説明

日本語入力方法および装置,ならびに日本語入力装置用プログラムおよび同プログラムを記録した媒体

【目的】スムーズな仮名の入力を図る。
【構成】初期状態において,2つの表示領域の上半部31L,31Rに,五十音図の第1段の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示し,左の上半部31Lに表示される仮名のうちのいずれかが入力器によって選択されると,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,右の半部32Rに表示し,この右の半部32Rで選択された仮名の入力を受付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,日本語入力方法および装置,ならびに日本語入力装置用プログラムおよび同プログラムを記録した媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータにおける一般的な文字入力装置はハードウェア・キーボードであるが,家庭用ゲーム機では,通常,ユーザはゲーム用コントローラ・パッドを用いて文字を入力している。
【特許文献1】特開2002−268818号公報
【0003】
この特許出願公開公報に記載の文字入力装置および方法では,表示画面上に二重の円環を表示し,かつこれらの円環を中心から放射状にのびる線により区分し,外側の円環の各区分には五十音の各行の頭文字を表わし,内側の円環の各区分には選択された行頭文字のグループに属する母音を表示している。
【0004】
しかしながら,文字を円環に配置していることと,二重の円環を用いているので,ユーザが直感的に目的の文字の位置を探すのが難しいという問題がある。
【発明の開示】
【0005】
この発明は,ユーザの持つ感覚にできるだけ近づけた文字の配置により,スムーズに入力が可能な日本語入力方法および装置,ならびに日本語入力装置用プログラムおよび同プログラムを記録した媒体を提供することを目的とする。
【0006】
この発明による日本語入力方法は,少なくとも1つの表示装置と少なくとも2つの入力器を用意し,表示装置の表示画面上に,上記2つの入力器に対応して少なくとも2つの表示領域を互いに離して設け,初期状態において,上記2つの表示領域のそれぞれの半部の一方に,五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示し,上記表示領域の半部の一方に表示される仮名のうちのいずれかが,上記入力器の一方によって選択されたことに応答して,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,上記の選択された仮名を表示する表示領域とは別の表示領域の半部の他方に表示し,上記表示領域の半部の他方に表示された仮名のうちのいずれかが上記入力器の他方によって選択されたことに応答して,上記表示領域の半部の他方で選択された仮名の入力を受付けるものである。
【0007】
この発明による日本語入力装置は,互いに離隔した少なくとも2つの表示領域の表示が可能な表示装置,上記表示装置の2つの表示領域のそれぞれに対応し,各表示領域のそれぞれの半部において少なくとも位置の異なる5箇所を指示することが可能な少なくとも2つの入力器,および上記表示装置における表示の制御と上記入力器から与えられる信号の処理を行う制御装置を備えているものである。そして,上記制御装置は,初期状態において,上記表示装置における2つの表示領域のそれぞれの半部の一方に,五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示するよう制御する初期表示制御手段,上記表示領域の半部の一方に表示される仮名のうちのいずれかが,上記入力器の一方によって選択されたことに応答して,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,上記の選択された仮名を表示する表示領域とは別の表示領域の半部の他方に表示するよう制御する展開表示制御手段,および上記表示領域の半部の他方に表示された仮名のうちのいずれかが上記入力器の他方によって選択されたことに応答して,上記表示領域の半部の他方で選択された仮名の入力を受付ける仮名入力受付手段を備えている。
【0008】
五十音図とは,一般に,五十音を声音の種類によって縦,横に(五段十行に)規則的に並べたもの,すなわち子音を同じくするものを同じ行に,母音を同じくするものを同じ段に配置したものを意味するが,この明細書においては,五十音には「ん」も含むものとする。また,この明細書では,必要に応じて(表示および入力が実際に可能である限り),五十音図には,これを拡張して,濁音(または濁点),半濁音(または半濁点),拗音,撥音,その他の特殊文字または特殊記号を含ませてもよいものとする。もっとも,これらの濁音(濁点),半濁音(半濁点),拗音,撥音,特殊文字,特殊記号は,後述する実施態様のように,別の入力の仕方によって入力させるようにしてもよい。五十音には,当然,平仮名,片仮名が含まれる。
【0009】
五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつとは,最も典型的には,「あ」の段であれば,左半分は「あかさたな」,右半分は「はまやらわ」である。一段分とは,「あ」の段とは限らず,「い」,「う」,「え」,「お」のいずれの段でもよい。五十音図の10行を左5行,右5行に分けることのみならず,左4行,右6行または左6行,右4行等に分けてもよく,これらを一段分の仮名の左右半分ずつという。上述した濁音(濁点)ないし特殊記号等を五十音に含めた場合には,五十音図は横方向に10行を超えるので,行数をほぼ半分に左右に分けてこれらを左右半分とすればよい。半分とは約半分を含む。
【0010】
五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつは,一列に表示するとよい。一列とは一直線上のみならず,円弧,半円等に沿って並べることも含む。
【0011】
表示装置の表示領域の半部とは,表示領域をそのほぼ中心を通る線で半分ずつに2分して得られる各部をいう。最も一般的には表示領域の2分の仕方には,表示領域をほぼ横方向に延びる線で上下に分けるやり方(これにより形成された半部を上,下半部という),ほぼ縦方向に延びる線で左右に分けるやり方(これにより形成された半部を左,右半部という)がある。
【0012】
表示画面上における上下(上半分,下半分)とは,表示画面が鉛直またはこれに近い状態で配置されている場合には文字通り上下を意味し,表示画面が水平またはこれに近い状態で配置されている場合には,ユーザ(操作者)から遠い方(むこう,あちら)を上,ユーザに近い方(手前,こちら)を下とするものとする。左右とは文字通りユーザからみて左右をいう。
【0013】
表示装置に表示される五十音図の一段分の左右半分ずつに対応させて,2つの入力器も左右に配置することが好ましいが,2つの入力器の配置はユーザの使い勝手に依る。また,表示領域の上下半部に対応させて入力器にも上下の領域を定義することが好ましい。この場合に,表示領域の上下の定義にあわせて,ユーザから遠い方(むこう)を上,ユーザに近い方(手前)を下とするとよい。
【0014】
上記入力器は,要するに,表示装置における表示領域に対応して,その表示領域の各半部において,少なくとも5つの異なる方向または位置の選択入力が可能で,各半部に対応する領域と,5つの異なる方向または位置を識別可能に表わす信号を出力できるものであればよい。2つの入力器は一つのケース,ハウジング,ボディ,本体,筐体等に収められ,または一体化していてもよい。もちろん,2つの入力器は別個独立のケース,ハウジング,ボディ等を有するものでもよい。
【0015】
たとえば,家庭用ゲーム機のコントロール・パッドを用いることができる。このコントロール・パッド(又は,コントローラ・パッド)は上記2つの入力器を含み,上下の各領域内において少なくとも5つの異なる方向に傾けるまたは回転させることが可能な2つのスティックまたはボールを有し,これらのスティックまたはボールの少なくとも傾き方向または回転方向を識別可能に表わす信号を出力するものである。2つのスティックまたはボールは2つのボディにそれぞれ設けてもよい。
【0016】
表示装置と入力器を兼用することもできる。たとえば,上記表示装置が,その表示領域がタッチパネルにより実現され,仮名が表示され,タッチされた箇所を識別可能に表わす信号を出力することにより上記入力器を兼ねている態様もこの発明に含まれる。
【0017】
表示装置は1つとは限らない。たとえば2つの表示領域をそれぞれ別個の表示装置に表示してもよい。
【0018】
日本語を理解できる殆どすべての人が五十音図を知っており,五十音図における仮名の配置のイメージを持っている。この発明によると,五十音図における一段分の仮名を左右半分ずつに分けて表示しているので,これにより一方の入力器を用いて,入力したい仮名の子音を選択できる。子音が選択されると,選択された仮名が属する行のすべての文字が表示されるから,その中から所望の文字を他方の入力器を用いて最終的に選択することができる。このようにして,2つの入力器を用いて(好ましくは両手で)所望の仮名の入力が可能となる。慣れ親しんでいる五十音図における仮名の配置を表示に利用しているから感覚的に違和感がなくスムーズで正確な入力が期待できる。五十音図に「ん」や濁音,濁点等が含まれるなどの多少の変更ないしは追加があっても,入力操作に大きな障害とはならない。
【0019】
選択した仮名の確定は,入力器の構造にも依るが,入力器を初期状態に戻すことによって入力してもよいし,別途用意した確定のボタンを用いて入力してもよい。
【0020】
この発明は家庭用ゲーム機における日本語入力のみならず,コンピュータを含む機器のより簡便な入力方法又は装置として利用可能であり,たとえば福祉機器への応用も期待できる。
【0021】
濁音(濁点),半濁音(半濁点),拗音,撥音,特殊文字,特殊記号等(これらをまとめて記号等という)のうちのいずれか一もしくは複数または全部を上記表示装置および入力器を用いて五十音図とは別の形態で入力するようにしてもよい。
【0022】
この場合には,上記日本語入力装置において,上記制御装置の展開表示制御手段は,上記2つの入力器からの特定の入力信号に応答して記号等を上記表示装置の表示領域に表示するよう制御するものとなる。そして,上記制御装置にはさらに,上記記号等の入力に応答して上記仮名入力受付手段が直前に受付けた仮名を変換する変換手段が備えられる。
【0023】
この発明はさらに,上記制御装置の動作を制御するプログラム,および同プログラムを記録した媒体も提供している。
【0024】
このプログラムは,制御装置が,初期状態において,上記表示装置における2つの表示領域のそれぞれの半部の一方に,五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示するよう制御し,上記表示領域の半部の一方に表示される仮名のうちのいずれかが,上記入力器の一方によって選択されたことに応答して,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,上記の選択された仮名を表示する表示領域とは別の表示領域の半部の他方に表示するよう制御し,上記表示領域の半部の他方に表示された仮名のうちのいずれかが上記入力器の他方によって選択されたことに応答して,上記表示領域の半部の他方で選択された仮名の入力を受付けるように動作するように制御するものである。
【実施例】
【0025】
図1は家庭用ゲーム装置の全体を示している。このゲーム装置はテレビを表示装置3として利用する。ゲーム装置はテレビ(表示装置)3と,制御装置(または信号処理装置,ゲーム機本体もしくはゲーム装置本体)2と,入力装置(コントロール・パッド)1とを含む。
【0026】
図2は入力装置の詳細を示している。入力装置1は2つのスティック11L,11R(入力器)を含む。これらのスティック11L,11Rは常時は(操作されないときには)直立姿勢にあり,ユーザによる操作によってあらゆる方向に傾動自在で,スティック11L,11Rの上,下の領域(スティックの傾動に関しては,上述のように上とはユーザから遠い方,あちらを意味し,下とはユーザの手前,こちらを意味する)において,少なくとも5方向の識別可能な傾きが検知され,その傾き(直立,上,下の傾きを含む)を表わす信号が入力装置1から出力される。入力装置1には,その他の各種ボタン12L,12R,13〜16,等(図示を省略したボタンもありうる)が設けられている。
【0027】
図3はゲーム装置の電気的構成を示している。制御装置2にはCPUを含む中央処理装置21が設けられている。ゲーム・プログラム,後述する日本語入力プログラム,その他のプログラムはCD−ROM等の記録媒体に記録されており,媒体入出力処理装置23によってこれらのプログラムが読取られ,記憶装置24に展開されて記憶される。中央処理装置21はこれらのプログラムにしたがって,ゲームの処理,日本語入力処理,その他の処理を実行する。
【0028】
入力装置1において,スティック11L,11Rが傾いたこと,その傾きの方向または角度が検出され,これらの傾きを表わす信号は入力装置1から入力処理装置22に与えられる。入力処理装置22は入力装置1から入力する信号を中央処理装置21が処理可能な,または処理するのに適した形態の信号に変換して中央処理装置21に与える。入力処理装置22はまた入力装置1の各種ボタン12L,12R,13〜16からの信号も中央処理装置21に与える。入力処理装置22,中央処理装置21または記憶装置24には,後述する日本語入力処理で用いられるバッファ(図示略)が設けられている。
【0029】
ゲームの進行,日本語入力処理その他の処理に伴って表示すべき画像を表わすデータは,記憶装置24に記憶されているか,または記憶装置24において生成され,中央処理装置21の制御の下に表示処理装置25でテレビ(表示装置)3への表示に適した信号に変換されてテレビ3に与えられる。したがって,テレビ(表示装置)3の画面には後述する表示領域の画像を含む画像が表示される。これらの処理に伴って出力される音声,音響等も音響処理装置26で音響信号に変換され,テレビ3に内蔵されたスピーカ33に与えられ,スピーカ33から音響が出力する。
【0030】
以下,日本語入力処理の側面からゲーム装置の動作について説明し,ゲームのための処理についての説明を省略する。
【0031】
図4は五十音図の一例を示している。五十音図とは,一般には,五十音を音声の種類によって縦,横に(五段十行に)規則的に並べたもの,すなわち子音を同じくするものを同じ行に,母音を同じくするものを同じ段(または列)に配置したものを意味するが,この実施例においては,わ行の空いている場所に「ん」を配置し,「ん」も五十音図に含めるものとする。五十音図は平仮名,片仮名のいずれでもよく,両方のものがあってもよい。後述する濁点,半濁点,その他の特殊文字や特殊記号も五十音図の空いている場所に配置してもよい。または11行以上の行をもつ五十音図を作成して,11行目,12行目などに濁点,半濁点,その他の特殊文字,特殊記号も配置してもよい。
【0032】
これに代えて,図5に示すように,濁点,半濁点,その他の特殊文字や特殊記号のために,記号等図を別に作成してもよい。この実施例における記号等図には,「読」と「濁」と「特」の3つの項目の行を設けている。そして,「読」の項目の行の2,3,4段目に,句点「。」,「スペース」,読点「、」をそれぞれ配置している。「スペース」とは直前に入力された(入力が確定した)文字の次に一字分空ける処理を意味する。「濁」の項目の行には,2,3,4段目に濁点「゛」,「小」および半濁点「゜」をそれぞれ配置している。濁点または半濁点は直前に入力された(入力が確定した)文字(仮名)に濁点または半濁点をつけて,濁音または半濁音にする処理を意味する。「小」とは,直前に入力された(入力が確定した)文字を小さくする処理を意味する。「特」の項目の行には,その2,3,4,5段目に,星印「*」,丸カッコ「(」,「)」および中点「・」がそれぞれ配置されている。以上の他にも,文書入力のために必要な文字,記号を設けることができるのはいうまでもない。
【0033】
図6は制御装置2内の記憶装置24のデータ構造を示している。記憶装置24内には,上述した五十音図(平仮名用,片仮名用のいずれか,または両方)と記号等図に含まれる文字(仮名),記号等を表わすデータ(コードおよび必要ならば表示データ)が,行と段を識別可能な形で記憶されている。また,入力装置1の左スティック11L,右スティック11Rの前回と今回の状態を表わすデータを記憶するエリアが設けられている。これらのスティックの状態を表わすデータとは,傾いているかどうか(直立姿勢かどうか),傾いている領域は上か下か,上,下の各領域における傾き角度を含む。これらのスティック11L,11Rの状態はキースキャン・ルーチンまたは後述する処理ルーチンを短い周期で繰返すことにより検知される。今回とは最も新しい検知データを示し,前回はその直前のルーチンにおける検知データを示す。前回データと今回データとを比較することにより,スティックの動き(動いたか(傾いたか),元の直立姿勢に戻ったか)などが判別できる。
【0034】
記憶装置24にはさらに,後述する日本語入力処理により入力された(入力が確定した)文字を表わすデータを入力の順に記憶する入力文字列記憶エリアが設けられている。この記憶エリアに記憶される文字列は,漢字に変換される前の文字データでも,変換後の文字データでもどちらでもよい。
【0035】
図17または図18に示すように,表示装置3の表示画面3Aには,2つの表示領域30Lと30Rが互いに離れた位置に設定されている。これらの表示領域は表示画像データによって規定されるもので,当然に任意に変更しうる。左表示領域30Lは上半部31Lと下半部32Lに分けられる。同じように右表示領域30Rも上半部31Rと下半部32Rに分けられる。上半部31L,31Rは上に凸の半円環状の領域であり,下半部32L,32Rは下に凸の半円環状の領域である。
【0036】
五十音図における仮名の入力の初期状態においては,図17に示すように,各表示領域30L,30Rの上半部が等角度間隔で5つの区画にそれぞれ区分され,これらの区画に五十音図の第1段(「あ」の段)の仮名が左右半分ずつ表示される。すなわち,左表示領域30Lの上半部31Lには「あかさたな」の各文字が,右表示領域30Rの上半部31Rには「はまやらわ」の各文字がそれぞれ表示される。これが初期画面である。
【0037】
図18に破線で示すように,各表示領域30L,30Rの下半部32L,32Rも同じように等角度間隔で5つの区画にそれぞれ区分され,これらの区画には,表示領域の上半部において指定(選択)された文字が属する行の5つの文字が表示される(これを展開表示という)。この展開表示においては,上半部と下半部とが逆になる。すなわち,左表示領域30Lの上半部31Lにおいて特定の文字が指定されたときに,その指定された文字の属する行の5つの文字は右表示領域30Rの下半部32Rに展開表示される。たとえば図18において,左表示領域30Lの上半部31Lで「あ」が指定されると,「あ」の行の5つの文字「あいうえお」が右表示領域30Rの下半部32Rに展開表示される(図20も参照)。逆に,右表示領域30Rの上半部31Rにおいて特定の文字が指定されたときに,その指定された文字の属する行の5つの文字は左表示領域30Lの下半部32Lに展開表示される。たとえば図18において,右表示領域30Rの上半部31Rで「ま」が指定されると,「ま」の行の5つの文字「まみむめも」が左表示領域30Lの下半部32Lに展開表示される(図22を参照)。
【0038】
左表示領域30Lの上半部31L,下半部32Lはそれぞれ入力装置1の左スティック11Lを上または下に傾けることにより指定される。このとき,左スティック11Lは上半部31Lの5つの区画のうちのいずれか,または下半部32Lの5つの区画のうちのいずれかを指し示す角度で(方向に)倒される(傾かされる)。したがって,上,下半部31L,32Lの5つの区画のいずれかが選択可能である。
【0039】
同じように,右表示領域30Rの上半部31R,下半部32Rの5つの区画のうちのいずれかを指し示す角度で入力装置1の右スティック11Rが上,下方向に倒され(傾かされ),上,下半部31R,32Rの5つの区画のいずれかが選択(指定)される。
【0040】
スティック11L,11Rを傾けることにより指定される表示領域の区画は,入力装置1から出力される信号に基づき,入力処理装置22によって識別され,中央処理装置21に通知されることになる。
【0041】
図19は,「さ」行の文字「せ」を入力する場合の表示例を示している。
【0042】
初期状態(初期画面)(図19(A) )において,左右の表示領域の上半部31L,31Rには,「あかさたな」,「はまやらわ」という文字が表示されている。この状態で,左スティック11Lを上に傾け,文字「さ」を指定すると,右表示領域の下半部に「さ」行の5つの文字「さしすせそ」が展開表示される。右スティック11Rを下に傾けると文字「せ」が指定され(図19(B) ),この後,左右のスティック11L,11R(の少なくともいずれか一方)を元の直立状態に戻すと,文字「せ」の入力が確定する(入力の受付)。画面は初期状態に戻る(図19(C) )。スティックによって指定された文字を他の文字と区別できるように(たとえば白ぬき,色つけ等により)表示することが好ましい。
【0043】
図20は,左表示領域の上半部31Lにおいて左スティック11Lにより,「あ」を指定したときの表示例を示している。右スティック11Rを下に傾けることにより,「あいうえお」のいずれかを選択することが可能である。左,右のスティック11L,11Rのいずれかを直立姿勢に戻すと選択された文字の入力が確定する(以下,同じ)。
【0044】
図21は,左表示領域の上半部31Lにおいて左スティック11Lにより,「た」を指定したときの表示例を示している。右スティック11Rを下に傾けることにより,「たちつてと」のいずれかを選択することが可能である。
【0045】
図22は,右表示領域の上半部31Rにおいて右スティック11Rにより,「ま」を指定したときの表示例を示している。左スティック11Lを下に傾けることにより,「まみむめも」のいずれかを選択することが可能である。
【0046】
図23は,右表示領域の上半部31Rにおいて左スティック11Lにより,「わ」を指定したときの表示例を示している。左スティック11Lを下に傾けることにより,「わをん」のいずれかを選択することが可能である。
【0047】
図24に示すように,記号等図の文字または記号を指定(選択)する場合には,初期状態(図17)から少なくとも左スティック11Lを下に傾ける。このとき,左スティック11Lが左表示領域の下半部32Lにおける左から2番目の区画の方向に傾いていれば,項目「読」を指定したことになり,右表示領域の下半部32Rの3つの区画には,句点,スペース,読点が表示され,右スティック11Rによりこれらのいずれかを指定することができる。図25は左スティック11Lで項目「濁」を指定した場合を示している。このような特殊記号の入力により,その直前に入力された文字が特殊記号にしたがって変換される。
【0048】
図26に示すように,片仮名の五十音図のデータを用いれば,片仮名による入力が可能である。
【0049】
文字の指定のうち,スティック11L,11Rのいずれかを初期状態に戻したことが,入力文字の確定の入力ことであるとしているが,入力装置1のいずれかのボタンを確定入力ボタンとしてもよい。また,入力の仮名文字列を漢字に変換する場合にも,入力装置1のいずれかのボタンにより,そのことを指令するようにしてもよい。
【0050】
図7から図16は,日本語入力プログラムにしたがって制御装置(中央処理装置21)2が実行する処理手順(処理ルーチン)を示している。この処理ルーチンは短い時間周期で繰返される。
【0051】
さて,初期状態(初期画面)においては,図17に示すように五十音図の第1段の文字(仮名)の左右半分ずつが表示装置3の左右の表示領域30L,30Rの上半部31L,31Rに表示されている。この初期状態において,左,右スティック11L,11Rが動いたかどうかが常時(短い周期で)判断されている(図7のステップ91,92)。上述したように記憶装置24には左右のスティックの前回と今回の状態を記憶するエリアが設けられているので,前回と今回の状態を比較することにより,スティックが動いたかどうかが判断される。前回と今回の状態としては,図7の処理によって得られるデータを記憶してもよいし,短い周期で行なわれるキースキャン・ルーチンにより得られるデータを記憶するようにしてもよい。
【0052】
スティックが動いたということは,直立姿勢のスティックが上または下に傾いた場合もあるし,上または下に傾いたスティックが直立姿勢に戻った場合もある。左スティック11Lが動いたときには図8に示す処理に,右スティック11Rが動いたときには図13に示す処理に進む。
【0053】
図8では左スティック11Lの現在の状態(動いた後の状態)が,上に傾いているのか,直立姿勢なのか,下に傾いているのかが判断され(ステップ101 ),それぞれの状態に応じた処理に進む。図13においても右スティック11Rの現在の状態(動いた後の状態)が判断され(ステップ151 ),それに応じた処理に進む。
【0054】
一例を挙げると,図19(A) に示す初期状態において,左スティック11Lが上に傾き,文字「さ」が指定されたとする。左スティック11Lが動いたのであるから図7ステップ92から図8の処理に移る。左スティック11Lが上に傾いたときの処理であるから(図8ステップ102 )図9に進み,右スティック11Rが直立姿勢にあればステップ111 からステップ113 に進んで左スティック11Lで指定された文字「さ」の行の5つの文字「さしすせそ」が展開表示される(図19(B) )。
【0055】
この後,右スティック11Rを下に傾け,文字「せ」が指定されたとすると,右スティック11Rが動いたのであるから図7ステップ92から図13の処理に移り,図13のステップ151 からステップ153 に進み,図15に示す右スティックが下に傾いているときの処理が行なわれる。依然として左スティック11Lが上に傾いているとすると,ステップ172 (図9の上述したステップ113 と同じ)で展開表示が継続し,左,右スティック11L,11Rによって指定された文字「せ」を表わすデータがバッファに格納される(ステップ173 )。
【0056】
この後,左スティック11Lが直立姿勢に戻ると,図7ステップ92から再び図8に移り,ステップ101 からステップ104 に進む。バッファには既に「せ」の文字を表わすデータがあるからステップ105 に進む。ステップ105 の処理は図11に示されている。図11を参照して,バッファに格納されているのは,「小」,濁点,半濁点のデータではないから(ステップ131 でNO),バッファに格納されている「せ」の文字を,入力された文字として表示装置に表示するとともに,「せ」の文字を表わすデータをバッファから記憶装置24の入力文字列記憶エリアに転送する(ステップ132 )。これにより,文字「せ」の入力が確定したことになる(入力の受付)。最後にバッファがクリアされる(ステップ134 )。
【0057】
図8のステップ105 の処理ルーチンののちステップ106 の処理ルーチンに進む。この処理ルーチンは図12に示されている。右スティックは依然として下に傾いているからステップ141 からステップ143 に進み,初期画面表示に戻ることになる。
【0058】
右スティックが直立姿勢に戻された場合にも,図7ステップ92から図13に移り,図13のステップ151 からステップ154 に進み,バッファには「せ」の文字データがあるから,図8ステップ105 と同じようにステップ155 において「せ」の文字データの確定処理を行い(詳細は上述の図11),ステップ156 の処理(図16)に進む。左スティックが上に傾いている限り展開表示が継続し,左スティックが直立(又は下)になると初期画面に戻る(ステップ183 )。
【0059】
さらに他の例を挙げると,図17の初期状態において,右スティック11Rを上に傾け,文字「ま」を指定した場合について説明する。
【0060】
右スティック11Rが動いたのであるから図7ステップ92から図13の処理に移る。右スティック11Rが上に傾いたときの処理であるから(図13ステップ152 )図14に進み,左スティック11Lが直立姿勢にあればステップ161 からステップ163 に進んで右スティック11Rで指定された文字「ま」の行の5つの文字「まみむめも」が展開表示される(図22)。
【0061】
この後,左スティック11Lを下に傾け,文字「む」が指定されたとすると,左スティック11Lが動いたのであるから図7ステップ92から図8に移り,図8のステップ101 からステップ103 に進み,図10に示す左スティックが下に傾いているときの処理が行なわれる。依然として右スティック11Rは上に傾いているからステップ122 (図14の上述したステップ163 と同じ)で展開表示が継続し,左,右スティック11L,11Rによって指定された文字「む」を表わすデータがバッファに格納される(ステップ123 )。
【0062】
この後,右スティック11Rが直立姿勢に戻ると,図7ステップ92から再び図13に移り,ステップ151 からステップ154 に進む。バッファには既に「む」の文字を表わすデータがあるからステップ155 に進む。ステップ155 の処理は上述した図11に示されている。図11を参照して,バッファに格納されているのは,「小」,濁点,半濁点のデータではないから(ステップ131 でNO),バッファに格納されている「む」の文字を,入力された文字として表示装置に表示するとともに,「む」の文字を表わすデータをバッファから記憶装置24の入力文字列記憶エリアに転送する(ステップ132 )。これにより,文字「む」の入力が確定したことになる(入力の受付)。最後にバッファがクリアされる(ステップ134 )。
【0063】
図13のステップ155 の処理ルーチンののちステップ156 の処理ルーチンに進む。この処理ルーチンは図16に示されている。左スティックは依然として下に傾いているからステップ181 からステップ183 に進み,初期画面表示に戻ることになる。
【0064】
左スティックが直立姿勢に戻された場合にも,図7ステップ92から図8に移り,図8のステップ101 からステップ104 に進み,バッファには「む」の文字データがあるから,図13ステップ155 と同じようにステップ105 において「む」の文字データの確定処理を行い(図11参照),ステップ106 の処理(図12)に進む。右スティックが上に傾いている限り展開表示が継続し(ステップ142 ),右スティックが直立(又は下)になると初期画面に戻る(ステップ143 )。
【0065】
初期状態において,左スティック11Lが下に動かされると図7ステップ92から図8に移り,ステップ103 の左スティックが下に傾いているときの処理が行なわれる。
【0066】
図10を参照して,右スティックが依然として直立姿勢ならば初期画面が表示されている状態が継続するが(ステップ124 ),右スティックも下に傾いていれば,図24,図25に示すように記号等の入力のために左右の表示領域の下半部の表示が行なわれ(ステップ125 ),両スティック11L,11Rにより指定された記号等がバッファに格納される(ステップ126 )。
【0067】
この後,左スティック11Lまたは右スティック11Rが直立姿勢に戻されると,上述したように図8のステップ104 または図13のステップ154 に進み,さらにステップ105 またはステップ155 に進む。図11に示す処理において,バッファに「小」のデータまたは濁点もしくは半濁点のデータがある場合には(ステップ131でYES),直前に入力され確定した文字についての変換処理が行なわれる(ステップ133 )。たとえば上述した「せ」の文字に濁点がつけられ,「ぜ」の文字に変換される。この変換後の文字「ぜ」は表示され,かつ入力文字列記憶エリアに記憶し直される。
【0068】
記憶装置24に平仮名用の五十音図と片仮名用の五十音図のデータを格納しておき,入力装置1のいずれかのボタンを用いて平仮名モードと片仮名モードのいずれか一方を選択させて,選択されたモードに移るようにすることもできる。各モードにおける処理は図7ないし図16に示すフローチャートに示す通りである。
【0069】
表示装置および入力装置の変形例について説明する。
【0070】
図27は入力装置を兼用した表示装置(表示装置を兼ねた入力装置)を示している。この表示装置の表面には,左右2つの表示部(表示領域)30LA,30RAが設けられている。表示部30LAは上部の表示部(上半部)31LAと下部の表示部(下半部)32LAを含む。同じように表示部30RAは上部の表示部(上半部)31RAと下部の表示部(下半部)32RAを含む。これらの表示部31LA,31RA,32LA,32RAはいずれも一直線状であり,表示面が5つの区画に分けられている。これらの表示部31LA,31RA,32LA,32RAはたとえば液晶表示装置により実現される。表示部31LA,31RA,32LA,32RAの表示面上にはタッチパネルが設けられ,ユーザが指または細長い部材で触れると(タッチすると),その区画を識別可能に表わす信号が出力される。
【0071】
初期状態においては上部の表示部31LAと31RAに,五十音図の第1段の10の文字が左右半分ずつ表示される。表示部31LAの5つの区画のうちのいずれかがタッチされると,タッチされた区画に表示されている文字を含む行の5つの文字が表示部32RAに表示され,この表示部32RAに表示されたいずれかの文字の区画をタッチすることによりその文字が選択される。
【0072】
表示部31RAの5つの区画のうちのいずれかがタッチされると,タッチされた区画に表示されている文字を含む行の5つの文字が表示部32LAに表示され,この表示部32LAに表示されたいずれかの文字の区画をタッチすることによりその文字が選択される。
【0073】
選択された文字の確定は他のボタン(図示略)の押下,または表示部31LA,31RAまたは表示部32LA,32RAへの再タッチにより行うようにすることができる。
【0074】
何も表示されていない下部の表示部32LA,32RAへのタッチにより記号等を表示してその入力を促す構成とすることもできる。
【0075】
表示装置3の表示面にタッチパネルを設けて,各表示領域30L,30Rからタッチ入力をすることができるようにすることもできる。
【0076】
図28は入力装置の他の例を示している。この入力装置は,左右用に2つの入力器1R,1Lを含む。各入力器1R,1Lには回転自在なボール11RA,11LAが設けられ,これらのボール11RA,11LAの回転方向(上,下方向および上,下方を少なくとも5つに等角度に分割した方向)を表わす信号が出力される。この出力装置は好ましくは入力装置1に代えて表示装置3と組合せて用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】ゲーム装置の構成を示す斜視図である。
【図2】入力装置の構成を示す斜視図である。
【図3】ゲーム装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】五十音図を示す。
【図5】記号等図を示す。
【図6】記憶装置内のデータ構造を示す。
【図7】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図8】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図9】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図10】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図11】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図12】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図13】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図14】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図15】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図16】日本語入力処理手順を示すフローチャートである。
【図17】表示装置の表示領域の初期状態の表示例を示す。
【図18】表示装置のすべての表示領域を示す。
【図19】(A)ないし(C)は特定の平仮名を入力する手順と表示例を示す。
【図20】平仮名入力の表示例を示す。
【図21】平仮名入力の表示例を示す。
【図22】平仮名入力の表示例を示す。
【図23】平仮名入力の表示例を示す。
【図24】記号等の入力の表示例を示す。
【図25】記号等の入力の表示例を示す。
【図26】片仮名入力の初期画面の例を示す。
【図27】入力装置を兼ねた表示装置の例を示す正面図である。
【図28】入力装置の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
1 入力装置
1A 入力装置を兼ねた表示装置(表示装置を兼ねた入力装置)
1R,1L 入力器
2 制御装置
3 表示装置
11L,11R スティック
11LA,11RA ボール
21 中央処理装置
22 入力処理装置
24 記憶装置
25 表示処理装置
30L,30R,30LA,30RA 表示領域
31L,31R 表示領域の上半部
32L,32R 表示領域の下半部
31LA,31RA 表示領域の上部表示部
32LA,32RA 表示領域の下部表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの表示装置と少なくとも2つの入力器を用意し,
表示装置の表示画面上に,上記2つの入力器に対応して少なくとも2つの表示領域を互いに離して設け,
初期状態において,上記2つの表示領域のそれぞれの半部の一方に,五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示し,
上記表示領域の半部の一方に表示される仮名のうちのいずれかが,上記入力器の一方によって選択されたことに応答して,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,上記の選択された仮名を表示する表示領域とは別の表示領域の半部の他方に表示し,
上記表示領域の半部の他方に表示された仮名のうちのいずれかが上記入力器の他方によって選択されたことに応答して,上記表示領域の半部の他方で選択された仮名の入力を受付ける,
日本語入力方法。
【請求項2】
互いに離隔した少なくとも2つの表示領域の表示が可能な表示装置,
上記表示装置の2つの表示領域にそれぞれ対応し,各表示領域のそれぞれの半部において少なくとも位置の異なる5箇所を指示することが可能な少なくとも2つの入力器,および
上記表示装置における表示の制御と上記入力器から与えられる信号の処理を行う制御装置を備え,
上記制御装置が,
初期状態において,上記表示装置における2つの表示領域のそれぞれの半部の一方に,五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示するよう制御する初期表示制御手段,
上記表示領域の半部の一方に表示される仮名のうちのいずれかが,上記入力器の一方によって選択されたことに応答して,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,上記の選択された仮名を表示する表示領域とは別の表示領域の半部の他方に表示するよう制御する展開表示制御手段,および
上記表示領域の半部の他方に表示された仮名のうちのいずれかが上記入力器の他方によって選択されたことに応答して,上記表示領域の半部の他方で選択された仮名の入力を受付ける仮名入力受付手段を備えている,
日本語入力装置。
【請求項3】
上記入力器が,上記表示装置の表示領域の半部に対応する領域内において少なくとも5つの異なる方向に傾けるまたは回転することが可能なスティックまたはボールを有し,このスティックまたはボールの少なくとも傾き方向または回転方向を識別可能に表わす信号を出力するものである,請求項2に記載の装置。
【請求項4】
上記表示装置が,その表示領域がタッチパネルにより実現され,仮名が表示され,タッチされた箇所を識別可能に表わす信号を出力することにより上記入力器を兼ねている,請求項2に記載の装置。
【請求項5】
上記制御装置の展開表示制御手段は,上記2つの入力器からの特定の入力信号に応答して記号等を上記表示装置の表示領域に表示するよう制御するものであり,
上記制御装置はさらに,上記記号等の入力に応答して上記仮名入力受付手段が直前に受付けた仮名を変換する変換手段を備えている,
請求項2に記載の装置。
【請求項6】
互いに離隔した少なくとも2つの表示領域の表示が可能な表示装置,上記表示装置の2つの表示領域にそれぞれ対応し,各表示領域のそれぞれの半部において少なくとも位置の異なる5箇所を指示することが可能な少なくとも2つの入力器,および上記表示装置における表示の制御と上記入力器から与えられる信号の処理を行う制御装置を備える日本語入力装置における上記制御装置の動作を制御するプログラムであり,
上記制御装置はこの制御プログラムにしたがって,
初期状態において,上記表示装置における2つの表示領域のそれぞれの半部の一方に,五十音図の一段分の仮名の左右半分ずつをそれぞれ表示するよう制御し,
上記表示領域の半部の一方に表示される仮名のうちのいずれかが,上記入力器の一方によって選択されたことに応答して,選択された仮名が属する行の仮名のすべてを,上記の選択された仮名を表示する表示領域とは別の表示領域の半部の他方に表示するよう制御し,
上記表示領域の半部の他方に表示される仮名のうちのいずれかが上記入力器の他方によって選択されたことに応答して,上記表示領域の半部の他方で選択された仮名の入力を受付けるように,
動作する,
日本語入力装置用プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−48454(P2009−48454A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−214712(P2007−214712)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成19年2月21日 山梨大学主催の「平成18年度 山梨大学 工学部コンピュータ・メディア工学科Gコース 卒業論文発表会」に文書をもって発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成19年3月6日 社団法人 情報処理学会主催の「第69回(平成19年)全国大会」に文書をもって発表
【出願人】(304023994)国立大学法人山梨大学 (223)
【Fターム(参考)】