画像検出器の本体に設けられたコネクタに挿入することで、画像検出に必要な電力を供給する構成とされている。
ここに、特許文献1は、バッテリー電力使用時において、バッテリーの電力レベルが設定された閾値よりも低下した場合には、画像取得を完了させた後に、自動的にバッテリーからの電力供給を停止させる構成である。
一方、外部電源の使用時においては、バッテリー切れという現象が生じないため、外部電源からの電力の供給を制御する機能は有していない。
【0004】
【特許文献1】特開2010−214108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事実に鑑み、外部電源の接続時に外部電力の供給を任意に遮断できる放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係る放射線画像撮影システムは、内部電源を備えた放射線画像撮影装置と、前記放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続され、外部電源ケーブルから外部電力を前記放射線画像撮影装置へ供給する有線コネクタと、前記放射線画像撮影装置に設けられ、前記本体側接続端子への前記有線コネクタの接続を検出し、前記内部電源から前記外部電力へ切り替える切替手段と、前記有線コネクタに設けられ、前記切替手段で切替られた前記外部電力を遮断できる外部電源操作手段と、を有することを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、放射線画像撮影システムは、放射線画像撮影装置と、放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続される有線コネクタと、を有している。
放射線画像撮影装置は、内部電源と、放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続された有線コネクタから供給される外部電源との切り替え使用が可能とされている。内部電源と外部電源の切り替えは、切替手段で行われる。
切替手段は、本体側接続端子への有線コネクタの着脱で内部電源と外部電源を切り替えている。即ち、有線コネクタが接続されていないときは内部電源の供給が選択され、有線コネクタが接続されているときは外部電源の供給が選択される。
【0008】
更に、有線コネクタには、外部電力の供給を遮断させる外部電源操作手段が設けられている。これにより、放射線画像撮影装置の不使用時には、外部電源操作手段で、外部電源を遮断させることができる。このとき、切替手段が有線コネクタの接続を検出しているため、外部電源を遮断しても内部電源に切り替わることはない。
即ち、外部電源の接続時に、放射線画像撮影装置への外部電力の供給を任意に遮断できる放射線画像撮影システムを提供できる。
【0009】
請求項2に記載の発明に係る放射線画像撮影システムは、内部電源を備えた放射線画像撮影装置と、前記放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続される中間コネクタと、
前記中間コネクタに接続され、外部電源ケーブルから外部電力を前記中間コネクタを介して、前記放射線画像撮影装置へ供給する有線コネクタと、前記放射線画像撮影装置に設けられ、前記本体側接続端子への前記中間コネクタの接続を検出し、前記内部電源から前記外部電力へ切り替える切替手段と、前記有線コネクタに設けられ、前記切替手段で切替られた前記外部電力を遮断できる外部電源操作手段と、を有することを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、放射線画像撮影システムは、放射線画像撮影装置と、放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続される中間コネクタと、有線コネクタと、を有している。中間コネクタは、放射線画像撮影装置と有線コネクタの間に接続される。
放射線画像撮影装置は、内部電源と、放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続された中間コネクタから供給される外部電源と、の選択使用が可能とされている。内部電源と外部電源の切り替えは、切替手段で行われる。
切替手段は、本体側接続端子への中間コネクタの着脱で内部電源と外部電源を切り替えている。即ち、中間コネクタが接続されていないときは内部電源が供給され、中間コネクタが接続されているときは外部電源が供給される。
【0011】
更に、中間コネクタには、外部電源ケーブルと本体側接続端子との間において、外部電力の供給を遮断させる外部電源操作手段が設けられている。
これにより、放射線画像撮影装置の不使用時には、外部電源操作手段を操作して、外部電源を遮断させることができる。このとき、切替手段が中間コネクタの接続を検出しているため、外部電源を遮断しても内部電源に切り替わることはない。
即ち、外部電源の接続時に、放射線画像撮影装置への外部電力の供給を任意に遮断できる放射線画像撮影システムを提供できる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の放射線画像撮影システムにおいて、前記切替手段は、前記本体側接続端子間の導通を検出し、前記内部電源と前記外部電源を切り替えることを特徴としている。
これにより、有線コネクタ及び中間コネクタで、本体側接続端子間を導通させておくことで、本体側接続端子に有線コネクタ又は中間コネクタが接続されていると判断することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システムにおいて、前記切替手段は、前記導通を、前記本体側接続端子の中の第1接続端子及び第2接続端子で検出し、前記第1接続端子及び前記第2接続端子と接続される、前記有線コネクタ及び前記中間コネクタ側の第1接続端子及び第2接続端子は、前記有線コネクタ及び前記中間コネクタの内部でそれぞれ短絡されていることを特徴としている。
これにより、本体側接続端子の中の第1接続端子及び第2接続端子と対応する、有線コネクタ及び中間コネクタ側の第1接続端子及び第2接続端子が短絡されるため、本体側接続端子に有線コネクタ又は中間コネクタが接続されていると判断することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システムにおいて、前記本体側接続端子の前記第1接続端子は接地され、前記第2接続端子は、2入力1出力のセレクタの制御端子に接続されたトランジスタのベースに接続されていることを特徴としている。
これにより、有線コネクタ又は中間コネクタの接続に基づいて、セレクタで選択できる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システムにおいて、前記外部電源操作手段は、操作後の状態を保持する状態保持スイッチであることを特徴としている。
これにより、外部電源の遮断状態を、次回の切り替え操作まで保持させておくことができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の放射線画像撮影システムにおいて、前記状態保持スイッチは操作部を有し、前記操作部は前記有線コネクタ及び前記中間コネクタの外側から操作可能とされていることを特徴としている。
これにより、有線コネクタ及び中間コネクタの外側から、外部電源を遮断できる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の放射線画像撮影システムにおいて、前記操作部は、前記状態保持スイッチから突出された押しボタンであることを特徴としている。
これにより、単純な操作で外部電源を遮断できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、上記構成としてあるので、外部電源の接続時に外部電力の供給を任意に遮断できる放射線画像撮影システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの基本構成を示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの放射線画像撮影装置及び有線コネクタの接続状態を示す側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの放射線画像撮影装置及び有線コネクタの接続部の基本構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの放射線画像撮影装置及び有線コネクタを接続した状態を示す回路図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの放射線画像撮影装置、中間コネクタ及び有線コネクタの接続状態を示す側面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの中間コネクタ及び有線コネクタの結線構成を示す配線図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの放射線画像撮影装置、中間コネクタ及び有線コネクタを接続した状態を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1の実施の形態)
図1のシステム概念図に示すように、第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システム10は、放射線を発生させる放射線発生装置60と、被写体62を放射線発生装置60との間に挟んで配置され、被写体62を通過した放射線を検出する電子カセッテ12と、電子カセッテ12と放射線発生装置60とを制御するコンソール64と、を有している。
電子カセッテ12とコンソール64の間は、通信ケーブル43又は無線信号Sで接続されて情報の授受が行われ、放射線発生装置60とコンソール64の間は、通信ケーブル44で接続されて情報の授受が行われる。
【0021】
ここに、放射線発生装置60とコンソール64は、一般的に用いられている市販機器であり、説明は省略する。電子カセッテ12と通信ケーブル43は、後述する有線コネクタ14を用いて着脱可能に接続されている。電子カセッテ12は可搬型とされ、通信ケーブル43を外せば手に持って持ち運ぶことができる。
【0022】
図2を用いて電子カセッテ12と通信ケーブル43の接続方法について説明する。
図2(A)に示すように、通信ケーブル43の先端には有線コネクタ14が設けられている。有線コネクタ14は、手で持って操作するための筐体16を有し、筐体16の内部で、後述する接続端子と通信ケーブル43が接続されている。
筐体16は閉じた側壁部を有する箱型に形成され、側壁部で把持される。筐体16の1つの角部には、開口部16Hが設けられ、開口部16Hからに筐体16の内部へ通信ケーブル43が引き込まれている。
【0023】
筐体16の側面16Sには、接続部22が設けられ、接続部22には接続端子が取り付けられている。接続部22は、電子カセッテ12の接続部24と接続される。このとき、接続部24に設けられた接続端子と有線コネクタ14の接続端子が導通される。電子カセッテ12に有線コネクタ14を取り付けた状態を図2(A)に示す。
【0024】
次に、有線コネクタ14について説明する。
図3(A)に有線コネクタ14の内部構成を示す。有線コネクタ14の筐体16の内部には、通信ケーブル43の先端部がつなぎ込まれている。通信ケーブル43には、外部電源ケーブル26及び図示しない情報ケーブルが含まれている。
【0025】
また、筐体16の内部には、スイッチ18が収納されている。スイッチ18は、外部電源ケーブル26の中間部に取り付けられている。スイッチ18には、操作ボタン18Bが設けられ、操作ボタン18Bでスイッチ18をオン/オフする。
これにより、操作ボタン18Bが操作されたとき、外部電源ケーブル26の中間部で通電を遮断することができる。スイッチ18は、操作ボタン18Bが操作されたとき、操作後の状態を保持する状態保持スイッチが採用されている。
【0026】
接続部22には、外部電源ケーブル26用の接続端子26K、及び図示しない通信ケーブル用の接続端子が設けられ、それぞれのケーブルは対応する接続端子と接続されている。更に、接続部22には、短絡用の接続端子27S1、27S2が設けられている。接続端子27S1、27S2は筐体16の内部で短絡されている。
【0027】
次に、電子カセッテ12について説明する。
図2(B)のブロック図に示すように、電子カセッテ12は、矩形に形成された平板状の筐体42を有している。電子カセッテ12は、誤操作の防止および密閉性の確保のため、外周面には電源スイッチ等は設けられていない。
筐体42の側壁42Sには、本体側接続端子24が設けられている。本体側接続端子24には、有線コネクタ14が接続される。
【0028】
筐体42の内部には、放射線を検出して記録する放射線検出手段28、放射線検出手段28に電力を供給する内部電源(バッテリー)30、放射線検出手段28を制御する制御部32、バッテリー30と外部電源34を切り替える電源切替回路36が収納されている。
これにより、内部電源30が選択されている場合には、内部電源30からの電力により、制御部32が放射線検出手段28を制御し、放射線検出手段28が放射線を検出する。検出された放射線は画像処理されて、図示しない通信手段を介して、コンソール60へ送信される。
【0029】
次に、電源切替回路36について説明する。
図3(B)に示すように、電源切替回路36は、2入力1出力のセレクタ72と、トランジスタ74と、2つのプル・アップ抵抗器76,78と、を備えており、セレクタ72の一方の入力端子は内部電源30の電力出力端子に接続されている。なお、本実施の形態に係るセレクタ72は、制御端子がロー・レベル(Low Level)となっている場合に一方の入力端子が出力端子に接続され、制御端子がハイ・レベル(High Level)となっている場合に他方の入力端子が出力端子に接続される。但し、このセレクタ72の論理は逆であってもよい。
【0030】
一方、本体側の接続部24には、有線コネクタ14が接続された場合に、有線コネクタ14の電力出力端子26Kに接触される電力入力端子26K2が備えられており、セレクタ72の他方の入力端子は電力入力端子26K2に接続されている。
【0031】
同様に、接続部24は、有線コネクタ14が接続された場合に、短絡用第1端子27S1に接触される短絡用第1端子27S3が備えられている。さらに、接続部24は、有線コネクタ14が接続された場合に、短絡用第2端子27S2が接触される短絡用第2端子27S4が備えられている。そして、短絡用第1端子27S3は、トランジスタ74のベースに接続されると共に、プル・アップ抵抗器76を介して、トランジスタ74をオン状態とすることのできる所定の電圧にプル・アップされている。
【0032】
一方、トランジスタ74のコレクタはセレクタ72の制御端子に接続されると共に、プル・アップ抵抗器78を介してセレクタ72の制御端子をオン状態(ハイ・レベル)とすることのできる所定の電圧にプル・アップされている。なお、トランジスタ74のエミッタは接地されている。
【0033】
そして、短絡用第2端子27S4は接地されており、セレクタ72の出力端子は各電力供給先との間に介在された図示しないDC/DCコンバータの入力端子に接続されている。
なお、本実施の形態に係る電源切替回路36では、プル・アップ抵抗器76およびプル・アップ抵抗器78に、内部電源30からのプル・アップ電圧が常時印加されている。
【0034】
次に、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム10の作用を、外部電源の遮断操作に従い説明する。
図4に、有線コネクタ14を電子カセッテ12に接続した状態を示す。このとき、スイッチ18は通電状態(オン)とする。
同図に示すように、有線コネクタ14に設けられた電力出力端子26Kが電子カセッテ12の接続部24に設けられた電力入力端子26K2に接触される。
【0035】
一方、接続部24に設けられた短絡用第1端子27S3と短絡用第2端子27S4とが、有線コネクタ14に設けられた短絡用第1端子27S1および短絡用第2端子27S2を介して短絡される。この結果、トランジスタ74がオフ状態となり、セレクタ72の制御端子がプル・アップ抵抗器78を介してハイ・レベルとされ、セレクタ72における上記他方の入力端子が出力端子に接続された状態(図4に示す状態)となる。
【0036】
以上の動作により、内部電源30からの電力供給が遮断される一方、電子カセッテ12の各電力供給先には、通信ケーブル43を介して入力された外部電源ケーブル26からの電力が上記DC−DCコンバータ等を介して供給される。
これにより、外部電力による放射線画像の撮影ができる。
【0037】
ここで、電子カセッテ12の接続部24から有線コネクタ14を取り外した場合について説明する。
この場合には、電子カセッテ12の接続部24に設けられた電力入力端子26K2が開放状態とされる。同時に、短絡用第1端子27S3と短絡用第2端子27S4も、開放状態とされる。
この結果、トランジスタ74がオン状態となり、セレクタ72の制御端子がロー・レベルとされ、セレクタ72における上記一方の入力端子が出力端子に接続された状態(図3(B)に示す状態)となる。
以上の動作により、電子カセッテ12の各電力供給先には、内部電源30からの電力が上記DC−DCコンバータ等を介して供給される。
【0038】
次に、外部電源の遮断操作について説明する。
図4に示すように、有線コネクタ14を電子カセッテ12に接続した状態で、スイッチ18を遮断状態(オフ)とする。このとき、短絡用第1端子27S3と短絡用第2端子27S4は短絡状態とされている。この結果、トランジスタ74がオフ状態となり、セレクタ72で外部電源26が選択される。
【0039】
従って、内部電源30に切り替えられることなく、外部電源26からの電力の供給が遮断される。即ち、内部電源30と外部電源26のいずれからも電力の供給は行なわれない。なお、再びスイッチ18を通電状態(オン)とすると、再度、外部電源26から、電力が供給される。
以上説明したように、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム10によれば、電子カセッテ12の不使用時には、スイッチ18を操作して、内部電源30に切り替えることなく、外部電源26を遮断させることができる。
【0040】
(第2の実施の形態)
図5に示すように、第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システム50は、第1の実施の形態で説明した電子カセッテ12に中間コネクタ52が接続され、中間コネクタ52に有線コネクタ54が接続される構成である。第1の実施の形態と異なる点について以下説明する。
【0041】
図5(A)、図6(A)に示すように、中間コネクタ52は、手で持って操作するための筐体48を有している。筐体48の一方の端面には、有線コネクタ54と接続される第1接続部57が設けられている。また、筐体48の他端面には、電子カセッテ12に備えられた本体側接続端子24と接続される第2接続部58を有している。ここに、第1接続部57と第2接続部58は、筐体48の内部で導通されている。
【0042】
また、中間コネクタ52には、スイッチ18、及びスイッチ18を操作する操作部18Bが設けられている。スイッチ18は、外部電源ケーブル26の中間部に取り付けられ、スイッチ18により、外部電源ケーブル26が中間部で断続される。
【0043】
中間コネクタ52を電子カセッテ12の本体側接続端子20に接続し、信号ケーブル43がつながれた有線コネクタ54を中間コネクタ52に接続することで、信号ケーブル43を電子カセッテ12に接合させることができる。
電子カセッテ12の電源切替部36は、第1の実施の形態で説明したものと同じ構成である。
【0044】
次に、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム50の作用を、外部電源の遮断操作に従い説明する。
図7に、中間コネクタ52及び有線コネクタ54を電子カセッテ12に接続した状態を示す。このとき、スイッチ18は通電状態(オン)とする。
図7に示すように、有線コネクタ54に設けられた電力出力端子26Kが中間コネクタ52に設けられた電力入力端子26K3に接触され、中間コネクタ52に設けられた電力出力端子26K4が、電子カセッテ12の接続部24に設けられた電力入力端子26K2に接触される。
【0045】
一方、接続部24に設けられた短絡用第1端子27S3と、短絡用第2端子27S4とが、中間コネクタ52に設けられた短絡用第1端子27S5および短絡用第2端子27S6を介して短絡される。この結果、トランジスタ74がオフ状態となり、セレクタ72の制御端子がプル・アップ抵抗器78を介してハイ・レベルとされ、セレクタ72における上記他方の入力端子が出力端子に接続された状態(図7に示す状態)となる。
【0046】
以上の動作により、内部電源30からの電力供給が遮断される一方、電子カセッテ12の各電力供給先には、通信ケーブル43を介して入力された外部電源ケーブル26からの電力が上記DC−DCコンバータ等を介して供給される。これにより、外部電源による放射線画像の撮影ができる。
他の構成は、第1の実施の携帯と同じであり、説明は省略する。
本実施の構成とすることにより、スイッチ18のオン/オフ操作により、外部電源ケーブル16から放射線画像撮影装置への外部電力の供給を遮断することができる。
【符号の説明】
【0047】
10 放射線画像撮影システム
12 電子カセッテ(放射線画像撮影装置)
14 有線コネクタ
16 筐体
18 スイッチ(外部電源操作手段)
26 外部電源ケーブル
30 バッテリー(内部電源)
36 電源切替部(切替手段)
52 中間コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部電源を備えた放射線画像撮影装置と、
前記放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続され、外部電源ケーブルから外部電力を前記放射線画像撮影装置へ供給する有線コネクタと、
前記放射線画像撮影装置に設けられ、前記本体側接続端子への前記有線コネクタの接続を検出し、前記内部電源から前記外部電力へ切り替える切替手段と、
前記有線コネクタに設けられ、前記切替手段で切替られた前記外部電力を遮断できる外部電源操作手段と、
を有する放射線画像撮影システム。
【請求項2】
内部電源を備えた放射線画像撮影装置と、
前記放射線画像撮影装置の本体側接続端子に接続される中間コネクタと、
前記中間コネクタに接続され、外部電源ケーブルから外部電力を前記中間コネクタを介して、前記放射線画像撮影装置へ供給する有線コネクタと、
前記放射線画像撮影装置に設けられ、前記本体側接続端子への前記中間コネクタの接続を検出し、前記内部電源から前記外部電力へ切り替える切替手段と、
前記有線コネクタに設けられ、前記切替手段で切替られた前記外部電力を遮断できる外部電源操作手段と、
を有する放射線画像撮影システム。
【請求項3】
前記切替手段は、前記本体側接続端子間の導通を検出し、前記内部電源と前記外部電源を切り替える請求項1又は2に記載の放射線画像撮影システム。
【請求項4】
前記切替手段は、前記導通を、前記本体側接続端子の中の第1接続端子及び第2接続端子で検出し、前記第1接続端子及び前記第2接続端子と接続される、前記有線コネクタ及び前記中間コネクタ側の第1接続端子及び第2接続端子は、前記有線コネクタ及び前記中間コネクタの内部でそれぞれ短絡されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システム。
【請求項5】
前記本体側接続端子の前記第1接続端子は接地され、前記第2接続端子は、2入力1出力のセレクタの制御端子に接続されたトランジスタのベースに接続されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システム。
【請求項6】
前記外部電源操作手段は、操作後の状態を保持する状態保持スイッチである請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システム。
【請求項7】
前記状態保持スイッチは操作部を有し、前記操作部は前記有線コネクタ及び前記中間コネクタの外側から操作可能とされている請求項6に記載の放射線画像撮影システム。
【請求項8】
前記操作部は、前記状態保持スイッチから突出された押しボタンである請求項7に記載の放射線画像撮影システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−7646(P2013−7646A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140428(P2011−140428)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】