説明

検出センサ

【課題】励磁コイル内でMI素子に生じる出力電圧特異値を信号処理することにより、非磁性導体からなる対象物の位置、変位、ずれ、距離、厚さ、面ぶれ、振動表面の凹凸、回転数、速度、等を高感度検出できるセンサを提供する。
【解決手段】 非磁性導体対象物の検出センサであって、該非磁性導体対象物が励磁コイルと磁気的に相互作用のない距離に離した場合および該非磁性導体対象物と励磁コイルが近接している場合、励磁コイル内及び励磁コイルの周縁外部のMIセンサの出力値に現れる最小値および最大値、および最大値から最小値への過渡曲線の任意の位置近辺で励磁コイルとMIセンサを固定してそれぞれ目的に合った高感度センサの提供を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非磁性導体からなる対象物の位置、距離、変位、ずれ、キズ、厚さ、面ブレ、軸振動、表面の凹凸、回転数、速度等を、励磁コイルと磁気インピーダンス素子(以下MI素子と略す)を用いて検出するセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
非磁性導体を検出対象として、位置、距離、変位、ずれ、キズ、厚さ、面ブレ、軸振動表面の凹凸、回転数、速度等を検出するセンサとして渦電流を利用したものが知られている。
【0003】
図31は従来の渦電流を利用した検出センサ7の概念図である。同図の検出センサ7は空芯コイル9、発振回路10、増幅器11、信号処理回路12から構成されている。同図において符号1は非磁性導体対象物である。この検出センサ7は発振回路10より、空芯コイル9に交流電流を流し交流磁束8を発生させる。該非磁性導体対象物1の表面とセンサ間の距離が短くなると、交流磁束の一部が非磁性導体対象物の内部に侵入して渦電流を発生し、その渦電流により発生した反磁界が交流磁束8を打ち消し、コイル電圧は低下する。反対に、該非磁性導体対象物1の表面とセンサ間の距離が長くなるとコイル電圧は増加する。そこで、このコイル電圧を信号として増幅器で増幅し、信号処理回路で処理する。
【0004】
しかし、このような回転センサは、例えば、コイル径を10mm以下に小型化すると感度が落ち、渦電流の反磁場の強さが急激に低下するため、測定対象物の表面積が小さい場合や測定対象物と励磁コイルとの距離(リフトオフと定義する)がおよそ1mm以上の場合には測定が困難となる。様々な分野で該センサの小型化の要請がある。例えばアルミニウム製測定対象物の凹凸上下の落差が1mm以下の測定の場合、径10mm以下の励磁コイルを使用して安全を見てリフトオフを1mm以上の測定が困難となる。このような問題に対しては、コイルの巻き数を増やし、コイル電圧を上げること試られたが、十分な信号を得るに到っていない。
【0005】
これに対して、近年、MI素子が、高感度消費電流が少なく、形状が小さいことから注目され、例えば、車載センサとして車速センサ、位置センサ、高さ測定センサ、ポジションセンサ等、また工場内生産ラインとして各種近接センサ、工場内搬送装置などに使用されているか、又はされつつある(特許文献1)。
しかしながら、MI素子は基本的に非磁性物質に応答しないために、非磁性導体の測定個所に磁性物質を取り付けるが、あるいは蒸着をして使用する必要がある。一方測定個所の取り付けが不可能な場所や測定環境によっては好ましくはない場合がある。
【0006】
そこで、位置、距離、変位、ずれ、キズ、厚さ、面ブレ、軸振動、表面の凹凸、回転数、速度等を測定する場合、非磁性導体対象物に磁性物質を取り付けや蒸着することなくそのままの形態で高感度に求められるようにすることが求められている。なお、MI素子を利用した渦電流センサとしては、金属の欠陥検出を目的としたもの(非特許文献1)や、金属体との距離を検出するものが既に提案されているが感度の点で低いかもしくは不明確である。
【特許文献1】 特開2002−195864号
【特許文献2】 特開2003−273718号
【非特許文献1】 日本応用磁気学会誌、23、1453−1456(1999)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、MI素子を利用したセンサにより、非磁性体対象物の位置、変位、ずれ、キズ、厚さ、面ブレ、軸振動、表面の凹凸、回転数、速度をその非磁性導体対象物に磁性物質を取り付けたり、蒸着したりすることなく、そのままの形態で高感度に求める構成と方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は、非磁性導体対象物の位置、距離、変位、ずれ、キズ、厚さ、面ブレ、軸振動、表面の凹凸、回転数、速度を検出するセンサであって、非磁性体導体対象物を励磁する励磁コイル、励磁コイルにより非磁性体導体対象物による磁束変化を検出するMI素子、及びMI素子により検出された信号を処理する演算回路を備えた検出センサ7を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の検出センサはMI素子を励磁コイルの内部、または外部に配置し、非磁性導体対象物に発生する渦電流による反磁場の影響を直接的に及び励磁コイルを介して効果的に検出センサ出力信号として利用する方法である。高感度で小型化にすることが実現できる。例えば従来の磁気抵抗素子の感度が1ガウス程度であるのに対して、10−6ガウス程度の高感度のMI素子を反磁場の影響を効果的に取り出すために励磁コイルの内部または外部に配置して後述するコイル磁場の相互作用を利用して更に感度を高め、演算回路を除いたセンサヘッド部を縦横数mmないしそれ以下の寸法に小型化し、検出精度を向上すると同時に、従来測定不可能であったリフトオフでの測定を可能にすることができる。具体的に説明する。励磁コイル内部または励磁コイル周縁外部に設置されたMI素子は励磁コイル内部または励磁コイル周縁外部の設置位置により出力電圧値は異なる。例1として、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を受けない環境下では、コイル長さ方向のおよそ中央で出力電圧値は最小値ピークを示す。この後非磁性導体対象物を励磁コイルに近づけると即ちリフトオフを小さくすると出力電圧値は増加し、さらに近接すると最大値に達する。ここで感度を下式に定義する。
感度(%)=(出力電圧比の最大値−出力電圧比の最小値)×100(1)
出力電圧値比の最大値を1とすると、ほぼ100%の感度が得られる。ただし、出力電圧比の最小値は目的に合わせて該ピークより大きい値を用いてもよい。(1)式は後述する他の構成についても成立する。電流反磁界の影響を例2として、非磁性導体対象物の渦電流反磁場を受ける環境下即ち励磁コイルと非磁性導体対象物が近接した状態にある励磁コイル内でMI素子の位置によって出力電圧が最大値ピークとなる領域(領域1とする)、最小値ピークとなる領域(領域2とする)及び最大値から最小値に変化する過渡領域(領域3とする)の3つの領域が存在する。領域1の場合、非磁性導体対象物と励磁コイルの間隔を広げると、即ちリフトオフを大きくするにつれ出力電圧は小さくなる。(1)式を用いて感度を求めることができる。ただし、出力電圧比の最大値は用途に応じて該ピークより小さい値を用いてもよい。領域2の場合非磁性導体対象物と励磁コイルの間隔を広げると、即ちリフトオフを大きくすると、出力電圧は大きくなる。領域3の場合、リフトオフを大きくすると、出力電圧は一端小さくなるが、次に大きくなり複雑な変位を示す。従って、これらの特性を利用して非磁性体対象物の位置、距離、変位、ずれ、キズ、厚さ、面ブレ、軸振動、表面の凹凸、回転数、速度の計測に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。図1は本発明の一実施例の検出センサ概念図である。この検出センサ7は、センサヘッド部13が励磁コイル2及び、MI素子3で構成されており、また、回路部が励磁用発振回路14、MI素子用発振回路15、及び保持回路17と増幅器11からなる演算回路18で構成されている。MI素子3は、その外部磁場感知方向(長手方向)が励磁コイル2の軸に対して垂直に該コイル内部または周縁外部(図は省略)に配置されており、非磁性導体対象物1の面に対して水平となるように配置されて使用される。このように励磁コイル2とMI素子3を配置することにより、リフトオフを大きくした場合の感度の向上を大幅に図ることができる。本発明において、MI素子3としては例えば、直径20から30μm、長さ約0.5mmから1.0mmの棒状のアモルハスワイヤを使用する。この他、MI素子としては、ガラス等の基板に蒸着により形成した薄膜MI素子を使用してもよく、その場合、薄膜MI素子の大きさは、例えば、縦1〜3mm×横2〜4mm×厚さ0.2〜1.5mm程度となる。MI素子の出力電圧はコイルの巻数、コイル形状、コイル電圧により異なるので、相対比、即ち出力電圧比を代わりに用いることによって全ての図を関連づけることができる。
【0011】
本発明は非磁性導体対象物、励磁コイルおよびMI素子の配置された構成において、MI素子の位置に依存して、出力電圧が異なることおよび該位置でのリフトオフ特性が異なることから適切な励磁コイルとMI素子の位置関係を決定し用途に合った検出センサを提供する。
先ず、アルミニウム非磁性導体対象物1、励磁コイル2及びMI素子3の順で構成する図2の位置関係により得られる出力電圧比の特性を図3に示す。この構成の場合、該出力電圧はリフトオフが0mmで最低値を示すが、リフトオフの数値が増大するにつれ増大して10mmに至るとほぼ飽和する傾向がある。即ち、励磁コイル2がMI素子3よりもアルミニウム非磁性導体対象物1により近距離にある場合、該出力電圧はリフトオフの数値が増大するにつれ増大する。(現象Bとする)。
【0012】
次に、アルミニウム非磁性導体対象物1、MI素子3及び励磁コイル2の順で構成する図4の位置関係により得られる出力電圧比の特性を図5に示す。該出力電圧はリフトオフが0mmで最高値を示すが、リフトオフの数値が増大するにつれ減少して10mmに至るとほぼ飽和する傾向がある。即ち、励磁コイル2がMI素子3よりもアルミニウム非磁性導体対象1から遠距離にある場合、該出力電圧はリフトオフの数値が増大するにつれ減少する。(現象Aとする.)。
【0013】
図6の構成において、MI素子3を励磁コイル2内部の適切な位置に配置し、現象Aと現象Bのバランスをとることによって高感度の検出センサ7を得ることが可能となる。
【0014】
例えば、リフトオフを最大限広げてアルミニウム非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響をなくし、MI素子3をコイル内で移動するか、もしくはMI素子3を固定して励磁コイル2を移動すると出力電圧は位置ごとに変化し最小値が現れることを図7に示す。出力電圧が最小となる該バランスの取れた近辺で励磁コイル2を固定すると、例えば図8に示すリフトオフが減少するにつれ該2つの現象A,Bのバランスが崩れるために、出力電圧値が大幅に増加するため高感度センサが可能となる。
【0015】
例えば、アルミニウム非磁性導体対象物1を励磁コイル2に近接状態とし、MI素子3を励磁コイル2内で移動すると出力電圧は位置ごとに変化し最大値と最小値が現れることを図9に示す。該出力電圧が最小値を示す位置、即ち、該2つの現象A,Bのバランスの取れた状態である該位置近辺でMI素子3を固定して高感度の検出センサ7が作成できる。例えば図10のリフトオフが増加するにつれアルミニウム非磁性導体対象物1に生じた渦電流の反磁場の影響で該2つの現象A,Bのバランスが崩れ、出力電圧値が大幅に変化する高感度検出センサ7となる。
【0016】
該出力電圧が最大値を示す位置、即ち、該2つの現象A,Bのバランスの取れていない状態である該位置近辺でMI素子3を固定して高感度の検出センサ7が作成できる。例えば図11のようにリフトオフが増加するにつれアルミニウム非磁性導体対象物1に生じた渦電流の反磁場の影響で該2つの現象A,Bのバランスが整い、出力電圧値が大幅に減少する高感度検出センサ7となる。
【0017】
このようにしてアルミニウムを非磁性導体対象物1として異なる出力特性が高感度の3種類の検出センサ7は用途に応じて選択することができる。その際、出力電圧の最小値もしくは最大値の位置は励磁コイル2、MI素子3の形状、寸法により依存するが、必ず励磁コイル2の内部、もしくは側面近辺に限られる。また、励磁コイル2とMI素子3の位置関係から得られる図7、図9の出力電圧信号から任意の感度の検出センサ7の設定が可能である。
【0018】
これまで、MI素子3が励磁コイル2内部にあるとき、または励磁コイル側面近辺に配置されているときについて述べてきたが、ここでMI素子3がコイル周縁外部に配置しても感度特性が同じ傾向を持つことを説明する。図16のようにコイルの周縁外部にMI素子3を配置する本考案もまた性能の高い検出器を提供する。本発明も非磁性導体対象物1、励磁コイル2及びMI素子3の3者が関係する位置構成に基づく出力信号の特異点を効果的に利用した高感度、高精度の検出センサ7を提供する。
【0019】
図12、図14、図16はアルミニウム非磁性導体対象物1、MI素子3及び励磁コルとの位置関係と出力電圧を説明するための概念図である。図12において、アルミニウム非磁性導体対象物1に対向して励磁コイル2、斜め前方に該励磁コイル2が位置するようにMI素子3が配置されている構成の場合、該出力電圧はリフトオフが0mmで最低値を示すが、リフトオフの数値が増大するにつれ増大し、10mmに至りほぼ飽和する。図2の構成の検出センサ7と同じ傾向があることを図13が示している。即ち励磁コイル2がMI素子3よりもアルミニウム非磁性導体対象物1により近距離にある場合該出力電圧はリフトオフの数値が増大するにつれ増大する現象Bを示す。
【0020】
図14において、アルミニウ厶非磁性導体対象物1に対向してMI素子3、該MI素子3の斜め後方に該励磁コイル2が位置する構成の場合、図15において該出力電圧はリフトオフが0mmで最高値を示すが、リフトオフが増大するにつれ減少して10mmに至るとほぼ飽和する。この傾向は図4の構成の検出センサ7と同じ傾向があることを示している。即ち、アルミニウム非磁性導体対象物1に対して、励磁コイル2がMI素子3よりも遠距離にある場合、該出力電圧はリフトオフの数値が増大するにつれ減少する全く逆の現象A示す。
【0021】
図16はアルミニウム非磁性導体対象物1に対向して励磁コイル2の周縁外部に近接してMI素子3が配置される構成を示している。現象Aと現象Bの影響を受け、励磁コイル2内のMI素子3の出力電圧は設置される位置に依存する。
【0022】
MI素子3もしくは励磁コイル2の間隔を200mm以上離した場合、即ちアルミニウム非磁性導体対象物1の渦電流反磁界の影響を無視できる距離において、該励磁コイル2と該MI素子3の位置関係から生ずる特性について説明する。MI素子3が非対象物側励磁コイル周縁外部端面から励磁コイル2に沿って反対面の励磁コイル周縁外部に至った後までの過程でMI素子3測定点が該励磁コイル2の周縁外部に沿って移動する図16のとき、MI素子3の出力電圧値は下降し、MI素子3がコイル周縁外部範囲内で最小となることを図17に示す。この最小値を示す位置では現象A,Bが拮抗し、共に打ち消しあってバランスが励磁コイル2内部で保たれているものと考える。リフトオフ距離を狭めると、反磁界の影響が現れ、バランスが崩れ出力電圧が増加して、図18の高出力電圧変化が得られる。
【0023】
非磁性導体対象物1と励磁コイル2間の距離を近接して、MI素子3が非磁性導対象物側励磁コイル周縁外部端面に近接した位置から、該励磁コイル周縁外部に沿って反対面の近接位置に至るまでの過程で、MI素子3の位置と出力電圧値の関係を図19に示す。コイル非磁性導体対象物1側外側からMI素子3が移動するにつれ、出力電圧は増大し、最大値に到達する。この最大値までに至る任意の位置で作成した検出センサ7はリフトオフが大きくなるにつれ出力電圧が低下する図20の傾向を持ち、この領域を領域1とする。
【0024】
更にMI素子3が移動すると出力電圧は最大値から最小値に向かって減少する。この領域を領域3とする。領域3で作成した検出センサ7は図21のようにリフトオフが大きくなるにつれ出力電圧が減少する現象Aと増加する現象Bが混在する。MI素子3が移動すると出力電圧は最小値に達する。最小値近辺で作成した検出センサ7はリフトオフが大きくなるにつれ、出力電圧も大きくなる図22の結果を得る。この領域を領域2とする。更に、MI素子3が励磁コイル2の反対側の周縁外部端面近辺に至るまで、増加し最大値に達しその後低下する。
【0025】
検出センサ7の感度調整法について説明する
検出センサ7の感度は非磁性導体対象物1、MI素子3および励磁コイル2の位置関係から得られる曲線より容易に設定できる。
一例として、MI素子3もしくは励磁コイル2の間隔を非磁性導体対象物1から200mm上離した場合、即ちアルミニウム非磁性導体対象物1の渦電流反磁界の影響を無視できる距離において、非磁性導体対象物側励磁コイル2面の外、励磁コイル2内、非磁性導体対象物側励磁コイル反対面の外の順にMI素子3を移動させながら出力電圧値を測定すると、励磁コイル2内部で、図7のように零に近い最小値を含む曲線が得られる。この出力電圧が最小値を示す位置で励磁コイル2とMI素子3を接着剤で固定し検出センサ7を形成する。ここで検出センサ7とアルミニウム非磁性導体対象物1間のリフトオフを図8に示すように小さくすると、出力電圧信号はおおきくなり、さらにリフトオフが零では最大値となる。具体的に説明すると、信号の初期値、例えばリフトオフが200mmのとき零に近い値が設定でき、リフトオフが、例えば、0mmのとき、出力電圧は最高値近くに大きくなるために、ほぼ100パーセントの高感度の信号を得ることができる高感度センサを提供できる。この説明は図6のMI素子3が励磁コイル2の内部にある場合であるが、図16のようにMI素子3が励磁コイル2の周縁外部にあっても出力電圧の最小値となる位置でMI素子3と励磁コイル2を固定して図18に示している高感度の検出センサ7を提供することが可能である。
【0026】
また励磁コイル2に流す電流を調整することで高い出力の得られる検出センサ7を提供できる。なお零点はMI素子3や励磁コイル2の微妙な形状、寸法により励磁コイル2内部で変動するが、上述の電気的手法で零点の位置を見出してMI素子3と励磁コイル2を容易に固定することができる。
【0027】
二例として、MI素子3もしくは励磁コイル2が磁性導体対象物と間隔が0mmで近接した場合、即ちアルミニウム非磁性導体対象物1の渦電流反磁界の影響を受ける距離において、非磁性導体対象物側励磁コイル2側面、励磁コイル2内、非磁性導体対象物側励磁コイル2反対面の外の順に固定したMI素子3を内在して励磁コイル2を移動させながら出力電圧値を測定した結果を図9に示す。特に図6の範囲で増大、最大値、減少、最小値、再度増大と複雑な変化をする。この出力電圧が最小値を示す位置で励磁コイル2とMI素子3を接着剤で固定し検出センサ7を形成する。ここで検出センサ7とアルミニウム非磁性導体対象物1間のリフトオフを大きくすると、図10に示すように出力電圧信号は大きくなる。
この説明は図6のMI素子3が励磁コイル2の内部にある場合であるが、図16のようにMI素子3が励磁コイル2の周縁外部にあっても出力電圧の最小値となる位置でMI素子3と励磁コイル2を固定して作成した検出センサ7を用いて図22に示すリフトオフの増加に対する出力電圧の増加率の大きい高感度の検出センサ7の提供することが可能である。
【0028】
次に、図9の出力電圧が最大値を示す位置で励磁コイル2とMI素子3を接着剤で固定し検出センサ7を形成する。図11に示すリフトオフの増加に対する出力電圧を測定し、減少率の大きい高感度の検出センサ7の提供することが可能である。
この説明は図6のMI素子3が励磁コイル2の内部にある場合であるが、図16のようにMI素子3が励磁コイル2の周縁外部にあっても出力電圧の最大値となる位置でMI素子3と励磁コイル2を固定して作成したセンサヘッドを用いて図20に示すリフトオフの増加対する出力電圧の減少率の大きい高感度の検出センサ7の提供することが可能である。
【0029】
銅、真鍮、ステンレス、鉄などの非磁性導体対象物はアルミニウム非磁性導体対象物と感度が異なるが、出力特性はほぼ同じ傾向であり、例えばリフトオフが増加するにつれ出力電圧値のより高い特性をもつ高感度検出センサが可能となる。また、リフトオフを最大限広げてMI素子3をコイル内で移動し出力電圧が最小となる近辺でMI素子3を固定すると、リフトオフが増加するにつれより出力電圧値のより低くなる特性をもつ高感度検出センサ7が可能となる。
【実施例】
実施例1
【0030】
試−1
励磁コイル2軸線上にMI素子3を配置する図2、図4及び図6の様態からなる検出セサ7であって、高感度、高精度が取得できる確実な感度調整方法について説明する。
MIセンサ3及び励磁コイル2はアルミニウム製非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響を受けない距離例えば200mm以上の間隔にする。励磁コイル2としては、例えば、線径0.01mm〜1mmの銅線からなる、外径4.14mm、内径3.02及び厚み.0.8mmのパンケーキ型励磁コイル2を使用した励磁コイル2には5Vp−pの80kHzの周波数交流電圧を加えた測定はコイル内部ばかりでなく、その延長上においても測定した。出力はシンクロスコープで観察した。観察例を図24,25.26に示す。横軸が時間に対して、縦軸は出力電圧である。図24は出力電圧が10mV以下、図25は出力電圧が約150mV、図26が約400mV出力の各例である。
励磁コイル2がアルミニウム製非磁性導体対象物1に向かってMI素子3の前方にある図2の様態のとき、リフトオフが大きくなるにつれて、出力電圧比は上昇する図3の現象Bを示した。励磁コイル2がアルミニウ厶製非磁性導体対象物1に向かってMI素子3の後方にある図4の様態のとき、リフトオフが大きくなるにつれて、出力電圧比は下降する図5の現象Aを示した。
【0031】
MI素子3を励磁コイル2内、外部で出力電圧を測定しながら移動させると、出力電圧は移動につれて下降しほぼ零近くまで到達後再度上昇したことにより励磁コイル2内部で最小値を得ることができた。結果を図7に示す。この最小値を示す位置で励磁コイル2とMI素子3の両方を接着剤または機械的に固定した検出センサ7を成した。図8に検出センサ7を用いて測定したリフトオフと出力電圧比の関係を示す。リフトオフが減少するにつれて出力電圧の増加が大きく、ほぼ100パーセントの高感度を得ることができた。
【0032】
試−2
励磁コイル2軸線上に平行にMI素子3を配置した図2、図4、図6の3様態から構成からなる検出センサ7の高精度、高感度が取得できる第2番目の感度調整方法を説明する。MI素子3及び励磁コイル2はアルミニウム製非磁性導体対象物1と近接して配置し、積極的にアルミニウム製非磁性導体対象物1の影響を受けるようにした(リフトオフ0mm)。MI素子3をアルミニウム製非磁性導体対象物1側から励磁コイル2軸線に平行に順次励磁コイル2内を通って該対象物と反対側に移動させたときの移動距離と出力電圧比の関係を図9に示す。MI素子3が励磁コイル2内部に存在する図6の様態では、現象Aと現象Bの相互作用がより顕著に現れる領域である。0.8mm幅の励磁コイル2内部で最大(領域1)と最小(領域2)の二つのピーク値と両ピーク間にまたがる斜線(領域3)が示された。領域1の近辺で形成した検出センサ7はリフトオフの増加に伴う出力電圧比の減少率が大きいことを図11に示した。
【0033】
領域2の近辺で形成した検出センサ7はリフトオフの増加につれて出力電圧比変化が大きくなることを図10に示した。
【0034】
領域3の近辺では励磁コイル2とMI素子3の位置の微小な変化により、リフトオフの増加に伴い出力電圧は一旦減少するが、直ぐに増加するA,Bの2現象からなる傾向を図23に示した。
実施例2
試−3
【0035】
励磁コイル2の周縁外部にMI素子3を配置した図12、図14及び図16の3様態から構成からなる検出センサ7の高精度、高感度が取得できる簡単明瞭な感度調整方法を説明する。MI素子3及び励磁コイル2はアルミニウム製非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響を受けない距離例えば200mm以上の間隔にする。励磁コイル2としては、例えば、線径0.01mm〜1mmの銅線からなる、外径4.14mm、内径3.02及び厚み1.5mmのパンケーキ型励磁コイル2を使用した。励磁コイル2には5Vp−pの60kHzの周波数交流電圧を加えた。測定はコイル内部もしくは該周縁ばかりでなく、その延長上においても測定した。出力はシンクロスコープで観察した。
【0036】
励磁コイル2がアルミニウム製非磁性導体対象物1に向かってMI素子3の前方にある図12の様態のとき、リフトオフが大きくなるにつれて、出力電圧比は上昇する図13の現象Bを示した。また励磁コイル2がアルミニウム製非磁性導体対象物1に向かってMI素子3の後方にある図14の様態のとき、リフトオフが大きくなるにつれて、出力電圧比は下降する図15の現象Aを示した。
【0037】
試−4
MI素子3が励磁コイル2周縁外部に近接している図16の様態では、現象Aと現象Bの相互作用がより顕著に現れる領域である。アルミニウム製非磁性導体対象物1と励磁コイル2が近接した条件下において、励磁コイル2の外周部に近接しているMI素子3の各位置の出力電圧値を測定した。結果を図19に示す。1.5mm幅の励磁コイル外部周縁で最大値(領域1)と最小値(領域2)の二つのピーク値と両ピーク間にまたがる斜線(領域3)が示されている。
【0038】
領域1で励磁コイル2周縁外部とMI素子3を固定した構成からなる検出センサ7のリフトオフと出力電圧の関係を図20に示す。リフトオフが大きくなるにつれて非磁性導体対象物1上の渦電流による反磁界の影響が減少し、出力電圧値は最大値から順次低い値に移行した。
【0039】
領域1と領域2の中間に存在する斜線の領域3におけるリフトオフと出力電圧の関係を図21に示す。リフトオフが小さいとき、出力電圧は減少するが、リフトオフが大きくなるにつれ出力電圧は逆転して大きくなる。この領域3では現象Aと現象Bが複雑に絡み合っている。ただし、リフトオフが小さい範囲に限定すれば、感度を高く取ることができるので1mmから1μmの変量を測定用として適していた。
【0040】
領域2で磁コイル2周縁外部とMI素子3を固定した構成からなる検出センサ7のリフトオフと出力電圧の関係を図22に示す。リフトオフが大きくなるにつれて非磁性導体対象物1上の渦電流による反磁界の影響が減少し、出力電圧値は最小値から順次高い値に移行した。
実施例3
【0041】
試−5
真鍮を非磁性導体対象物1とした場合の励磁コイル2内の軸線に平行にMI素子3を配置する図6の様態からなる検出センサ7であって、高感度、高精度が取得できる確実な感度調整方法について説明する。MIセンサ3及び励磁コイル2は真鍮製非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響を受けない距離例えば200mm以上の間隔にした。MI素子3を励磁コイル2内部で出力電圧を測定しながら真鍮製非磁性導体対象物1側の励磁コイル2側面から移動させると、出力電圧はMI素子3の移動につれて下降しほぼ零近くまで到達後再度上昇したことにより最小値を得ることができた。この最小値を示す位置で励磁コイル2とMI素子3の両方を接着剤または機械的に固定した検出センサ7を作成した。この検出センサ7を用いて図27にリフトオフと電圧出力値の関係を示す。アルミニウム同等の高い感度である。
試−6
【0042】
真鍮を非磁性導体対象物1とした場合の励磁コイル2軸線上に沿ってMI素子3を配置する図6の様態からなる検出センサ7であって、高感度、高精度が取得できる第2の確実な感度調整方法について説明する。MIセンサ3及び励磁コイル2は真鍮製非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響を積極的に受けるように近接して配置した。出力電圧はMI素子3の移動につれ最大値と最小値が見つかるが、最小値でMIセンサ3と励磁コイル2を固定して検出センサ7を作成した。この検出センサ7を用いて図28にリフトオフと電圧出力値の関係を示す。アルミニウム同等の高い感度である。
実施例4
【0043】
ステンレスを非磁性導体対象物1とした場合の励磁コイル2軸線上にMI素子3を配置する図6の様態からなる検出センサ7であって、高感度、高精度が取得できる確実な感度調整方法について説明する。MIセンサ3及び励磁コイル2はステンレス製非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響を受けない距離例えば200mm以上の間隔にした。MI素子3を励磁コイル2内部で出力電圧を測定しながらステンレス製非磁性導体対象物1側の励磁コイル2側面から移動させると、出力電圧はMI素子3の移動につれて下降しほぼ20mVまで到達後、励磁コイル2とMI素子3の両方を接着剤または機械的に固定した検出センサ7を作成した。この検出センサ7を用いて図29にリフトオフと電圧出力値の関係を示す。
実施例5
【0044】
鉄を非磁性導体対象物1とした場合の励磁コイル2軸線上にMI素子3を配置する図6の様態からなる検出センサ7であって、高感度、高精度が取得できる確実な感度調整方法について説明する。MI素子3及び励磁コイル2は鉄製非磁性導体対象物1からの渦電流反磁界の影響を受けない距離例えば200mm以上の間隔にした。MI素子3を励磁コイル2内部で出力電圧を測定しながら鉄製非磁性導体対象物1側の励磁コイル2側面から移動させると、出力電圧はMI素子の移動につれて下降しほぼ10mVまで到達後、励磁コイル2とMI素子3の両方を接着剤または機械的に固定した検出センサ7を作成した。この検出センサ7を用いて図30にリフトオフと電圧出力値の関係を示す。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】 本発明の検出センサの基本概念図
【図2】 非磁性導体対象物、励磁コイル、MI素子の順でコイル軸上に配置した検出センサの構成概念図
【図3】 非磁性導体対象物、励磁コイル、MI素子の順でコイル軸上に配置した検センサのリフトオフ−出力電圧図
【図4】 非磁性導体対象物、MI素子、励磁コイルの順でコイル軸上に配置した検センサの構成概念図
【図5】 非磁性導体対象物、MI素子、励磁コイルの順で一列に配置した検出セサのリフトオフー出力電圧図
【図6】 MI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサの構成概念図
【図7】 図6において、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を無視できる距離であって、励磁コイルとMI素子の位置関係による出力電圧の依存性
【図8】 図6において、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を無視できる距離であって、出力電圧が励磁コイル内で最小値を示す位置にMI素子を固定した検出センサのリトオフー出力電圧図
【図9】 図6において、非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって励磁コイルとMI素子の位置関係による出力電圧の依存性
【図10】 図6おいて、非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、出力電圧が励磁コイル内で最小値を示す位置にMI素子を固定した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図11】 図6おいて、非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、出電圧が励磁コイル内で最大値を示す位置にMI素子を固定した検出センサリフトオフー出力電圧図
【図12】 非磁性導体対象物に対向した励磁コイルの斜めした後方にMI素子を配置した検出センサの概念図
【図13】 非磁性導体対象物に対向した励磁コイルの斜めした後方にMI素子を配置した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図14】 非磁性導体対象物に対向したMI素子の斜め後方に励磁コイルを配置した検出センサの概念図
【図15】 非磁性導体対象物に対向したMI素子の斜め後方に励磁コイルを配置した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図16】 MI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサの構成概念図
【図17】 図16のMI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサにおいて、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を無視できる距離であって、励磁コイルとMI素子の位置関係による出力電圧の依存性
【図18】 図16のMI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサにおいて、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を無視できる距離であって、励磁コイル内とMI素子を最小出力電圧で固定して作成したセンサのリフトオフー出力電圧図
【図19】 図16のMI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサにおいて、非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、励磁コイルとMI素子の位置関係による出力電圧の依存性
【図20】 図16のMI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサにおいて非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、出電圧が励磁イル内で最大値を示す位置にMI素子を固定した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図21】 図16のMI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサにおいて非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、検出電圧が励磁コイル内で最大値から最小値に移行する過程の位置でMI素子を固定した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図22】 図16のMI素子を励磁コイル周縁外部に配置した検出センサにおいて非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、出力電圧が励磁イル内で最小値を示す位置にMI素子を固定した検出センサリフトオフー出力電圧図
【図23】 図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサにおいて非磁性導体対象物が励磁コイルに近接した状態であって、出力電圧が励磁コイル内で最大値から最小値に移行する過程の位置でMI素子を固定した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図24】 図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサのオシロスコープによる出力電圧波形例 10mV以下
【図25】 図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサのオシロスコープによる出力電圧波形例 約 150mV
【図26】 図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサのオシロスコープによる出力電圧波形例 約 400mV
【図27】 非磁性導体対象物を真鍮とし、図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサの構成において、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を受けない距離で、励磁コイル内の出力電圧が最小となる位置でMI素子を固定して作成した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図28】 非磁性導体対象物を真鍮とし、図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサの構成において、非磁性導体対象物に近接して、励磁コイル内の出力電圧が最大となる位置でMI素子を固定して作成した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図29】 非磁性導体対象物をステンレスとし、図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサの構成において、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を受けない距離で、励磁コイル内の出力電圧が最小となる位置でMI素子を固定して作成した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図30】 非磁性導体対象物を鉄とし、図6のMI素子を励磁コイル内部に配置した検出センサの構成において、非磁性導体対象物の渦電流反磁界の影響を受けない距離で、励磁コイル内の出力電圧が最小となる位置でMI素子を固定して作成した検出センサのリフトオフー出力電圧図
【図31】 従来の検出センサ概念図
【符号の説明】
【0046】
1 非磁性導体対象物
2 励磁コイル
3 MI素子
4 電子回路
5 回路基板
6 接続ケーブル
7 検出センサ
8 交流磁束
9 空芯コイル
10 発振回路
11 増幅器
12 信号処理回路
13 センサヘッド部
14 励磁用発振回路
15 MI素子用発振回路
16 抵抗
17 保持回路
18 演算回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気インピーダンス素子の外部磁場方向が励磁コイルの軸に対して垂直に配置され、かつ非磁性導体対象物の被検出面に対して、水平に配置された検出センサにおいて、非磁性導体対象物が該励磁コイルに近接した状態で、該励磁コイルの非磁性導体対象物側端面外部、内部、非磁性導体対象物と反対側端面外部へと該磁気インピーダンス素子測定点を移動する過程で生じる出力電圧の増大するところから、最大値、減少する領域、最小値、再度増大する範囲に設定値を設けることを特徴とする検出センサ
【請求項2】
磁気インピーダンス素子外部磁場方向が励磁コイルの軸に対して垂直に配置され、かつ非磁性導体対象物の被検出面に対して、水平に配置された検出センサにおいて、非磁性導体対象物からの磁気的影響ない状態において、該励磁コイルの非磁性導体対象物側端面外部、内部、非磁性導体対象物と反対側端面外部へと該磁気インピーダンス素子測定点を移動する過程で生じる出力電圧の減少するところから、最小値、増大する範囲に設定値を設けることを特徴とする検出センサ。
【請求項3】
磁気インピーダンス素子の外部磁場方向が励磁コイルの軸に対して垂直に配置され、かつ非磁性導体対象物の被検出面に対して、水平に配置された検出センサにおいて、非磁性導体対象物が該励磁コイルに近接した状態で、該励磁コイルの非磁性導体対象物側周縁端面外部、周縁外部、非磁性導体対象物と反対側周縁端面外部へと該磁気インピーダンス素子の測定点を移動する過程で生じる出力電圧の増大するところから、最大値、減少、最小値、再度増大する範囲に設定値を設けることを特徴とする検出センサ
【請求項4】
磁気インピーダンス素子の外部磁場方向が励磁コイルの軸に対して垂直に配置され、かつ非磁性導体対象物の被検出面に対して、水平に配置された検出センサにおいて、非磁性導体対象物からの磁気的影響ない状態において、該励磁コイルの非磁性導体対象物側周縁端面外部、周縁外部、非磁性導体対象物と反対側端面周縁外部へと該磁気インピーダンス素子測定点を移動する過程で生じる出力電圧の減少するところから、最小値、増大する範囲に設定値を設けることを特徴とする検出センサ

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2006−58274(P2006−58274A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268973(P2004−268973)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(504351530)有限会社エーイーシー (1)
【Fターム(参考)】