文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラム
【課題】複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで、違和感が生じることなく操作することができる文字入力装置等を提供する。
【解決手段】本文字入力装置は、文字記入領域11aに筆跡を入力する筆跡入力部11と、同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識する文字認識部12と、認識された文字列を表示する文字表示部14と、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の文字表示部14による表示時又は編集時の制御を行う制御部13と、を備える。
【解決手段】本文字入力装置は、文字記入領域11aに筆跡を入力する筆跡入力部11と、同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識する文字認識部12と、認識された文字列を表示する文字表示部14と、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の文字表示部14による表示時又は編集時の制御を行う制御部13と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラムに関する。特に、筆跡から文字を認識する文字入力装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手書き文字を入力可能な文字入力装置が知られている。例えば、「明日の12時に、」という文字列をスタイラスペン等により手書きで入力する場合、1文字の文字記入領域に「12」の筆跡が記入されると、文字入力装置は、「12」の筆跡から認識結果として「1」、「2」の文字コードを取得する。
【0003】
この種の先行技術として、1つの文字領域に複数の数字を入力しても認識することができる文字認識装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−236454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の文字入力装置では、例えば入力された「明日の12時に、」という文字列に対し、右からフォーカスあるいはカーソルを移動させる場合、「時」→「2」→「1」→「の」という順で移動が行われる。すなわち、ユーザが入力した文字「12」に対し、フォーカスが当たる文字は「1」あるいは「2」となり、入力文字との不一致が発生する。このため、ユーザには違和感が生じていた。このことは、フォーカスやカーソルの移動に限らず、1文字を削除する場合や書き直す場合でも同様であった。
【0006】
このように、従来では、認識された文字を編集時や表示時にどのように扱うかは考慮されていなかった。
【0007】
本発明は、複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで、違和感が生じることなく操作することができる文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の文字入力装置は、所定の領域に筆跡を入力する筆跡入力部と、同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識する文字認識部と、前記文字認識部により認識された文字列を表示する表示部と、前記文字認識部により認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の前記表示部による表示時又は編集時の制御を行う制御部と、を備える。
【0009】
この構成によれば、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の表示時又は編集時の制御を行うので、複数の文字で構成される文字列が入力された場合も、入力時と表示時又は編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく操作することができる。
【0010】
本発明の文字入力方法は、所定の領域に筆跡を入力するステップと、同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識するステップと、前記認識された文字列を表示部により表示する表示ステップと、前記認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行うステップと、を有する。
【0011】
この方法によれば、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の表示時又は編集時の制御を行うので、複数の文字で構成される文字列が入力された場合も、入力時と表示時又は編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく操作することができる。
【0012】
本発明の文字入力プログラムは、上記文字入力方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0013】
このプログラムによれば、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の表示時又は編集時の制御を行うので、複数の文字で構成される文字列が入力された場合も、入力時と表示時又は編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく操作することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで違和感が生じることなく、操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態における文字入力装置の構成例を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態における文字入力装置の外観例を示す図
【図3】本発明の第1の実施形態におけるカーソルおよびフォーカスの移動手順の一例を示すフローチャート
【図4】本発明の第1の実施形態における制御部のメモリに記憶された入力文字列およびフラグを示す図
【図5】本発明の第1の実施形態におけるカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図
【図6】本発明の第1の実施形態における認識候補の表示および書き直し手順の一例を示すフローチャート
【図7】(A)〜(C)本発明の第1の実施形態における配列番号ごとに認識される入力文字と候補文字との対応関係の一例を示す図
【図8】本発明の第1の実施形態における筆跡入力部の位置に表示される候補文字群の一例を示す図
【図9】本発明の第2の実施形態における文字入力装置の構成例を示す図
【図10】本発明の第2の実施形態における認識候補の表示とカーソルおよびフォーカスの移動手順を示すフローチャート
【図11】本発明の第2の実施形態における文字認識後、認識された文字の筆跡を文字認識部に再入力して修正される認識文字の一例を示す図
【図12】本発明の第2の実施形態におけるカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態における文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラムについて、図面を用いて以下に説明する。本実施形態の文字入力装置は、手書き入力機能を有する電子機器に適用される。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態おける文字入力装置1の構成例を示すブロック図である。文字入力装置1は、筆跡入力部11、文字認識部12、制御部13、文字表示部14、およびユーザ操作部15を有して構成される。
【0018】
筆跡入力部11は、文字表示部14の画面に設けられたタッチパネルからなり、スタイラスペン等を用いて文字記入領域11a(後述する図2参照)に記入されたユーザの筆跡を入力する。なお、タッチパネルは接触式のものでもよいし、押圧式のものでもよい。
【0019】
文字認識部12は、筆跡入力部11により入力された筆跡から文字を認識する。文字認識部12には、筆跡入力部11により入力された“00”〜“99”等の筆跡や候補文字群を記憶するメモリ12a、および筆跡に対応する文字コード(例えば、Unicode)が登録されたデータベース12bが設けられている。データベース12bは、複数桁の文字に対応する文字コード(例えば「12」に対応する文字コード)を特殊コードとして保持している。文字認識部12は、文字記入領域11a(所定の領域)に記入された1文字の文字を認識する他、複数桁の数字等からなる文字列も認識し、この複数桁の数字(文字列)に対応する特殊コードをデータベース12bから取得してメモリ12aに記憶する。
【0020】
さらに、文字認識部12は、認識された文字の文字コードを制御部13に通知する。また、認識された文字が複数桁の数字である場合、複数桁の数字に対応する特殊コードから、個々の数字の文字コードを取得し、制御部13に通知する。なお、ここでは、文字列として、複数桁の数字を挙げているが、後述するように、複数のアルファベットやひらがなで文字列は構成されてもよい。
【0021】
制御部13は、文字認識部12で認識され、メモリ12aに記憶された文字コードを受け取る。そして、制御部13は、この文字コードをもとに、ユーザ操作部15のイベントに応じて、カーソル位置やフォーカス位置を制御し、認識候補の表示や書き直し等を行う。すなわち、制御部13は、文字認識部12により認識された文字列の文字数に応じて、文字列の文字表示部14による表示時又は編集時の制御を行う。
【0022】
また、制御部13には、メモリ13a、後述するフォーカスやカーソルの移動を制御するフォーカス/カーソル位置制御部13b、および文字認識部12を制御する文字認識制御部13cが設けられている。
【0023】
文字記入領域11aに複数桁の数字が記入された場合、制御部13は、メモリ13aに“1”、“2”など個々の数字の筆跡を記憶する。さらに、制御部13は、文字認識部12で認識された複数桁の数字に対応する、個々の数字の文字コードを文字認識部12から受け取り、メモリ13aに記憶する。
【0024】
文字表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であり、制御部13の指示に従って、画面に文字等を表示する。文字表示部14は、例えば、文字認識部12により認識された文字列を表示する。
【0025】
ユーザ操作部15は、各種キーからなり、キー操作によるカーソル移動などのイベントを入力し、イベントの入力があったことを制御部13に通知する。
【0026】
なお、制御部13および文字認識部12の機能は、専用のハードウェア回路で実現されてもよいし、CPUによるソフトウェア制御により実現されてもよい。また、制御部13には、USB等の入出力インタフェース(図示せず)が接続され、外部機器とデータの送受信を行うようにしてもよい。
【0027】
図2は文字入力装置1の外観例を示す図である。
文字入力装置1の例えば筐体前面には、文字表示部14、筆跡入力部11、およびユーザ操作部15が設けられている。文字表示部14には、入力された文字列が表示される。筆跡入力部11には、スタイラスペン等により手書き入力可能な文字記入領域11aが設けられている。なお、文字記入領域11aには、前述したように、複数桁の数字などを記入することも可能である。ここでは、手書きで「12」が記入されている。
【0028】
ユーザ操作部15は、削除キー15a、変換キー15b、訂正キー15c、左キー15d、右キー15e、および確定キー15fなどを有する。なお、ユーザ操作部15は、これら各種キーが表示された部分の画面を切り替えることにより、全角/半角キーなどその他のキーも有してもよい。
【0029】
次に、文字入力装置1の動作について説明する。
【0030】
始めに、文字入力装置1によるカーソルおよびフォーカスの移動について説明する。図3は文字入力装置1のカーソルおよびフォーカスの移動手順の一例を示すフローチャートである。この動作を行う文字入力プログラムは、文字入力装置1内のROMに格納され、文字入力装置1内のCPUによって実行される。
【0031】
まず、制御部13が、筆跡入力部11により筆跡が入力されたか否かを判別する(ステップS1)。例えば、図2に示すように、文字記入領域11aには、手書きによる複数桁の数字「12」が入力される。筆跡が入力されない場合、文字入力装置1はステップS5の処理に進む。
【0032】
一方、筆跡入力部11により筆跡の入力があると、文字認識部12は、入力された筆跡に対応する文字を認識する(ステップS2)。このとき、文字認識部12は、筆跡の座標パターンを用いてデータベース12bに登録されている文字コードを取得し、メモリ12aに記憶する。なお、認識された筆跡が複数桁の数字を表すものである場合でも通常と同様に、文字認識部12は、複数桁の数字に対応する文字コードも取得する。ただし、複数桁の数字は特殊な文字コードを利用する。
【0033】
制御部13は、文字認識部12から認識された文字コードを受け取り、制御部13内のメモリ13aに記憶する(ステップS3)。認識された文字が複数桁の数字(文字列)である場合、この複数桁の数字に対応する個々の数字の文字コードをメモリ13aに記憶する。ここでは、制御部13は、特殊コードであることから、複数桁数字であると判断し、1つの特殊コードから、複数の通常(個々の)文字コードに変換する。つまり、メモリ13aには、個々の数字の文字コードが記憶される。このような動作を繰り返すことで、メモリ13aには、複数の文字が入力された入力文字列が記憶される。
【0034】
制御部13は、制御部13内のメモリ13aに記憶された入力文字列に対し、フラグを設定する(ステップS4)。なお、制御部13は、特殊コードであることから複数桁数字であることを判断し、フラグを設定する。
【0035】
図4はメモリ13aに記憶された入力文字列およびフラグの一例を示す図である。ここでは、メモリ13aには、「明日の12時」という入力文字列と、各文字に対応するフラグの値が記憶されている。具体的には、文字「明」、「日」、「の」、「時」のフラグには、値“0”が設定されている。一方、文字「1」、「2」のフラグには、値“0”以外のフラグが立てられ、ここでは値“2”が設定されている。この数値は、入力された文字列の文字数に対応しており、後述するように、フォーカス移動などを行う際の移動量を表す。
【0036】
なお、上記の説明は、「12」を1マス(図2における1つの文字記入領域11a)に記載した場合を想定してフラグの値が“2”となる説明をしたが、各マスに「1」と「2」をそれぞれ記載したときには、フラグの値は“0”となる。
【0037】
また、フラグには、値“3”以上の値が設定されてもよい。例えば、1マスに「123」と3つの数字を記載した場合にはフラグの値は“3”となる。
【0038】
文字表示部14は、制御部13の指示に従って、入力された文字を表示する(ステップS5)。
【0039】
この後、制御部13は、ユーザ操作部15の各種キーのうち、左キー15dが押下されたか否かを判別する(ステップS6)。左キー15dが押下されない場合、文字入力装置1は、ステップS1の処理に戻る。
【0040】
一方、左キー15dが押下された場合、制御部13は、メモリ13aに記憶されたフラグの値を判別する(ステップS7)。フラグの値が“0”である場合、制御部13は、文字表示部14に表示された文字列に対し、カーソルを1つ移動させ(ステップS8)、1文字分のフォーカスを当てる(ステップS9)。この後、文字入力装置1は、ステップS5の処理に戻る。
【0041】
また、ステップS7でフラグの値が“0”以外、例えば“2”である場合、制御部13は、フラグの値だけカーソルを移動させ(ステップS10)、移動した部分にフォーカスを当てる(ステップS11)。この後、文字入力装置1は、ステップS5の処理に戻る。
【0042】
図5はカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図である。左キー15dを押下する前、カーソルおよびフォーカスは、文字列「明日の12時に、」のうち、文字「時」の位置にあったが、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、複数桁の数字からなる文字列「12」の位置に移動する。さらに、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、文字「の」の位置に移動する。なお、ここでは、カーソルは四角の枠で表され、フォーカスはこの枠内の反転表示で表されている。
【0043】
このように、記憶部としてのメモリ13aは、文字認識部12により認識された複数の文字で構成された文字列の各文字に対応させて文字数に基づくフラグを記憶し、制御部13は、メモリ13aに記憶されたフラグに基づいてこの文字列を1つの文字として、この文字列の表示時又は編集時の制御を行ってもよい。これにより、カーソルおよびフォーカスを移動させると、ユーザが文字記入領域11aに記入した複数桁の数字「12」と同じように、文字数の等しい数字「12」にカーソルが移動してフォーカスが当たるので、ユーザに違和感が生じない。
【0044】
また、文字を削除する場合、同様に、削除キー15aを押下することで、カーソルが位置する数字「12」を1つの文字として一度に削除することが可能である。
【0045】
次に、認識候補の表示および書き直しについて説明する。
図6は認識候補の表示および書き直し手順の一例を示すフローチャートである。この動作を行う文字入力プログラムは、文字入力装置1内のROMに格納され、文字入力装置1内のCPUによって実行される。
【0046】
図3と同様、制御部13は、筆跡入力部11により筆跡が入力されたか否かを判別する(ステップS21)。筆跡が入力されない場合、文字入力装置1はステップS25の処理に進む。
【0047】
一方、筆跡入力部11による筆跡の入力があると、文字認識部12は、入力された筆跡に対応する文字を認識する(ステップS22)。
【0048】
制御部13は、文字認識部12から認識された文字コードを受け取り、制御部13内のメモリ13aに記憶する(ステップS23)。ここで、複数桁の数字などの文字列が入力された場合の動作は、前述した図3と同様である。
【0049】
制御部13は、制御部13内のメモリ13aに記憶された入力文字列に対し、配列番号を設定する(ステップS24)。ここで、配列番号は、表示あるいは編集時に、認識された文字が配置される位置を表す。配列番号の情報はメモリ13a(記憶部)に記憶される。また、同一の配列番号を持つ複数の文字は1つの文字として扱われる。すなわち、同一の配列番号を持つ文字の数は、入力された文字列の文字数に等しい。
【0050】
図7は配列番号ごとに認識される入力文字と候補文字との対応関係の一例を示す図である。例えば、配列番号(1)では、入力文字「明」の候補文字「明」、「朋」が保持され、配列番号(4)では、入力文字「1」、「2」の候補文字「12」、「72」が保持される。
【0051】
文字表示部14は、制御部13の指示に従って、入力された文字を表示する(ステップS25)。この後、制御部13は、ユーザによってユーザ操作部15等を介して候補表示操作が行われるまで待つ(ステップS26)。この候補表示操作は、左キー15dや右キー15eの押下によってフォーカス位置a(図7参照)を移動させ、変換キー15bの押下によって筆跡入力部11の位置に候補文字群を表示させ、候補文字にフォーカスを当てる操作である。図8は筆跡入力部11の位置に表示される候補文字群の一例を示す図である。ここでは、文字「12」の候補文字として、「12」、「ロ」、「口」、「72」、「に」、「R」等の文字が表示される。
【0052】
続いて、制御部13は、図7(B)に示すように、フォーカス位置aにある文字の認識候補(ここでは、「12」)が選択されたか否かを判別する(ステップS27)。選択されていない場合、文字入力装置1は、ステップS25の処理に戻る。
【0053】
一方、認識候補が選択された場合、制御部13は、訂正キー15cが押下され、入力文字を書き直すか否かを判別する(ステップS28)。書き直す場合、制御部13は、フォーカス位置aにある文字の修正に移行し(ステップS29)、ステップS21の処理に戻る。図7(C)では、フォーカス位置aにある文字「12」が「14」に書き直された場合が示されている。
【0054】
一方、ステップS28でユーザが書き直さない場合、制御部13は、確定キー15fが押下されたか否かを判別する(ステップS30)。文字入力装置1は、確定キー15fが押下されない場合、ステップS25の処理に戻る。一方、確定キー15fが押下された場合、ステップS21の処理に戻る。
【0055】
このように、記憶部としてのメモリ13aは、文字認識部12により認識された複数の文字で構成された文字列の各文字に対応させて同一の配列番号の情報を記憶し、制御部13は、メモリ13aに記憶された同一の配列番号に対応する文字を1つの文字として、文字列の表示時又は編集時の制御を行うようにしてもよい。これにより、認識候補の表示(文字列の候補の表示の制御)や書き直し(書き直し処理)を行う場合も、ユーザが文字記入領域11aに記入した複数桁の数字と同じように扱うことができ、ユーザは違和感を生じない。
【0056】
第1の実施形態の文字入力装置によれば、複数の文字で構成された文字列が入力された場合も、入力時と表示時及び編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく、操作することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、文字記入領域に複数桁の数字が入力された場合、複数桁分のカーソルおよびフォーカス移動が行われ、かつ、複数桁の候補文字が表示された。第2の実施形態では、第1の実施形態の動作の他、複数桁の候補文字を表示する一方、カーソル/フォーカス移動においては1文字ずつ行う動作も可能である。
【0058】
図9は本発明の第2の実施形態における文字入力装置1Aの構成例を示すブロック図である。文字入力装置1Aは第1の実施形態における文字入力装置1とほぼ同一の構成を有するので、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略し、ここでは異なる構成要素について説明する。
【0059】
文字入力装置1Aには、選択制御部23が設けられている。選択制御部23は、第1の実施形態と同様の制御(第1の制御)を行う制御部13と、後述する制御(第2の制御)を行う制御部13Aと、を有し、これらの制御を切り替える。この切り替え動作は、例えばユーザ操作部15のキー操作によりユーザが行なえる。また、選択制御部23は、例えば、ソフトウェアスイッチで構成されてもよいし、ハードウェアスイッチで構成されてもよい。
【0060】
制御部13Aには、制御部13と同様、メモリ13Aa、フォーカス/カーソル位置制御部13Ab、および文字認識制御部13Acが設けられている。
【0061】
制御部13Aは、複数桁の候補文字が確定した後、文字認識部12のメモリ12aに記憶されている複数桁の筆跡および候補文字を削除し、メモリ13Aaに記憶されている1文字ずつの筆跡をメモリ12aに再入力して文字を認識させる。
【0062】
図10は認識候補の表示とカーソルおよびフォーカスの移動手順の一例を示すフローチャートである。この動作を行う文字入力プログラムは、文字入力装置1A内のROMに格納され、文字入力装置1A内のCPUによって実行される。図10では、選択制御部23によって第2の制御を行うよう選択されている場合を想定する。
【0063】
まず、制御部13Aは、筆跡入力部11により筆跡が入力されたか否かを判別する(ステップS31)。筆跡が入力されない場合、文字入力装置1AはステップS35の処理に進む。
【0064】
一方、筆跡入力部11による筆跡の入力があると、文字認識部12は、入力された筆跡に対応する文字を認識する(ステップS32)。このとき、入力文字が複数桁の数字である場合には、複数桁の筆跡および候補文字がメモリ12aに記憶される。
【0065】
制御部13Aは、文字認識部12から認識された文字コードを受け取り、制御部13A内のメモリ13Aaに記憶する(ステップS33)。このとき、認識された文字が複数桁の数字である場合、文字認識部12から受け取る文字コードは、第1の実施形態と同様に、複数桁の数字に対応する個々の文字コードである。制御部13Aは、この文字コードをメモリ13Aaに記憶する。
【0066】
制御部13Aは、複数桁の数字などの文字列の場合、認識された文字を修正する動作を行う(ステップS34)。ここでは、制御部13Aは、文字認識部12のメモリ12aに記憶されている複数桁の筆跡および候補文字を削除し、メモリ13Aaに記憶されている1文字ずつの筆跡をメモリ12aに再入力し、文字を認識させる。これにより、複数桁の筆跡に対応する候補文字に基づき、メモリ12aには、1文字ずつの筆跡および候補文字が記憶される。
【0067】
図11は文字認識後、認識された文字の筆跡を文字認識部12に再入力して修正される認識文字の一例を示す図である。複数桁の候補文字として「12」が認識され、「12」その他の候補文字として「72」が認識され、これらがメモリ12aに記憶された後、制御部13Aは、以下のような動作を行う。すなわち、制御部13Aは、文字認識部12のメモリ12aに記憶されている複数桁の文字の筆跡を削除し、代わりに、メモリ13Aaに記憶されている候補文字「1」、「2」、および、文字「7」、「2」の筆跡を文字認識部12に再入力する。これにより、複数桁の候補文字が表示された後、文字認識部12のメモリ12aには、候補文字「1」、「2」、その他の候補文字「7」、「2」が記憶される。
【0068】
文字表示部14は、制御部13Aの指示に従って、入力文字を表示する(ステップS35)。
【0069】
この後、制御部13Aは、ユーザ操作部15のうち、左キー15dが押下されたか否かを判別する(ステップS36)。左キー15dが押下されない場合、文字入力装置1Aは、ステップS31の処理に戻る。
【0070】
一方、左キー15dが押下された場合、制御部13Aは、文字表示部14に表示された文字列に対し、カーソルを1つ移動させ(ステップS37)、1文字分のフォーカスを当てる(ステップS38)。この後、文字入力装置1Aは、ステップS35の処理に戻る。
【0071】
図12はカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図である。左キー15dを押下する前、カーソルおよびフォーカスは、文字列「明日の12時に、」のうち、文字「時」の位置にあったが、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、複数桁の数字からなる文字列「2」の位置に移動する。さらに、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、文字「1」の位置に移動する。
【0072】
このように、第2の実施形態では、文字入力装置1Aが、文字認識部12によって認識された複数の文字で構成された文字列の文字数に応じてこの文字列の表示時および編集時の制御を行う第1の制御と、この文字列の表示時又は編集時に前記文字数に応じた制御を行わない第2の制御と、を切り替える制御部としての選択制御部23を備えている。このような文字入力装置1Aによれば、複数桁の数字等の文字列を入力する場合、第1の実施形態と同様の動作を行わせることができる他、制御を切り替えることにより、候補文字の変換だけを複数桁の数字で行わせ、カーソルやフォーカス、削除等の制御を1文字ずつ行わせることも可能である。これにより、ユーザの嗜好に合わせた入力操作が可能となる。
【0073】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0074】
例えば、上記実施形態では、複数桁の文字を入力する例として、2桁の数字を挙げたが、これに限られるものではない。複数桁の文字からなる文字列として、アルファベットでは血液型の「AB」、ひらがなでは「あした」、記号では「+−」、記号と数字の組み合わせでは「30℃」など、種々挙げることができる。
【0075】
また、上記実施形態は、定型文を表示、編集する場合にも有効である。例えば、文字入力装置は、入力された筆跡から1つの文字「あ」を認識し、この文字に対応する、複数の文字で構成された文字列の候補「あした」を表示する。そして、文字入力装置は、この文字列の候補の文字数に応じて、カーソルやフォーカスの移動、削除などを行うようにしてもよい。
【0076】
このように、文字認識部12は、所定の領域としての文字記入領域11aに入力された筆跡から1つの文字(例えば「あ」)を認識し、表示部としての文字表示部14は、文字認識部12により認識された1つの文字から複数の文字列で構成された文字列の候補(例えば「あした」)を表示し、制御部13は、文字列の候補の文字数に応じて、文字列の候補の文字表示部14による表示時又は編集時の制御を行うようにしてもよい。これにより、定型文の表示や編集が簡単になる。
【0077】
また、本発明は、上記実施形態の機能を実現する文字入力プログラムを、ネットワークあるいは各種記憶媒体を介して文字入力装置に供給し、この文字入力装置内のコンピュータが読み出して実行するプログラムも適用範囲である。
【0078】
また、上記実施形態の文字入力装置は、手書き入力機能を有する電子機器として、単体の装置であってもよく、スマートフォンやタブレット端末など各種の電子機器に搭載されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで、違和感が生じることなく操作することができる文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラム等に有用である。
【符号の説明】
【0080】
1、1A 文字入力装置
11 筆跡入力部
12 文字認識部
12a メモリ
12b データベース
13、13A 制御部
13a、13Aa メモリ
13b、13Ab フォーカス/カーソル位置制御部
13c、13Ac 文字認識制御部
14 文字表示部
15 ユーザ操作部
15a 削除キー
15b 変換キー
15c 訂正キー
15d 左キー
15e 右キー
15f 確定キー
23 選択制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラムに関する。特に、筆跡から文字を認識する文字入力装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手書き文字を入力可能な文字入力装置が知られている。例えば、「明日の12時に、」という文字列をスタイラスペン等により手書きで入力する場合、1文字の文字記入領域に「12」の筆跡が記入されると、文字入力装置は、「12」の筆跡から認識結果として「1」、「2」の文字コードを取得する。
【0003】
この種の先行技術として、1つの文字領域に複数の数字を入力しても認識することができる文字認識装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−236454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の文字入力装置では、例えば入力された「明日の12時に、」という文字列に対し、右からフォーカスあるいはカーソルを移動させる場合、「時」→「2」→「1」→「の」という順で移動が行われる。すなわち、ユーザが入力した文字「12」に対し、フォーカスが当たる文字は「1」あるいは「2」となり、入力文字との不一致が発生する。このため、ユーザには違和感が生じていた。このことは、フォーカスやカーソルの移動に限らず、1文字を削除する場合や書き直す場合でも同様であった。
【0006】
このように、従来では、認識された文字を編集時や表示時にどのように扱うかは考慮されていなかった。
【0007】
本発明は、複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで、違和感が生じることなく操作することができる文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の文字入力装置は、所定の領域に筆跡を入力する筆跡入力部と、同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識する文字認識部と、前記文字認識部により認識された文字列を表示する表示部と、前記文字認識部により認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の前記表示部による表示時又は編集時の制御を行う制御部と、を備える。
【0009】
この構成によれば、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の表示時又は編集時の制御を行うので、複数の文字で構成される文字列が入力された場合も、入力時と表示時又は編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく操作することができる。
【0010】
本発明の文字入力方法は、所定の領域に筆跡を入力するステップと、同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識するステップと、前記認識された文字列を表示部により表示する表示ステップと、前記認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行うステップと、を有する。
【0011】
この方法によれば、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の表示時又は編集時の制御を行うので、複数の文字で構成される文字列が入力された場合も、入力時と表示時又は編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく操作することができる。
【0012】
本発明の文字入力プログラムは、上記文字入力方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0013】
このプログラムによれば、認識された文字列の文字数に応じて、文字列の表示時又は編集時の制御を行うので、複数の文字で構成される文字列が入力された場合も、入力時と表示時又は編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく操作することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで違和感が生じることなく、操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態における文字入力装置の構成例を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態における文字入力装置の外観例を示す図
【図3】本発明の第1の実施形態におけるカーソルおよびフォーカスの移動手順の一例を示すフローチャート
【図4】本発明の第1の実施形態における制御部のメモリに記憶された入力文字列およびフラグを示す図
【図5】本発明の第1の実施形態におけるカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図
【図6】本発明の第1の実施形態における認識候補の表示および書き直し手順の一例を示すフローチャート
【図7】(A)〜(C)本発明の第1の実施形態における配列番号ごとに認識される入力文字と候補文字との対応関係の一例を示す図
【図8】本発明の第1の実施形態における筆跡入力部の位置に表示される候補文字群の一例を示す図
【図9】本発明の第2の実施形態における文字入力装置の構成例を示す図
【図10】本発明の第2の実施形態における認識候補の表示とカーソルおよびフォーカスの移動手順を示すフローチャート
【図11】本発明の第2の実施形態における文字認識後、認識された文字の筆跡を文字認識部に再入力して修正される認識文字の一例を示す図
【図12】本発明の第2の実施形態におけるカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態における文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラムについて、図面を用いて以下に説明する。本実施形態の文字入力装置は、手書き入力機能を有する電子機器に適用される。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態おける文字入力装置1の構成例を示すブロック図である。文字入力装置1は、筆跡入力部11、文字認識部12、制御部13、文字表示部14、およびユーザ操作部15を有して構成される。
【0018】
筆跡入力部11は、文字表示部14の画面に設けられたタッチパネルからなり、スタイラスペン等を用いて文字記入領域11a(後述する図2参照)に記入されたユーザの筆跡を入力する。なお、タッチパネルは接触式のものでもよいし、押圧式のものでもよい。
【0019】
文字認識部12は、筆跡入力部11により入力された筆跡から文字を認識する。文字認識部12には、筆跡入力部11により入力された“00”〜“99”等の筆跡や候補文字群を記憶するメモリ12a、および筆跡に対応する文字コード(例えば、Unicode)が登録されたデータベース12bが設けられている。データベース12bは、複数桁の文字に対応する文字コード(例えば「12」に対応する文字コード)を特殊コードとして保持している。文字認識部12は、文字記入領域11a(所定の領域)に記入された1文字の文字を認識する他、複数桁の数字等からなる文字列も認識し、この複数桁の数字(文字列)に対応する特殊コードをデータベース12bから取得してメモリ12aに記憶する。
【0020】
さらに、文字認識部12は、認識された文字の文字コードを制御部13に通知する。また、認識された文字が複数桁の数字である場合、複数桁の数字に対応する特殊コードから、個々の数字の文字コードを取得し、制御部13に通知する。なお、ここでは、文字列として、複数桁の数字を挙げているが、後述するように、複数のアルファベットやひらがなで文字列は構成されてもよい。
【0021】
制御部13は、文字認識部12で認識され、メモリ12aに記憶された文字コードを受け取る。そして、制御部13は、この文字コードをもとに、ユーザ操作部15のイベントに応じて、カーソル位置やフォーカス位置を制御し、認識候補の表示や書き直し等を行う。すなわち、制御部13は、文字認識部12により認識された文字列の文字数に応じて、文字列の文字表示部14による表示時又は編集時の制御を行う。
【0022】
また、制御部13には、メモリ13a、後述するフォーカスやカーソルの移動を制御するフォーカス/カーソル位置制御部13b、および文字認識部12を制御する文字認識制御部13cが設けられている。
【0023】
文字記入領域11aに複数桁の数字が記入された場合、制御部13は、メモリ13aに“1”、“2”など個々の数字の筆跡を記憶する。さらに、制御部13は、文字認識部12で認識された複数桁の数字に対応する、個々の数字の文字コードを文字認識部12から受け取り、メモリ13aに記憶する。
【0024】
文字表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であり、制御部13の指示に従って、画面に文字等を表示する。文字表示部14は、例えば、文字認識部12により認識された文字列を表示する。
【0025】
ユーザ操作部15は、各種キーからなり、キー操作によるカーソル移動などのイベントを入力し、イベントの入力があったことを制御部13に通知する。
【0026】
なお、制御部13および文字認識部12の機能は、専用のハードウェア回路で実現されてもよいし、CPUによるソフトウェア制御により実現されてもよい。また、制御部13には、USB等の入出力インタフェース(図示せず)が接続され、外部機器とデータの送受信を行うようにしてもよい。
【0027】
図2は文字入力装置1の外観例を示す図である。
文字入力装置1の例えば筐体前面には、文字表示部14、筆跡入力部11、およびユーザ操作部15が設けられている。文字表示部14には、入力された文字列が表示される。筆跡入力部11には、スタイラスペン等により手書き入力可能な文字記入領域11aが設けられている。なお、文字記入領域11aには、前述したように、複数桁の数字などを記入することも可能である。ここでは、手書きで「12」が記入されている。
【0028】
ユーザ操作部15は、削除キー15a、変換キー15b、訂正キー15c、左キー15d、右キー15e、および確定キー15fなどを有する。なお、ユーザ操作部15は、これら各種キーが表示された部分の画面を切り替えることにより、全角/半角キーなどその他のキーも有してもよい。
【0029】
次に、文字入力装置1の動作について説明する。
【0030】
始めに、文字入力装置1によるカーソルおよびフォーカスの移動について説明する。図3は文字入力装置1のカーソルおよびフォーカスの移動手順の一例を示すフローチャートである。この動作を行う文字入力プログラムは、文字入力装置1内のROMに格納され、文字入力装置1内のCPUによって実行される。
【0031】
まず、制御部13が、筆跡入力部11により筆跡が入力されたか否かを判別する(ステップS1)。例えば、図2に示すように、文字記入領域11aには、手書きによる複数桁の数字「12」が入力される。筆跡が入力されない場合、文字入力装置1はステップS5の処理に進む。
【0032】
一方、筆跡入力部11により筆跡の入力があると、文字認識部12は、入力された筆跡に対応する文字を認識する(ステップS2)。このとき、文字認識部12は、筆跡の座標パターンを用いてデータベース12bに登録されている文字コードを取得し、メモリ12aに記憶する。なお、認識された筆跡が複数桁の数字を表すものである場合でも通常と同様に、文字認識部12は、複数桁の数字に対応する文字コードも取得する。ただし、複数桁の数字は特殊な文字コードを利用する。
【0033】
制御部13は、文字認識部12から認識された文字コードを受け取り、制御部13内のメモリ13aに記憶する(ステップS3)。認識された文字が複数桁の数字(文字列)である場合、この複数桁の数字に対応する個々の数字の文字コードをメモリ13aに記憶する。ここでは、制御部13は、特殊コードであることから、複数桁数字であると判断し、1つの特殊コードから、複数の通常(個々の)文字コードに変換する。つまり、メモリ13aには、個々の数字の文字コードが記憶される。このような動作を繰り返すことで、メモリ13aには、複数の文字が入力された入力文字列が記憶される。
【0034】
制御部13は、制御部13内のメモリ13aに記憶された入力文字列に対し、フラグを設定する(ステップS4)。なお、制御部13は、特殊コードであることから複数桁数字であることを判断し、フラグを設定する。
【0035】
図4はメモリ13aに記憶された入力文字列およびフラグの一例を示す図である。ここでは、メモリ13aには、「明日の12時」という入力文字列と、各文字に対応するフラグの値が記憶されている。具体的には、文字「明」、「日」、「の」、「時」のフラグには、値“0”が設定されている。一方、文字「1」、「2」のフラグには、値“0”以外のフラグが立てられ、ここでは値“2”が設定されている。この数値は、入力された文字列の文字数に対応しており、後述するように、フォーカス移動などを行う際の移動量を表す。
【0036】
なお、上記の説明は、「12」を1マス(図2における1つの文字記入領域11a)に記載した場合を想定してフラグの値が“2”となる説明をしたが、各マスに「1」と「2」をそれぞれ記載したときには、フラグの値は“0”となる。
【0037】
また、フラグには、値“3”以上の値が設定されてもよい。例えば、1マスに「123」と3つの数字を記載した場合にはフラグの値は“3”となる。
【0038】
文字表示部14は、制御部13の指示に従って、入力された文字を表示する(ステップS5)。
【0039】
この後、制御部13は、ユーザ操作部15の各種キーのうち、左キー15dが押下されたか否かを判別する(ステップS6)。左キー15dが押下されない場合、文字入力装置1は、ステップS1の処理に戻る。
【0040】
一方、左キー15dが押下された場合、制御部13は、メモリ13aに記憶されたフラグの値を判別する(ステップS7)。フラグの値が“0”である場合、制御部13は、文字表示部14に表示された文字列に対し、カーソルを1つ移動させ(ステップS8)、1文字分のフォーカスを当てる(ステップS9)。この後、文字入力装置1は、ステップS5の処理に戻る。
【0041】
また、ステップS7でフラグの値が“0”以外、例えば“2”である場合、制御部13は、フラグの値だけカーソルを移動させ(ステップS10)、移動した部分にフォーカスを当てる(ステップS11)。この後、文字入力装置1は、ステップS5の処理に戻る。
【0042】
図5はカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図である。左キー15dを押下する前、カーソルおよびフォーカスは、文字列「明日の12時に、」のうち、文字「時」の位置にあったが、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、複数桁の数字からなる文字列「12」の位置に移動する。さらに、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、文字「の」の位置に移動する。なお、ここでは、カーソルは四角の枠で表され、フォーカスはこの枠内の反転表示で表されている。
【0043】
このように、記憶部としてのメモリ13aは、文字認識部12により認識された複数の文字で構成された文字列の各文字に対応させて文字数に基づくフラグを記憶し、制御部13は、メモリ13aに記憶されたフラグに基づいてこの文字列を1つの文字として、この文字列の表示時又は編集時の制御を行ってもよい。これにより、カーソルおよびフォーカスを移動させると、ユーザが文字記入領域11aに記入した複数桁の数字「12」と同じように、文字数の等しい数字「12」にカーソルが移動してフォーカスが当たるので、ユーザに違和感が生じない。
【0044】
また、文字を削除する場合、同様に、削除キー15aを押下することで、カーソルが位置する数字「12」を1つの文字として一度に削除することが可能である。
【0045】
次に、認識候補の表示および書き直しについて説明する。
図6は認識候補の表示および書き直し手順の一例を示すフローチャートである。この動作を行う文字入力プログラムは、文字入力装置1内のROMに格納され、文字入力装置1内のCPUによって実行される。
【0046】
図3と同様、制御部13は、筆跡入力部11により筆跡が入力されたか否かを判別する(ステップS21)。筆跡が入力されない場合、文字入力装置1はステップS25の処理に進む。
【0047】
一方、筆跡入力部11による筆跡の入力があると、文字認識部12は、入力された筆跡に対応する文字を認識する(ステップS22)。
【0048】
制御部13は、文字認識部12から認識された文字コードを受け取り、制御部13内のメモリ13aに記憶する(ステップS23)。ここで、複数桁の数字などの文字列が入力された場合の動作は、前述した図3と同様である。
【0049】
制御部13は、制御部13内のメモリ13aに記憶された入力文字列に対し、配列番号を設定する(ステップS24)。ここで、配列番号は、表示あるいは編集時に、認識された文字が配置される位置を表す。配列番号の情報はメモリ13a(記憶部)に記憶される。また、同一の配列番号を持つ複数の文字は1つの文字として扱われる。すなわち、同一の配列番号を持つ文字の数は、入力された文字列の文字数に等しい。
【0050】
図7は配列番号ごとに認識される入力文字と候補文字との対応関係の一例を示す図である。例えば、配列番号(1)では、入力文字「明」の候補文字「明」、「朋」が保持され、配列番号(4)では、入力文字「1」、「2」の候補文字「12」、「72」が保持される。
【0051】
文字表示部14は、制御部13の指示に従って、入力された文字を表示する(ステップS25)。この後、制御部13は、ユーザによってユーザ操作部15等を介して候補表示操作が行われるまで待つ(ステップS26)。この候補表示操作は、左キー15dや右キー15eの押下によってフォーカス位置a(図7参照)を移動させ、変換キー15bの押下によって筆跡入力部11の位置に候補文字群を表示させ、候補文字にフォーカスを当てる操作である。図8は筆跡入力部11の位置に表示される候補文字群の一例を示す図である。ここでは、文字「12」の候補文字として、「12」、「ロ」、「口」、「72」、「に」、「R」等の文字が表示される。
【0052】
続いて、制御部13は、図7(B)に示すように、フォーカス位置aにある文字の認識候補(ここでは、「12」)が選択されたか否かを判別する(ステップS27)。選択されていない場合、文字入力装置1は、ステップS25の処理に戻る。
【0053】
一方、認識候補が選択された場合、制御部13は、訂正キー15cが押下され、入力文字を書き直すか否かを判別する(ステップS28)。書き直す場合、制御部13は、フォーカス位置aにある文字の修正に移行し(ステップS29)、ステップS21の処理に戻る。図7(C)では、フォーカス位置aにある文字「12」が「14」に書き直された場合が示されている。
【0054】
一方、ステップS28でユーザが書き直さない場合、制御部13は、確定キー15fが押下されたか否かを判別する(ステップS30)。文字入力装置1は、確定キー15fが押下されない場合、ステップS25の処理に戻る。一方、確定キー15fが押下された場合、ステップS21の処理に戻る。
【0055】
このように、記憶部としてのメモリ13aは、文字認識部12により認識された複数の文字で構成された文字列の各文字に対応させて同一の配列番号の情報を記憶し、制御部13は、メモリ13aに記憶された同一の配列番号に対応する文字を1つの文字として、文字列の表示時又は編集時の制御を行うようにしてもよい。これにより、認識候補の表示(文字列の候補の表示の制御)や書き直し(書き直し処理)を行う場合も、ユーザが文字記入領域11aに記入した複数桁の数字と同じように扱うことができ、ユーザは違和感を生じない。
【0056】
第1の実施形態の文字入力装置によれば、複数の文字で構成された文字列が入力された場合も、入力時と表示時及び編集時とで文字数が一致し、違和感が生じることなく、操作することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、文字記入領域に複数桁の数字が入力された場合、複数桁分のカーソルおよびフォーカス移動が行われ、かつ、複数桁の候補文字が表示された。第2の実施形態では、第1の実施形態の動作の他、複数桁の候補文字を表示する一方、カーソル/フォーカス移動においては1文字ずつ行う動作も可能である。
【0058】
図9は本発明の第2の実施形態における文字入力装置1Aの構成例を示すブロック図である。文字入力装置1Aは第1の実施形態における文字入力装置1とほぼ同一の構成を有するので、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略し、ここでは異なる構成要素について説明する。
【0059】
文字入力装置1Aには、選択制御部23が設けられている。選択制御部23は、第1の実施形態と同様の制御(第1の制御)を行う制御部13と、後述する制御(第2の制御)を行う制御部13Aと、を有し、これらの制御を切り替える。この切り替え動作は、例えばユーザ操作部15のキー操作によりユーザが行なえる。また、選択制御部23は、例えば、ソフトウェアスイッチで構成されてもよいし、ハードウェアスイッチで構成されてもよい。
【0060】
制御部13Aには、制御部13と同様、メモリ13Aa、フォーカス/カーソル位置制御部13Ab、および文字認識制御部13Acが設けられている。
【0061】
制御部13Aは、複数桁の候補文字が確定した後、文字認識部12のメモリ12aに記憶されている複数桁の筆跡および候補文字を削除し、メモリ13Aaに記憶されている1文字ずつの筆跡をメモリ12aに再入力して文字を認識させる。
【0062】
図10は認識候補の表示とカーソルおよびフォーカスの移動手順の一例を示すフローチャートである。この動作を行う文字入力プログラムは、文字入力装置1A内のROMに格納され、文字入力装置1A内のCPUによって実行される。図10では、選択制御部23によって第2の制御を行うよう選択されている場合を想定する。
【0063】
まず、制御部13Aは、筆跡入力部11により筆跡が入力されたか否かを判別する(ステップS31)。筆跡が入力されない場合、文字入力装置1AはステップS35の処理に進む。
【0064】
一方、筆跡入力部11による筆跡の入力があると、文字認識部12は、入力された筆跡に対応する文字を認識する(ステップS32)。このとき、入力文字が複数桁の数字である場合には、複数桁の筆跡および候補文字がメモリ12aに記憶される。
【0065】
制御部13Aは、文字認識部12から認識された文字コードを受け取り、制御部13A内のメモリ13Aaに記憶する(ステップS33)。このとき、認識された文字が複数桁の数字である場合、文字認識部12から受け取る文字コードは、第1の実施形態と同様に、複数桁の数字に対応する個々の文字コードである。制御部13Aは、この文字コードをメモリ13Aaに記憶する。
【0066】
制御部13Aは、複数桁の数字などの文字列の場合、認識された文字を修正する動作を行う(ステップS34)。ここでは、制御部13Aは、文字認識部12のメモリ12aに記憶されている複数桁の筆跡および候補文字を削除し、メモリ13Aaに記憶されている1文字ずつの筆跡をメモリ12aに再入力し、文字を認識させる。これにより、複数桁の筆跡に対応する候補文字に基づき、メモリ12aには、1文字ずつの筆跡および候補文字が記憶される。
【0067】
図11は文字認識後、認識された文字の筆跡を文字認識部12に再入力して修正される認識文字の一例を示す図である。複数桁の候補文字として「12」が認識され、「12」その他の候補文字として「72」が認識され、これらがメモリ12aに記憶された後、制御部13Aは、以下のような動作を行う。すなわち、制御部13Aは、文字認識部12のメモリ12aに記憶されている複数桁の文字の筆跡を削除し、代わりに、メモリ13Aaに記憶されている候補文字「1」、「2」、および、文字「7」、「2」の筆跡を文字認識部12に再入力する。これにより、複数桁の候補文字が表示された後、文字認識部12のメモリ12aには、候補文字「1」、「2」、その他の候補文字「7」、「2」が記憶される。
【0068】
文字表示部14は、制御部13Aの指示に従って、入力文字を表示する(ステップS35)。
【0069】
この後、制御部13Aは、ユーザ操作部15のうち、左キー15dが押下されたか否かを判別する(ステップS36)。左キー15dが押下されない場合、文字入力装置1Aは、ステップS31の処理に戻る。
【0070】
一方、左キー15dが押下された場合、制御部13Aは、文字表示部14に表示された文字列に対し、カーソルを1つ移動させ(ステップS37)、1文字分のフォーカスを当てる(ステップS38)。この後、文字入力装置1Aは、ステップS35の処理に戻る。
【0071】
図12はカーソルおよびフォーカスの移動の一例を示す図である。左キー15dを押下する前、カーソルおよびフォーカスは、文字列「明日の12時に、」のうち、文字「時」の位置にあったが、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、複数桁の数字からなる文字列「2」の位置に移動する。さらに、左キー15dを押下すると、カーソルおよびフォーカスは、文字「1」の位置に移動する。
【0072】
このように、第2の実施形態では、文字入力装置1Aが、文字認識部12によって認識された複数の文字で構成された文字列の文字数に応じてこの文字列の表示時および編集時の制御を行う第1の制御と、この文字列の表示時又は編集時に前記文字数に応じた制御を行わない第2の制御と、を切り替える制御部としての選択制御部23を備えている。このような文字入力装置1Aによれば、複数桁の数字等の文字列を入力する場合、第1の実施形態と同様の動作を行わせることができる他、制御を切り替えることにより、候補文字の変換だけを複数桁の数字で行わせ、カーソルやフォーカス、削除等の制御を1文字ずつ行わせることも可能である。これにより、ユーザの嗜好に合わせた入力操作が可能となる。
【0073】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0074】
例えば、上記実施形態では、複数桁の文字を入力する例として、2桁の数字を挙げたが、これに限られるものではない。複数桁の文字からなる文字列として、アルファベットでは血液型の「AB」、ひらがなでは「あした」、記号では「+−」、記号と数字の組み合わせでは「30℃」など、種々挙げることができる。
【0075】
また、上記実施形態は、定型文を表示、編集する場合にも有効である。例えば、文字入力装置は、入力された筆跡から1つの文字「あ」を認識し、この文字に対応する、複数の文字で構成された文字列の候補「あした」を表示する。そして、文字入力装置は、この文字列の候補の文字数に応じて、カーソルやフォーカスの移動、削除などを行うようにしてもよい。
【0076】
このように、文字認識部12は、所定の領域としての文字記入領域11aに入力された筆跡から1つの文字(例えば「あ」)を認識し、表示部としての文字表示部14は、文字認識部12により認識された1つの文字から複数の文字列で構成された文字列の候補(例えば「あした」)を表示し、制御部13は、文字列の候補の文字数に応じて、文字列の候補の文字表示部14による表示時又は編集時の制御を行うようにしてもよい。これにより、定型文の表示や編集が簡単になる。
【0077】
また、本発明は、上記実施形態の機能を実現する文字入力プログラムを、ネットワークあるいは各種記憶媒体を介して文字入力装置に供給し、この文字入力装置内のコンピュータが読み出して実行するプログラムも適用範囲である。
【0078】
また、上記実施形態の文字入力装置は、手書き入力機能を有する電子機器として、単体の装置であってもよく、スマートフォンやタブレット端末など各種の電子機器に搭載されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、複数の文字で構成される文字列が入力された場合であっても、入力時と表示時又は編集時とで、違和感が生じることなく操作することができる文字入力装置、文字入力方法、および文字入力プログラム等に有用である。
【符号の説明】
【0080】
1、1A 文字入力装置
11 筆跡入力部
12 文字認識部
12a メモリ
12b データベース
13、13A 制御部
13a、13Aa メモリ
13b、13Ab フォーカス/カーソル位置制御部
13c、13Ac 文字認識制御部
14 文字表示部
15 ユーザ操作部
15a 削除キー
15b 変換キー
15c 訂正キー
15d 左キー
15e 右キー
15f 確定キー
23 選択制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の領域に筆跡を入力する筆跡入力部と、
同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識する文字認識部と、
前記文字認識部により認識された文字列を表示する表示部と、
前記文字認識部により認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の前記表示部による表示時又は編集時の制御を行う制御部と、
を備える文字入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文字入力装置であって、更に、
前記文字認識部により認識された各文字に対応させて前記文字数に基づくフラグを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されたフラグに基づいて前記文字列を1つの文字として、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行う文字入力装置。
【請求項3】
請求項2に記載の文字入力装置であって、
前記制御部は、前記文字列を1つの文字として、前記文字列におけるカーソル移動、フォーカス移動、文字列の削除、のうちの少なくとも1つを行う文字入力装置。
【請求項4】
請求項1に記載の文字入力装置であって、更に、
前記文字認識部により認識された各文字に対応させて同一の配列番号の情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された同一の配列番号に対応する文字を1つの文字として、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行う文字入力装置。
【請求項5】
請求項4に記載の文字入力装置であって、
前記表示部は、前記文字認識部により認識された文字列の候補を表示し、
前記制御部は、前記文字列を1つの文字として、前記文字列の候補の表示の制御、前記文字列の書き直し処理、の少なくとも一方を行う文字入力装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の文字入力装置であって、
前記文字認識部は、前記所定の領域に入力された筆跡から1つの文字を認識し、
前記表示部は、前記文字認識部により認識された1つの文字から複数の文字列で構成された文字列の候補を表示し、
前記制御部は、前記文字列の候補の文字数に応じて、前記文字列の候補の前記表示部による表示時又は編集時の制御を行う文字入力装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の文字入力装置であって、
前記制御部は、前記文字認識部によって認識された文字列の文字数に応じて前記文字列の表示時および編集時の制御を行う第1の制御と、前記文字列の表示時又は編集時に前記文字数に応じた制御を行わない第2の制御と、を切り替える文字入力装置。
【請求項8】
所定の領域に筆跡を入力するステップと、
同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識するステップと、
前記認識された文字列を表示部により表示する表示ステップと、
前記認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行うステップと、
を有する文字入力方法。
【請求項9】
請求項8に記載の文字入力方法の各ステップをコンピュータに実行させるための文字入力プログラム。
【請求項1】
所定の領域に筆跡を入力する筆跡入力部と、
同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識する文字認識部と、
前記文字認識部により認識された文字列を表示する表示部と、
前記文字認識部により認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の前記表示部による表示時又は編集時の制御を行う制御部と、
を備える文字入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文字入力装置であって、更に、
前記文字認識部により認識された各文字に対応させて前記文字数に基づくフラグを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されたフラグに基づいて前記文字列を1つの文字として、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行う文字入力装置。
【請求項3】
請求項2に記載の文字入力装置であって、
前記制御部は、前記文字列を1つの文字として、前記文字列におけるカーソル移動、フォーカス移動、文字列の削除、のうちの少なくとも1つを行う文字入力装置。
【請求項4】
請求項1に記載の文字入力装置であって、更に、
前記文字認識部により認識された各文字に対応させて同一の配列番号の情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された同一の配列番号に対応する文字を1つの文字として、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行う文字入力装置。
【請求項5】
請求項4に記載の文字入力装置であって、
前記表示部は、前記文字認識部により認識された文字列の候補を表示し、
前記制御部は、前記文字列を1つの文字として、前記文字列の候補の表示の制御、前記文字列の書き直し処理、の少なくとも一方を行う文字入力装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の文字入力装置であって、
前記文字認識部は、前記所定の領域に入力された筆跡から1つの文字を認識し、
前記表示部は、前記文字認識部により認識された1つの文字から複数の文字列で構成された文字列の候補を表示し、
前記制御部は、前記文字列の候補の文字数に応じて、前記文字列の候補の前記表示部による表示時又は編集時の制御を行う文字入力装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の文字入力装置であって、
前記制御部は、前記文字認識部によって認識された文字列の文字数に応じて前記文字列の表示時および編集時の制御を行う第1の制御と、前記文字列の表示時又は編集時に前記文字数に応じた制御を行わない第2の制御と、を切り替える文字入力装置。
【請求項8】
所定の領域に筆跡を入力するステップと、
同一の領域に入力された筆跡から、複数の文字で構成された文字列を認識するステップと、
前記認識された文字列を表示部により表示する表示ステップと、
前記認識された文字列の文字数に応じて、前記文字列の表示時又は編集時の制御を行うステップと、
を有する文字入力方法。
【請求項9】
請求項8に記載の文字入力方法の各ステップをコンピュータに実行させるための文字入力プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−84101(P2013−84101A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223202(P2011−223202)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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