説明

気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるためのシステムおよび方法

【課題】気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるためのシステムおよび方法において、公知技術の欠点を克服すること。
【解決手段】気道の中心線を計算するステップと、気道のボリュームの3次元(3D)傾斜を第1の閾値内で計算するステップと、中心線に沿って管を位置決定するステップと、管の半径が第1の閾値に達するまで半径を増大することにより、管を繰り返し拡張するステップと、繰り返しするごとに管の境界で、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、管の内側半径および外側半径を求めるステップと、求められた内側半径および外側半径を使用して、管を気道にフィッティングするステップとを含み、フィッティングされた管の内側半径は気道内腔の直径の半分であり、該フィッティングされた管の外側半径−該合わされた管の内側半径が気道壁の厚さであることを特徴とする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療イメージ処理に関し、詳細には、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
気管支拡張、喘息および肺気腫等の肺疾患の特徴は、気道壁の厚さおよび気道内腔の直径を含めた気道サイズの異常である。多断面コンピュータ断層撮影(MSCT)が、このような異常を表すための主な手段の1つになっている。その理由は、高分解能および近似的に等方性のデータが得られることにより、スキャン面に対して斜めの角度で気道を評価できるからだ。しかし、気道の臨床的な評価は一般的に、視覚的な検査に限られている。
【0003】
最近、気管支ツリーモデルの抽出および気管支ツリーモデルのセグメンテーションを基礎とする自動化された方法が提案されている。『Virtual Bronchoscopy for Quantitative Airway Analysis』(A.P. Kiraly, J.M. Reinhardt, E.A. Hoffman, G. McLennan, W.E. Higgins著、SPIE Medical Imaging 2005: Physiology, Function, and Structure from Medical Images(A. Amini and A. Manduca編)、SPIE Proceedings vol.5746、2005年2月)に記載された1つの方法は、内壁および外壁の半径を求めるための半値全幅法に基づいている。『Automated Assessment of bronchial lumen, wall thickness, and bronchoarterial tree using high resolution CT』(R.Wiemker, T.Blaffert, T.Bulow, S.Renisch, C.Lorenz著、CARS 2004: 第967〜972頁)に記載された別の手法では、半径偏差に基づく測定が使用される。しかし、これらの手法では個々の半径測定の相互間に相関づけが行われないので、分岐近傍の場所と、近傍に血管を有する壁とに誤りが生じる可能性が存在する。たとえば、1つの方向では1mm読み取れるにもかかわらず、その方向に近い方向で読み取れるのは2mmになる場合がある。
【0004】
分岐近傍の場所および近傍に血管を有する壁において誤りが生じる可能性を低減するために、『Efficient Optimal Surface Detection: Theory, Implementation and Experimental Validation』(K.Li, X.Wu, D.Z.Chen, M.Sonka著、SPIE Medical Imaging 2004: SPIE Proceedings vol.5370、2004年2月)において、相関付け強化手法が紹介されている。この手法では、平面を再フォーマットされたデータにフィッティングし、最適な面を決定する。しかし、ここでは内腔しか測定しない。
【非特許文献1】『Virtual Bronchoscopy for Quantitative Airway Analysis』(A.P. Kiraly, J.M. Reinhardt, E.A. Hoffman, G. McLennan, W.E. Higgins著、SPIE Medical Imaging 2005: Physiology, Function, and Structure from Medical Images(A. Amini and A. Manduca編)、SPIE Proceedings vol.5746、2005年2月)
【非特許文献2】『Automated Assessment of bronchial lumen, wall thickness, and bronchoarterial tree using high resolution CT』(R.Wiemker, T.Blaffert, T.Bulow, S.Renisch, C.Lorenz著、CARS 2004: 第967〜972頁)
【非特許文献3】『Efficient Optimal Surface Detection: Theory, Implementation and Experimental Validation』(K.Li, X.Wu, D.Z.Chen, M.Sonka著、SPIE Medical Imaging 2004: SPIE Proceedings vol.5370、2004年2月)
【非特許文献4】『Three-Dimensional Path Planning for Virtual Bronchoscopy』(AP Kiraly、JP Helferty、EA Hoffman、G McLennan、WE Higgins著、IEEE Transactions in Medical Imaging Vol.23, No.11、2004年11月)第1365〜1379頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明の課題は、冒頭に挙げた形式の方法において、公知技術の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、次の方法によって解決される。すなわち、気道の中心線を計算するステップと、気道のボリュームの3次元(3D)傾斜を第1の閾値内で計算するステップと、中心線に沿って管を位置決定するステップと、管の半径が第1の閾値に達するまで半径を増大することにより、管を繰り返し拡張するステップと、繰り返しするごとに管の境界で、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、管の内側半径および外側半径を求めるステップと、求められた内側半径および外側半径を使用して、管を気道にフィッティングするステップとを含み、フィッティングされた管の内側半径は気道内腔の直径の半分であり、該フィッティングされた管の外側半径−該合わされた管の内側半径が気道壁の厚さであることを特徴とする方法によって解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第1の閾値は、管の最大の大きさである。本方法ではさらに、各繰り返しごとに等方性ボクセルの1/4ごとに管の半径を増大する。また本方法では、管のx軸に沿って計算された3D傾斜に対して、管を右部分と左部分とに分割し、かつ管のy軸に沿って計算された3D傾斜に対して頂部と底部とに分割する。
【0008】
管の内側半径および外側半径を求める際には、右部分、左部分、頂部および底部の平均傾斜曲線を計算し、該平均傾斜曲線のピーク分析も行う。平均傾斜曲線の最大ピークは管の内側半径に相応し、平均傾斜曲線の最小ピークは管の外側半径に相応する。
【0009】
求められた内側半径および外側半径を使用して管を気道にフィッティングする際には、管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜に共通の内径および外径からのポイントを気道の一部として有効化し、管のx軸およびy軸にそって計算された3D傾斜のうち1つのみからの内径ポイントおよび外径ポイントに対して、管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜の最大値の1/3に相応する第2の閾値を計算し、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を下回る場合、該ポイントを放棄し、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を上回る場合、該ポイントを有効化する。
【0010】
本方法はさらに、隣接するポイント間に中心線から最も遠い距離値のポイントを配置することにより、フィッティングされた気道で有効化された隣接するポイント間の穴を埋めることも含む。また本方法は、コンピュータ断層撮影または磁気共鳴イメージングを使用して、気道を含む胸部のイメージを取得することも含む。気道は、気管または気管支である。
【0011】
本発明の1つの実施例では、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求める次のようなシステムが提供される。すなわち、プログラムを記憶するための記憶装置と、該記憶装置と通信するプロセッサと、該プログラムによって動作するプロセッサとを有するシステムが提供される。このプロセッサは、気道の中心線を計算し、気道のボリュームの3D傾斜を第1の閾値内で計算し、中心線に沿って管を位置決定し、管の半径が第1の閾値に到達するまで該半径を増大することにより管を繰り返し拡張し、繰り返しするごとに管の境界において管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、管の外側半径および内側半径を求め、求められた前記外側半径および内側半径を使用して該管を気道にフィッティングするように構成されている。フィッティングされた管の内側半径は気道内腔の直径の半分であり、フィッティングされた管の外側半径−該フィッティングされた管の内側半径が、気道壁の厚さである。
【0012】
第1の閾値は、管の最大の大きさである。このプロセッサはさらに、各繰り返しごとに等方性ボクセルの1/4ごとに管の半径を増大するためのプログラムによって動作する。また該プロセッサは、管のx軸に沿って計算された3D傾斜に対して、管を右部分と左部分とに分割し、かつ管のy軸に沿って計算された3D傾斜に対して頂部と底部とに分割するためのプログラムによって動作する。
【0013】
管の内側半径および外側半径を求める際には、プロセッサはさらに、右部分、左部分、頂部および底部の平均傾斜曲線を計算し、該平均傾斜曲線のピーク分析を行うためのプログラムによっても動作する。平均傾斜曲線の最大ピークは管の内側半径に相応し、平均傾斜曲線の最小ピークは管の外側半径に相応する。
【0014】
求められた内側半径および外側半径を使用して管を気道にフィッティングする際には、該プロセッサはさらに次のようなプログラムによっても動作する。すなわち、管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜に共通する内径および外径からのポイントを気道の一部として有効化し、管のx軸およびy軸にそって計算された3D傾斜のうち1つのみからの内径ポイントおよび外径ポイントに対して、管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜の最大値の1/3に相応する第2の閾値を計算し、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を下回る場合、該ポイントを放棄し、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を上回る場合、該ポイントを有効化するためのプログラムによっても動作する。
【0015】
該プロセッサはさらに、隣接するポイント間に中心線から最も遠い距離値のポイントを配置することにより、フィッティングされた気道で有効化された隣接するポイント間の穴を埋めるためのプログラムによっても動作する。該プロセッサはまた、コンピュータ断層撮影装置または磁気共鳴イメージング装置を使用して気道を含む胸部のイメージを取得するためのプログラムによっても動作する。気道は、気管または気管支である。
【0016】
本発明の1つの実施例では、患者の胸部において気道のセグメンテーションを高精度化する方法が提供される。この方法では、コンピュータ断層撮影または磁気共鳴イメージングを使用して胸部のイメージを取得し、気道の中心線に沿って位置決定された第1の管を拡大して気道の内腔をセグメンテーションし、第1の管の境界において該第1の管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、気道の内側半径を求め、求められた内側半径を使用して第1の管を気道にフィッティングする。ここでは、管の内側半径は気道内腔の直径の半分である。さらに、気道の中心線に沿って位置決定された第2の管を拡大することによって気道の壁をセグメンテーションし、第2の管の境界において第2の管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、気道の外側半径を求め、求められた外側半径を使用して第2の管を気道にフィッティングする。ここでは、管の外側半径−該管の内側半径が気道壁の厚さである。
【0017】
上記特徴は代表的な実施形態の一部であり、本発明を理解できるようにするために挙げられたものである。これらは、特許請求の範囲で定義された本発明を限定すると見なされるべきものではなく、特許請求の範囲と同等のものを限定すると見なされるべきものでもないことを理解すべきである。したがってこの特徴の概要は、同等のものを決定するための方向性を有するものであると見なすべきではない。本発明の別の特徴が、以下の説明、図面および特許請求の範囲に記載されている。
【実施例】
【0018】
図1は、本発明の実施例による、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるためのシステム100を示すブロック図である。図1に示されているように、システム100は取得装置105と、PC110と、オペレータコントロール部115とを有する。これらは有線ネットワークまたは無線ネットワーク120を介して接続されている。
【0019】
取得装置105は多断面コンピュータ断層撮影(MSCT)イメージング装置であるか、または磁気共鳴(MR)スキャナ等の、別の任意の3次元(3D)高分解能イメージング装置である。
【0020】
PC110はCPU125およびメモリ130を有し、これらは入力装置150および出力装置155に接続されている。このPC110は、ポータブルコンピュータまたはラップトップコンピュータとするか、または医療診断イメージングシステムまたは画像アーカイブ通信システム(PACS)データ管理ステーションとすることができる。CPU125はセグメンテーションモジュール145を有する。このセグメンテーションモジュール145は、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるための1つまたは複数の手法を有する。この手法を以下で、図2〜6を参照して説明する。セグメンテーションモジュール145はここではCPU125内部に示されているが、CPU125外部に配置することができる。
【0021】
メモリ130はRAM135およびROM140を有し、データベース、ディスク駆動機構、テープ駆動機構等を含むことができ、またはそれらの組み合わせを含むこともできる。RAM135はデータメモリとして機能し、CPU125においてプログラムの実行中に使用されるデータを記憶し、作業域として使用される。ROM140は、CPU125において実行されるプログラムを記憶するためのプログラムメモリとして機能する。入力部150はキーボード、マウス等によって構成され、出力部155はLCDディスプレイ、CRTディスプレイ、プリンタ等によって構成される。
【0022】
システム100の操作はオペレータコンソール115から制御され、このオペレータコンソール115は、たとえばキーボード等のコントローラ165とディスプレイ160とを有する。オペレータコンソール115はPC110および取得装置105と通信し、これによって、取得装置105によって収集されたイメージデータはPC110によってレンダリングされ、ディスプレイ160で見られる。PC110は、例えば入力部150および出力部155を使用して、オペレータコンソール115を用いずに、取得装置105によって供給された情報を演算および表示し、コントローラ165および表示装置160によって実施される所定のタスクを実行するように構成できることを理解すべきである。
【0023】
オペレータコンソール115はさらに、イメージを生成し表示装置160において表示するために取得されたイメージデータセット(またはそれらのイメージセットの一部)のデジタルイメージデータを処理することができる適した任意のイメージレンダリング用のシステム/ツール/アプリケーションを包含する。より詳細には、イメージレンダリングシステムは医用イメージデータのレンダリングおよび視覚化を行うために使用され、かつ汎用または特殊なコンピュータワークステーションにおいて実行されるように構成されたアプリケーションであってよい。PC110は、上記のイメージレンダリング用のシステム/ツール/アプリケーションも含むことができることを理解すべきである。
【0024】
図2は、本発明の実施例による、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求める方法の実施を示すフローチャートである。図2に示されているように、気管支ツリーの3次元(3D)イメージデータを患者から取得する(205)。このことを行うためには、たとえばオペレータコンソール115で操作される取得装置105を使用して患者の胸部をスキャンし、胸部に関連する連続的な2Dイメージ断層を生成する。この2Dイメージ断層を組み合わせ、気管支ツリーの3Dイメージを形成する。
【0025】
気管支ツリーの3Dイメージデータを取得した後、気管支ツリーの中で気道を選択し、気管支ツリーをセグメンテーションする(210)。気管支ツリーは、複数の適切なセグメンテーション技術によってセグメンテーションすることができる。たとえば、気管支ツリーをセグメンテーションするためには、『Three-Dimensional Path Planning for Virtual Bronchoscopy』(AP Kiraly、JP Helferty、EA Hoffman、G McLennan、WE Higgins著、IEEE Transactions in Medical Imaging Vol.23, No.11、2004年11月)第1365〜1379頁に記載された技術を使用する。この記載内容はすべて、参照によって本願の開示内容に含まれるものとする。
【0026】
この技術では、3D気道の経路のセットをマルチディテクタコンピュータ断層撮影(MDCT)イメージから計算する。ここではまず、セグメンテーションされた3D胸部イメージのスケルトンを定義した後、該スケルトンの多段式の高精度化を行い、最終的なツリー構造に到達する。得られたツリー構造は、連続的な複数の経路と、量的な気道分析に適した分岐構造データとを有する。
【0027】
気管支ツリーをセグメンテーション完了した後、選択された気道の中心線を計算する(215)。このことを行うためにはたとえば、『Three-Dimensional Path Planning for Virtual Bronchoscopy』(AP Kiraly、JP Helferty、EA Hoffman、G McLennan、WE Higgins著、IEEE Transactions in Medical Imaging Vol.23, No.11第1365〜1379頁、2004年11月)に記載された気管支ツリーセグメンテーションから作成されたツリーモデルを使用する。中心線の計算時には、ツリーに沿って存在する幾つかの最大直径値を表す直径対背景のマップまたは直径マップを作成する。このようなマップは、後続のツリーモデル計算時により良好なセンタリングを行うために使用される。またこのマップは、高精度化されて行われる気道の局所的なセグメンテーションを初期化するものとしても使用される。
【0028】
ツリーモデルが得られない場合、領域の拡大を、気道内腔の内部のユーザによるクリックポイントから開始して、ローカルで計算することができる。上方の閾値は、セグメンテーションごとに得られる気道の大きさに依存して繰り返し決定される。計算された気道の大きさが固有の閾値を超える場合、これを上限として使用し、アクティブな閾値を更新し、気道の大きさが安定するまで気道の大きさを計算する。アクティブな閾値は、以下のものによって表される:
アクティブな閾値=[現在の閾値+上限]/2 (1)
中心線は、この局所的な気道セグメンテーションの背景までの距離マップを作成することによって計算される。中心線は、領域拡大結果における最大距離値のリストである。セグメンテーションの細線化を使用して中心線を得ることもできる。この一例が、『Three-Dimensional Path Planning for Virtual Bronchoscopy』(AP Kiraly、JP Helferty、EA Hoffman、G McLennan、WE Higgins著、IEEE Transactions in Medical Imaging Vol.23, No.11第1365〜1379頁、2004年11月)に記載されている。
【0029】
中心線ポイントが得られた後、1つのポイントから別のポイントへの方向を計算する。この方向は、中心線ポイントにおける気道横断面に対する垂線を決定する。この方向はツリーモデルによって得られるか、または前の中心線ポイントの座標と次の中心線ポイントの座標との間の差によって得られるか、または中心線ポイントの位置的な隣接関係の共分散行列を計算することによって得られる。隣接関係の大きさは、領域拡大結果の大部分をカバーするように、中心線ポイントにおける距離マップの値に依存して調節される。共分散計算は、以下の数式によって得られる。
【0030】
【数1】

【0031】
ここでは、Lは遅延であり、

は、xおよびyのサンプル母集団の平均である。
【0032】
この共分散行列から、中心線ポイントの周りの領域の主軸に相応する固有ベクトルを計算する。この3つの主軸は、中心線ポイントにおける横断面の断層を抽出するのに使用される。
【0033】
中心線が計算された後、管の最大の大きさを設定する(220)。このことを行うためには、たとえば距離マップを使用する。距離マップでは中心線ポイントの各距離値は、中心線ポイントからイメージの背景までの距離である。ここではイメージの背景は、気道の外側に位置する。距離マップ値を中心線の各ポイントごとに検査することにより、中心線ポイントから背景までの最大距離マップ値が得られる。もちろん管の大きさを、気道に沿った中心線ポイントの最大距離マップ値に依存して調節することができる。
【0034】
ここで管の最大の大きさまたは直径が設定されると、管の最大の大きさを超えない気道のボリュームの3D傾斜を計算する(225)。このことはたとえば、デカルト座標の傾斜の法則を使用して3D傾斜を計算することにより行われる。
【0035】
【数2】

【0036】
ここでは、x,yおよびzは主軸である。
【0037】
傾斜計算は管の軸に沿って行われるのであって、本来のボリュームの軸に沿って行われるのではない。この傾斜は、オリジナルのデータを使用して計算されるか、または再フォーマットされたデータを使用して計算される。正確に言うと、線形補間を使用して再フォーマットされたデータを使用する。こうすることにより、気道の内側の境界および外側の境界に関してより高精度の情報が得られる。
【0038】
再フォーマットされたデータを使用することにより、気道の内側の境界および外側の境界を観察することができる。たとえば、図3に示されているように気道305(イメージ(a)の中心のぼんやりした白い円によって識別される)の内側の境界310および外側の境界315は、イメージ(b)および(c)で見ることができる。図3では、イメージ(a)は気道305の横断面を示し、イメージ(b)および(c)はそれぞれ、管内のx方向およびy方向に沿って計算された3D傾斜の横断面を示している。
【0039】
気道に沿った中心線ポイントと、気道内腔の推定直径が把握された後、管を中心線に沿って位置決定する(230)。このことを行う際には、管の中心点を中心線位置に配置する。内側の管の計算は、外側の管の計算の次に初めて行われる。大域または局所的な背景対直径マップを使用して、初期の管の大きさがセットされる。気道における分岐を回避するために、気道の中心部分のみ、たとえば中心の2/3を分割する。
【0040】
中心線に沿って位置決定された管を使用して、半径を繰り返し増大することにより、該管を拡大または拡張する。たとえば半径=0から開始して、管を等方性ボクセルの1/4ごとに拡張する。これを繰り返すごとに、管の境界において傾斜を検査する。たとえば繰り返しのたびに、管の断面をPC110のメモリ130に記憶する。こうすることにより、検出すべき気道の内腔および壁形状に一致する内側半径および外側半径が得られる(240)。
【0041】
管が拡大されると、これを4つの部分に分割する。たとえば、x方向で計算された傾斜に対する右部分および左部分と、y方向で計算された傾斜に対する頂部および底部である。半径の各値に対する各半円の和をモニタリングする。4つの各部分の平均傾斜値は、半径の増大の各繰り返しごとに、各部分の境界における4つの平均傾斜値を使用して計算される。半円を使用することにより、部分ボリューム作用が低減される。というのも、曲線はx方向およびy方向の傾斜を使用して計算されるからである。このことにより、失われた境界または不連続的な境界を見つける機会が増える。その理由は、半円が対象とする領域が、部分ボリューム作用に該当する領域より大きいからである。
【0042】
図4のグラフで示されているように、半円に沿った傾斜の和を半径に依存してプロットすることにより、ピーク分析をして、検出すべき右方向、左方向、頂部方向および底部方向で管の内径および外径を得ることができる。たとえば図4では、グラフ(a)は円部分の傾斜の和を、x方向に沿った半径に依存して示し、グラフ(b)は、円部分の傾斜の和を、y方向に沿った半径に依存して示している。図4において、これらのグラフの最小ピークおよび最大ピークはそれぞれ、気道に最も一致する管の内側半径および外側半径に相応する。
【0043】
図5Aおよび5Bはそれぞれ、x方向およびy方向に沿った傾斜情報曲線で見つかった最適な管の内径および外径を示している。図5Aおよび5Bにおいて、イメージ(a)の曲線505a,505bは管の外側半径の第1の半分を示しており、イメージ(b)の曲線510a,510bは、管の内側直径の第1の半分を示している。イメージ(c)の曲線515a,515bは管の内径の最後の半分を示しており、これをもって完全な内径が完成される。イメージ(d)の曲線520a,520bは管の外径の最後の半分を示しており、これをもって完全な外径が完成される。より詳細には、内径は気道内腔領域を表し、外径は気道壁を表す。内側半径および外側半径はそれぞれ、図5Aに示された2つの完全な曲線510a,510b,515a,515bと、図5Bに示された2つの完全な曲線505a,505b,520a,520bとによって得られる。
【0044】
図5Aおよび5Bに示されたような半円を使用して、正しい半径が見つかったか否かが検出される。たとえば部分ボリューム作用が生じた場合、半分の曲線が気道の外側の半径を示すと、この半分の曲線を別の曲線により良好に一致するように修正して、相応の半径を回復する。
【0045】
気道のセグメンテーションは、選択された内径および外径を使用して調節される(245)。換言すると、求められた内側半径および外側半径を使用して管を気道にフィッティングする。このことを行うためにはたとえば、内径および外径に共通するx方向およびy方向に沿った傾斜からのポイントを、セグメンテーションの一部として有効化する。大抵の場合には両境界は、気道壁または気道内腔の直径の一部として確定される共通のポイントを有する。
【0046】
残りのポイント、たとえばx方向に沿った傾斜またはy方向に沿った傾斜の直径の一部であるだけで両方向に沿った傾斜の直径の一部ではないポイントに関しては、x傾斜およびy傾斜の最大値の1/3に相応する閾値が計算される。それぞれで閾値を下回るポイントの場合、同位置における相応の傾斜値が検査され、この値が閾値を上回る場合、このポイントは維持される。そうでない場合には、このポイントは破棄される。
【0047】
このプロセスは、内径および外径で別個に行われるので、内径および外径の描写に不連続性または穴が生じることがある。これを修復するためには、この不連続性または穴をファイルする(250)。こうするためにはたとえば、中心線から最も遠いポイントを選択し、隣接するポイント間の穴を埋める。
【0048】
図6は、本発明の実施例による、気道内腔および気道壁をセグメンテーションする方法を図解するイメージのシーケンスである。イメージ(a)は気道605の本来の断面を示している。この断面は、セグメンテーションすべきイメージの中心にあるぼんやりした白い円で識別される。イメージ(b)は気道の内腔を示している。この内腔は、x傾斜およびy傾斜を使用してセグメンテーションされる。このイメージでは、x傾斜およびy傾斜による内径の両半分および外径の両半分610がマージされている。イメージ(c)は、傾斜が高精度化された後にセグメンテーションされた内腔を示している。イメージ(b)のマージされた内径の両半分615は、余分なものが取り除かれている(たとえば閾値比較、傾斜比較または検査が行われる)。イメージ(d)は、x傾斜およびy傾斜を使用して行われる気道の壁のセグメンテーションを示している。このイメージには、マージされた外径の両半円620が示されている。イメージ(e)は、余分なものが取り除かれた後の壁のセグメンテーションを示している。マージされた外径の両半円620は、余分なものが取り除かれている。イメージ(f)は、穴が埋められた後のイメージ(b〜e)の最終的なセグメンテーションが示されている。気道の内径630および外径635は、イメージ(f)の中心に示されている。
【0049】
管をセグメンテーションに使用するので、これが、気道に沿って存在する直径差を制限する。これを補償するためには、気道の直径マップから得られる差に関する公差を、傾斜プロセスの結果として管の変形部までスムースになるように設定する。内側管に関しては、公差をTol=5%*diamと定義することができる。ここではdiamは直径マップによって見つけられた直径であり、「i」は相応の中心線ポイントのインデックスである。
【0050】
この公差は、気道直径マップに沿って存在する最大直径を使用して表すこともできる:
Tol=5%*max(diam
この公差は正であり、最小直径は、直径マップから得られる最小値である。
【0051】
外側管に関しては、半径に関する中間フィルタを使用して、すべての大きな半径を除去することができる。
【0052】
本発明の実施例によれば、2重管を使用して気道の壁を自動的にセグメンテーションする。その際、壁の厚さは2つの管の間の差によって決定される。管をこのように使用することにより、一般的に部分ボリューム作用によって引き起こされる過度なセグメンテーションが低減される。さらに、2Dセグメンテーションアルゴリズムによって壁の境界が全く欠損されない場合には、どのような失われた境界でも、管によって調節および補償することができる。さらに、気管支ツリーが得られない場合には、2重管セグメンテーション技術において領域拡大アルゴリズムを使用することにより、セグメンテーションすべき気道の大きさを推定する。さらに、この技術は精確であり矛盾を有さない。というのも、この技術では傾斜を推定するのに1/4ボクセル3線補間が使用されるからである。この補間は本来のボリュームで直接行われるのであって、気管の周りの関心ボリュームで行われるのではない。したがって、これはユーザクリックに依存しない。
【0053】
本発明は、種々の形態のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊用途プロセッサで実現でき、またこれらの組み合わせで実現できることを理解すべきである。1つの実施形態では本発明をソフトウェアで、実際にはプログラム記憶装置(たとえば磁気フロッピーディスク、RAM、CDROM、DVD、ROMおよびフラッシュメモリ)上に実装されたアプリケーションプログラムとして、実現することができる。このアプリケーションは、任意の適切なアーキテクチャを有する機器にアップロードすることができるか、またはこのような機器によって実行することができる。
【0054】
また、システム構成要素のうち幾つか、および添付図面に示されたステップのうち幾つかをソフトウェアで具現化することができるので、システム構成要素間の実際の接続(または処理ステップ間の繋がり)を、本発明をどのようにプログラミングするかに依存して変更することができる。当分野の通常の知識を有する者であれば、ここで挙げられた本発明の思想を参酌して、本発明のこのような実施または構成、または同様の実施または構成に想到することができる。
【0055】
また上記説明は、実施形態を例示する代表的なものに過ぎないことも理解すべきである。読み手に対して簡略化するため、上記説明は可能な実施形態の代表的な例に、本発明の基本的思想を説明するための例に焦点を合わせているが、この説明は、可能な変形形態をすべて、排他的に列挙するためのものではない。本発明の特定の部分において択一的な実施形態を挙げなかったこと、また一部で可能な別の未記載の択一的構成が存在することで、これらの択一的な実施形態を放棄したと見なされるべきではない。この他にも、本発明の思想および範囲から逸脱せずに実施できる別のアプリケーションおよび実施形態が存在する。
【0056】
したがって、本発明をここで詳細に記載された実施形態に限定する意図はない。というのも、上記実施形態の数多くの順序変更および組み合わせ、ならびに上記実施形態に対する非発明的な代替的手段を有する構成も想到することができ、本発明は特許請求の範囲で定義すべきであるからだ。これら未記載の実施形態のうち多数は、明文化された請求の範囲内であり、他も同等のものであることを理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施例による、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるためのシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例による、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求める方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例による傾斜計算を図解するイメージのセットである。
【図4】本発明の実施例による、円の部分の傾斜の和を円半径の関数として示すグラフの対である。
【図5A】本発明の実施例にしたがい、図4で計算されたx方向の傾斜情報曲線に基づく最適な内側円半径および外側円半径を示すイメージのセットである。
【図5B】本発明の実施例にしたがい、図4で計算されたy方向の傾斜情報曲線に基づく最適な内側円半径および外側円半径を示すイメージのセットである。
【図6】本発明の実施例による、気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求める方法を示すイメージのシーケンスである。
【符号の説明】
【0058】
305 気道
310 気道305の内側の境界
315 気道305の外側の境界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求める方法において、
気道の中心線を計算するステップと、
気道のボリュームの3次元(3D)傾斜を第1の閾値内で計算するステップと、
中心線に沿って管を位置決定するステップと、
管の半径が第1の閾値に達するまで半径を増大することにより、管を繰り返し拡張するステップと、
繰り返しするごとに管の境界で、該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、管の内側半径および外側半径を求めるステップと、
求められた内側半径および外側半径を使用して、管を気道にフィッティングするステップとを含み、
フィッティングされた管の内側半径は気道内腔の直径の半分であり、
該フィッティングされた管の外側半径−該合わされた管の内側半径が気道壁の厚さであることを特徴とする方法。
【請求項2】
第1の閾値は、管の最大の大きさである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
各繰り返しごとに等方性ボクセルの1/4ごとに管の半径を増大する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
管のx軸に沿って計算された3D傾斜に対して、管を右部分と左部分とに分割し、かつ管のy軸に沿って計算された3D傾斜に対して頂部と底部とに分割する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
管の内側半径および外側半径を求める際には、右部分、左部分、頂部および底部の平均傾斜曲線を計算し、該平均傾斜曲線のピーク分析も行う、請求項4記載の方法。
【請求項6】
平均傾斜曲線の最大ピークは管の内側半径に相応し、平均傾斜曲線の最小ピークは管の外側半径に相応する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
求められた内側半径および外側半径を使用して管を気道にフィッティングする際には、
管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜に共通の内径および外径からのポイントを気道の一部として有効化し、
管のx軸およびy軸にそって計算された3D傾斜のうち1つのみからの内径ポイントおよび外径ポイントに対して、管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜の最大値の1/3に相応する第2の閾値を計算し、
該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を下回る場合、該ポイントを放棄し、
該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を上回る場合、該ポイントを有効化する、請求項4記載の方法。
【請求項8】
隣接するポイント間に中心線から最も遠い距離値のポイントを配置することにより、フィッティングされた気道で有効化された隣接するポイント間の穴を埋める、請求項7記載の方法。
【請求項9】
コンピュータ断層撮影または磁気共鳴イメージングを使用して、気道を含む胸部のイメージを取得する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
気道は気管または気管支である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
気道内腔の大きさおよび気道壁の厚さを求めるためのシステムにおいて、
プログラムを記憶するための記憶装置と、
該記憶装置と通信するプロセッサと、
該プログラムによって動作するプロセッサとを有し、
前記プロセッサは、
気道の中心線を計算し、
気道のボリュームの3次元(3D)傾斜を第1の閾値内で計算し、
中心線に沿って管を位置決定し、
管の半径が第1の閾値に到達するまで該半径を増大することにより管を繰り返し拡張し、
繰り返しするごとに管の境界において管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、管の内側半径および外側半径を求め、
求められた前記内側半径および外側半径を使用して該管を気道にフィッティングするように構成されおり、
フィッティングされた管の内側半径は気道内腔の直径の半分であり、
フィッティングされた管の外側半径−該フィッティングされた管の内側半径が、気道壁の厚さであるプログラムによって動作することを特徴とするシステム。
【請求項12】
第1の閾値は、管の最大の大きさである、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記プロセッサは、各繰り返しごとに等方性ボクセルの1/4ごとに管の半径を増大するためのプログラムによって動作する、請求項11記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、管のx軸に沿って計算された3D傾斜に対して、管を右部分と左部分とに分割し、かつ管のy軸に沿って計算された3D傾斜に対して頂部と底部とに分割するためのプログラムによって動作する、請求項11記載のシステム。
【請求項15】
管の内側半径および外側半径を求める際には、前記プロセッサはさらに、右部分、左部分、頂部および底部の平均傾斜曲線を計算し、該平均傾斜曲線のピーク分析を行うためのプログラムによっても動作する、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
平均傾斜曲線の最大ピークは管の内側半径に相応し、平均傾斜曲線の最小ピークは管の外側半径に相応する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
求められた内側半径および外側半径を使用して管を気道にフィッティングする際に、該プロセッサはさらに、
管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜に共通する内径および外径からのポイントを気道の一部として有効化し、
管のx軸およびy軸にそって計算された3D傾斜のうち1つのみからの内径ポイントおよび外径ポイントに対して、管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜の最大値の1/3に相応する第2の閾値を計算し、
該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を下回る場合、該ポイントを放棄し、
該管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜のうち1つのみからのポイントが第2の閾値を上回る場合、該ポイントを有効化するためのプログラムによっても動作する、請求項14記載のシステム。
【請求項18】
該プロセッサはさらに、隣接するポイント間に中心線から最も遠い距離値のポイントを配置することにより、フィッティングされた気道で有効化された隣接するポイント間の穴を埋めるためのプログラムによっても動作する、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記プロセッサは、コンピュータ断層撮影装置または磁気共鳴イメージング装置を使用して気道を含む胸部のイメージを取得するためのプログラムによっても動作する、請求項11記載のシステム。
【請求項20】
気道は気管または気管支である、請求項11記載の方法。
【請求項21】
患者の胸部において気道のセグメンテーションを高精度化する方法において、
コンピュータ断層撮影または磁気共鳴イメージングを使用して胸部のイメージを取得し、
気道の中心線に沿って位置決定された第1の管を拡大して気道の内腔をセグメンテーションし、第1の管の境界において該第1の管のx軸およびy軸に沿って計算された3次元(3D)傾斜を検査することにより、気道の内側半径を求め、
求められた内側半径を使用して第1の管を気道にフィッティングし、ここでは、管の内側半径は気道内腔の直径の半分であり、
気道の中心線に沿って位置決定された第2の管を拡大することによって気道の壁をセグメンテーションし、第2の管の境界において該第2の管のx軸およびy軸に沿って計算された3D傾斜を検査することにより、気道の外側半径を求め、
求められた外側半径を使用して第2の管を気道にフィッティングし、
ここでは、管の外側半径−該管の内側半径が気道壁の厚さであることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−61635(P2007−61635A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−235650(P2006−235650)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(593063105)シーメンス メディカル ソリューションズ ユーエスエー インコーポレイテッド (156)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Medical Solutions USA,Inc.
【住所又は居所原語表記】51 Valley Stream Parkway,Malvern,PA 19355−1406,U.S.A.
【Fターム(参考)】