説明

放送信号の周波数変換方法、周波数変換装置

【課題】受信の方式をFull−seg方式とOne−seg方式との間で切替えても、One−seg方式における受信感度が低下せず、地理的により広い範囲でテレビ用映像を映すことが可能な放送信号の周波数変換方法を提供する。
【解決手段】放送信号の信号品質に基づいてFull−seg方式、One−seg方式を切替える受信装置において、放送信号の信号品質(CNR)を所定の周波数切替品質と比較し、放送信号の信号品質が周波数切替品質以上であると判定された場合、受信された放送信号を、Zero−IF方式によって周波数変換し、放送信号の信号品質が周波数切替品質に満たないと判定された場合、受信された放送信号を、Low−IF方式によって周波数変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送信号の周波数変換方法及び周波数変換装置に係り、特に、移動可能な機器に搭載されるテレビジョン(以下、単にテレビと記す)において放送を受信するための放送信号の周波数変換方法、その周波数変換方法が適用される周波数変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、車両や携帯電話機等の移動可能な装置にテレビ受像機を搭載することがなされている。車両や携帯電話機に搭載されるテレビ受像機には、電波状態の悪い山地や建物の陰等に入った場合にも、可能な限り高い画質のテレビ放送を受信することが望まれていることはいうまでもない。また、移動する機器に搭載されたテレビ受像機には、画質を低下させてでも、より長い間、あるいは広い範囲でテレビの電波を受像することも併せて要求されている。
【0003】
地上ディジタル放送では、1つの放送局の電波が13セグメントに分かれている。13のセグメントの全てを使って電波を受信する方式をFull−seg方式、13セグメントのうち1つだけを使って電波を受信する方式をOne−seg方式という。Full−seg方式はOne−seg方式に比べて高画質の画像が得られる。一方、One−seg方式は、Full−seg方式に比べて画像品質は低下するものの、より受信レベルやCNR(Carrier to Noise Ratio)が低い状態でもテレビ放送を受像できる。1チップ化されたOne−seg方式のRFチューナーが、例えば、非特許文献1に記載されている。
【0004】
現在、車両に搭載されるテレビ受像機には、所定の品質以上の電波状態が得られる場合にFull−seg方式で放送を受信し、電波状態が所定の品質以下になった場合、One−seg方式に切替えて受像を継続するものがある。また、携帯電話機に搭載されるテレビ受像機は、現在One−seg放送のみを受信するものに限られているが、将来的にはFull−seg方式で電波を受信することが可能になることが予想される。携帯電話機に搭載されるテレビ受像機がFull−seg方式になった場合、車両搭載のテレビ受像機と同様に、One−seg方式とFull−seg方式とを切替えて使用することが考えられる。
【0005】
また、近年では、このようなテレビ受像機に用いられる周波数変換装置がIC(Integrated Circuit)として構成されるようになっている。Full−seg方式でテレビの電波を受信するアーキテクチュアとしては、Zero−IF方式のものを採用することにより、低消費電力化、小型化に有利なICを構成することができる。このような構成は、例えば、特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】低消費電力と高受信感度を実現したワンセグ受信用ワンチップLSITC90541、関根強、藤本竜一、平川拓也、東芝レビューVol.64 No.12(2009)
【非特許文献2】A Low Power DVB-T/H Zero-IF Tuner IC Design in 0.25 μm BiCMOS Technology for Mobaile TV Reception.Sebastien Amiot,Gregory Bassement,Alexandre Daubenfeld Vincent Fillatre,Eric Maurice,Frederic Mercier,Thierry Mevel,Yves Richard,and Jean-Robert Tourret.IEEE TRASACTIONS ON BROADCASTING,Vol.53.No1.MARCH 2007.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記したように、テレビ放送の電波状態によって受信の方式を切替える場合、以下の問題点が生じる。すなわち、Full−seg方式では、低消費電力化、小型化に有利なZero−IF方式が一般的に採用されている。Zero−IF方式とは、テレビの受信電波の搬送波周波数のRF信号からベースバンド信号へ直接変換する方式をいい、直接変換方式とも呼ばれる周波数変換方式である。
【0008】
ところが、One−seg方式のテレビ受像機においてZero−IF方式により周波数変換をすると、DCオフセットや1/fノイズが生じてテレビ受像機の受信感度が低下するという問題が発生する。このため、現状で携帯電話機に搭載されているテレビ受像機では、One−seg方式で受信した電波の周波数を、Low−IF方式で変換している。なお、Low−IF方式とは、その1/fノイズを無視することのできる周波数帯域にRF信号をダウンコンバートする方式をいう。
【0009】
したがって、One−seg方式とFull−seg方式とを切替えて受信するテレビ受像機において、受信の方式だけをFull−seg方式からOne−seg方式に切替たのでは、One−seg方式への切替後にテレビ受像機の受信感度が低下する。このことにより、受信方式を切替えても、テレビ受像機が映像を映すことができる範囲を充分拡張することができないという不具合が起こり得る。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであって、受信の方式をFull−seg方式とOne−seg方式との間で切替えても、One−seg方式における受信感度が低下せず、地理的により広い範囲でテレビ映像を映すことが可能な放送信号の周波数変換方法、周波数変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1の放送信号の周波数変換方法は、第1の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第1方式、前記第1の数より少ない第2の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第2方式の少なくとも一方によって放送信号を受信する受信装置から入力された放送信号について、周波数変換をする信号放送の周波数変換方法であって、入力された放送信号の信号品質を判定する信号品質判定工程(例えば図7に示したステップS704、S706)と、前記信号品質判定工程において、前記放送信号の信号品質が所定の品質である周波数切替品質以上であると判定された場合、前記放送信号を、第1周波数を有する第1信号を使って周波数変換(例えば図7に示したステップS701、S707)し、前記信号品質判定工程において前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質に満たないと判定された場合、前記放送信号を、前記第1周波数と相違する第2周波数を有する第2信号を使って周波数変換する(例えば図7に示したステップS705)周波数変換工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項2の放送信号の周波数変換方法は、請求項1に記載の発明において、前記受信装置は、送信されてくる放送信号の信号品質が所定の信号品質である切替品質に達している場合に前記第1方式を採用し、前記放送信号の信号品質が前記切替品質に満たない場合に前記第2方式を採用し、前記周波数切替品質は、前記受信切替品質と一致することを特徴とする(例えば図8(a)〜(e))。
【0012】
本発明の請求項3の放送信号の周波数変換方法は、請求項1に記載の発明において、前記受信装置は、送信されてくる放送信号の信号品質が所定の信号品質である切替品質に達している場合に前記第1方式を採用し、前記放送信号の信号品質が前記切替品質に満たない場合に前記第2方式を採用し、前記周波数切替品質は、前記受信切替品質よりも低いことを特徴とする(例えば図6(a)〜(e))。
【0013】
本発明の請求項4に記載の周波数変換方法は、請求項3において、前記品質判定工程において、前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質以上であって、かつ、前記受信切替品質未満であると判定された場合、前記周波数変換工程において、前記第2方式により受信された放送信号と共に前記第1方式により受信された放送信号が、前記第1信号を使って周波数変換され、前記品質判定工程において、前記第1方式によって受信され、前記第1信号を使って周波数変換された放送信号の信号品質が前記受信切替品質に達したと判定された場合、前記周波数変換工程において、前記第1方式により受信された放送信号のみが、前記第1周波数を使って周波数変換されることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の周波数変換装置は、第1の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第1方式、前記第1の数より少ない第2の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第2方式の少なくとも一方によって放送信号を受信する受信装置から入力された放送信号について、周波数変換をする周波数変換装置であって、受信された放送信号の信号品質を判定する信号品質判定回路(例えば図1に示した判定回路105)と、前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が所定の品質である周波数切替品質以上であると判定された場合、前記放送信号を、第1周波数を有する第1信号を使って周波数変換し、前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質に満たないと判定された場合、前記放送信号を、前記第1周波数と相違する第2周波数を有する第2信号を使って周波数変換する周波数変換回路(例えば図1に示した周波数変換回路102a、102b、Zero−IF・Low−IF設定切替回路106、発振器104)と、を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の周波数変換装置は、請求項5において、前記周波数変換回路が、前記第1方式によって受信された前記放送信号を、前記第1信号を使って周波数変換する第1周波数変換回路(例えば図1に示した周波数変換回路102a、発振器104)と、前記第2方式によって受信された前記放送信号を、前記第2信号を使って周波数変換する第2周波数変換回路(例えば図1に示した周波数変換回路102b、発振器104)と、前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質以上であると判定された場合、前記第1信号を前記第1周波数回路に出力し、前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質に満たないと判定された場合、前記第1信号に代えて前記第2信号を前記第2周波数回路に出力する周波数変換切替回路(例えば図1に示したZero−IF・Low−IF設定切替回路106)と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1の放送信号の周波数変換方法によれば、信号品質に応じて受信方式を切替える受信装置において、信号品質に応じて受信後の周波数変換の方式を切替えることができる。このため、受信方式に適した方式によって周波数変換することができるから、より少ない第2のセグメントの数の放送信号を周波数変換する場合、信号の再生に使用されるセグメントの周波数外の周波数の信号を第2信号に設定し、第2のセグメントの数の放送信号に対する周波数変換の影響を低減、あるいはなくすことができる。
【0017】
このような本発明によれば、受信の方式をFull−seg方式とOne−seg方式との間で切替えても、One−seg方式で再生に使用される「0th」の周波数外に0周波数が設定されるように周波数変換することができる。このため、再生に使用される放送信号の受信感度が低下せず、また、地理的により広い範囲でテレビ用映像を映すことが可能な放送信号の周波数変換方法を提供することができる。
【0018】
本発明の請求項2の放送信号の周波数変換方法によれば、受信方式の切替えと周波数変換方式の切替えのタイミングを一致させることができるから、受信方式の切替えに伴って速やかに周波数変換方式を切替えることができる。
本発明の請求項3の放送信号の周波数変換方法によれば、周波数の変換方式を切替え後に受信方式を切替えることができる。このため、所定の信号品質を確実に得られる場合にだけ受信方式を切替えることができる。
【0019】
本発明の請求項4に記載の周波数変換方法によれば、受信方式の切替えに先立って、第1の数のセグメントの放送信号の信号品質を判定することができる。このため、受信方式切替えのタイミングを正確に判定することができる。
請求項5に記載の周波数変換装置によれば、受信の方式をFull−seg方式とOne−seg方式との間で切替えても、One−seg方式で再生に使用される「0th」の周波数外に0周波数が設定されるように周波数変換することができる。このため、再生に使用される放送信号の受信感度が低下せず、また、地理的により広い範囲でテレビ用映像を映すことが可能な周波数変換装置を提供することができる。
請求項6に記載の周波数変換装置によれば、請求項5の周波数変換装置を、比較的簡易な回路によって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態の周波数変換装置を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施形態の周波数変換装置において変換されるテレビ放送信号を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態に適用されるZero−IF方式の周波数変換を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に適用されるLow−IF方式の周波数変換を説明するための図である。
【図5】従来の周波数変換方式の切替えを、本実施形態の周波数変換方法と対比するために示した図である。
【図6】本発明の一実施形態の周波数変換方式の切替えを説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態の周波数変換方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態の他の周波数変換方式の切替えを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図を参照して本発明の放送信号の周波数変換方法、周波数変換装置の一実施形態を説明する。
(周波数変換装置)
図1は、本実施形態の周波数変換装置を説明するための図である。本実施形態の周波数変換装置は、IC化された周波数変換回路100として構成されている。周波数変換回路100は、放送信号である地上デジタルテレビ放送の信号(以下、テレビ放送信号と記す)を受信する受像装置に内蔵され、受像装置のアンテナ101によって受信されたテレビ放送信号を周波数変換する。この受信装置は、テレビ放送信号の信号品質に応じてFull−seg方式とOne−seg方式とを切替えてテレビ放送信号の受信方法を切替える受信制御部111を備えている。但し、周波数変換回路100は1つのICで構成される場合に限られず、複数のICで構成されてもよい。
【0022】
受信制御部111によるFull−seg方式、One−seg方式の切替えは、周知の方法によって行われているものであるから、これ以上の説明を省く。
アンテナ101は、Full−seg方式、One−seg方式のいずれにあっても、物理的にはテレビ放送信号のうちの13セグメントを受信する。ただし、Full−seg方式では、受信された13セグメントのテレビ放送信号の全てがテレビの映像の再生に使用するものとして入力される。一方、One−seg方式では、テレビ放送信号のうち「0th」の1セグメント分のテレビ放送信号だけがテレビ放送の再生に使用されるものとして入力される。本実施形態では、以降、アンテナ101におけるテレビ放送信号の物理的な受信及び受信された放送信号の入力処理をまとめて「受信」と記す。
【0023】
周波数変換回路100は、アンテナ101によって受信されたテレビ放送信号を、発振器104から出力されるローカル信号SLI(図中、SLIと記す)を使って周波数変換する周波数変換回路102a、および発振器104から出力されるローカル信号SLQ(図中、SLQと記す)を使って周波数変換する周波数変換回路102bを有している。なおローカル信号SLIとローカル信号SLQは互いにその位相のみが90度相違する信号である。よってローカル信号SLIおよびSLQが第1の周波数を有する場合、周波数変換回路102aおよび102bは、Zero−IF方式により受信されたテレビ放送信号を周波数変換する。また、ローカル信号SLIおよびSLQが第2の周波数を有する場合、周波数変換回路102aおよび102bは、Low−IF方式により受信されたテレビ放送信号を周波数変換する。(以降、第1の周波数を有している場合のローカル信号SLIおよびSLQをローカル信号a、第2の周波数を有している場合のローカル信号SLIおよびSLQをローカル信号bと記す。)
【0024】
また、周波数変換回路100の受信制御部111は、テレビ放送信号の信号品質を判定する判定回路105を備えている。判定回路105は、周波数変換回路102a、周波数変換回路102bの後段にそれぞれ設けられたローパス・フィルタ(図中にLPFと記す)103a、103bによってそれぞれ濾波された信号、IF−I信号、IF−Q信号を入力する。そして、CNR、あるいはBER(Bit Error Rate)といった周知のパラメータを使ってその信号品質を判定する。
【0025】
判定回路105は、CNR等による判定の結果を、受信制御部111に渡す。受信制御部111は、判定の結果に基づいて、IF−I信号、IF−Q信号から1セグメントのみを取り出す(Low−IF方式)か、13セグメント全てを取り出すか(Zero−IF)を決定する。そして、その決定された方式を表す回路選択信号ScをZero−IF・Low−IF設定切替回路106に出力する。回路選択信号Scは、ローカル信号SLIおよびSLQの周波数が第1の周波数もしくは第2の周波数のいずれか一方になるように、発振器104の発振周波数を切替えるように、Zero−IF・Low−IF設定切替回路106に指示する信号である。さらに回路選択信号Scは、LPF103aおよび103bのカットオフ周波数を切替えるように指示する信号としても使用する事ができ、1セグメントのみ取り出す際には13セグメント全てを取り出す際と比較して、ローパス・フィルタ103aおよび103bのカットオフ周波数を低くすることができる。
【0026】
Zero−IF・Low−IF設定切替回路106は、回路選択信号Scにしたがって第1の周波数または第2の周波数をローカル信号SLIおよびSLQとして出力するように発振器104に指示する。発振器104は、Zero−IF・Low−IF設定切替回路106の指示によって周波数を切替えてローカル信号SLIおよびSLQを出力する。このような発振器104は、例えば、PLL(Phase-locked loop)回路によって構成することができる。
ローカル信号SLIは、周波数変換回路102aに入力され、ローカル信号SLQは、周波数変換回路102bに入力される。周波数変換回路102a、102bは、それぞれ入力されたローカル信号SLIまたはローカル信号SLQを使って周波数を変換する。
【0027】
(Full−seg方式とOne−seg方式)
図2(a)、(b)は、本実施形態の周波数変換装置において変換されるテレビ放送信号を説明するための図である。地上ディジタル放送の放送方式の1つであるISDT−T方式では、テレビ放送信号は図2(a)に示すように、複数のチャネルを含んでいる。放送局は、複数のチャネルのうちのいずれかを使って放送を行っている。各チャネルは、各々6MHzの周波数帯域を有している。
図2(a)に示した各チャネルは、図2(b)のように、13のセグメントを含んでいる。各セグメントは、6MHzが、13セグメントと1セグメント分のガードインターバルとを加算した14に分割された、約430kHzの周波数帯域を持っている。Full−seg方式では、受信された13セグメントの全てがテレビ映像の再生に利用される。One−seg方式では、受信された13セグメントのうちの1つのセグメント(一般的に「0th」のセグメント)だけがテレビ映像の再生に利用される。
【0028】
(Zero−IF方式とOne−seg方式)
次に、図3、図4を用い、Zero−IF方式の周波数変換と、Low−IF方式による周波数変換とについて説明する。図3(a)、(b)は、Zero−IF方式の周波数変換を説明するための図である。Zero−IF方式では、高周波信号の周波数を落としてベースバンド信号に変換する際、図3(a)のように、「0th」のセグメントの中心周波数に一致するローカル信号aとテレビ放送信号とが混合される。この結果、図3(b)のように、「0th」のセグメントの中心が0周波数になるように、テレビ放送信号がダウンコンバートされる。
Zero−IF方式の周波数変換では、0周波数の付近にDCオフセットや1/fノイズ(図中に破線で示す)が生じることが知られている。しかし、Zero−IF方式は、一般にFull−seg方式に適用されるから、「0th」のセグメントの1/fノイズは問題とならない。
【0029】
図4(a)、(b)は、Low−IF方式の周波数変換を説明するための図である。Low−IF方式でも、高周波信号の周波数がベースバンド信号に変換される。この際、図4(a)のように、「0th」のセグメントより周波数が低い「1st」のセグメント内の周波数に一致するローカル信号bとテレビ放送信号とが混合される。この結果、図4(b)のように、テレビ放送信号が、「1th」のセグメント内の信号が0周波数になるようにダウンコンバートされる。この際、「0th」以外の周波数であればローカル信号の周波数はどこに設定してもよい。
Low−IF方式による周波数変換においても、0周波数の付近にDCオフセットや1/fノイズ(図中に破線で示す)が生じる。しかし、Low−IF方式は、一般にOne−seg方式に適用されるから、再生に利用されない「1st」のセグメントの1/fノイズは問題とならない。
【0030】
周波数変換回路102aおよび102bがテレビ放送信号をZero−IF方式により周波数変換するとき、周波数変換回路102aおよび102bから周波数変換された信号が出力され、ローパス・フィルタ103aおよび103bを通って受信制御部111の判定回路105に入力される。判定回路105は、入力された信号のCNRと、予め設定されている信号品質とを比較する。そして、入力された信号のCNRが周波数切替品質以上であった場合には、受信制御部111が、周波数変換回路102aおよび102bに引き続きローカル信号aが入力されるように、回路選択信号ScをZero−IF・Low−IF設定切替回路106に出力する。ここで、予め設定されている信号品質を、「周波数切替品質」と記す。
【0031】
また、判定回路105は、入力された信号のCNRと周波数切替品質とを比較し、入力された信号のCNRが周波数切替品質未満であった場合には、周波数変換回路102aおよび102bにローカル信号bが入力されるように、回路選択信号ScをZero−IF・Low−IF設定切替回路106に出力する。
周波数変換回路102aおよび102bにローカル信号bが入力された場合、周波数変換回路102aおよび102bは、テレビ放送信号をLow−IF方式により周波数変換する。このとき、周波数変換回路102aおよび102bから周波数変換された信号が出力され、ローパス・フィルタ103aおよび103bを通って受信制御部111の判定回路105に入力される。
【0032】
(周波数切替方法)
次に、本実施形態の周波数切替方法について説明する。この説明では、先ず、本実施形態のZero−IF方式、Low−IF方式を切替える周波数切替品質について説明する。なお、この説明は、Full−seg方式の受信にはCNRが18dB程度必要で、One−seg方式の受信にはCNRが4.9dB程度でよいものとして行う。
図5(a)〜(e)は、本実施形態の周波数変換方式の切替方法を、従来の周波数変換方法と対比して説明するために示した図である。図5(a)はテレビ放送信号のCNRを示し、図5(b)は、受信装置の受信の方式をCNRに応じてFull−seg方式からOne−seg方式へ切替えるタイミングを示している。以降の説明において、受信方式が切替えられる信号品質を、「受信切替品質」と記す。
【0033】
図5(c)は、図5(b)に示したタイミングに応じた周波数の変換方式を示している。図5(d)は、周波数変換装置の周波数変換方式をOne−seg方式からFull−seg方式へ切替えるタイミングを示している。図5(e)は、図5(d)に示したタイミングに応じた周波数の変換方式を示している。以降の説明において、受信の方式をFull−seg方式からOne−seg方式へ切替える場合を「往路」、受信の方式をOne−seg方式からFull−seg方式へ切替える場合を「復路」と記す。
【0034】
図5(a)〜(e)に示すように、従来の受信装置は、往路においてCNRが18.0dBに達するとFull−seg方式からOne−seg方式へ受信方式を切替える。また、復路においては、CNRが18.5dBに達すると、受信方式をOne−seg方式からFull−seg方式に切替える。このとき、従来技術では、常にZero−IF方式によって周波数を変換する。このような従来の受信装置では、CNRが低下して4.9dBにまで近づくと、「0th」のセグメントにおけるDCオフセットや1/fノイズによる影響で、受信感度が劣化する。
上記した従来技術では、往路における受信切替品質がCNR18.0dB、復路における受信切替品質がCNR18.5dBである。また、信号品質によらずZero−IF方式によって周波数が変換されることから、従来技術にあっては、周波数切替品質という概念は存在しない。
【0035】
図6(a)〜(e)は、本実施形態の周波数変換方式の切替えを説明するための図である。図6(a)はテレビ放送信号のCNRを示している。図6(b)は、受信装置の受信の方式がCNRに応じてFull−seg方式からOne−seg方式へ切替えられるタイミングを示している。図6(c)は、図6(b)に示したタイミングに対応する周波数の変換方式を示している。図6(d)は、周波数変換装置の周波数変換方式をCNRに応じてOne−seg方式からFull−seg方式へ切替えるタイミングを示している。図6(e)は、図6(d)に示したタイミングに応じた周波数の変換方式を示している。
【0036】
図6(a)〜(e)に示すように、本実施形態では、往路においてCNRが18.0dBに達するとFull−seg方式からOne−seg方式へ受信方式が切替えられる。このとき、本実施形態では、CNRが4.9dBまたは6.9dBに達するまではZero−IF方式によって周波数変換し、CNRがより低下した場合には周波数変換方式をZero−IF方式からLow−IF方式に切替える。このようにすれば、CNRが4.9dB近くになった場合にも、DCオフセット等によるテレビ放送信号のノイズを除去し、受信装置の受信感度の低下をなくすことができる。
【0037】
また、復路において、CNRが18.5dBに達すると受信方式がOne−seg方式からFull−seg方式に切替えられる。このとき、本実施形態では、CNRが12.0dBに達すると、受信方式の切替えに先立って周波数変換方式がLow−IF方式からZero−IF方式に切替えられる。
以上のことから、本実施形態の往路の受信切替品質は、CNR18.0dB、周波数切替品質がCNR4.9dBまたは6.9dBであるといえる。また、復路においては、受信切替品質がCNR18.5dB、周波数切替品質がCNR12dBであるといえる。
【0038】
さらに、本実施形態では、復路において、周波数変換方式をLow−IF方式からZero−IF方式に切替えることにより、Full−seg方式、One−seg方式によって受信される信号の両方を取得する。つまり、13セグメントのテレビ放送信号をZero−IF方式で受信すると、「0th」のセグメントにDCオフセット等が生じた13セグメントのテレビ放送信号を入力することができる。このとき、CNR12dB以上の信号品質においては、One−seg方式によって受信されたテレビ放送信号の感度劣化も問題にならない。
【0039】
つまり、本実施形態では、テレビ放送信号の信号品質がCNR12dB以上であって、かつ、CNR18.5dB未満である場合(図6中にAで示す間)、図1に示したアンテナ101によって受信された放送信号の1セグメント、13セグメントのテレビ放送信号がZero−IF方式によって周波数変換される。このとき、周波数変換された13セグメントのテレビ放送信号の信号品質が、CNR18.5dBに達すると、図1に示した受信制御部111により、受信方式がOne−seg方式からFull−seg方式に切替えられる。このため、図1に示した周波数変換回路102aにおいて、13セグメントのテレビ放送信号だけがZero−IF方式によって周波数変換されるようになる。
【0040】
このようにした場合、Full−seg方式への切替えに先立って、Full−seg方式に切替えられた場合の信号品質を判定することができる。このため、受信方式の切替えのタイミングを正確に判断することができる。
なお、本実施形態は、Full−seg方式、One−seg方式を切替えるのに、CNRを用いる構成に限定されるものではない。受信レベルを用いて周波数変換方式を切替える場合、図中のCNR18.5dBに受信レベル−85.5dBmが対応する。また、CNR18.0dBに受信レベル−85dBmが、CNR4.9dBに受信強度−96.1dBmが対応する。さらに、本実施形態は、CNRや受信強度の他、信号品質の判定基準の指標になるパラメータであれば、どのようなパラメータを使用することも可能である。
【0041】
図7は、以上説明した本実施形態の周波数変換方法を説明するためのフローチャートである。このフローチャートには、説明の便宜上、周波数変換装置が内蔵される受信装置全体で行われる処理も含まれている。
図示したフローチャートでは、受信装置が、先ずZero−IF方式で受信されたテレビ放送信号を周波数変換しているものとする(ステップS701)。このとき、図1に示した受信制御部111において、判定回路105は、アンテナ101によって受信されているテレビ放送信号の信号品質を判定する。信号品質の判定は、CNR、あるいはBERといった周知の方法によって行われる。CNRによって信号品質を判定する場合、図1に示した判定回路105は、CNRが18.0dB以上であるか判定する。また、BERによって信号品質を判定する場合、図1に示した判定回路105は、BERが2×10-4以下であるか判定する(ステップS702)。
【0042】
ステップS702の判定の結果、CNRが18.0dB以上、またはBERが2×10-4以下である場合(ステップS702:Yes)、受信制御部111は、引き続きFull−seg方式で受信装置にテレビ放送信号を受信させる(ステップS708)。このとき、図1に示したZero−IF・Low−IF設定切替回路106は、引き続きZero−IF方式に設定される。
一方、ステップS702において、CNRが18.0dB以上、またはBERが2×10-4以下でないと判定された場合(ステップS702:No)、図1に示した受信制御部111は、受信方式をFull−seg方式からOne−seg方式に切替える(ステップS703)。さらに、図1に示した判定回路105は、受信されたテレビ放送信号の信号品質を判定する。この判定は、CNRが4.9dB以上、またはBERが2×10-4以下であるか否かによって行われる(ステップS704)。
【0043】
ステップS704において、CNRが4.9dB以上、またはBERが2×10-4以下であると判定された場合(ステップS704:Yes)、周波数の変換は引き続きZero−IF方式によって行われる。図1に示した受信制御部111は、受信方式をOne−seg方式からFull−seg方式へ切替えられるか否か判定する(ステップS709)。
【0044】
また、ステップS704において、CNRが4.9dB以上、またはBERが2×10-4以下でないと判定された場合(ステップS704:No)、受信制御部111は、周波数変換の方式をZero−IF方式からLow−IF方式に切替えるようZero−IF・Low−IF設定切替回路106に指示する(ステップS705)。Low−IF方式への切替え後、受信制御部111は、周波数変換の方式をLow−IF方式からZero−IF方式に復帰できるか否かの判定を行う。この判定は、CNRが12.0dB以上、またはBERが2×10-3以下であるか否かによって行われる(ステップS706)。
【0045】
ステップS706において、CNRが12.0dB以上、またはBERが2×10-3以下でないと判定された場合(ステップS706:No)、Zero−IF・Low−IF設定切替回路106により、引き続き周波数変換方式がLow−IF方式に設定される。また、ステップS706において、CNRが12.0dB以上、またはBERが2×10-3以下であると判定された場合(ステップS706:Yes)、Zero−IF・Low−IF設定切替回路106は、周波数変換方式を、Zero−IF方式に復帰させる(ステップS707)。
Zero−IF方式への復帰後、図1に示した受信制御部111は、受信方式をOne−seg方式からFull−seg方式に復帰させられるか否か判定する。この判定は、CNRが18.5dB以上、またはBERが2×10-4以下であるか否かによって行われる(ステップS708)。
【0046】
ステップS708において、CNRが18.5dB以上、またはBERが2×10-4以下でないと判定された場合(ステップS708:No)、図1に示した受信制御部111は引き続き受信方式をOne−seg方式に設定する(ステップS703)。また、ステップS708において、CNRが18.5dB以上、またはBERが2×10-4以下であると判定された場合(ステップS708:Yes)、図1に示した受信制御部111は、受信方式をOne−seg方式からFull−seg方式に切替える(ステップS709)。
【0047】
以上述べた本実施形態の周波数変換装置、周波数変換方法によれば、Full−seg方式とOne−seg方式とを切替えてテレビ放送を再生する受信装置において、One−seg方式による受信時には、Low−IF方式によってテレビ放送信号を受信する。このため、One−seg方式において再生に使用される「0th」のセグメントのテレビ放送信号に感度の低下が起こらないので、One−seg方式に切替えた後、よりいっそう広い地理的範囲においてテレビ放送信号を受信、再生することができる。
【0048】
(変形例)
また、以上説明した本実施形態は、図6に示したように、周波数切替品質を受信品質切替品質より低く設定し、Full−seg方式によって受信されたテレビ放送信号の品質に基づいて受信方式を切替える構成に限定されるものではない。例えば、受信品質切替品質と周波数切替品質とを等しい品質に設定し、受信方式と周波数変換方式とを略同時に切替えるようにしてもよい。
【0049】
図8(a)〜(e)は、上記した他の例の周波数変換方式の切替えを説明するための図である。図8(a)はテレビ放送信号のCNRを示している。図8(b)は、受信装置の受信の方式がFull−seg方式からOne−seg方式へ切替えられるタイミングを示している。図8(c)は、図8(b)に示したタイミングに対応する周波数の変換方式を示している。図8(d)は、周波数変換装置の周波数変換方式をOne−seg方式からFull−seg方式へ切替えるタイミングを示している。図8(e)は、図8(d)に示したタイミングに応じた周波数の変換方式を示している。
【0050】
図8(a)〜(e)に示した例では、往路において、CNRが18.0dBのときFull−seg方式からOne−seg方式へ受信方式が切替えられる。周波数変換方式は、CNRが18.0dBのときZero−IF方式からLow−IF方式へ切替えられる。また、復路において、CNRが18.5dBのときOne−seg方式からFull−seg方式へ受信方式が切替えられる。このとき、周波数変換方式も、CNRが18.5dBのときLow−IF方式からZero−IF方式へ切替えられる。
このような例では、往路及び復路において受信切替信号品質、周波数切替品質を同じ値に設定することにより、受信方式と周波数変換方式とを略同時に切替えることができる。このようにすれば、図6に示した例よりも、速やかに受信方式を切替えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の放送信号の周波数変換方法、周波数変換装置は、放送信号の信号品質に基づいてFull−seg方式とOne−seg方式とを切替える受信装置に適用される。このような受信装置は、車両に搭載され、携帯電話機等にも将来的に搭載され得る。
【符号の説明】
【0052】
100 周波数変換回路
101 アンテナ
102a、102b 周波数変換回路
103a、103b ローパス・フィルタ
104 発振器
105 判定回路
106 Zero−IF・Low−IF設定切替回路
111 受信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第1方式、前記第1の数より少ない第2の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第2方式の少なくとも一方によって放送信号を受信する受信装置から入力された放送信号について、周波数変換をする信号放送の周波数変換方法であって、
入力された放送信号の信号品質を判定する信号品質判定工程と、
前記信号品質判定工程において、前記放送信号の信号品質が所定の品質である周波数切替品質以上であると判定された場合、前記放送信号を、第1周波数を有する第1信号を使って周波数変換し、前記信号品質判定工程において前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質に満たないと判定された場合、前記放送信号を、前記第1周波数と相違する第2周波数を有する第2信号を使って周波数変換する周波数変換工程と、を含むことを特徴とする放送信号の周波数変換方法。
【請求項2】
前記受信装置は、送信されてくる放送信号の信号品質が所定の信号品質である切替品質に達している場合に前記第1方式を採用し、前記放送信号の信号品質が前記切替品質に満たない場合に前記第2方式を採用し、
前記周波数切替品質は、前記受信切替品質と一致することを特徴とする請求項1に記載の放送信号の周波数変換方法。
【請求項3】
前記受信装置は、送信されてくる放送信号の信号品質が所定の信号品質である切替品質に達している場合に前記第1方式を採用し、前記放送信号の信号品質が前記切替品質に満たない場合に前記第2方式を採用し、
前記周波数切替品質は、前記受信切替品質よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の放送信号の周波数変換方法。
【請求項4】
前記品質判定工程において、前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質以上であって、かつ、前記受信切替品質未満であると判定された場合、
前記周波数変換工程において、前記第2方式により受信された放送信号と共に前記第1方式により受信された放送信号が、前記第1信号を使って周波数変換され、前記品質判定工程において、前記第1方式によって受信され、前記第1信号を使って周波数変換された放送信号の信号品質が前記受信切替品質に達したと判定された場合、前記周波数変換工程において、前記第1方式により受信された放送信号のみが、前記第1周波数を使って周波数変換されることを特徴とする請求項3に記載の放送信号の周波数変換方法。
【請求項5】
第1の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第1方式、前記第1の数より少ない第2の数のセグメントの放送信号を原信号の再生に使用する第2方式の少なくとも一方によって放送信号を受信する受信装置から入力された放送信号について、周波数変換をする周波数変換装置であって、
受信された放送信号の信号品質を判定する信号品質判定回路と、
前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が所定の品質である周波数切替品質以上であると判定された場合、前記放送信号を、第1周波数を有する第1信号を使って周波数変換し、前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質に満たないと判定された場合、前記放送信号を、前記第1周波数と相違する第2周波数を有する第2信号を使って周波数変換する周波数変換回路と、
を含むことを特徴とする周波数変換装置。
【請求項6】
前記周波数変換回路は、
前記第1方式によって受信された前記放送信号を、前記第1信号を使って周波数変換する第1周波数変換回路と、
前記第2方式によって受信された前記放送信号を、前記第2信号を使って周波数変換する第2周波数変換回路と、
前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質以上であると判定された場合、前記第1信号を前記第1周波数回路に出力し、前記信号品質判定回路によって前記放送信号の信号品質が前記周波数切替品質に満たないと判定された場合、前記第1信号に代えて前記第2信号を前記第2周波数回路に出力する周波数変換切替回路と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の周波数変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−254426(P2011−254426A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128785(P2010−128785)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】