説明

樹脂管の製造方法

【課題】新規な樹脂管の製造方法を提供する。
【解決手段】棒材を加熱工程に耐える水溶性の材料(例えば塩)で軸線が曲線である曲線部を有する形状に形成し、液晶ポリマーのシート材31を棒材30に所望の複数回巻き付けて保持して加熱する加熱工程を備える。曲線部30aに対してはシート材を巻き方向に長尺な形状にして螺旋状に巻き付け、螺旋状のシート材の巻き始め端部及び巻き終わり端部を溶着させて棒材への巻回状態を保持する。さらにシート材の外周面に耐熱フィルムを(曲線部に対しては螺旋状に)巻き付けた上で、オートクレーブで加熱工程を実行する。本加熱工程により、シート材を溶融させて樹脂管に成形する。耐熱フィルムを巻き替えて再度加熱工程を実行し、CFRPの外管を成形したら、棒材を水に溶かして樹脂管から取り除く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂管の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、航空・宇宙機では、機体軽量化が求められており、航空機では翼、胴体など様々な部位に、比強度の高い繊維強化樹脂複合材が多用され始めている。
航空・宇宙機に用いられる配管はアルミやチタンなどの金属配管が主流であるが、配管も繊維強化樹脂複合材化することによって、軽量化を進める動きがある。
現在、繊維強化樹脂複合材を使用した配管としては、繊維強化樹脂の耐食性を利用した汚水配管等(最大内圧1.0MPa以下)が航空宇宙分野以外の一般産業用として実用化されている。
しかし、航空・宇宙機用途では、耐圧性、気密性(ガスバリア性)と共に軽量性が求められる。繊維強化樹脂複合材だけでは気密性の確保が難しく、配管内部を通る媒体が漏れてしまうおそれがある。
【0003】
特許文献1,2には、繊維強化樹脂複合管の製造方法が記載されている。特許文献2には、繊維強化樹脂複合管の最内層に樹脂のみからなる内面保護層(7)が形成されることが記載されている。
【特許文献1】特開平9−277391号公報
【特許文献2】特開2001−270005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、繊維強化樹脂複合管の気密層として適用できる樹脂管の製造方法としては、選択肢が乏しい現状がある。
また、樹脂管に曲がり部を形成するには特別の技術が必要である。
【0005】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、新規な樹脂管の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、シート材を棒材に所望の複数回巻き付けて保持した上で加熱する加熱工程を備え、
前記加熱工程により、前記シート材を溶融させて樹脂管に成形し、
前記加熱工程後に、前記棒材を前記樹脂管から取り除く樹脂管の製造方法である。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記棒材を前記加熱工程に耐える水溶性の材料で構成し、前記加熱工程後に、前記棒材を水に溶かして前記樹脂管から取り除く請求項1に記載の樹脂管の製造方法である。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記棒材を前記加熱工程に耐える水溶性の材料で軸線が曲線である曲線部を有する形状に形成し、当該棒材に前記シート材を巻き付けて保持した上で前記加熱工程を実行し、
前記加熱工程後に、前記棒材を水に溶かして前記樹脂管から取り除く請求項1に記載の樹脂管の製造方法である。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記シート材を巻き方向に長尺な形状にして、前記曲線部に螺旋状に巻き付けて保持した上で前記加熱工程を実行する請求項3に記載の樹脂管の製造方法である。
【0010】
請求項5記載の発明は、螺旋状の前記シート材の巻き始め端部及び巻き終わり端部を溶着させることにより、前記棒材への巻回状態を保持する請求項4に記載の樹脂管の製造方法である。
【0011】
請求項6記載の発明は、前記棒材へ巻回状態に保持された前記シート材の外周面に耐熱フィルムを巻き付けた上で前記加熱工程を実行する請求項3に記載の樹脂管の製造方法である。
【0012】
請求項7記載の発明は、前記加熱工程前を2回以上実行する請求項3に記載の樹脂管の製造方法である。
【0013】
請求項8記載の発明は、前記加熱工程の毎に、前記シート材の外周面に新規な前記耐熱フィルムを巻き付けて、前記加熱工程を2回以上実行する請求項6に記載の樹脂管の製造方法である。
【0014】
請求項9記載の発明は、前記曲線部上の前記シート材の外周面に、前記耐熱フィルムを巻き方向に引っ張りながら螺旋状に巻き付けて保持した上で前記加熱工程を実行する請求項6又は請求項8に記載の樹脂管の製造方法である。
【0015】
請求項10記載の発明は、前記樹脂管の外周面に繊維強化樹脂複合材製の外管を成形する請求項1から請求項9のうちいずれか一に記載の樹脂管の製造方法である。
【0016】
請求項11記載の発明は、前記樹脂管の外周面に形成した繊維強化樹脂複合材の外周面に熱収縮テープを巻き付けた状態で加熱することにより、当該熱収縮テープにより当該繊維強化樹脂複合材を締め付けながら前記繊維強化樹脂複合材を硬化させて前記外管に成形する請求項10に記載の樹脂管の製造方法である。
【0017】
請求項12記載の発明は、前記繊維強化樹脂複合材の外周面に前記熱収縮テープを巻き付けるにあたり、前記曲線部上の前記繊維強化樹脂複合材の外周面に対して前記熱収縮テープを巻き方向に引っ張りながら螺旋状に巻き付けて保持する請求項11に記載の樹脂管の製造方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、シート材を棒材に所望の複数回巻き付けて保持した上で加熱することによって、シート材を溶融させて樹脂管に成形することができるという効果がある。
また、本発明によれば、シート材を棒材に回巻き付けて加熱し樹脂管を成形する方法において、曲線部を有した樹脂管も皺が少なく程度よく成形することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
【0020】
以下に、口金を両端に有したL字状CFRP管の製作方法につき説明するが、口金付樹脂管は本件本願出願人の他の出願に係り、本願発明の要件ではない。
(1)まず、図1に示すように、曲線部30aを有するL字状のL字棒材30を形成する。L字棒材30は、塩化ナトリウムからなる。塩化ナトリウムを型によって固めてL字棒材30を製作する。
【0021】
(2)次に、L字棒材30の曲線部30aに液晶ポリマーからなるシート材31を巻き付ける。シート材31は、巻き方向に長尺な形状にして使用する。そして、この長尺なシート材31の一端を固定して他端を引っ張りながら曲線部30aに螺旋状に巻き付けていく。これによって、シート材31にヨレや浮きが極力生じないようにする。例えば、直径20(mm)のL字棒材30に対して、5(mm)幅に切った帯状のシート材31を引っ張りながら螺旋状に巻きつけることで巻きつける際に発生する皺を少なく巻くことが可能である。
シート材31を螺旋状に巻き付けるにあたっては、図1(a)に示す、シート材一巻分31aとこれに隣接するシート材一巻分31bのように、隣接する周回のシート材31同士が重なるように巻いていく。
【0022】
シート材31を巻き終わったら、図1(b)に矢印Aで示すような態様でホットガンを当て、シート材31の巻き始め端部及び巻き終わり端部を溶着させることにより、シート材31をL字棒材30に対して巻回状態に保持する。この部分を曲線状シート巻部31cとする。ホットガンを当てる際も、シート材31の延出部を引っ張りながら行い、溶着後、余分な延出部を切除するとよい。いずれにしても、シート材31にテンションがかかった状態でシート材31をL字棒材30に保持することが好ましい。巻き始め端部及び巻き終わり端部の溶着相手は、当該端部の下に重なるシート材31の一部とするのがよい。巻き始め端部及び巻き終わり端部と、それぞれその下に重なるシート材31の一部を溶融させて相互に溶着させる。
なお、シート材31の積層総厚が足らなかったり、隣接するシート材31間に隙間が空いていたりする場合などには、曲線状シート巻部31cの上に、さらにシート材31を同様にして巻き付けて保持することを繰り返す。
【0023】
なお、直線状の樹脂管及び樹脂管の直線部は、図2に示すように、形成したい直線部の長さに同じ幅に切ったシート材6を所望の複数回棒材4の周方向に巻き付けて棒材4に保持する。
L字棒材30の曲線部30aに連続した直線部に、これと同様の方法で図3に示すように直線状シート巻部32を形成する。
【0024】
(3)上記(2)の工程によってL字棒材30の曲線部30aにシート材31を巻き付け保持したものを、一度オートクレーブで成形してもよい。又は、コスト削減のため、オートクレーブに入れず、L字棒材30に巻き付いたシート材31の外面をホットガンで温め、目視で溶解を確認を行いながら、ある程度成形する。
【0025】
(4)次に、図3に示すように、直線状シート巻部32から延出するL字棒材30の直線状の両端部をそれぞれ、口金付樹脂管10,10に挿入して、直線状シート巻部32と樹脂管2とを突き合わせる。口金付樹脂管10は、液晶ポリマーからなる樹脂管2の端部外周に口金1が付いたものである。直線状シート巻部32と樹脂管2の継ぎ目に液晶ポリマーのシート材33を巻き付ける。
【0026】
(5)ポリイミド製の耐熱フィルムを曲線状シート巻部31c、直線状シート巻部32及び樹脂管2の外周面に巻き付け十分に締め付ける。耐熱フィルムの曲線状シート巻部31cへの巻き付けは、上述したシート材31と同様に、長尺なものを使用し、曲線状シート巻部31cの外周面に、巻き方向に引っ張りながら螺旋状に巻き付けて行う。この耐熱フィルムを施工することによって、成形後の樹脂管の皺の発生を抑えることができる。特に皺の発生しやすい樹脂管の曲線部について効果的に皺の発生を抑えることができる。
【0027】
(6)上記(5)の工程でセットされたものを、さらに口金1内の樹脂管2端部内にも棒状の治具を挿入した上で、バギングする、すなわち、これらを耐熱バッグに入れて当該バック内を真空引きして締め付け固縛する。耐熱バッグの材料としてはポリイミドフィルムを使用する。
【0028】
(7)上記(6)の工程でセットされたものを、オートクレーブで加熱・加圧して加熱工程を行う。本加熱工程で液晶ポリマーの融着温度まで温度を上げ、シート材31c、32,33及び樹脂管2を溶融させて一体のL字状樹脂管に成形する。
(8)上記(7)の加熱工程後、デバッグする。
【0029】
(9)耐熱フィルムを除去し、L字状樹脂管の外周面に新規な耐熱フィルムを上記(5)と同様に巻き付けてバギングし、再度オートクレーブで加熱工程を実行する。すなわち、本加熱工程で樹脂管を構成する液晶ポリマーを溶融させてL字状樹脂管をさらに成形する。この2度目の加熱工程により一度目で樹脂管に発生した皺を除去できる。特に皺の発生しやすい樹脂管の曲線部について効果的に皺を除去できる。
【0030】
(10)上記(9)の加熱工程後、デバッグする。以上により、図3の樹脂管2,2、直線状シート巻部32,32及び曲線状シート巻部31cが一体のL字状樹脂管が成形される。
【0031】
(11)口金端部の外周面に接着前処理を行い、接着剤を塗布し、この口金端部の外周面及びこれに連続してL字状樹脂管の外周面に未硬化の炭素繊維強化樹脂複合材(CFRP)を積層する。このCFRPの外周面に熱収縮テープを巻き付け、さらにバギングし、オートクレーブで加熱・加圧し、CFRPを硬化させる。オートクレーブでの加熱処理時に、CFRPを熱収縮テープにより締め付けて図4に示すCFRPの外管34に成形する。また、熱収縮テープのみで加圧が十分であれば、オーブンで加熱し、CFRPを硬化させても良い。熱収縮テープの曲線部への巻き付けは、上述したシート材31と同様に、長尺なもの使用し、CFRPの外周面に、熱収縮テープを巻き方向に引っ張りながら螺旋状に巻き付けて行う。この熱収縮テープの適用により、CFRP管に皺等の発生を抑えられる。特に皺の発生しやすいCFRP管の曲線部について効果的に皺の発生を抑えることができる。
【0032】
(12)上記(11)の加熱工程後、デバッグし、熱収縮テープを除去し、口金1内に挿入していた治具を抜き取り、L字棒材30を水に溶かしてL字状樹脂管から取り除き、図4に示す口金1,1を両端に有し、内側にL字状樹脂管を有したL字状CFRP管を完成させる。
【0033】
このCFRP管の内側に構成される樹脂管は熱可塑性でガスバリア性の高い樹脂である液晶ポリマーからなり、外管は高強度で高耐圧が発揮できるCFRPからなる。したがって、本CFRP管は、内側の液晶ポリマーの気密層と、外側のCFRPの耐圧層とによる2層構造により、耐圧性と、高い気密性(ガスバリア性)とを有する。
【0034】
以上のように軸線が曲がった管を製作する場合に、アルミなどの金属で中子治具を製作すると、中子治具が抜けなくなってしまい、製作することができない。しかも、気密層として使用する液晶ポリマー(LCP)は、約300℃という高温で溶融するため、有機系の水溶性治具を使用することができない。そこで本実施形態では、塩で出来た水溶性の治具を用い、耐圧層成形後に、この治具を水に溶かすことによって、曲線部の成形を行った。塩の治具は融点が約800℃であり、約300℃という温度にも耐えることができる。目的に適った耐熱性と水溶性があれば、材料は問わない。
【0035】
シート状LCPは、タック性がなく、硬化する際に形状を保ったまま、バギングすることが難しいため、ポリイミドテープなどのテープで留めながら、型にLCPをなじませることを行う必要がある。しかしながら、LCPは約300℃での溶融成形するため、ポリイミドテープ自体は約300℃に耐えうるが、ポリイミドテープの糊の部分が解けてしまい、LCPに付着してしまう現象が見られた。そこで本実施形態では、ポリイミドテープを使用しないで、形状を保つ方法として、LCPをホットガンで溶かして、型になじませ、形状を保持する方法を採用した。
【0036】
直線部に比べ曲線部は、シート状LCPを巻き付けて成形すると皺が発生しやすい。皺は、破壊の起点となる可能性があるため、除去しておく必要がある。バギング時には、バギングバッグが必ず皺を作るため、その皺がLCPに転写される。更に、LCPはタック性がないために、治具自体にもなじみにくい性質を持っている。そこで、10mm幅のポリイミドフィルムを直径20mmの棒材に対して、螺旋状に巻いていくこととした。これにより、LCPをL字棒材30に密着させ、皺の発生を抑えることが可能である。
【0037】
上記実施形態では、シート状LCPを巻いた後、一度オートクレーブにてLCPの融点まで昇温させて成形する。しかし一度の成形では、成形後にLCPに皺が発生してしまう。この皺は、バギングをする際、バギングのバッグに成形型の形状に追随させるために、皺を形成する必要があり、その皺に溶融したLCPが入り込むことで発生する。そのような皺については、LCPの上にポリイミドフィルムを巻くことでこの皺の発生は軽減されるが、ポリイミドフィルムを巻いた際に、巻きつけたポリイミドフィルム側にも皺が出来てしまい、その皺がLCPにそのまま転写され、皺が発生することもある。これらの皺は、そのままにしておくと、破壊の起点となる可能性があるため、除去する必要がある。しかし、通常、ポリイミドフィルムを巻いたり、バギングしたりする際に発生する皺を除去することは難しい。また、成形後に皺の部分をヤスリなどで削ったりすることは、気密性を保つためのLCP層に穴をあけることになりかねない。そこで、本実施形態では、この皺を簡単に除去するため、2度オートクレーブで加熱成形する方法を採用した。この方法を用いることによって、バギング時の皺やポリイミドフィルムを巻いた際の皺の発生は抑えられ、LCP層に穴が開いたりすることもない。この方法は、ポリイミドフィルムを1度目と同じようにLCP層に巻き付け、バギングし、オートクレーブで加熱成形するだけである。2度成形することによって、1度目に発生した皺が除去される。
【0038】
CFRPを成形する際のバギング時には、バギングバッグに皺を作る必要があるが、その皺によりCFRPに皺が発生する可能性がある。皺は、破壊の起点となる可能性があるため、除去しておく必要がある。そこで本実施形態では、CFRP積層後、熱収縮テープを螺旋状に引っ張るように巻くことによって締め付け、更にCFRP熱硬化時の熱収縮テープを熱収縮による締め付けにより、皺の発生を防ぐこととした。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係る製造方法の工程説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る製造方法の工程説明図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る製造方法の工程説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る製造方法による製品の完成図である。
【符号の説明】
【0040】
30 L字棒材
30a 曲線部
31 シート材
31c 曲線状シート巻部
32 直線状シート巻部
33 シート材
34 外管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を棒材に所望の複数回巻き付けて保持した上で加熱する加熱工程を備え、
前記加熱工程により、前記シート材を溶融させて樹脂管に成形し、
前記加熱工程後に、前記棒材を前記樹脂管から取り除く樹脂管の製造方法。
【請求項2】
前記棒材を前記加熱工程に耐える水溶性の材料で構成し、前記加熱工程後に、前記棒材を水に溶かして前記樹脂管から取り除く請求項1に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項3】
前記棒材を前記加熱工程に耐える水溶性の材料で軸線が曲線である曲線部を有する形状に形成し、当該棒材に前記シート材を巻き付けて保持した上で前記加熱工程を実行し、
前記加熱工程後に、前記棒材を水に溶かして前記樹脂管から取り除く請求項1に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項4】
前記シート材を巻き方向に長尺な形状にして、前記曲線部に螺旋状に巻き付けて保持した上で前記加熱工程を実行する請求項3に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項5】
螺旋状の前記シート材の巻き始め端部及び巻き終わり端部を溶着させることにより、前記棒材への巻回状態を保持する請求項4に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項6】
前記棒材へ巻回状態に保持された前記シート材の外周面に耐熱フィルムを巻き付けた上で前記加熱工程を実行する請求項3に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項7】
前記加熱工程前を2回以上実行する請求項3に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項8】
前記加熱工程の毎に、前記シート材の外周面に新規な前記耐熱フィルムを巻き付けて、前記加熱工程を2回以上実行する請求項6に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項9】
前記曲線部上の前記シート材の外周面に、前記耐熱フィルムを巻き方向に引っ張りながら螺旋状に巻き付けて保持した上で前記加熱工程を実行する請求項6又は請求項8に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項10】
前記樹脂管の外周面に繊維強化樹脂複合材製の外管を成形する請求項1から請求項9のうちいずれか一に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項11】
前記樹脂管の外周面に形成した繊維強化樹脂複合材の外周面に熱収縮テープを巻き付けた状態で加熱することにより、当該熱収縮テープにより当該繊維強化樹脂複合材を締め付けながら前記繊維強化樹脂複合材を硬化させて前記外管に成形する請求項10に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項12】
前記繊維強化樹脂複合材の外周面に前記熱収縮テープを巻き付けるにあたり、前記曲線部上の前記繊維強化樹脂複合材の外周面に対して前記熱収縮テープを巻き方向に引っ張りながら螺旋状に巻き付けて保持する請求項11に記載の樹脂管の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−255407(P2009−255407A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−107549(P2008−107549)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年3月31日 社団法人日本航空宇宙工業会革新航空機技術開発センター発行の「平成19年度革新航空機技術開発センター 委託研究成果報告書」に発表
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【出願人】(391006234)社団法人日本航空宇宙工業会 (45)
【Fターム(参考)】