説明

樹脂粒子

【課題】 伸び、なめらかさのみならず、さらさらした感触を化粧料に付与し、かつ粒子単独でなめらかさとさらさら感を有する樹脂粒子、その製造方法、及びそれを含有する化粧料の提供。
【解決手段】 アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体とカルボキシル基を有する単量体を含む単量体成分を共重合してなり、スルホン酸基又はスルホン酸塩基を有する界面活性剤で表面が被覆されてなる、平均粒径が1〜10μmの架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子、その製法、並びにその樹脂粒子を含有する化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子及びその製法、ならびに該樹脂粒子を含有する化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧用粉体を含有する化粧料としては、ボディーパウダー等のボディー化粧品、ファンデーション等のメイクアップ化粧品、ボディーローション等のローション等が市販されている。これらの化粧用粉体を含有する化粧料においては、肌上での伸びの向上、感触向上、皺隠し効果などの機能を付与することを目的として、ポリメタクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子、ポリエチレン粒子等の樹脂粒子が配合されている。
【0003】
しかしながら、ポリメタクリル酸メチル粒子は、化粧料に優れた伸びを付与するという点では優れているものの、ソフトな感触やなめらかな感触を付与するという点では不十分である。
【0004】
特許文献1には、圧縮強度が0.05〜0.6kgf/mm2の架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子の表面に無機粉体を付着させてなる樹脂粒子が開示されている。しかしながら、このような粒子は良好な伸びと感触を有するが、まだ満足できるものではなく、より一層優れた伸び、なめらかさ、ソフト感などの感触を併せ持つ粒子がなお求められていた。
【0005】
特許文献2には、10%変形時の圧縮強度が0.01〜0.6kgf/mm2の架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子に有機溶剤水溶液を含有させてなる樹脂粒子湿潤物が開示されている。該樹脂粒子湿潤物は、クリーム、軟膏、乳剤等に配合した場合になめらかな感触を有するものの、樹脂粒子が湿潤性を有することから、さらさらした感触を得ることはできず、単独使用時及び配合時に、よりよい感触を有する樹脂粒子が求められていた。
【特許文献1】特開2000−186017号公報
【特許文献2】特開2002−265620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、伸び、なめらかさのみならず、さらさらした感触を化粧料に付与し、かつ粒子単独でなめらかさとさらさら感を有する樹脂粒子、その製造方法、及びそれを含有する化粧料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体(以下(メタ)アクリル酸エステル単量体という)とカルボキシル基を有する単量体を含む単量体成分を共重合してなり、スルホン酸基又はスルホン酸塩基(以下スルホン酸(塩)基という)を有する界面活性剤で表面が被覆されてなる、平均粒径が1〜10μmの架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子、その製法、並びにその樹脂粒子を含有する化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子は、粒子単独で用いられたときにも、なめらかさとさらさら感を有し、また化粧料に包含させて用いられた場合、なめらかでさらさらとした使用感を呈する化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[樹脂粒子]
本発明の樹脂粒子は、(メタ)アクリル酸エステル単量体とカルボキシル基を有する単量体を含む単量体成分を共重合してなり、スルホン酸(塩)基を有する界面活性剤で表面が被覆されてなる架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子である。
【0010】
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルが好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルが特に好ましい。これらは複数種組み合わせて用いてもよい。全単量体成分(架橋性単量体も含む、以下同様)中の(メタ)アクリル酸エステル単量体の割合は、30〜98質量%が好ましく、50〜85質量%がより好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの両方を含む概念である。
【0011】
本発明で用いられるカルボキシル基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等が挙げられる。これらは複数種組み合わせて用いてもよい。全単量体成分中のカルボキシル基を有する単量体の割合は、粒子の合着を抑制し、良好な粉体の感触(なめらかさ、さらさら感)を得る観点から、0.1〜30質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
【0012】
本発明の樹脂粒子に含有されるカルボキシル基の一部は中和されていてもよい。中和のための塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基が好ましいが、アミン類、塩基性アミノ酸等の有機塩基も用いることができる。粒子のなめらかさとさらさら感をより向上させる観点から、中和度は1〜30%が好ましく、1〜20%が特に好ましい。
【0013】
尚、ここで中和度とは、カルボキシル基を有する単量体のカルボキシル基のモル数に対する、添加された塩基のモル数の比を、百分率で表したものである。
【0014】
本発明の単量体成分は架橋剤として、ビニル基を2個以上有する架橋性単量体を含むことが好ましい。このような架橋性単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系架橋性単量体、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル系単量体が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの架橋性単量体の中でも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートが、皮膚刺激が低いため、化粧料等の用途に特に適している。これらの架橋性単量体は、全単量体成分に対し、3〜50質量%となるように使用するのが好ましい。
【0015】
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲内において、(メタ)アクリル酸エステル単量体、カルボキシル基を有する単量体及び架橋性単量体以外に、これらと共重合可能な他の単量体を共重合させることができる。他の単量体として、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、片末端(メタ)アクリロイル変性ポリシロキサン等が挙げられる。
【0016】
本発明の樹脂粒子は、その表面がスルホン酸(塩)基を有する界面活性剤で被覆されている。これにより、なめらかでさらさら感を持つ樹脂粒子を得ることができる。ここで、被覆とは、少なくとも樹脂粒子表面の一部に存在することを意味する。また、スルホン酸(塩)基を有する界面活性剤とは、スルホン酸基又は中和されたスルホン酸基を有する界面活性剤を意味する。
【0017】
本発明の樹脂粒子中のスルホン酸(塩)基を有する界面活性剤の割合は、樹脂粒子100質量部に対して、0.01〜50質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましく、0.01〜5質量部が特に好ましい。
【0018】
スルホン酸(塩)基を有する界面活性剤としては、特開2003−146826号公報段落番号0032〜0036に記載されているものなどが挙げられる。中でも、炭素数5〜30のアルキル基又はアルケニル基を有し、1分子内に平均0.5〜25モルのアルキレンオキサイドを付加していてもよいアルキル又はアルケニルエーテルスルホン酸又はその塩、及び炭素数5〜30のアルキル基又はアルケニル基を有するアシル化タウリン又はその塩が好ましく、下記一般式(I)で表される化合物が特に好ましい。
【0019】
1CONR2CH2CH2SO3M (I)
[式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数5〜30のアルキル基又はアルケニル基、R2は水素原子又はメチル基、Mは水素原子又はカチオンを示す。]
一般式(I)において、R1としては、炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。具体例としては、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシル、テトラコシル、デセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニル、エイコセニル等が挙げられる。また、アルキル基又はアルケニル基の置換基としては、水酸基、カルボキシル基、エステル基、エーテル基、アミド基等が挙げられる。
【0020】
Mで示されるカチオンとしては、アルカリ金属、アンモニウム、総炭素数1〜22のアルキル若しくはアルケニルアミン、総炭素数1〜22のアルカノールアミン、塩基性アミノ酸塩等のカチオンが挙げられ、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオンが好ましく、ナトリウムイオンが特に好ましい。
【0021】
本発明の樹脂粒子は、スルホン酸(塩)基を有する界面活性剤の存在下、(メタ)アクリル酸エステル単量体、カルボキシル基を有する単量体及び架橋性単量体を含む単量体成分を、水性懸濁重合、乳化重合、シード重合、分散重合等の方法で重合することにより得ることができる。この内、容易に樹脂粒子が得られるという観点から、水性懸濁重合法が好ましい。
【0022】
水性懸濁重合は、単量体を含む相と水相を混合した後、撹拌しながら昇温して行われる。この際、スルホン酸(塩)基を有する界面活性剤を分散剤として用いる。該方法により、樹脂粒子上にスルホン酸(塩)基を有する界面活性剤を被覆せしめることが可能となる。さらに、重合後、得られた樹脂粒子より溶媒を除去することにより、樹脂粒子上に、スルホン酸(塩)基を有する界面活性剤をより多量に被覆せしめることも可能である。
【0023】
全単量体成分100質量部に対するスルホン酸(塩)基を有する界面活性剤の割合は、0.01〜50質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましく、0.1〜5質量部が特に好ましい。
【0024】
重合に用いられる重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の油溶性過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの油溶性アゾ化合物が挙げられる。重合開始剤の添加量は、全単量体成分に対し0.1〜10質量%が好ましい。
重合温度や重合時間は特に限定されるものではないが、重合温度は40〜100℃、重合時間は1〜15時間が好ましい。
【0025】
本発明の樹脂粒子は、さらにシリコーン系高分子化合物粒子で表面が被覆されていても良い。ここで、被覆とは、少なくとも樹脂粒子表面の一部に存在することを意味する。また樹脂粒子表面が化合物(A)と化合物(B)で被覆されているとは、被覆樹脂粒子表面の一部を化合物(A)が被覆し、かつ残る表面の一部を化合物(B)が被覆していることを意味する。本発明に用いられるシリコーン系高分子化合物としては、水中で微粒子を形成し、樹脂粒子とイオン結合しやすく、樹脂粒子への被覆が良好であるという観点より、カチオン基を有する変性シリコーンが好ましい。かかる変性シリコーンとしては、カチオン基を有するポリエーテル変性シリコーン、カチオン基を有するアルキル変性シリコーン、カチオン基を有する高級脂肪酸エステル変性シリコーン、カチオン基を有する高級アルコキシ変性シリコーン等が例示される。
【0026】
カチオン基としては、下記式(II)又は(III)で表される基が好ましい。
【0027】
【化1】

【0028】
(式中、R3及びR4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基、X-は四級アンモニウム塩の対イオンを示す)
【0029】
また、カチオン基を介して、オルガノポリシロキサンの分子鎖の末端及び/又は側鎖に親水部を有している変性シリコーンが好ましい。親水部としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン等のポリオキシアルキレン鎖、及び下記式(IV) で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖が更に好ましい。
【0030】
【化2】

【0031】
(式中、R5は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数6〜10のアリール基、nは2又は3である)
【0032】
これらカチオン基を有する変性シリコーンとしては、カチオン基を介して、オルガノポリシロキサンの分子鎖の末端及び/又は側鎖に、上記式(IV) で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖を有している変性シリコーンが特に好ましく、該ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖とオルガノポリシロキサンの分子鎖との質量比は1/50〜50/1であることが好ましい。
【0033】
本発明に用いられるシリコーン系高分子化合物の重量平均分子量は、500〜500,000が好ましく、1,000〜300,000が更に好ましい。重量平均分子量が500以上で十分な使用感が得られ、また、500,000以下においてシリコーン系高分子化合物の溶媒への十分な溶解性が得られ、好ましい。また、シリコーン系高分子化合物粒子は、一次粒子のまま樹脂粒子を被覆してもよいが、凝集粒子の形態で樹脂粒子を被覆することがより好ましい。一次粒子の平均粒径は、1〜1000nmが好ましく、1〜100nmがより好ましい。シリコーン系高分子化合物の一次粒子の平均粒径は、動的光散乱法型粒度分布計(例えば、HONEYWELL社製 MICROTRAC UPA)を用い、シリコーン系高分子化合物粒子の水懸濁液を室温(20℃)においてシリコーン系高分子化合物粒子の絶対屈折率を1.40、水の絶対屈折率を1.33にてメジアン径を測定することで求めることができる。また、凝集粒子の平均粒径は50〜1000nmが好ましく、100〜1000nmがより好ましい。凝集粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡像から求めることができる。
【0034】
樹脂粒子をシリコーン系高分子化合物粒子で被覆する方法としては、例えば、まず、シリコーン系高分子化合物を溶媒に溶解し、水と混合することでシリコーン系高分子化合物粒子が析出した分散液を調製する。かかる溶媒としては、極性溶媒が好ましく、極性溶媒の中では、アルコールが好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール及び1−プロパノールが好ましく、中でもエタノールがより好ましい。該分散液と樹脂粒子の水分散液を混合することで、シリコーン系高分子化合物粒子に表面を被覆された樹脂粒子を得ることができる。
【0035】
樹脂粒子とシリコーン系高分子化合物粒子の割合は、樹脂粒子100重量部に対し、シリコーン系高分子化合物粒子5〜100重量部であることが好ましい。
シリコーン系高分子化合物粒子に表面を被覆された樹脂粒子を用いることで、化粧料の皮膚からの脱落を防ぐことができ、化粧料の持続性が向上する。また、樹脂粒子になめらかな感触を付与することができる。
【0036】
本発明の樹脂粒子の平均粒径は、きしみ感を低減するという観点から、1μm以上であり、1.5μm以上が好ましい。一方、ざらつきを抑え、更に皮膚定着性を向上させる観点から、10μm以下であり、8μm以下が好ましく、6μm以下がより好ましい。
【0037】
尚、平均粒径は、レーザー回折型粒径分布測定装置(例えば、堀場製作所製 LA−920)を用い、粒子の水懸濁液を室温(20℃)において相対屈折率1.1にて重量平均粒径を測定することで求めることができる。
【0038】
樹脂粒子の平均粒径は、単量体と水との混合条件及び撹拌条件、並びに分散剤の組成及び量をコントロールすることで適宜決定することができる。混合条件及び撹拌条件のコントロールは、例えば、ホモジナイザー、回転羽根と器壁あるいは回転羽根同士のギャップにかかる高シェアーを利用した乳化分散機を使用したり、超音波分散機を用いて分散したり、セラミックミクロ多孔膜に単量体水溶液を加圧して通し分散媒に圧入したりして行うことができる。
【0039】
本発明の樹脂粒子の形状は、皮膚上での感触が良好であることから、球状体が好ましい。
【0040】
本発明の樹脂粒子の圧縮強度は、十分なさらさら感を得る観点から、0.7kgf/mm2以上が好ましく、1kgf/mm2以上が更に好ましい。また、十分ななめらかさを得る観点から、15kgf/mm2以下が好ましく、10kgf/mm2以下が更に好ましい。
【0041】
ここで、圧縮強度とは、樹脂粒子を(株)島津製作所製微小圧縮試験機MCT-M200にて圧縮試験を行った場合に、粒子径の10%変形時の荷重と粒子径とから下記式によって算出される値である。なお樹脂粒子の圧縮強度は、樹脂粒子を構成する単量体と架橋剤の種類と配合量を制御することにより、適宜調節することができる。
【0042】
圧縮強度(kgf/mm2)=2.8×荷重(kgf)/{π×粒子径(mm)×粒子径(mm)}
【0043】
[化粧料]
本発明の化粧料中、本発明の架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子の含有量は、その化粧料の目的に応じて適宜選択することができ、特に限定されるものではないが、0.1〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がさらに好ましい。
【0044】
本発明の化粧料の形態は特に限定されず、乳化化粧料、水性化粧料、シート化粧料、スプレー状化粧料、スティック状化粧料、ゲル状化粧料等いずれでもよい。また本発明の化粧料の種類も特に限定されず、例えばパック、ファンデーション、ローション、コールドクリーム、ハンドクリーム、柔軟化化粧料、栄養化粧料、収斂化粧料、美白化粧料、シワ改善化粧料、老化防止化粧料、制汗剤、デオドラント、吸油剤等の皮膚化粧料;整髪剤、養毛剤などの毛髪化粧料が挙げられる。
【0045】
本発明の化粧料は、アルコールを含有することが好ましい。アルコールとしては、エタノール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール等の炭素数1〜6の1価又は多価アルコールが好ましい。本発明の化粧料中のアルコールの含有量は、1〜80質量%が好ましい。
【0046】
本発明の化粧料には、更に化粧料成分として一般に使用されているその他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で、化粧料の形態、種類等に応じて適宜配合することができる。
【0047】
かかる化粧料成分としては、例えばマイカ、タルク、セリサイト、カオリン、ナイロンパウダー、ポリメチルシルセスキオキサン、硫酸バリウム等の体質顔料;酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄等の無機顔料;これら粉体をシリコーン処理等の表面疎水化処理した粉体;固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、セレシン、オゾケライト、モンタンろう等の炭化水素類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ヘキシルドデシルアルコール等の高級アルコール類;カチオン化セルロース、カルボキシベタイン型ポリマー等の感触向上剤;美白剤、鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化剤、ホルモン剤等の薬効成分;水;界面活性剤;W/O又はO/W型乳化剤;オクチルメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン、グリセリルエーテル変性シリコーン等のシリコーン化合物;メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、トラガント、寒天、ゼラチン等の増粘剤;その他、乳化安定剤、キレート剤、紫外線防御剤、pH調製剤、防腐剤、色素類、香料等が挙げられる。
【実施例】
【0048】
製造例1
硫酸ジエチル7.57g(0.0491mol)と2−エチル−2−オキサゾリン263g(2.65mol)を脱水した酢酸エチル550gに溶解し、窒素雰囲気下15時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(信越化学工業製 KF−864)250gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、12時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、オルガノポリシロキサンにポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)がグラフトした共重合体を淡黄色固体(500g、収率98%)として得た。重量平均分子量は88,400であった。また、溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基は残存していないことがわかった。
得られた共重合体のポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)の分子鎖とオルガノポリシロキサンの分子鎖との質量比は49/51であった。
【0049】
実施例1
ビーカーにラウリルメタクリレート(LMA)82g、メタクリル酸(MAA)3g、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム(SMT)を0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が2.2μmになるまで分散させた。
【0050】
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、攪拌しながら窒素置換を30分行った。オイルバスによりフラスコ内部の温度を80℃まで加温し、80℃に達してから5時間重合を行った後、室温まで冷却した。重合した粒子の分散液に1N NaOH3.9gを滴下して中和を行い、樹脂粒子分散液を得た。
該樹脂粒子分散液を凍結乾燥し、水を乾燥させることにより樹脂粒子を得た。
【0051】
この樹脂粒子表面をX線光電子分析装置(ESCA)で分析したところ、SMTのみが有する窒素原子が粒子表面に存在することを確認できた。
【0052】
実施例2
ビーカーに製造例1で得られた共重合体10g、エタノール30gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにイオン交換水70gを加えて混合攪拌することにより、平均粒径18nmのシリコーン系高分子化合物粒子の水分散液を得た。
【0053】
尚、シリコーン系高分子化合物粒子の平均粒径は以下の方法で測定した。
<平均粒径測定法>
シリコーン系高分子化合物粒子の水分散液を動的光散乱法型粒度分布計(HONEYWELL社製 MICROTRAC 型番9340-UPA)にて、シリコーン系高分子化合物粒子の絶対屈折率を1.40、水の絶対屈折率を1.33の条件にて、粒径を測定した際のメジアン径を平均粒径とした。
【0054】
このシリコーン系高分子化合物粒子水分散液を、実施例1で得られた樹脂粒子分散液に添加し、攪拌を行った。この時、シリコーン系高分子化合物粒子は、樹脂粒子表面に付着した。攪拌した後に、凍結乾燥し、水を乾燥させることにより樹脂粒子を得た。
また、この樹脂粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)で撮影したところ、図1に示すようにシリコーン系高分子化合物粒子が被覆していることを確認できた。
【0055】
実施例3
ビーカーにステアリルメタクリレート(SMA)82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合撹拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径2.4μmになるまで分散させた。
【0056】
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
この樹脂粒子は、実施例1と同様にSMTのみが有する窒素原子が粒子表面に存在することを確認できた。
【0057】
実施例4
ビーカーにブチルアクリレート(BA)82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合撹拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径3.5μmになるまで分散させた。
【0058】
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
この樹脂粒子は、実施例1と同様にSMTのみが有する窒素原子が粒子表面に存在することを確認できた。
【0059】
実施例5
ビーカーにラウリルメタクリレート96g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート1g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が4.5μmになるまで分散させた。
【0060】
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
この樹脂粒子は、実施例1と同様にSMTのみが有する窒素原子が粒子表面に存在することを確認できた。
【0061】
実施例6
ビーカーにラウリルメタクリレート47g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート50g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が4.0μmになるまで分散させた。
【0062】
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
この樹脂粒子は、実施例1と同様にSMTのみが有する窒素原子が粒子表面に存在することを確認できた。
【0063】
実施例7
ビーカーにラウリルメタクリレート82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が2.2μmになるまで分散させた。
【0064】
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、攪拌しながら窒素置換を30分行った。オイルバスによりフラスコ内部の温度を80℃まで加温し、80℃に達してから5時間重合を行った後、室温まで冷却した。重合した粒子の分散液を凍結乾燥し、水を乾燥させることにより樹脂粒子を得た。
この樹脂粒子は、実施例1と同様にSMTのみが有する窒素原子が粒子表面に存在することを確認できた。
【0065】
比較例1
ビーカーにラウリルメタクリレート82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が0.9μmになるまで分散させた。
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
【0066】
比較例2
ビーカーにラウリルメタクリレート82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が11μmになるまで分散させた。
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
【0067】
比較例3
ビーカーにラウリルメタクリレート85g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにN−ステア ロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が2.4μmになるまで分散させた。
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例7と同様の操作により樹脂粒子を得た。
【0068】
比較例4
ビーカーにラウリルメタクリレート82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を0.75g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が2.5μmになるまで分散させた。
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
【0069】
比較例5
ビーカーにラウリルメタクリレート82g、メタクリル酸3g、エチレングリコールジメタクリレート15g、ラウロイルパーオキサイド2gを仕込み混合攪拌して溶解させた。ここにポリビニルアルコール(PVA、商品名:ゴーセノールEG−30、日本合成化学製)を1.5g溶解させたイオン交換水400gを加え、ホモミキサーで粒径が5.8μmになるまで分散させた。
4つ口フラスコにこの分散液を注ぎ込み、実施例1と同様の操作により樹脂粒子を得た。
【0070】
上記実施例1〜7及び比較例1〜5の樹脂粒子の組成をまとめて表1に示す。また、これらの樹脂粒子の平均粒径及び圧縮強度を下記方法で測定し、なめらかさ、さらさら感及びその持続性を下記方法で評価した。これらの結果を表1に示す。
【0071】
<平均粒径測定法>
樹脂粒子を(株)堀場製作所レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(型番:LA920)に
て、相対屈折率が1.10(樹脂粒子の屈折率を1.46、水の屈折率を1.33とする)の条件にて、粒径を測定した際のメジアン径を平均粒径とした。
【0072】
<圧縮強度測定法>
樹脂粒子を、(株)島津製作所製微小圧縮試験機MCT-M200にて、29mgf/sの一定負荷速度で1gfの荷重まで圧縮試験を行い、粒子径の10%変形時の荷重と粒子径とから下記式によって算出した。10点の試料について測定を行い、その平均値をもって圧縮強度とした。
【0073】
圧縮強度(kgf/mm2)=2.8×荷重(kgf)/{π×粒子径(mm)×粒子径(mm)}
【0074】
<なめらかさ評価法>
常温、常湿下で、各樹脂粒子0.2gを、指を用いて前腕部に均一に塗布し、ひっかかりのなさ、つるつる感を指でこすることにより官能評価し、下記の基準に従いスコア化し た。
◎…ひっかかりが感じられず、非常につるつるする
○…ひっかかりがほとんどなく、つるつるする
△…ひっかかかりが若干感じられ、あまりつるつるしない
×…非常にひっかかり、全くつるつるしない
<さらさら感評価法>
常温、常湿下で、各樹脂粒子0.2gを、指を用いて前腕部に均一に塗布し、滑りのよさ、さらさら感を指でこすることにより官能評価し、下記の基準に従いスコア化した。
◎…非常に滑りが良く、非常にさらさらする
○…滑りが良く、さらさらする
△…やや滑りが悪く、ざらつく
×…滑りが悪く、非常にざらつく
<持続性評価法>
常温、常湿下で、各樹脂粒子0.2gを、指を用いて前腕部に均一に塗布し、塗布後1時間経過後に、滑りのよさ及びさらさら感の持続性を下記基準で評価した。
◎…1時間経過後、非常に滑りが良く、非常にさらさらする
○…1時間経過後、滑りが良く、さらさらする
△…1時間経過後、やや滑りが悪く、ざらつく
×…1時間経過後、滑りが悪く、非常にざらつく
【0075】
【表1】

【0076】
注) 表中の略号は以下の意味を示す。
MAA:メタクリル酸
LMA:ラウリルメタクリレート
SMA:ステアリルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
EGDMA:エチレングリコールジメタクリレート
SMT:N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム
SDS:ドデシル硫酸ナトリウム
PVA:ポリビニルアルコール。
【0077】
実施例8:シート状化粧料
実施例1で得られた樹脂粒子4gにエタノール48g、イオン交換水48gを加えて撹拌した。その後、不織布上に塗布してシートを得た。このシートで肌を清拭することにより、なめらかでさらさらした感触が得られた。
【0078】
実施例9:スプレー状化粧料
エキセパールIPP(花王(株)製、商品名、パルミチン酸イソプロピル)5g、イソペンタン20gを混合し、実施例1で得られた樹脂粒子6gを分散させた。それらの組成物をエアゾール缶に入れ、LPG69gを充填し、スプレーを得た。このスプレーを肌に吹きかけることにより、なめらかでさらさらした感触が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】実施例2で得られた樹脂粒子の透過型電子顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体とカルボキシル基を有する単量体を含む単量体成分を共重合してなり、スルホン酸基又はスルホン酸塩基を有する界面活性剤で表面が被覆されてなる、平均粒径が1〜10μmの架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子。
【請求項2】
樹脂粒子中のカルボキシル基の中和度が1〜30%である請求項1記載の樹脂粒子。
【請求項3】
圧縮強度が0.7〜15kgf/mm2である、請求項1又は2記載の樹脂粒子。
【請求項4】
さらにシリコーン系高分子化合物粒子で表面が被覆されてなる、請求項1〜3いずれかに記載の樹脂粒子。
【請求項5】
請求項1〜4いずれかに記載の樹脂粒子を含有する化粧料。
【請求項6】
スルホン酸基又はスルホン酸塩基を有する界面活性剤を分散剤として用い、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種の単量体とカルボキシル基を有する単量体を含む単量体成分を共重合する、請求項1〜4いずれかに記載の架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子の製法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−8980(P2006−8980A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−63865(P2005−63865)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】