説明

歩行者飛び出し警報システム

【課題】道路に面した建物の門からの歩行者の急な飛び出しによる交通事故を防止する。【解決手段】建物の門の内側付近に人がいることを検出する歩行者検出手段と、該歩行者検出手段が検出した人がいることの検出信号を建物の門前に接近する車両に通報する接近車両向け通報手段と、該接近車両向け通報手段による前記通報を受けて前記車両の運転者に警告する運転者向け警告手段と、前記建物の門に接近する車両を検出する接近車両検出手段と、該接近車両検出手段が車両を検出した場合に接近車両があることを前記建物の門の内側付近にいる人に警告する歩行者向け警告手段と、を備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の門からの歩行者の急な飛び出しにより発生する交通事故を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両が住宅街を走行中に、道路に面した建物の門から幼児、子供等が急に飛び出してきて事故となることがある。こうした飛び出し時や視界が悪い時における歩行者と車両との衝突事故を防止する従来技術としては、歩行者に発信機を携帯させてその発信電波を車両に搭載した受信機で捉えて運転者に注意を促す警報装置が知られている。しかし、この警報装置では、歩行者が安全な場所にいる場合にも警告がなされ、また事故を起こす恐れのない場所にいる車両にも警告がなされるため運転者は警告を煩わしく感じることがある。
【0003】
歩行者と車両との衝突を扱ったものではないが歩行者の急な飛び出しによる事故防止にも応用可能な技術として、信号機もなく見通しも悪い交差点での車両同士の出合い頭の衝突を防止する技術が特許文献1に開示されている。これは互いに交差する一方の道路側に交差点への車両の進入を感知する感知手段を設置し、他方の道路側には警告手段を設置し、感知手段で警告手段を制御することにより他方の道路側の車両に一方の道路側から侵入する車両の有無を知らせるものである。しかし、この技術の場合、警告は一方通行であり他方の道路側の車両は一方の道路側から交差点に進入する車両の存在を知ることができない。
【特許文献1】特開平05−028400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その課題は、道路に面した建物の門から急に飛び出してきそうな子供等の存在を検知し、接近する車両の運転者に注意を促すと同時に飛び出してきそうな子供等にも車両の接近を知らせ、もって急な飛び出しによる交通事故を防止する警報システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、建物の門の内側付近に人がいることを検出する歩行者検出手段と、該歩行者検出手段が検出した人がいることの検出信号を建物の門前に接近する車両に通報する接近車両向け通報手段と、該接近車両向け通報手段による前記通報を受けて前記車両の運転者に警告する運転者向け警告手段と、前記建物の門に接近する車両を検出する接近車両検出手段と、該接近車両検出手段が車両を検出した場合に接近車両があることを前記建物の門の内側付近にいる人に警告する歩行者向け警告手段と、を備えることを特徴とする歩行者飛び出し警報システムである。
【0006】
このような構成の歩行者飛び出し警報システムによれば、建物の門の内側付近に歩行者がいることが検出されてその門前に接近してくる車両の運転者に知らされる。一方、門前に接近してくる車両が検出されて建物の門の内側付近にいる歩行者に知らされる。従って、知らされた運転者は減速等して注意運転を行ない、歩行者は急な飛び出しを行なわないよう行動することが可能となり、結果として歩行者の急な飛び出しによる交通事故が防止される効果を奏する。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記歩行者検出手段は、前記建物の門の内側付近を監視する監視カメラにて捉えた画像を画像解析して人がいることを検出するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
監視カメラは視野を限定することが比較的容易であるので、視野を建物の門の内側付近に限定することで、急な飛び出しが考えられる場所付近にいる歩行者のみを検出することが可能となる利点がある。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記歩行者検出手段は、人が携帯する発信機と、該発信機の送信する電波を受信する受信機を備えて構成されていることを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば比較的簡単に歩行者を検出することができる。建物の門の内側付近にいる歩行者のみを検出するためには、受信側のアンテナに受信指向性の強いアンテナを使用すればよい。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記人が携帯する発信機と、該発信機の発する電波を受信する受信機との間の通信はブルートゥースを用いた無線通信により行なうことを特徴とする。
ブルートゥース(登録商標)による発信機は非常に小型に製作することができ、歩行者の携帯する発信機を小型化できる利点がある。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記接近車両向け通報手段はマイクロ波電波を用いた通信により通報を行なうことを特徴とする。
マイクロ波電波は非常に指向性が強い。従って、門前に向けて進行してくる車両にのみその電波を受信させることが可能となる利点がある。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記接近車両向け通報手段はDSRC通信にて通報を行なうことを特徴とする。
DSRC通信は車車間通信やETCシステムで使用されので、最近の多くの車両はDSRC通信用の送受信機を備えている。従って、DSRC通信で行なえばそれらの送受信機を兼用使用することが可能となる利点がある。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記運転者向け警告手段は、音声による警告、ブザー音による警告、表示装置への表示による警告、ヘッドアップ・ディスプレイを用いた表示による警告の何れか一つ以上の手段にて運転者に警告を伝えることを特徴とする。
このような手段によれば、飛び出してきそうな歩行者がいることを確実に運転者に伝えることができる。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記運転者向け警告手段は、更に前記車両に搭載されたブレーキ電子制御装置に対して車速を所定値以下に減速させる指令信号を出力することを特徴とする。
このようにブレーキ電子制御装置に指令信号を送って車速を所定値以下に減速させれば、事故防止の効果が一層向上する。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記接近車両検出手段は、前記車両に搭載されて車両前方に所定の電波を発信する発信機と、前記建物の門付近に設置されて該発信された電波を受信する受信機を備えて構成されていることを特徴とする。
本構成のようにすれば、接近車両の検出を容易に行なうことができる。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記歩行者向け警告手段は音声による警告、ブザー音による警告の何れか、又はその双方により建物の門の内側付近にいる人に向けて直接に警告を行なうことを特徴とする。
このような警告手段を設ければ、門前を視認できない歩行者も接近してくる車両の存在を知ることができ、飛び出し行為を思い止まることができる。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、前記歩行者向け警告手段は、前記警告を前記建物の門の内側付近にいる人の携帯する受信機に無線で伝え、該警告を受けた前記受信機は音声による警告、ブザー音による警告の何れか、又はその双方により該警告を伝えるように構成されていることを特徴とする。
このような構成によっても歩行者は接近してくる車両の存在することを知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る歩行者飛び出し警報システムの一実施形態を図面を参照して詳しく説明する。図1は、その歩行者飛び出し警報システムの構成をブロック図で示したものである。
本実施形態の歩行者飛び出し警報システム1は、携帯装置2、監視装置3、車載装置4を備えて構成される。図2は、それらの各装置の配置状況、及び全体の使用状態を説明するための図である。
【0020】
携帯装置2は歩行者が携帯する装置であり、本実施形態では建物5の門の内側付近にいる幼児、子供、老人等の歩行者7、8により携帯される。そして歩行者7、8の存在を検知したり歩行者7、8に注意を与えたりするために使用される。
【0021】
監視装置3は、建物5の門の付近、例えば門柱6の上に設置される。監視装置3は建物5の門の内側付近に歩行者7、8がいることを検出して道路9上を門前に向かって進行してくる車両10に通報したり、逆に接近してくる車両10を検出して門内側の歩行者7、8に注意を与えたりするためのものである。
【0022】
車載装置4は車両10に搭載されている装置で、監視装置3より建物5の門の内側付近に歩行者7、8がいることの通報を受けて運転者に注意を促したり、逆に車両10が門前に接近中であることを監視装置3に知らせたりするためのものである。
【0023】
次に各装置の構成について説明する。携帯装置2は、携帯制御回路21、送受信機22、音声出力装置23、スピーカ23a、ブザー24を備えて構成される。携帯制御回路21は携帯装置2の全体動作を制御するもので、マイクロコンピュータを主体に構成されており内部には周知のCPU、RAM、ROM、これらを接続するバスライン、電源バッテリー等を備える。携帯制御回路21は内部のROMに記憶されたプログラムにより動作する。
【0024】
送受信機22は、後述する監視装置3が備える送受信機33との間で無線交信を行なうためのものである。交信は、例えばブルートゥース(bluetooth)(商標登録)規格による無線伝送方式で行なう。送受信機22からは歩行者7、8がいることを知らせるための電波が監視装置3に向けて送信される。逆に、携帯装置2からは建物5の門前に向けて接近してくる車両10が存在することを知らせる情報を受け取る。
【0025】
音声出力装置23とスピーカ23aは、建物5の門前に向けて接近してくる車両10が存在する情報を送受信機22が受け取った場合に、その情報を携帯装置2を携帯する歩行者7、8に音声で伝えるためのものである。ブザー24は、同じ情報を音声の代わりにブザー音で知らせるためのものである。
【0026】
監視装置3は、監視制御回路31、監視カメラ32、送受信機33、34、音声出力装置35、スピーカ35a、ブザー36、マイクロ波発信装置37を備えて構成される。監視制御回路31は監視装置3の全体動作を制御するもので、マイクロコンピュータを主体に構成されており内部には周知のCPU、RAM、ROM、これらを接続するバスライン、電源回路等を備える。監視制御回路31は内部のROMに記憶されたプログラムにより動作する。
【0027】
監視カメラ32は、建物5の門の内側付近の像を捉えて監視制御回路31に渡す。監視制御回路31は渡された画像を画像解析して歩行者を発見する。
送受信機33は、前述した携帯装置2が備える送受信機22との間で無線交信を行なうためのものである。建物5の門の内側付近に歩行者7、8が携帯する携帯装置2から発せられる電波を受信して歩行者7、8の存在を検出する。反対に、携帯装置2に対しては建物5の門前に向けて接近してくる車両10が存在することを知らせる情報を送信する。
【0028】
送受信機34は、後述する車載装置4が備える送受信機42との間で無線交信を行なうためのものである。交信は、例えば車車間通信やETCシステムに使用されるDSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)による通信方式にて行なう。車載装置4に対しては、建物5の門の内側付近に人がいることを知らせる情報を送信する。一方、車載装置4の発する電波を受信して建物5の門前に向けて接近してくる車両10が存在することを検出する。
【0029】
音声出力装置35とスピーカ35aは、建物5の門前に向けて接近してくる車両10が存在することを付近の歩行者7、8に音声で知らせるためのものである。ブザー36は、同じ情報を音声の代わりにブザー音で知らせるためのものである。
【0030】
マイクロ波発信装置37は、建物5の門の内側付近に歩行者7、8がいることをマイクロ波を用いた通信で車載装置4に知らせるためのものである。マイクロ波の電波は指向性が強いため、実際に建物5の門前に向けて接近してくる車両10に対してのみ情報を伝えることができる利点がある。なお、建物5の門の内側付近に人がいることを知らせる情報は、送受信機34又はマイクロ波発信装置37の何れかにより送信して伝えればよく、必ずしも双方で伝える必要はない。
【0031】
車載装置4は、車載制御回路41、送受信機42、音声出力装置43、スピーカ43a、ブザー44、表示装置45、マイクロ波受信装置46を備えて構成される。車載制御回路41は車載装置4の全体動作を制御するもので、マイクロコンピュータを主体に構成されており内部には周知のCPU、RAM、ROM、これらを接続するバスライン、電源回路等を備える。車載制御回路41は内部のROMに記憶されたプログラムにより動作する。
【0032】
送受信機42は、監視装置3の送受信機34より建物5の門の内側付近に人がいることを知らせる情報を受け取る。一方、監視装置3に対しては車載装置4を搭載する車両10の存在を知らせる電波を送信する。
【0033】
音声出力装置43とスピーカ43aは、建物5の門の内側付近に人がいることを音声で運転者に知らせるためのものである。ブザー44は、同じ情報を音声の代わりにブザー音で知らせるためのものである。表示装置45は同じ情報を文字、記号、図形等の表示で知らせるためのものである。なお、表示装置45としてはヘッドアップ・ディスプレイを用いた表示装置を採用してもよい。
【0034】
マイクロ波受信装置46は、監視装置3のマイクロ波発信装置37の発するマイクロ波電波を受信し、建物5の門の内側付近に人がいることを車載制御回路41に知らせるためのものである。
【0035】
次に、かかる構成の下での歩行者飛び出し警報システム1の作用について説明する。本歩行者飛び出し警報システム1は、前述したように道路に面した建物の門から急に飛び出してきそうな子供等の存在を検知して接近する車両の運転者に注意を促すと同時に飛び出してきそうな子供等にも車両の接近を知らせ、もって急に飛び出しによる交通事故を防止することを目的とするものである。
【0036】
そのためには、まず建物5の門の内側付近に子供、老人等の歩行者7、8がいることを検出する必要がある。その検出は監視装置3の監視カメラ32の捉えた画像を画像解析プログラムを使用して解析するか、又は歩行者7、8の携帯する携帯装置2の送受信機22が常時送信する電波を送受信機33で捉えることにより行なう。監視カメラ32は、視野を建物5の門の内側付近に限定することでその付近にいる歩行者7、8のみを検出することができる。一方、送受信機22の発する電波は指向性が低い。従って、建物5の門の内側付近にいる歩行者7、8のみを検出するために、監視装置3の送受信機33の受信アンテナは建物5の門の内側付近から発生される電波のみを受信できる受信指向性をもったアンテナを使用するようにする。このようにすれば建物5の門の内側付近にいる歩行者7、8のみを検出することができる。
【0037】
建物5の門の内側付近に歩行者7、8がいることが検出されると、その情報は監視制御回路31に伝えられる。情報を受けた監視制御回路31は、送受信機34又はマイクロ波発信装置37を使用してその情報を接近してくる車両10に伝える。
【0038】
マイクロ波の場合は指向性が強いので門前の道路9における車両の進行方向を考慮して、門前に向けて進行してくる車両10のみがそのマイクロ波電波を受信するようにその放射方向を定めておく。送受信機34からDSRC通信による電波を放射する場合も、発信用アンテナに指向性の強いアンテナを使用することで、門前に向けて進行してくる車両10のみにその電波が受信されるようにしておく。
【0039】
接近してくる車両10は、送受信機42又はマイクロ波受信装置46により建物5の門の内側付近に歩行者7、8がいることの情報を受信する。受信した情報は車載制御回路41に伝えられる。情報を受けた車載制御回路41は、その情報を直ちに運転者に知らせて注意を促す。運転者への情報の伝達は、スピーカ43aからの音声、ブザー44によるブザー音、表示装置45への警告文の表示の何れか、又はその組み合わせで行なう。
【0040】
これらの警告を運転者に伝える他に、車速が所定値以上である場合には自動的に車速を減速させるようにしてもよい。そのためは、車載制御回路41はブレーキECU(電子制御装置)47に対して車速を所定値以下に減速させる指令信号を出力する。このようにすれば事故防止の効果を高めることができる。
【0041】
このように運転者の注意を促したり車速を減速させたりせれば歩行者7、8の飛び出しによる事故が防止される効果を期待できる。しかし、更に事故防止の効果を上げるには、歩行者7、8に対しても門前に接近してくる車両10が存在することを知らせ、急な飛び出しを行なわないように警告することが好ましい。本実施形態の歩行者飛び出し警報システム1では、そうした警告を歩行者7、8に対して行なう。
【0042】
そのために、車両10は自車の存在を知らせるための電波を送受信機42のアンテナから前方に向けて常時発信する。監視装置3の送受信機34は、その電波の存在を常時監視する。そして、その車両10の存在を知らせる電波を受信したならば、その情報を直ちに監視制御回路31に伝える。監視装置3は、スピーカ35aからの音声又はブザー36のブザー音により建物5の門の内側付近にいる歩行者7、8に対して車両10の接近を知らせる。同時に急な飛び出しを行なわないように注意を促す。これとは別に、又は並行して監視装置3の送受信機33からの電波により携帯装置2の送受信機22に同じ情報を伝え、携帯装置2のスピーカ23aからの音声又はブザー24によるブザー音により注意を促すようにしてもよい。
【0043】
このようにして本実施形態の歩行者飛び出し警報システム1によれば、建物の門の内側付近に歩行者がいることが検出されて、その門前に接近してくる車両の運転者に知らされる。一方、門前に接近してくる車両が検出されて建物の門の内側付近にいる歩行者に知らされる。従って、運転者は減速等して注意運転を行ない、歩行者は急な飛び出しを行なわないよう行動することが可能となり、結果として歩行者の急な飛び出しによる交通事故が防止される効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る歩行者飛び出し警報システムの一構成例をブロック図で表わしたものである。
【図2】歩行者飛び出し警報システムを構成する各装置の配置状況及び全体の使用状態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0045】
図面中、1は歩行者飛び出し警報システム、2は携帯装置、3は監視装置、4は車載装置、5は建物、6は門柱、7、8は歩行者、9は道路、10は車両、21は携帯制御回路、22、33、34、42は送受信機、23、35、43は音声出力装置、23a、35a、43aはスピーカ、24、36、44はブザー、32は監視カメラ、37はマイクロ波発信装置、45は表示装置、46はマイクロ波受信装置、47はブレーキECU(電子制御装置)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の門の内側付近に人がいることを検出する歩行者検出手段と、
該歩行者検出手段が検出した人がいることの検出信号を建物の門前に接近する車両に通報する接近車両向け通報手段と、
該接近車両向け通報手段による前記通報を受けて前記車両の運転者に警告する運転者向け警告手段と、
前記建物の門に接近する車両を検出する接近車両検出手段と、
該接近車両検出手段が車両を検出した場合に接近車両があることを前記建物の門の内側付近にいる人に警告する歩行者向け警告手段と、を備えることを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項2】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記歩行者検出手段は、前記建物の門の内側付近を監視する監視カメラにて捉えた画像を画像解析して人がいることを検出するように構成されていることを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項3】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記歩行者検出手段は、人が携帯する発信機と、該発信機の送信する電波を受信する受信機を備えて構成されていることを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項4】
請求項3に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記人が携帯する発信機と、該発信機の発する電波を受信する受信機との間の通信はブルートゥースを用いた無線通信により行なうことを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項5】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記接近車両向け通報手段は、マイクロ波電波を用いた通信により通報を行なうことを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項6】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記接近車両向け通報手段は、DSRC通信にて通報を行なうことを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項7】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記運転者向け警告手段は、音声による警告、ブザー音による警告、表示装置への表示による警告、ヘッドアップ・ディスプレイを用いた表示による警告の何れか一つ以上の手段にて運転者に警告を伝えることを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項8】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記運転者向け警告手段は、更に前記車両に搭載されたブレーキ電子制御装置に対して車速を所定値以下に減速させる指令信号を出力することを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項9】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記接近車両検出手段は、前記車両に搭載されて車両前方に所定の電波を発信する発信機と、前記建物の門付近に設置されて該発信された電波を受信する受信機を備えて構成されていることを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項10】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記歩行者向け警告手段は、音声による警告、ブザー音による警告の何れか、又はその双方により建物の門の内側付近にいる人に向けて直接に警告を行なうことを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。
【請求項11】
請求項1に記載の歩行者飛び出し警報システムであって、
前記歩行者向け警告手段は、前記警告を前記建物の門の内側付近にいる人の携帯する受信機に無線で伝え、該警告を受けた前記受信機は音声による警告、ブザー音による警告の何れか、又はその双方により該警告を伝えるように構成されていることを特徴とする歩行者飛び出し警報システム。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−323666(P2006−323666A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−146835(P2005−146835)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】