説明

樹脂ストランドとその製造方法、及びペレット

【課題】ストランドカット方式による樹脂ストランドの製造において、ストランド折れを防止し、同時に連粒の発生も大幅に抑制して、効率良くストランドを製造し、ペレットを提供する。
【解決手段】コンベアーベルト3により搬送されるストランド状溶融樹脂4と冷却水5とが最初に接触する位置と、該ストランド状溶融樹脂4を押し出す押出機ダイ穴2との距離Lを1.5m以上5m以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストランドカット方式による樹脂ストランドの製造方法と、該製造方法による樹脂ストランド、更に、該樹脂ストランドをカットしてなるペレットに関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂のペレットを製造する際に多く使用されている加工機器として押出機が挙げられる。押出機を用いて、樹脂のペレットを得る手法としては、例えば、押出機にて樹脂を溶融させキャピラリー状のダイ穴からストランド形状で押し出した後、該樹脂ストランドを冷却固化させた後、ストランドカッターで切断するストランドカット方式や、ダイ穴部で、単歯又は多歯のナイフを高速回転させ、ダイ穴から出た溶融樹脂を溶融したまま小さくカットし、水浴中で冷却し、ペレットとして得るホットカット方式、及び、ダイ穴から出た溶融樹脂を溶融したまま小さくカットする工程を水中で実施するアンダーウォーターカット方式等が行われている。
【0003】
これらの中でもストランドカット方式は、比較的よく用いられている方法である(特許文献1参照)。ストランドカット方式において、ストランド形状の溶融樹脂を冷却する為の方法としては、ウォーターバス中に直接、ストランド状溶融樹脂を浸漬し冷却する手法と、ベルトコンベアーでストランド状溶融樹脂を搬送し、その途中で水で冷却する手法がある。
【0004】
後者の場合にはストランド状溶融樹脂が均一に冷却できないため、部分的にストランドが細くなってしまい、例えばコンベアーベルトとストランドカッターとの間でストランドが折れてしまうという問題点があった。この現象は特に結晶性樹脂を含む場合に顕著に見られる現象である。
【0005】
また、更に、ストランド状溶融樹脂同士が接触する事により、連粒(2個以上のペレットが融着したペレット)と呼ばれるペレットが発生しやすくなるという問題点もあった。
【0006】
【特許文献1】特開平10−180754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、上記ストランドカット方式による樹脂ストランドの製造において、ストランド折れを防止し、同時に連粒の発生も大幅に抑制して、効率良くストランドを製造し、ペレットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、コンベアーベルトを用い、特定の冷却方法を実施することで上述の課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明の第1は、押出機からコンベアーベルト上にストランド状溶融樹脂を押出し、冷却水により冷却する樹脂ストランドの製造方法であって、上記コンベアーベルトにより搬送されるストランド状溶融樹脂と冷却水とが最初に接触する位置と、該ストランド状溶融樹脂を押し出す押出機ダイ穴との距離が1.5m以上5m以下であることを特徴とする。
【0010】
本発明の第2は、上記本発明の樹脂ストランドの製造方法により製造されたことを特徴とする樹脂ストランドであり、本発明の第3は、該樹脂ストランドを所定の長さに切断したことを特徴とするペレットである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、樹脂ストランドの製造時にストランド折れがなくなり、ペレットの収率が向上するのみではなく、連粒の発生も大幅に抑制し、製品の品質を向上させ、更には、水分率を大幅に低減したペレットを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、ストランドカット方式による樹脂ストランド(以下、「ストランド」と記す)の製造において、コンベアーベルト上で搬送されるストランド状溶融樹脂と冷却水とが最初に接触する位置と、押出機ダイ穴との距離が1.5m以上5m以下であることを特徴とする。
【0013】
本発明でいう、ストランド状溶融樹脂と冷却水が最初に接触する位置とは、押出機ダイ穴から出たストランド状溶融樹脂をコンベアーベルト上で搬送する過程で、該ストランド状溶融樹脂を冷却するための冷却水が、ストランド状溶融樹脂に直接接する位置の事をいう。
【0014】
図1に、本発明の樹脂ストランドの製造工程を模式的に示す。図中、1は押出機、2は押出機ダイ穴、3はコンベアーベルト、4はストランド状溶融樹脂、5は冷却水である。
【0015】
通常、ストランド状溶融樹脂を冷却するために用いられるコンベアーベルト装置は多数の冷却水口を有しており、そのいずれを用いても構わない。
【0016】
本発明においては、押出機1のダイ穴2に最も近い冷却水口より供給される冷却水5とコンベアーベルト3上で搬送されるストランド状溶融樹脂4とが接触する位置と、押出機ダイ穴2との距離(L)を、特定の距離(1.5m以上5m以下)とする必要がある。
【0017】
ストランド状溶融樹脂と冷却水が最初に接触する位置と押出機ダイ穴との距離のより好ましい範囲は、1.5m以上4m以下であり、更に好ましい範囲は、2m以上4m以下であり、最も好ましくは、2.5m以上4m以下である。
【0018】
ストランド状溶融樹脂と冷却水が最初に接触する位置と押出機ダイ穴との距離が1.5m未満の距離であっても、5mを超える距離であっても、ストランド折れが多発し、良好なペレットが得られにくくなり、生産性(ペレットの収率)が大きく低下する。具体的には、例えばコンベアーベルトとストランドカッターとの間でストランドが折れてしまうため、ストランドカットできなくなるといった問題点が発生し、生産性を低下させる事となる。
【0019】
ストランド状溶融樹脂と冷却水が最初に接触する位置と押出機ダイ穴との距離を適度な長さとすることによってストランド折れがなくなる要因として、必ずしも明確ではないが、ダイ穴からコンベアーベルトによってある特定の距離まで到達する間に、ストランド状溶融樹脂の分子配向が緩和し、その後に冷却される事により、均等に結晶化させる事が可能になるためと考えられる。
【0020】
また、溶融状態にあるストランド同士が融着して形成される連粒ペレットの発生の抑制にも、本発明のストランド状溶融樹脂と冷却水が最初に接触する位置と押出機ダイ穴との距離を適度な長さとすることが有効である。本発明のストランドを切断してなるペレット中の連粒ペレットの割合は、全てのペレットを100質量%とした時、2質量%未満であることが望ましい。この測定方法はペレットを約100gを精秤し、その中に存在する連粒ペレットの重量を精秤し、質量%として計算することで知ることができる。この測定は無作為に抽出した少なくとも製造時間の異なる5以上のサンプルに対し実施するのが望ましい。
【0021】
本発明の製造方法で得られるストランドの好ましい直径は2mm〜4mmの範囲内である。ストランド折れの少ないストランドとするためには、この範囲内に調節することが望ましい。より好ましくは2.5mm〜3.5mmの範囲内である。また、本発明のストランドを切断して得られるペレットの切断面の直径も、2〜4mmである事が望ましい。また、該ペレットの長さも同様に2〜4mmの範囲内であることが望ましい。
【0022】
ストランドの直径を調節する方法としては、例えばストランドカッターによるストランドの引き取り速度を調節する方法、押出機のダイ穴の直径を調節する方法等が挙げられるが、いずれの方法を用いても構わない。
【0023】
押出機のダイ穴を調整する場合の目安としては、ダイ穴の直径を3.5〜5.5mmとする事が望ましい。また、この際の押出吐出量の好ましい範囲としては、ダイ穴開口単位面積当たりの吐出量で80kg/cm2〜200kg/cm2とする事が望ましい。より好ましくは、100kg/cm2〜200kg/cm2であり、最も好ましくは、100kg/cm2〜170kg/cm2である。この場合のダイ穴開口単位面積当たりの吐出量は下式によって計算される値である。
Qd=Qe/(Rd2×π×Nd)
【0024】
ここで、Qdはダイ穴開口単位面積当たりの吐出量(kg/cm2)、Qeは1時間当たりの押出機の総吐出量(kg)、Rdはダイ穴の半径(cm)、Ndはダイ穴の個数、πは円周率である。
【0025】
また、本発明においては、ストランドをカットする前のストランドの温度が100〜150℃であることが切り粉の発生を抑制することと、ペレットの水分率を低減するために望ましい。より好ましくは、120℃〜140℃である。具体的にストランド温度を調整する方法を例として挙げると、例えば、冷却水をかける回数を調整する方法、冷却水の量を調整する方法、水中に約1〜5秒の範囲で浸漬する方法等が挙げられる。また、冷却水の一形態として、冷却水の一部或いは全てを、霧状即ち噴霧状態で冷却する方法も有効である。過度の冷却を必要しない、或いはこれを避ける必要のある樹脂、樹脂組成物に適用される。
【0026】
本発明のストランドを構成する樹脂組成物は、結晶性樹脂及び非晶性樹脂の両者を含む混合物である事が望ましい。
【0027】
好ましい結晶性樹脂の例としてはポリアリーレンフルフィド、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレンから選ばれる1種以上の結晶性樹脂が挙げられ、これらの中でも特にポリアミド、ポリエステルから選ばれる1種以上の結晶性樹脂が挙げられ、更には、ポリアミドが最も好ましい。
【0028】
好ましい非晶性樹脂の例としては、ポリカーボネート、ポリアリーレンエーテル、ポリスチレンから選ばれる1種以上の非晶性樹脂が挙げられ、中でもポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルがより好ましく、ポリフェニレンエーテルが最も好ましい。
【0029】
また、結晶性樹脂と非晶性樹脂の組み合わせの好ましい例としては、ポリアミドとポリフェニレンエーテルの組み合わせ、ポリエステルとポリフェニレンエーテルの組み合わせ、ポリエステルとポリカーボネートの組み合わせが挙げられ、これらの中でも最も好ましいのはポリアミドとポリフェニレンエーテルの組み合わせである。
【0030】
以下、本発明で使用することのできる特に好ましい樹脂材料について詳細に説明する。
【0031】
本発明に使用される非晶性樹脂の中でも特に好ましい樹脂であるポリフェニレンエーテルとしては、下記式(1)の構造単位を有する、ホモ重合体及び/又は共重合体が使用可能である。
【0032】
【化1】

〔式中、Oは酸素原子、Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシ、又はハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)を表わす。〕
【0033】
本発明のポリフェニレンエーテルの具体的な例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、更に2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類との共重合体(例えば、特公昭52−17880号公報に記載されているような2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体や2−メチル−6−ブチルフェノールとの共重合体)の如きポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。
【0034】
これらの中でも特に好ましいポリフェニレンエーテルとしては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、又はこれらの混合物である。
【0035】
本発明で用いるポリフェニレンエーテルは公知の製造方法で得られるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、米国特許第3306874号明細書、同第3306875号明細書、同第3257357号明細書及び同第3257358号明細書、特開昭50−51197号公報、特公昭52−17880号公報及び同63−152628号公報等に記載された製造方法等が挙げられる。
【0036】
本発明で使用することのできるポリフェニレンエーテルの還元粘度(ηsp/c:0.5g/dl、クロロホルム溶液、30℃測定)は、0.15〜0.70dl/gの範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.20〜0.60dl/gの範囲、より好ましくは0.40〜0.55dl/gの範囲である。
【0037】
また、本発明では、スチレン系熱可塑性樹脂をポリアミドとポリフェニレンエーテルの合計100質量部に対し、50質量部未満の量であれば配合しても構わない。
【0038】
本発明でいうスチレン系熱可塑性樹脂とは、スチレンモノマーユニットを50重量%以上有する曲げ弾性率が2000MPa以上の熱可塑性樹脂である。
【0039】
また、ポリフェニレンエーテルの安定化の為に公知となっている各種安定剤も好適に使用することができる。安定剤の例としては、ヒンダードフェノール系安定剤、リン系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤等の有機安定剤であり、これらの好ましい配合量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して5質量部以下である。
【0040】
更に、ポリフェニレンエーテルに添加することが可能な公知の添加剤等もポリフェニレンエーテル100質量部に対して10質量部以下の量で添加しても構わない。
【0041】
次に、本発明で使用できる結晶性樹脂の中でも特に好ましい樹脂であるポリアミドとしては、ポリマー繰り返し単位中にアミド結合{−NH−C(=O)−}を有するものであれば、いずれも使用することができる。
【0042】
一般にポリアミドは、ラクタム類の開環重合、ジアミンとジカルボン酸の重縮合、アミノカルボン酸の重縮合などによって得られるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
上記ジアミンとしては大別して脂肪族、脂環式及び芳香族ジアミンが挙げられ、具体例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルナノメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミンが挙げられる。
【0044】
ジカルボン酸としては、大別して脂肪族、脂環式及び芳香族ジカルボン酸が挙げられ、具体例としては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,1,3−トリデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸などが挙げられる。
【0045】
ラクタム類としては、具体的にはε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタムなどが挙げられる。
【0046】
また、アミノカルボン酸としては、具体的にはε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノナノン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミノトリデカン酸などが挙げられる。
【0047】
本発明においては、これらラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ω−アミノカルボン酸を、単独或いは二種以上の混合物にして重縮合を行って得られる共重合ポリアミド類をいずれも使用することができる。
【0048】
特に本発明で有用に用いることのできるポリアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6/66、ポリアミド6/612、ポリアミドMXD(m−キシリレンジアミン),6、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド6/6T、ポリアミド6/6I、ポリアミド6・6/6・T、ポリアミド6・6/6・I、ポリアミド6/6・T/6・I、ポリアミド6・6/6・T/6・I、ポリアミド6/12/6・T、ポリアミド6・6/12/6・T、ポリアミド6/12/6・I、ポリアミド6・6/12/6・Iなどが挙げられ、複数のポリアミドを押出機等で共重合化したポリアミド類も使用することができる。
【0049】
これらの中で、好ましいポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド6/6・6等が挙げられる。更に好ましくはポリアミド6、ポリアミド66又はこれらの混合物である。
【0050】
本発明で使用できるポリアミドの末端基は、官能化ポリフェニレンエーテルとの反応に関与するため、重要である。ポリアミド樹脂は末端基として一般にアミノ基、カルボキシル基を有しているが、一般的にカルボキシル基濃度が高くなると、耐衝撃性が低下し、流動性が向上し、逆にアミノ基濃度が高くなると耐衝撃性が向上し、流動性が低下する。
【0051】
本発明においては、アミノ基/カルボキシル基濃度比で、1.0〜0.1の範囲内のものが好ましく使用可能である。より好ましいアミノ基/カルボキシル基濃度比は0.8〜0.2の範囲内であり、更に好ましくは0.6〜0.3の範囲内である。
【0052】
また、本発明において、ポリアミドとしてポリアミド混合物を用いる場合は、用いるポリアミドの全ての末端基濃度比が上述の範囲内であることがより好ましい。
【0053】
これらポリアミド樹脂の末端基の調整方法は、当業者には明らかであるような公知の方法を用いることができる。例えばポリアミド樹脂の重合時に所定の末端濃度となるようにジアミン化合物、モノアミン化合物、ジカルボン酸化合物、モノカルボン酸化合物などから選ばれる1種以上を添加する方法が挙げられる。
【0054】
また、本発明においては、ポリアミド樹脂の耐熱安定性を向上させる目的で公知となっている特開平1−163262号公報に記載されてあるような金属系安定剤も、問題なく使用することができる。
【0055】
これら金属系安定剤の中で特に好ましく使用することのできるものとしては、CuI、CuCl2、酢酸銅、ステアリン酸セリウム等が挙げられる。また、ヨウ化カリウム、臭化カリウム等に代表されるアルカリ金属のハロゲン化塩も好適に使用することができる。これらは、もちろん併用添加しても構わない。
【0056】
金属系安定剤及び、又はアルカリ金属のハロゲン化塩の好ましい配合量は、合計量としてポリアミド樹脂の100質量部に対して、0.001〜1質量部である。
【0057】
これらの添加方法は、特に制限はないが、重合時にモノマーと共存させて重合しても、押出加工時に固体或いは、水等に溶解した液体として加えても構わない。
【0058】
また、本発明においては、上述した金属系安定剤の他に、公知の有機安定剤も問題なく使用することができる。有機安定剤の例としては、イルガノックス1098等に代表されるヒンダードフェノール系酸化防止剤、イルガフォス168等に代表されるリン系加工熱安定剤、HP−136に代表されるラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
【0059】
これら有機安定剤の中でもヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、もしくはその併用がより好ましい。
【0060】
これら有機安定剤の好ましい配合量は、ポリアミド樹脂の100質量部に対して、0.001〜1質量部である。
【0061】
更に、上記の他にポリアミドに添加することが可能な公知の添加剤等もポリアミド100質量部に対して10質量部以下の量で添加してもかまわない。
【0062】
本発明において、最も好ましい組み合わせであるポリアミドとポリフェニレンエーテルの組み合わせの場合の両者の量比は、ポリアミドとポリフェニレンエーテルの両者の合計量を100質量%とした時ポリアミドが40〜80質量%、ポリフェニレンエーテルが60〜20質量%の比である事が好ましい。より好ましくは、ポリアミドが50〜70質量%、ポリフェニレンエーテルが50〜30質量%の比である。
【0063】
本発明においては樹脂にエラストマーを添加しても構わない。
【0064】
本発明で用いることができるエラストマーに関しては特に制限はないが、好ましくは、少なくとも1個の芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックと少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックからなるブロック共重合体(以下、単にブロック共重合体と略記)である。
【0065】
ここでいう芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックにおける「主体とする」とは、当該ブロックにおいて、少なくとも50質量%以上が芳香族ビニル化合物であるブロックを指す。より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。また、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックにおける「主体とする」に関しても同様で、少なくとも50質量%以上が共役ジエン化合物であるブロックを指す。より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。この場合、例えば芳香族ビニル化合物ブロック中にランダムに少量の共役ジエン化合物もしくは他の化合物が結合されているブロックの場合であっても、該ブロックの50質量%が芳香族ビニル化合物より形成されていれば、芳香族ビニル化合物を主体とするブロック共重合体とみなす。また、共役ジエン化合物の場合においても同様である。
【0066】
芳香族ビニル化合物の具体例としてはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中でもスチレンが特に好ましい。
【0067】
共役ジエン化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
【0068】
本発明におけるブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロック(a)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(b)がa−b型、a−b−a型、a−b−a−b型から選ばれる結合形式を有するブロック共重合体である事が好ましい。これらはもちろん混合物であっても構わない。
【0069】
これらの中でもa−b−a型、a−b−a−b型がより好ましく、更にはa−b−a型が最も好ましい。
【0070】
結合形式の異なるブロック共重合体混合物の好ましい混合形態は、a−b−a型ブロック共重合体とa−b型ブロック共重合体の混合物、a−b−a型とa−b−a−b型ブロック共重合体の混合物、a−b−a−b型とa−b型のブロック共重合体の混合物等が挙げられる。
【0071】
また、本発明で使用することのできるブロック共重合体は、水素添加されたブロック共重合体であることがより好ましい。水素添加されたブロック共重合体とは、上述の芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体を水素添加処理することにより、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの脂肪族二重結合を、0を超えて100%の範囲で制御したものをいう。水素添加されたブロック共重合体の好ましい水素添加率は50%以上であり、より好ましくは80%以上、最も好ましくは98%以上である。
【0072】
これらブロック共重合体は水素添加されていないブロック共重合体と水素添加されたブロック共重合体の混合物としても問題なく使用可能である。
【0073】
また、本発明においては、国際公開特許WO02/094936号公報に記載されてあるような、全部又は一部が変性されたブロック共重合体や、オイルが予め混合されたブロック共重合体も好適に使用することができる。
【0074】
エラストマーを配合する際の好ましい量は、ポリアミドとポリフェニレンエーテルの合計量を100質量部とした際に、1〜20質量部の範囲内である。より好ましくは3〜15質量部の範囲内であり、最も好ましくは5〜13質量部の範囲内である。
【0075】
また、本発明において、2種以上の樹脂を使用する場合、両者の相溶化剤も添加可能である。その例としては、例えば、特開平8−8869号公報及び特開平9−124926号公報等に記載されているもの等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0076】
これらの中でも、好適な相溶化剤の例としては、マレイン酸又はその誘導体、クエン酸又はその誘導体、及びフマル酸又はその誘導体が挙げられる。
【0077】
本発明における相溶化剤の好ましい量は、全ての樹脂組成物を100質量%とした時、0.01〜1質量%である。より好ましくは、0.02から0.5質量%、最も好ましくは、0.03〜0.3質量%である。
【0078】
更に、本発明においては、無機フィラーを添加しても構わない。
【0079】
好ましい無機フィラーの添加量は、樹脂組成物全てを100質量%とした時、5〜50質量%の範囲である。より好ましくは8〜40質量%であり、最も好ましくは10〜30質量%である。
【0080】
好ましい無機フィラーの種類としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、タルク、ウォラストナイト、マイカ、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、硫化亜鉛から選ばれる1種以上の無機フィラーが挙げられる。これらの中で好ましいものはガラス繊維、ガラスフレーク、タルク、ウォラストナイト、マイカから選ばれる1種以上の無機フィラーである。
【0081】
また、更に本発明においては、導電用炭素系フィラーを添加しても構わない。導電用炭素系フィラーの好ましい添加量は、樹脂組成物中の無機フィラー成分を除いた成分を100質量部とした時、0.5〜3質量部である。より好ましくは、0.5〜2.5質量部であり、最も好ましくは1.5〜2.5質量部である。
【0082】
好ましく使用可能な導電用炭素系フィラーとしては、導電用カーボンブラック、カーボンフィブリル、グラファイト等が挙げられる。これらの中でも導電用カーボンブラック、カーボンフィブリルが特に好ましい。それぞれの導電用炭素系フィラーの市場で入手可能なものを例示すると、導電用カーボンブラックとしては、例えばケッチェンブラックインターナショナル社から入手可能なケッチェンブラック(EC,EC−600JD)等が挙げられ、カーボンフィブリルとしては、ハイペリオンキャタリシスインターナショナル社から入手可能なカーボンフィブリル(BNフィブリル等)を挙げることができる。特に国際公開特許WO94/23433号に開示されているようなカーボンフィブリルが好ましい。
【0083】
本発明では、上記した成分のほかに、本成分の効果を損なわない範囲で必要に応じて付加的成分を添加しても構わない。これら付加的成分の添加量は、ポリアミド、ポリフェニレンエーテルの合計量を100質量部とした時、15質量部を超えない範囲であることが望ましい。
【0084】
付加的成分の例としては、ポリエステル、ポリオレフィン等の他の熱可塑性樹脂、無機フィラーと樹脂との親和性を高める為の公知のシランカップリング剤、難燃剤(ハロゲン化された樹脂、シリコーン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、有機燐酸エステル化合物、ポリ燐酸アンモニウム、赤燐など)、滴下防止効果を示すフッ素系ポリマー、可塑剤(オイル、低分子量ポリオレフィン、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)及び、三酸化アンチモン等の難燃助剤、カーボンブラック等の着色剤、帯電防止剤、導電性フィラー、各種過酸化物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等である。
【0085】
本発明のストランドを得るための加工機械としては、単軸押出機、二軸押出機等の押出機が挙げられる。これらの中でも二軸押出機が好ましい。特に、上流側供給口と1カ所以上の下流側供給口を備えた二軸押出機が最も好ましい。
【0086】
本発明の製造方法においては、使用可能な押出機のスクリュー径としては特に制限はないが、好ましいのは約20mm以上約200mm以下である。より好ましくは、約40mm以上約125mm以下であり、最も好ましいのは約50mm以上約100mm未満である。
【0087】
また、押出機のL/Dは約20以上約60未満が好ましく、約30以上約60未満がより好ましく、約40以上約60未満が最も好ましい。ここでいうL/Dとは、押出機のスクリューの長さ[L]をスクリューの直径[D]で除した値である。
【0088】
押出機における下流側供給口の好ましい位置は、第一の下流側供給口が押出機の上流側供給口の位置を起点とし、シリンダー長さを100とした際に、約30〜約70の範囲内の位置である。
【0089】
溶融混練温度は特に限定されるものではないが、通常約260〜約350℃の中から好適な組成物が得られる条件を任意に選ぶことができる。好ましくは約270℃〜約330℃の範囲内であり、特に下流側供給口までを約300℃〜約330℃とし、下流側供給口以降を約270〜約300℃の範囲内とする事が望ましい。
【0090】
本発明の製造方法においては、下式で表されるスクリュー直径の3乗値当たりの吐出量が2.0〜5.0の範囲内である場合に、より大きな効果を発現する。
【0091】
R=Qd/D3
ここで、Dはスクリュー直径[cm]であり、Qdは押出機の樹脂の吐出量[kg/hr]であり、Rはスクリュー直径の3乗値あたりの吐出量[kg/cm3・hr]を表す。樹脂温度を過度に上昇させる事なく好適な値に保ち、且つ充分な生産性を維持するためには、スクリュー直径の3乗値当たりの吐出量をこの範囲内にする事が好ましい。より好ましくは2.2〜4.2の範囲内である。
【0092】
本発明の製造方法を用いて得られたペレットは、射出成形・押出成形等を経て種々の用途に使用可能である。具体的には、各種機械やコンピューター等の電子機器のハウジング、乗用車・ピックアップトラック・トラクター等の車両内外装部品(フェンダー、バックドア、フード、サイドステップ、ミラーシェル、フロントグリル、ヘッドライトハウジング、リアスポイラー、サイドスポイラー、ダッシュボード、ブロアーホイール等)、エンジンルーム内部品(リレーブロック、コネクター、ライトソケット、バッテリーカバー等)、各種電気製品のインペラー、水周り部品等が挙げられる。
【実施例】
【0093】
以下、本発明を実施例及び比較例により、更に詳細に説明する。
【0094】
(実施例1)
上流側に1箇所、下流側に1箇所供給口を設けた、L/D=48の同方向回転二軸押出機〔ZSK58MC:コペリオン社製,12の温度調節ブロック(1ブロック当たりのL/Dは4)を有し、上流側供給口:第1ブロック、下流側供給口:第6ブロック、減圧吸引で揮発成分除去を行う為のベントポート:第5ブロック及び第10ブロック〕の最高シリンダー温度を320℃に設定し、上流側供給口より、ポリフェニレンエーテル〔S201A:旭化成ケミカルズ(株)製〕を35質量部、顆粒状無水マレイン酸〔クリスタル MAN:日本油脂(株)製〕を0.1質量部、エラストマー成分としてスチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体〔クレイトンG1651:クレイトンポリマーズ(株)製〕を10質量部及びホモポリスチレン〔685:PSジャパン(株)製〕5質量部のそれぞれを、押出機に供給し、溶融混練し、引き続き、下流側供給口よりポリアミド6,6〔レオナ1200:旭化成ケミカル(株)製〕(以下、単にPA66と略記)を50質量部、及び顔料としてのカーボンブラック0.25質量部をタンブラー式ブレンダーでドライブレンドしたものを供給し、溶融混練を実施した。尚、この時のスクリュー回転数は550rpmであった。
【0095】
この時の吐出量は、ダイ穴の開口単位面積当たりの吐出量を80〜200kg/cm2とするため、500kg/hrとした。この時、ダイ穴の径は3.5mmであり、ダイの穴数は32個であった。これらの値より計算されたダイ穴の開口単位面積あたりの吐出量は、162kg/cm2である。
【0096】
ダイ穴より出たストランド状溶融樹脂を、冷却水供給装置のついた全長が6.5mのコンベアーベルトにより冷却しながら搬送し、ストランドカッターでペレット化した。この時、ダイ穴から3.5m離れた位置より4.0m離れた位置(水冷却距離=0.5m)までに設置した合計3個の冷却水供給装置にてストランドを冷却した。
【0097】
コンベアーベルトとストランドカッター間で発生するストランドの折れる現象を確認するため、約5分間の間に折れるストランドの数を確認した。この間に折れたストランドは無かった。
【0098】
また、この時、ストランドカッター手前のストランドの表面温度を赤外線温度計で測定したところ、138℃であり、カットされたペレットの水分率を測定したところ、約280ppmであった。水分率の測定は、ISO15512:1992のB法に準拠して、実施した(オーブンの設定温度は180℃)。
【0099】
更に、カットされたペレット中に含まれる連粒の量を測定したが、皆無であった。また、ペレットの切断面の直径は長径方向が3.2mm、短径方向が3.0mmであった。これらの値は表1にまとめて記載した。
【0100】
(実施例2)
ストランド冷却用の冷却水供給の位置をダイ穴から1.8m離れた位置より2.3m離れた位置(冷却水距離=0.5m)までに設置した合計3個の冷却水供給装置にてストランドを冷却した以外は、全て実施例1と同様に実施し、各種性能評価を行った。結果は表1に記載した。
【0101】
(実施例3,4)
押出機の吐出量を変更した以外は全て実施例1と同様に実施し、各種性能評価を行った。結果は表1に記載した。
【0102】
(比較例1,2)
ストランド冷却用の冷却水の位置を変更した以外は全て実施例1と同様に実施し、各種性能評価を行った。結果は表1に記載した。この際の水冷却距離は0.5mとした。
【0103】
(比較例3)
押出機の吐出量を、650kg/hrとし、スクリュー回転数を700rpmとした以外は比較例1と同様に実施し、各種性能評価を行った。結果は表1に記載した。
【0104】
(実施例5)
下流側供給口より供給する成分を、PA66を35質量部、及びポリアミド66/カーボンフィブリルマスターバッチ(商品名:Polyamide66 with Fibril TM Nanotubes RMB4620−00:カーボンフィブリル量20%)を15質量部の混合物とした以外は、全て実施例1と同様に実施し、各種性能評価を行った。結果は表1に記載した。
【0105】
(比較例4)
下流側供給口より供給する成分を、PA66を35質量部、及びポリアミド66/カーボンフィブリルマスターバッチ(商品名:Polyamide66 with Fibril TM Nanotubes RMB4620−00:カーボンフィブリル量20%)を15質量部の混合物とした以外は、全て比較例1と同様に実施し、各種性能評価を行った。結果は表1に記載した。
【0106】
ストランド状溶融樹脂と冷却水が最初に接触する位置と押出機ダイ穴との距離を1.5m以上5m以下とする事によって、ストランド折れ及び製品ペレット中に含まれる連粒の量を飛躍的に低減させ、ペレットの水分率も大幅に低減できることが判る。
【0107】
更に、ダイ穴の開口面積あたりの吐出量を特定の範囲に制御することによっても、ペレットの水分率を低減できることがわかる。
【0108】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明に係る押出機ダイ穴との距離の説明図である。
【符号の説明】
【0110】
1 押出機
2 押出機ダイ穴
3 コンベアーベルト
4 ストランド状溶融樹脂
5 冷却水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出機からコンベアーベルト上にストランド状に溶融樹脂を押出し、冷却水により冷却する樹脂ストランドの製造方法であって、上記コンベアーベルトにより搬送されるストランド状溶融樹脂と冷却水とが最初に接触する位置と、該ストランド状溶融樹脂を押し出す押出機ダイ穴との距離が1.5m以上5m以下であることを特徴とする樹脂ストランドの製造方法。
【請求項2】
コンベアーベルト上で搬送されるストランド状溶融樹脂と冷却水とが最初に接触する位置と、押出機ダイ穴との距離が1.5m以上4.5m以下である請求項1に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項3】
コンベアーベルト上で搬送されるストランド状溶融樹脂と冷却水とが最初に接触する位置と、押出機ダイ穴との距離が2m以上4m以下である請求項1に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項4】
樹脂ストランドの直径が2mm〜4mmである請求項1〜のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項5】
ダイ穴の開口単位面積あたりの吐出量が80kg/cm2〜200kg/cm2である請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項6】
冷却水による冷却後の樹脂ストランドの温度が100℃〜150℃の範囲内である請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項7】
上記溶融樹脂が、無機フィラーを5〜50質量%含む樹脂組成物である請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項8】
上記無機フィラーが、ガラス繊維、ガラスフレーク、タルク、ウォラストナイト、マイカ、二酸化チタン、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛及び硫化亜鉛から選ばれる1種以上である請求項7に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項9】
上記溶融樹脂が、結晶性樹脂及び非晶性樹脂を含む混合物である請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項10】
上記結晶性樹脂が、ポリアリーレンフルフィド、ポリアミド、ポリエステル及びポリプロピレンから選ばれる1種以上である請求項9に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項11】
上記結晶性樹脂が、ポリアミド及び/又はポリエステルである請求項9に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項12】
上記非晶性樹脂が、ポリカーボネート、ポリアリーレンエーテル及びポリスチレンから選ばれる1種以上である請求項9に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項13】
上記非晶性樹脂が、ポリカーボネート及び/又はポリフェニレンエーテルである請求項9に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項14】
上記溶融樹脂が、ポリアミドとポリフェニレンエーテルの混合物である請求項9に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項15】
上記溶融樹脂が、導電用炭素系フィラーを含む樹脂組成物である請求項1〜14のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項16】
上記導電用炭素系フィラーが、導電用カーボンブラック、カーボンフィブリル及びグラファイトから選ばれる1種以上である請求項15に記載の樹脂ストランドの製造方法。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれかに記載の樹脂ストランドの製造方法により製造されたことを特徴とする樹脂ストランド。
【請求項18】
請求項17に記載の樹脂ストランドを所定の長さに切断したことを特徴とするペレット。
【請求項19】
切断面の直径が2〜4mmである請求項18に記載のペレット。

【図1】
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【公開番号】特開2007−253500(P2007−253500A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82213(P2006−82213)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(303046314)旭化成ケミカルズ株式会社 (2,513)
【Fターム(参考)】