説明

機器登録システム、サーバ、端末装置

機器登録システムは、コンテンツを保持しているサーバに、前記コンテンツを取得して利用する端末装置を登録するシステムである。 前記サーバは、保持するコンテンツを示すコンテンツリストと、保持するコンテンツを利用した端末装置の固有情報を登録する登録リストとを保持する。 前記端末装置は、コンテンツを利用する際、当該端末装置の固有情報を前記サーバへ送信する。 前記サーバは、前記固有情報を受信すると、前記コンテンツリストを前記端末装置へ送信する。 前記端末装置は、前記コンテンツリストから、ユーザの入力によってコンテンツの選択を受け付け、選択されたコンテンツの送信を前記サーバに要求する。 前記サーバは、要求元の端末装置の固有情報が前記登録リストに登録されていない場合、登録処理を行い、要求されたコンテンツを前記端末装置へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してコンテンツを利用可能な機器のグループへ、新たな機器を登録する機器登録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽や映像、ゲームなどのデジタル著作物(以下、コンテンツ)は、インターネットやデジタル放送、パッケージメディアによる流通により、容易に取得が可能となってきている。これに伴い、正当な権利を有しない第三者によるコンテンツの利用を防止し、且つ、正当な権利を有するユーザの利用を許可するために、正当な複数の機器でグループを形成し、そのグループ内でのコンテンツの利用は許可し、グループ外の機器でのコンテンツの利用は禁止する技術が用いられている。
【0003】
グループを形成する場合、新たな機器に係る情報をサーバに登録し、登録処理が完了すると、グループ内の機器として、コンテンツを利用することが出来る。なお、特許文献1には、グループを形成する際に用いる機器登録の技術の一つが開示されている。
【特許文献1】特開2002−169726号公報
【非特許文献1】ブロードバンド辞典、[2004年1月6日検索]、 <URL:http://dictionary.rbbtoday.com/Details/term2278.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようにグループを形成してコンテンツを利用する場合、ユーザは、まず機器をグループへ登録するための登録処理を行い、その上で所望のコンテンツを選択して利用する。そのため、コンテンツの利用とは別に、登録処理を行う必要がある。
しかしながら、登録の処理は、新たに登録する機器に係る情報を入力したり、登録するサーバのIDを指定するなどの煩雑な操作が必要であり、ユーザにとって利便性が悪い。
【0005】
よって、本発明は、ネットワークを介して複数の機器がグループを形成する場合に、ユーザが煩雑な登録処理を行うことなく、新たな機器を容易にグループへ登録可能な機器登録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、コンテンツを保持しているサーバと、前記コンテンツを取得して利用する端末装置とから構成される機器登録システムであって、前記端末装置は、前記サーバが保持するコンテンツを示すコンテンツリストから、ユーザの入力によるコンテンツの選択を受け付ける選択受付手段と、選択されたコンテンツの送信を前記サーバに要求する要求手段とを備え、前記サーバは、前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付手段と、前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録手段とを備えることを特徴とする機器登録システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、上記構成の機器登録システムである。
また、端末装置で利用されるコンテンツを保持するサーバであって、前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付手段と、前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録手段とを備えることを特徴とするサーバである。
また、サーバが保持するコンテンツを取得して利用する端末装置であって、コンテンツを示すコンテンツリストから、ユーザの入力によるコンテンツの選択を受け付ける選択受付手段と、選択されたコンテンツの送信を前記サーバに要求する要求手段とを備え、前記サーバは、コンテンツの送信を要求されると、前記端末装置を登録することを特徴とする端末装置である。
【0008】
この構成によると、ユーザは、登録処理を意識することなく、コンテンツを選択するだけで、登録処理が行われるので、利便性が向上する。
ここで、前記サーバは、更に、登録リストを保持する保持手段と、要求元の端末装置に固有の固有情報を受け付ける固有情報受付手段と、受け付けた固有情報が前記登録リストに登録されているか否か判断処理を行う判断手段とを備え、前記登録手段は、登録されていないと判断される場合に、前記固有情報を前記登録リストに書き込むことで前記端末装置を登録するとしても良い。
【0009】
この構成によると、要求元の端末装置が登録されているか否かを判断サーバが行うので、ユーザは、端末装置がサーバに登録されているのか、未登録であるのか、調べたり判断したりしなくても、必要に応じて登録処理を行うことが出来る。
ここで、前記サーバの保持手段は、更に、当該サーバが保持するコンテンツを示すコンテンツリストを保持し、前記サーバは、更に、前記コンテンツリストを前記端末装置へ送信するリスト送信手段を備え、送信を要求された前記コンテンツは、端末装置によって、前記コンテンツリストから選択されるとしても良い。
【0010】
この構成によると、端末装置からの要求によって、コンテンツリストを送信するので、ユーザは、煩雑な操作をすることなく、コンテンツリストからコンテンツを選択することが出来る。
ここで、前記端末装置は、更に、複数のサーバから、それぞれのサーバが保持するコンテンツを示すサーバコンテンツリストを取得するリスト取得手段と、前記サーバコンテンツリストを合成して前記コンテンツリストを生成する生成手段とを備えるとしても良い。
【0011】
サーバが複数ある場合、従来、ユーザは、利用したいコンテンツがどのサーバに格納されているかを判断し、そのサーバに対して登録処理を行う必要があったが、上記の構成によると、サーバの選択、及び登録の要否の判断は、端末装置及びサーバが行うため、ユーザは、所望のコンテンツを選択するだけで利用できる。
ここで、前記端末装置は、更に、前記コンテンツリストを、前記サーバコンテンツリストの送信元のサーバで区別することなくユーザに提示する提示手段を備え、前記要求手段は、選択されたコンテンツが含まれるサーバコンテンツリストの送信元のサーバに対して、コンテンツの送信を要求するとしても良い。
【0012】
この構成によると、ユーザは、どのサーバにどのようなコンテンツが格納されているか意識することなく、必要に応じて登録処理が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、機器登録システム1の全体の構成を示す。
【図2】図2は、サーバA200の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、サーバが保持するコンテンツリストの一例と、モニタ106に表示されるコンテンツ選択リストの一例を示す。
【図4】図4は、端末装置100の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、サーバA200又はサーバB300の動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は、端末装置100の動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、機器登録システム1の全体の動作を示す図である。
【図8】図8は、モニタ106に表示されるコンテンツ選択リストの一例を示す。
【符号の説明】
【0014】
1 機器登録システム
100 端末装置
101 入出力部
102 コンテンツ取得部
103 再生制御部
104 入力部
105 格納部
106 モニタ
107 スピーカ
200 サーバA
201 登録リスト格納部
202 登録処理部
203 コンテンツ格納部
204 コンテンツリスト格納部
205 ID格納部
206 入出力部
300 サーバB
400 TV
500 通信網
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0015】
1. 機器登録システム1の構成
機器登録システム1は、図1に示すように、端末装置100、サーバA200、サーバB300、TV400及び通信網500から構成される。
【0016】
サーバA200、サーバB300及びTV400は、通信網500を介して相互に接続されており、ユーザの宅内に設置され、ネットワークを形成している。なお、サーバA200、サーバB300及びTV400は、直接接続されているとしても良いし、中継機器などを介して接続されるとしても良い。
サーバA200及びサーバB300は、それぞれ複数のコンテンツを保持しており、ユーザは、複数のコンテンツをサーバからTV400へ配信して視聴する。
【0017】
ここで、端末装置100を新たに通信網500に接続し、サーバA200又はサーバB300内のコンテンツを視聴する場合を例として、各装置の構成を説明する。
なお、サーバB300は、サーバA200と同様の構成のため、説明を省略する。
1.1 サーバA200の構成
サーバA200は、図2に示すように、登録リスト格納部201、登録処理部202、コンテンツ格納部203、コンテンツリスト格納部204、ID格納部205及び入出力部206から構成される。
【0018】
サーバA200は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、サーバA200は、その機能を達成する。
【0019】
以下、各構成について説明する。
(1)コンテンツ格納部203、コンテンツリスト格納部204
コンテンツ格納部203は、複数のコンテンツを格納している。
コンテンツリスト格納部204は、図3(a)に示すコンテンツリスト122を格納している。コンテンツリスト122には、コンテンツ格納部203に格納しているコンテンツの名称が記録されている。なお、コンテンツリスト122には、コンテンツを識別可能な情報が記録されていれば良く、コンテンツのIDや、記録日時などが記録されているとしても良い。また、ユーザが作成したコンテンツの場合、作成日時などが記録されるとしても良い。
【0020】
なお、サーバB300は、図3(b)に示すコンテンツリスト132を格納している。このコンテンツリスト132は、サーバB300が保持するコンテンツの名称が記録されている。
(2)ID格納部205
ID格納部205は、サーバA200に固有の識別子を格納している。ここでは、サーバA200の識別子をID2と呼ぶ。
(3)登録リスト格納部201
登録リスト格納部201は、登録リストを格納している。
【0021】
登録リストには、コンテンツ格納部203に格納されているコンテンツの利用が許可され、コンテンツを利用したことがある機器のIDが記録される。
コンテンツ格納部203に格納されているコンテンツをTV400で視聴した場合、TV400のID4が記録される。
(4)登録処理部202、入出力部206
入出力部206は、通信網500を介して他の機器とデータの送受信を行う。
【0022】
登録処理部202は、コンテンツを利用する端末装置100のID1を含むID送信要求を受信すると、ID格納部205からID2を読み出して、端末装置100へ送信する。
また、端末装置100からコンテンツリストの送信要求を受け付けると、コンテンツリスト格納部204からコンテンツリスト122を読み出し、読み出したコンテンツリスト122に、図3(a)に示すID121として、ID2を付してコンテンツリスト12を生成する。また、コンテンツリスト12を、要求元の装置である端末装置100へ送信する。
【0023】
また、コンテンツリスト12から選択されたコンテンツの送信要求を受け付けると、登録リスト格納部201から登録リストを読み出し、要求元の端末装置100のID1が登録されているか否かを判断する。登録されている場合、コンテンツの利用を許可し、コンテンツ格納部203から選択されたコンテンツを読み出して、要求元の端末装置100へ送信する。また、登録リストに登録されていない場合、未登録であること、登録処理を行わないとコンテンツの利用が出来ないこと、登録するか否かの選択肢を登録状況通知として端末装置100へ送信する。その結果、端末装置100から、登録を要求する応答がある場合、登録処理部202は、登録リストにID1を書き込み、選択されたコンテンツを読み出して送信する。登録しないことを示す応答がある場合、登録処理部202は、ID1を登録せず、コンテンツの送信を行わずに処理を終了する。
【0024】
なお、本発明は、ユーザの手間を省くことが主題であり、登録処理において登録される情報は、少なくとも登録される機器を識別可能な情報であれば良く、例えば、機器のIDの代わりに、登録する機器が保持する公開鍵証明書のシリアルナンバーなどであっても良い。
また、登録処理では、登録する機器が正当な機器であるか否かを判断する機器認証や、ネットワークへの登録を制限する他の技術と組み合わせて用いても良い。例えば、サーバA200に登録できる機器の台数が制限されており、既に登録されている台数が、制限台数に満たない場合、サーバA200の登録リストに端末装置100のID1を登録する技術がある。また、サーバA200から端末装置100へ、時間測定用のパケットを送信し、送信したときから、それに対する端末装置100からの返信パケットを受信するまでの時間を計測し、計測した時間が、予め決められた時間以内であれば、端末装置100のID1を登録リストに登録する技術がある。
1.2 端末装置100
端末装置100は、図4に示すように、入出力部101、コンテンツ取得部102、再生制御部103、入力部104、ID格納部105、モニタ106及びスピーカ107から構成される。
【0025】
端末装置100は、サーバA200と同様に、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニットなどから構成されるコンピュータシステムであり、前記マイクロプロセッサが、前記RAM又は前記ハードディスクユニットに記憶されているコンピュータプログラムに従って動作することにより、端末装置100は、その機能を達成する。
(1)ID格納部105
ID格納部105は、端末装置100に固有の識別子であるID1を格納している。
(2)モニタ106、スピーカ107、入力部104
モニタ106は、再生制御部103から受け取る映像信号を表示する。また、スピーカ107は、再生制御部103から受け取る音声信号を出力する。
【0026】
入力部104は、ユーザの操作による入力を受け付け、受け付けた入力を指示情報としてコンテンツ取得部102へ出力する。
(3)入出力部101、コンテンツ取得部102
入出力部101は、通信網500を介して他の機器とコンテンツ取得部102又は再生制御部103との間でデータの送受信を行う。
【0027】
コンテンツ取得部102は、サーバA200又はサーバB300からのコンテンツ取得に係る処理を行う。
まず、コンテンツ取得部102は、入力部104から、コンテンツを視聴することを示す指示情報の入力を受け付ける。コンテンツ取得部102は、ID格納部105からID1を読み出して、ブロードキャストでネットワーク全体の機器へID1を通知する。
【0028】
また、ネットワークに接続されている他の機器から応答としてIDを受信する。受け取った各IDの機器へ、それぞれの機器が保持するコンテンツリストの送信要求を送信する。ここで、例えばサーバA200とサーバB300とからIDを受信すると、サーバA200及びサーバB300へコンテンツリスト送信の要求を行う。また、通信網500を介して同じネットワークを形成するTV400から応答が無く、IDを受け取っていない場合、TV400には、コンテンツリストの送信要求は行わない。
【0029】
要求後、コンテンツ取得部102は、各機器からコンテンツリストを受信する。コンテンツ取得部102は、図3(a)に示すコンテンツリスト12をサーバA200から受信し、図3(b)に示すコンテンツリスト13をサーバB300から受信する。そして、サーバA200から受信したコンテンツリスト12から、コンテンツの名称を抽出し、各名称に、サーバA200のID2を対応付ける。また、サーバB300から受信したコンテンツリスト13も同様に、コンテンツの各名称と、サーバB300のID3とを対応付ける。それらを合わせて、図3(c)のように、対応表112を生成する。生成した対応表112から、名称の部分を抽出し、図3(d)に示すコンテンツ選択リスト111とする。コンテンツ取得部102は、コンテンツ選択リスト111と、コンテンツの選択をユーザに促すメッセージとをモニタ106へ表示するために、再生制御部103へ出力する。
【0030】
リストの表示後、入力部104は、ユーザの操作により、コンテンツの選択を受け付ける。入力部104から、選択されたコンテンツを指定する指示情報を受け付けると、コンテンツ取得部102は、対応表112の、選択されたコンテンツに対応するIDをチェックし、そのIDが識別するサーバに対して、選択されたコンテンツの送信を要求する。ここで、チェックしたIDがID2である場合、サーバA200へコンテンツの送信を要求する。
【0031】
コンテンツ送信を要求したサーバA200から、コンテンツの利用が許可されると、コンテンツ取得部102は制御を再生制御部103へ移す。
また、コンテンツの利用が許可されず、サーバA200から、登録状況通知を受信すると、未登録であること、未登録であるとコンテンツを利用できないこと、登録処理を行うか否かの選択肢とを含むメッセージを再生制御部103へ出力する。入力部104がユーザからの入力を受け付け、入力部104から、ユーザからの入力を示す指示情報を受け取ると、コンテンツ取得部102は、指示情報に従って、登録処理の要求を示す応答又は登録処理を行わないことを示す応答をサーバA200へ送信する。
【0032】
登録処理を行わない場合、コンテンツを取得することなく処理を終了する。また、登録処理を要求した場合、サーバA200によって登録処理が行われ、コンテンツの利用が許可されると、コンテンツ取得部102は、制御を再生制御部103へ移す。
(4)再生制御部103
再生制御部103は、コンテンツ選択リスト111と、コンテンツの選択をユーザに促すメッセージとをコンテンツ取得部102から受け取り、映像信号を生成して、モニタ106へ出力する。また、未登録であること、未登録であるとコンテンツを利用できないこと、登録処理を行うか否かの選択肢とを含むメッセージも同様にモニタ106へ出力する。
【0033】
再生制御部103は、コンテンツ取得部102から制御を移され、サーバA200又はサーバB300からコンテンツを受け取ると、受け取るコンテンツから、映像信号、音声信号などを生成し、モニタ106及びスピーカ107へ出力する。
2. 機器登録システム1の動作
2.1 サーバA200の動作
サーバA200の動作について、図5を参照して説明する。なお、サーバB300については、サーバA200と同様の処理を行うので、説明を省略する。
【0034】
サーバA200の登録処理部202は、入出力部206を介して、他の機器からデータを受信し(ステップS21)、受信した内容が、他の機器のIDを含み、サーバIDの送信要求である場合(ステップS22でID)、ID格納部205から、当該サーバA200のID2を読み出し、送信元の機器へ送信する(ステップS23)。
また、その機器からコンテンツリストの送信要求を受信すると(ステップS24)、コンテンツリスト格納部204からコンテンツリスト122を読み出し、ID2を付加してコンテンツリスト12を生成し、要求元の機器へ送信する(ステップS25)。
【0035】
また、登録処理部202は、他の機器からデータを受信し(ステップS21)、受信した内容がコンテンツの送信要求である場合(ステップS22でコンテンツ)、登録リスト格納部201から登録リストを読み出し、要求元の機器のIDがリストに登録されているか否かを判断する(ステップS26)。登録されていない場合(ステップS27で未)、登録状況通知を要求元へ送信する(ステップS28)。また、要求元からの応答を受信し(ステップS29)、応答の内容が登録しないことを示す場合(ステップS30でしない)、登録処理部202は、以降の処理を行わない。また、登録要求の場合(ステップS30でする)、登録リストに、ステップS21で受信した要求元の機器のIDを登録し(ステップS31)、要求元の機器に対して、コンテンツの利用を許可し、要求されたコンテンツをコンテンツ格納部203から読み出して送信する(ステップS32)。
【0036】
また、登録処理部202は、ステップS27で登録済みである場合、登録処理を行わずにコンテンツの利用を許可し、コンテンツ格納部203からコンテンツを読み出して送信する(ステップS32)。
2.2 端末装置100の動作
端末装置100の動作について、図6を参照して説明する。
【0037】
端末装置100は、通信網500を介してネットワークに接続され、端末装置100のコンテンツ取得部102は、入力部104からコンテンツを取得することを示す指示情報の入力を受け付けると(ステップS41)、ID格納部105からID1を読み出し、ブロードキャストでID1をネットワーク全体の機器へ送信する(ステップS42)。
また、コンテンツ取得部102は、ID送信後に他の機器のIDを受信すると(ステップS43)、受信したIDが識別する機器へ、コンテンツリストの送信要求を行う(ステップS44)。
【0038】
他の機器から、コンテンツリストを受信すると(ステップS45)、受信したリストから対応表を生成し、名称部分を抽出してコンテンツ選択リストを生成し、再生制御部103に出力する。再生制御部103は、コンテンツ選択リストをモニタ106に表示する(ステップS46)。
ユーザの操作により、入力部104からコンテンツの選択を受け付けると(ステップS47)、コンテンツ取得部102は、対応表112から選択されたコンテンツに対応するIDをチェックし、そのIDの機器に対して、コンテンツの送信要求を行う(ステップS48)。
【0039】
コンテンツを要求した機器から、端末装置100が登録されているか否かについて判断した結果を受信し、受信した結果が登録状況情報である場合(ステップS49で未登録)、再生制御部103は、モニタ106に未登録であること、登録しないとコンテンツを利用できないこと、また、登録するかしないかの選択肢とを表示する(ステップS50)。入力部104から登録するか否かを示す指示情報の入力を受け付け(ステップS51)、登録しないことを示す指示情報の入力を受け付けた場合(ステップS52でしない)、コンテンツ取得部102は、コンテンツを取得しないまま、以降の処理を終了する。登録することを示す指示情報の入力を受け付けた場合(ステップS52でする)、送信元の機器に対して、登録を要求する(ステップS53)。送信元の機器に登録され、その機器に保持されているコンテンツの利用を許可されると、コンテンツ取得部102は、制御を再生制御部103へ移す。再生制御部103は、入出力部101を介して、要求したコンテンツを受信すると(ステップS54)、受信したコンテンツのデータから、映像信号及び音声信号を生成し、モニタ106及びスピーカ107へ出力し、コンテンツを再生する(ステップS55)。また、ステップS49で、既に要求元の機器に登録されており、コンテンツの利用を許可された場合、コンテンツ取得部102は、制御を再生制御部103へ移し、再生制御部103は、入出力部101を介して受信するコンテンツを再生する(ステップS55)。
2.3 機器登録システム1全体の動作
ここで、図7を参照し、機器登録システム1のネットワークに接続されている各機器の動作について、データの送受信を中心に説明する。
【0040】
なお、ネットワークに新たに接続する端末装置100から、サーバA200に格納されているコンテンツを選択する場合を例とする。
端末装置100は、ID1をブロードバンドでネットワーク全体の機器へ通知し、各機器のIDの送信を要求する(ステップS1a〜S1c)。次に、ID1を受け取ったサーバA200及びサーバB300は、それぞれ、自装置のIDを端末装置100へ送信する(ステップS2、S3)。
【0041】
ここで、端末装置100は、サーバA200及びサーバB300のIDを受け取り、TV400のIDは受け取れなかった場合を想定する。
端末装置100は、IDの送信元のサーバA200及びサーバB300に、コンテンツリストの送信を要求する(ステップS4,5)。IDが通知されなかったTV400に対しては何もしない。
【0042】
サーバA200及びサーバB300は、それぞれコンテンツリストを読み出し、IDを付して端末装置100へ送信する(ステップS6,7)。
端末装置100は、サーバA200及びサーバB300からそれぞれコンテンツリスト12及びコンテンツリスト13を受信し、対応表を生成し、名称の部分を抽出してモニタ106にコンテンツ選択リスト111を表示し、ユーザからの選択を受け付ける(ステップS8)。端末装置100は、対応表を参照し、選択されたコンテンツを保持するサーバA200に対して、コンテンツの送信を要求する(ステップS9)。選択されたコンテンツを保持していないサーバB300に対しては、何もしない。
【0043】
サーバA200は、登録リストに端末装置100のID1が登録されているか否かを判断し、登録されていないので、登録状況通知を行う(ステップS10)。
端末装置100は、ユーザからの入力によって登録することを示す入力を受け付けると(ステップS11)、サーバA200へ登録を要求する(ステップS12)。
サーバA200は、登録処理として、登録リストにID1を登録する(ステップS13)。また、端末装置100のコンテンツの利用を許可し、要求されたコンテンツを端末装置100へ送信する(ステップS14)。
3. その他
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)本実施の形態でサーバA200は、端末装置100を登録する場合、端末装置100のIDを登録リストに登録するとしたが、その代わりに、サーバA200から端末装置100へ、登録の証明書を送信するとしても良い。この場合、登録後の端末装置100は、コンテンツの送信を要求する場合に、証明書をサーバA200へ送信し、サーバA200は、受信した証明書の正当性や端末装置100が確かに登録されていることなど、内容を確認後、要求されたコンテンツの利用を許可する。
(2)本実施の形態では、コンテンツリストからコンテンツを選択した後に、登録リストに登録されているか否かを判断するとしたが、端末装置100のID2が通知された時点で登録リストのチェックを行い、その結果を端末装置100へ通知するとしても良い。
【0044】
また、コンテンツリストの送信を要求されたときに登録リストをチェックするとしても良い。この場合、コンテンツ選択リストを表示する際に、各コンテンツが格納されているサーバに、端末装置100が登録済みであるか否かを表示するとしても良い。
ここで、端末装置100は、サーバB300には既に登録され、サーバA200には、未登録である場合を例として説明する。
【0045】
端末装置100が、サーバA200及びサーバB300にコンテンツリストの送信を要求すると、各サーバは、登録リストに登録しているか否かを判断し、コンテンツリストと共に判断結果を送信する。
端末装置100は、サーバA200からコンテンツリスト12と未登録を示す判断結果とを受信し、サーバB300からコンテンツリスト13と登録済みを示す判断結果とを受信する。対応表を生成する際に、図8(a)に示すように、コンテンツリスト13から抽出するコンテンツの名称には、登録済みであることを示す登録情報を対応付ける。また、コンテンツリスト12から抽出する名称には、登録情報として何も対応付けない。なお、未登録であることを対応付けるとしても良い。
【0046】
端末装置100は、対応表から図8(b)のように、名称部分と、登録情報の部分とを抽出し、コンテンツ選択リストとしてモニタ106に表示する。
(3)実施の形態では、サーバA200及びサーバB300から端末装置100へIDを通知した後に、コンテンツリストを要求されて送信しているが、IDと共にコンテンツリストを送信するとしても良いし、これらの順序は問わない。また、省略しても良い。
(4)本実施の形態は、UPnP(Universal Plug and Play)のプロトコルにおいて動作可能である。端末装置100は、UPnPにおけるコントロールポイント、ブロードキャストでのIDの通知は、UPnPのデバイスの発見機能(SSDP:Simple Service Discover Protocol)に対応する。端末装置100は、デバイスの発見機能で自身のIDをサブネットに送信し、そのサブネットに接蔵している機器から返答を貰うことが出来る。また、コンテンツリストの要求も、UPnPの機能を用いる。なお、UPnPは、例えば非特許文献1に説明があるとおり、PCや周辺機器などネットワークに接続された機器が、お互いに認識し合い機能するための技術仕様である。
【0047】
UPnPは、インターネットで標準となっている技術であるXML(eXtensible Markup Language)、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、SOAP(Simple Object Access Protocol)、GENA(General Event Notification Architecture)などを寄せ集めたもので、ネットワークに接続された機器を自動認識し、機器の間で相互に情報交換を行い、制御していくという機能を有する。
(5)本実施の形態では、ネットワークにサーバA200とサーバB300とが接続されているが、本発明はこのネットワークの構成に限定するものではない。例えば、サーバとしては、サーバA200のみが接続されている構成であっても良いし、また他の多くのサーバ、端末装置が接続されているとしても良い。
(6)本実施の形態では、端末装置100はコンテンツを格納していないが、端末装置100がコンテンツを格納している構成であっても良い。また、他の機器から取得したコンテンツを一旦格納し、その後、ユーザからの入力に従って再生するとしても良い。
(7)本実施の形態では、端末装置が未登録である場合、ユーザからの入力に従って登録処理を行うとしているが、未登録であれば、デフォルトで登録処理に移行するように実装しても良い。
(8)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0048】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0049】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0050】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(9)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0051】
映画や音楽などの著作物がデジタル化されたコンテンツやコンピュータプログラムなどのソフトウェアを提供するソフトウェア産業において、本発明は、経営的に、また反復的、継続的に使用することが出来る。また、本発明の機器登録システム、サーバ、端末装置は、電器製品等の製造産業において、生産し、販売することが出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを保持しているサーバと、前記コンテンツを取得して利用する端末装置とから構成される機器登録システムであって、
前記端末装置は、
前記サーバが保持するコンテンツを示すコンテンツリストから、ユーザの入力によるコンテンツの選択を受け付ける選択受付手段と、
選択されたコンテンツの送信を前記サーバに要求する要求手段とを備え、
前記サーバは、
前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付手段と、
前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録手段とを備える
ことを特徴とする機器登録システム。
【請求項2】
端末装置で利用されるコンテンツを保持するサーバであって、
前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付手段と、
前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録手段と
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項3】
前記サーバは、更に、
登録リストを保持する保持手段と、
要求元の端末装置に固有の固有情報を受け付ける固有情報受付手段と、
受け付けた固有情報が前記登録リストに登録されているか否か判断処理を行う判断手段とを備え、
前記登録手段は、登録されていないと判断される場合に、前記固有情報を前記登録リストに書き込むことで前記端末装置を登録する
ことを特徴とする請求項2記載のサーバ。
【請求項4】
前記登録手段は、
前記固有情報が登録リストに書き込まれていないと判断される場合、前記端末装置に未登録であることを通知する通知部と、
前記端末装置から登録の要求を受け付ける要求受付部と、
前記端末装置から登録の要求を受け付けた場合に、前記登録リストへ前記固有情報を書き込む書込部とを含む
ことを特徴とする請求項3記載のサーバ。
【請求項5】
前記判断手段は、受付手段がコンテンツの送信要求を受け付けた後に前記判断処理を行う
ことを特徴とする請求項3記載のサーバ。
【請求項6】
保持手段は、更に、
当該サーバが保持するコンテンツを示すコンテンツリストを保持し、
前記サーバは、更に、
前記コンテンツリストを前記端末装置へ送信するリスト送信手段を備え、
送信を要求された前記コンテンツは、端末装置によって、前記コンテンツリストから選択される
ことを特徴とする請求項3記載のサーバ。
【請求項7】
前記リスト送信手段は、前記端末装置から前記コンテンツリストの送信要求を受け付け、受け付けた場合に、前記コンテンツリストを送信し、
前記判断手段は、前記リスト送信手段が送信要求を受け付けた後に前記判断処理を行う
ことを特徴とする請求項6記載のサーバ。
【請求項8】
前記判断手段は、前記固有情報受付手段が固有情報を受信した後に前記判断処理を行う
ことを特徴とする請求項3記載のサーバ。
【請求項9】
サーバが保持するコンテンツを取得して利用する端末装置であって、
コンテンツを示すコンテンツリストから、ユーザの入力によるコンテンツの選択を受け付ける選択受付手段と、
選択されたコンテンツの送信を前記サーバに要求する要求手段とを備え、
前記サーバは、コンテンツの送信を要求されると、前記端末装置を登録する
ことを特徴とする端末装置。
【請求項10】
前記端末装置は、更に、
複数のサーバから、それぞれのサーバが保持するコンテンツを示すサーバコンテンツリストを取得するリスト取得手段と、
前記サーバコンテンツリストを合成して前記コンテンツリストを生成する生成手段とを備える
ことを特徴とする請求項9記載の端末装置。
【請求項11】
前記端末装置は、更に、
前記コンテンツリストを、前記サーバコンテンツリストの送信元のサーバで区別することなくユーザに提示する提示手段を備え、
前記要求手段は、選択されたコンテンツが含まれるサーバコンテンツリストの送信元のサーバに対して、コンテンツの送信を要求する
ことを特徴とする請求項10記載の端末装置。
【請求項12】
前記端末装置は、更に、
前記端末装置を識別する識別子を保持する保持手段と、
前記複数のサーバに対して、前記識別子をブロードキャストで送信する送信手段とを備え、
前記リスト取得手段は、サーバを識別する識別子を受信し、受信した識別子の送信元のサーバに対して、前記サーバコンテンツリストの送信を要求して取得する
ことを特徴とする請求項10記載の端末装置。
【請求項13】
前記要求手段、コンテンツリスト取得手段及び前記送信手段は、ユニバーサルプラグアンドプレイのコントロールポイントである
ことを特徴とする請求項12記載の端末装置。
【請求項14】
端末装置で利用されるコンテンツを保持するサーバで用いられる機器登録方法であって、
受付手段により、前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付ステップと、
登録手段により、前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録ステップと
を含むことを特徴とする機器登録方法。
【請求項15】
端末装置で利用されるコンテンツを保持するサーバで用いられる機器登録プログラムであって、
受付手段により、前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付ステップと、
登録手段により、前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録ステップと
を含むことを特徴とする機器登録プログラム。
【請求項16】
端末装置で利用されるコンテンツを保持するサーバで用いられる機器登録プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記登録プログラムは、
受付手段により、前記端末装置から、コンテンツ送信の要求を受け付ける受付ステップと、
登録手段により、前記要求を受け付けると、前記端末装置を登録する登録ステップと
を含むことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【国際公開番号】WO2005/066822
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【発行日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516874(P2005−516874)
【国際出願番号】PCT/JP2005/000046
【国際出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】