説明

毛髪化粧料

【課題】すすぎ時及び乾燥後の双方において、十分な滑らか感と柔軟感を付与することができる毛髪化粧料の提供。
【解決手段】次の成分(a)および(b)を含有する毛髪化粧料:(a)複数の水酸基を有する有機基を少なくとも一つ含むオルガノポリシロキサン;(b)一般式(1)で示される分岐脂肪酸又はその塩
【化1】


〔式中、R1はメチル基又はエチル基を示し、nは3〜36の数を示す。〕
を含む毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等の洗い流して使用する形態として好適な毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーマやヘアカラー、ブリーチなどの利用が一般化する反面、これらの化学処理に伴う毛髪のダメージも問題となっている。従来から、シャンプー後の毛髪の感触を向上させるために、リンス、コンディショナー、トリートメントなどの毛髪化粧料が使用されているが、毛髪のダメージを軽減する観点からも、更なる性能向上が望まれている。
【0003】
これらの毛髪化粧料には、すすぎ時の滑らかさ向上や、乾燥後の毛髪の感触を良好にするために、カチオン界面活性剤やカチオン性ポリマーなどのカチオン化物、油剤などのほか、種々のシリコーンが用いられている。しかし、シリコーン類はその種類によって一長一短がある。例えば、ジメチルポリシロキサンは、水流中でのきしみ感抑制効果、及び柔軟性と平滑性の付与効果に欠けるという問題がある。ポリエーテル変性シリコーンは、柔軟性付与効果が弱く、きしみ感抑制効果と平滑性付与効果は持続性に欠けるという問題がある。アミノ変性シリコーンは、持続的な柔軟感を付与できる一方で、水中ではゴムに触れているような強いきしみ感があり、柔軟感を打ち消してしまうという問題がある。
【0004】
シリコーンとしての性質を維持したまま親水性を付与した非イオン性の変性シリコーンとして、分岐ポリグリセロール変性シリコーンが知られており(特許文献1)、これを含有する毛髪化粧料も提案されている(特許文献2)。
【0005】
一方、毛髪内部の構造変化を修復又は抑止し、良好な柔軟性を付与できる毛髪化粧料としてエーテルアミン又はその塩、芳香族アルコール、分岐脂肪酸又はその塩を併用した毛髪化粧料(特許文献3)、およびアミドアミン化合物又はその塩、芳香族アルコール、分岐脂肪酸及びその塩を併用した毛髪化粧料などが提案されている(特許文献4)。
【特許文献1】特開2004-339244号公報
【特許文献2】特開2005−97152号公報
【特許文献3】特開2007−176923号公報
【特許文献4】特開2007−176924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの毛髪化粧料では、すすぎ時及び乾燥後の双方において滑らか感と柔軟感を毛髪に付与するには不十分であり、更なる改良が望まれている。また、特許文献2には毛髪化粧料が記載されているものの、そのいずれも、乾燥後の毛髪の感触に対して言及しているものであり、水流中でのきしみ感抑制効果、及び柔軟性と平滑性の付与効果などについては何ら言及しているものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、ポリグリセロール変性シリコーン等、複数の水酸基を有する有機基を少なくとも一つ含むオルガノポリシロキサンと特定の分岐脂肪酸又はその塩を組み合わせることで、すすぎ時に十分な滑らか感を与え、かつ乾燥後も十分な滑らか感を毛髪に付与できることを見出した。
【0008】
本発明は、次の成分(a)および(b):
(a)複数の水酸基を有する有機基を少なくとも一つ含むオルガノポリシロキサン
(b)一般式(1)で示される分岐脂肪酸又はその塩
【0009】
【化1】

【0010】
〔式中、R1はメチル基又はエチル基を示し、nは3〜36の数を示す。〕
を含む毛髪化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の毛髪化粧料は、すすぎ時に十分な滑らか感を付与し、かつ乾燥後に十分な滑らか感を毛髪に付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明について説明する。
本発明で用いる成分(a)は、複数の水酸基を有する有機基を少なくとも一つ含むオルガノポリシロキサンであり、ポリグリセロール変性シリコーンが例示される。具体的には、下記構造式(2)、(3)、(4)または(5)で表されるグリセロール基が平均して3個以上結合し、かつ、構造式(2)で表される分岐グリセロール基を少なくとも1つ含む分岐ポリグリセロール鎖が、連結基を介して、シリコーンのケイ素原子に少なくとも1つ結合した分岐ポリグリセロール変性シリコーンが挙げられる。
【0013】
【化2】

【0014】
上記の連結基としては、一般式(6)または(7)で表わされるエーテル結合を有する基が挙げられる。
【0015】
【化3】

【0016】
(式中、R2は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜22のアリーレン基を表し、AOは炭素数1〜4のオキシアルキレン基又は炭素数6〜10のオキシアリーレン基を表し、pは0〜30の数を表し、p個のAOは同一でも異なっていてもよい。)
【0017】
【化4】

【0018】
(式中、R2は一般式(6)と同じ意味を示し、AOおよびAOはそれぞれ独立に炭素数1〜4のオキシアルキレン基又は炭素数6〜10のオキシアリーレン基を示し、qは1〜30の数を表し、rは1〜30の数を表し、q個のAO及びr個のAOは同一でも異なっていてもよい。)
また、前記の連結基は、式(8)または(9)で表される基であることが好ましい。
【0019】
【化5】

【0020】
成分(a)のオルガノポリシロキサンは、例えば特開2004−339244号公報(特許文献1)に従って合成することができるが、この方法に限定されるものではない。成分(a)の具体的な例として、「ソフケアGS−G」(花王)が挙げられる。
【0021】
成分(a)を本発明の毛髪化粧料中に配合する場合、液状油や、後述する有機溶剤に溶解して配合するか、あらかじめ、後述するカチオン性界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤の水溶液中に分散した分散液として配合することが好ましい。上記の液状油としては、後述するジメチルポリシロキサンや環状シリコーン、エステル油、イソパラフィン系炭化水素などを挙げることが出来る。
【0022】
成分(a)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.001〜10質量%、更には0.01〜5質量%が好ましい。
【0023】
本発明で用いる成分(b)は、一般式(1)で表される分岐脂肪酸又はその塩である。
【0024】
【化6】

【0025】
〔式中、R1はメチル基又はエチル基を示し、nは3〜36の数を示す。〕
このような分岐脂肪酸の中でも、好ましくはnが3〜35(総炭素数7〜40)、更には4〜35(総炭素数8〜40)、特に6〜19(総炭素数10〜24)である。
【0026】
具体的には、18−メチルエイコサン酸、14−メチルペンタデカン酸、14−メチルヘキサデカン酸、15−メチルヘキサデカン酸、15−メチルヘプタデカン酸、16−メチルヘプタデカン酸、16−メチルオクタデカン酸、17−メチルオクタデカン酸、17−メチルノナデカン酸が挙げられる。また、この分岐脂肪酸の塩としては、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。
【0027】
成分(b)の分岐脂肪酸は、例えば、LIPIDS, vol.23, No.9, 878〜881(1988)、国際公開WO98/30532号パンフレットの記載に従い、毛髪等から分離、抽出することもできるが、特開平4−173719号公報の記載に従って合成することもできる。
【0028】
抽出品としては、ラノリンからの抽出物、すなわちラノリン脂肪酸及びその塩が挙げられる。市販のラノリン脂肪酸は、イソ脂肪酸、アンテイソ脂肪酸と呼ばれるメチル分岐長鎖脂肪酸を50重量%程度含有する。具体的には、クロダシッド18-MEA〔クローダジャパン社〕、スクライロ〔クローダジャパン社〕、FA-NH〔日本精化社〕が挙げられる。
【0029】
成分(b)の分岐脂肪酸又はその塩は、2種以上を併用してもよい。また、合成品と抽出品を組み合わせて使用してもよい。その含有量は、毛髪の損傷を回復又は抑制させる効果の観点から、本発明の毛髪化粧料中に0.01〜10質量%が好ましく、更には0.05〜5質量%が好ましい。
【0030】
このような成分(a)および成分(b)を含む毛髪化粧料は、すすぎ時及び乾燥後の双方において十分な滑らか感と柔軟感を毛髪に付与することができる。
【0031】
本発明の毛髪化粧料には更に(c)カチオン性界面活性剤を配合することができる。この成分(c)のカチオン性界面活性剤としては、一般式(10)で表される4級アンモニウム化合物、又は一般式(11)で表される3級アミン化合物が挙げられる。
【0032】
【化7】

【0033】
〔式中、R3、R4、R5及びR6は、少なくとも1個は平均炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−OCO−若しくは−COO−で表される官能基で分断又は−OHで置換されていてもよい直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基を示し、残りは炭素数1〜5のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、を示す。An-はハロゲン化物イオン又は有機アニオンを示す。〕
【0034】
【化8】

【0035】
〔式中、R7は平均炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−OCO−若しくは−COO−で表される官能基で分断又は−OHで置換されていてもよい直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、を示し、R8は炭素数1〜22のアルキル基、若しくはヒドロキシアルキル基、を示し、2個のR8は同一でも異なってもよい。〕
【0036】
一般式(11)で表される3級アミン化合物は、有機酸及び/又は無機酸によって塩としたものを用いてもよいし、本発明の毛髪化粧料に酸を配合して、pH調整と共に組成物中で塩を形成させてもよい。かかる酸としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基を有するアルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸;グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシ酸;その他リン酸、塩酸、酢酸、コハク酸などが挙げられる。中でも毛髪に対する保湿及び柔軟化効果をもたらす点から、有機酸が好ましく、特に、酸性アミノ酸、ピログルタミン酸、ヒドロキシ酸が好ましく、ヒドロキシ酸がより好ましい。
【0037】
成分(c)のカチオン性界面活性剤のより具体的な例としては、例えば、以下の(i)〜(iii)の4級アンモニウム塩、及び(iv)〜(vi)の3級アミン化合物(及びその塩)等が挙げられる。
(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩
例えば下記一般式(12)で表される化合物が挙げられる。
【0038】
【化9】

【0039】
〔式中、R9は平均炭素数12〜22のアルキル基を示し、An-は前記と同じ意味を示す。〕
【0040】
(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩
例えば下記一般式(13)で表される化合物が挙げられる。
【0041】
【化10】

【0042】
〔式中、R10は平均炭素数12〜22のアルキル基を示し、R11はエチレン基、トリメチレン基又はプロピレン基を示し、An-は前記と同じ意味を示す。〕
【0043】
(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩
例えば下記一般式(14)で表される化合物が挙げられる。
【0044】
【化11】

【0045】
〔式中、R12は平均炭素数12〜22のアルキル基又はベンジル基を示し、An-は前記と同じ意味を示す。〕
【0046】
(iv)ヒドロキシエーテルアルキルアミン(及びその塩)
例えば下記一般式(15)で表される化合物及びその塩が挙げられる。
【0047】
【化12】

【0048】
〔式中、R13は、平均炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R14及びR15は、独立して炭素数1〜6のアルキル基又は−(AO)fH(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、fは1〜6の数を示し、f個のAOは同一でも異なってもよく、その配列は任意である)を示す。eは1〜5の数を示す。〕
【0049】
(v)エーテルアミン(及びその塩)
例えば下記一般式(16)で表される化合物及びその塩が挙げられる。
【0050】
【化13】

【0051】
〔式中、R16は、平均炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R17は炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、R18及びR19は、独立して炭素数1〜6のアルキル基、又は−(AO)mH(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜6の数を示し、m個のAOは同一でも異なってもよく、その配列は任意である)を示し、fは、1〜8の整数を示す。〕
【0052】
(vi)アルキルアミドアミン(及びその塩)
例えば下記一般式(17)で表される化合物及びその塩が挙げられる。
【0053】
【化14】

【0054】
〔式中、R20は平均炭素数11〜23の脂肪族炭化水素基を示し、R21は同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を示し、hは2〜4の数を示す。〕
【0055】
上記(i)〜(vi)以外のカチオン性界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドエチルトリエチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドプロピルトリエチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソアルカン酸(C14〜C20)アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソアルカン酸(C18〜C22)アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソステアリン酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸イソノナン酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、アルキルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
【0056】
これら成分(c)のカチオン性界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(c)のカチオン性界面活性剤の含有量は、毛髪化粧料の使用時における良好な柔軟性及び滑り性を付与する点から、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜15質量%が好ましく、更には0.1〜10質量%、特に0.2〜5質量%が好ましい。
【0057】
本発明の毛髪化粧料には更に乾燥後のさらさらした滑り感や柔軟性、或いは光沢性を付与するなど毛髪保護効果を高める目的で、成分(d)として成分(a)以外のポリオルガノシロキサン成分を配合してもよい。このようなオルガノポリシロキサン成分としては、ジメチルポリシロキサン、官能基変性シリコーンなどを含み、例えば以下の(A)〜(I)が挙げられる。
【0058】
(A)ジメチルポリシロキサン:一般式(18)
【0059】
【化15】

【0060】
〔式中、rは0〜650の数を示す。〕
例えばSH200Cシリーズ、1cs、50cs、200cs、1000cs、5000cs(東レ・ダウコーニング)が挙げられる。
【0061】
(B)高分子量ジメチルポリシロキサン
例えばBY11-026、BY22-19、 FZ-3125(東レ・ダウコーニング)が挙げられる。なお、高分子量ジメチルポリシロキサンを本発明の毛髪化粧料中に配合する場合、液状油に溶解して配合するか、あらかじめ成分(b)のカチオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イオン性界面活性剤の水溶液中で調製した分散液を配合することが好ましい。液状油としては先に記載した(A)のジメチルポリシロキサン、後述の(E)の環状シリコーン、イソパラフィン系炭化水素等を挙げることができる。
【0062】
(C)アミノ変性シリコーン:一般式(19)
【0063】
【化16】

【0064】
〔式中、R22はメチル基、R23はR24と同一の基又はメチル基又は水酸基を表し、R24は−R25−L(ここでR25は炭素数3〜6の2価炭化水素基を表し、Lは1〜3級アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を示す)で表される反応性官能基を示し、s及びrは正の整数で、s+rは分子量に依存する。好ましい平均分子量は3000〜10000である。〕
例えばSS-3551、SF8452C(東レ・ダウコーニング)が挙げられる。アミノ変性シリコーンは、水性乳濁液として用いてもよく、このような水性乳濁液中に含まれるアミノ変性シリコーンの量は20〜60質量%が好ましく、30〜50質量%が更に好ましい。好ましいアミノ変性シリコーン水性乳濁液としては、SM8704C(東レ・ダウコーニング)等が挙げられる。
【0065】
(D)ポリエーテル変性シリコーン
例えばSH3771M(東レ・ダウコーニング)、SILSOFT A-843、SILSOFT SHINE(ともにモメンティブ)等が挙げられる。
【0066】
(E)環状シリコーン
例えばSH244やSH245(ともに東レ・ダウコーニング)等が挙げられる。
【0067】
(F)フッ素変性シリコーン
例えば、XS66-B8226,XS66-C1191(共にモメンティブ)、FL-5,FL-10(信越化学工業)等があげられる。
【0068】
(G)アルキル変性シリコーン
例えば、KT−18、SILSOFT 034(ともにモメンティブ)、2503 Cosmetic Wax(東レ・ダウコーニング)、KF-7002(信越化学工業)等があげられる
【0069】
(H)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体:一般式(20)
【0070】
【化17】

【0071】
〔式中、R26は水素原子又は炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示し、R27はR26又はDを示し、Dは−R28−T(ここでR28は結合手又は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、Tは1〜3級アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を示す)で表される反応性官能基を示し、uは2以上の数を示し、vは1以上の数を示し、wは2〜10の数を示し、xは4以上の数を示し、x個のC2wOは同一でも異なってもよい。yは2以上の数を示し、Eはシリコーンブロックとポリオキシアルキレンブロック鎖とを連結する2価の有機基を示す。なお、複数個のR26及びDは同一でも異なっていてもよい。〕
例えばFZ-3789(東レ・ダウコーニング)が挙げられる。
【0072】
(I)ジメチコノール(ジメチルポリシロキサンの両末端が水酸基)
例えば、1501Fluid、1503 Fluid(共に東レ・ダウコーニング)、X-21-5849(信越化学工業)などが挙げられる。
【0073】
このうち(A)ジメチルポリシロキサン、(B)高分子量ジメチルポリシロキサン、(E)環状シリコーン、或いはそれらの混合物、(C)アミノ変性シリコーン、(H)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体が好ましく、その中でも(C)アミノ変性シリコーン、(H)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体が特に好ましい。
【0074】
本発明の毛髪化粧料における、これら成分(a)以外のポリオルガノシロキサン成分の含有量は、毛髪に良好な感触を与え、かつ他の配合成分との兼ね合いに応じて適宜選択することができるが、十分な効果と、好ましい使用感の観点から、0.05〜15質量%が好ましく、0.1〜10質量%が更に好ましく、0.1〜5質量%が特に好ましい。
【0075】
本発明の毛髪化粧料には平均炭素数8〜30の脂肪族アルコールを配合することができる。かかる脂肪族アルコールとしては、直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和のいずれのものも包含するが、平均炭素数10〜26の脂肪族アルコールが好ましく、また直鎖の飽和脂肪族アルコールが特に好ましい。具体例としては、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、セリルアルコール、ミリシルアルコール、カルナービルアルコール、アラキルアルコール、オクチルドデシルアルコールなどが挙げられる。
【0076】
これら脂肪族アルコールは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。脂肪族アルコールの含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.5〜15質量%が好ましく、更には1〜10質量%が好ましい。
【0077】
本発明の毛髪化粧料には更に有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、例えば以下の(d1)〜(d5)が挙げられる
【0078】
(d1)下記一般式(21)で挙げられるアルコール類
【0079】
【化18】

【0080】
〔式中、R29は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基又はR30−Ph−R31−(R30:水素原子、メチル基又はメトキシ基、R31:結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基、Ph:パラフェニレン基)を示し、L及びMは水素原子又は水酸基を示し、Qは結合手又は炭素数1〜5の2価の飽和炭化水素基を示し、i及びjは0〜5の整数を示す。ただし、i=j=0であるときは、Lは水酸基であり、R29は水素原子及び基R30−Ph−のいずれでもない。〕
【0081】
(d2)窒素原子に結合した炭素数1〜18のアルキル基を有するN-アルキルピロリドン
(d3)炭素数2〜4のアルキレン基を有するアルキレンカーボネート
(d4)分子量200〜5000のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール
(d5)下記一般式(22)、(23)又は(24)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0082】
【化19】

【0083】
〔式中、Jはメチレン基又は酸素原子を示し、R32及びR33は相異なる置換基を示し、p及びqは0又は1を示す。〕
【0084】
有機溶剤のうち(d1)としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール等の多価アルコール類;ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール;メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0085】
(d2)としてはN-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。(d3)としてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。(d4)のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールとしては、分子量200〜1000のものが好ましい。
【0086】
(d5)において、一般式(22)〜(24)中の環置換基R32及びR33としては、直鎖、分岐鎖、環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が挙げられる。中でもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合はδ位(すなわちそれぞれのヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また式(22)〜(24)の化合物の水溶性を増大させたい場合には、R32又はR33として、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(d5)のうちラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の観点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。(d5)のうち環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0087】
これら有機溶剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。有機溶剤の含有量は、使用感、ツヤ、柔軟性の向上の観点から、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜30質量%、更には0.1〜20質量%、更には0.2〜10質量%が好ましい。
【0088】
本発明の毛髪化粧料には更に有機酸を添加するのが好ましい。有機酸としては、炭素数8以下の有機酸が好ましく、特に炭素数8以下のモノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸が好ましい。具体的には、ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸等が、トリカルボン酸としてはクエン酸等が、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。中でも、グリコール酸、乳酸、マロン酸、マレイン酸、リンゴ酸が好ましい。またこれら有機酸の塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機化合物との塩が挙げられる。
【0089】
これら有機酸は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。有機酸の含有量は、ツヤやまとまりといった毛髪の仕上がり感向上の点から、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜5質量%が好ましく、更には0.2〜3質量%、特に0.5〜2質量%が好ましい。
【0090】
また、本発明の毛髪化粧料中には、他のコンディショニング剤として、油剤を含有することができる。油剤としては、ワセリン、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油、ヒマワリ油、椿油等の油脂類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ラノリン脂肪酸等の高級脂肪酸;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。
【0091】
また、本発明の毛髪化粧料中には、非イオン界面活性剤を含有してもよい。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド、モノアルキルグリセリルエーテル、モノアルケニルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0092】
本発明の毛髪化粧料は、毛髪のツヤやまとまりを向上する観点から、毛髪に適用する際のpHが2〜6であるのが好ましく、更には2〜5であるのが特に好ましい。ここに、本発明の毛髪化粧料のpHは、水で20質量倍に希釈した水溶液について、25℃にて測定する。
【0093】
本発明の毛髪化粧料には、乾燥後の毛髪にしっとり感、まとまり感を付与し、毛髪本来のツヤや鮮やかな色に修復するなど傷んだ毛髪を補修する目的で、毛髪補修成分を添加することが好ましい。毛髪の補修効果を有する化合物としては、アミノ酸又はアミノ酸誘導体やビタミン類、スフィンゴシン類、セラミド類が好ましい。
【0094】
アミノ酸としては、アルギニン、リジン、ヒスチジン、プロリン、システイン、メチオニン、セリン、スレオニン、チロシン、グルタミン、イソロイシン等を挙げることができる。特に好ましいのはアルギニン、リジンである。アミノ酸誘導体としてはトリメチルグリシンのほか、ジペプチド及びトリペプチドなどのペプチド、アシル化されたアミノ酸、アシルアルキルアミノ酸等が挙げられる。更にアミノ酸誘導体にはケラチン、エラスチン、コラーゲン、ラクトフェリン、カゼイン、αまたはβ−ラクトアルブミン、グロブリン、卵白アルブミン、シルク、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質等の動物由来のタンパク質やこれらの加水分解物、小麦、麦芽、大豆等の植物由来のタンパク質やこれらの加水分解物も含まれる。中でもケラチン、エラスチン、コラーゲン、カゼイン及びこれらの加水分解物、小麦タンパク質、大豆タンパク質、シルクタンパク質及びこれらの加水分解物が好ましい。
【0095】
本発明においては、これらのアミノ酸及びアミノ酸誘導体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。またその含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜7質量%、特に0.05〜2質量%が好ましい。
【0096】
ビタミン類としては、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB5、ビタミンD、ビタミンA、ニコチン酸アミド、パンテノール、パントテニルエチルエーテル等が挙げられ、中でも酢酸トコフェロール、パンテノール、パントテニルエチルエーテルが好ましい。ビタミン類を含有させる場合、その配合量は、本発明の毛髪化粧料全量に対して、0.01〜2質量%が好ましく、0.05〜1質量%が特に好ましい。
【0097】
スフィンゴシン類としてはジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン等が挙げられる。
セラミド類としては、合成により又は天然物からの抽出により得られるN-アシル化スフィンゴシン類、N-アシル化フィトスフィンゴシン類、N-アシル化ジヒドロスフィンゴシン類が挙げられる。スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシンにアシル置換されている置換基は、炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽和の炭化水素基を有するアシル基であり、当該基の水素原子の1〜5個が水酸基により置換されていてもよい。これらのセラミド類としては、例えば、セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド1A、セラミド6II、ヒドロキシカプロイルフィトスフィンゴシンのほか、スフィンゴリピッドEX(特開平8−319263号公報)、スフィンゴリピッドE(特開昭62−228048号公報)等の合成擬似セラミドも使用できる。セラミド類は、1種以上を使用することができ、その含有量は全組成中の0.01〜5質量%、更に0.05〜2質量%、特に0.1〜1質量%が好ましい。
【0098】
本発明の毛髪化粧料には更に、毛髪化粧料に一般に使用されるその他の成分を、目的に応じて配合することができる。例えば、カチオン化セルロース、カチオン化グァーガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化タラガム、カチオン化フェヌグリークガム、ヒドロキシアルキル化セルロース、高重合ポリエチレンオキサイド等の高分子化合物;アルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルケニル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、α-オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、グリセライド硫酸塩、アミドエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸エステル塩、アルキルエーテルカルボン酸塩などのアニオン界面活性剤;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム等の抗フケ剤;サリチル酸、トリクロサン、ピロクトンオラミン等の殺菌剤;抗炎症剤;パラベンなどの防腐剤;エデト酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸等の金属イオン封鎖剤;ソルビトール、パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、エチレングリコールジ脂肪酸エステル、エチレングリコールモノアルキルエーテル又はエチレングリコールジアルキルエーテルを含むパール化剤;酸化チタン等のパール粉体;香料;パラメトキシケイ皮酸-2-エチルヘキシル、オキシベンゾン、パラジメチルアミノ安息香酸-2-エチルヘキシル等の紫外線吸収剤;酸化防止剤;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
【0099】
本発明の毛髪化粧料は、水溶液、エタノール溶液、エマルション、サスペンション、ゲル、液晶、固形、エアゾール等の所望の剤型にすることができ、例えば、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、コンディショニングムース、ヘアムース、ヘアスプレー、シャンプー、リーブオントリートメント等に適用できる。特にシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメントなどの洗い流して使用する剤型として好適である。
【実施例】
【0100】
実施例及び比較例における「%」は、特記しない限り「質量%」を意味する。また各処方は全量を100質量%とする。
実施例及び比較例におけるpHは、水で20質量倍に希釈したときの25℃における値を示す。
【0101】
(実施例1〜9及び比較例1〜5)
表2または表4に示す組成にしたがって、常法により毛髪化粧料(ヘアコンディショナー)を製造した。表中、各成分の含有量を、質量%で示す。
【0102】
官能評価試験法
市販のブリーチ剤でブリーチ処理した日本人女性の毛髪束(20g、20cm)を、パネラー5名が次の方法で処理しながら官能評価を行った。
【0103】
(評価方法)
下記表1の組成の標準シャンプー3gを用いて洗浄した毛髪束に、表2、4に示す毛髪化粧料を2g塗付し、毛髪全体に十分に馴染ませた後、およそ30秒間約40℃の流水下ですすぎ時の評価を行った。ついで、タオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させた後に乾燥後の評価を行った。すすぎ時の髪の滑らかさ、柔らかさ、キシミの無さ及び、乾燥後の髪の滑らかさ、すべり、柔らかさ、しっとり感、の付与効果の有無について官能評価し、下記の基準で判定した。結果を表3及び表4に示す。
【0104】
◎:4〜5人が効果あると回答
○:3人が効果あると回答
△:2人が効果あると回答
×:効果あると回答したのは1人または0人
【0105】
【表1】

【0106】
【表2】

【0107】
【表3】

【0108】
【表4】

【0109】
(実施例10)
下記表5に示す組成のヘアコンディショナー(pH4.5)を常法により調製した。
【0110】
【表5】

【0111】
このヘアコンディショナーは、濯ぎ時の滑らかさ、柔軟性、平滑性、及び乾燥後の滑らかさ、柔らか感、櫛通り感が良好であった。
【0112】
(実施例11)
下記表6に示す組成のヘアトリートメント(pH4.0)を常法により調製した。
【0113】
【表6】

【0114】
このヘアコンディショナーは、濯ぎ時の滑らかさ、柔軟性、平滑性、及び乾燥後の滑らかさ、柔らか感、櫛通り感が良好であった。
【0115】
(実施例12)
下記表7に示す組成のヘアトリートメント(pH3.3)を常法により調製した。
【0116】
【表7】

【0117】
このヘアトリートメントは、濯ぎ時の滑らかさ、柔軟性、平滑性、及び乾燥後の滑らかさ、柔らか感、櫛通り感が良好であった。
【0118】
(実施例13)
下記表8に示す組成のヘアコンディショナー(pH3.3)を常法により調製した。
【0119】
【表8】

【0120】
(実施例14)
下記表9に示す組成のヘアトリートメント(pH3.3)を常法により調製した。
【0121】
【表9】

【0122】
(実施例15)
下記表10に示す組成のヘアトリートメント(pH3.3)を常法により調製した。
【0123】
【表10】

【0124】
このヘアトリートメントは、濯ぎ時の滑らかさ、柔軟性、平滑性、及び乾燥後の滑らかさ、柔らか感、櫛通り感が良好であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)および(b):
(a)複数の水酸基を有する有機基を少なくとも一つ含むオルガノポリシロキサン
(b)一般式(1)で示される分岐脂肪酸又はその塩
【化1】

〔式中、R1はメチル基又はエチル基を示し、nは3〜36の数を示す。〕
を含む毛髪化粧料。
【請求項2】
成分(a)が下記構造式(2)、(3)、(4)または(5)で表されるグリセロール基が平均して3個以上結合し、かつ、構造式(2)で表される分岐グリセロール基を少なくとも1つ含む分岐ポリグリセロール鎖が、連結基を介して、シリコーンのケイ素原子に少なくとも1つ結合した分岐ポリグリセロール変性シリコーンである請求項1に記載の毛髪化粧料。
【化2】

【請求項3】
連結基が、式(8)または(9)で表される基である請求項2に記載の毛髪化粧料。
【化3】

【請求項4】
更に、(c)カチオン性界面活性剤を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
【請求項5】
更に、(d)前記成分(a)以外のオルガノポリシロキサンを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。

【公開番号】特開2010−70507(P2010−70507A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−241195(P2008−241195)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】