説明

新規な化合物

F1、RF2、Z、R1、R2、Ar、XおよびYが明細書で定義したとおりである式(I)の化合物ならびに塩、および該化合物を含む医薬組成物を製造した。これらの化合物は治療、特に疼痛の管理に有用である。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療に役立つ化合物に関し、特に、疼痛、癌、多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病および/またはアルツハイマー病の処置に有効である化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
疼痛の管理は長年研究されてきた。カンナビノイド受容体(例えば、CB1受容体、CB2受容体)リガンド、例えば作用剤、拮抗剤および逆作用剤は、CB1および/またはCB2受容体との相互作用により種々の動物モデルにおいて疼痛の軽減を生じることができる。一般的に、CB1受容体は主として中枢神経系に存在する一方、CB2受容体は主に末梢に存在し、そして免疫系に由来する細胞および組織に主に制限される。
【0003】
CB1受容体作用剤および混合(CB1/CB2)受容体作用剤、例えばテトラヒドロカンナビノール(THC)およびオピエート薬剤は、動物の抗痛覚モデルにおいて有効であるが、それらは多くの望ましくないCNS副作用、例えば精神活性副作用およびオピエート薬剤乱用の潜在性を生じる傾向がある。これらの望ましくないCNS副作用は、CB1受容体により媒介されることが知られている。これに対し、CB2受容体作用剤は、CB2受容体および他の因子が全般的に存在するため、これらの望ましくないCNS副作用を引き起こすことなく、ヒトおよび動物の疼痛を管理する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、疼痛の管理および/または他の症状または疾患の処置に有用なCB2受容体リガンド、例えば作用剤が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその製薬上許容される塩を提供する:
【化1】

【0006】
上記式(I)中、
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Zは、O=およびS=から選択され;
1は、C1-10アルキル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC1-10アルキル;C2-10アルケニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルケニル;C2-10アルキニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルキニル;R34N−C1-6アルキル;R34NC(=O)−C1-6アルキル;R3O−C1-6アルキル;R3OC(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)NR3−C1-6アルキル;R34NSO2−C1-6アルキル;R3CSO2N(R4)−C1-6アルキル;R34NC(=O)N(R5)−C1-6アルキル;R34NSO2N(R5)−C1-6アルキル;アリール−C1-6アルキル;アリール−C(=O)−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたアリール−C1-6アルキル;置換されたアリール−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;およびC1-10ヒドロカルビルアミノから選択され;
【0007】
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;
3、R4およびR5は、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【0008】
本発明の別の態様は、本発明の化合物の医薬としての使用である。
本発明のもう一つの態様は、疼痛、癌、多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病および/またはアルツハイマー病の処置における本発明の化合物の使用である。
もう一つの態様において、本発明は、本発明の化合物および製薬上許容される単体を含む医薬組成物を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、治療が必要な温血動物に、本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む、温血動物の疼痛を治療する方法を提供する。
【0009】
もう一つの態様において、本発明は、式(II)で表される化合物をR2OArXCOAと反応させる段階を含む、化合物の製造方法を提供する:
【化2】

【0010】
上記式(II)中、
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Zは、O=およびS=から選択され;
1は、C1-10アルキル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC1-10アルキル;C2-10アルケニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルケニル;C2-10アルキニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルキニル;R34NC1-6アルキル;R34NC(=O)−C1-6アルキル;R3O−C1-6アルキル;R3OC(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)NR3−C1-6アルキル;R34NSO2−C1-6アルキル;R3CSO2N(R4)−C1-6アルキル;R34NC(=O)N(R5)−C1-6アルキル;R34NSO2N(R5)−C1-6アルキル;アリール−C1-6アルキル;アリール−C(=O)−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたアリール−C1-6アルキル;置換されたアリール−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;およびC1-10ヒドロカルビルアミノから選択され;
【0011】
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;
3、R4およびR5は、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Aは、−OH、−Cl、−Br、および−Iから選択され;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【0012】
別の態様において、本発明は、式(III)で表される化合物をホルムアルデヒドと反応させる段階を含む、化合物の製造方法を提供する:
【化3】

【0013】
上記式(III)中、
rおよびsは、0、1および2から選択され;
10は、C1-6アルキレン、−O−、および−NR11−から選択され、ここで、R11はC1-6アルキルであり;
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【0014】
〔発明の説明〕
従って、本発明の一定の実施形態の目的は、上記の副作用を引き起こすことなく、疼痛を管理するのに有効である化合物を提供することである。
本発明の一定の実施形態の別の目的は、疼痛の管理および/または他の症状または疾患の処置に有用であり得るCB2受容体リガンドである化合物、例えばCB2作用剤を提供することである。
【0015】
定義
本明細書内で別に特定しない限り、本明細書で用いられる命名法は、Nomenclature of Organic Chemistry,Sections A,B,C,D,E,F,and H,Pergamon Press,Oxford,1979に記載された例および規則に従う。この文献は、化学構造を命名する場合のその例示的な化学構造の名称および規則について、参照により本明細書に組み入れられる。
【0016】
「CB1/CB2受容体」は、CB1および/またはCB2受容体を意味する。
単独でまたは接頭辞として用いられる「Cm-n」または「Cm-n基」という用語は、m〜n個の炭素原子を有する任意の基を指す。
【0017】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「炭化水素」という用語は、炭素および水素原子のみを含み、炭素原子が14個までである任意の構造を指す。単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「炭化水素基」または「ヒドロカルビル」という用語は、炭化水素から1個またはそれ以上の水素を除去した任意の構造を指す。
【0018】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アルキル」という用語は、1個〜約12個の炭素原子を含む1価の直鎖状又は分枝鎖状炭化水素基を指す。別に特定しない限り、「アルキル」は通常飽和アルキル及び不飽和アルキルの両方を含む。
【0019】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アルキレン」という用語は、2個の構造を一緒に結合するのに役立つ、1個〜約12個の炭素原子を含む2価の直鎖状又は分枝鎖状炭化水素基を指す。
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アルケニル」という用語は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有し、かつ少なくとも2個〜約12個までの炭素原子を含む1価の直鎖状又は分枝鎖状炭化水素基を指す。
【0020】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アルキニル」という用語は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有し、かつ少なくとも2個〜約12個までの炭素原子を含む1価の直鎖状又は分枝鎖状炭化水素基を指す。
【0021】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「シクロアルキル」という用語は、少なくとも3個〜約12個までの炭素原子を含む1価の環含有炭化水素基を指す。
【0022】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「シクロアルケニル」という用語は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有し、かつ少なくとも3個〜約12個までの炭素原子を含む1価の環含有炭化水素基を指す。
【0023】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「シクロアルキニル」という用語は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有し、かつ約7個〜約12個までの炭素原子を含む1価の環含有炭化水素基を指す。
【0024】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アリール」という用語は、芳香族の性質(例えば、4n+2の局在電子)を有し、かつ5個〜約14個までの炭素原子を有する1個またはそれ以上の多不飽和炭素環を有する1価の炭化水素基を指し、ここで、この基は芳香族環の炭素上に存在する。例えば、アリールはフェニルおよびナフチルから選択することができる。
【0025】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「非芳香族基」また「非芳香族」という用語は、芳香族の性質(例えば、4n+2の局在電子)を有する環を含まない化学基または基(ラジカル)を指す。
【0026】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アリーレン」という用語は、芳香族の性質(例えば、4n+2の局在電子)を有する1個またはそれ以上の多不飽和炭素環を有し、かつ5個〜約14個の炭素原子を含む、2個の構造を一緒に結合するのに役立つ2価の炭化水素基を指す。
【0027】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロサイクル」という用語は、N、O、PおよびSから独立して選択される1個またはそれ以上の多価ヘテロ原子を環構造の一部として有し、かつ環中に少なくとも3個〜約20個までの原子を含む環含有構造または分子を指す。ヘテロサイクルは飽和であっても、または1個またはそれ以上の二重結合を含む不飽和であってもよく、そしてヘテロサイクルは2個以上の環を含んでいてもよい。ヘテロサイクルが2個以上の環を含む場合には、これらの環は縮合していても縮合していなくてもよい。縮合環は、その間で2個の原子を共有する少なくとも2個の環を指す。ヘテロサイクルは、芳香族の性質を有してもよく、芳香族の性質を有しなくてもよい。
【0028】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロアルキル」という用語は、アルキルの1個またはそれ以上の炭素原子をN、O、PおよびSから選択されるヘ1個またはそれ以上のヘテロ原子で置き換えた結果として形成される基を指す。
【0029】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロ芳香族」という用語は、N、O、PおよびSから独立して選択される1個またはそれ以上の多価ヘテロ原子を環構造の一部として有し、かつ環中に少なくとも3個〜約20個までの原子を含む環含有構造または分子を指し、ここで、該環含有構造または分子は芳香族の性質(例えば、4n+2の局在電子)を有する。
【0030】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロ環式基」、「ヘテロ環式部分構造」、「ヘテロ環式」または「ヘテロシクロ」という用語は、ヘテロ環から1個またはそれ以上の水素を除去することによりそれから誘導される基を指す。
【0031】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロシクリル」という用語は、ヘテロサイクルの環の炭素から1個の水素を除去することによりヘテロサイクルから誘導される1価の基を指す。
【0032】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロシクリレン」という用語は、ヘテロサイクルから2個の水素を除去することによりそれから誘導される、2個の構造を一緒に結合するのに役立つ2価の基を指す。
【0033】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロアリール」という用語は、芳香族の性質を有するヘテロシクリルを指し、ここで、該ヘテロシクリルの基はヘテロシクリルの芳香族環の炭素上に存在する。
【0034】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロシクロアルキル」という用語は、芳香族の性質を有しないヘテロシクリルを指す。
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロアリーレン」という用語は、芳香族の性質を有するヘテロシクリレンを指す。
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロシクロアルキレン」という用語は、芳香族の性質を有しないヘテロシクリレンを指す。
【0035】
接頭辞として用いられる「6員」という用語は、6個の環原子を含む環を有する基を指
す。
接頭辞として用いられる「5員」という用語は、5個の環原子を含む環を有する基を指す。
【0036】
5員環ヘテロアリールは、5個の環原子を有する環を持つヘテロアリールであり、ここで、1、2または3個の環原子はN、OおよびSから独立して選択される。
例示的な5員環ヘテロアリールは、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、および1,3,4−オキサジアゾリルである。
【0037】
6員環ヘテロアリールは、6個の環原子を有する環を持つヘテロアリールであり、ここで、1、2または3個の環原子はN、OおよびSから独立して選択される。
例示的な6員環ヘテロアリールは、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニルおよびピリダジニルである。
【0038】
接頭辞として用いられる「置換された」という用語は、1個またはそれ以上の水素が、1個またはそれ以上のC1-12炭化水素基で、またはN、O、S、F、Cl、Br、IおよびPから独立して選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含む1個またはそれ以上の化学基で置き換えられた構造、分子または基を指す。1個またはそれ以上のヘテロ原子を含む例示的な化学基は、ヘテロシクリル、−NO2、−OR、−Cl、−Br、−I、−F、−CF3、−C(=O)R、−C(=O)OH、−NH2、−SH、−NHR、−NR2、−SR、−SO3H、−SO2R、−S(=O)R、−CN、−OH、−C(=O)OR、−C(=O)NR2、−NRC(=O)R、オキソ(=O)、イミノ(=NR)、チオ(=S)、およびオキシイミノ(=N−OR)を包含し、ここで、各「R」はC1-12ヒドロカルビルである。例えば、置換されたフェニルは、ニトロフェニル、ピリジルフェニル、メトキシフェニル、クロロフェニル、アミノフェニルなどを指すことができ、ここで、ニトロ、ピリジル、メトキシ、クロロおよびアミノ基は、フェニル環上の任意の好適な水素に取って代わっていてよい。
【0039】
5員のヘテロアリール、ヘテロシクリルまたは二環式ヘテロアリールの環窒素原子は、非置換であってよく、または該環窒素を四級化することなく置換が化学的に可能であるならば、好ましくはC1-6アルキルおよび−C(=O)R(ここで、RはC1-6アルキルである)からなる群から独立して選択される部分構造で置換されていてもよい。
【0040】
化学基の1種またはそれ以上の名称の前の第一構造、分子または基の接尾辞として用いられる「置換された」という用語は、該第一構造、分子または基の1個またはそれ以上の水素を、1個またはそれ以上の名づけた化学基で置き換えた結果としての、第二構造、分子または基を指す。例えば、「ニトロで置換されたフェニル」は、ニトロフェニルを指す。
【0041】
「場合により置換された」という用語は、置換された基、構造または分子、および置換されていない基、構造または分子の両方を指す。
【0042】
ヘテロサイクルは、例えば、単環式ヘテロサイクル、例えば、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ジオキソラン、スルホラン、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、チオファン、ピペリジン、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、チオピラン、2,3−ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジヒドロピリジン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジオキサン、ホモピペリジン、2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン、ホモピペラジン、1,3−ジオキセパン、4,7−ジヒドロ−1,3−ジオキセピン、およびヘキサメチレンオキシドを包含する。
【0043】
加えて、ヘテロサイクルは、芳香族ヘテロサイクル、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、フラン、フラザン、ピロール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ピラゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、1,2,3−トリアゾール、テトラゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−トリアゾール、1,3,4−チアジアゾール、および1,3,4−オキサジアゾールを包含する。
【0044】
さらに、ヘテロサイクルは、多環式ヘテロサイクル、例えば、インドール、インドリン、イソインドリン、キノリン、テトラヒドロキノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、1,4−ベンゾジオキサン、クマリン、ジヒドロクマリン、ベンゾフラン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、イソベンゾフラン、クロメン、クロマン、イソクロマン、キサンテン、フェノキサチイン、チアントレン、インドリジン、イソインドール、インダゾール、プリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、フェナントリジン、ペリミジン、フェナントロリン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、1,2−ベンズイソキサゾール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンズトリアゾール、チオキサンチン、カルバゾール、カルボリン、アクリジン、ピロリジジン、およびキノリジジンを包含する。
【0045】
多環式ヘテロサイクルの一つの種類は、二環式ヘテロ芳香族環系である。二環式ヘテロ芳香族環系は、環縮合により結合した、2個の5員若しくは6員ヘテロ芳香族環を有するか、または1個のフェニルと1個の5員若しくは6員ヘテロ芳香族環とを有するか、または1個のフェニルと1個のヘテロシクリル環とを有するか、または1個の5員若しくは6員ヘテロ芳香族環と1個のヘテロシクリル環を有する環系であり、該二環式へテロ芳香族環系は8〜12個の環原子を含み、ここで、環原子の1、2または3個はN、OおよびSから独立して選択される。
【0046】
例えば、二環式へテロ芳香族環系は、インドール、インドリン、キノリン、テトラヒドロキノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、1,4−ベンゾジオキサン、クマリン、ジヒドロクマリン、ベンゾフラン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、1,2−ベンズイソキサゾール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ピロリジジン、およびキノリジジンから選択することができる。
【0047】
上記の多環式へテロサイクルに加えて、ヘテロサイクルは、2個またはそれ以上の環の間での環縮合が、両方の環に共通する2個以上の結合および両方の環に共通する3個以上の原子を含む多環式へテロサイクルを包含する。このような架橋へテロサイクルの例は、キヌクリジン、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよび7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンを包含する。
【0048】
ヘテロシクリルは、例えば、単環式へテロシクリル、例えばアジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ジオキソラニル、スルホラニル、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、チオファニル、ピペリジニル、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラニル、チオピラニル、2,3−ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,4−ジヒドロピリジニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサニル、ジオキサニル、ホモピペリジニル、2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピニル、ホモピペラジニル、1,3−ジオキセパニル、4,7−ジヒドロ−1,3−ジオキセピニル、およびヘキサメチレンオキジルを包含する。
【0049】
加えて、ヘテロシクリルは、芳香族ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、例えば、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル、フリル、フラザニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、および1,3,4−オキサジアゾリルを包含する。
【0050】
さらに、ヘテロシクリルは、多環式ヘテロシクリル(芳香族および非芳香族の両方を含む)、例えば、インドリル、インドリニル、イソインドリニル、キノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、1,4−ベンゾジオキサニル、クマリニル、ジヒドロクマリニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、キサンテニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニル、イソインドリル、インダゾリル、プリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、フェナントリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、1,2−ベンズイソキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズトリアゾリル、チオキサンチニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、ピロリジジニル、およびキノリジジニルを包含する。
【0051】
上記の多環式へテロシクリルに加えて、ヘテロシクリルは、2個またはそれ以上の環の間での環縮合が、両方の環に共通する2個以上の結合および両方の環に共通する3個以上の原子を含む多環式へテロシクリルを包含する。このような架橋へテロシクリルの例は、キヌクリジニル、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル;および7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチルを包含する。
【0052】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アルコキシ」という用語は、一般式−O−R(ここで、−Rは炭化水素基から選択される)の基を指す。例示的なアルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシ、およびプロパルギルオキシを包含する。
【0053】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アリールオキシ」という用語は、一般式−O−Ar(ここで、−Arはアリールである)の基を指す。
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「ヘテロアリールオキシ」という用語は、一般式−O−Ar’(ここで、−Ar’はヘテロアリールである)の基を指す。
【0054】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アミン」または「アミノ」という用語は、一般式−NRR’(ここで、RおよびR’は水素または炭化水素基から独立して選択される)の基を指す。
【0055】
単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる「アシル」は、−C(=O)−R(ここで、Rは場合により置換されたヒドロカルビル、水素、アミノまたはアルコキシである)の基を意味する。アシル基は、例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、フェニルアセチル、カルボエトキシ、およびジメチルカルバモイルを包含する。
【0056】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。
基の接頭辞として用いられる「ハロゲン化」という用語は、その基の上の1個またはそれ以上の水素が1個またはそれ以上のハロゲンで置き換えられていることを意味する。
【0057】
「電子吸引基」という用語は、メチル基よりも大きい電気陰性度を有する化学基を指す。電気陰性度は、基または原子が電子を引き付ける傾向を判断するものである。例示的な電子吸引基は、−CH2CF3、−CF3、−F、−Cl、−Br、−NO2、−CN、−OH、−CHO、−C(=O)−R’、−OR’、ならびに−F、−Cl、−Br、−NO2、−CN、−OH、−CHO、−C(=O)−R’および−OR’から選択される1個またはそれ以上の基で置換されたC1-6ヒドロカルビルであり、ここで、R’はC1-3アルキルである。
【0058】
「RT」または「rt」は、室温を意味する。
第二の環基と「縮合している」第一の環基は、第一の環と第二の環がその間にある少なくとも2個の原子を共有していることを意味する。
「結合」、「結合した」または「結合する」は、別に特定しない限り、共有結合で連結または結合していることを意味する。
【0059】
第一の基、構造または原子が第二の基、構造または原子と「直接結合」している場合には、第一の基、構造または原子の少なくとも1個の原子は、第二の基、構造または原子の少なくとも1個の原子と化学結合を形成する。
【0060】
「飽和炭素」は、構造、分子または基の炭素原子であって、この炭素原子に結合した全ての結合が単結合であるものを意味する。換言すれば、この炭素原子に結合した二重結合または三重結合が存在せず、かつこの炭素原子は一般的にsp3混成原子軌道関数をとる。
【0061】
「不飽和炭素」は、構造、分子または基の炭素原子であって、この炭素原子に結合した少なくとも1個の結合が単結合でないものを意味する。換言すれば、この炭素原子に結合した少なくとも1個の二重結合または三重結合が存在し、かつこの炭素原子は一般的にspまたはsp2混成原子軌道関数をとる。
【0062】
「治療」という用語は、それと反対の明確な指示がない限り、「予防」も包含する。「治療的の」および「治療上の」という用語は、これに従って解釈すべきである。本発明の文脈内の「治療」という用語は、さらに、本発明の化合物の有効量を投与すること、顕在前の急性または慢性の疾患状態、または既往状態を緩和することを包含する。この定義は、既往状態を防止するための予防的治療および慢性疾患のための継続治療をも包含する。
【0063】
実施形態の説明
一つの実施形態において、本発明は、式Iで表される化合物、その製薬上許容される塩、そのジアステレオマー、エナンチオマーおよび混合物を提供する:
【化4】

【0064】
上記式(I)中、
F1およびRF2は独立して、C1-10電子吸引基であり;
Zは、O=およびS=から選択され;
1は、C1-10アルキル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC1-10アルキル;C2-10アルケニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルケニル;C2-10アルキニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルキニル;R34NC1-6アルキル;R34NC(=O)−C1-6アルキル;R3O−C1-6アルキル;R3OC(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)NR3−C1-6アルキル;R34NSO2−C1-6アルキル;R3CSO2N(R4)−C1-6アルキル;R34NC(=O)N(R5)−C1-6アルキル;R34NSO2N(R5)−C1-6アルキル;アリール−C1-6アルキル;アリール−C(=O)−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたアリール−C1-6アルキル;置換されたアリール−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;およびC1-10ヒドロカルビルアミノから選択され;
【0065】
3、R4およびR5は、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【0066】
別の実施形態において、本発明の化合物は、
F1およびRF2が独立して、−F、−Cl、−Br、−NO2、−CN、−OH、−CHO、−C(=O)−R’および−OR’から選択される1個またはそれ以上の基で置換されたC1-6アルキルであり、ここで、R’はC1-3アルキルであり、
【0067】
1が、C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;アリール−C1-6アルキル;アリールがC1-6アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたアリール−C1-6アルキル;R89NC1-6アルキル;R8OC1-6アルキル;シクロアルキル−C1-6アルキル;ヘテロシクロアルキル−C1-6アルキル;そのヘテロシクロアルキルがC1-8アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロシクロアルキル−C1-6アルキル;C1-6アルキルアリール;C1-6アルキル−C(=O)−;C6-8アリール−C(=O)−;C4-8ヘテロアリール−C(=O)−;ヘテロアリール−C1-6アルキル;そのヘテロアリールがC1-6アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロアリール−C1-6アルキル;およびRN1-6アルキルから選択され;
【0068】
Nが、ピリジル環上の窒素原子が酸化された状態(N+−O-)にある酸化されたピリジルであり;
2が、C1-6アルキル、少なくとも1個のフッ素で置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、少なくとも1個のフッ素で置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、少なくとも1個のフッ素で置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;
3、R4およびR5が、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;そして
Xが、−NR6−、−C(=O)−、−CH2−CH2−、−CH=CH−、−O−、−C(R6)(R7)−、および−S(O)q−から選択され、ここで、qは、0、1または2であり、R6およびR7は独立して、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、−OH、または−Hである、
式Iの化合物であってもよい。
【0069】
もう一つの実施形態において、本発明の化合物は、
F1およびRF2が、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CHFCF3、−CHFCHF2、−CHFCH2F、−CF2CF3、−CF2CH3、−CF2CH2F、−CF2CHF2、−CCl3、−CH2CCl3、−CH2CHCl2、−CH2CBr3、−CH2CHBr2、−CH2NO2、−CH2CH2NO2、−CH2CN、−CH2CH2CN、および−CH2CH2OCH3から独立して選択され;
1が、C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;アリール−C1-6アルキル;アリールがC1-6アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたアリール−C1-6アルキル;R89NC1-6アルキル;R8OC1-6アルキル;シクロアルキル−C1-6アルキル;ヘテロシクロアルキル−C1-6アルキル;そのヘテロシクロアルキルがC1-8アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロシクロアルキル−C1-6アルキル;C1-6アルキルアリール;C1-6アルキル−C(=O)−;C6-8アリール−C(=O)−;C4-8ヘテロアリール−C(=O)−;ヘテロアリール−C1-6アルキル;そのヘテロアリールがC1-6アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロアリール−C1-6アルキル;およびRN1-6アルキルから選択され;
【0070】
Nが、ピリジル環上の窒素原子が酸化された状態(N+−O-)にある酸化されたピリジルであり;
Zが、O=であり;
2が、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH32、C3-6シクロアルキル、−CH2CF3、−CHF2、−CF3およびアリールから選択され;
Arが、アリーレン;ヘテロアリーレン;C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシから選択される少なくとも1個の基で置換されたアリーレン;およびC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロアリーレンから選択され、より特別には、該アリーレンがパラ−アリーレンであり;そして該ヘテロアリーレンが、6員環パラ−ヘテロアリーレンおよび5員環メタ−ヘテロアリーレンからなる群から選択され;そして
8およびR9が、−HおよびC1-6アルキルから独立して選択される、
式Iの化合物であってもよい。
【0071】
さらにもう一つの実施形態において、本発明の化合物は、
F1およびRF2が独立して、少なくとも30重量%のフッ素を含むC1-6基であり;
ZがO=であり;
1が、エチル、プロピル、アリル、イソペンチル、ベンジル、ジメチルアミノエチル、4−ピリジルメチル、2−ピリジルメチル、1−ピロリルエチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−ピロリジルメチル、3−ピロリジルメチル、N−メチル−2−ピロリジルメチル、N−メチル−3−ピロリジルメチル、2−ピペリジルメチル、3−ピペリジルメチル、4−ピペリジルメチル、N−メチル−2−ピペリジルメチル、N−メチル−3−ピペリジルメチル、N−メチル−4−ピペリジルメチル、3−チエニルメチル、2−テトラヒドロフラニルメチル、3−テトラヒドロフラニルメチル、2−テトラヒドロピラニルメチル、3−テトラヒドロピラニルメチル、4−テトラヒドピフラニルメチル、(2−ニトロチオフェン−5−イル)メチル、(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル、(5−(アセトキシメチル)−2−フラニル)メチル、(2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1−イル)メチル、および5−(2−メチルチアゾリル)から選択され;
【0072】
2が、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CF3、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択され;
Xが、−CH2−および−CH(CH3)−から選択され;そして
Arが、パラ−アリーレン;C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ
、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシで置換されたパラ−アリーレン;6員環パ
ラ−ヘテロアリーレン;およびC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ
、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシから選択される基で置換された6員環パラ
−ヘテロアリーレンから選択される、
式Iの化合物であってもよい。
【0073】
さらにもう一つの実施形態において、RF1およびRF2は−CH2CF3であり;R2は−CH2CH3であり;そしてArはパラ−フェニレンおよびパラ−ピリジレンから選択される。
【0074】
本発明の化合物が1個またはそれ以上のキラル中心を含む場合には、本発明の化合物はエナンチオマーまたはジアステレオマー形態、またはラセミ混合物として存在および単離できることが理解されるだろう。本発明は、式Iの化合物の可能な全てのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体またはその混合物を包含する。本発明の化合物の光学活性形態は、例えば、ラセミ体のキラルクロマトグラフィー分離、光学活性出発材料からの合成、または以下に記載する手順に基づく不斉合成により製造することができる。
【0075】
本発明の一定の化合物は、幾何異性体、例えばアルケンのEおよびZ異性体として存在できることも理解されるだろう。本発明は、式Iの化合物の全ての幾何異性体を包含する。さらに、本発明は、式Iの化合物の互変異性体を包含することが理解されるだろう。
【0076】
本発明の一定の化合物は、溶媒和形態、例えば水和形態として、ならびに非溶媒和形態として存在できることも理解されるだろう。さらに、本発明は、式Iの化合物の全てのこのような溶媒和形態を包含することが理解されるだろう。
【0077】
式Iの化合物の塩も、本発明の範囲内にある。一般的に、本発明の化合物の製薬上許容
される塩は、当技術で周囲の標準的手順を用いて、例えば、十分塩基性の化合物、例えばアルキルアミンを、好適な酸、例えばHClまたは酢酸と反応させて生理的に許容されるアニオンを与えることによって得ることができる。相当するアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム、またはリチウム)またはアルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩は、好適に酸性のプロトンを有する本発明の化合物、例えばカルボン酸またはフェノールを、1当量のアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物またはアルコキシド(例えばエトキシドまたはメトキシド)で、または好適な塩基性の有機アミン(例えばコリンまたはメグルミン)で、水性媒質中で処理し、次いで従来の精製技術によって製造することも可能である。
【0078】
一つの実施形態において、上記式Iの化合物は、その製薬上許容される塩または溶媒和物、特に酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩に変換することができる。
【0079】
本発明の化合物は、医薬としての、特にCB2受容体のモジュレーターまたはリガンド、例えば作用剤、部分作用剤、逆作用剤または拮抗剤としての活性を有することができる。一つの実施形態において、本発明の化合物は、CB2受容体における作用剤としての選択的活性を示すことができ、そして疼痛、特に慢性疼痛、例えば慢性炎症性疼痛、ニューロパシー痛、背中痛、癌痛および内臓痛の軽減に有用である。本発明の化合物は、急性疼痛の処置にも有用であり得る。さらに、本発明の化合物は、CB2受容体の変性または機能不全が存在または関係する他の疾患状態に有用であり得る。
【0080】
従って、本発明は、治療に使用するための、上記で定義した式Iの化合物、またはその製薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0081】
もう一つの態様において、本発明は、治療に使用するための医薬の製造における、上記で定義した式Iの化合物、またはその製薬上許容される塩または溶媒和物の使用を提供する。
【0082】
本発明の化合物は、治療に、特に急性疼痛、慢性疼痛、ニューロパシー痛、背中痛、癌痛、および内臓痛を包含する種々の疼痛状態(これらに限定されるものではない)の治療に有用であり得る。
本発明の化合物は、疼痛、癌、多発性硬化症、パーキンソン病、移植片拒絶反応、ハンチントン舞踏病および/またはアルツハイマー病の処置に使用することもできる。
【0083】
温血動物、例えばヒトを治療するための使用において、本発明の化合物は、従来の医薬組成物の形態で、経口的、筋肉内、皮下、局所的、鼻内、腹腔内、胸内、静脈内、硬膜外、鞘内、脳血管内を包含する任意の経路により、および関節中への注射により投与することができる。
【0084】
本発明の一つの実施形態において、投与経路は経口的、静脈内または筋肉内であってよい。
用量は、投与経路、疾患の重症度、患者の年齢および体重、ならびに特定の患者に最も適切な個々の養生法および用量レベルを決定する場合に、担当医により普通に考慮される他の要素に依存するだろう。
【0085】
本発明の化合物から医薬組成物を製造するために、不活性な製薬上許容される担体は、固体でも液体でもよい。固体形態の調製物は、粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル、カシェー剤、および坐剤を包含する。
【0086】
固体担体は、希釈剤、矯味矯臭剤、可溶化剤、滑剤、懸濁剤、結合剤、または錠剤崩壊剤としても作用する1種またはそれ以上の物質であってよく;それはカプセル封入材料であってもよい。
【0087】
粉末において、担体は微粉砕固体であり、これは微粉砕した本発明の化合物、または活性成分と混合される。錠剤において、活性成分は、必要な結合特性を有する担体と好適な割合で混合され、そして所望の形状およびサイズに圧縮される。
【0088】
坐剤組成物を製造するために、低融点ワックス、例えば脂肪酸グリセリドの混合物およびカカオ脂を最初に溶融し、そして活性成分を例えば攪拌により、その中に分散させる。次いで、この溶融均質混合物を好都合なサイズの型に注ぎ、そして冷却して固化させる。
【0089】
好適な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラクトース、糖、ペクチン、デキストリン、澱粉、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオ脂などである。
【0090】
組成物という用語は、カプセルを与える担体としてのカプセル封入材料との活性成分の製剤を包含することも意図しており、該カプセルにおいて、活性成分は(他の担体と共に、またはそれなしで)、担体により取囲まれ、こうして後者の担体は活性成分と関連している。同様に、カシェー剤も包含される。
【0091】
錠剤、粉末、カシェー剤、およびカプセルは、経口投与に適する固体用量形態として使用することができる。
【0092】
液体形態の組成物は、溶液、懸濁液、およびエマルジョンを包含する。例えば、活性化合物の無菌の水溶液またはプロピレングリコール水溶液は、非経口投与に適する液体調製物であり得る。液体組成物は、ポリエチレングリコール水溶液中の溶液として製剤することもできる。
【0093】
経口投与のための水溶液は、活性成分を水に溶解し、そして望みどおりに好適な着色剤、矯味矯臭剤、安定剤、および増粘剤を加えることにより製造することができる。経口使用のための水性懸濁液は、微粉砕活性成分を粘稠材料、例えば天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および医薬製剤技術で公知の他の懸濁剤と共に、水に分散させることにより製造することができる。
【0094】
投与方式に応じて、医薬組成物は、好ましくは0.05%〜99%w(重量%)、より
好ましくは0.10〜50%wの本発明の化合物を含むだろう。全ての重量%は全組成物
に基づく。
【0095】
本発明を実施するための治療有効量は、個々の患者の年齢、体重および応答を包含する公知の基準を用いることにより決定することができ、そして処置される疾患または予防される疾患の文脈内で当業者により解釈することができる。
【0096】
医薬を製造するための、上記で定義した任意の式Iの化合物の使用は、本発明の範囲内にある。
同様に、疼痛の治療のための医薬を製造するための、任意の式Iの化合物の使用は、本発明の範囲内にある。
さらに、急性疼痛、慢性疼痛、ニューロパシー痛、背中痛、癌痛、および内臓痛を包含する種々の疼痛状態(これらに限定されるものではない)の治療のための医薬を製造する
ための、任意の式Iの化合物の使用が提供される。
【0097】
本発明のもう一つの態様は、上記式Iの化合物の有効量を、治療が必要な患者に投与することによる、上記で論じた状態の何れかを患っている被験者を治療する方法である。
【0098】
さらに、式Iの化合物、またはその製薬上許容される塩を、製薬上許容される担体と関連して含む医薬組成物が提供される。
特に、式Iの化合物、またはその製薬上許容される塩を、製薬上許容される担体と関連して含む、治療のための、より特別には疼痛の治療のための医薬組成物が提供される。
【0099】
さらに、式Iの化合物、またはその製薬上許容される塩を、製薬上許容される担体と関連して含む、上記で論じた状態の何れかに使用するための医薬組成物が提供される。
【0100】
一つの実施形態において、本発明の化合物は、温血動物、例えばヒトにおいてCB2受容体に対して活性であることが見出された。特に、本発明の化合物は、有効なCB2受容体作用剤であることが見出された。下記のインビトロアッセイは、これらの活性を実証した。これらのインビトロアッセイにおいて、化合物はCB2受容体に対するその活性が試験され、そして解離定数(Ki)を得て、CB2受容体に対する特定化合物の選択的活性が該化合物のIC50の測定により決定される。現在の文脈において、IC50は一般的に、標準放射性CB2受容体リガンドの50%変位が観察される化合物の濃度を指す。一般的に、CB2受容体に対する特定化合物のKiがより低いことは、該特定化合物が該CB2受容体に対して、より強力なリガンドであることを意味する。結果として、CB2受容体に対して相対的に低いKiを有する化合物は、相対的に強力なCB2受容体リガンドまたは効力のあるCB2受容体作用剤である。
【0101】
CB1受容体に対する化合物の活性も、同様のアッセイで測定される。CB1受容体作用剤は疼痛の軽減または管理にも有効であるとしても、それらの使用は望ましくないCNS副作用、例えば精神活性副作用および乱用の潜在性にしばしば関連する。一つの実施形態において、我々は驚くべきことに、本発明の特定化合物がCB1受容体に弱く結合する傾向を有すること、特定CB1受容体に対して相対的に高いKiを有すること、従ってCB1受容体に対して低い結合親和性を有することを見出した。結果として、これらの化合物は、従来のカンナビノイドと比較して、疼痛の処置において副作用を全くまたは殆ど示さないことがある。
【0102】
CB2受容体は、免疫変調、炎症および気管支収縮に関して治療的効果を有すると信じられる末梢組織、特に免疫適性および炎症細胞で一般的に発現される。CB2受容体選択的リガンド、例えばCB2受容体作用剤は、これらの状態に関連する疾患の制御において治療的実用性を有することができる。
【0103】
CB2受容体リガンド(例えば作用剤)は、温血動物の疼痛の処置または管理において、副作用、例えば嗜癖が殆どなしに一般的に有効であること、およびCB2受容体リガンドはヒトに同様の効果を有し得ることが実質的に確立される。例えば、CB2受容体は、炎症性痛覚過敏を誘導し得る鍵神経成長因子(NGF)の増殖において決定的な役割を演じる腹腔マスト細胞で発現されることが見出された。CB2受容体は、LPSを処置する際にマクロファージからの窒素酸化物生成の減衰に関与することも示された。
【0104】
加えて、インビボ疼痛モデルは、CB2受容体作用剤が無痛覚を誘導し得ることを示した。CB2受容体の発現は免疫細胞の活性化条件下で誘導されること、およびCB2受容体は抗炎症および末梢鎮痛活性を生じることが見出された。さらに、CB2の活性化は神経傷害に関連する機械的痛覚過敏を抑制することが示された。そのうえ、末梢CB2受容体はラットにおける抗痛覚を媒介できることが実証された。従って、一つの実施形態において、本発明で開示されたインビトロアッセイにおいてより低いKiを示す化合物は、治療、例えば疼痛の軽減または疼痛の管理に使用するのに好適であり得る。
【0105】
CB2受容体選択的リガンド、例えばCB2受容体作用剤(時としてCB2選択的カンナビノイドとも呼ばれる)は、インビトロおよびインビボ設定の両方において、神経膠腫細胞のアポプトーシスを誘導することが示された。さらなる証拠は、乳癌および前立腺癌細胞に対するCB2受容体作用剤の抗増殖効果を支持した。CB2受容体作用剤は、ラット神経膠腫C6細胞がラットに脳内接種されるラットモデルにおいて腫瘍抑制を誘導することもできる。臨床および非臨床研究の両方は、CB2受容体リガンドが多発性硬化症に対して積極的な効果も有し得ることを示した。
【0106】
CB2受容体作用剤は、免疫変調に直接的または間接的に関する他の治療、例えば喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、可逆性気道閉塞、成人呼吸窮迫症候群、乾癬、慢性関節リュウマチ、およびアレルギーの処置にも有用であり得る。CB2受容体作用剤は、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病、およびクローン病の処置にも有効であり得る。CB2受容体作用剤は、移植片拒絶反応の治療にも有用であり得る。
【0107】
従って、別の態様において、本発明の化合物は、LPS、疼痛、多発性硬化症、喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、可逆性気道閉塞、成人呼吸窮迫症候群、乾癬、慢性関節リュウマチ、アレルギー、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病およびアルツハイマー病、クローン病、および移植片拒絶反応の処置にも有用かつ有効であり得る。
【0108】
もう一つの態様において、本発明は、式Iの化合物の製造方法を提供する。
一つの実施形態において、本発明の化合物の製造方法は、式IIで表される化合物をR2OArXC(=O)Aと反応させる段階を含む:
【化5】

【0109】
上記式(II)中、
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Zは、O=およびS=から選択され;
1は、C1-11基であり;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価の基であり;
Aは、−OH、−Cl、−Br、および−Iから選択され;
Arは、2価の芳香族基であり;
2は、C1-6基であり;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【0110】
別の実施形態において、RF1、RF2、R1、R2、Z、X、ArおよびYは、式Iの定義の文脈で定義したものと同じである。
【0111】
もう一つの実施形態において、上記反応段階のための反応条件は、下記のとおりであっ
てよい:
方法a) 式IIの化合物およびR2OArX(C=O)Aを、好適な溶剤(例えば、1,2−ジクロロエタン)中で還元剤(例えば、亜鉛)の存在下に一緒に反応させ、次いで加熱しながら(例えば、70〜100℃で)、酸(例えば、HCl)で処理して、Aが−Cl、−Brまたは−Iである式Iの化合物を形成することができる。
方法b) 式IIの化合物およびR2OArX(C=O)OHを、好適な極性溶剤(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF))中で、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)および塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下に一緒に反応させ、次いで加熱しながら(例えば、70〜100℃で)、酸(例えば、HCl)で処理して、式Iの化合物を形成することができる。
【0112】
別の実施形態において、本発明の化合物の製造方法は、式IIIで表される化合物をホルムアルデヒドと反応させる段階を含む:
【化6】

【0113】
上記式(III)中、
rおよびsは、0、1および2から選択され;
10は、C1-6アルキレン、−O−、および−NR11−から選択され、ここで、R11はC1-6アルキルであり;
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価の基であり;
Arは、2価の芳香族基であり;
Aは、−OH、−Cl、−Br、および−Iから選択され;
2は、C1-6基であり;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【0114】
もう一つの実施形態において、RF1、RF2、R2、X、ArおよびYは、式Iの定義の文脈で定義したものと同じである。
【0115】
さらにもう一つの実施形態において、上記反応段階のための反応条件は、下記のとおりであってよい:
式IIIの化合物およびホルムアルデヒドを、好適な溶剤(例えば、メタノール、またはテトラヒドロフラン(THF))中で、還元剤または水素化剤(例えば、NaCNBH3、NaBH(OAc)3)の存在下に、さらに場合により酸、例えば酢酸の存在下に一緒
に反応させて、式Iの化合物を形成することができる。
【0116】
さらにもう一つの実施形態において、本発明の化合物は、スキーム1および2に示す合成経路により製造することができる。
【化7】

【実施例】
【0117】
下記の実施例により本発明をより詳細にさらに説明するが、これらの実施例は本発明の化合物を製造、精製、分析および生物学的に試験できる方法を説明するものであって、本発明を限定するものと解釈してはならない。
【0118】
実施例1:生物学的評価
hCB1およびCB2受容体結合
Receptor BiologyからのヒトCB1受容体(hCB1)またはBioSignalからのヒトCB2受容体(hCB2)膜を37℃で解凍し、25ゲージの末端が鈍い針を3回通過させ、カンナビノイド結合緩衝液(50mM Tris、2.5mM
EDTA、5mM MgCl2、および0.5mg/mL 脂肪酸不含BSA、pH7.4
)に希釈し、適切な量のタンパク質を含むアリコートを96ウェルプレートに分配する。hCB1およびhCB2における本発明の化合物のIC50を、ウェル当たり20000〜25000dpm(0.17〜0.21nM)で3H−CP55,940を用いて300μlの最終体積で作成した10点用量応答曲線から評価する。全結合および非特異的結合を、0.2μMのHU210の不存在および存在下にそれぞれ測定する。プレートを回転させ、室温で60分間インキュベートし、3mLの洗浄緩衝液(50mM Tris、5mM MgCl2、0.5mg/mL BSA、pH7.0)を用いてTomtecまたはPackardハーベスターを備えたUnifilters GF/B(0.1%ポリエチレンイミンに前浸漬)に通して濾過する。フィルターを55℃で1時間乾燥する。65μl/ウェルのMS−20シンチレーション液を加えた後、放射能(cpm)をTopCount(Packard)で計数する。
【0119】
hCB1およびhCB2GTPγS結合
Receptor BiologyからのヒトCB1受容体(hCB1)またはヒトCB2受容体膜(BioSignal)を37℃で解凍し、25ゲージの末端が鈍い針を3回通過させ、GTPγS結合緩衝液(50mM Hepes、20mM NaOH、100mM NaCl、1mM EDTA、5mM MgCl2、pH7.4、0.1%BSA)に希釈する。本発明の化合物のEC50およびEmaxを、適切な量の膜タンパク質およびウェル当たり100000〜130000dpmのGTPg35S(0.11〜0.14nM)を含む300μlで作成した10点用量応答曲線から評価する。基線値結合および最大刺激結合を、1μM(hCB2)または10μM(hCB1)Win55,212−2の不存在および存在下にそれぞれ測定する。膜を56.25μM(hCB2)または112.5μM(hCB1)GDPと共に5分間前インキュベートした後、プレートに分配する(15μM(hCB2)または30μM(hCB1)GDP最終)。プレートを回転させ、室温で60分間インキュベートし、3mLの洗浄緩衝液(50mM Tris、5mM MgCl2、50mM NaCl、pH7.0)を用いてTomtecまたはPackardハーベスターを備えたUnifilters GF/B(水に前浸漬)で濾過する。フィルターを55℃で1時間乾燥する。65μl/ウェルのMS−20シンチレーション液を加えた後、放射能(cpm)をTopCount(Packard)で計数する。拮抗剤逆転研究は、(a)作用剤用量応答曲線を一定濃度の拮抗剤の存在下に作成するか、または(b)拮抗剤用量応答曲線を一定濃度の作用剤の存在下に作成する以外は、同じ方法で行われる。
【0120】
上記アッセイに基づいて、特定受容体に対する本発明の特定化合物の解離定数(Ki)を、下記式を用いて決定する:
Ki=IC50/(1+[rad]/Kd)
式中、IC50は50%変位が観察される本発明の化合物の濃度であり;
[rad]はその時点の標準または参照放射性リガンドの濃度であり;そして
Kdは特定受容体に対する放射性リガンドの解離定数である。
【0121】
本発明の一定の化合物の生物学的データを下記表1に列記する。
【表1】

【0122】
【表2】

【0123】
【表3】

【0124】
【表4】

【0125】
【表5】

【0126】
【表6】

【0127】
【表7】

【0128】
実施例2:中間体1〜39の合成
中間体1
4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド
【化8】

4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(2.50g、13.5mmol)を、CH2Cl2/SOCl2の2:1混合物(150mL)中で5時間還流した。溶剤を濃縮し、残留物を
CH2Cl2(50mL)に溶解した。次いで、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(3.50mL、20.3mmol)およびビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン(4.90g、27.0mmol)の別のCH2Cl2溶液(50mL)を、上記酸クロリドの冷たい攪拌溶液(0℃)に滴下した。この溶液をRTで一夜攪拌した。次いでこの溶液を5%KHSO4溶液、飽和NaHCO3溶液、および塩水で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥した。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/HEX:EtOAcを用いて精製した。収量:3.08g(66%);1H NMR (CDCl3) 4.17 (brs, 4H), 7.40 (t, J = 8.59Hz, 1H), 7.66 (m, 2H), 8.10 (d, J = 6.84Hz, 1H).
【0129】
中間体2
4−[(3−メチルブチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフル
オロエチル)−ベンズアミド
【化9】

4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(170mg、0.488mmol)およびイソアミルアミン(0.068mL、0.586mmol)を、Et3N(0.136mL、0.976mmol)を含む3mLのEtOH中で80℃で3時間攪拌した。溶剤を濃縮した。残留物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製して、中間体2を黄色油状物として得た。収量:203mg(99%);1H NMR (CDCl3) 1.00 (d, J = 6.64Hz, 6H), 1.67 (m, 2H), 1.79 (m, 1H), 3.36 (m, 2H), 4.25 (q, J = 8.59Hz, 4H), 6.95 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.98Hz, 1H), 8.30 (m, 2H); MS (ESI) 416.22 (MH+).
【0130】
中間体3
4−[(シクロプロピルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化10】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(100mg、0.287mmol)およびシクロプロピルメチルアミン(0.030mL、0.344mmol)を、Et3N(0.080mL、0.574mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、4:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:91mg(80%);1H NMR (CDCl3) 0.35 (m, 2H), 0.70 (m, 2H), 1.21 (m, 1H), 3.21 (m, 2H), 4.25 (q, J = 8.59Hz, 4H), 6.91 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.79Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.35 (s, 1H); MS (ESI) 400.19 (MH+).
【0131】
中間体4
4−[(シクロヘキシルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化11】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(100mg、0.287mmol)およびシクロヘキシルメチルアミン(0.041mL、0.315mmol)を、Et3N(0.080mL、0.574mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、4:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:107mg(85%);1H NMR (CDCl3) 1.05 (m, 2H), 1.24 (m, 4H), 1.69 (m, 2H), 1.75 (m, 2H), 1.83 (m, 1H), 3.17 (t, J = 6.64Hz, 2H), 4.23 (q, J = 8.53Hz, 4H), 6.91 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.89Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.39 (s, 1H); MS (ESI) 442.29 (MH+).
【0132】
中間体5
4−[(2−フラニルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化12】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(100mg、0.287mmol)およびフルフリルアミン(0.028mL、0.315mmol)を、Et3N(0.080mL、0.574mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、4:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:115mg(94%); 1H NMR (CDCl3) 4.23 (q, J = 8.40Hz, 4H), 4.56 (d, J = 5.66Hz, 2H), 6.31 (d, J = 3.12Hz, 1H), 6.35 (m, 1H), 7.04 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.53 (d, J = 8.89Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.55 (s, 1H); MS (ESI) 426.21 (MH+).
【0133】
中間体6
2−[[[4−[[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]カルボニル]−2−ニトロフェニル]アミノ]メチル]−(2S)−1−ピロリジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル
【化13】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(130mg、0.373mmol)および(S)−2−アミノメチル−1−Boc−ピロリジン(82mg、0.410mmol)を、Et3N(0.080mL、0.559mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:165mg(84%); 1H NMR (CDCl3) 1.47(brs, 9H), 1.83 (m, 1H), 1.90 (m, 2H), 2.03 (m, 1H), 3.31 (m, 1H), 3.37 (m, 2H),3.62 (m, 1H), 4.09 (m, 2H), 4.24 (m, 6H), 7.26 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.55 (brs, 1H); MS (ESI) 529.38 (MH+).
【0134】
中間体7
2−[[[4−[[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]カルボニル]−2−ニトロフェニル]アミノ]メチル]−(2R)−1−ピロリジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル
【化14】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(157mg、0.450mmol)および(R)−2−アミノメチル−1−Boc−ピロリジン(100mg、0.495mmol)を、Et3N(0.095mL、0.559mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:232mg(98%);1H NMR (CDCl3) 1.47 (brs, 9H), 1.83 (m, 1H), 1.90 (m, 2H), 2.03 (m, 1H), 3.31 (m, 1H), 3.37 (m, 2H), 3.62 (m, 1H), 4.09 (m, 2H), 4.24 (m, 6H), 7.26 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.55 (brs, 1H); MS (ESI) 529.38 (MH+).
【0135】
中間体8
3−ニトロ−4−[(4−ピリジニルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化15】

4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(120mg、0.345mmol)および4−(アミノメチル)ピリジン(0.070mL、0.380mmol)を、3mLのCH3CN中で攪拌した。溶剤を濃縮した。残留物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、EtOAcを溶出剤として用いて精製し、表題の化合物を黄色油状物として得た。収量:145mg(79%); 1H NMR (CDCl3) 4.19 (q, J = 8.59Hz, 4H), 4.71 (d, J = 6.25Hz, 2H), 6.69 (d, J = 8.79Hz, 1H), 7.45 (m, 3H), 8.32 (s, 1H), 8.65 (d, J = 6.25Hz, 2H), 8.73 (m, 1H); MS (ESI) 437.24 (MH+).
【0136】
中間体9
3−ニトロ−4−[[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル]アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化16】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(75mg、0.215mmol)および4−アミノメチルテトラヒドロピラン(27mg、0.236mmol)を、Et3N(0.045mL、0.323mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、2:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:87mg(91%); 1H NMR (CDCl3) 1.47 (m, 2H), 1.75 (m, 2H), 1.98 (m, 1H), 3.27 (t, J = 5.47Hz, 2H), 3.43 (m, 2H), 4.03 (m, 2H), 4.24 (q, J = 8.33Hz, 6H), 6.93 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.98Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.40 (brs, 1H); MS (ESI) 444.31 (MH+).
【0137】
中間体10
3−ニトロ−4−[[[(2R)−テトラヒドロ−2−フラニル]メチル]アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化17】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(78mg、0.224mmol)およびR−(−)−テトラヒドロフルフリルアミン(0.025mL、0.246mmol)を、Et3N(0.047mL、0.336mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、2:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:96mg(95%);1H NMR (CDCl3) 1.72 (m, 1H), 1.99 (m, 2H), 2.13 (m, 1H), 3.99 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.97 (m, 1H), 4.25 (m, 5H), 6.99 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.98Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.51 (brs, 1H); MS (ESI) 430.31 (MH+).
【0138】
中間体11
3−ニトロ−4−[[[(2S)−テトラヒドロ−2−フラニル]メチル]アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化18】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(78mg、0.224mmol)およびS−(+)−テトラヒドロフルフリルアミン(0.025mL、0.246mmol)を、Et3N(0.047mL、0.336mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、1:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:95mg(95%);1H NMR (CDCl3) 1.72 (m, 1H), 1.99 (m, 2H), 2.13 (m, 1H), 3.99 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.97 (m, 1H), 4.25 (m, 5H), 6.99 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.98Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.51 (brs, 1H); MS (ESI) 430.28 (MH+).
【0139】
中間体12
3−ニトロ−4−[[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル]アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化19】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(83mg、0.238mmol)およびR/S−2−アミノメチルテトラヒドロピラン塩酸塩(40mg、0.262mmol)を、Et3N(0.070mL、0.476mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、2:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:100mg(95%);1H NMR (CDCl3) 1.48 (m, 1H), 1.58 (m, 3H), 1.68 (m, 1H), 1.95 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.41 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 3.64 (m, 1H), 4.07 (m, 1H), 4.26 (m, 4H), 6.96 (d, J = 8.98Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.98Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.55 (brs, 1H); MS (ESI) 530.21 (MH+)
【0140】
中間体13
2−[[[4−[[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]カルボニル]−2−ニトロフェニル]アミノ]メチル]−(2R)−1−ピペリジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル
【化20】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(200mg、0.574mmol)およびR−2−メチルアミノ−1−Boc−ピペリジン(148mg、0.689mmol)を、Et3N(0.160mL、1.14mmol)を含む5mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、1:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:310mg(99%);1H NMR (CDCl3) 1.47 (s, 9H),
1.55 (m, 1H), 1.74 (m, 5H), 2.80 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 4.10 (m, 1H), 4.27 (q, J = 8.40Hz, 4H), 4.64 (m, 1H), 7.07 (d, J = 8.59Hz, 1H), 7.55 (d, J = 8.79Hz, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.39 (brs, 1H); MS (ESI) 443.35 (MH+ - t-Boc).
【0141】
中間体14
3−{[(4−{[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]カルボニル}−2−ニトロフェニル)アミノ]メチル}モルホリン−4−カルボン酸tert-ブチル
【化21】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(213mg、0.612mmol)および3−(アミノメチル)モルホリン−4−カルボン酸tert−ブチル(160mg、0.734mmol)を、TEA(0.130mL、0.918mmol)を含む10mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、2:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:304mg(91%);1H NMR
(400 MHz, CHLOROFORM-D) δ 1.49 (s, 9H), 3.17 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 3.64 (m, 3H), 3.92 (m, 2H), 4.25 (q, J = 8.20 Hz, 6H), 7.57 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 1.95 Hz, 1H), 8.48 (m, 1H); MS (ESI) 544.75 (MH+).
【0142】
中間体15
(2S)-2−{[(4−{[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]カルボニル}−2−ニトロフェニル)アミノ]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチル
【化22】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(200mg、0.574mmol)および(2S)−2−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(150mg、0.689mmol)を、TEA(0.120mL、0.861mmol)を含む10mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:311mg(99%);1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-D) δ 1.47 (s, 9H), 1.52 (m, 1H), 1.66 (m, 1H), 1.71 (s, 2H), 1.74 (s, 2H), 2.79 (m, 1H), 3.36 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 4.09 (s, 1H), 4.26 (q, J = 8.33Hz, 4H), 4.64 (m, 1H), 7.07 (d, J = 8.98 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 8.89, 2.05 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 2.15 Hz, 1H), 8.39 (m, 1H); MS (ESI) 542.81 (MH+).
【0143】
中間体16
4−[(シクロブチルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド
【化23】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(237mg、0.680mmol)およびシクロブチルメチルアミン(0.205mLの4M/MeOH溶液、0.816mmol)を、TEA(0.140mL、1.02mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:262mg(93%);1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-D) δ 1.83 (m, 2H), 1.97 (m, 1H), 2.02 (m, 1H), 2.20 (m, 2H), 2.73 (m, 1H), 3.37 (m, 2H), 4.27 (m, 4H), 6.93 (d, J = 8.98 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 8.79 Hz, 1H), 8.24 (m, 1H), 8.30 (m, 1H); MS (ESI) 413.95 (MH+).
【0144】
中間体17
4−[(シクロペンチルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド
【化24】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(122mg、0.350mmol)およびシクロペンチルメチルアミン(42mg、0.420mmol)を、TEA(0.075mL、0.525mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:141mg(94%);1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-D) δ 1.30 (m, 2H), 1.64 (m, 4H), 1.89 (m, 2H), 2.26 (m, 1H), 3.24 (dd, J = 7.23, 5.04 Hz, 2H), 4.23 (q, J = 8.42 Hz, 4H), 6.91 (d, J = 8.97Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 8.97, 2.20 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 8.33 (s, 1H); MS (ESI) 427.82 (MH+).
【0145】
中間体18
4−[(3−フリルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化25】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(103mg、0.296mmol)および3−フリルメチルアミン(35mg、0.355mmol)を、TEA(0.060mL、0.444mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:114mg(91%);1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-D) δ 4.26 (q, J = 8.40 Hz, 4H), 4.44 (d, J = 5.27 Hz, 2H), 6.43 (m, 1H), 7.00 (d, J = 8.98 Hz, 1H), 7.46 (m, 2H), 7.55 (dd, J = 8.88, 2.05 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 2.15 Hz, 1H), 8.45 (m, 1H); MS (ESI) 425.72 (MH+).
【0146】
中間体19
3−ニトロ−4−[(3−チエニルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド
【化63】

中間体2の一般的手順に従い、4−フルオロ−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(125mg、0.359mmol)および3−チエニルメチルアミン(49mg、0.431mmol)を、TEA(0.075mL、0.539mmol)を含む3mLのEtOH中で用いた。生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、3:1/ヘキサン:EtOAcを溶出剤として用いて精製した。収量:143mg(90%);1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-D) δ 4.24 (q, J = 8.49 Hz, 4H), 4.59 (d, J = 5.13 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.79 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 5.04, 1.37Hz, 1H,) 7.22 (dd, J = 3.02, 1.19 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 5.04, 3.02 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 8.61, 1.83 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 2.01 Hz, 1H), 8.60 (m, 1H); MS (ESI) 441.75 (MH+).
【0147】
中間体20
4−[[[(2R)−1−メチル−2−ピロリジニル]メチル]アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化27】

中間体7(167mg、0.308mmol)を、2mLの1M HCl/AcOH中でRTで1時間攪拌した。溶剤を蒸発させた。残留物をTHF(5mL)に溶解し、過剰の37%HCHO/H2O(1mL)、次いでNaBH(OAc)3(130mg、0.616mmol)を加えた。この溶液をRTで1時間攪拌した。溶剤を濃縮した。残留物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。溶剤を濃縮し、生成物を真空乾燥して、表題の化合物を得た。収量:136mg(99%);1H NMR (CDCl3) δ 1.69 (m, 2H), 1.81 (m, 1H), 2.01 (m, 1H), 2.28 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.58 (m, 1H), 3.15 (m, 1H), 3.32 (m, 2H), 4.21 (q, J = 8.49Hz, 4H), 6.88 (d, J = 8.97Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.88Hz, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.61 (brs, 1H). MS (ESI) 443.95 (MH+).
【0148】
中間体21
3−アミノ−4−[(3−メチルブチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化28】

4−[(3−メチルブチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド(190mg、0.457mmol)を、触媒量の10%Pd/Cを含むEtOAc(10mL)に溶解した。この溶液をParr水素化装置によりH2雰囲気(40psi)中でRTで一夜振盪した。この溶液を珪藻土に通して濾過し、溶剤を濃縮して、中間体21を白色泡状物として得た(176mg、99%);MS(ESI)386.17(MH+)。
【0149】
中間体22
3−アミノ−4−[[[(2R)−1−メチル−2−ピロリジニル]メチル]アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド
【化29】

中間体21と同じ手順に従い、出発材料として中間体20(130mg、0.294mmol)を用いて、表題の中間体16を得た。収量:101mg(85%);MS(ESI)413.18(MH+)。
【0150】
他の全ての中間体の合成は、中間体21と同じ水素化手順に従って行い、所望の生成物を定量的収率で得た(表2に示す)。
【0151】
【表8】

【0152】
【表9】

【0153】
中間体38
3−アミノ−4−[(3−フリルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド
【化30】

4−[(3−フリルメチル)アミノ]−3−ニトロ−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(108mg、0.254mmol)を、5mLのDMFに溶解した。塩化錫(II)二水和物(860mg、1.27mmol)を加え、この溶液を窒素中でRTで24時間攪拌した。溶剤を蒸発させ、残留物をEtOAcに吸収させた。有機相を飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。粗生成物を直接に次の段階に用いた。収量:80mg(80%);MS(ESI)396.11(MH+)。
【0154】
中間体39
3−アミノ−4−[(3−チエニルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド
【化31】

上記と同じ手順を用い、3−ニトロ−4−[(3−チエニルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(138mg、0.312mmol)および塩化錫(II)二水和物(210mg、0.936mmol)を5mLのDMF中で用いた。収量:125mg(97%);MS(ESI)412.08(MH+)。
【0155】
実施例3
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−(3−メチルブチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化32】

3−アミノ−4−[(3−メチルブチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド(176mg、0.457mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(90mg、0.457mmol)および亜鉛末(30mg、0.457mmol)を、1,2−ジクロロエタン(3mL)中でRTで30分間攪拌した。触媒量の濃HCl(11.6M)を加え、この溶液を85℃で一夜攪拌した。この溶液をRTに冷却し、ジクロロメタンで希釈した。有機相を飽和NaHCO3水溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量172mg(71%);1H NMR (CD3OD) 0.90 (d, J = 6.64Hz, 6H), 1.35 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.61 (m, 1H), 4.00 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.23 (m, 2H), 4.39 (m, 6H), 6.90 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.20 (d, J =8.79Hz, 2H), 7.44 (d, J = 8.49Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.75 (s, 1H); MS (ESI) 530.21 (MH+); C26H29N3O2F6 + 0.3 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 56.31; H, 5.28; N, 7.41; 実測値: C, 56.29; H, 5.12; N, 7.48.
【0156】
実施例4
1−(シクロプロピルメチル)−2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化33】

実施例3の一般的手順に従い、中間体23(77mg、0.210mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(42mg、0.210mmol)および亜鉛末(14mg、0.210mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量74mg(73%);1H NMR (CD3OD) 0.47 (m, 2H), 0.63 (m, 2H), 1.27 (m, 1H), 1.38 (t, J = 6.93Hz, 3H), 4.02 (q, J = 6.90Hz, 2H), 4.37 (m, 6H), 4.56 (s, 2H), 6.97 (d, J = 8.59Hz, 2H), 7.28 (d, J =8.59Hz, 2H), 7.60 (d, J = 8.50Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 8.00 (d, J = 8.40Hz, 1H); MS (ESI) 514.22 (MH+); C25H25N3O2F6 + 1.0 TFA + 0.1 H2Oに対する:分析 計算値: C,
51.53; H, 4.20; N, 6.68; 実測値: C, 51.49; H, 4.18; N, 6.55.
【0157】
実施例5
1−(シクロヘキシルメチル)−2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化34】

実施例3の一般的手順に従い、中間体24(95mg、0.227mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(50mg、0.250mmol)および亜鉛末(16mg、0.250mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量72mg(48%);1H NMR (CD3OD) 1.12 (m, 5H), 1.36 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.58 (m, 2H), 1.69 (m, 4H), 4.02 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.23 (d, J = 7.62Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.50 (s, 2H), 6.94 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.24 (d, J =8.79Hz, 2H), 7.56 (d, J = 8.59Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.59Hz, 1H); MS (ESI) 556.47 (MH+); C28H31N3O2F6 + 0.9 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 54.09; H, 4.92; N, 6.35; 実測値: C, 54.12; H, 4.74; N, 6.20.
【0158】
実施例6
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−(2−フラニルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化35】

実施例3の一般的手順に従い、中間体25(106mg、0.270mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(59mg、0.297mmol)および亜鉛末(19mg、0.297mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量78mg(45%);1H NMR (CD3OD) 1.34 (t, J = 7.03Hz, 3H), 3.98 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.46 (s, 2H), 5.48 (s, 2H), 6.31 (m, 2H), 6.86 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.17 (d, J =8.79Hz, 2H), 7.41 (m, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.79 (d, J = 8.59Hz, 1H); MS (ESI) 540.38 (MH+); C26H23N3O3F6 + 0.4 TFAに対する分析 計算値: C, 55.02; H, 4.03; N, 7.15; 実測値: C, 55.22; H, 4.21; N, 6.75.
【0159】
実施例7
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2S)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化36】

実施例3の一般的手順に従い、中間体27(210mg、0.420mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(85mg、0.420mmol)および亜鉛末(27mg、0.420mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量95mg(35%);1H NMR (CD3OD) 1.35 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.78 (m, 1H), 1.99 (m, 1H), 2.13 (m, 2H), 3.22 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 4.00 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.43 (s, 2H), 4.64 (d, J = 6.84Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.22 (d, J =8.79Hz, 2H), 7.49 (d, J = 8.49Hz, 1H), 7.76 (m, 2H); MS (ESI) 543.44 (MH+); C26H28N4O2F6 + 2.2 TFA + 0.3 H2Oに対する分析 計算値: C, 45.71; H, 3.89; N, 7.01; 実測値: C, 45.64; H, 3.74; N, 7.30.
【0160】
実施例8
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化37】

実施例3の一般的手順に従い、中間体26(150mg、0.301mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(60mg、0.301mmol)および亜鉛末(20mg、0.301mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量83mg(42%);1H NMR (CD3OD) 1.35 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.78 (m, 1H), 1.99 (m, 1H), 2.13 (m, 2H), 3.22 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 4.00 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.43 (s, 2H), 4.64 (d, J = 6.84Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.22 (d, J =8.79Hz, 2H), 7.49 (d, J = 8.49Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.40Hz, 1H); MS (ESI) 543.44 (MH+); C26H28N4O2F6 + 2.2 TFA + 0.4 H2Oに対する分析 計算値: C, 45.61; H, 3.90; N, 7.00; 実測値: C, 45.57; H, 3.74; N, 7.30.
【0161】
実施例9
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−(4−ピリジニルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化38】

実施例3の一般的手順に従い、中間体28(130mg、0.320mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(70mg、0.352mmol)および亜鉛末(23mg、0.352mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量30mg(15%);1H NMR (CD3OD) 1.30 (t, J = 7.03Hz, 3H), 3.88 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.41 (s, 2H), 4.64 (d, J = 6.84Hz, 2H), 5.91 (s, 2H), 6.62 (d, J = 8.40Hz, 2H), 7.05 (d, J = 8.59Hz, 2H), 7.28 (d, J = 5.66Hz, 2H), 7.43 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.52 (brs, 2H); MS (ESI) 551.43 (MH+); C27H24N4O2F6 + 2.5 TFAに対する分析 計算値: C, 46.00; H, 3.20; N, 6.71;実測値: C, 46.17; H, 3.11; N, 6.63.
【0162】
実施例10
2−[1−(4−エトキシフェニル)エチル]−1−(4−ピリジニルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化39】

実施例3の一般的手順に従い、中間体28(78mg、0.193mmol)、4−エトキシ−α−メチル−フェニルアセチルクロリド(45mg、0.231mmol)および亜鉛末(15mg、0.231mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量16mg(15%)。1H NMR (CD3OD) 1.29 (t, J = 6.93Hz, 3H), 1.77 (d, J = 7.03Hz, 3H), 3.85 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.37 (m, 5H), 4.50 (m, 1H), 5.67 (d, J = 18.75Hz, 1H), 5.82 (d, J = 18.75Hz, 1H), 6.56 (d, J = 8.79Hz, 2H), 6.96 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.05 (d, J = 6.25Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.40 (brs, 2H); MS (ESI) 565.43 (MH+); C28H26N4O2F6 + 1.6 TFAに対する分析 計算値: C, 50.17; H, 3.72; N, 7.50; 実測値: C, 50.20; H, 3.71; N, 7.44.
【0163】
実施例11
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化40】

実施例3の一般的手順に従い、中間体29(75mg、0.181mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(40mg、0.199mmol)および亜鉛末(13
mg、0.199mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜60%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量70mg(58%)。1H NMR (CD3OD)
1.38 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.47 (m, 5H), 2.02 (m, 2H), 3.24 (m, 3H), 3.90 (m, 2H), 4.03 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.33 (d, J = 7.62Hz, 2H), 4.38 (m, 4H), 4.54 (s, 2H), 6.96 (d, J = 8.59Hz, 2H), 7.28 (d, J =8.59Hz, 2H), 7.58 (d, J = 8.49Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.40Hz, 1H); MS (ESI) 558.48 (MH+); C27H29N3O3F6 + 1.2 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 50.59; H, 4.42; N, 6.02;実測値: C, 50.54; H, 4.47; N, 6.00.
【0164】
実施例12
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2R)−テトラヒドロ−2−フラニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化41】

実施例3の一般的手順に従い、中間体30(88mg、0.220mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(48mg、0.242mmol)および亜鉛末(16mg、0.242mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜60%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量70mg(50%)。1H NMR (CD3OD)
1.38 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.74 (m, 1H), 1.97 (m, 2H), 2.18 (m, 1H), 3.72 (q, J = 7.23Hz, 1H), 3.91 (q, J = 7.42Hz, 1H), 4.03 (q, J= 7.03Hz, 2H), 4.21 (m, 1H), 4.36 (br s, 4H), 4.52 (m, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.67 (m, 1H), 6.97 (d, J = 8.40Hz, 2H), 7.29 (d, J= 8.40Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.59Hz, 1H), 7.76(s, 1H), 8.03 (d, J = 8.59Hz, 1H); MS (ESI) 544.45 (MH+); C26H27N3O3F6 + 1.4 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 48.95; H, 4.11; N, 5.95; 実測値: C, 48.95; H, 3.93; N, 6.00.
【0165】
実施例13
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2S)−テトラヒドロ−2−フラニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化42】

実施例3の一般的手順に従い、中間体31(85mg、0.212mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(46mg、0.233mmol)および亜鉛末(15mg、0.233mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜60%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量70mg(50%)。1H NMR (CD3OD)
1.38 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.74 (m, 1H), 1.95 (m, 2H), 2.18 (m, 1H), 3.72 (q, J = 7.23Hz, 1H), 3.91 (q, J = 7.42Hz, 1H), 4.03 (q, J= 7.03Hz, 2H), 4.21 (m, 1H), 4.38 (brs, 4H), 4.49 (m, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.66 (d, 1H), 6.98 (d, J = 8.40Hz, 2H), 7.29 (d, J= 8.40Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.59Hz, 1H), 7.76(s, 1H), 8.02 (d, J = 8.59Hz, 1H); MS (ESI) 544.45 (MH+); C26H27N3O3F6 + 1.4 TFA + 0.1 H2Oに対する分
析 計算値: C, 49.07; H, 4.09; N, 5.96; 実測値: C, 49.08; H, 4.05; N, 6.11.
【0166】
実施例14
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化43】

実施例3の一般的手順に従い、中間体32(93mg、0.225mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(49mg、0.248mmol)および亜鉛末(16mg、0.248mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜60%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量58mg(38%)。1H NMR (CD3OD)
1.38 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.42 (m, 1H), 1.51 (m, 3H), 1.80 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 3.23 (m, 1H), 3.59 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 4.04 (q, J= 7.03Hz, 2H), 4.30 (brs, 4H), 4.48 (m, 1H), 4.5 (s, 1H), 4.60 (d, J = 8.59Hz, 2H), 6.97 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.27 (d, J = 8.59Hz, 2H), 7.61 (d, J = 8.59Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.59Hz, 1H); MS (ESI) 558.53 (MH+); C27H29N3O3F6 + 1.6 TFAに対する分析 計算値: C, 49.02; H, 4.17; N, 5.68; 実測値: C, 49.12; H, 4.05; N, 5.81.
【0167】
実施例15
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピペリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カ
ルボキサミド
【化44】

実施例3の一般的手順に従い、中間体33(261mg、0.509mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(101mg、0.509mmol)および亜鉛末(33mg、0.509mmol)を、5mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜60%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量121mg(35%)。1H NMR (CD3OD) 1.37 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.45 (m, 1H), 1.58 (m, 1H), 1.65 (m, 1H), 1.88 (brd, 3H), 2.80 (m, 1H), 3.38 (m, 2H), 4.02 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.40 (m, 4H), 4.46 (s, 2H), 4.53 (m, 2H), 6.95 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.79Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.40Hz, 1H); MS (ESI) 557.47 (MH+); C27H30N4O2F6 + 2.1 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 46.87; H, 4.10; N, 7.01; 実測値: C, 46.80; H, 3.90; N, 7.18.
【0168】
実施例16
2−[(5−エトキシ−2−ピリジル)メチル]−1−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化45】

3−アミノ−4−[[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル]アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−ベンズアミド(150mg、0.363mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(151mg、0.399mmol)および5−エトキシ−2−ピリジル酢酸(72mg、0.399mmol)を、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(0.095mL、0.545mmol)を含むDMF(5mL)中でRTで3時間攪拌した。溶剤を濃縮し、残留物をEtOAcに溶解した。有機相を飽和NaHCO3水溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。溶剤を濃縮し、生成物を1,2−ジクロロエタン(3mL)に溶解した。触媒量の濃HCl(11.6M)を加え、この溶液を85℃で3時間攪拌した。溶剤を濃縮し、残留物をEtOAcに溶解した。有機相を飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量131mg(54%)。1H NMR (CD3OD) 1.42 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 1.51 (m, 5H), 2.14 (m, 1H), 3.25 (m, 1H), 3.90 (d, J = 10.94 Hz, 2H), 4.14 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.40 (m, 7H), 4.76 (m, 1H), 7.57 (m, 3H), 7.80 (s, 1H), 8.01 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H); MS (ESI) 559.48 (MH+); C26H28N4O3F6 + 1.6 TFAに対する分析 計算値: C, 47.33; H, 4.03; N, 7.56; 実測値: C, 47.31; H, 4.08; N, 7.60.
【0169】
実施例17
2−[(5−エトキシ−2−ピリジル)メチル]−1−(3−メチルブチル)−N,N−
ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化46】

実施例16の一般的手順に従い、中間体21(180mg、0.469mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(196mg、0.516mmol)および5−エトキシ−2−ピリジル酢酸(93mg、0.516mmol)を用い、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(0.125mL、0.704mmol)を含むDMF(5mL)中で攪拌した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量208mg(69%)。1H NMR (CD3OD) 0.97 (d, J = 6.44 Hz, 6H), 1.40 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 1.58 (m, 2H), 1.70 (m, 1H), 4.12 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.42 (m, 8H), 7.47 (m, 1H), 7.51(d, J = 8.59 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.59Hz, 1H), 8.20 (s, 1H); MS (ESI) 531.48 (MH+); C25H28N4O2F6 + 0.8 TFA + 0.1 H2Oに対する分析 計算値: C, 51.24; H, 4.69; N, 8.99; 実測値: C, 51.30; H, 4.63; N, 8.90.
【0170】
実施例18
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピロリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化47】

2−[[[2−アミノ−4−[[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]アミノ]メチル]−(2R)−1−ピロリジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル(80mg、0.161mmol)、4−エトキシフェニルアセチルクロリド(32mg、0.161mmol)および亜鉛末(11mg、0.161mmol)を、1,2−ジクロロエタン(3mL)中でRTで30分間攪拌した。触媒量の濃HCl(11.6M)を加え、この溶液を85℃で一夜攪拌した。この溶液をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。溶剤を蒸発させた。残留物を、数滴の酢酸および37%HCHO/H2O(1mL、過剰量)を含むMeOH(3mL)に溶解し、次いでNaCNBH3(12mg、0.193mmol)を加えた。この溶液をRTで1時間攪拌した。溶剤を蒸発させ、残留物をEtOAcに溶解した。有機相を飽和NaHCO3水溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結
乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量21mg(20%);1H NMR (CD3OD) 1.36 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 1.82 (m, 1H), 2.01 (m, 2H), 2.94 (s, 3H), 3.18 (m, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 4.00 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.38 (m, 4H), 4.43 (s, 2H), 4.57 (m, 1H), 4.79 (m, 1H), 6.92 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.21 (d, J =8.79 Hz, 2H), 7.46 (d, J = 8.49 Hz, 1H), 7.76 (m, 2H); MS (ESI) 557.50 (MH+); C27H30N4O2F6 + 3.0 TFA + 0.9 H2Oに対する分析 計算値: C, 43.33; H, 3.83; N, 6.12; 実測値: C, 43.33; H, 3.75; N, 6.20.
【0171】
実施例19
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピペリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化48】

2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピペリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド(TFA塩)(50mg、0.637mmol)を、数滴の氷酢酸および過剰量の37%HCHO/H2O(1mL)を含む5mLのTHFに溶解した。NaBH(OAc)3(27mg、1.27mmol)を加え、この溶液をRTで1時間攪拌した。溶剤を蒸発させ、残留物をEtOAcに溶解した。有機相を飽和NaHCO3水溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量32mg(74%);1H NMR (CD3OD) 1.20 (m, 1H), 1.36 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 1.44 (m, 1H), 1.72 (m, 2H), 1.86 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 3.03 (s, 3H), 3.24 (m, 1H), 3.57 (m, 1H), 4.01 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.39 (m, 7H), 6.92 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.44 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.20Hz, 1H), 7.76 (s, 1H); MS (ESI) 571.55 (MH+); C28H32N4O2F6 + 1.5 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 49.96; H, 4.59; N, 7.52; 実測値: C, 49.97; H, 4.55; N, 7.59.
【0172】
実施例20
2−[(5−エトキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化49】

実施例16の一般的手順に従い、中間体26(145mg、0.291mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(125mg、0.320mmol)および5−エトキシ−2−ピリジル酢酸(60mg、0.320mmol)を用い、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(0.085mL、0.495mmol)を含むDMF(5mL)中で攪拌した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量96mg(43%)。1HNMR (CD3OD) 1.40 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 1.99 (m, 1H), 2.12 (m, 1H), 2.23 (m, 1H), 2.38 (m, 1H), 3.39 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 4.12 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.36 (m, 6H), 4.82 (m, 1H), 4.92 (m, 1H), 7.48 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 7.58 (m, 2H), 7.71 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H); MS (ESI) 544.45 (MH+); C25H27N5O2F6 + 2.2 TFA + 0.2 H2Oに対する分析 計算値: C, 44.25; H, 3.74; N, 8.78; 実測値: C, 44.22; H, 3.77; N, 8.78.
【0173】
実施例21
2−[1−(4−エトキシフェニル)エチル]−1−[(2R)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化50】

実施例3の一般的手順に従い、中間体26(100mg、0.200mmol)、4−エトキシ−α−メチル−フェニルアセチルクロリド(46mg、0.230mmol)および亜鉛末(15mg、0.231mmol)を、3mLの1,2−ジクロロエタン中で用いた。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量25mg(19%)。1H NMR (CD3OD) 1.32 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.60 (m, 1H), 1.77 (d, J = 7.03 Hz, 3H), 1.96 (m, 2H), 2.11 (m, 1H), 3.10 (m, 1H), 3.24 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 3.98 (q, J = 7.03Hz, 2H), 4.34 (m, 1H), 4.38 (m, 4H), 4.42 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 6.87 (d, J = 8.40Hz, 2H), 7.15 (m, 2H), 7.41 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.40Hz, 1H), 7.81 (s, 1H); MS (ESI) 557.49 (MH+).
【0174】
実施例22
2−[(5−エトキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピペリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化51】

中間体33(135mg、0.263mmol)、HATU(120mg、0.315mmol)および5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(70mg、0.315mmol)を、DIPEA(0.095mL、0.526mmol)を含む5mLのDMF中でRTで3時間攪拌した。この溶液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。溶剤を蒸発させた。残留物を、触媒量の濃HCl(11.6M)を含む3mLの1,2−ジクロロエタンに溶解し、この溶液を80℃で5時間攪拌した。この溶液をRTに冷却し、次いでジクロロメタンで希釈した。この溶液を飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。溶剤を蒸発させた。残留物を、触媒量の氷酢酸を含む5mLのTHFに溶解した。過剰量の37%HCHO/H2O(1mL)、次いでNaBH(OAc)3(68mg、0.316mmol)を加えた。この溶液をRTで1時間攪拌した。次いでこの溶液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量53mg(25%)。1H NMR (CD3OD) 1.39 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 1.42 (m, 1H), 1.56 (m, 2H), 1.79 (m, 2H), 1.90 (m, 1H), 3.11 (brs, 4H), 3.60 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 4.12 (q, J = 6.90 Hz, 2H), 4.36 (brd, 4H), 4.57 (m, 1H), 4.63 (m, 1H), 4.86 (m, 1H), 5.10 (m, 1H), 7.44 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.53(s, 2H), 7.69 (s, 1H), 7.77 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H); MS ESI: 572.25 (MH+).
【0175】
実施例23
2−[(5−エトキシ−2−ピリジル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピロリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化52】

中間体26(101mg、0.245mmol)、HATU(112mg、0.294mmol)および5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(65mg、0.294mmol)を、DIPEA(0.090mL、0.490mmol)を含むDMF(5mL)中でRTで3時間攪拌した。溶剤を蒸発させた。残留物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。溶剤を蒸発させ、残留物を1,2−ジクロロエタン(3mL)に溶解した。触媒量の濃HCl(11.6M)を加え、次いでこの溶液を80℃で5時間攪拌した。この溶液をRTに冷却し、ジクロロメタンで希釈した。有機相を飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量86mg(45%);1H NMR (CD3OD) 1.39 (t, J = 6.93Hz, 3H), 1.98 (m, 1H), 2.15 (m, 2H), 2.29 (m, 1H), 2.86 (s, 3H), 3.32 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 4.12 (q, J = 6.90Hz, 2H), 4.19 (m, 1H), 4.36 (brs, 5H), 4.81 (m, 1H), 5.02 (m, 1H), 7.47 (d, J = 8.50Hz, 1H), 7.60 (m, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.86 (d, J = 8.59Hz, 1H), 8.23 (s, 1H); MS (ESI) 558.19 (MH+).
【0176】
実施例24
1−(シクロブチルメチル)−2−(4−エトキシベンジル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化53】

実施例16の一般的手順に従い、中間体36(113mg、0.295mmol)、4−エトキシフェニル酢酸(58mg、0.325mmol)、HATU(123mg、0.325mmol)およびDIPEA(0.075mL、0.443mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量118mg(62%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.35 (t, J = 6.84 Hz, 3H), 1.86 (m, 4H), 1.97 (m, 2H), 2.77 (m, 1H), 4.01 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.35 (m, 4H), 4.47 (d, J = 7.03 Hz, 2H), 4.52 (s, 2H), 6.93 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.40 Hz, 1H); MS (ESI) 528.1 (MH+); C26H27N3O2F6 + 0.6TFA + 0.4H2Oに対する分析 計算値: C, 54.17; H, 4.75; N, 6.97; 実測値: C, 54.08; H, 4.69; N, 6.96.
【0177】
実施例25
1−(シクロブチルメチル)−2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化54】

実施例16の一般的手順に従い、中間体36(119mg、0.310mmol)、5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(75mg、0.341mmol)、HATU(130mg、0.341mmol)およびDIPEA(0.110mL、0.620mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量135mg(68%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.40 (t, J = 7.03Hz, 3H), 1.87 (m, 4H), 2.00 (m, 2H), 2.83 (m, 1H), 4.11 (q, J = 6.96 Hz, 2H), 4.37 (brs, 4H), 4.51 (d, J = 7.23 Hz, 2H), 4.72 (d, J = 7.23 Hz, 2H), 7.50 (m, 2H), 7.57 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 7.78 (s, J = 1H), 7.96 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 2.54 Hz, 1H); MS (ESI) 529.1 (MH+); C25H26N4O2F6 + 1.5TFA + 0.2H2Oに対する分析 計算値: C, 47.83; H, 4.00; N, 7.97; 実測値: C, 47.80; H, 4.05; N, 7.93.
【0178】
実施例26
1−(シクロペンチルメチル)−2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化55】

実施例16の一般的手順に従い、中間体37(129mg、0.324mmol)、5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(78mg、0.356mmol)、HATU(135mg、0.356mmol)およびDIPEA(0.115mL、0.648mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量155mg(73%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.30 (m, 2H), 1.40 (t, J = 6.83 Hz, 3H), 1.56 (m, 2H), 1.72 (m, 4H), 2.41 (m, 1H), 4.11 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.38 (m, 4H), 4.43 (d, J = 7.81 Hz, 2H), 4.71 (s, 2H), 7.50 (s, 2H), 7.57 (d, J = 8.79 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H); MS (ESI) 543.1 (MH+); C26H28N4O2F6 + 1.1TFAに対する分析 計算値: C, 50.71; H, 4.39; N, 8.39; 実測値: C, 50.76; H, 4.11; N, 8.36.
【0179】
実施例27
2−(4−エトキシベンジル)−1−[(2S)−ピペリジン−2−イルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化56】

実施例16の一般的手順に従い、中間体35(138mg、0.269mmol)、4−エトキシフェニル酢酸(53mg、0.296mmol)、HATU(112mg、0.296mmol)およびDIPEA(0.050mL、0.404mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量117mg(65%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.36 (t, J = 6.83 Hz, 3H), 1.44 (m, 1H), 1.57 (m, 1H), 1.70 (m, 1H), 1.86 (m, 3H), 2.79 (m, 1H), 3.37 (m, 2H), 4.01 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.39 (m, 4H), 4.44 (s, 2H), 4.53 (m, 2H), 6.92 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 8.29 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.80 (d, J = 8.40 Hz, 1H); MS (ESI) 557.1 (MH+).
【0180】
実施例28
2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−1−(3−フリルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化57】

実施例16の一般的手順に従い、3−アミノ−4−[(3−フリルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(80mg、0.202mmol)、5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(48mg、0.222mmol)、HATU(85mg、0.222mmol)およびDIPEA(0.053mL、0.303mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量55mg(42%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.40 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 4.11 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.88 (s, 2H), 5.56 (s, 2H), 6.25 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.47 (s, 2H), 7.52 (m, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H); MS (ESI) 541.1 (MH+); C25H22N4O3F6 + 1.2TFA + 0.1 H2Oに対する分析 計算値: C, 48.46; H, 3.47; N, 8.25; 実測値: C, 48.50; H, 3.44; N, 8.27.
【0181】
実施例29
2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−1−(3−チエニルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化58】

実施例16の一般的手順に従い、3−アミノ−4−[(3−チエニルメチル)アミノ]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンズアミド(125mg、0.303mmol)、5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(73mg、0.333mmol)、HATU(127mg、0.333mmol)およびDIPEA(0.105mL、0.606mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量137mg(67%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.38 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 4.07 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.90 (s, 2H), 5.65 (s, 2H), 6.86 (d, J = 4.68 Hz, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.38 (m, 3H), 7.45 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 8.12 (s, 1H); MS (ESI) 557.0 (MH+); C25H22N4O2SF6 + 0.7 TFA + 0.5 H2Oに対する分析 計算値: C, 49.13; H, 3.70; N, 8.68; 実測値: C, 49.08; H, 3.75; N, 8.65.
【0182】
実施例30
1−(シクロヘキシルメチル)−2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化59】

実施例16の一般的手順に従い、中間体24(111mg、0.270mmol)、5−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(65mg、0.297mmol)、HATU(113mg、0.297mmol)およびDIPEA(0.120mL、0.675mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量109mg(60%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.12 (m, 5H), 1.38 (t, J = 6.93 Hz, 3H), 1.59 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 1.68 (m, 2H), 1.78 (m, 1H), 4.10 (q, J = 6.90 Hz, 2H), 4.28 (d, J = 7.62 Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.70 (d, J = 7.23 Hz, 1H), 4.88 (m, 1H), 7.50 (m, 2H), 7.55 (dd, J = 1.37, 8.59 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.93 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 2.73 Hz, 1H); MS (ESI) 556.7 (MH+); C27H30N4O2F6 + 2.1TFA + 0.1 H2Oに対する分析 計算値: C, 46.97; H, 4.08; N, 7.02; 実測値: C, 46.95; H, 4.12; N, 7.07.
【0183】
実施例31
1−(シクロヘキシルメチル)−2−[(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化60】

実施例16の一般的手順に従い、中間体24(140mg、0.340mmol)、4−イソプロポキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩・2LiCl(120mg、0.374mmol)、HATU(145mg、0.374mmol)およびDIPEA(0.175mL、1.02mmol)を、5mLのDMF中で用いた。最終脱水生成物を逆相HPLCにより20〜80%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量80mg(35%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.10 (m, 6H), 1.30 (d, J = 6.05 Hz, 6H), 1.57 (m, 2H), 1.62 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.74 (m, 1H), 4.23 (d, J = 7.62 Hz, 2H), 4.36 (m, 4H), 4.64 (m, 2H), 7.44 (s, 2H), 7.50 (dd, J = 1.37, 8.40 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.59 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H); MS (ESI) 571.2 (MH+); C28H32N4O2F6 + 0.6TFA + 0.2 H2Oに対する分
析 計算値: C, 54.58; H, 5.18; N, 8.72; 実測値: C, 54.55; H, 5.18; N, 8.67.
【0184】
実施例32
2−(4−エトキシベンジル)−1−[(4−メチルモルホリン−3−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化61】

実施例22の一般的手順に従い、中間体34(135mg、0.262mmol)、4−エトキシフェニル酢酸(57mg、0.314mmol)、HATU(120mg、0.314mmol)およびDIPEA(0.091mL、0.524mmol)を、5mLのDMF中で用いた。還元的アミノ化段階は、NaBH(OAc)3(111mg、0.525mmol)を用いて5mLのTHF中で行った。最終生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量103mg(57%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.34 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 3.03 (s, 3H), 3.20 (m, 1H), 3.54 (m, 4H), 3.91 (m, 2H), 4.00 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.35 (m, 4H), 4.40 (s, 2H), 4.72 (m, 2H), 6.92 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.19 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.75 (m, 2H); MS (ESI) 573.2 (MH+); C27H30N4O3F6 + 1.8 TFAに対する分析 計算値: C, 47.25; H, 4.12; N, 7.20; 実測値: C, 47.22; H, 4.00; N, 7.44.
【0185】
実施例33
2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−1−[(4−メチルモルホリン−3−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化62】

実施例22の一般的手順に従い、中間体34(135mg、0.262mmol)、5
−エトキシ−2−ピリジル酢酸塩酸塩(68mg、0.314mmol)、HATU(120mg、0.314mmol)およびDIPEA(0.091mL、0.524mmol)を、5mLのDMF中で用いた。還元的アミノ化段階は、NaBH(OAc)3(111mg、0.525mmol)を用いて5mLのTHF中で行った。最終生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量46mg(26%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.38 (t, J = 7.03 Hz, 3H), 3.17 (s, 3H), 3.33 (m, 1H), 3.67 (m, 2H), 3.74 (m, 1H), 3.98 (m, 4H), 4.10 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.35 (brs, 4H), 4.98 (m, 2H), 7.43 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.51 (s, 2H), 7.68 (s, 1H), 7.78 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 8.21 (s, 1H); MS (ESI) 574.2 (MH+).
【0186】
実施例34
2−(4−エトキシベンジル)−1−{[(2S)−1−メチルピペリジン−2−イル]メチル}−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化63】

実施例22の一般的手順に従い、中間体35(288mg、0.561mmol)、4−エトキシフェニル酢酸(120mg、0.673mmol)、HATU(255mg、0.673mmol)およびDIPEA(0.145mL、0.842mmol)を、10mLのDMF中で用いた。還元的アミノ化段階は、NaBH(OAc)3(235mg、1.12mmol)を用いて5mLのTHF中で行った。最終生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量257mg(67%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.21 (m, 1H), 1.34 (t, J = 6.93 Hz, 3H), 1.47 (m, 1H), 1.72 (m, 2H), 1.83 (m, 1H), 2.96 (m, 1H), 3.01 (s, 3H), 3.22 (m, 1H), 3.55 (m, 1H), 4.00 (q, J = 7.03 Hz, 2H), 4.37 (m, 5H), 4.40 (s, 2H), 4.86 (m, 1H), 6.92 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.20 (d, J = 8.59 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.72 (m, 1H), 7.75 (s, 1H); MS (ESI) 571.2 (MH+); C28H32N4O2F6 + 1.8 TFA + 0.3 H2Oに対する分析 計算値: C, 47.07; H, 4.24; N, 6.78; 実測値: C, 47.03; H, 4.20; N, 6.93.
【0187】
実施例35
2−(4−イソプロポキシベンジル)−1−{[(2R)−1−メチルピペリジン−2−イル]メチル}−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド
【化64】

実施例22の一般的手順に従い、中間体33(124mg、0.242mmol)、4−イソプロポキシフェニル酢酸(52mg、0.266mmol)、HATU(102mg、0.266mmol)およびDIPEA(0.065mL、0.363mmol)を、5mLのDMF中で用いた。還元的アミノ化段階は、NaBH(OAc)3(105mg、0.484mmol)を用いて5mLのTHF中で行った。最終生成物を逆相HPLCにより10〜50%CH3CN/H2Oを用いて精製し、次いで凍結乾燥して、表題の化合物を相当するTFA塩として得た。収量112mg(66%);1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.19 (m, 1H), 1.26 (d, J = 6.05 Hz, 6H), 1.34 (m, 1H), 1.45 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.81 (m, 1H), 2.96 (m, 1H), 3.01 (s, 3H), 3.56 (m, 1H), 4.36 (m, 5H), 4.40 (s, 2H), 4.56 (dt, J = 6.05 Hz, 1H), 4.88 (m, 1H), 6.90 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.20 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.45 (dd, J = 1.37, 8.59 Hz, 1H), 7.74 (m, 2H); MS (ESI) 585.2 (MH+); C29H34N4O2F6 + 2.3 TFA + 0.1 H2Oに対する分析 計算値: C, 47.55; H, 4.34; N, 6.60; 実測値: C, 47.51; H, 4.33; N, 6.74.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

の化合物またはその製薬上許容される塩。
上記式(I)中、
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Zは、O=およびS=から選択され;
1は、C1-10アルキル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC1-10アルキル;C2-10アルケニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルケニル;C2-10アルキニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルキニル;R34N−C1-6アルキル;R34NC(=O)−C1-6アルキル;R3O−C1-6アルキル;R3OC(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)NR3−C1-6アルキル;R34NSO2−C1-6アルキル;R3CSO2N(R4)−C1-6アルキル;R34NC(=O)N(R5)−C1-6アルキル;R34NSO2N(R5)−C1-6アルキル;アリール−C1-6アルキル;アリール−C(=O)−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたアリール−C1-6アルキル;置換されたアリール−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;およびC1-10ヒドロカルビルアミノから選択され;
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;
3、R4およびR5は、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【請求項2】
F1およびRF2が独立して、−F、−Cl、−Br、−NO2、−CN、−OH、−CHO、−C(=O)−R’および−OR’から選択される1個またはそれ以上の基で置換されたC1-6アルキルであり、ここで、R’はC1-3アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
F1およびRF2が、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CHFCF3、−CHFCHF2、−CHFCH2F、−CF2CF3、−CF2CH3、−CF2CH2F、−CF2CHF2、−CCl3、−CH2CCl3、−CH2CHCl2、−CH2CBr3、−CH2CHBr2、−CH2NO2、−CH2CH2NO2、−CH2CN、−CH2CH2CN、および−CH2CH2OCH3から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
F1およびRF2が独立して、少なくとも30重量%のフッ素を含むC1-6基であり、そしてZがO=である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
1が、C1-10アルキル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC1-10アルキル;C2-10アルケニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルケニル;C2-10アルキニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルキニル;R34N−C1-6アルキル;R34NC(=O)−C1-6アルキル;R3O−C1-6アルキル;R3OC(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)NR3−C1-6アルキル;R34NSO2−C1-6アルキル;R3CSO2N(R4)−C1-6アルキル;R34NC(=O)N(R5)−C1-6アルキル;R34NSO2N(R5)−C1-6アルキル;アリール−C1-6アルキル;アリール−C(=O)−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたアリール−C1-6アルキル;置換されたアリール−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;およびC1-10ヒドロカルビルアミノから選択され;
2が、C1-6アルキル、少なくとも1個のフッ素で置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、少なくとも1個のフッ素で置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、少なくとも1個のフッ素で置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;
3、R4およびR5が、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;そして
Xが、−NR6−、−C(=O)−、−CH2−CH2−、−CH=CH−、−O−、−C(R6)(R7)−、および−S(O)n−から選択され、ここで、nは0、1または2であり、R6およびR7は独立して、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、−OH、または−Hである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
1が、C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;アリール−C1-6アルキル;アリールがC1-6アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたアリール−C1-6アルキル;R89NC1-6アルキル;R8OC1-6アルキル;シクロアルキル−C1-6アルキル;ヘテロシクロアルキル−C1-6アルキル;ヘテロシクロアルキルがC1-8アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロシクロアルキル−C1-6アルキル;C1-6アルキルアリール;C1-6アルキル−C(=O)−;C6-8アリール−C(=O)−;C4-8ヘテロアリール−C(=O)−;ヘテロアリール−C1-6アルキル;ヘテロアリールがC1-6アルキル、アセトキシメチル、ニトロおよびハロゲンから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロアリール−C1-6アルキル;およびRN1-6アルキルから選択され;
2が、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH32、C3-6シクロアルキル、−CH2CF3、−CHF2、−CF3およびアリールから選択され;
Nが、ピリジル環上の窒素原子が酸化された状態(N+−O-)にある酸化されたピリジルであり;
Arが、アリーレン;ヘテロアリーレン;C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシから選択される少なくとも1個の基で置換されたアリーレン;およびC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシから選択される少なくとも1個の基で置換されたヘテロアリーレンから選択され;そして
8およびR9が独立して、−HおよびC1-6アルキルから選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
アリーレンがパラ−アリーレンであり、そしてヘテロアリーレンが6員環パラ−ヘテロアリーレンおよび5員環メタ−ヘテロアリーレンから選択される、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
1が、エチル、プロピル、アリル、イソペンチル、ベンジル、ジメチルアミノエチル、4−ピリジルメチル、2−ピリジルメチル、1−ピロリルエチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−ピロリジルメチル、3−ピロリジルメチル、N−メチル−2−ピロリジルメチル、N−メチル−3−ピロリジルメチル、2−ピペリジルメチル、3−ピペリジルメチル、4−ピペリジルメチル、N−メチル−2−ピペリジルメチル、N−メチル−3−ピペリジルメチル、N−メチル−4−ピペリジルメチル、3−チエニルメチル、2−テトラヒドロフラニルメチル、3−テトラヒドロフラニルメチル、2−テトラヒドロピラニルメチル、3−テトラヒドロピラニルメチル、4−テトラヒドロピラニルメチル、(2−ニトロチオフェン−5−イル)メチル、(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル、(5−(アセトキシメチル)−2−フラニル)メチル、(2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1−イル)メチル、および5−(2−メチルチアゾリル)から選択され;
2が、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH32、−CH2CF3、−CF3、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択され;
F1およびRF2が−CH2CF3であり、そしてZがO=であり;
Arが、パラ−アリーレン;C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシで置換されたパラ−アリーレン;6員環パラ−ヘテロアリーレン;およびC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシから選択される基で置換された6員環パラ−ヘテロアリーレンから選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
F1およびRF2が−CH2CF3であり、そしてZがO=であり;
2が−CH2CH3であり;
Arがパラ−フェニレンおよびパラ−ピリジレンから選択され;そして
Xが−CH2−および−CH(CH3)−から選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
下記の化合物:
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−(3−メチルブチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
1−(シクロプロピルメチル)−2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−N,N−
ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
1−(シクロヘキシルメチル)−2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−N,N−
ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−(2−フラニルメチル)−N,N−ビ
ス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2S)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−(4−ピリジニルメチル)−N,N−
ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[1−(4−エトキシフェニル)エチル]−1−(4−ピリジニルメチル)−N,
N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2R)−テトラヒドロ−2−フラニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2S)−テトラヒドロ−2−フラニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピペリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシ−2−ピリジル)メチル]−1−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−(3−メチルブチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピロリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(4−エトキシフェニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピペリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−[(2R)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾー
ル−5−カルボキサミド;
2−[1−(4−エトキシフェニル)エチル]−1−[(2R)−2−ピロリジニルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピペリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシ−2−ピリジニル)メチル]−1−[[(2R)−1−メチル−2−ピロリジニル]メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
1−(シクロブチルメチル)−2−(4−エトキシベンジル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
1−(シクロブチルメチル)−2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
1−(シクロペンチルメチル)−2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カ
ルボキサミド;
2−(4−エトキシベンジル)−1−[(2S)−ピペリジン−2−イルメチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−1−(3−フリルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−1−(3−チエニルメチル)−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カル
ボキサミド;
1−(シクロヘキシルメチル)−2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カ
ルボキサミド;
1−(シクロヘキシルメチル)−2−[(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−
5−カルボキサミド;
2−(4−エトキシベンジル)−1−[(4−メチルモルホリン−3−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カ
ルボキサミド;
2−[(5−エトキシピリジン−2−イル)メチル]−1−[(4−メチルモルホリン−3−イル)メチル]−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズ
イミダゾール−5−カルボキサミド;
2−(4−エトキシベンジル)−1−{[(2S)−1−メチルピペリジン−2−イル]メチル}−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミダゾール−5−カルボキサミド;
2−(4−イソプロポキシベンジル)−1−{[(2R)−1−メチルピペリジン−2−イル]メチル}−N,N−ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ベンズイミ
ダゾール−5−カルボキサミド
から選択される、請求項1に記載の化合物、およびその製薬上許容される塩。
【請求項11】
医薬として使用するための、請求項1〜10の何れか1項に記載の化合物。
【請求項12】
疼痛を治療するための医薬の製造における、請求項1〜10の何れか1項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
癌を処置するための医薬の製造における、請求項1〜10の何れか1項に記載の化合物の使用。
【請求項14】
多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、移植片拒絶反応またはアルツハイマー病を処置するための医薬の製造における、請求項1〜10の何れか1項に記載の化合物の使用。
【請求項15】
請求項1〜10の何れか1項に記載の化合物および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項16】
治療が必要な温血動物に、請求項1〜10の何れか1項に記載の化合物の治療有効量を投与する段階を含む、温血動物の疼痛を治療する方法。
【請求項17】
式(II):
【化2】

で表される化合物をR2OArXCOAと反応させる段階を含む、化合物の製造方法。
上記式(II)中、
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Zは、O=およびS=から選択され;
1は、C1-10アルキル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC1-10アルキル;C2-10アルケニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルケニル;C2-10アルキニル;ハロゲン、シアノ、アセトキシメチルおよびニトロの少なくとも1個で置換されたC2-10アルキニル;R34N−C1-6アルキル;R34NC(=O)−C1-6アルキル;R3O−C1-6アルキル;R3OC(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)−C1-6アルキル;R3C(=O)NR3−C1-6アルキル;R34NSO2−C1-6アルキル;R3CSO2N(R4)−C1-6アルキル;R34NC(=O)N(R5)−C1-6アルキル;R34NSO2N(R5)−C1-6アルキル;アリール−C1-6アルキル;アリール−C(=O)−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C1-6アルキル;ヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたアリール−C1-6アルキル;置換されたアリール−C(=O)−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C1-6アルキル;置換されたヘテロシクリル−C(=O)−C1-6アルキル;およびC1-10ヒドロカルビルアミノから選択され;
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;
3、R4およびR5は、−H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、および2価のC1-6基であって別の2価のC1-6基と一緒になって環の一部を形成するものから独立して選択され;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Aは、−OH、−Cl、−Br、および−Iから選択され;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。
【請求項18】
式(III):
【化3】

で表される化合物をホルムアルデヒドと反応させる段階を含む、化合物の製造方法。
上記式(III)中、
rおよびsは、0、1および2から選択され;
10は、C1-6アルキレン、−O−、および−NR11−から選択され、ここで、R11
1-6アルキルであり;
F1およびRF2は独立して、電子吸引基であり;
Xは、それに結合する基を1または2原子だけ隔てる2価のC1-10基であり;
Arは、2価のC4-12芳香族基であり;
2は、C1-6アルキル、置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、置換されたC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、置換されたC2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、置換されたC3-6シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、C5-6ヘテロアリール、および置換されたC5-6ヘテロアリールから選択され;そして
Yは、−CH=および−N=から選択される。

【公表番号】特表2006−505568(P2006−505568A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545139(P2004−545139)
【出願日】平成15年10月15日(2003.10.15)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001604
【国際公開番号】WO2004/035548
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】