説明

樹脂再生法及び、電子写真カートリッジ

【課題】電子写真カートリッジに用いる樹脂を種類別に高精度で選別する樹脂の再生法の提供。
【解決手段】第1の部材の反射濃度とその他の部材の反射濃度とが異なる用に設定した裁断、粉砕等を行った粉砕片状の第1の部材2Wその他の部材2Bを図のように矢印Fの方向へ移動させ、光源L31、L32により夫々照明を行い、粉砕片状の夫々の樹脂2W、2Bの反射濃度を検知可能としたセンサS31、S32により粉砕片状の夫々の部材2W、2Bを識別し、識別された粉砕片状の第一の部材2Wは、そのまま移動し容器YWに収容され、粉砕片状のその他の部材2Bは、空気力等による選別手段A3により容器YBに収容され、選別を完了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真カートリッジに用いられる樹脂の再生法に関するもので、特には異物を混入の少ない高純度の樹脂再生法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の樹脂再生法は第1の樹脂部材とその他の樹脂部材、もしくは第1の樹脂部材とその他の樹脂部材を貼り付けた粉砕片状の樹脂の選別を第1の樹脂部材の反射濃度とその他の樹脂部材の反射濃度とがかけ離れて異なるように設定されていなかった。
【0003】
又、別の従来例としては、例えば特許文献1と特許文献2と特許文献3をあげることが出来る。
【特許文献1】特開2003−301604号公報
【特許文献2】特開平06−031732号公報
【特許文献3】特開2003−195722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
再生樹脂の異物を除去するのは困難であり高純度の再生樹脂が得られにくかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電子写真用カートリッジに用いる部品であって、第1の樹脂部材とその他の樹脂部材とにより構成された部品を裁断、粉砕等して粉砕片状にする再生法において、第1の樹脂部材とその他の樹脂部材を粘着剤で貼り付けた粉砕片状の樹脂の選別を第1の樹脂部材の反射濃度とその他の樹脂部材の反射濃度とが異なるように設定しに反射濃度のコントラストで光学的に樹脂の選別を行うことを特徴とした電子写真カートリッジに用いる樹脂の再生法による。
【発明の効果】
【0006】
第1の樹脂部材とその他の樹脂部材を貼り付けた粉砕片状の樹脂の選別を第1の樹脂部材の反射濃度とその他の樹脂部材の反射濃度とがかけ離れて異なるように設定したので異物を除去することが容易となり、高純度の再生樹脂の獲得が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(実施例1)
図1は本発明の実施例で、最大使用量の第1の部材11その他の部材12により構成された電子写真用カートリッジの模式図である。
【0008】
最大使用量の第1の部材11反射濃度は概略1.57と、その他の粘着剤で貼り付けた部材12反射濃度は概略0.64に設定されている。
【0009】
図2は最大使用量の第1の部材11その他の部材12を粘着剤13で貼り付けて構成された電子写真用カートリッジの部分拡大図である。トナーの漏れ防止等によく使用されるものである。
【0010】
図3は図1の第1の部材11とその他の部材12を粘着剤13で貼り付けて構成された電子写真に用いられるカートリッジの樹脂を裁断、粉砕等を行った粉砕片状の夫々の部材を表した模式図である。
【0011】
第1の部材の粉砕片状を2B、その他の部材12を粘着剤13で貼り付けて構成されたのその他部材の粉砕片状を2Wである。
【0012】
図4は本発明の樹脂の再生法に用いる光学的判別手段の原理図である。
【0013】
第1の部材の反射濃度とその他の部材の反射濃度とが異なる用に設定した裁断、粉砕等を行った粉砕片状の第1の部材2Wその他の部材2Bを図のように矢印Fの方向へ移動させる。
【0014】
次に光源L31、L32により夫々照明を行い、粉砕片状の夫々の樹脂2W、2Bの反射濃度を検知可能としたセンサS31、S32により粉砕片状の夫々の部材 2W、2Bが識別される。
【0015】
識別された粉砕片状の第一の部材2Wはそのまま移動し容器YWに収容される。粉砕片状のその他の部材2Bは、空気力等による選別手段A3により容器YBに収容される。選別を完了するものである。
【0016】
図5はセンサにより得られる電気的信号レベルである。
【0017】
粉砕片状の第一の部材2Wにより得られる電気信号レベルは4B。粉砕片状のその他の部材2Bにより得られる電気信号レベル4Wである。前記2者の信号レベルの間に両者を識別可能とする閾値SLを最適に設ける。
【0018】
上記設定により粉砕片状の第1の部材2Wその他の部材2Bを識別可能とするものである。
【0019】
(実施例2)
図2は最大使用量の第1の部材11その他の部材12を粘着剤13で貼り付けて構成された電子写真用カートリッジの部分拡大図である。上記の構成で、その他の部材12が、透明部材で構成した場合に、粘着剤13に反射濃度の高い部材を設ける事により実施例1同様の作用が可能となる。
【0020】
(実施例3)
図2は最大使用量の第1の部材11その他の部材12を粘着剤13で貼り付けて構成された電子写真用カートリッジの部分拡大図である。上記の構成で、その他の部材12が、半透明な樹脂で構成した場合に、粘着剤13に反射濃度の高い部材を設ける事により、夫々の合成した反射濃度により、実施例1同様の作用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の電子写真カートリッジの外観図である。
【図2】本発明の電子写真カートリッジの拡大図である。
【図3】本発明の電子写真カートリッジ樹脂の粉砕状態模式図である。
【図4】本発明の再生を実現する選別システムである。
【図5】本発明の反射濃度の相関図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真用カートリッジに用いる部品であって、第1の樹脂部材とその他の樹脂部材とにより構成された部品を裁断、粉砕等して粉砕片状にする再生法において、第1の樹脂部材とその他の樹脂部材を粘着剤で貼り付けた粉砕片状の樹脂の選別を第1の樹脂部材の反射濃度とその他の樹脂部材の反射濃度とが異なるように設定しに反射濃度のコントラストで光学的に樹脂の選別を行うことを特徴とした電子写真カートリッジに用いる樹脂の再生法。
【請求項2】
第1の樹脂部材の反射濃度とその他の樹脂部材の反射濃度との光学的コントラストが電気信号化され、第1の樹脂部材とその他の粘着剤で貼り付けた樹脂部材とを判定できることを特徴とする請求項1の樹脂再生法。
【請求項3】
第1の樹脂部材の反射濃度よりも、その他の樹脂部材と貼り付ける粘着部材の反射濃度が大きい反射濃度としたことを特徴とした請求項1の樹脂再生法。
【請求項4】
第1の樹脂部材の反射濃度とその他の樹脂部材を貼り合わせる粘着部材の反射濃度との光学的コントラストが電気信号化され、第1の樹脂部材とその他の樹脂部材を貼り付ける粘着層の判定できることを特徴とする請求項3の樹脂。
【請求項5】
電子写真用カートリッジに貼り付けるその他樹脂部材が透光性を有することを特徴とした請求項3の樹脂に適応した電子写真用のカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−150264(P2006−150264A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−346105(P2004−346105)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】