説明

枠の接合構造体、枠の接合方法及びレーザ加工装置

【課題】枠の搬送機構や保管機構を簡略化できる、あるいは熱の影響による接合部材の損傷を低減できる枠の接合構造体、枠の接合方法及びレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】少なくともいずれかがレーザ光に対して透過性を有する第1及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記第1の基板と前記第2の基板とにレーザ光により接合された複数の辺体からなる枠と、を備えたことを特徴とする接合構造体が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠の接合構造体、枠の接合方法及びレーザ加工装置に関し、具体的にはレーザ光を照射して枠と基板とを接合する枠の接合構造体、枠の接合方法及びレーザ加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、枠と基板とを接合したものは多く存在する。例えば、PDP(Plasma Display Panel)、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、FED(Field Emission Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)などの発光パネルは、枠を介して2枚のガラスが接合された構造を有する場合がある。このとき、枠は一般的に口形状に用意(製造)されることが多く、枠の搬送時や保管時であっても、その形状は口形状のままである。しかしながら、枠の形状や機能や性能などを確保するために、搬送時や保管時には専用の機構(例えば、搬送用の下敷きなど)が必要になるという問題がある。
【0003】
また、前述のような発光パネルにおける枠と基板との接合には、一般的にフリットあるいは鉛などが用いられるが、これらの接合方法では焼成が必要である。例えばフリットを使用する場合には、400℃以上の高温での焼成が必要である。また、高温焼成時の熱によって接合部材(枠、基板)にクラックや反りなどが生じないように、焼成後においては時間をかけて徐冷を行う必要がある。そのため、接合工程が長くなるという問題がある。
【0004】
より低温(400℃以下)で焼成を行うためには、鉛などの融点のより低い物質を使用する方法があるが、環境問題対策として鉛を使用することは好ましくない。
【0005】
一方、ふたつの部材を接合する他の方法として、レーザ光の照射による接合方法がある。この接合方法は、照射したレーザ光のエネルギーを接合界面において吸収することによって接合部材が加熱溶融され、再度凝固することで接合を行う方法である。例えば、樹脂フィルムを接合する場合において、レーザ光の吸収性をより高めるために接合界面に光吸収物質を挟み込む方法がある(特許文献1)。またこれと同様に、吸光材を接合界面に塗布または添付または成膜し、ガラスなどの無機物質を接合する方法がある(特許文献2)。
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載された方法において、接合部材に生ずるクラックを抑制するためには、雰囲気温度を高温(例えば400〜600℃程度)に設定する必要がある。また、特許文献1および2に記載された接合方法によっても、前述のように、枠の搬送時や保管時には専用の機構(例えば、搬送用の下敷きなど)が必要になるという問題がある。
【特許文献1】特開2002−67164号公報
【特許文献2】特開2003−170290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、枠の搬送機構や保管機構を簡略化できる、あるいは熱の影響による接合部材の損傷を低減できる枠の接合構造体、枠の接合方法及びレーザ加工装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、少なくともいずれかがレーザ光に対して透過性を有する第1及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記第1の基板と前記第2の基板とにレーザ光により接合された複数の辺体からなる枠と、を備えたことを特徴とする接合構造体が提供される。
【0009】
また、本発明の他の一態様によれば、第1の基板の主面に複数の辺体を順次当接させレーザ光を照射して接合することにより前記複数の辺体からなる枠を形成し、前記枠の上に第2の基板の主面を当接させレーザ光を照射して接合することを特徴とする接合方法が提供される。
【0010】
また、本発明の他の一態様によれば、レーザ光を出力するレーザ発振器と、前記レーザ光を集光して被照射体に向けて照射する光学系と、前記被照射体と、前記光学系と、の位置関係を制御するコントロールステージと、前記被照射体を搬送してその位置を調整する搬送機構と、第1の基板の主面に複数の辺体を順次当接させ前記レーザ光を照射して接合することにより前記複数の辺体からなる枠を形成し、前記枠の上に第2の基板を当接させ前記レーザ光を照射して接合するように搬送機構と前記コントロールステージとを制御する制御部と、を備えたことを特徴とするレーザ加工装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、枠の搬送機構や保管機構を簡略化できる、あるいは熱の影響による接合部材の損傷を低減できる枠の接合方法及びレーザ加工装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる枠の接合構造体を例示する模式組立図である。
また、図2は、比較例にかかる枠の接合構造体を例示する模式組立図である。
【0013】
図1に表した接合構造体は、レーザ光に対して透過性を有する辺体100a、100b、100c、100dと、少なくともいずれかがレーザ光に対して透過性を有する基板110a(第1の基板)および基板110b(第2の基板)と、を有する。辺体100a、100b、100c、100dは、それぞれ端部同士が接合されて口形状の枠100を形成する。ここで、レーザ光に対する透過性とは、加熱源としてのレーザ光をほとんど反射も吸収もせずに透過させるか、あるいはレーザ光を一部吸収したり反射したりしても溶融することなく残りのレーザ光を透過し、接合界面まで到達させ得る性質をいう。
【0014】
辺体100a、100b、100c、100dは、基板110a、110bの各辺において、基板110aと基板110bとの間に挟設されている。すなわち、図1に表したように、辺体100aは基板110a、110bの前辺近傍に配置され、辺体100bは基板110a、110bの左辺近傍に配置され、辺体100cは基板110a、100bの後辺近傍に配置され、辺体100dは基板の右辺近傍に配置されている。そして、この状態で基板110aと基板110bとの間に挟設されている。
【0015】
辺体100a、100b、100c、100dと、基板110a、110bと、の接合方法は、後に詳述するように、まず辺体100a、100b、100c、100dと、基板110aと、をレーザ融着により接合する。その後、辺体100a、100b、100c、100dに基板110bをレーザ融着により接合する。
【0016】
一方、図2に表した比較例の接合構造体は、口形状を有する枠300と、少なくともいずれかがレーザ光に対して透過性を有する基板110aおよび基板110bと、を有する。枠300は、図1に表した辺体100a、100b、100c、100dからなる枠100と同様に、レーザ光に対して透過性を有する。そして、枠300は、基板110aと基板110bとの間に挟設されている。
【0017】
枠300は、図1に表した枠100のようには分割されておらず、一体的に形成されている。そのため、枠300を搬送したり、保管する際には、枠300の形状や機能や性能などを確保するために、大きなスペースが必要とされ、また例えば搬送用の下敷きなども必要となる。つまり、運搬、保管、取り扱いにコストがかかり、またレーザ加工装置の搬送機構や保管機構が複雑化するおそれがある。
【0018】
これに対して、本実施形態にかかる接合構造体によれば、枠100が棒材状の辺体100a、100b、100c、100dとして複数に分割されており、それぞれを搬送して接合できるため、枠を搬送したり保管する際にも大きなスペースや搬送用の下敷きなどは必要ない。そのため、運搬、保管、取り扱いが容易となり、レーザ加工装置の搬送機構や保管機構を簡略化できる。なお、本願明細書において「棒材」とは、略直線状であって、屈曲部を有していても、その屈曲部は長手方向の略直線部に比べると無視できるほどの屈曲部である形態の部材をいうものとする。
【0019】
図3〜図5は、本発明の実施の形態にかかる接合方法を例示する模式図である。
まず、基板110aと辺体100aとの接合界面に吸光材120aを配置し、その吸光材120aにレーザ光200を照射する(図3(a))。レーザ光200は、後に詳述するように、レーザ加工装置に備えられた光学系210から出射される。吸光材120aにレーザ光200が照射されると、その吸光材120aはレーザ光200を吸収して発熱する。そして、この発熱により、辺体100aと基板110aと吸光材120aとの少なくともいずれかが融解する。その後、図3(a)に表した矢印のように、光学系210を移動させることでレーザ光200の照射位置を移動させると、融解していた部分が再固化する。このようにして、辺体100aと基板110aとがレーザ融着により接合される。
【0020】
ここで、吸光材120aは、レーザ光200のエネルギーを吸収して発熱する性質を有していればよいが、辺体100aおよび基板110aの軟化点もしくは融点以上の物性値を有することが好ましい。吸光材120aの材質は、金属、セラミック、有色塗料、あるいはこれらの組み合わせなどが好ましく、その形態は、箔、膜、リボン、板、あるいは粉であることが好ましい。また、吸光材120aは、弾性を有していてもよい。
【0021】
なお、吸光材120aで発生した熱を辺体100aおよび基板110aに一様に伝達するためには、吸光材120aと、辺体100aおよび基板110aと、を密着させる必要がある。さらに、吸光材120aの厚さが一様である必要がある。これは、辺体100aと基板110aとの密着が弱い状態では、それらの界面に存在する隙間により熱伝達が低下し、吸光材120aで発熱した熱が辺体100aおよび基板110aに伝わりにくいためである。
【0022】
そのため、吸光材120aは、蒸着や塗布をはじめとする成膜技術や塗布技術、あるいはバルク材料を挟み込む方法によって、辺体100aあるいは基板110aの接合界面に形成されることがより好ましい。また、接合作業を考慮すると、予め辺体100aあるいは基板110aに吸光材120aを設けておくことがより好ましい。
【0023】
続いて、図3(b)に表したように、辺体100aと辺体100bとの接合界面に吸光材130bを配置し、基板110aと辺体100bとの接合界面に吸光材120bを配置する。そして、吸光材130bにレーザ光200を水平方向に照射する。吸光材130bは、吸光材120aに関して前述した性質と同様の性質を有することが好ましい。そして、図3(a)に関して前述した作用と同様の作用により、辺体100aと辺体100bとが接合される。
【0024】
ここで、図3(a)に表した光学系210と、図3(b)に表した光学系210と、は同一の光学系を表しているが、この光学系はそれぞれ異なる光学系であってもよい。すなわち、本発明の実施の形態にかかるレーザ加工装置は、辺体100aと基板110aとを接合するために鉛直方向にレーザ光を照射する光学系と、辺体100aと辺体100bとを接合するために水平方向にレーザ光を照射する光学系と、をそれぞれ別体として備えていてもよい。これによれば、光学系の移動距離を短くすることができるため、接合時間をより短縮することができる。
【0025】
なお、水平方向に照射する光学系は、例えばポリゴンミラーなどの走査照射可能な光学系であってもよい。これによれば、例えばポリゴンミラーなどを回動させるだけで、レーザ光を走査させることができるため、接合時間をより短縮することができる。
【0026】
続いて、図3(c)に表したように、吸光材120bにレーザ光200を照射する。吸光材120bは、吸光材120aに関して前述した性質と同様の性質を有することが好ましい。そして、図3(a)に関して前述した作用と同様の作用により、辺体100bと基板110aとが接合される。
【0027】
続いて、図3(b)および図3(c)に表した接合方法と同様の接合方法を繰り返し行い、辺体100aと辺体100dとの接合(図4(d))、辺体100dと基板110aとの接合(図4(e))、辺体100bと辺体100cとの接合(図4(f))、辺体100cと辺体100dとの接合(図5(g))、辺体100cと基板110aとの接合(図5(h))を行う。このとき、吸光材120c、120d、130d、140b、140dは、吸光材120aに関して前述した性質と同様の性質を有することが好ましい。
【0028】
続いて、図5(i)に表したように、辺体100a、100b、100c、100dと、基板110bとの接合界面に吸光材150a、150b、150c、150dをそれぞれ配置し、その吸光材150a、150b、150c、150dにレーザ光200を照射する。吸光材150a、150b、150c、150dは、吸光材120aに関して前述した性質と同様の性質を有することが好ましい。そして、図3(a)に関して前述した作用と同様の作用により、辺体100a、100b、100c、100dと、基板110bとが接合される。
【0029】
このように、本実施形態にかかる接合方法によれば、棒材の辺体100a、100b、100c、100dを、基板110aの上において、その各辺に対して1辺ずつ接合することができる。したがって、枠が図2に表したような口形状を有する場合に比べて、簡略化された搬送機構によって辺体100a、100b、100c、100dを搬送できる。さらに、辺体を保管する場合においても、辺体100a、100b、100c、100dは棒材であるため、枠が図2に表したような口形状を有する場合に比べて、簡略化された保管機構によって保管できる。
【0030】
なお、吸光材120aは、辺体100aおよび基板110aの軟化点もしくは融点以下の物性値を有していてもよい。この場合には、吸光材120aはレーザ光200を吸収し、吸光材120a自身が融解する。そして、吸光材120aが再固化することにより、辺体100a、100b、100c、100dと基板110a、110bとが接合する。このとき、板厚がより大きな弾性体を吸光材120aとして使用することで、辺体と基板との接合界面に生ずるおそれのある隙間を埋めることができる。
【0031】
そのため、辺体と基板とで囲まれた空間に真空シール性(密閉性)が要求される場合であっても、吸光材120aがUV(ultraviolet:紫外線)硬化樹脂や熱硬化樹脂である場合には、その真空シール性を確保することができる。また、板厚がより大きな弾性体を吸光材120aとして使用し、その吸光材120aをUV硬化樹脂とすれば、レーザ光200の有する波長を紫外線波長に設定することにより、熱発することなく辺体と基板とを接合することもできる。
【0032】
次に、辺体同士の接合部の変形例について、図面を参照しつつ説明する。
図6は、辺体同士の接合部の変形例を例示する模式図である。
なお、図6は、図1に表した辺体100aと辺体100bとの接合部に相当する部分を拡大して上方から眺めた状態を表している。
【0033】
辺体101aは、辺体101bと接合される端部において、突起部161aを有している。一方、辺体101bは、辺体101aと接合される端部において、突起部161bを有している。そして、その突起部161bには、図6に表したように、吸光材131bが設けられている。
【0034】
図6に表した状態から辺体101bを矢印の方向に移動させ、突起部161bを辺体101aの段差部171aに挿入する。その後、図3(b)に表した接合方法と同様に、吸光材131bにレーザ光200を水平方向に照射して、辺体101aと辺体101bとを接合する。これと同様にして、他の接合部においても辺体同士を接合できる。なお、吸光材131bは、辺体101aの突起部161aであって、辺体101bとの接合面(突起部161aの前面)に設けられていてもよい。
【0035】
これによれば、辺体同士が直角鉤形状に接合されるため、接合部においてより大きな接合強度を得ることができる。また、辺体と基板とで囲まれた空間において、より高い真空シール性(密閉性)を得ることができる。例えば、PDP,SED、FED、有機ELディスプレイなどの発光パネルのように、辺体と基板とで囲まれた空間に光学素子や電子素子などが存在する場合には、その空間に真空シール性が要求されることがある。このような場合にも、本変形例の辺体を適用できる。さらに、辺体同士が直角鉤形状に接合されるため、辺体の端部(接合部)における位置合わせを行いやすい。
【0036】
図7は、辺体同士の接合部の他の変形例を例示する模式図である。
なお、図7は、図1に表した辺体100aと辺体100bとの接合部に相当する部分を拡大して斜め上方から眺めた状態を表している。
辺体102aは、辺体102bと接合される端部において、下方部に突起部162aを有している。一方、辺体102bは、辺体102aと接合される端部において、上方部に突起部162bを有している。そして、その突起部162bの下面には、図7に表したように、吸光材132bが設けられている。
【0037】
図7に表した状態から辺体102bを矢印の方向に移動させ、突起部162aの上面と、突起部162bの下面(吸光材132b)と、を当接する。その後、図3(a)に表した接合方法と同様に、吸光材132bにレーザ光200を鉛直方向に照射して、辺体102aと辺体102bとを接合する。これと同様にして、他の接合部においても辺体同士を接合できる。なお、吸光材132bは、突起部162aの上面に設けられていてもよい。
【0038】
これによれば、辺体同士が上下方向に対して直角鉤形状に接合されるため、図7に表した変形例と同様に、より大きな接合強度を得ることができる。また、枠と基板とで囲まれた空間において、より高い真空シール性(密閉性)を得ることができる。さらに、辺体同士が上下方向に対して直角鉤形状に接合されるため、辺体の端部(接合部)における位置合わせを行いやすい。本変形例においては、図3に関して前述したような水平方向にレーザ光を照射する光学系を別途設ける必要がないため、レーザ加工装置を簡略化することができる。
【0039】
図8は、辺体同士の接合部のさらに他の変形例を例示する模式図である。
なお、図8は、図1に表した辺体100aと辺体100bとの接合部に相当する部分を拡大して上方から眺めた状態を表している。
図8に表した変形例においては、辺体103aと辺体103bとの接合部に弾性体180が配置されている。すなわち、辺体103aと辺体103bとは、弾性体180を介して接合されている。辺体103a、103bと弾性体180との接合方法については、前述したようなレーザ融着を適用できる。このとき、弾性体180と、辺体103a、103bと、の接合界面には、前述したような吸光材を配置する。
【0040】
この場合、辺体の長手方向に沿って端部からレーザ光200を入射させて、弾性体180にレーザ光200を照射させることは事実上困難であるため、図8に表したように、辺体103a、103bに対して斜めから入射させることがより好ましい。さらにこの場合、辺体103a、103bの表面においてレーザ光200が全反射されない角度で入射させる必要がある。すなわち、辺体103a、103bに対する臨界角よりも小さい入射角で、レーザ光200を辺体103a、103bに入射させる必要がある。このようにして、辺体103a、103bと、弾性体180と、を接合できる。
【0041】
なお、弾性体180はレーザ光200に対して透過性を有していてもよい。これによれば、辺体103a、103bを介してではなく、弾性体180を介してレーザ光200を接合界面に照射することができる。
【0042】
これによれば、辺体103aと辺体103bとは、弾性体180を介して接合されているため、例えば辺体103a、103bの寸法誤差や、接合時における辺体103a、103bの位置誤差を吸収することができる。これは、他の接合部においても同様に辺体同士を接合でき、同様の効果を得ることができる。したがって、本変形例においては、枠の寸法誤差によって、あるいは分割された辺体を順次接合していく過程における辺体同士の相対的な位置誤差によって、隣接する辺体同士が干渉するおそれを抑えることができる。
【0043】
図9は、辺体同士の接合部のさらに他の変形例を例示する模式図である。
なお、図9は、図1に表した辺体100aと辺体100bとの接合部に相当する部分を拡大して上方から眺めた状態を表している。
図9に表した変形例においては、図8に表した変形例と同様に、辺体104aと辺体104bとの接合部に弾性体182が配置されている。すなわち、辺体103aと辺体103bとは、弾性体182を介して接合されている。この弾性体182は、図8に表した弾性体180のようには約90度程度に曲げられているわけではなく、約180度程度に曲げられている。そのため、辺体104a、104bの長さは、辺体100a、100bの長さと同様である。
【0044】
辺体104a、104bと弾性体182との接合方法については、前述したようなレーザ融着を適用できる。このとき、弾性体182と、辺体104a、104bと、の接合界面には、前述したような吸光材を配置する。この場合、図8に関して前述したように、辺体104bと弾性体182とを接合する際には、辺体104bに対する臨界角よりも小さい入射角でレーザ光200を入射させることが必要である。一方、辺体104aと弾性体182とを接合する際には、辺体104aの長手方向にレーザ光200を照射させる必要はないため、図9に表したように、辺体104aの表面に対して略垂直にレーザ光200を入射させることができる。このようにして、辺体104a、104bと、弾性体182と、を接合できる。
【0045】
これによれば、図8に表した変形例と同様に、例えば辺体104a、104bの寸法誤差や、接合時における辺体104a、104bの位置誤差を吸収することができる。これは、他の接合部においても同様に辺体同士を接合でき、同様の効果を得ることができる。したがって、本変形例においても、辺体の寸法誤差によって、あるいは分割された辺体を順次接合していく過程における辺体同士の相対的な位置誤差によって、隣接する辺体同士が干渉するおそれを抑えることができる。
【0046】
図10は、辺体同士の接合部のさらに他の変形例を例示する模式図である。
なお、図10は、図1に表した辺体100aと辺体100bとの接合部に相当する部分を拡大して上方から眺めた状態を表している。
図10に表した変形例においては、図8に表した変形例と同様に、辺体105aと辺体105bとの接合部に弾性体184が配置されている。すなわち、辺体105aと辺体105bとは、弾性体184を介して接合されている。
【0047】
辺体105a、105bは、図10に表したように、長手方向に対して約45度程度に傾いた斜面を端部(接合部)に有している。一方、弾性体184は、図9に表した弾性体180と同様に、約180度程度に曲げられた形状を有している。そして、辺体104a、104bと弾性体182との接合方法については、前述したようなレーザ融着を適用できる。このとき、弾性体184と、辺体105a、105bと、の接合界面には、前述したような吸光材を配置する。
【0048】
本変形例においては、辺体105a、105bに対する臨界角を超えない限り、弾性体184と、辺体105a、105bと、の接合界面に対して略垂直にレーザ光200を照射できる。これによれば、より大きな強度のレーザ光200を接合界面に照射できるため、弾性体184と、辺体105a、105bと、の接合時間を短縮できる。このようにして、辺体105a、105bと、弾性体184と、を接合できる。これによれば、図8および図9に関して説明した効果と同様の効果を得ることができる。
【0049】
次に、本実施形態にかかる辺体の接合構造体および辺体の接合方法に関してレーザ融着を行うレーザ加工装置について、図面を参照しつつ説明する。
図11は、レーザ加工装置を例示する模式図である。
図11に表したレーザ加工装置は、辺体100a、100b、100c、100dや基板110a、110bなどの被照射体を図示しない保管機構(収納部)から搬送し、所定位置に載置して3軸方向に調整する搬送機構220と、レーザ光を集光し所定位置に照射するレンズなどの光学要素を有する光学系210、212と、レーザ光を発振するレーザ発振器260と、レーザ発振器260から発振されたレーザ光を光学系210へ伝送する光ファイバ240、242と、光学系210の位置を3軸方向に調整することができる3軸コントロールステージ250、252と、を備えている。
【0050】
さらに、図11に表したレーザ加工装置は、被照射体同士(例えば、辺体および基板)を互いに密着させる押し付け機構230と、被照射体を保持して所定位置に位置決めを行うガイド機構270と、をさらに備えている。押し付け機構230と、ガイド機構270と、については後に詳述する。
【0051】
搬送機構220は、辺体100a、100b、100c、100dや基板110a、110bなどを図示しない保管機構から搬送して所定位置に載置する。このとき、辺体100a、100b、100c、100dは、図1に表したように、棒材として複数に分割されているため、搬送機構220および図示しない保管機構を簡略化することができる。レーザ発振器260で発振されたレーザ光200は、光ファイバ240および光学系210(第1の光学系)の内部に設けられた図示しないレンズを通して、例えば辺体100aと基板110aとの接合界面に鉛直方向から集光され照射される。このとき、レーザ光200のレーザスポットの位置は、光学系210を支持している3軸コントロールステージ250(第1のコントロールステージ)によって制御される。
【0052】
一方、レーザ発振器260で発振されたレーザ光202は、光ファイバ242および光学系212(第2の光学系)の内部に設けられた図示しないレンズを通して、例えば辺体100aと辺体100bとの接合界面に水平方向から集光され照射される。このとき、レーザ光202のレーザスポットの位置は、光学系212を支持している3軸コントロールステージ252(第2のコントロールステージ)によって制御される。なお、光学系210、212から照射されるレーザ光200、202は、それぞれ異なるレーザ発振器から出力されたレーザ光であってもよい。つまり、例えばレーザ光202は、レーザ発振器260から出力されたレーザ光ではなく、図示しない他のレーザ発振器から出力されたレーザ光であってもよい。
【0053】
ここで、本実施形態にかかるレーザ加工装置は、レーザ光200、202を照射して被照射体を接合する際に、押し付け機構230により、被照射体同士を互いに密着させることができる。これによれば、吸光材で発生した熱を辺体100aや基板110aなどの被照射体に一様に伝達することができ、また接合界面に存在する隙間を低下させることで熱伝達をより高めることができる。
【0054】
さらに、例えば辺体100aと辺体100bとの接合を行う際に、ガイド機構270により、辺体100bを辺体100aに押し付けることができる。これによれば、辺体100bを所定位置により確実に配置させた状態で接合することができる。
【0055】
なお、搬送機構220を3軸方向に調整することによって、レーザ光200、202の照射位置を制御することも可能である。また、必要に応じてレーザ発振器260から出力されたレーザ光をスプリッタ等により複数に分離して、複数の接合を同時に行うこともできる。つまり、レーザ加工装置は、光ファイバに限定されず、周知の分岐方法あるいは分離方法などを利用できる。
【0056】
また、レーザ光200、202は、高出力の超短パルスレーザ光であってもよい。すなわち、レーザ発振器260は、高出力の超短パルスレーザ光を発振するレーザ発振器であってもよい。なお、本願明細書において「超短パルスレーザ光」とは、パルス幅が100ナノ秒以下のレーザ光をいうものとする。このようなレーザ光としては、例えばQsw、GiantPulse、ModeLockなどが挙げられる。これによれば、超短パルスレーザ光のガラス基板への熱の入射が抑えられ、接合界面近傍(表層近傍)のみで接合処理を行うことができるため、被照射体に対する熱の入射深さ、あるいは融解深さを抑えることができる。
【0057】
さらに、必要に応じて複数のレーザ発振器を備えることも可能である。そして、加工用(接合用)のレーザ発振器と、保熱用のレーザ発振器と、を備えることができる。これによれば、接合界面に保熱レーザ光を照射して、その接合界面から熱が逃げることを防止できるため、被照射体にクラックが生ずることを抑えることができる。なお、保熱レーザ光としては、例えば半導体レーザ光などが挙げられる。
【0058】
図12は、レーザ加工装置の構成を例示するブロック図である。
図12に表したレーザ加工装置は、レーザ発振器260に任意の大きさの駆動電力を印加する電源280と、電源280によりレーザ発振器260に印加される駆動電力を制御する制御部290と、をさらに備えている。
【0059】
制御部290は、使用者からの指示によりレーザ光200、202のパルス形状やパルス幅などを設定変更させるよう、電源280を制御することができる。すなわち、レーザ発振器260から出射されるレーザ光200、202のパルス形状は、電源280により印加される駆動電力の波形に応じて制御される。制御部290による制御の下で、電源280によりレーザ発振器260に印加される駆動電力の波形が変更されることにより、レーザ発振器260から所定のピーク出力およびエネルギー密度を持つレーザ光200、202が出射されるようになっている。
【0060】
また、制御部290は、光学系210、212の位置を3軸方向に調整する3軸コントロールステージ250、252の動作を制御できる。つまり、制御部290は、予め設定された被照射体の位置情報に基づいて、レーザ光200、202が所定位置に照射されるように3軸コントロールステージ250を制御できる。さらに、制御部290は、押し付け機構230と、ガイド機構270と、の動作を制御することもできる。
【0061】
なお、図11および図12に表したレーザ加工装置は、被照射体の画像を取得するための図示しないカメラなどの光学要素をさらに備えてもよい。これによれば、カメラにより撮影された画像データは、制御部290に出力され、画像解析される。そして、その結果に基づいて、制御部290は、レーザ光200、202が所定位置に照射されるように3軸コントロールステージ250、252を制御できる。このようにすることで、より短時間で、より正確に所定位置にレーザ光200を照射することができる。
【0062】
図13は、ガイド機構について説明するための斜視模式図である。
図13に表したガイド機構270は、辺体(例えば辺体100b)を基板(例えば基板110a)の端辺に合わせて案内するガイド部270aと、その辺体(例えば辺体100b)を保持して隣接する辺体(例えば辺体100a)に押し付けるチャック部270bと、を有している。
【0063】
辺体100aと基板110aとが接合された状態において、チャック部270bは接合されていない辺体100bを保持する。そして、チャック部270bは、辺体100bを保持しつつ、ガイド部270aに沿って辺体100bを辺体100aに当接させる。その後、図3(b)に表したように、辺体100aと辺体100bとの接合界面にレーザ光200を水平方向に照射する。これによれば、辺体100bを所定位置により確実に配置させた状態で接合することができる。また、他の接合箇所についても同様に接合することができる。
【0064】
図14は、被照射体同士を互いに密着させる押し付け機構を例示する模式図である。
レーザ融着によって複数の被照射体を接合する場合には、前述のように、被照射体同士を互いに密着させる必要がある。そこで、図14に表した押し付け機構230は、押し付け部230a、230bを有している。押し付け機構230は、この押し付け部230a、230bを被照射体(例えば辺体100aおよび基板110a)に向かって移動させて、接合箇所近傍を局所的に押し付けることにより、辺体100aと基板110aとの密着性をより高めることができる。
【0065】
これによれば、吸光材で発熱した熱が辺体100aおよび基板110aに伝わりやすくなるため、より大きな接合強度を得ることができる。さらに、過大な熱入力を行う必要がないため、熱の影響によって辺体100aおよび基板110aに与える損傷を抑えることができる。また、他の接合箇所についても同様に、辺体と基板とを密着させることができる。
【0066】
なお、本実施形態のレーザ加工装置は、減圧状態を維持できる真空チャンバを備えてもよい。これによれば、真空チャンバの内部を減圧して略真空状態にすることで、辺体と基板とを密着させることができる。より具体的には、まず真空チャンバの内部に被照射体(例えば辺体100aおよび基板110a)を適宜搬入する。続いて、真空チャンバの内部を減圧し、この状態のままで辺体100aと基板110aとを重ね合わせる。これにより、辺体100aと基板110aとの間に生じた隙間は、減圧された略密閉空間となる。
【0067】
そして、真空チャンバの内部の圧力を上げる。このとき上昇させる圧力は、最大で大気圧までである。そうすると、辺体100aと基板110aとの間に生じた隙間の内部の圧力と、その隙間の外部の圧力と、の間において圧力差が生ずる。これにより、辺体100aと基板110aとを密着させることができる。このとき、前述したように、押し付け部230a、230bを例えば辺体100aおよび基板110aに向かって移動させて、接合箇所近傍を局所的に押し付けることにより、辺体100aと基板110aとの密着性をさらに高めることができる。
【0068】
さらにこのとき、板厚がより大きなリボンを吸光材として使用することで、被照射体(例えば、辺体100aおよび基板110a)の接合界面に生ずるおそれのある隙間を埋めることができる。そのため、辺体100aと基板110aとで囲まれた空間に真空シール性(密閉性)が要求される場合であっても、リボン状の吸光材が融解し再固化することで、その真空シール性を確保することができる。また、板厚がより大きな弾性体を吸光材として使用すると、より自由度(柔軟性)を有しつつ真空シール性を確保することができる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態によれば、辺体が棒材として複数に分割されており、それぞれを搬送して基板の各辺に対して1辺ずつ接合を行うため、搬送機構や保管機構を簡略化できる。また、レーザ光200として高出力の超短パルスレーザ光を使用すれば、被照射体に対する熱の影響を抑えることができる。さらに、レーザ加工装置が保熱用のレーザ発振器を備えることにより、被照射体にクラックが生ずることを抑えることができる。
【0070】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、辺体の員数は4つに限定されず、搬送あるいは保管が容易な棒材であれば5つ以上であってもよい。また、レーザ加工装置などが備える各要素の形状、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態にかかる枠の接合構造体を例示する模式組立図である。
【図2】比較例にかかる枠の接合構造体を例示する模式組立図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる接合方法を例示する模式図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる接合方法を例示する模式図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる接合方法を例示する模式図である。
【図6】辺体同士の接合部の変形例を例示する模式図である。
【図7】辺体同士の接合部の他の変形例を例示する模式図である。
【図8】辺体同士の接合部のさらに他の変形例を例示する模式図である。
【図9】辺体同士の接合部のさらに他の変形例を例示する模式図である。
【図10】辺体同士の接合部のさらに他の変形例を例示する模式図である。
【図11】レーザ加工装置を例示する模式図である。
【図12】レーザ加工装置の構成を例示するブロック図である。
【図13】ガイド機構について説明するための斜視模式図である。
【図14】被照射体同士を互いに密着させる押し付け機構を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0072】
100 枠、100a、100b、100c、100d、101a、101b、102a、102b、103a、103b、104a、104b、105a、105b 辺体、 110a、110b 基板、 120a、120b、120c、120d、130b、130d、131b、132b、140b、140d、150a、150b、150c、150d 吸光材、 161a、161b、162a、162b 突起部、 171a 段差部、 180、182、184 弾性体、 200 レーザ光、 210 光学系、 220 搬送機構、 230 押し付け機構、 230a、230b 押し付け部、 240 光ファイバ、 250 3軸コントロールステージ、 260 レーザ発振器、 270 ガイド機構、 270a ガイド部、 270b チャック部、 280 電源、 290 制御部、300 枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともいずれかがレーザ光に対して透過性を有する第1及び第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記第1の基板と前記第2の基板とにレーザ光により接合された複数の辺体からなる枠と、
を備えたことを特徴とする接合構造体。
【請求項2】
前記複数の辺体のそれぞれは、隣接する辺体にレーザ光により接合されてなることを特徴とする請求項1記載の接合構造体。
【請求項3】
弾性体をさらに備え、
前記複数の辺体の少なくともいずれかは、前記弾性体を介して、隣接する辺体にレーザ光により接合されてなることを特徴とする請求項1記載の接合構造体。
【請求項4】
前記辺体は、棒材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の接合構造体。
【請求項5】
第1の基板の主面に複数の辺体を順次当接させレーザ光を照射して接合することにより前記複数の辺体からなる枠を形成し、前記枠の上に第2の基板の主面を当接させレーザ光を照射して接合することを特徴とする接合方法。
【請求項6】
前記複数の辺体のうちの隣接するもの同士を当接させレーザ光を照射して接合することを特徴とする請求項5記載の接合方法。
【請求項7】
前記第1の基板の前記主面に第1の辺体を接合し、
前記第1の辺体と第2の辺体とを接合した後に、前記第2の辺体を前記第1の基板の主面に接合し、
前記第1の辺体と第3の辺体とを接合した後に、前記第3の辺体を前記第1の基板の主面に接合し、
前記第2及び第3の辺体と、第4の辺体と、を接合した後に、前記第4の辺体を前記第1の基板の主面に接合し、
前記第1、第2、第3及び第4の辺体と、前記第2の基板と、を接合することを特徴とする請求項6記載の接合方法。
【請求項8】
前記レーザ光は、超短パルスレーザ光であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の接合方法。
【請求項9】
レーザ光を出力するレーザ発振器と、
前記レーザ光を集光して被照射体に向けて照射する光学系と、
前記被照射体と、前記光学系と、の位置関係を制御するコントロールステージと、
前記被照射体を搬送してその位置を調整する搬送機構と、
第1の基板の主面に複数の辺体を順次当接させ前記レーザ光を照射して接合することにより前記複数の辺体からなる枠を形成し、前記枠の上に第2の基板を当接させ前記レーザ光を照射して接合するように搬送機構と前記コントロールステージとを制御する制御部と、
を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項10】
前記光学系は、
前記被照射体に対して鉛直方向にレーザ光を照射する第1の光学系と、
前記被照射体に対して水平方向にレーザ光を照射する第2の光学系と、
を有し、
前記コントロールステージは、
前記第1の光学系を支持し、その位置を制御する第1のコントロールステージと、
前記第2の光学系を支持し、その位置を制御する第2のコントロールステージと、
を有することを特徴とする請求項9記載のレーザ加工装置。
【請求項11】
前記複数の辺体の少なくともいずれかを、前記第1の基板と、前記いずれかの辺体に隣接する他の辺体と、の少なくともいずれかに当接させて位置決めを実行可能としたガイド機構をさらに備えたことを特徴とする請求項9または10に記載のレーザ加工装置。
【請求項12】
前記第1の基板と前記第2の基板との少なくともいずれかと、前記辺体と、の接合箇所近傍を押し付けて密着させる押し付け機構をさらに備えたことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
【請求項13】
前記レーザ発振器は、超短パルスレーザ光を出力することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−291792(P2009−291792A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144508(P2008−144508)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】