説明

散薬分配装置

【課題】散薬分割包装機の円盤の外周溝全周に均一かつ迅速に散薬を供給する。
【解決手段】散薬分配装置は、環状の外周溝10が形成された円盤7A,7Bを回転させるパルスモータ11A,11Bと、回転中の円盤7A,7Bの外周溝10に対して一定の供給位置から散薬を供給する散薬供給装置8A,8Bを備える。制御装置72は、予め設定された設定角度RAsを記憶し、かつ検出された円盤7A,7Bの累積回転角度RAacが設定角度RAsに達する度に散薬供給装置8A,8Bから外周溝10への散薬の供給量を増加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、散薬を規定量に分割して包装する散薬分割包装機に使用する散薬分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外周部に断面円弧状の外周溝が形成された円盤を回転駆動可能に設け、回転中の円盤の外周溝に散薬供給装置から散薬を供給し、外周溝に供給した散薬を散薬掻出装置により
1包分ずつ掻出して包装装置に供給し、1包分ずつ包装するようにした散薬分割包装機が知られている。散薬供給装置は、トラフに振動を与えて散薬を円盤の外周溝に落下させる振動発生機等を備えており、例えば特許文献1及び2に、この種の散薬分割包装機が開示されている。
【0003】
特許文献1には、散薬供給装置から円盤への散薬の供給開始から予め設定された時間が経過する度に、振動発生機からトラフに印加する振動を段階的に高めることが記載されている。この制御により、トラフから円盤へ供給される散薬の供給量(単位時間当たりにトラフから円盤の外周溝に供給される散薬の量)は時間経過に伴って増加する。しかし、この制御では前述の振動を高める時間間隔の設定によっては、振動値が増加する位置が外周溝のある一点に集中し、それによって外周溝上に堆積する散薬の厚みにばらつきが生じる。外周溝上に堆積する散薬の厚みにばらつきがあると、初包と最終包を除き同一間隔の角度で円盤を回転させて散薬掻出装置により掻出す場合、堆積の厚みが厚い部分では厚み分の差だけ多く散薬が掻き出される一方、堆積の厚みが薄い部分では散薬の掻出し量が少なくなり、分包間の誤差となる。更に、振動値を増加する位置が外周溝のある一点に集中するとその誤差は増幅され分包間の誤差は拡大する。
【0004】
特許文献2には、トラフから円盤の外周溝に流入する散薬の流量速度が一定となるように振動発生機はトラフに付与する振動を制御することが記載されている。具体的には、円盤への散薬の供給開始時に、比較的強い振動を振動発生機からトラフに付与し、トラフ及びホッパー内の散薬の残留量の減少に伴って振動発生機からトラフに付与される振動を弱める制御することで、全体的に定量供給する。しかし、この制御では、流れやすい散薬の場合には供給開始直後に大量の散薬が一度に外周溝に供給されてしまい、堆積量の不均一かに繋がる。逆に、流れにくい散薬の場合には、すべての散薬を円盤の外周溝に供給するために長時間を要する問題があった。
【0005】
【特許文献1】特許第2809898号明細書
【特許文献2】特開2004−137051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、散薬分配装置において、散薬供給装置から円盤の外周溝全周に対して均一かつ短時間に散薬を供給することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、環状の溝部が形成された回転体と、前記回転体を回転させる回転駆動装置と、前記回転駆動装置によって回転中の前記回転板の溝部に対して、散薬を供給する散薬供給装置と、少なくとも前記散薬供給装置の動作を制御する制御装置とを備える散薬分割装置において、前記回転体の回転角度を検出するパルスカウンターを含む角度検出装置を備え、前記制御装置は、予め設定された少なくとも1つの設定角度を記憶し、かつ角度検出装置によって検出された前記回転角度が前記設定角度に達すると散薬供給装置から溝部への散薬の供給量を増加させる制御をすることを特徴とする、散薬分配装置を提供する。
【0008】
回転角度が予め定められた設定角度に達すると薬供給装置から溝部への散薬の供給量を増加させることで、溝部の周方向のどの位置が散薬供給装置のトラフからの散薬の供給位置にあるときに散薬の供給速度が増加するか、すなわち散薬の堆積量の増加が生じる溝部の周方向の位置(堆積量増加位置)を予め予測できる。従って、例えば溝部のある角度範囲にある散薬を掻出装置で掻出して散薬包装部へ供給する場合、1回に掻出す溝部の角度範囲を調節することで、散薬包装部へ供給する散薬量を高精度で均一化できる。また、回転角度が設定角度に達すると供給量を増加させることにより、散薬供給装置から円盤の溝部への散薬の供給量を速やかに上昇させ、溝部への散薬の供給に要する時間を短縮できる。
【0009】
具体的には、前記設定角度はその累積値が溝部の周方向の互いに異なる位置に設定されていることが好ましい。設定角度をこのように設定することで、堆積量増加位置が重複せず、周方向の複数の位置に分散する。その結果、溝部における周方向の散薬の堆積量の分布が高精度で均一化される。従って、前述の掻出装置により正確に所望の量の散薬を掻き出して散薬包装部に供給し、高精度の分割包装を実現できる。
【0010】
さらに、具体的には、設定角度は、予め定められた360度で割り切れない角度である。代案としては、予め定められた一定角度である基準設定角度に対して、ずらし値を加算又は減算して得られたものである。このずらし値は例えば360度を自然数で除算した商である。
【0011】
前記制御装置は、前記回転角度が設定角度に達したときの供給位置が重複する場合には、前記回転体を設定角度に対して補正量を加算又は減算した角度だけ回転させた後に、散薬供給装置から溝部への散薬の供給量を増加させるものでもよい。制御装置がこの制御を実行することによっても、堆積量増加位置は重複することなく溝部の周方向の複数の位置に分散し、散薬の堆積量の分布が高精度で均一化される。
【0012】
前記散薬供給装置は、例えば散薬が投入されるホッパーと、ホッパーの下部に設けたトラフと、トラフに対して振動を印加して散薬を回転板の溝部に落下させる振動発生機とを備える。この場合、制御装置は、回転角度が設定角度に達すると振動発生装置がトラフに印加する振動の強度を高める。
【0013】
前記散薬供給装置のホッパーは、トラフとホッパーが向き合う位置の隙間が増減可能に支持され、前記散薬供給装置は、前記隙間を増減する隙間調整装置をさらに備えてもよい。この場合、前記制御装置は、累積回転角度が設定角度に達すると前記隙間を増大させる。
【0014】
前記角度検出装置はエンコーダであっても、パルスモータに供給される駆動パルス数を計数するものであってもよい。
【0015】
前記制御装置に複数の設定角度を手動入力する入力装置をさらに備え、
制御装置は入力装置から入力された設定角度を検査し、入力された設定角度が重複していれば、当該入力を禁止する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の散薬分配装置によれば、回転体の累積回転角度が予め定められた設定角度に達する度に散薬供給装置から溝部への供給量を増加させることで、環状の溝部の周方向における散薬の堆積量が増加する位置(堆積量増加位置)を予め予測できる。また、累積回転角度が設定速度に達すると供給量を増加させることにより、散薬供給装置から円盤の溝部への散薬の供給量を速やかに上昇させ、溝部への散薬の供給に要する時間を短縮できる。
【0017】
特に、設定角度に達する累積回転角度が複数個あり、設定角度に達した個々の累積回転角度における供給位置が、溝部の周方向の互いに異なる位置に設定すれば、堆積量増加位置が重複せず溝部の周方向の位置に分散する。その結果、環状の溝部の周方向で散薬の堆積量の分布が高精度で均一化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、図面に示す本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
図1から図3を参照すると、散薬分割包装装置1は散薬分配部2と散薬包装部3を備える。散薬分配部2は、上部カバー4で開放可能に覆われている装置本体5のテーブル6上に、第1及び第2の円盤(回転体)7A,7B、散薬供給装置8A,8B、及び掻出装置9をそれぞれ配設した構成である。図2では掻出装置9を省略している。円盤7A,7B、散薬供給装置8A,8B、及び後述する制御装置72が本発明における散薬分配装置を構成する。
【0020】
円盤7A,7Bは、それぞれパルスモータ11A,11Bによって軸穴7aを中心として回転駆動される。個々のパルスモータ11A,11Bには駆動回路71A,71B(図7参照)から駆動パルスが供給される。円盤7A,7Bには断面円弧状の外周溝(いわゆるR溝)10が設けられている。円盤7A,7Bが回転している状態で、対応する散薬供給装置8A,8Bから外周溝10へ散薬が供給される。第1の円盤7Aは第2の円盤7Bよりも若干高い位置に設けられているため、平面視で両者の外周部が部分的に重っている。なお、テーブル5上には円盤7A,7Bの外周溝10を清掃するためのクリーニング装置が設けられているが、図2及び図3では省略している。
【0021】
掻出装置9は、各円盤7A,7Bの中心部に配設されている。個々の掻出装置9は、散薬供給装置8A,8Bにより外周溝10に供給された散薬を1包分ずつ掻き出して散薬包装部2へと落下させる。
【0022】
散薬包装部3は、搬送装置、ホッパー部材、及びシール装置を備えている。搬送装置はロールに巻回された包装紙を自動的に搬送する。搬送装置で搬送される包装紙に対して、ホッパー部材から散薬が供給される。散薬が包装紙に供給された後に、シール装置が包装紙をヒートシールする。
【0023】
次に、図4から図6を参照して、散薬供給装置8A,8Bについて説明する。散薬供給装置8A,8Bは同一構造であるので、特に言及しない限り散薬供給装置8Aについて説明する。散薬供給装置8Aは、散薬分割包装装置1のテーブル6(図2及び図3参照)上に配置される機台20上に、散薬が投入されるホッパー21とホッパー21から散薬が供給されるトラフ22を備えている。
【0024】
ホッパー21はホッパー支持部23のホッパー支持枠23aに着脱可能に取り付けられている。ホッパー支持部23は、ホッパー支持枠23aから下向きに延びる支持腕23bを備えている。この支持腕23bは機台20上に固定された台座部25に対して水平方向の回動軸27を介して連結されている。そのため、ホッパー21は回動軸27を支点として上下方向に揺動可能である。
【0025】
ホッパー支持部23の前方側には揺動駆動用の補助腕23cが設けられている。この補助腕23cの下端側にはカムフォロア29が取り付けられている。一方、機台20上にはその回転軸33aにホッパー角度調整用のカム31が固定されている角度制御モータ33が固定されている。カム31の姿勢変化にカムフォロア29が追従するので、角度制御モータ(隙間調整装置)33の回転軸33aの回転角度位置に応じて、回動軸27を中心にホッパー21の角度が変化する。
【0026】
ホッパー21が図4において矢印A1の方向(時計方向)に回動すると、ホッパー21の下端開口部21bの前方に配置された規制部材28の下端とトラフ22の底部との隙間が狭まり、トラフ22上を移動する散薬の厚みが減少する。逆に、ホッパー21が図4において矢印A2の方向(反時計方向)に回動すると、規制部材28の下端とトラフ22の底部との隙間が広がり、トラフ22上を移動する散薬の厚みが増大する。また、規制部材28の下端とトラフ22の底部との隙間を調整することで、トラフ22から円盤7Aの外周溝10への散薬の供給量(単位時間当たりにトラフ22から円盤7Aの外周溝10に供給される散薬の量)を調節できる。具体的には、規制部材28の下端とトラフ22の底部との隙間が広がればトラフ22から外周溝10への散薬の供給量が増加し、規制部材28の下端とトラフ22の底部との隙間が狭まればトラフ22から外周溝10への散薬の供給量は減少する。
【0027】
また、散薬供給装置8Aには、回動軸27を中心としたホッパー21の角度を検出するための角度検出装置34が設けられている。角度検出装置34は、被検出部36とホール素子37を備えている。被検出部36は角度制御モータ33の回転軸33aに固定されている。また、被検出部36の外周には、一定間隔で複数個の磁石35が取り付けられている。ホール素子37で磁石35の発生する磁力を検出することにより、回転軸33aの回転角度位置が検出される。
【0028】
さらに、散薬供給装置8Aには、ホッパー21に対して間欠的に衝撃を加えるためのホッパー打撃機構38が設けられている。このホッパー打撃機構38は、ソレノイド39とホッパー打撃部材40を備えている。ホッパー打撃部材40の基端側は、ソレノイド39の出力軸39aに固定されている。ソレノイド39が作動するとホッパー打撃部材40の先端がホッパー21の側部に衝突して衝撃を印加する。
【0029】
トラフ22はホッパー21の下側で水平方向に延びるように配設されており、その先端22aは下向きに屈曲している。トラフ22はトラフ支持部材41にねじ止め固定されている。このトラフ支持部材41の底部には錘部材42が固定されている。トラフ支持部材41は圧電素子14A,14Bに連結されている。また、圧電素子14A,14Bの他端部は固定ブロック46に連結されている。さらに、固定ブロック46はブラケット45に固定されている。このブラケット45は、4個のばね44を介して機台20に連結されている。圧電素子14A,14Bに電圧を印加して厚み方向に伸縮させると、トラフ支持部材41を介してトラフ22に対して前後方向の振動が印加される。このトラフ22に対して印加される振動強度、すなわち圧電素子14A,14Bの振動出力を検出するために、ブラケット45に振動センサ48が配設されている。さらに、ブラケット45の後端側には、圧電素子14A,14Bの駆動時にブラケット45の前後移動の均衡を取るためのバランサ49が固定されている。
【0030】
前述のようにホッパー21の下端開口部21bとトラフ22との間には隙間が設けられており、上端開口部21aからホッパー21に投入された散薬は、この隙間からトラフ22上に供給される。トラフ22に供給された散薬は、圧電素子14A,14Bからトラフ22に印加される振動によってトラフ22上を先端22aへ向けて移動し、先端22aから円盤7Aの外周溝10に落下する。また、散薬供給装置8Aにはトラフ22から円盤7Aへ落下する散薬の有無を検出するために、反射式の散薬落下検出センサ50が設けられている。
【0031】
図7を参照すると、散薬分割包装装置1の制御装置72は記憶部73と処理部74を備える。記憶部73には制御に必要な情報が記憶されている。処理部74は、記憶部73に記憶された情報に従って振動センサ48、散薬落下検出センサ50、角度検出装置34、駆動回路71A,71Bを含む種々のセンサ類からの入力に応じて、ソレノイド39、角度制御モータ33、圧電素子14A,14B、パルスモータ11A,11B、掻出装置9等の動作を制御する。操作パネル(入力装置)16で、制御装置72の記憶部73に必要な情報を入力できる。また、制御装置72は処方データの送受信等のためのパーソナルコンピュータ75と接続されている。
【0032】
以下、制御装置72により実行される散薬供給装置8Aから円盤7Aの外周溝10への散薬の供給量の制御について詳述する。
【0033】
制御装置72は、パルスモータ11Aによって駆動される円盤7Aが回転を開始した後の現時点までの回転角度の累積値(累積回転角度)RAacを監視している。また、制御装置72は、この累積回転角度RAacを使用して散薬供給装置8Aから外周溝10への散薬の供給量を制御している。この累積角度RAacは、駆動回路71Aからパルスモータ11Aに供給される駆動パルスのパルス数を計数すれば検出できる。例えば、30万個の駆動パルスで円盤7Aが30回転する場合、1万個の駆動パルスは円盤7Aの1回転(累積回転角度RAacは360度)、1万5000個の駆動パルスは円盤7Aの1回転と180度(累積回転角度RAacは540度)15万個の駆動パルスは15回転(累積回転角度RAacは5400度)、15万5000個の駆動パルスは15回転と180度(累積回転角度RAacは5580度)となる。また、円盤7Aの回転角度を検出するエンコーダ76(図7参照)を設け、このエンコーダ76により累積回転角度RAacを検出してもよい。また、駆動パルスの計数とエンコーダ76を併用してもよい。円盤7Aの累積回転角度RAacを検出する角度検出装置の形式は特に限定されず、少なくともパルスカウンターを備えるものを含む。
【0034】
また、制御装置72は累積回転角度RAacが記憶部73に記憶されている予め設定された設定角度RAsに達する度に圧電素子14A,14Bに対して印加する電圧を一定量だけ増やし、それによって圧電素子14A,14Bからトラフ22に対して印加する振動の強度を高める。振動強度が高くなると、それに伴ってトラフ22から円盤8Aへの散薬の供給量が増加する。
【0035】
設定角度RAsは、累積回転角度RAacが個々の設定角度RAsに達したときの前記トラフ22の先端位置、すなわち散薬供給装置8Aから外周溝10への散薬の供給位置が互いに重複しないように設定されている。すなわち、設定角度RAsは、累積回転角度RAacが個々の設定角度RAsに達したときのトラフ22の先端位置が少なくとも±2度程度離れるように設定される。設定角度RAsをこのように設定することで、散薬の堆積量の増加が生じる外周溝10の周方向の位置(堆積量増加位置)が重複しなくなる。その結果、外周溝10における周方向の散薬の堆積量の分布が高精度で均一化される。堆積量の分布を高精度で均一化することで、掻出装置9により正確に規定量の散薬を掻出して散薬包装部2に供給でき、高精度の分割包装を実現できる。また、累積回転角度RAacが設定角度RAsに達する度に供給量を増加させることで、散薬供給装置8Aから円盤7Aの外周溝10へ散薬を落下させる分配工程の時間を短縮することができる。
【0036】
前述のように堆積量増加位置を重複させない(可能な限り外周溝10の周方向に分散させる)ためには、累積回転角度RAacが設定角度RAsに達した際の供給位置を重複しない((可能な限り外周溝10の周方向に分散する)ようにする必要がある。これを実現するための設定角度RAsの設定は種々考えられるが、例えば本実施形態では、設定角度RAsを予め定められた360度で割り切れない角度としている。下記の表1に本実施形態の設定角度RAsを示す。
【0037】
【表1】

【0038】
表1においてレベル1からレベル5は、累積回転角度RAacの増加に対する振動強度を上昇させる時間当たりの変化スパンが相違していることを表している。通常、円盤7Aの回転速度は、1分間で28回転ほどであるが、レベル1は設定角度RAsの値が415度であるため、415度の累積回転角度RAacを検出する毎に振動値を増加させるが、レベル5は設定角度RAsの値が289度であるため、289度の累積回転角度RAacを検出する毎に振動値を増加させる。すなわち両者を比較すると、レベル1は累積回転角度RAacの間隔が長いため、振動を変化させる時間的スパンも長くなっており、レベル5は、累積回転角度RAacの間隔が短いため、時間的スパンも短く、振動を制御する時間間隔もレベル1より短くなっている。つまり、レベル5からレベル1の順で累積回転角度RAacの増加に対する振動強度の上昇が速くなっている。レベル1からレベル5の設定角度RAsである415度、393度、327度、305度、及び289度は、いずれも自然数倍した場合に可能な限り外周溝10上の重複しないように設定している。設定角度RAsは表1のものに限定されず、レベル1からレベル5を例えば480度、420度、390度、330度、及び300度としてもよい。
【0039】
本実施形態では、下記式(1)の関係が成立する度に振動強度の上昇が実行される。
【0040】
【数1】

【0041】
図8Aにおいて、P0は円盤8Aの回転開始時の供給位置を示し、P1からP20はレベル1(設定角度RAsは415度)の時のN=1からN=20までの個々の設定角度RAsにおける供給位置の変化を示す。同様に、図8BにおいてP1から20はレベル5(設定角度RAsは289度)におけるN=1からN=20までの個々の設定角度RAsにおける供給位置の変化を示す。
【0042】
図9はレベル1(設定角度RAsは415度)及びレベル5(設定角度RAsは289度)について、累積回転角度RAacがN=5の設定角度RAsに到達するまでの振動強度の相対値を示す。レベル1とレベル5のいずれについても、一定間隔で一定量ずつ(符号δで示す。)振動強度が増加している。累積回転角度RAacの上昇に対する振動強度の上昇の割合は、レベル5の方がレベル1よりも大きい。図10は、より広範囲の累積回転角度RAacについてレベル1からレベル5の振動出力の増加を示す。図10に示すように、振動強度の初期値はレベル5からレベル1の順で強く設定している。また、図10において符号αは振動強度の上限値を示す。図11は、レベル1からレベル5についての累積回転角度の増加と散薬供給装置8Aから外周溝10に供給された散薬の総量(流量)との関係を示す。
【0043】
PC60が監査システム77から分包する散薬の重量データを受信し、それに基づいて前述のレベル1からレベル5のいずれを選択するかを決定し、制御装置72は決定されたレベルに従って散薬供給装置8Aに散薬の供給を実行させてもよい。この場合、下記の表2に示すように、PC60は散薬の種類によって決まる流れ係数(散薬を搬送するために与える必要のある振動の指標)及び重量とレベルの関係を記憶している。
【0044】
【表2】

【0045】
重量が重い程、かつ流れ係数が大きい程(流れにくい散薬である程)、レベルを大きい値に設定する。流れ係数は値が大きくなるに従って強い振動を与える必要があることを示す。例えば、重量1(0g以上5g以下)で流れ計数が「1」の場合にはレベル1が選択されるのに対し、重量5(100gを上回る)で流れ計数が「5」の場合にはレベル5が選択される。薬剤の種類が不明である場合には流れ係数は最も弱い振動を示すレベル1を使用する。また、複数の薬剤が混在している場合は、それらの流れ係数のうち最も弱いものを使用する。さらに、重量データがない場合には、最少量に対応する重量1を使用する。
【0046】
設定角度RAsは操作パネル16で手動入力可能である。制御装置72は操作パネル16で新たに入力された設定角度RAsを既に入力されている設定角度RAsと比較する。制御装置72は、新たに入力された設定角度RAsが既に入力されている設定角度RAsと重複していれば、当該新たに入力された設定角度RAsの記憶部73への入力を禁止する。また、制御装置72は、単に入力を禁止するだけでなく、入力不可であることや、入力可能な設定角度RAsの候補を操作パネル16に表示してもよい。
【0047】
制御装置72は、以下の手順で散薬供給装置8Aから外周溝10への散薬の供給開始の検出を行う。
【0048】
例えば糖衣錠等の錠剤を潰したものを分包する場合で、殻が流れやすく潰した薬剤は流れにくい場合、殻のみが散薬落下センサ60で検出されることにより薬剤自体は全くトラフ22から外周溝10へ供給されていない状態であるにもかかわらず、散薬供給装置8Aから外周溝10への薬剤の供給が開始されていると判断するおそがある。かかる判断の誤りを回避するために、散薬落下センサ50が予め定められた十分な時間(例えば2秒)連続してオン状態(トラフからの薬剤の落下を検出する状態)が継続することを散薬の供給が開始されていると判断する。また、図12のように散薬落下検出センサ50の状態が変化した場合、符号Bで示すようにオン状態とオン状態の間に40ms以上のオフ状態があればオン状態の継続時間の経時をリセットする。そして、時刻tのようにオン状態が途絶えることなく2秒継続した時点で薬剤の供給が開始されていると判断する。ただし、散薬の種類によっては供給開始時には散薬が断続的に流れる場合もあるので、この処理は配分開始から60秒間に限る制御で、それ以降はある程度の時間(例えば40ms)連続して散薬落下検出センサ50がオン状態となれば、薬剤の供給が開始されていると判断する。
【0049】
(第2実施形態)
第2実施形態は、設定角度RAsの決め方のみが第1実施形態と異なる。すなわち、本実施形態では、予め定められた一定角度である基準設定角度RAstaに対して、種々の値のずらし値RAcを加算して設定角度RAsとして使用する。以下の式(2)に設定角度RAs、基準設定角度RAsta、及びずらし値RAcの関係を示す。なお、基準設定角度RAstaにずらし値RAcを減算したものを設定角度RAsとして使用してもよい。
【0050】
RAs=RAsta+RAc
【0051】
以下、設定角度RAsの一例を説明する。なお、振動強度の増加は第1実施形態と同様に一定量ずつ(符号δ)とする。
【0052】
レベル1からレベル5の基準設定角度RAstaは、それぞれ300度、330度、390度、420度、及び510度である。また、ずらし値RAcは360度を64で除算した商(5.625度)の自然数倍である。下記の表3及び表4に、レベル1からレベル5のNo.1から63(1回目から64回目までの振動強度上昇)についてずらし値RAc、設定値RAs、及び設定値RAsの積算値を示す。
【0053】
【表3】

【0054】
【表4】

【0055】
図13Aを参照すると、No.1からNo.8までのずらし値RAc1からRAc8は、360度を8分割した8つの角度位置(0度、45度、90度、135度、180度、225度、270度、315度)を使用する。また、ずらし値RAc1が360度であるのに対してずらし値RAc2が180度であり、ずらし値RAc3が90度であるのに対してずらし値RAc2が270度であり、ずらし値RAcを回転中心Oに対して対称な位置に配置している。また、図13Bを参照すると、No.9からNo.16までのずらし値RAc9からRAc16は、360度を16分割した角度位置のうち、ずらし値RAc1からRAc8として使用した角度位置を除いた8つの角度位置(22.5度、67.5度、112.5度、157.5度、202.5度、247.5度、292.5度、及び337.5度)を使用する。ずらし値RAc1からRAc8(図13A)と同様に、補正値RAc9からRAc16も回転中心Oに対して対称な位置に配置している。さらに、図13Cを参照すると、No.17からNo.32までのずらし値RAc17からRAc32は、360度を32分割した角度位置から360度を8分割及び16分割した16つの角度位置(ずらし値RAc1からRAc16として使用した角度位置)を除いた16個の角度位置を使用する。ずらし値RAc17からRAc32も回転中心Oに対して対称な位置に配置している。さらにまた、図13Dを参照すると、No.33からNo.63までのずらし値RAc33からRAc63は、360度を64分割した角度位置から360度を8分割、16分割、及び32分割した32個の角度位置(ずらし値RAc1からRAc32として使用した角度位置)を除いた31個の角度位置を使用する。ずらし値RAc33からRAc34も回転中心Oに対して対称な位置に配置している。
【0056】
以上のように、ずらし値RAc33からRAc63を円盤7Aの外周溝10の周方向の位置が重複しないように分散させて配置することで、累積回転角度RAacが個々の設定値RAsに達したときの供給位置も重複しなくなる。その結果、散薬の堆積量の増加が生じる外周溝10の周方向の位置(堆積量増加位置)が重複せず、外周溝10における周方向の散薬の堆積量の分布が高精度で均一化される。堆積量の分布を高精度で均一化することで、掻出装置9により正確に規定量の散薬を掻出して散薬包装部2に供給でき、高精度の分割包装を実現できる。また、累積回転角度RAacが設定角度RAsに達する度に供給量を増加させることで、散薬供給装置8Aから円盤7Aの外周溝10へ散薬を落下させる分配工程の時間を短縮することができる。
【0057】
図14はレベル1(基準設定角度RAstaは510度)及びレベル5(基準設定角度RAstaは300度)について、累積回転角度RAacに対する振動強度の相対値を示す。レベル1,5のいずれについても、累積回転角度RAacが設定値RAsに達する度に(累積回転角度RAacが設定値RAsの累積加算値と等しくなる度に)一定量ずつ(符号δで示す。)振動強度が増加している。累積回転角度RAacの上昇に対する振動強度の上昇の割合は、レベル5の方がレベル1よりも大きい。より広範囲の累積回転角度RAacについての振動出力の増加、及び累積回転角度の増加と散薬供給装置8Aから外周溝10に供給された散薬の総量(流量)との関係は、第1実施形態と同様となる(図10及び図11参照)。
【0058】
(第3実施形態)
第3実施形態は、設定角度RAsの決め方が第1実施形態と異なる。下記の表5及び表6に示すように、本実施形態では360度を64分割した値(5.625度)の自然数倍であるずらし値RAcをそのまま設定角度RAsとしている。また、本実施形態では累積回転角度RAacが設定角度RAsに達したときの圧電素子14A,14Bからトラフ22に対して印加する振動強度の増分を異ならせることで、累積回転角度RAacに対する振動強度の増加割合について5つのレベルを設けている。すなわち、レベル1から5のそれぞれについて累積回転角度RAacが設定角度RAsに達する度に、圧電素子14A,14Bに対する印加電圧を1kV、1.5kV、2kV、2.5kV、3kVずつ増加させる。
【0059】
【表5】

【0060】
【表6】

【0061】
累積回転角度RAacに対する振動出力の増加、及び累積回転角度の増加と散薬供給装置8Aから外周溝10に供給された散薬の総量(流量)との関係は、第1実施形態と同様となる(図10及び図11参照)。
【0062】
(第4実施形態)
第1から第3実施形態では、圧電素子14A,14Bに対して印加する電圧を変えることで、圧電素子14A,14Bからトラフ22に対して印加する振動の強度を制御し、それによってトラフ22から円盤8Aへの散薬の供給量を変化させている。しかし、圧電素子14A,14Bに印加する電圧だけではなく、ホッパー22の角度を変更してホッパー22からトラフ22へ散薬が供給される量を調整してもよい。具体的には、制御装置72は、累積回転角度RAacが設定角度Raに達する度に、ホッパー22の規制部材28の下端とトラフ22の底部との隙間が広がるように、角度制御モータ33によって回動軸27を中心とするホッパー22の角度を変化させてもよい。前述のように、ホッパー21が矢印A1の方向に回動するとトラフ22から円盤8Aへの散薬の供給量が増加し、矢印A2方向に回動するとトラフ22から円盤8Aへの散薬の供給量が減少する。なお、圧電素子14A,14Bへ印加する電圧とホッパー22の角度の両方を調整してもよい。
【0063】
(第5実施形態)
第1から3実施形態では可能な限り外周溝10上で設定角度RAsが重ならないように設定角度RAsを決めている。しかし、操作パネル16で設定角度RAsを任意の値に設定可能として、設定角度RAsの重複が生じた場合にのみ散薬供給装置8Aから外周溝10への供給量の増加を行う位置をずらしてもよい。例えば、制御装置72は累積回転角度RAacが設定角度RAsに達したときの供給位置が、それ以前に累積回転角度RAacが設定角度RAsに達した際の供給位置と重複する場合、円盤7Aを設定角度RAsに対して補正量(例えば5度程度)を加算又は減算した角度だけさらに回転させた後に、散薬供給装置8Aから外周溝10への散薬の供給量を増加させる。制御装置72が以上のような制御を行うことによっても、外周溝10の周方向における散薬堆積量の分布を高精度で均一化しつつ、外周溝10への散薬の供給に要する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態に係る散薬分割包装機の外観を示す斜視図。
【図2】図1の散薬分割包装機の散薬分配部を示す斜視図。
【図3】図1の散薬分割包装機の散薬分配部を示す斜視図。
【図4】散薬供給装置を示す左側面図。
【図5】散薬供給装置を示す正面図。
【図6】散薬供給装置を示す平面図。
【図7】散薬分割包装機の制御装置及びそれに関連する要素を示す模式図。
【図8A】第1実施形態における個々の設定角度RAsでの供給位置を示す模式的な平面図(基準設定角度RAstaは415度)。
【図8B】第1実施形態における個々の設定角度RAsでの供給位置を示す模式的な平面図(基準設定角度RAstaは289度)。
【図9】第1実施形態における累積回転角度と振動強度の関係を示す線図。
【図10】第1実施形態における累積回転角度と振動強度の関係を示す線図。
【図11】第1実施形態における累積回転角度と流量の関係を示す線図。
【図12】振動印加開始直後の散薬落下検出センサの状態を示す線図。
【図13A】第2実施形態における補正値RAc1からRAc8の分布を示す模式的な平面図。
【図13B】第2実施形態におけるずらし値RAc9からRAc16の分布を示す模式的な平面図。
【図13C】第2実施形態におけるずらし値RAc17からRAc32の分布を示す模式的な平面図。
【図13D】第2実施形態におけるずらし値RAc33からRAc63の分布を示す模式的な平面図。
【図14】第2実施形態における累積回転角度と振動強度の関係を示す線図。
【符号の説明】
【0065】
1 散薬分配部
2 散薬包装部
3 開閉扉
5 装置本体
6 テーブル
7A,7B 円盤
8A,8B 散薬供給装置
9 掻出装置
10 外周溝
11A,11B パルスモータ
14A,14B 圧電素子
16 操作パネル
20 機台
21 ホッパー
21a 上端開口
21b 下端開口
22 トラフ
22a 先端
23 ホッパー支持部
23a ホッパー支持枠
23b 支持腕
23c 補助腕
25 台座部
27 回動軸
29 カムフォロア
31 カム
33 角度制御モータ
33a 回転軸
34 角度検出装置
35 磁石
36 被検出部
37 ホール素子
38 ホッパー打撃機構
39 ソレノイド
39a 出力軸
40 ホッパー打撃部材
41 トラフ支持部材
42 錘部材
44 ばね
45 ブラケット
46 固定ブロック
48 振動センサ
49 バランサ
50 散薬落下検出センサ
51A,51B,51C,51D D/Aコンバータ
52A,52B,52C A/Dコンバータ
60 パーソナルコンピュータ
61 固定ブロック
71A,71B 駆動回路
72 制御装置
73 記憶部
74 処理部
75 入力装置
76 エンコーダ
77 監査システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の溝部が形成された回転体と、
前記回転体を回転させる回転駆動装置と、
前記回転駆動装置によって回転中の前記回転板の溝部に対して、散薬を供給する散薬供給装置と、
少なくとも前記散薬供給装置の動作を制御する制御装置と
を備える散薬分配装置において、
前記回転体の回転角度を検出するパルスカウンターを含む角度検出装置を備え、
前記制御装置は、予め設定された少なくとも1つの設定角度を記憶し、かつ角度検出装置によって検出された前記回転角度が前記設定角度に達すると散薬供給装置から溝部への散薬の供給量を増加させる制御をすることを特徴とする、散薬分配装置。
【請求項2】
前記設定角度はその累積値が溝部の周方向の互いに異なる位置に設定されている、請求項1に記載の散薬分配装置。
【請求項3】
前記設定角度は、予め定められた360度で割り切れない角度であることを特徴とする、請求項2に記載の散薬分配装置。
【請求項4】
前記設定角度は、予め定められた一定角度である基準設定角度に対して、ずらし値を加算又は減算して得られたものであることを特徴とする、請求項2に記載の散薬分配装置。
【請求項5】
前記ずらし値は360度を自然数で除算した商であることを特徴とする、請求項4に記載の散薬分配装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記回転角度が設定角度に達したときの供給位置が重複する場合には、前記回転体を設定角度に対して補正量を加算又は減算した角度だけ回転させた後に、散薬供給装置から溝部への散薬の供給量を増加させることを特徴とする、請求項1に記載の散薬分配装置。
【請求項7】
前記散薬供給装置は、
散薬が投入されるホッパーと、
ホッパーの下部に設けたトラフと、
トラフに対して振動を印加して散薬を回転板の溝部に落下させる振動発生機と
を備え、
前記制御装置は、回転角度が設定角度に達すると振動発生装置がトラフに印加する振動の強度を高めることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の散薬分配装置。
【請求項8】
前記散薬供給装置のホッパーは、トラフとホッパーが向き合う位置の隙間が増減可能に支持され、
前記散薬供給装置は、前記隙間を増減する隙間調整装置をさらに備え、
前記制御装置は、累積回転角度が設定角度に達すると前記隙間を増大させることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の散薬分配装置。
【請求項9】
前記角度検出装置はエンコーダであることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の散薬分配装置。
【請求項10】
前記回転駆動装置はパルスモータであり、
前記回転角度検出装置はパルスモータに供給される供給される駆動パルス数を計数することを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の散薬分配装置。
【請求項11】
前記制御装置に複数の設定角度を手動入力する入力装置をさらに備え、
制御装置は入力装置から入力された設定角度を検査し、入力された設定角度が重複していれば、当該入力を禁止することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の散薬分配装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−79956(P2008−79956A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−265135(P2006−265135)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(592246705)株式会社湯山製作所 (202)
【Fターム(参考)】