案内情報ファイル登録装置、案内情報ファイル登録方法、及び案内情報ファイル登録プログラム
【課題】道案内用の画像データ中に目印を提示することを可能とする案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録装置を提供する。
【解決手段】案内情報ファイル登録装置は、画像データ及び地図情報を保持し、当該画像データ内の目印範囲が指定されると、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報とを含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。これにより、案内情報ファイル登録装置は、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データに目印を付した案内情報を提供することができる。
【解決手段】案内情報ファイル登録装置は、画像データ及び地図情報を保持し、当該画像データ内の目印範囲が指定されると、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報とを含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。これにより、案内情報ファイル登録装置は、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データに目印を付した案内情報を提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、案内情報ファイルを登録する技術に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、端末装置からの要求に応じて、サーバ装置から道案内用の画像データ（例えば、交差点付近の画像データ等）を提供する道案内システムがある（例えば、特許文献１参照）。当該道案内システムでは、サーバ装置が端末装置から位置情報と共に、画像データの送信要求を受け付けると、当該位置情報に関連する画像データを端末装置へ提供する。
【０００３】
【特許文献１】特開２００５−７７２１４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１の道案内システムの場合、サーバ装置が、位置情報に対応する画像データを提供するのみあり、例えば、画像データ中に、施設が複数ある場合等、目印となる施設が識別しづらいという問題点があった。
【０００５】
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが例として挙げられる。本発明の目的は、道案内用の画像データ中に目印を提示することを可能とする案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
請求項１に記載の発明は、案内情報ファイル登録装置であって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
請求項５に記載の発明は、案内情報ファイル登録方法であって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持工程と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持工程と、前記画像データを特定する画像データ特定工程と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得工程と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段工程と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定工程と、前記画像データ特定工程で特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録工程と、を備えることを特徴とする。
【０００８】
請求項６に記載の発明は、コンピュータを備える装置によって実行される案内情報ファイル登録プログラムであって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
本発明の好適な実施形態では、案内情報ファイル登録装置は、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、を備える。
【００１０】
上記の案内情報ファイル登録装置は、具体的には、カーナビゲーション装置や、サーバ装置等に適用される。案内情報ファイル登録装置は、予め地図情報や画像データを含む画像ファイルを保持しており、利用者からの入力操作等により、上記画像データが選択されると、画像データ特定手段が、上記画像データを特定する。また、利用者からの入力操作等により、画像データの目印範囲が選択されると、目印範囲情報取得手段が、選択された目印範囲に関する情報である目印範囲情報を取得する。ここで、目印範囲情報とは、目印範囲を示す図形形状に関する情報（例えば、座標値等）である。そして、利用者からの入力操作等により、誘導動作情報が入力されると、誘導動作情報取得手段が、上記誘導動作情報を取得する。ここで、誘導動作情報とは、上記目印に対してどのように行動すべきかを誘導する情報であり、例えば、「左折」、「右折」等である。そして、案内情報対応経路情報決定手段は、案内情報対応経路情報を決定する。ここで、案内情報対応経路情報とは、案内情報に対応する経路であり、具体的には、上記画像データの撮影位置周辺に位置する複数のリンク情報と、当該リンク情報間の順序を有する。そして、案内情報ファイル登録手段が、案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。ここで、案内情報ファイルとは、上記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、上記目印範囲情報取得手段が取得した目印範囲情報と、上記動作情報取得手段が取得した動作情報と、上記案内情報対応経路情報決定した案内情報対応経路情報とを含むファイルである。なお、上記画像データの関連付け情報は、各画像データを識別し得る情報であり、例えば、画像ＩＤ等である。
【００１１】
このように、案内情報ファイル登録装置は、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報を含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。よって、案内情報ファイル登録装置は、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データに目印を付した案内情報を提供することができる。従って、案内情報ファイル登録装置は、単に画像データを提供する場合に比して端末装置の利用者にとって利用価値のある情報を提供することができる。
【００１２】
上記の案内情報ファイル登録装置の一態様では、前記画像ファイルは、撮影位置及び撮影方向を保持しており、前記案内情報対応経路情報決定手段は、前記撮影位置、前記撮影方向をさらに用いて案内情報対応経路情報を決定する。
【００１３】
この場合、案内情報ファイル登録装置は、上記画像ファイルの撮影位置、撮影方向、及び誘導動作情報から案内情報対応経路情報を決定する。これにより、案内情報ファイル登録装置は、利用者の入力操作を介さずに、案内情報対応経路情報を決定することができる。
【００１４】
上記の案内情報ファイル登録装置の他の一態様では、前記案内情報ファイル登録装置は、端末装置とネットワークを介して接続されており、前記端末装置からルート情報を取得すると共に案内情報提供要求を受け付ける案内情報提供要求受付手段と、前記ルート情報に対応する前記案内情報対応経路情報を有する案内情報ファイルを検索する案内情報ファイル検索手段と、前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルが保持する情報に基づいて生成した案内情報を前記端末装置へ提供する案内情報提供手段と、をさらに備える。
【００１５】
この場合、案内情報ファイル登録装置は、端末装置からルート情報を取得すると共に、案内情報提供要求を受信すると、案内情報ファイル登録装置の案内情報ファイル検索手段は、案内情報対応経路情報がルート情報の経路に含まれている案内情報ファイルを検索し、案内情報提供手段は、案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルを用いて案内情報を生成し、当該案内情報を上記端末装置へ提供する。従って、案内情報提供ファイル登録装置は、端末装置のルートに応じた案内情報を提供することができる。
【００１６】
上記の案内情報ファイル登録装置の他の一態様では、前記目印に関連する情報である目印関連情報を取得する目印関連情報取得手段をさらに備え、前記案内情報ファイル登録手段は、前記目印関連情報取得手段が取得した目印関連情報を前記案内情報ファイルに含め、前記案内情報提供手段は、前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルに関する案内情報を提供する前に、前記案内情報ファイルの目印関連情報を提供する。
【００１７】
この場合、案内情報ファイル登録装置は、案内情報ファイルに目印関連情報を含める。なお、目印関連情報とは、目印に関する情報であり、例えば、目印範囲に対応する施設の名称（例えば、ランドマーク名称）などである。そして、案内情報ファイル登録装置は、案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルから生成した案内情報を端末装置へ提供する前に、上記目印関連情報を提供する。これにより、案内情報ファイル登録装置は、案内情報を提供する前に、上記目印関連情報を提供するので、端末装置の利用者に案内情報を必要とするか否かを判断することができ、端末装置の利用者が案内情報を必要としていないにも関わらず、案内情報を提供してしまうことを防止することができる。
【００１８】
本発明の他の観点では、案内情報ファイル登録方法は、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持工程と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持工程と、前記画像データを特定する画像データ特定工程と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得工程と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段工程と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定工程と、前記画像データ特定工程で特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録工程と、を備える。
【００１９】
上記の方法によっても、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報を含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録するので、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データに目印を付した案内情報を提供することができる。
【００２０】
本発明の他の観点では、コンピュータを備える装置によって実行される案内情報ファイル登録プログラムであって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムを、コンピュータ上で実行することにより、上記の案内情報ファイル登録装置を実現することができる。なお、この案内情報ファイル登録プログラムは、記録媒体に記録した状態で好適に取り扱うことができる。
【実施例】
【００２１】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【００２２】
［案内情報提供システムの概略構成］
図１に、案内情報提供システム１の概念図を示す。本実施例では、案内情報提供システム１は、案内情報ファイル登録装置１００と、案内情報を取得する取得用端末装置４００Ａ（例えば、携帯電話やナビゲーション装置等）と、案内情報ファイル生成に必要な各種情報を入力する登録用端末装置４００Ｂから構成され、上記案内情報ファイル登録装置１００及び端末装置４００（取得用端末装置４００Ａ及び登録用端末装置４００Ｂ）は、所定のネットワークにより接続されている。
【００２３】
案内情報ファイル登録装置１００は、具体的には、サーバ装置であり、画像データを含む画像ファイルを保持しており、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作によって入力された種々の情報に基づいて、上記画像データと紐付ける関連付け情報（例えば、画像ＩＤなど）、上記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報（例えば、目印範囲の形状の座標値等）、上記目印に関する情報である目印関連情報（例えば、目印に関連するランドマーク名称）、及び誘導動作情報（例えば、左折等）を含む案内ファイルを登録する。そして、取得用端末装置４００Ａから案内情報１４５の提供要求を受け付けると、案内情報ファイル登録装置１００は、目印１４１が付された画像データ１３１、ランドマーク名称、及び誘導動作を含む案内情報１４５を取得用端末装置４００Ａへ提供する。
【００２４】
よって、目印１４１が「○○商事」の看板である場合、案内情報ファイル登録装置１００は、取得用端末装置４００Ａの利用者に対して「○○商事を目印にして、○○商事の所を左折して下さい」という案内を行うことができる。
【００２５】
このように、案内情報提供システム１では、案内情報登録装置１００が予め保持している画像データ１３１との関連付け情報と、画像データの目印範囲情報と、誘導動作情報とを含む案内情報ファイルを登録し、取得用端末装置４００Ａからの案内情報１４５の提供要求を受け付けると、上記案内情報ファイルの内容に基づいて案内情報１４５を生成し、当該案内情報１４５を取得用端末装置４００Ａへ提供する。
【００２６】
従って、案内情報提供システム１において、案内情報登録装置１００は、画像データ１３１の関連付け情報と、目印範囲情報とを含む案内情報ファイルを生成しているので、取得用端末装置４００Ａからの案内情報提供要求に応じて、画像データ内に目印を付した案内情報１４５を提供することができる。即ち、案内情報登録装置１００は、単に画像データを提供する場合に比して、利用者にとって有用性のある画像データ１３１を含む案内情報１４５を提供することができる。
【００２７】
［案内情報ファイル登録装置］
図２に、本発明の実施例に係る案内情報ファイル登録装置１００の構成を示す。案内情報ファイル登録装置１００は、車両（例えば、地図調査用車両や一般車両）に搭載されたカメラが撮影した複数の画像データ１３１を含む画像ファイル、地図情報を管理する地図情報ＤＢを保持し、案内情報ファイルを生成するために必要な各種情報を登録用端末装置４００Ｂ等から取得し、取得した情報に基づいて案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する装置である。案内情報ファイル登録装置１００は、実体的には、サーバ装置より構成される。
【００２８】
案内情報ファイル登録装置１００は、図示のように、制御部２０と、記憶部３６と、入力装置６０と、送受信部７０とを備える。記憶部３６は、ハードディスク等であり、地図情報ＤＢ１２０と、画像ファイル１３０と、登録した案内情報ファイル１４０とを保持する。制御部２０は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）等であり、画像データ特定部１０１と、目印範囲情報取得部１０２と、目印関連情報取得部１０３と、誘導動作情報取得部１０４と、案内情報対応経路情報決定部１０５と、案内情報ファイル登録部１０６と、案内情報提供要求受付部１０７と、案内情報ファイル検索部１０８と、案内情報提供部１０９とを備える。即ち、制御部２０が所定のプログラムを実行することにより、画像データ特定部１０１と、目印範囲情報取得部１０２と、目印関連情報取得部１０３と、誘導動作情報取得部１０４と、案内情報対応経路情報決定部１０５と、案内情報ファイル登録部１０６と、案内情報提供要求受付部１０７と、案内情報ファイル検索部１０８と、案内情報提供部１０９とを実現する。
【００２９】
地図情報ＤＢ１２０は、リンク情報等の地図情報を保持するデータベースである。画像ファイル１３０は、画像データ１３１、画像ＩＤ、撮影位置、及び撮影方向を含むファイルである。なお、画像ＩＤは、各画像データを識別し得る情報をいう。撮影位置は、撮影した位置を示し、緯度経度等である。撮影方向は、撮影時の方向を示し、例えば、北を０度とした場合の角度である。
【００３０】
案内情報ファイル１４０は、案内情報１４５を提供するために必要な情報を保持するファイルである。案内情報ファイル１４０が保持する情報や当該案内情報ファイルを生成する方法については、後述する。
【００３１】
画像データ特定部１０１は、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作（以降、単に利用者の入力操作とも呼ぶ）によって指定された画像データ１３１を案内情報ファイルと対応付ける画像データ１３１として特定する。
【００３２】
目印範囲情報取得部１０２は、上記の画像データ特定部１０１が特定した画像データについて、利用者の入力操作により指定された目印範囲の情報を取得する。ここで、目印範囲情報とは、目印範囲の形状に関する、画像データ１３１の所定の位置を原点とした座標値等である。
【００３３】
目印関連情報取得部１０３は、利用者の入力操作によって、指定された画像データ１３１内の目印１４１に関する情報である目印関連情報を取得する。本実施例における目印関連情報をランドマーク名称とする。
【００３４】
誘導動作情報取得部１０４は、利用者の入力操作によって、指定された誘導動作情報を取得する。ここで、誘導動作情報とは、目印１４１に基づいて誘導する情報を意味し、具体的には、「左折」や「右折」等である。
【００３５】
案内情報対応経路情報決定部１０５は、画像データ特定部１０１が特定した画像データ１３１を含む画像ファイル１３０が保持する撮影位置と、撮影方向と、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報と、地図情報ＤＢ１２０が保持する地図情報とを用いて、案内情報対応経路情報を決定する。
【００３６】
ここで、案内情報対応経路情報とは、案内情報１４５に対応する経路であり、具体的には、上記画像データ１３１の撮影位置周辺に位置する複数のリンク情報と、当該リンク情報間の順序を有する。このように、案内情報ファイル登録装置１００は、案内情報対応経路情報を保持しておけば、取得用端末装置４００Ａからルート情報を取得すると共に案内情報１４５の取得要求を受け付けた場合に、上記案内情報対応経路情報がルート情報に含まれるか否かを判定することができるので、不要な案内情報１４５を取得用端末装置４００Ａに提示することを防止することができる。
【００３７】
案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０を生成し、当該案内情報ファイル１４０を記憶部３６へ登録する。なお、案内情報ファイル１４０は、画像データ特定部１０１が特定した画像データの関連付け情報である画像ＩＤ、目印範囲情報取得部１０２が取得した目印範囲情報、目印関連情報取得部１０３が取得した目印関連情報、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報、及び案内情報対応経路情報決定部１０５が決定した案内情報対応経路情報を含む。また、案内情報登録部１０６は、上記案内情報ファイル１４０に対応する案内情報提供用アドレス情報を送受信部７０を介して、登録用端末装置４００Ｂへ送信する。ここで、案内情報提供用アドレスの具体例として、ＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｌｏｃａｔｏｒ）等がある。
【００３８】
案内情報提供要求受付部１０７は、取得用端末装置４００Ａから、ルート情報を取得すると共に、案内情報提供要求を受け付ける。
【００３９】
案内情報ファイル検索部１０８は、案内情報対応経路情報が、案内情報提供要求受付部１０７が取得したルート情報に含まれる案内情報ファイル１４０を検索する。
【００４０】
案内情報提供部１０９は、案内情報ファイル検索部１０８が検索した案内情報ファイル１４０に含まれる情報に基づいて案内情報１４５を生成し、当該案内情報１４５を送受信部７０を介して端末装置４００へ提供する。入力装置６０は、利用者が各種メニュー等の選択・決定を行う手段である。具体的には、キーボードやマウス等である。
【００４１】
送受信部７０は、データの授受を行う。具体的には、取得用端末装置４００Ａに案内情報１４５を送信したり、登録用端末装置４００Ｂから案内情報ファイル生成に必要な種々の情報を受信したりする。
【００４２】
以上の構成を有する本実施例においては、画像データＩＤが関連付け情報に対応する。
【００４３】
［案内情報ファイル登録］
次に案内情報ファイル１４０の登録について説明する。ここでいう案内情報ファイル１４０の登録とは、登録用端末装置４００Ｂから入力された種々の情報を用いて案内情報ファイル１４０を生成し、生成した案内情報ファイル１４０を登録することをいう。
【００４４】
まず、画像データ特定部１０１は、所定の方法で指定された画像データ１３１を案内情報用の画像データ１３１として特定する。なお、画像データ１３１が指定される具体例には、案内情報ファイル登録装置１００が、登録用端末装置４００Ｂに対して、画像データ１３１の存在個所を示す画像データアイコン付きの地図情報を提供し、登録用端末装置４００の利用者が、上記画像データアイコンを指定する等がある。また、図３（ａ）に画像データ１３１の例を示す。
【００４５】
目印範囲情報取得部１０２は、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作により、特定済みの画像データ１３１の目印１４１となる範囲が指定されると、当該目印範囲に関する情報である目印範囲情報を取得する。
【００４６】
具体的には、図３（ｂ）に示すように、登録用端末装置４００Ｂの利用者によって、選択点Ｐ１〜Ｐ４が指定されると、図３（ｃ）に示すように、目印範囲情報取得部１０２は、画像データ１３１内の所定個所を原点（例えば、画像データの左下）とした選択点Ｐ１〜選択点Ｐ４の座標値を取得する。なお、図３（ｃ）の例では、目印範囲情報取得部１０２は、座標値（Ｘ１、Ｙ１）、（Ｘ２、Ｙ１）、（Ｘ１、Ｙ２）、（Ｘ２、Ｙ２）を取得する。
【００４７】
そして、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作により、目印範囲に関連する情報としてランドマーク名称が入力されると、目印関連情報取得部１０３は、当該ランドマーク名称を取得する。
【００４８】
そして、誘導動作情報取得部１０４は、登録用端末装置４００の利用者の入力操作により、誘導動作情報が入力されると、当該誘導動作情報を取得する。
【００４９】
そして、案内情報対応経路情報決定部１０５は、撮影位置、撮影方向、誘導動作情報、及び地図情報ＤＢ１２０の地図情報に含まれるリンク情報を用いて、案内情報対応経路情報を決定する。案内情報対応経路情報を決定する例について、図４を用いて説明する。
【００５０】
図４の例では、画像データ１３１の撮影位置を撮影位置２０１とし、撮影方向を撮影方向２０２としている。そして、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報が左折である場合、実際に誘導する方向を誘導方向１４３とする。このことは、「リンクＬ０に対応する道路を走行している時に、リンクＬ２に対応する道路を走行してください」ということを示しているので、案内情報対応経路情報決定部１０５は、案内情報対応経路情報を「リンクＬ０からリンクＬ２」とする。このように、案内情報対応経路情報決定部１０５は、地図情報、撮影方向、撮影位置、及び誘導動作情報に基づいて、自動で案内情報対応経路情報を決定している。従って、案内情報ファイル装置１００は、上記案内情報対応経路情報について、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作を介さずに自動で決定することができる。
【００５１】
そして、案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０生成して、当該案内情報ファイル１４０を登録する。なお、案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０に画像データ特定部１０１が特定した画像データ１３１に対応する画像ＩＤと、目印範囲情報取得部１０２が取得した目印範囲情報と、目印関連情報取得部１０３が取得した目印関連情報（例えば、ランドマーク名称等）と、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報と、案内情報対応経路情報決定部１０５が決定した案内情報対応経路情報を含める。図５に、案内情報ファイル１４０の内容を概念的に表した例を示す。
【００５２】
このように、案内情報ファイル登録装置１００は、上記案内情報ファイル１４０に含まれている画像ＩＤと、目印範囲情報とを用いることにより、画像データ内に目印１４１を示した情報を取得要求した装置（例えば、取得用端末装置４００Ａ）へ提示することが可能となる。
【００５３】
従って、案内情報ファイル登録装置１００は、単に画像データを提供する場合に比して有用性のある、目印１４１を含む画像データを提供することを可能とする案内情報ファイル１４０を登録することができる。
【００５４】
［案内情報ファイル登録処理］
次に、案内情報ファイル登録処理の手順について図６に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、案内情報ファイル登録装置１００内の制御部２０が、予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【００５５】
まず、登録用端末装置４００Ｂの利用者が所定の操作を行うことに応じて、制御部２０は、所定の命令を検知すると、上記プログラムを実行する。そして、登録用端末装置４００の利用者が、記憶部３６で保持している画像ファイル１３０内の画像データ１３１を指定すると、画像データ特定部１０１は、指定された画像データ１３１を特定する（ステップＳ１）。
【００５６】
次に、登録用端末装置４００Ｂの利用者によって、上記画像データ１３１について目印範囲が入力されると、目印範囲情報取得部１０２は、目印範囲情報である目印範囲の座標値を取得する（ステップＳ２）。
【００５７】
そして、登録用端末装置４００の利用者によって、目印関連情報としてランドマーク名称が入力されると、目印関連情報取得部１０３は、当該ランドマーク名称を取得する（ステップＳ３）。
【００５８】
そして、登録用端末装置４００の利用者によって、誘導動作情報が入力されると、誘導動作情報取得部１０４は、入力された誘導動作情報を取得する（ステップＳ４）。
【００５９】
そして、案内情報対応経路情報決定部１０５は、撮影位置、撮影方向、及び誘導動作情報に基づいて案内情報対応経路情報を決定する（ステップＳ５）。
【００６０】
そして、案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０を生成し、当該案内情報ファイル１４０を記憶部３６へ登録し（ステップＳ６）、案内情報登録処理を終了する。
【００６１】
［案内情報提供処理］
次に、案内情報提供処理について説明する。本実施例における案内情報提供処理とは、案内情報登録装置１００が、取得用端末装置４００Ａから、ルート情報と共に、案内情報１４５の提供要求を受信した後に、上記ルート情報に対応する案内情報ファイル１４０を検索し、検索した案内情報ファイルに含まれている情報を用いて案内情報１４５を生成し、当該案内情報１４５を上記取得用端末装置４００Ａへ提供する処理である。
【００６２】
まず、案内情報提供要求受付部１０７が、取得用端末装置４００Ａからルート情報を取得すると共に、案内情報１４５の提供要求を受信すると、案内情報ファイル検索部１０８は、案内情報対応経路情報が上記ルート情報に含まれる案内情報ファイル１４０を検索する。
【００６３】
ここで、ルート情報とは、出発地点から目的地点までの経路に対応するリンクの順序を含む情報である。そして、案内情報対応経路情報がルート情報に含まれるとは、ルート情報が、案内情報対応経路情報として定義されている順序でリンクを経由することをいう。
【００６４】
そして、案内情報提供部１０９は、案内情報ファイル検索部１０８が検索した案内情報ファイル１４０に含まれる情報を用いて、案内情報１４５を生成する。具体的には、案内情報提供部１０９は、画像ＩＤに対応する画像データ１３１を特定し、目印範囲情報に基づいて上記画像データ１３１上の目印範囲を特定すると共に、上記目印範囲を強調表示し、上記画像データ１３１にランドマーク名称と、誘導動作情報とを追加することにより、案内情報１４５を生成する。そして、案内情報提供部１０９は、上記案内情報１４５を端末装置４００へ送信する。
【００６５】
これにより、案内情報ファイル登録装置１００は、画像データ１３１に目印範囲を明示している案内情報１４５を端末装置４００へ提供することができる。従って、案内情報ファイル登録装置１００は、単に道案内用の画像データを提供する場合に比して有用な情報を端末装置４００に提供することができる。
【００６６】
以上述べたように、案内情報ファイル登録装置１００は、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、画像データを特定する画像データ特定手段と、画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、誘導動作情報に対応するリンク情報である案内情報対応経路情報について、地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、目印範囲情報と、誘導動作情報と、案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、を備える。
【００６７】
これによれば、案内情報ファイル登録装置１００は、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報を含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。よって、案内情報ファイル登録装置は、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データ１３１に目印１４１を付した案内情報を提供することができる。
【００６８】
[他の実施例]
案内情報対応経路情報決定部１０５は、画像ファイル１３０が保持する撮影位置情報、撮影方向情報、及び誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報に基づいて、自動で案内情報対応経路情報を決定する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、例えば、地図情報ＤＢ１２０内の地図情報を用いて、利用者に画像データ１３１の撮影位置付近の地図を提示し、案内情報対応経路情報に対応する道路を選択させて、利用者によって選択された道路のリンク情報を案内情報対応経路情報に決定するようにしても良い。
【００６９】
上述の実施例では、登録用端末装置４００の利用者による操作に応じて、案内情報ファイル登録装置１００が、画像データの特定等を行う場合について述べたが、本発明はこれに限られず、案内情報ファイル登録装置１００の入力装置６０を介した操作に応じて、案内情報ファイル登録装置１００が、画像データの特定等を行うようにしても良い。
【００７０】
案内情報提供時にテキスト情報（誘導動作情報やランドマーク名称）のみを先に提示し、更に取得用端末装置４００Ａから画像データを有する案内情報の提供要求があった場合に、画像データ１３１を付した案内情報１４５を提供するようにしても良い。
【００７１】
上述の実施例では、登録用端末装置４００の利用者による操作に応じて、案内情報ファイル登録装置１００が、画像データや、目印範囲の情報を取得し、取得した情報に基づいて案内情報ファイル１４０を生成及び登録を行う場合について述べたが、本発明は、これに限られず、予め、上記画像データの識別情報や目印範囲情報等が登録されているリストを参照して、バッチ処理を行うようにしても良い。
【００７２】
上述の実施例では、特に記載しなかったが、上記案内情報ファイル１４０に目的地情報も含めるようにしておいても良い。
【００７３】
この場合、案内情報ファイル登録装置１００は、取得用端末装置４００Ａからルート情報を取得した場合に、目的地が合致しているか否か判別することが可能となるため、目的地が異なるにも関わらず、案内情報対応経路情報を含むルートを送信した端末装置４００に対して不要な案内情報１４５を提示することを防止することができる。
【００７４】
上述の実施例では、目印範囲情報取得部１０２は、目印範囲情報として座標値を取得する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、他の情報も取得するようにしても良い。例えば、目印１４１が円の場合、目印範囲情報取得部１０２は、中心点の座標値及び半径の長さを取得する。
【図面の簡単な説明】
【００７５】
【図１】案内情報提供システムの概略構成を示す図である。
【図２】案内情報ファイル登録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図３】目印範囲を決定する例を示す図である。
【図４】案内情報対応経路情報を決定する例を示す図である。
【図５】案内情報ファイル内容の概念図である。
【図６】案内情報ファイル登録処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【００７６】
１ 案内情報提供システム
２０ 制御部
３６ 記憶部
６０ 入力装置
１００ 案内情報ファイル登録装置
１０１ 画像データ特定部
１０２ 目印範囲情報取得部
１０３ 目印関連情報取得部
１０４ 誘導動作情報取得部
１０５ 案内情報対応経路情報決定部
１０６ 案内情報ファイル登録部
１０７ 案内情報提供要求受付部
１０８ 案内情報ファイル検索部
１０９ 案内情報提供部
１２０ 地図情報ＤＢ
１３０ 画像ファイル
１４０ 案内情報ファイル
【技術分野】
【０００１】
本発明は、案内情報ファイルを登録する技術に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、端末装置からの要求に応じて、サーバ装置から道案内用の画像データ（例えば、交差点付近の画像データ等）を提供する道案内システムがある（例えば、特許文献１参照）。当該道案内システムでは、サーバ装置が端末装置から位置情報と共に、画像データの送信要求を受け付けると、当該位置情報に関連する画像データを端末装置へ提供する。
【０００３】
【特許文献１】特開２００５−７７２１４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１の道案内システムの場合、サーバ装置が、位置情報に対応する画像データを提供するのみあり、例えば、画像データ中に、施設が複数ある場合等、目印となる施設が識別しづらいという問題点があった。
【０００５】
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが例として挙げられる。本発明の目的は、道案内用の画像データ中に目印を提示することを可能とする案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
請求項１に記載の発明は、案内情報ファイル登録装置であって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
請求項５に記載の発明は、案内情報ファイル登録方法であって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持工程と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持工程と、前記画像データを特定する画像データ特定工程と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得工程と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段工程と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定工程と、前記画像データ特定工程で特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録工程と、を備えることを特徴とする。
【０００８】
請求項６に記載の発明は、コンピュータを備える装置によって実行される案内情報ファイル登録プログラムであって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
本発明の好適な実施形態では、案内情報ファイル登録装置は、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、を備える。
【００１０】
上記の案内情報ファイル登録装置は、具体的には、カーナビゲーション装置や、サーバ装置等に適用される。案内情報ファイル登録装置は、予め地図情報や画像データを含む画像ファイルを保持しており、利用者からの入力操作等により、上記画像データが選択されると、画像データ特定手段が、上記画像データを特定する。また、利用者からの入力操作等により、画像データの目印範囲が選択されると、目印範囲情報取得手段が、選択された目印範囲に関する情報である目印範囲情報を取得する。ここで、目印範囲情報とは、目印範囲を示す図形形状に関する情報（例えば、座標値等）である。そして、利用者からの入力操作等により、誘導動作情報が入力されると、誘導動作情報取得手段が、上記誘導動作情報を取得する。ここで、誘導動作情報とは、上記目印に対してどのように行動すべきかを誘導する情報であり、例えば、「左折」、「右折」等である。そして、案内情報対応経路情報決定手段は、案内情報対応経路情報を決定する。ここで、案内情報対応経路情報とは、案内情報に対応する経路であり、具体的には、上記画像データの撮影位置周辺に位置する複数のリンク情報と、当該リンク情報間の順序を有する。そして、案内情報ファイル登録手段が、案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。ここで、案内情報ファイルとは、上記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、上記目印範囲情報取得手段が取得した目印範囲情報と、上記動作情報取得手段が取得した動作情報と、上記案内情報対応経路情報決定した案内情報対応経路情報とを含むファイルである。なお、上記画像データの関連付け情報は、各画像データを識別し得る情報であり、例えば、画像ＩＤ等である。
【００１１】
このように、案内情報ファイル登録装置は、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報を含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。よって、案内情報ファイル登録装置は、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データに目印を付した案内情報を提供することができる。従って、案内情報ファイル登録装置は、単に画像データを提供する場合に比して端末装置の利用者にとって利用価値のある情報を提供することができる。
【００１２】
上記の案内情報ファイル登録装置の一態様では、前記画像ファイルは、撮影位置及び撮影方向を保持しており、前記案内情報対応経路情報決定手段は、前記撮影位置、前記撮影方向をさらに用いて案内情報対応経路情報を決定する。
【００１３】
この場合、案内情報ファイル登録装置は、上記画像ファイルの撮影位置、撮影方向、及び誘導動作情報から案内情報対応経路情報を決定する。これにより、案内情報ファイル登録装置は、利用者の入力操作を介さずに、案内情報対応経路情報を決定することができる。
【００１４】
上記の案内情報ファイル登録装置の他の一態様では、前記案内情報ファイル登録装置は、端末装置とネットワークを介して接続されており、前記端末装置からルート情報を取得すると共に案内情報提供要求を受け付ける案内情報提供要求受付手段と、前記ルート情報に対応する前記案内情報対応経路情報を有する案内情報ファイルを検索する案内情報ファイル検索手段と、前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルが保持する情報に基づいて生成した案内情報を前記端末装置へ提供する案内情報提供手段と、をさらに備える。
【００１５】
この場合、案内情報ファイル登録装置は、端末装置からルート情報を取得すると共に、案内情報提供要求を受信すると、案内情報ファイル登録装置の案内情報ファイル検索手段は、案内情報対応経路情報がルート情報の経路に含まれている案内情報ファイルを検索し、案内情報提供手段は、案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルを用いて案内情報を生成し、当該案内情報を上記端末装置へ提供する。従って、案内情報提供ファイル登録装置は、端末装置のルートに応じた案内情報を提供することができる。
【００１６】
上記の案内情報ファイル登録装置の他の一態様では、前記目印に関連する情報である目印関連情報を取得する目印関連情報取得手段をさらに備え、前記案内情報ファイル登録手段は、前記目印関連情報取得手段が取得した目印関連情報を前記案内情報ファイルに含め、前記案内情報提供手段は、前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルに関する案内情報を提供する前に、前記案内情報ファイルの目印関連情報を提供する。
【００１７】
この場合、案内情報ファイル登録装置は、案内情報ファイルに目印関連情報を含める。なお、目印関連情報とは、目印に関する情報であり、例えば、目印範囲に対応する施設の名称（例えば、ランドマーク名称）などである。そして、案内情報ファイル登録装置は、案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルから生成した案内情報を端末装置へ提供する前に、上記目印関連情報を提供する。これにより、案内情報ファイル登録装置は、案内情報を提供する前に、上記目印関連情報を提供するので、端末装置の利用者に案内情報を必要とするか否かを判断することができ、端末装置の利用者が案内情報を必要としていないにも関わらず、案内情報を提供してしまうことを防止することができる。
【００１８】
本発明の他の観点では、案内情報ファイル登録方法は、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持工程と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持工程と、前記画像データを特定する画像データ特定工程と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得工程と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段工程と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定工程と、前記画像データ特定工程で特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録工程と、を備える。
【００１９】
上記の方法によっても、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報を含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録するので、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データに目印を付した案内情報を提供することができる。
【００２０】
本発明の他の観点では、コンピュータを備える装置によって実行される案内情報ファイル登録プログラムであって、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、前記画像データを特定する画像データ特定手段と、前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムを、コンピュータ上で実行することにより、上記の案内情報ファイル登録装置を実現することができる。なお、この案内情報ファイル登録プログラムは、記録媒体に記録した状態で好適に取り扱うことができる。
【実施例】
【００２１】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【００２２】
［案内情報提供システムの概略構成］
図１に、案内情報提供システム１の概念図を示す。本実施例では、案内情報提供システム１は、案内情報ファイル登録装置１００と、案内情報を取得する取得用端末装置４００Ａ（例えば、携帯電話やナビゲーション装置等）と、案内情報ファイル生成に必要な各種情報を入力する登録用端末装置４００Ｂから構成され、上記案内情報ファイル登録装置１００及び端末装置４００（取得用端末装置４００Ａ及び登録用端末装置４００Ｂ）は、所定のネットワークにより接続されている。
【００２３】
案内情報ファイル登録装置１００は、具体的には、サーバ装置であり、画像データを含む画像ファイルを保持しており、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作によって入力された種々の情報に基づいて、上記画像データと紐付ける関連付け情報（例えば、画像ＩＤなど）、上記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報（例えば、目印範囲の形状の座標値等）、上記目印に関する情報である目印関連情報（例えば、目印に関連するランドマーク名称）、及び誘導動作情報（例えば、左折等）を含む案内ファイルを登録する。そして、取得用端末装置４００Ａから案内情報１４５の提供要求を受け付けると、案内情報ファイル登録装置１００は、目印１４１が付された画像データ１３１、ランドマーク名称、及び誘導動作を含む案内情報１４５を取得用端末装置４００Ａへ提供する。
【００２４】
よって、目印１４１が「○○商事」の看板である場合、案内情報ファイル登録装置１００は、取得用端末装置４００Ａの利用者に対して「○○商事を目印にして、○○商事の所を左折して下さい」という案内を行うことができる。
【００２５】
このように、案内情報提供システム１では、案内情報登録装置１００が予め保持している画像データ１３１との関連付け情報と、画像データの目印範囲情報と、誘導動作情報とを含む案内情報ファイルを登録し、取得用端末装置４００Ａからの案内情報１４５の提供要求を受け付けると、上記案内情報ファイルの内容に基づいて案内情報１４５を生成し、当該案内情報１４５を取得用端末装置４００Ａへ提供する。
【００２６】
従って、案内情報提供システム１において、案内情報登録装置１００は、画像データ１３１の関連付け情報と、目印範囲情報とを含む案内情報ファイルを生成しているので、取得用端末装置４００Ａからの案内情報提供要求に応じて、画像データ内に目印を付した案内情報１４５を提供することができる。即ち、案内情報登録装置１００は、単に画像データを提供する場合に比して、利用者にとって有用性のある画像データ１３１を含む案内情報１４５を提供することができる。
【００２７】
［案内情報ファイル登録装置］
図２に、本発明の実施例に係る案内情報ファイル登録装置１００の構成を示す。案内情報ファイル登録装置１００は、車両（例えば、地図調査用車両や一般車両）に搭載されたカメラが撮影した複数の画像データ１３１を含む画像ファイル、地図情報を管理する地図情報ＤＢを保持し、案内情報ファイルを生成するために必要な各種情報を登録用端末装置４００Ｂ等から取得し、取得した情報に基づいて案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する装置である。案内情報ファイル登録装置１００は、実体的には、サーバ装置より構成される。
【００２８】
案内情報ファイル登録装置１００は、図示のように、制御部２０と、記憶部３６と、入力装置６０と、送受信部７０とを備える。記憶部３６は、ハードディスク等であり、地図情報ＤＢ１２０と、画像ファイル１３０と、登録した案内情報ファイル１４０とを保持する。制御部２０は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）等であり、画像データ特定部１０１と、目印範囲情報取得部１０２と、目印関連情報取得部１０３と、誘導動作情報取得部１０４と、案内情報対応経路情報決定部１０５と、案内情報ファイル登録部１０６と、案内情報提供要求受付部１０７と、案内情報ファイル検索部１０８と、案内情報提供部１０９とを備える。即ち、制御部２０が所定のプログラムを実行することにより、画像データ特定部１０１と、目印範囲情報取得部１０２と、目印関連情報取得部１０３と、誘導動作情報取得部１０４と、案内情報対応経路情報決定部１０５と、案内情報ファイル登録部１０６と、案内情報提供要求受付部１０７と、案内情報ファイル検索部１０８と、案内情報提供部１０９とを実現する。
【００２９】
地図情報ＤＢ１２０は、リンク情報等の地図情報を保持するデータベースである。画像ファイル１３０は、画像データ１３１、画像ＩＤ、撮影位置、及び撮影方向を含むファイルである。なお、画像ＩＤは、各画像データを識別し得る情報をいう。撮影位置は、撮影した位置を示し、緯度経度等である。撮影方向は、撮影時の方向を示し、例えば、北を０度とした場合の角度である。
【００３０】
案内情報ファイル１４０は、案内情報１４５を提供するために必要な情報を保持するファイルである。案内情報ファイル１４０が保持する情報や当該案内情報ファイルを生成する方法については、後述する。
【００３１】
画像データ特定部１０１は、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作（以降、単に利用者の入力操作とも呼ぶ）によって指定された画像データ１３１を案内情報ファイルと対応付ける画像データ１３１として特定する。
【００３２】
目印範囲情報取得部１０２は、上記の画像データ特定部１０１が特定した画像データについて、利用者の入力操作により指定された目印範囲の情報を取得する。ここで、目印範囲情報とは、目印範囲の形状に関する、画像データ１３１の所定の位置を原点とした座標値等である。
【００３３】
目印関連情報取得部１０３は、利用者の入力操作によって、指定された画像データ１３１内の目印１４１に関する情報である目印関連情報を取得する。本実施例における目印関連情報をランドマーク名称とする。
【００３４】
誘導動作情報取得部１０４は、利用者の入力操作によって、指定された誘導動作情報を取得する。ここで、誘導動作情報とは、目印１４１に基づいて誘導する情報を意味し、具体的には、「左折」や「右折」等である。
【００３５】
案内情報対応経路情報決定部１０５は、画像データ特定部１０１が特定した画像データ１３１を含む画像ファイル１３０が保持する撮影位置と、撮影方向と、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報と、地図情報ＤＢ１２０が保持する地図情報とを用いて、案内情報対応経路情報を決定する。
【００３６】
ここで、案内情報対応経路情報とは、案内情報１４５に対応する経路であり、具体的には、上記画像データ１３１の撮影位置周辺に位置する複数のリンク情報と、当該リンク情報間の順序を有する。このように、案内情報ファイル登録装置１００は、案内情報対応経路情報を保持しておけば、取得用端末装置４００Ａからルート情報を取得すると共に案内情報１４５の取得要求を受け付けた場合に、上記案内情報対応経路情報がルート情報に含まれるか否かを判定することができるので、不要な案内情報１４５を取得用端末装置４００Ａに提示することを防止することができる。
【００３７】
案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０を生成し、当該案内情報ファイル１４０を記憶部３６へ登録する。なお、案内情報ファイル１４０は、画像データ特定部１０１が特定した画像データの関連付け情報である画像ＩＤ、目印範囲情報取得部１０２が取得した目印範囲情報、目印関連情報取得部１０３が取得した目印関連情報、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報、及び案内情報対応経路情報決定部１０５が決定した案内情報対応経路情報を含む。また、案内情報登録部１０６は、上記案内情報ファイル１４０に対応する案内情報提供用アドレス情報を送受信部７０を介して、登録用端末装置４００Ｂへ送信する。ここで、案内情報提供用アドレスの具体例として、ＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｌｏｃａｔｏｒ）等がある。
【００３８】
案内情報提供要求受付部１０７は、取得用端末装置４００Ａから、ルート情報を取得すると共に、案内情報提供要求を受け付ける。
【００３９】
案内情報ファイル検索部１０８は、案内情報対応経路情報が、案内情報提供要求受付部１０７が取得したルート情報に含まれる案内情報ファイル１４０を検索する。
【００４０】
案内情報提供部１０９は、案内情報ファイル検索部１０８が検索した案内情報ファイル１４０に含まれる情報に基づいて案内情報１４５を生成し、当該案内情報１４５を送受信部７０を介して端末装置４００へ提供する。入力装置６０は、利用者が各種メニュー等の選択・決定を行う手段である。具体的には、キーボードやマウス等である。
【００４１】
送受信部７０は、データの授受を行う。具体的には、取得用端末装置４００Ａに案内情報１４５を送信したり、登録用端末装置４００Ｂから案内情報ファイル生成に必要な種々の情報を受信したりする。
【００４２】
以上の構成を有する本実施例においては、画像データＩＤが関連付け情報に対応する。
【００４３】
［案内情報ファイル登録］
次に案内情報ファイル１４０の登録について説明する。ここでいう案内情報ファイル１４０の登録とは、登録用端末装置４００Ｂから入力された種々の情報を用いて案内情報ファイル１４０を生成し、生成した案内情報ファイル１４０を登録することをいう。
【００４４】
まず、画像データ特定部１０１は、所定の方法で指定された画像データ１３１を案内情報用の画像データ１３１として特定する。なお、画像データ１３１が指定される具体例には、案内情報ファイル登録装置１００が、登録用端末装置４００Ｂに対して、画像データ１３１の存在個所を示す画像データアイコン付きの地図情報を提供し、登録用端末装置４００の利用者が、上記画像データアイコンを指定する等がある。また、図３（ａ）に画像データ１３１の例を示す。
【００４５】
目印範囲情報取得部１０２は、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作により、特定済みの画像データ１３１の目印１４１となる範囲が指定されると、当該目印範囲に関する情報である目印範囲情報を取得する。
【００４６】
具体的には、図３（ｂ）に示すように、登録用端末装置４００Ｂの利用者によって、選択点Ｐ１〜Ｐ４が指定されると、図３（ｃ）に示すように、目印範囲情報取得部１０２は、画像データ１３１内の所定個所を原点（例えば、画像データの左下）とした選択点Ｐ１〜選択点Ｐ４の座標値を取得する。なお、図３（ｃ）の例では、目印範囲情報取得部１０２は、座標値（Ｘ１、Ｙ１）、（Ｘ２、Ｙ１）、（Ｘ１、Ｙ２）、（Ｘ２、Ｙ２）を取得する。
【００４７】
そして、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作により、目印範囲に関連する情報としてランドマーク名称が入力されると、目印関連情報取得部１０３は、当該ランドマーク名称を取得する。
【００４８】
そして、誘導動作情報取得部１０４は、登録用端末装置４００の利用者の入力操作により、誘導動作情報が入力されると、当該誘導動作情報を取得する。
【００４９】
そして、案内情報対応経路情報決定部１０５は、撮影位置、撮影方向、誘導動作情報、及び地図情報ＤＢ１２０の地図情報に含まれるリンク情報を用いて、案内情報対応経路情報を決定する。案内情報対応経路情報を決定する例について、図４を用いて説明する。
【００５０】
図４の例では、画像データ１３１の撮影位置を撮影位置２０１とし、撮影方向を撮影方向２０２としている。そして、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報が左折である場合、実際に誘導する方向を誘導方向１４３とする。このことは、「リンクＬ０に対応する道路を走行している時に、リンクＬ２に対応する道路を走行してください」ということを示しているので、案内情報対応経路情報決定部１０５は、案内情報対応経路情報を「リンクＬ０からリンクＬ２」とする。このように、案内情報対応経路情報決定部１０５は、地図情報、撮影方向、撮影位置、及び誘導動作情報に基づいて、自動で案内情報対応経路情報を決定している。従って、案内情報ファイル装置１００は、上記案内情報対応経路情報について、登録用端末装置４００Ｂの利用者の入力操作を介さずに自動で決定することができる。
【００５１】
そして、案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０生成して、当該案内情報ファイル１４０を登録する。なお、案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０に画像データ特定部１０１が特定した画像データ１３１に対応する画像ＩＤと、目印範囲情報取得部１０２が取得した目印範囲情報と、目印関連情報取得部１０３が取得した目印関連情報（例えば、ランドマーク名称等）と、誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報と、案内情報対応経路情報決定部１０５が決定した案内情報対応経路情報を含める。図５に、案内情報ファイル１４０の内容を概念的に表した例を示す。
【００５２】
このように、案内情報ファイル登録装置１００は、上記案内情報ファイル１４０に含まれている画像ＩＤと、目印範囲情報とを用いることにより、画像データ内に目印１４１を示した情報を取得要求した装置（例えば、取得用端末装置４００Ａ）へ提示することが可能となる。
【００５３】
従って、案内情報ファイル登録装置１００は、単に画像データを提供する場合に比して有用性のある、目印１４１を含む画像データを提供することを可能とする案内情報ファイル１４０を登録することができる。
【００５４】
［案内情報ファイル登録処理］
次に、案内情報ファイル登録処理の手順について図６に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、案内情報ファイル登録装置１００内の制御部２０が、予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【００５５】
まず、登録用端末装置４００Ｂの利用者が所定の操作を行うことに応じて、制御部２０は、所定の命令を検知すると、上記プログラムを実行する。そして、登録用端末装置４００の利用者が、記憶部３６で保持している画像ファイル１３０内の画像データ１３１を指定すると、画像データ特定部１０１は、指定された画像データ１３１を特定する（ステップＳ１）。
【００５６】
次に、登録用端末装置４００Ｂの利用者によって、上記画像データ１３１について目印範囲が入力されると、目印範囲情報取得部１０２は、目印範囲情報である目印範囲の座標値を取得する（ステップＳ２）。
【００５７】
そして、登録用端末装置４００の利用者によって、目印関連情報としてランドマーク名称が入力されると、目印関連情報取得部１０３は、当該ランドマーク名称を取得する（ステップＳ３）。
【００５８】
そして、登録用端末装置４００の利用者によって、誘導動作情報が入力されると、誘導動作情報取得部１０４は、入力された誘導動作情報を取得する（ステップＳ４）。
【００５９】
そして、案内情報対応経路情報決定部１０５は、撮影位置、撮影方向、及び誘導動作情報に基づいて案内情報対応経路情報を決定する（ステップＳ５）。
【００６０】
そして、案内情報ファイル登録部１０６は、案内情報ファイル１４０を生成し、当該案内情報ファイル１４０を記憶部３６へ登録し（ステップＳ６）、案内情報登録処理を終了する。
【００６１】
［案内情報提供処理］
次に、案内情報提供処理について説明する。本実施例における案内情報提供処理とは、案内情報登録装置１００が、取得用端末装置４００Ａから、ルート情報と共に、案内情報１４５の提供要求を受信した後に、上記ルート情報に対応する案内情報ファイル１４０を検索し、検索した案内情報ファイルに含まれている情報を用いて案内情報１４５を生成し、当該案内情報１４５を上記取得用端末装置４００Ａへ提供する処理である。
【００６２】
まず、案内情報提供要求受付部１０７が、取得用端末装置４００Ａからルート情報を取得すると共に、案内情報１４５の提供要求を受信すると、案内情報ファイル検索部１０８は、案内情報対応経路情報が上記ルート情報に含まれる案内情報ファイル１４０を検索する。
【００６３】
ここで、ルート情報とは、出発地点から目的地点までの経路に対応するリンクの順序を含む情報である。そして、案内情報対応経路情報がルート情報に含まれるとは、ルート情報が、案内情報対応経路情報として定義されている順序でリンクを経由することをいう。
【００６４】
そして、案内情報提供部１０９は、案内情報ファイル検索部１０８が検索した案内情報ファイル１４０に含まれる情報を用いて、案内情報１４５を生成する。具体的には、案内情報提供部１０９は、画像ＩＤに対応する画像データ１３１を特定し、目印範囲情報に基づいて上記画像データ１３１上の目印範囲を特定すると共に、上記目印範囲を強調表示し、上記画像データ１３１にランドマーク名称と、誘導動作情報とを追加することにより、案内情報１４５を生成する。そして、案内情報提供部１０９は、上記案内情報１４５を端末装置４００へ送信する。
【００６５】
これにより、案内情報ファイル登録装置１００は、画像データ１３１に目印範囲を明示している案内情報１４５を端末装置４００へ提供することができる。従って、案内情報ファイル登録装置１００は、単に道案内用の画像データを提供する場合に比して有用な情報を端末装置４００に提供することができる。
【００６６】
以上述べたように、案内情報ファイル登録装置１００は、リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、画像データを特定する画像データ特定手段と、画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、誘導動作情報に対応するリンク情報である案内情報対応経路情報について、地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、目印範囲情報と、誘導動作情報と、案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、を備える。
【００６７】
これによれば、案内情報ファイル登録装置１００は、所定の画像データと、当該画像データ内における目印範囲に関する情報を含む案内情報ファイルを生成し、当該案内情報ファイルを登録する。よって、案内情報ファイル登録装置は、端末装置等からの提供要求に応じて、画像データ１３１に目印１４１を付した案内情報を提供することができる。
【００６８】
[他の実施例]
案内情報対応経路情報決定部１０５は、画像ファイル１３０が保持する撮影位置情報、撮影方向情報、及び誘導動作情報取得部１０４が取得した誘導動作情報に基づいて、自動で案内情報対応経路情報を決定する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、例えば、地図情報ＤＢ１２０内の地図情報を用いて、利用者に画像データ１３１の撮影位置付近の地図を提示し、案内情報対応経路情報に対応する道路を選択させて、利用者によって選択された道路のリンク情報を案内情報対応経路情報に決定するようにしても良い。
【００６９】
上述の実施例では、登録用端末装置４００の利用者による操作に応じて、案内情報ファイル登録装置１００が、画像データの特定等を行う場合について述べたが、本発明はこれに限られず、案内情報ファイル登録装置１００の入力装置６０を介した操作に応じて、案内情報ファイル登録装置１００が、画像データの特定等を行うようにしても良い。
【００７０】
案内情報提供時にテキスト情報（誘導動作情報やランドマーク名称）のみを先に提示し、更に取得用端末装置４００Ａから画像データを有する案内情報の提供要求があった場合に、画像データ１３１を付した案内情報１４５を提供するようにしても良い。
【００７１】
上述の実施例では、登録用端末装置４００の利用者による操作に応じて、案内情報ファイル登録装置１００が、画像データや、目印範囲の情報を取得し、取得した情報に基づいて案内情報ファイル１４０を生成及び登録を行う場合について述べたが、本発明は、これに限られず、予め、上記画像データの識別情報や目印範囲情報等が登録されているリストを参照して、バッチ処理を行うようにしても良い。
【００７２】
上述の実施例では、特に記載しなかったが、上記案内情報ファイル１４０に目的地情報も含めるようにしておいても良い。
【００７３】
この場合、案内情報ファイル登録装置１００は、取得用端末装置４００Ａからルート情報を取得した場合に、目的地が合致しているか否か判別することが可能となるため、目的地が異なるにも関わらず、案内情報対応経路情報を含むルートを送信した端末装置４００に対して不要な案内情報１４５を提示することを防止することができる。
【００７４】
上述の実施例では、目印範囲情報取得部１０２は、目印範囲情報として座標値を取得する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、他の情報も取得するようにしても良い。例えば、目印１４１が円の場合、目印範囲情報取得部１０２は、中心点の座標値及び半径の長さを取得する。
【図面の簡単な説明】
【００７５】
【図１】案内情報提供システムの概略構成を示す図である。
【図２】案内情報ファイル登録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図３】目印範囲を決定する例を示す図である。
【図４】案内情報対応経路情報を決定する例を示す図である。
【図５】案内情報ファイル内容の概念図である。
【図６】案内情報ファイル登録処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【００７６】
１ 案内情報提供システム
２０ 制御部
３６ 記憶部
６０ 入力装置
１００ 案内情報ファイル登録装置
１０１ 画像データ特定部
１０２ 目印範囲情報取得部
１０３ 目印関連情報取得部
１０４ 誘導動作情報取得部
１０５ 案内情報対応経路情報決定部
１０６ 案内情報ファイル登録部
１０７ 案内情報提供要求受付部
１０８ 案内情報ファイル検索部
１０９ 案内情報提供部
１２０ 地図情報ＤＢ
１３０ 画像ファイル
１４０ 案内情報ファイル
【特許請求の範囲】
【請求項１】
リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、
画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、
前記画像データを特定する画像データ特定手段と、
前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、
前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、
案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、
前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、
を備えることを特徴とする案内情報ファイル登録装置。
【請求項２】
前記画像ファイルは、撮影位置及び撮影方向を保持しており、
前記案内情報対応経路情報決定手段は、前記撮影位置、前記撮影方向をさらに用いて案内情報対応経路情報を決定することを特徴とする請求項１に記載の案内情報ファイル登録装置。
【請求項３】
前記案内情報ファイル登録装置は、端末装置とネットワークを介して接続されており、
前記端末装置からルート情報を取得すると共に案内情報提供要求を受け付ける案内情報提供要求受付手段と、
前記ルート情報に対応する前記案内情報対応経路情報を有する案内情報ファイルを検索する案内情報ファイル検索手段と、
前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルが保持する情報に基づいて生成した案内情報を前記端末装置へ提供する案内情報提供手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項１又は２に記載の案内情報ファイル登録装置。
【請求項４】
前記目印に関連する情報である目印関連情報を取得する目印関連情報取得手段をさらに備え、
前記案内情報ファイル登録手段は、前記目印関連情報取得手段が取得した目印関連情報を前記案内情報ファイルに含め、
前記案内情報提供手段は、前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルに関する案内情報を提供する前に、前記案内情報ファイルの目印関連情報を提供することを特徴とする請求項３に記載の案内情報ファイル登録装置。
【請求項５】
リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持工程と、
画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持工程と、
前記画像データを特定する画像データ特定工程と、
前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得工程と、
前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段工程と、
案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定工程と、
前記画像データ特定工程で特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録工程と、
を備えることを特徴とする案内情報ファイル登録方法。
【請求項６】
コンピュータを備える装置によって実行される案内情報ファイル登録プログラムであって、
リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、
画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、
前記画像データを特定する画像データ特定手段と、
前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、
前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、
案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、
前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする案内情報ファイル登録プログラム。
【請求項７】
請求項６に記載の案内情報ファイル登録プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
【請求項１】
リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、
画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、
前記画像データを特定する画像データ特定手段と、
前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、
前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、
案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、
前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段と、
を備えることを特徴とする案内情報ファイル登録装置。
【請求項２】
前記画像ファイルは、撮影位置及び撮影方向を保持しており、
前記案内情報対応経路情報決定手段は、前記撮影位置、前記撮影方向をさらに用いて案内情報対応経路情報を決定することを特徴とする請求項１に記載の案内情報ファイル登録装置。
【請求項３】
前記案内情報ファイル登録装置は、端末装置とネットワークを介して接続されており、
前記端末装置からルート情報を取得すると共に案内情報提供要求を受け付ける案内情報提供要求受付手段と、
前記ルート情報に対応する前記案内情報対応経路情報を有する案内情報ファイルを検索する案内情報ファイル検索手段と、
前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルが保持する情報に基づいて生成した案内情報を前記端末装置へ提供する案内情報提供手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項１又は２に記載の案内情報ファイル登録装置。
【請求項４】
前記目印に関連する情報である目印関連情報を取得する目印関連情報取得手段をさらに備え、
前記案内情報ファイル登録手段は、前記目印関連情報取得手段が取得した目印関連情報を前記案内情報ファイルに含め、
前記案内情報提供手段は、前記案内情報ファイル検索手段が検索した案内情報ファイルに関する案内情報を提供する前に、前記案内情報ファイルの目印関連情報を提供することを特徴とする請求項３に記載の案内情報ファイル登録装置。
【請求項５】
リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持工程と、
画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持工程と、
前記画像データを特定する画像データ特定工程と、
前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得工程と、
前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段工程と、
案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定工程と、
前記画像データ特定工程で特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録工程と、
を備えることを特徴とする案内情報ファイル登録方法。
【請求項６】
コンピュータを備える装置によって実行される案内情報ファイル登録プログラムであって、
リンク情報を含む地図情報を保持する地図情報保持手段と、
画像データを含む画像ファイルを保持する画像ファイル保持手段と、
前記画像データを特定する画像データ特定手段と、
前記画像データ内の目印範囲に関する目印範囲情報を取得する目印範囲情報取得手段と、
前記画像データに基づく誘導動作情報を取得する誘導動作情報取得手段と、
案内情報に対応する経路情報である案内情報対応経路情報について、前記地図情報を用いて決定する案内情報対応経路情報決定手段と、
前記画像データ特定手段が特定した画像データの関連付け情報と、前記目印範囲情報と、前記誘導動作情報と、前記案内情報対応経路情報とを含む案内情報ファイルを登録する案内情報ファイル登録手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする案内情報ファイル登録プログラム。
【請求項７】
請求項６に記載の案内情報ファイル登録プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００９−８５６２３（Ｐ２００９−８５６２３Ａ）
【公開日】平成２１年４月２３日（２００９．４．２３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２５２２５１（Ｐ２００７−２５２２５１）
【出願日】平成１９年９月２７日（２００７．９．２７）
【出願人】（０００００５０１６）パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】（５９５１０５５１５）インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年４月２３日（２００９．４．２３）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年９月２７日（２００７．９．２７）
【出願人】（０００００５０１６）パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】（５９５１０５５１５）インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Ｆターム（参考）】
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