説明

検査装置

【課題】 検査対象物の破損を防止しかつ組み立てを容易とすること。
【解決手段】 検査対象物41と基板11とを接続するコネクタ15と、該コネクタ15を保持するインナーフレーム17と、該インナーフレーム17にスライド可能に保持されるプッシャー19と、ベース21と、該ベース21に回転自在に保持され前記プッシャー19を押圧操作する操作部材23と、前記プッシャー19を常時付勢する弾性部材33とを有し、前記操作部材23はシャフト31を有し、前記プッシャー19はシャフト31を介して前記操作部材23に揺動自在に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象物を接続するコネクタを備えている検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術1としては、配線基板の電極を受け入れるゲート部を備えたソケット本体部と、ソケット本体部に植設されたソケットカバーの閉動作により押圧されてゲート部を受け入れた配線基板の電極と接触する接触子を有するコンタクトピンとを備えている電気部品用ソケットが知られている。
【0003】
ゲート部を構成するガイド部材の上下面には、第1ゲート部及び第2ゲート部が形成されており、第1ゲート部または第2ゲート部に挿入された電極に対して上方から接触する第1接触部を設けるとともに、下方から接触する第2接触部を設けている(たとえば、特許文献1を参照)。
【0004】
従来技術2としては、支軸をはさんだ揺動端の一方における対向位置に弾性部材を配置して相対方向に揺動することで支軸をはさんだ揺動端の他方に挿入されるフレキシブル基板を狭持し、揺動端の他方に位置する端子と、フレキシブルプリント基板上の端子とを導通させる上下のクリップ本体を備えているクリップ式中継コネクタが知られている。
【0005】
クリップ本体には、フレキシブルプリント基板の端子に接触部するプローブを備えたブロック部材と、スペーサと対向してフレキシブルプリント基板の上面に対向する挿入ガイド部材とが設けられている(たとえば、特許文献2を参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−25965号公報
【特許文献2】特許第3219269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、金属バネを用いた接触子を用いており、接触子はバネ力を強くすると配線基板を損傷させる恐れがあり、反対にバネ力を弱くすると電気的な接続が不安定になってしまうという問題がある。
【0008】
特許文献2では、弾性部材(スプリングピン)を用いた端子であり、バネ力を強くするとフレキシブル基板を損傷させる恐れがあるので、反対にバネ力を弱くすると電気的な接続が不安定になってしまうという問題がある。
【0009】
特に、使用方法を誤って接触させた状態でフレキシブル基板を引き抜くなどした場合には、フレキシブル基板を大きく損傷してしまうという問題がある。
【0010】
また、フレキシブル基板を挿入する挿入ガイド部材は、クリップ本体から突出しているため、挿入長さを確保できないフレキシブル基板には使用できないという問題がある。
【0011】
それ故に、本発明の課題は、検査対象物へ損傷を与えることがなく、高さのバラツキを吸収して確実に接触を図ることができる検査装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の課題は、シャフトから荷重を1点で受け、プッシャーから検査対象物へ左右均等に荷重を伝えることができる検査装置を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の他の課題は、検査対象物の挿入口がわかり易い検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、検査対象物を検査する検査装置において、基板と、該基板を載置する基台と、前記検査対象物と前記基板とを接続するコネクタと、該コネクタを保持するインナーフレームと、該インナーフレームにスライド可能に保持されるプッシャーと、前記基板上に設けたベースと、該ベースに回転自在に保持され前記プッシャーを押圧操作する操作部材と、前記プッシャーを前記プッシャーの押圧方向に常時付勢する弾性部材とを有し、前記操作部材はシャフトを有し、前記プッシャーはシャフトを介して前記操作部材に揺動自在に保持されることを特徴とする検査装置であることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の検査装置によれば、高さのバラツキを吸収して確実に接触を図ることができる。
【0016】
また、本発明の検査装置によれば、プッシャー及び第1のガイド部材が操作部材とシャフトとによって保持され、操作部材と連動して可動する構造となっており、検査対象物を挿入する時の負荷で第1のガイド部材、プッシャーが下がることがないのでコネクタの破損を防止できる。
【0017】
また、プッシャーが検査対象物をコネクタへ押し付ける際、第1のガイド部材及びプッシャーを操作部材に連動させる第1のシャフトがプッシャーへ荷重を伝え、第1のシャフトを通すプッシャーの貫通孔が、プッシャーの中心に配置されており、かつ内側が曲面によって構成されていることから第1のシャフトから荷重を1点で受け、プッシャーから検査対象物へ左右均等に荷重を伝えることができる。
【0018】
また、プッシャーの貫通孔と第1のシャフトとにはクリアランスがあり、プッシャーを前後左右フレキシブルに可動させることができ、検査対象物が傾いても追従させることができる。
【0019】
また、本発明の検査装置では、検査対象物を挿入する第1の」ガイド部材の第1の挿入口を単一の部材によって構成しているため、第1の挿入口がわかり易くなる。即ち、第1のガイド部材を設けることで、操作部材との接触部の露出をなくすことができるので、第1のガイド部材にのみ第1の挿入口を設けることで、一見して挿入口が判断できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の検査装置は、検査対象物を検査する検査装置において、基板と、該基板を載置する基台と、前記検査対象物と前記基板とを接続するコネクタと、該コネクタを保持するインナーフレームと、該インナーフレームにスライド可能に保持されるプッシャーと、前記基板上に設けたベースと、該ベースに回転自在に保持され前記プッシャーを押圧操作する操作部材と、前記プッシャーを前記プッシャーの押圧方向に常時付勢する弾性部材とを有し、前記操作部材はシャフトを有し、前記プッシャーはシャフトを介して前記操作部材に揺動自在に保持されることにより実現した。
【実施例1】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明に係る検査装置を説明する。図1は、検査装置の実施例1を示している。図2は、図1に示した検査装置を分解した状態を示している。図3は図1に示した検査装置を分解した状態で裏面から見た図である。
【0022】
図1乃至図3を参照して、検査装置は、基板11と、基板11を載置する基台13と、検査対象物41(図4を参照)を基板11に接続するコネクタ15と、コネクタ15を保持するインナーフレーム17と、インナーフレーム17にスライド可能に保持されるプッシャー19と、基板11に保持されるベース21と、ベース21に回転自在に保持されプッシャー19を押圧操作する操作部材23とを有している。
【0023】
さらに、検査装置は、検査対象物41の挿入をガイドし位置決めする第1のガイド部材27と、検査対象物41の挿入をガイドする第2のガイド部材29と、第1のシャフト31と、第1のシャフト31と同じ形状の第2のシャフト32とを有している。
【0024】
インナーフレーム17は、ベース21に組み込まれる。プッシャー19は、検査対象物41をコネクタ15に向かって押圧するように上下に移動可能にインナーフレーム17に組み込まれている。
【0025】
プッシャー19は、長板形状の押圧部19aと、押圧部19aの長手方向の中間部分で押圧部19aを直交する方向へ延びている係止部19bとを有している。係止部19bには、第1のシャフト31を貫通させる貫通孔19cが形成されている。
【0026】
プッシャー19は、第1のシャフト31を介して操作部材23に揺動自在に保持される。
【0027】
操作部材23は、ベース21上に位置している。操作部材23の前面23aには、長手方向の両側に一対の第1のアーム部23bが突出するように延びている。一対の第1のアーム部23bには、第1のシャフト31の両端部の近傍を挿通して第1のシャフト31の軸方向の両端部のそれぞれを支持するアーム孔23dが形成されている。
【0028】
第1のガイド部材27は、第1のシャフト31によって支持されている。第1のガイド部材27は、長手方向の両端部に形成されている切り欠き部27aと、切り欠き部27aの外側に位置している一対の第1のガイド支持部27bと、一対の切り欠き部27a間に形成されている第1のガイド中間支持部27cと、第1のガイド支持部27b及び第1のガイド中間支持部27cの下側に形成されている第1の挿入口27fとを有している。
【0029】
第1のガイド支持部27bには、第1のシャフト31の軸方向の両端部を挿通する第1のガイド孔27gが形成されている。第1のガイド中間支持部27cには、第1のシャフト31の軸方向の中間部分を挿通する第1のガイド中間孔27hが形成されている。なお、第1のガイド中間支持部27cの内側には、プッシャー19の係止部19bが入り込む空間部分が形成されている。
【0030】
第1のガイド孔27g及び第1のガイド中間孔27hは、長手方向を直交する方向へ長い寸法の孔であり、側面から見るとほぼ楕円形状の孔となっている。第1及び第2の切り欠き部27aのそれぞれには、操作部材23のアーム部23aが一対一に挿入されている。
【0031】
したがって、第1のシャフト31は、アーム孔23d、貫通孔19c,第1のガイド孔27g、第1のガイド中間孔27hを挿通している。第1の挿入口27fは、長手方向の寸法が検査対象物41の幅寸法よりも大きい寸法となっている。
【0032】
インナーフレーム17は、プッシャー19の押圧部19aを受け入れるフレーム孔17aと、検査対象物41を受け入れて位置決めするための位置決め部17bが形成されている。
【0033】
ベース21には、第2のシャフト32を挿通する一対のベース孔21aが形成されている。また、操作部材23の裏面には、ベース孔21aに挿通される第2のシャフト32の中間部分を挿通する操作孔(図示せず)が形成されている。
【0034】
第2のシャフト32は、ベース孔21a及び操作孔を挿通して操作部材23をベース21に対して回転可能に支持している。
【0035】
第2のガイド部材29は、長手方向に形成されている第2の挿入部29aと、第2の挿入部29aの両端部から相対向するように並行に延びている一対の第2のアーム部29bとを有している。
【0036】
第2の挿入部29aには、一面29cから切り欠けられて形成されている第2の挿入口29fが形成されている。第2の挿入口29fの長手方向の寸法は、検査対象物41の幅寸法よりも少し大きい寸法となっている。検査対象物41は、第2の挿入口29fから第2の挿入口27fへ挿入される。
【0037】
一対の第2のアーム部29bは、弾性を有し、第1のガイド部材27の長手方向を直交する両端面に係止されている係合凹部27pに係合させることによって、第1のガイド部材27に着脱可能に取り付けられる。
【0038】
基板11、基台13及びベース21のそれぞれには、互いに対向する位置に複数のネジ孔11e、13e、21eが形成されている。基台13及びベース21は、図示しないネジをネジ孔11e、13e、21eに螺合することによって基板11を介して一体に固定されている。
【0039】
図4は、接続装置内におけるコネクタ15と、コネクタ15の近傍を断面し、拡大して示している。図5(A)、図5(B)及び図5(C)は、コネクタ15を示している。
【0040】
図4及び図5(A)、図5(B)及び図5(C)を参照して、コネクタ15は、インナーフレーム17に収納され、また、基板11上に搭載されている。コネクタ15の上に検査対象物41が配置され、検査対象物41はプッシャー19によりコネクタ15に押し付けられている。
【0041】
コネクタ15は、平坦な基材フィルム15aと、基材フィルム15aの両面に千鳥状に形成されている複数の弾性体15bと、基材フィルム15aを両側から挟持する一対の絶縁板15cと、基材フィルム15a、各弾性体15b及び各絶縁板15cに全体的に巻き付く導体フィルム15dとから構成される。
【0042】
導体フィルム15dは、2つに折り曲げられている。導体フィルム15dの表面には、多数の導体パターン15fが一定のピッチで巻き付くように形成されている。
【0043】
図4において、プッシャー19が検査対象物41の上面を押すと、検査対象物41の下面に形成されている導体パターンの接点部41aはコネクタ15の上面の導体パターン15fの接点部に接触し、コネクタ15の下面の導体パターン15fの接点部はプリント回路基板11の上面に形成されているパッド11cに接触する。なお、このようなコネクタ15はフィルムコネクタと呼ばれている。
【0044】
実施例1における基板11はプリント回路基板であり、図6に示すように、洗濯鋏を摘む要領で検査対象物41を鋏み、検査装置の後方のバネの力で検査対象物41をコネクタ15へ押し付けるのみで基板11と電気的に接続する。なお、基板11の後方部分には、インターフェース用コネクタ50,51が接続されている。
【0045】
図6では、コネクタ50とコネクタ51との両方を用いた場合の例であるが、コネクタ50又はコネクタ51の一方のみを用いてもよい。また、コネクタ51を用いない場合には、基盤11の形状も異なってくる。
【0046】
実施例1における検査装置では、コネクタ15に接続する検査対象物41としてFPC(フレキシブル・プリント サーキット)を採用している。また、その他の検査対象物としては、FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)を接続して検査するものがある。
【0047】
図7は、コネクタ15と検査対象物41とが接続している状態の検査装置を示している。図8は、図7に示した検査装置から検査対象物41を除いた状態を示している。図7は、検査装置に検査対象物41を接続した状態を下接点方向による使用状態を示している。図8は、検査装置に検査対象物41を接続した状態を下接点方向による使用状態で示している。
【0048】
図9は、コネクタ15と検査対象物41とが接続する前状態の検査装置を示している。図10は、図9に示した検査装置から検査対象物41を除いた状態を示している。
【0049】
検査装置は、図2に示したプッシャー19をプッシャー19の押圧方向I(図11に示した矢印Iを参照)に常時付勢する弾性部材(コイルバネ)33を有している。
【0050】
弾性部材33が操作部材23を押し上げている嵌合状態では、第2のシャフト32を支点としてプッシャー19の押圧部19aが検査対象物41とコネクタ15とを押圧している。
【0051】
図9及び図10に示したように、検査対象物41がコネクタ15に接続する前の状態を示している。操作部材23の上面の右側が、手指(図示せず)により下方へ押圧されている。このとき、弾性部材33は圧縮される。プッシャー19は第1のシャフト31により押し上げられ、プッシャー19の上端は操作部材23の内面に当接している。
【0052】
第2のガイド部材29に沿わせて検査対象物41を挿入口へ挿入する。検査対象物41を接続装置に挿入してコネクタ15上に配置した後、手指を操作部材23の上面から離す。すると、操作部材23は、一対の弾性部材33の拡張力により第2のシャフト32を支点として回転する。
【0053】
したがって、プッシャー19は、図7及び図8に示したように操作部材23により押し下げられて、検査対象物41をコネクタ15に押し付ける。このように、プッシャー19の上下動は、バネを使用せずに第1及び第2のシャフト31,32により操作部材23と連動して可動している。
【0054】
検査対象物41を挿入する時には、第1及び第2のガイド部材27,29が持ち上がり、検査対象物41とコネクタ15とが接触しないことでコネクタ15に損傷を与えない。
【0055】
また、第1のガイド部材27が第1及び第2のシャフト31,32により、操作部材23と連動して持ち上がることで、検査対象物41を挿入する時の負荷によって第1のガイド部材27の第1の挿入口27fが変位しない。
【0056】
さらに、操作部材23を手指により下方へ押圧した状態を解除すると、第1のシャフト31がプッシャー19を加圧する。検査終了後、再度、操作部材23の後端部を押して第1ガイド部材27、プッシャー19を持ち上げ検査対象物41を抜く。
【0057】
図12は、プッシャー19が第1のシャフト31の係止部19bの挿通孔19cに挿通されている状態を示している。係止部19bは、図13に示すように、第1のシャフト31と当接する部分が断面略半円状の凸状の曲面19m,19nに形成されている。
【0058】
プッシャー19は、第1のシャフト31を通す係止部19bをプッシャー19の中心に配置し、貫通孔19cの内側を曲面19m,19nにて構成することで、第1のシャフト31による加圧を1点にて受けるので、検査対象物41への負荷が幅方向で均等に伝わる。
【0059】
また、貫通孔19cの内側を曲面19m,19nにて構成することで、検査対象物41との接触部(底面)を曲がり面で構成することにより、プッシャー19が傾いた状態で検査対象物41と接触しても垂直に近い方向で加圧できる。
【0060】
プッシャー19のシャフト31,32を通す貫通孔19cと第1のシャフト31との間にクリアランスを取ることで、図14及び図15に示すように、プッシャー19が前後方向II,方向IIIにフレキシブルに可動でき、検査対象物41の傾きに対して追従して加圧できる。
【0061】
また、検査装置は、図16(A)及び図16(B)に示すように、検査対象物41の接点方向により、検査装置を上下反転させるのみで構造に変更を加えることなく対応が可能である。
【0062】
図16(A)は、検査装置に検査対象物41を接続した状態を上接点方向による使用状態で示している。図16(B)は、検査装置に検査対象物41を接続した状態を上接点方向による使用状態で示している。
【0063】
第2のガイド部材29については、接点方向により検査装置を上下反転させても第2のガイド部材29は、部品を変えることなく常に、同じ向きで第1のガイド部材27へセットされる。
【0064】
なお、検査対象物41の形状により挿入深さを確保できない場合は、図17に示すように、第2のガイド部材29を外して使用する。この場合には、図18及び図19に示すように、インナーフレーム17には、位置決め部17bが形成されているのでインナーフレームの1部品のみで検査対象物41を位置決するための幅方向や挿入方向を精度よく位置決めできる。
【0065】
インナーフレーム17の検査対象物41の位置決めを行う部位をあらかじめ小さく製作し、検査対象物41の幅寸法Lに応じて切削などの除去加工を施すことでフレキシブルに各寸法の検査対象物41に対応する。
【0066】
検査対象物41の幅により除去加工の必要なインナーフレーム17については、基板11、基台13、第1ガイド部材27、プッシャー19、第1及び第2のシャフト31,32の共通部品はあらかじめ組み立てておく。各要求に応じて基板の形状、コネクタ15を変更することが可能となる。
【0067】
なお、検査装置の開閉に、洗濯鋏をつまむ要領で操作部材23を押し下げる方法を採用しているが、操作部材23を押し下げるのにレバーを使用する方法が考えられる。
【0068】
これにより、検査対象物41を挿入する、レバーを下ろすと、操作部材23が下がるという区切りを付けられるため、確実に第1及び第2のガイド部材27,29を持ち上げた状態での挿入が可能となる。
【0069】
本実施例では、コネクタ15の弾性体及び接点部の配列は千鳥で2列配置の場合にて説明したが、2列の平行配列あるいは一列の配置でも適用可能である。
【0070】
また、本発明の検査装置は、第2のガイド部材は取り外し可能であり、挿入深さを確保できない検査対象物でも対応可能となる。
【0071】
また、検査対象物を加圧するプッシャーの上下動を第1のシャフトによって操作部材と連動して行っているため、検査対象物を挿入する時に掛る負荷に対して第1の挿入口が変位することがない。
【0072】
さらに、プッシャーの可動には、バネを使用していないので部材の損失を防ぎかつ組み立てが容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の検査装置は、LCD,CCDなどの点灯検査に用い、LCD,CCDなどに接続されたフレキシブル基板もしくは剛性のプリント回路基板へ接続して検査を行う検査機器として使用する用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る検査装置の実施例1を示す斜視図である。
【図2】図1に示した検査装置を分解して示した斜視図である。
【図3】図1に示した検査装置を裏側から見た状態で分解して示した斜視図である。
【図4】図1に示したコネクタと、コネクタの近傍箇所を拡大して示した断面図である。
【図5】図4に示したコネクタの諸図であり、(A)は全体の斜視図、(B)は要部の拡大斜視図、(C)は拡大断面図をそれぞれ示す。
【図6】図1に示した検査装置に検査対象物を接続した状態を示す斜視図である。
【図7】図1に示した検査装置に検査対象物を接続した状態を一部断面して示した側面図である。
【図8】図1に示した検査対象物を除いた状態の検査装置を示した断面図である。
【図9】図1に示した検査装置に検査対象物を挿入する途中の状態を一部断面して示した側面図である。
【図10】図9に示した検査対象物を除いた状態の検査装置を示した断面図である。
【図11】図7に示した検査装置の要部を拡大して示した断面図である。
【図12】図11に示したプッシャーとシャフトとの関係を拡大して示した斜視図である。
【図13】図12に示したプッシャーとシャフトとの荷重の関係を示した斜視図である。
【図14】図12に示したプッシャーとシャフトとの可動状態を示した斜視図である。
【図15】図14に示したプッシャーとシャフトとの可動状態を示した正面図である。
【図16】(A)は図7に示した検査装置に検査対象物を接続した状態を上接点方向による使用状態で一部を断面して図示した側面図、(B)は図8に示した検査装置に検査対象物を接続した状態を上接点方向による使用状態を一部を断面して図示した側面図である。
【図17】図1に示した検査装置から第2ガイド部材を取り外した状態を示した斜視図である。
【図18】図17に示した検査装置のインナーフレームを示した斜視図である。
【図19】図17に示した検査対象物とインナーフレームの側面図である。
【符号の説明】
【0075】
11 基板
13 基台
15 コネクタ
17 インナーフレーム
17a フレーム孔
17b 位置決め部
19 プッシャー
19a 押圧部
19b 係止部
19c 貫通孔
19m,19n 曲面
21 ベース
21a ベース孔
23 操作部材
23b 第1のアーム部
23d アーム孔
27 第1のガイド部材
27a 切り欠き部
27b 第1のガイド支持部
27c 第1のガイド中間支持部
27f 第1の挿入口
27g 第1のガイド孔
27h 第1のガイド中間孔
27p 係合凹部
29 第2のガイド部材
29a 第2の挿入部
29b 第2のアーム部
29f 第2の挿入口
31 第1のシャフト
32 第2のシャフト
33 弾性部材
41 検査対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物を検査する検査装置において、
基板と、該基板を載置する基台と、前記検査対象物と前記基板とを接続するコネクタと、該コネクタを保持するインナーフレームと、該インナーフレームにスライド可能に保持されるプッシャーと、前記基板上に設けたベースと、該ベースに回転自在に保持され前記プッシャーを押圧操作する操作部材と、前記プッシャーを前記プッシャーの押圧方向に常時付勢する弾性部材とを有し、
前記操作部材はシャフトを有し、
前記プッシャーは前記シャフトを介して前記操作部材に揺動自在に保持されることを特徴とする検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の検査装置において、前記プッシャーは前記シャフトと係合する係止部を有し、該係止部は前記シャフトと当接する部分が断面略半円状に形成されていることを特徴とする検査装置。
【請求項3】
請求項1記載の検査装置において、前記検査対象物の挿入をガイドし位置決めするよう前記操作部材に支持されたガイド部材を有することを特徴とする検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−132791(P2007−132791A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−326018(P2005−326018)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】