説明

水性床ポリッシング剤組成物

水;
共役ジエンモノマー由来の単位、酸モノマー由来の単位、および硬質非酸モノマー由来の単位を含むポリマー粒子状物質;
外部架橋剤;および
任意にレベリング剤、界面活性剤、ポリウレタン、アルカリ可溶性樹脂、融合助剤、可塑剤およびワックスの1つ以上を含む、水性床ケア組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年7月18日に出願された米国仮出願60/831,648、および2007年2月28日に出願された米国仮出願60/903,981の利益を有し、これらの出願は参照され本明細書の一部として組込まれる。
【0002】
技術分野
本発明の1つ以上の実施態様は、木製の床張り材料、合成樹脂、コンクリート、大理石および他の石床で作られる人工の床張り材料の上で使用されることができる水性の床ケア組成物に関する。
【0003】
本発明の背景技術
床ポリッシング剤は床表面の外観を保護し向上するために使用されてきた。
床ポリッシング剤は、溶剤のような油性薬剤、水性薬剤、乳剤タイプ薬剤およびその他同種のものを含む。ポリッシング剤は床表面に適用されフィルムコーティングを形成し、乾燥される。
【0004】
床ポリッシュ剤性能特性としては、耐引っかき性、スカッフ耐性および耐マーク耐性、および光沢があげられる。
ポリッシュ剤は、望ましくは室温でフィルムを形成し、乾燥して耐久性の保護皮膜を形成する。コーティングが破損された場合、それは望ましくは除去可能である。
【0005】
発明の要約
本発明の1つ以上の実施態様は、水、ポリマー粒子状物質を含む床ケア組成物であって、該ポリマー粒子状物質が共役ジエンモノマーに由来した単位、酸性モノマーに由来した単位、および硬い非酸性モノマーに由来した単位を含み、さらに外部橋架剤を含み、さらに任意に1種以上のレベリング剤、界面活性剤、ポリウレタン、アルカリ可溶性樹脂、融合助剤、可塑剤およびワックスを含む床ケア組成物を提供する。
【0006】
本発明の1つ以上の実施態様は、基体および基体表面上のコーティングを含む、コーティングされた床であって、コーティングは共役ジエンモノマーに由来した単位、酸性モノマーに由来した単位、および硬い非酸性モノマーに由来した単位を含む架橋されたポリマーを含む床を提供する。
【0007】
本発明の1つ以上の実施態様は、コーティングされた床を提供する方法であって、水、ポリマー粒子状物質を含む床ケア組成物であって、該ポリマー粒子状物質が共役ジエンモノマーに由来した単位、酸性モノマーに由来した単位、および硬い非酸性モノマーに由来した単位を含み、さらに外部橋架剤を含み、さらに任意に1種以上のレベリング剤、界面活性剤、ポリウレタン、アルカリ可溶性樹脂、融合助剤、可塑剤およびワックスを含む床ケア組成物を床に適用し、該組成物を乾燥して床の上にフィルムを形成することを含む方法を提供する。
【0008】
本発明の1つ以上の実施態様は、水およびポリマー粒子状物質を有するラテックス組成物であって、該ポリマー粒子状組成物が共役ジエンモノマーに由来した単位、および硬い非酸性モノマーに由来した単位を含み、ポリマー粒子状物質の全体の重量に基づいて約5から約20重量%の酸性モノマーに由来した単位を含み、粒子状物質が本質的に組成的に均質であるラテックスを提供する。
【0009】
実施態様の詳細な説明
本発明の1つ以上の実施態様は、水性の床ケア組成物を提供する。それは床仕上げ剤、床磨き剤あるいは床用ワックスと呼ばれることがある。他の実施態様は、水性床ケア組成物の使用による上塗りを施した床および上塗りを施した床を調製する方法に関する。
【0010】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物はラテックス、すなわちポリマー粒子状物質の水性分散物、時々エマルジョンポリマーとも呼ばれるものを含む。1つ以上の実施態様では、ラテックスは水、ポリマー粒子状物質および任意に他の物質を含んでいる。
【0011】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は約100℃から約1000℃、他の実施態様ではは約200℃から約800℃、他の実施態様ではは約400℃から約600℃のTgを有するという特徴を有する。1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、100℃よの高い、他の実施態様ではは300℃より高い、他の実施態様では700℃より高いTgを有するという特徴を有する。Tgは、DSC測定による、ラテックスの乾燥試料またはフィルムに基づいて決定されることができる。
【0012】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は粒子状物質の全重量に基づいて、約0から約100重量パーセントまで、他の実施態様では約30から約90重量パーセント、他の実施態様では約60から約85重量%のゲル含有量を有するという特徴を有する。ゲルは、THFまたはトルエンのような溶剤内の溶解不能なフラクションに基づいて、典型的に決定される。
【0013】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の全重量に基づいて、約0.5から約20%、他の実施態様では約5から約18%、他の実施態様では約10から約15%の酸官能基(例えばカルボン酸基)を有するを有するという特徴を有する。酸含有量は、ポリマーを合成する際に使用される酸含有モノマーの重量に基づいて、またはFTIR技術によって決定できる。
【0014】
ある実施態様では、ポリマーの酸価はよい耐久性、ブラックヒールマーク(BHM)抵抗性およびよい水抵抗性を提供するために調整されることがある。
1つ以上の実施態様では、酸価は、ポリマーの1グラム(g)中のカルボン酸を中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)のミリグラム(mg)で示す。アクリル酸の理論的な酸価は約779であり、メタクリル酸の理論的な酸価は652である。1例において、メタクリル酸に由来した単位を10重量%で含むポリマーの理論的な酸価は、最も近い整数に丸めた場合に65である。1つ以上の実施態様では、本発明のポリマーの酸価は約30から約約180であり、他の実施態様では約50から約90である。
【0015】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質の平均粒径は約70から約140ナノメートル(nm)である。1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質の平均粒径は100nm未満であり、他の実施態様では90nm未満であり、他の実施態様では80nm未満である。
【0016】
別段の定めがない限り、ポリマー粒子状物質の直径(つまり粒径)、毛管流体力学的分別(CHDF)によって決定された平均である。使用された粒径分析器は.によって提供された。CHDFは、ラテックスサイズに依存して、狭い穴の毛管カラムから異なる時間で粒子状物質が溶出されるクロマトグラフ法である。当業者は、異なる物理的な法則を使用する方法から得られた粒径データは、ラテックス内の粒子状物質の密度、形および光学的性質のような要因により必ずしも直接関連させることができるとは限らないことを認識する。しかし、それらは当該技術分野において既知の法則の使用により相関させることができる。1つ以上の実施態様では、粒度分布は2.0未満、他の実施態様では1.5未満、他の実施態様では1.1未満、他の実施態様では約1.05である。
【0017】
ある実施態様では、ポリマー粒子状物質は、共役ジエンモノマーに由来した単位、酸性モノマーに由来した単位、硬い非酸性モノマーに由来した単位、および任意に他の官能性モノマーに由来した単位を含むことができる。
【0018】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は2つ以上の組成的に異なる領域を含むことができ、例えばコア/シェルであることができる。他の実施態様では、粒子状物質の組成物は本質的に、全体を通して均質である。
【0019】
1つ以上の実施態様では、共役ジエンモノマーとして、重合して約25℃より下のTgを有するポリマー、またはエラストマー性ポリマーを生成するものを含む。1つの実施態様では、共役ジエンモノマーは、ホモ重合して−35℃以下のTgを有するポリマー、またはエラストマー性ポリマーを生成するものを含む。別の実施態様では、共役ジエンモノマーは、ホモ重合して−55℃以下のTgを有するポリマー、またはエラストマー性ポリマーを生成するものを含む。共役ジエンとしては1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−l,3−ブタジエン、2−エチル−l,3−ブタジエン、2−メチル−l,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエンおよび2,4−ヘキサジエンがあげられる。
【0020】
1つ以上の実施態様では、酸性モノマーは、カルボン酸基と重合可能な基の両方を含む。ある実施態様では、酸性モノマーはハードモノマーとソフトモノマーの両方を包含する。酸性モノマーはα,β−不飽和カルボン酸、ビニルバルサティック酸(vinyl versatic acid)、およびそれらの混合物を包含する。α,β−不飽和カルボン酸の例としては、以下を含むが、これらに制限されるものではない:メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸のような酸無水物から誘導される酸、およびそれらの混合物。
【0021】
1つ以上の実施態様では、硬い非酸性モノマーは、カルボン酸官能基を含んでおらず、ホモ重合されて熱可塑性のポリマーあるいはTgが約0℃を超えたポリマーを生産するモノマーを包含する。1つの実施態様では、硬い非酸性モノマーは、重合されてTgが約75℃を超えたポリマーを生産するモノマーを包含する。別の実施態様では、硬い非酸性モノマーは、重合されてTgが約90℃を超えたポリマーを生産するモノマーを包含する。硬い非酸性モノマーとしては、ビニル芳香族モノマー、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、アルキル基置換スチレン、ジビニルベンゼン、およびそれらの混合物、並びにポリ不飽和ジビニル化合物があげられる。硬い非酸性モノマーとしては、さらにメタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチルのようなアクリレート、酢酸ビニルおよびそれらの混合物を含む。硬い非酸性モノマーとしては、さらにアクリロニトリル、メチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなアクリルアミド類、この酸の塩(例えばナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩)、ホスフェート官能性モノマー、硫黄含有モノマーおよびそれらの混合物があげられる。
【0022】
1つ以上の実施態様では、他の官能性モノマーは、ポリマーの親水性−疎水性特性のコントロールを支援するモノマーを含んでいる。1つ以上の実施態様では、官能性モノマーは、1つ以上の添加剤とポリマーの相溶を改善することがある。1つ以上の実施態様では、官能性モノマーは、ポリマーの酸性基との水素結合に影響を与えることがある。
【0023】
官能性モノマーの例としては2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、n−メチロールアクリルアミド(n−MA)、n−メチロールメタアクリルアミド(n−MMA)、アクリルアミド、メタアクリルアミドおよび類似物があげられる。
【0024】
ポリマー粒子状物質を合成するために使用された様々なモノマーの相対量は、所望のポリマー特性を達成するために調整されることができる。さらに、特にガラス転移温度(Tg)の場合には、Tgは、硬いモノマーと柔らかいモノマーの相対量の操作によりコントロールできる。1つ以上の実施態様では、ポリマーを合成するのに使用される硬いモノマーの量は、直接ポリマーのTgと関係する。言いかえれば、硬いモノマーの量が増加するとともに、Tgは増加する。
【0025】
本質的に完全に転化された場合に、重合される混合物に加えられたモノマーの量により、以下に記載されられた相対量に近づくことが理解される。
【0026】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の合計重量に基づいて約5から約50重量%、他の実施態様では約10から約40重量%、他の実施態様では約20から約35重量%の共役ジエンモノマーに由来する単位(つまりポリマーのマー単位)を含む。
【0027】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の合計重量に基づいて約1から約30重量%、他の実施態様では約7から約25重量%、他の実施態様では約10から約20重量%の酸モノマーに由来する単位を含む。
【0028】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の合計重量に基づいて約0から約80重量%、他の実施態様では約1から約75重量%、他の実施態様では約30から約70重量%、他の実施態様では約40から約60重量%の、硬い非酸性モノマーに由来した単位を含む。
【0029】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の合計重量に基づいて約0から約10重量%、他の実施態様では約1から約10重量%、他の実施態様では約3から約7重量%の官能性モノマーに由来する単位を含む。特別の実施態様では、アクリロニトリルが官能性モノマーとして使用され、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の合計重量に基づいて少なくとも約1重量%、他の実施態様では少なくとも約2重量%、他の実施態様では少なくとも約2.5重量%、他の実施態様では少なくとも約3重量%のアクリロニトリルに由来する単位を含む。これらあるいは他の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の合計重量に基づいて約7重量%未満、他の実施態様では5重量%未満、他の実施態様では約4重量%未満のアクリロニトリルに由来する単位を含む。
【0030】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、1,3−ブタジエン、スチレン、メタクリル酸および任意にイタコン酸を含むモノマーから合成された共重合体を含む。1つの実施態様では、ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約5から約50重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約0(または1)から約80重量%のスチレンに由来する単位、約1から約20重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約0(または0.1)から約5重量%のイタコン酸に由来する単位までを含む。
【0031】
他の実施態様では、ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約10から約40重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約10から約80重量%のスチレンに由来する単位、約5から約18重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約1から約3重量%のイタコン酸に由来する単位を含む。
【0032】
他の実施態様では、ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約20から約30重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約40から約70重量%のスチレンに由来する単位、約10から約15重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約0(または0.1)から約1.5重量%のイタコン酸に由来する単位までを含む。
【0033】
ある実施態様では、1つ以上の上記の特定の組成物は、さらに約0.5から約10重量%のアクリロニトリルに由来した単位を含み、他の実施態様では約2から約5重量%のアクリロニトリルに由来した単位を含む。
【0034】
ポリマー粒子状物質は、米国特許番号5,166,259および6,425,978に記載されられたもののような従来の乳化重合技術の使用により調製されていることができる。それは参照され本明細書に組込まれる。これらのプロセスは、モノマーの重合を始めるためにフリーラジカル開始剤を使用するものを含んでいる。
【0035】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質は、モノマー、開始剤および水の重合可能な混合物を提供し、モノマーを重合してラテックスを形成する工程を含む方法によって形成される。混合物はさらに当該技術分野において従来から使用される他のオプションの材料と同様に還元剤、界面活性剤、内部架橋剤、連鎖移動剤、消泡剤、金属イオンスカベンジャー、可塑剤、泡薬剤あるいは先のものの2以上、および当該技術分野において従来から使用される他の任意の物質をさらに含むことができる。
【0036】
1つ以上の実施態様では、開始剤はフリーラジカル乳化重合開始剤を含む。開始剤の例としては過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシドおよびジ−tert−ブチルクメンがあげられる。
【0037】
1つの実施態様では、モノマー100重量部に基づいて約0.1から約2重量部の開始剤が使用され、別の実施態様ではモノマーの重量に基づいて約0.5から約1.5重量部の開始剤が使用される。
【0038】
1つ以上の実施態様では、開始剤は、鉄塩、アミン、アスコルビン酸類、アスコビル酸塩のナトリウム塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレートおよびそれらの混合物のような還元剤と共に使用されてもよい。
【0039】
1つの実施態様では、モノマー100重量部に基づいて約0.1から約2重量部の還元剤が使用され、別の実施態様ではモノマーの重量に基づいて約0.5から約1.5重量部の開始剤が使用される。
【0040】
1つ以上の実施態様では、界面活性剤は、ポリマー粒子状物質の乳化重合および形成中に存在することができる。言いかえれば、重合可能な混合物は界面活性剤を含むことができる。この界面活性剤は内部界面活性剤と呼ばれることがある。1つ以上の実施態様では、内部界面活性剤としては、アルキルスルホスクシネートのアルカリ金属塩、硫酸アルキルの塩あるいはオルガノジスルホネートの塩を含んでいる。有用なアルキルスルホスクシネートのアルカリ金属塩の例としては、ナトリウムジヘキシルスルホスクシネート、ナトリウムジオクチルスルホスクシネート、ナトリウムオクタンスルフォナート、アルキル基のフェノールエトキシレート、脂肪族アルコールエトキシレート、アルキル基のポリグルコシド、アルキルリン酸塩およびそれらの混合物があげられる。有用な界面活性剤としては、商品名エーロゾル(登録商標)MA−80(Cytec)、Gemtex(登録商標)80(Finetex)、あるいはMM−80(登録商標)(Uniqema)の下で利用可能なものを含む。
【0041】
別の実施態様では、界面活性剤は、硫酸アルキルの塩およびオルガノジスルホン酸の塩を含んでいる。硫酸アルキルの有用な塩としては、ラウリル硫酸ナトリウムがあげられ、商品名Stepanol WA、Texapon(登録商標)(Cognis)、Polystep(登録商標)B−3(Stepan)、Polystep(登録商標)B−5(Stepan)あるいはRhodapon(登録商標)UB(Rhodia)が利用可能である。オルガノジスルホン酸塩の有用な塩としては、ナトリウムドデシルジフェニルオキシドジスルホネートがあげられ、商品名Dowfax 2Al、およびStepanol(登録商標)AM、Polystep(登録商標)B−7(Stepan)、Rhodapon(登録商標)L−22EP(Rhodia)、Dowfax(登録商標)2Al(ダウ)、Calfax(登録商標)DB−45(パイロット)、Rhodacal(登録商標)DSB(Rhodia)あるいはエーロゾル(登録商標)DPOS−45(Cytec)が利用可能である。他の有用な界面活性剤としてはナトリウムラウレス硫酸塩およびLaureth−3(別名トリエチレングリコールドデシルエーテル)、Laureth−4(別名PEG−4 ラウリルエーテル)、Laureth−5(別名PEG−5 ラウリルエーテル)、Laureth−6(別名PEG−6 ラウリルエーテル)、Laureth−7(別名PEG−7 ラウリルエーテル)、ナトリウムラウリルエーテル硫酸塩、ナトリウムラウレス−12硫酸塩(別名PEG(12)ラウリルエーテル硫酸塩があげられる。他のエーテルアルキル硫酸としては、商品名Polystep(登録商標)B40(Stepan)あるいはGenapol(登録商標)TSMが利用可能である。界面活性剤のさらなる例としては、ナトリウムドデシルベンゼンスルフォナート(SDBS)タイプ界面活性剤、Rhodacal DS−IおよびRhodacalDS−4があげられる。ある実施態様では、界面活性剤の混合物が有利に使用される。例えば、ナトリウムドデシルジフェニルオキシドジスルホネートとラウリル硫酸ナトリウムを、重量比率で約0.5:1から約1.5:1で含む。
【0042】
界面活性剤の例はさら米国特許出願公開2005/215,678Alに記載される。それは参照され本明細書に組込まれる。
【0043】
界面活性剤は、典型的には重合可能な混合物中のモノマーの全重量に基づいて、約0.1から約5重量%、他の実施態様では約0.5から約3重量%、他の実施態様では約1から約2重量%の量で重合可能な混合物内に存在する。
【0044】
1つ以上の実施態様では、重合可能な混合物は内部橋架剤を含むことができる。橋架剤の例としては、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、ジ−ビニルベンゼン、エチレングリコールジ−メタアクリレート、トリメチロールプロパン ジ−アリルエーテルおよびトリメチロールプロパン ジアクリレートおよびトリメチロールプロパン トリアクリレートおよびトリメチロールプロパン トリメタアクリレートがあげられる。
【0045】
内部橋架剤は、重合可能な混合物中のモノマーの全重量に基づいて、約0.4から約2重量%、他の実施態様では約0.5から約1.5重量%、他の実施態様では約0.6から約1重量%の量で重合可能な混合物内に存在する。
【0046】
1つ以上の実施態様では、重合可能な混合物は可塑剤および/または融合助剤を含んでいることができる。重合中の可塑剤および/または融合助剤の存在はポリマー粒子へ有利に可塑剤がより多く取り込まれると信じられている。有用な可塑剤としてはフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、2−ピロリドン、オクチルビフェニルリン酸塩および燐酸トリブトキシエチルがあげられる。融合助剤の例としては、エタノール、イソプロピルアルコールなどのようなアルコール;エチレングリコールのような多価アルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール モノ−2−メチルヘキシルエーテル、テキサノールエステルアルコールおよびジエチレングリコール モノ−2−エチルヘキシルエーテルのようなグリコールエーテルがあげられる。当業者が理解するように、可塑剤と融合助剤は、ラテックス組成物のフィルム形成温度を低下させることができる化合物の例である。当業者には、ポリマーラテックスの安定性に悪影響を及ぼすことのない、ラテックスのフィルム形成温度を低下させる他の化合物を使用することもできることが理解される。1つ以上の実施態様では、少なくとも5℃、他の実施態様では少なくとも10℃、他の実施態様では少なくとも20℃、ラテックスのフィルム形成温度を低下させる化合物が使用できる。INTERNATIONAL WATERBORNE、HIGH SOLIDS、AND POWDER COATINGS SYMPOSIUM、2002年2月、New Orleans、LAで示された、J.W.TaylorらによるAn Applied Approach to Film Formation for Waterborne Industrial Coatingsに記載されているような方法で、ラテックスのフィルム形成温度を決定できる。
【0047】
1つ以上の実施態様では、重合可能な混合物は、重合可能な混合物中のモノマーの全重量に基づいて、約0.1から約10重量%、他の実施態様では約0.5から約5重量%、他の実施態様では約1から約3重量%の可塑剤および/または融合助剤を含むことができる。
【0048】
1つ以上の実施態様では、重合可能な混合物は連鎖移動剤あるいは他の分子量調節剤を含むことができる。これらの薬剤はポリマーのゲル含有量をコントロールするために有利に使用されることができる。連鎖移動剤の例としてはn−ドデシルメルカプタン(n−DDM)、t−ドデシルメルカプタン(t−DDM)、モノチオグリセロール、メルカプトアセテートおよび長鎖アルコールがあげられる。
【0049】
1つ以上の実施態様では、重合可能な混合物中のモノマーの全重量に基づいて、約0.1から約3.0重量%、他の実施態様では約0.1から約2重量%の連鎖移動剤を含むことができる。
【0050】
本発明のポリマーまたはラテックスの調製は、どんな特別の乳化重合技術にも制限されない。従って、単一チャージのバッチ重合プロセスが使用されてもよい。あるいは、典型的にはCSTRを使用する連続システムが使用されてもよい。あるいは、半バッチあるいは連続的供給プロセスを使用しても、あるいは、インクリメンタル供給プロセスが使用されてもよい。重合は温度で実行されることがある約60℃から約90℃、他の実施態様では約65℃から約80℃の温度で行うことができる。1つ以上の実施態様では、重合は約7psiから約15psiの圧力で、および固体分濃度約35重量%から約50重量%で実行されることができる。
【0051】
1つ以上の実施態様では、インクリメンタル供給重合プロセスが使用される。例えば、モノマー、任意の界面活性剤および任意の可塑剤を水溶液重合媒体に添加してシードポリマー粒子が形成される。一旦シードが形成されれば、追加のモノマーおよび界面活性剤が重合媒体に漸増的に加えられることがある。一旦重合が望ましい転化率に達したならば、媒体中の固形分は調節できる。また、反応しないモノマーはシステムから除去される。さらに、重合の後、追加の界面活性剤、並びに安定剤、および他のラテックスに有用な成分を加えることができる。
【0052】
pHは、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、有機アミン、たとえばトリエチルアミン、AMP 95、並びにそれらの混合物のような塩基の添加によって中和されることができる。PH約4.5〜約8.0に、または他の実施態様では約5.5から約7.5にラテックスを中和することは公知であることは、当業者の理解するところである。
【0053】
1つ以上の実施態様では、粘度は60回の毎分回転数でスピンドル#1を使用したブルックフィールド粘度計によって測定された時、約250センチポアズ(cps)未満である。
【0054】
1つ以上の実施態様では、ラテックスはラテックス組成物の全重量に基づいて、約30から約55重量%、他の実施態様では約44から約48重量%の固形分を有する。ある実施態様では、ラテックスの固形分はポリマーの約80から約99重量%、他の実施態様では約85から約98重量%である。
【0055】
1つ以上の実施態様では、ラテックスは明確に低い揮発性有機化合物を含むことにより特徴づけられることがある。
1つ以上の実施態様では、ラテックスは、300ppm未満の遊離スチレン含有量(つまりスチレンモノマー含有量)を有することにより、また他の実施態様では200ppm未満、さらに他の実施態様では180ppm未満を有することにより特徴づけられる。
【0056】
1つ以上の実施態様では、本発明のラテックス組成物は明確に低いセンチメント含有量(sentiment content)によって特徴づけられる。1つ以上の実施態様では、ASTM D−1290によって決定されるセンチメント含有量は、0.1重量%未満であり、他の実施態様では0.01重量%未満、他の実施態様では0.005重量%未満である。
【0057】
ラテックスは以下に記載された任意の床ケア構成要素を更に含むことができ、それらはラテックス組成物の輸送安定性、貯蔵安定性または他の特性に悪影響を与ずに、予備混合することができる。
【0058】
1つ以上の実施態様では、本発明のラテックスは水性の床ケア組成物として有用である。1つ以上の実施態様では、ラテックスは水性の床ケア組成物を形成するために、外部架橋剤および任意の他の成分と組み合わせることができる。
【0059】
1つの実施態様では、外部架橋剤としては多価金属塩あるいは多価金属錯体があげられる。架橋剤の例としては、アジリジン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、ジルコニウム、ニッケル、鉄、カドミウム、ストロンチウム、ビスマス、ベリリウム、コバルト、鉛、リチウム、銅、チタン、およびアンチモン塩または錯体があげられる。1つの実施態様では、多価金属錯体を形成するための配位子としては、炭酸イオン、アセテートイオン、オキザラートイオン、リンゴ酸塩イオン、ヒドロキシアセテートイオン、酒石酸イオン、アクリレートイオン、乳酸イオン、オクテートイオン、蟻酸イオン、サリチル酸イオン、ベンゾエートイオン、グルコン酸イオン、グルタミン酸イオンおよびグリシン、アラニン、アンモニア、モルホリン、エチレンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、並びに無機酸、有機酸、アミノ酸、アミンおよびその他同種のものがあげられる。具体例としては、炭酸アンモニウム亜鉛、カルシウムエチレンジアミン炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム亜鉛、アンモニウムアクリレート亜鉛、アンモニウムリンゴ酸亜鉛塩、アンモニウムリンゴ酸ジルコニウム塩、アンモニウムアミノ酢酸亜鉛塩およびカルシウムアンモニウムアラニンがあげられる。
【0060】
1つ以上の実施態様では、使用された外部架橋剤の量は、ポリマー鎖の内の酸性基のモル当量に基づいて計算されることができる。当業者には理解されるように、架橋剤の目的はポリマー粒子状物質または個々のポリマーを架橋させることである。架橋剤が二官能性である実施態様では、1つの架橋剤が、ラテックス内に存在する2つの酸官能性基ごとに使用される。特定の実施態様では、ポリマー内の酸基の1当量当たり、架橋剤の約0.25から約0.5モルが使用される。
【0061】
1つ以上の実施態様では、ラテックスの形成の後で、床ケア組成物の形成の前に外部架橋剤をの重合媒体に加えることが有利な場合がある。例えば、外部架橋剤はラテックス組成物に加えられ、貯蔵され、輸送されることができる。その後、床ケア組成物が、床ケア組成物を調製するのに使用される公知の追加の成分を加えることにより調製されることができる。
【0062】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は、ワックス、アルカリ可溶性樹脂、ポリウレタン樹脂、可塑剤、シリカゾル、融合助剤、光安定剤、酸化防止剤および外部界面活性剤のような1つ以上の任意の成分を含む。
【0063】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物はワックスを含む。ある実施態様では、ワックスは、床コーティングの滑り特性、耐久性およびブラックヒールマーク抵抗性に影響することがある。1つの実施態様では、ワックスは、天然ワックスあるいは合成ワックス分散水溶液を含んでいる。天然ワックスの例としてはカルナウバろう、パラフィンろうおよびその他同種のものがあげられる。合成ワックスの例としてはポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらの酸化物、エチレン、プロピレンおよび類似物のような不飽和のモノマーまたは、エチレン性不飽和カルボン酸、それらのアルキルエステルおよび類似物からなる群から選択されるモノマーの重合により得られるワックスがあげられる。
【0064】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は水性組成物の不揮発性の構成要素の全重量に基づいて、約0から約80重量%のワックスを、他の実施態様では約1から約30重量%のワックスを、あるいは他の実施態様では約5から約20重量%のワックスを含む。
【0065】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物はアルカリ可溶性樹脂を含んでいる。ある実施態様では、アルカリ可溶性樹脂は、床ケアコーティング組成物のレベリング特性に影響する場合がある。アルカリ可溶性樹脂の例としては、スチレンアクリル酸共重合体樹脂、スチレンマレイン酸共重合体樹脂、ロジンマレイン酸共重合体樹脂、水溶性のアクリル樹脂、水溶性のポリエステル樹脂および水溶性のエポキシ樹脂があげられる。
【0066】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は水性組成物全重量に基づいて、約0から約50重量%のアルカリ可溶性樹脂を、他の実施態様では約1から約20重量%のアルカリ可溶性樹脂を、あるいは他の実施態様では約3から約10重量%のアルカリ可溶性樹脂を含む。
【0067】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は水性のポリウレタンタイプの樹脂を含んでいる。ある実施態様では、ポリウレタン樹脂は、床ケアコーティング組成物の耐久性に影響することがある。水性のポリウレタンタイプの樹脂の例としては、ポリウレタンタイプ樹脂に結合したカルボン酸および/またはカルボン酸塩を含む樹脂があげられる。1つの実施態様では、水性のポリウレタンタイプ樹脂は、カルボン酸基を有するジオール、ジオールおよびジ−イソシアネートを組み合わせて、必要に応じてカルボン酸基を中和し、重合することにより得られる。
【0068】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は水性組成物の全重量に基づいて、約0から約50重量%の水性のポリウレタンタイプ樹脂を、他の実施態様では約1から約80重量%の水性のポリウレタンタイプ樹脂を、他の実施態様では約10から約60重量%の水性のポリウレタンタイプ樹脂を、あるいは他の実施態様では約20から約40重量%の水性のポリウレタンタイプ樹脂を含む。
【0069】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は可塑剤を含んでいる。ある実施態様では、可塑剤は組成物の最低造膜温度を低下させ、組成物が少なくとも7℃の温度で連続的なフィルムを形成するようにする。可塑剤の例としてはフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、2−ピロリドン、オクチルビフェニルリン酸塩および燐酸トリブトキシエチルがあげられる。
【0070】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は水性組成物の全重量に基づいて、約0から約5重量%の可塑剤を含む。他の実施態様では、床ケア組成物は水性組成物の全重量に基づいて、約1から約4重量%の可塑剤を、他の実施態様では約2から約3重量%の可塑剤を含む。
【0071】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は融合助剤を含んでいる。
ある実施態様では、融合助剤は組成物の最低造膜温度を低下させ、少なくとも50℃、他の実施態様中の少なくとも70℃の温度で連続的なフィルムを形成するようにする。融合助剤の例としては、エタノール、イソプロピルアルコールなどのようなアルコールがあげられる;エチレングリコールのような多価アルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルヘキシルエーテル、テキサノールエステルアルコールおよびジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルのようなグリコールエーテルがあげられる。融合助剤はしばしば一時的可塑剤あるいは塗膜形成剤と呼ばれる。
【0072】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は水性組成物の全重量に基づいて、約0から約10重量%の融合助剤を、他の実施態様では約1から約7重量%の融合助剤を、他の実施態様では約3から約5重量%の融合助剤を含む。
【0073】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物はレベリング剤を含んでいる。
レベリング剤の例としてはポリフルオロオキセタン類、非イオン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、シリコーンに基づいた界面活性剤およびフッ素に基づいた界面活性剤があげられる。ポリフルオロオキセタン類に基づいたレベリング剤さらに米国特許6,660,828および7,022,801に記述され、これらは参照され本明細書に組み込まれる。
【0074】
1つの実施態様では、レベリング剤は床ケア組成物内に、水性床ケア組成物の全重量に基づいて、約0から約5重量%、他の実施態様では約0.1から約4.5重量%、他の実施態様では約1から約3.5重量%で存在することができる。
【0075】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は外部界面活性剤を含んでいる。外部界面活性剤はポリマー粒子状物質の重合中に存在しない界面活性剤である。使用されることができ外部界面活性剤の例としては、内部界面活性剤として上記されたもののうちの任意のものが含まれる。
【0076】
1つの実施態様では、外部界面活性剤は床ケア組成物内に、水性床ケア組成物の全重量に基づいて、約0から約5重量%、他の実施態様では約0.1から約4.5重量%、他の実施態様では約0.5から約4重量%で存在することができる。別の表現をすれば、1つの実施態様において、界面活性剤ポリマー100重量部当たり約0.1から約5重量部、他の実施態様では約1から約4重量部、他の実施態様では約1.5から約3重量部で存在する。ここで界面活性剤の重量部はで界面活性剤の活性成分についてのものである。
【0077】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物はさらに保存料、消泡剤、殺菌剤、芳香、染料、光沢剤、酸化防止剤あるいは紫外線吸収剤を含むことができる。
酸化防止剤の例としては、Akron Dispersions製のBostex(登録商標)759、およびチギガイギー社製のIrganox(登録商標)1520があげられる。
【0078】
1つ以上の実施態様では、床ケア組成物は、ラテックス、架橋剤および任意に他の構成要素、並びにそれらの混合物を加えることにより調製されることができる。
追加の順序は特に制限されない。他の実施態様では、構成要素の1つ以上を、ラテックスとあらかじめ混合することができる。これらあるいは他の実施態様では、構成要素の1つ以上は、水のようなキャリヤとあらかじめ混合され、その後床ケア組成物に加えられることができる。
【0079】
1つ以上の実施態様では、水性床ケア組成物は分散物、すなわち固形微粒子が水の内に分散されたものとして特徴付けられる。1つ以上の実施態様では、分散物は水性組成物の全重量に基づいて、約15から約40重量%の不揮発性固形分を、他の実施態様では、約16から約25重量%の不揮発性固形分を有することができる。ある実施態様では、分散物の不揮発性の固形分は約70から約99重量%のポリマーを、他の実施態様では約75から約98重量%のポリマーを、他の実施態様では約80から約85重量%のポリマーを含む。
【0080】
1つ以上の実施態様では、60毎分回転数でスピンドル#1を使用して、ブルックフィールド粘度計によって測定された時、床ケア組成物の粘度は約10センチポアズ(cps)未満である。
【0081】
1つ以上の実施態様では、水性の床ケアコーティング組成物はポリッシング剤として、床、家具および乗り物を含む基体に使用されることができる。1つの実施態様では、コーティングされた床は、織物によるコーティング、ブラシスプレーまたはブラッシングにより水性コーティング組成物を塗布し、コーティングを風乾するかまたは加熱して乾燥することにより得られる。有利には、水性のコーティングは室温で基体に塗布され、風乾される。
【0082】
ある実施態様では、特にコーティングされた床が汚れるか損傷された場合に、ポリッシング剤は、アンモニアあるいはアルカリ性の除去剤を使用して除去し、ポリッシング剤の新たなコーティングで置き換えられることができる。
【0083】
他の実施態様では、特に汚れまたは損傷の程度が床ポリッシング剤の除去および置換を要求するほど広範囲でない場合には、コーティングは研削によって除去され平らにされることができる。この除去されて平らにされる処理は、バフ加工と時々呼ばれる。
【0084】
1つ以上の実施態様では、水性の床ケア組成物は、木製の床張り材料、合成樹脂、コンクリート、大理石および他の石の床で作られた人工の床張り材料をコーティングするのに好適な床ポリッシュ剤組成物として使用されることができる。
【0085】
ある実施態様では、コーティングされた床は有利な水抵抗、耐引っかき性、初期光沢および光沢保持性を示す。1つ以上の実施態様では、コーティングを施した床は黄変を示さない。1つの実施態様では、コーティングを施した床は、病院あるいは他の医療施設に使用されることができ、アルコールの消毒に対するよい抵抗を示す。これらあるいは他の実施態様では、コーティングされた床を調製する方法は、20分未満の塗り直し時間を提供する。本発明の組成物の優れた水抵抗性のため、本発明の方法は従来の床コーティングよりも、より短い塗り直し時間を提供すると考えられている。
【0086】
1つ以上の実施態様では、本発明の組成物は約1から約70マイクロメートル(μm)、他の実施態様では約5から約50μm、他の実施態様では約10から約30μmのコーティング厚さ(すなわち膜厚)を有するコーティングされた床を調製するために使用できる。上記のように、フィルムの厚さは、複数回のコーティングあるいは基体への塗布により厚くできる。
【0087】
1つ以上の実施態様では、基体に本発明の組成物を適用することにより形成されたフィルムコーティングは、明確に有利な光沢によって特徴づけられる。例えば、1つ以上の実施態様では、ASTM D−1455−87(標準ビニルタイル上に1平方フィート当たり2ミリリットルの塗布量で3回塗りをして60度で測定)によって測定されたとき、光沢は65以上、他の実施態様では70以上、他の実施態様では75以上である。
【0088】
他の実施態様では、本発明は透明な木用コーティングを提供する。
1つ以上の実施態様では、木材用コーティング組成物は、ポリマー粒子状物質の水性分散液および任意に他の材料を含む。
【0089】
1つの実施態様では、木材用コーティング組成物で使用されるポリマー粒子状物質は、床ケア組成物について先に記載されたようなTg、ゲル含有量および粒径を有するものとして特徴付けられる。1つ以上の実施態様では、これらのポリマー粒子状物質は、共役ジエンモノマーに由来した単位、酸性モノマーに由来した単位、および硬い、非酸性モノマーおよび/または水酸基官能性モノマーに由来した単位を含むことができる。共役ジエンモノマー、酸性モノマーおよび硬い、非酸性モノマーは上記のとおりであることができる。
【0090】
1つ以上の実施態様では、木材用コーティングで使用されるポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の全重量に基づいて約10から約20%、他の実施態様では約11から約18%の酸官能基(例えばカルボン酸基)を有する単位を含むことにより特徴づけられることができる。酸含有量は、ポリマーを合成するのに使用された酸含有モノマーの重量、あるいはFTIRによって決定できる。
【0091】
ある実施態様では、木材用コーティング剤で使用されたポリマーの酸価は、よりよい汚れ抵抗性および水抵抗性を提供するために調整されることができる。1つ以上の実施態様では、酸価は、ポリマーの1グラム(1g)中に存在するカルボン酸を中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)のミリグラム(mg)で示される。アクリル酸の理論的な酸価は約779であり、メタクリル酸については652である。1例において、メタクリル酸に由来した単位を10重量%含むポリマーの理論的な酸価は、最も近い整数に丸められて65である。1つ以上の実施態様では、本発明のポリマーの酸価は約65から約180である。
【0092】
1つ以上の実施態様では、木材用コーティング剤で使用される水酸基官能性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEMA)、n−メチロールアクリルアミド(n−MA)、n−メチロールメタアクリルアミド(n−MMA)、アクリルアミド、メタアクリルアミド、および類似物があげられる。
【0093】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質はポリマー粒子の全重量に基づいて、約0から約10重量%、他の実施態様では約3から約7重量%の、官能性モノマーに由来した単位を含む。
【0094】
1つ以上の実施態様では、木材用コーティング剤で使用されるポリマー粒子状物質は、ラテックスを形成するための公知の乳化重合技術を使用することにより重合されることができる。1つの実施態様では、上記のようにしてポリマー粒子状物質が調製されていることができる。
【0095】
1つ以上の実施態様では、木材用コーティング組成物はさらにピグメント、着色剤、乾燥剤、分散剤、レベリング剤、光安定剤および充填材、つや消し剤、シリカ、レオロジー改良剤、増粘剤、架橋剤、および木材塗装組成物の分野で既知の他の添加剤を含むことができる。木材コーティング組成物添加剤は、米国特許4,447,567にさらに記載され、それは参照され本明細書に組込まれる。
【0096】
1つ以上の実施態様では、水性木材コーティング組成物は、木材基体、またはハードボード、紙あるいはチップボールのような処理された木材から作られた基体に適用されることができる。1つ以上の実施態様では、木材コーティングは自然乾燥、強制乾燥または高温での乾燥により硬化される。
【0097】
他の実施態様では、本発明は透明な光沢のあるオーバプリントワニスを提供する。1つ以上の実施態様では、オーバプリントワニス組成物は、ポリマー粒子状物質の水性分散物および任意に他の材料を含んでいる。オーバプリントワニス組成物で使用されるポリマー粒子状物質は、床ケア組成物について先に記載されたようなTg、ゲル含有量および粒径を有するものとして特徴付けられる。1つ以上の実施態様では、これらのポリマー粒子状物質は、共役ジエンモノマーに由来した単位、酸性モノマーに由来した単位、および硬い、非酸性モノマーおよび/または水酸基官能性モノマーに由来した単位を含むことができる。 共役ジエンモノマー、酸性モノマーおよび硬い、非酸性モノマーは上記のとおりであることができる。
【0098】
1つ以上の実施態様では、オーバプリントワニスで使用されるポリマー粒子状物質は、ポリマー粒子状物質の全重量に基づいて約10から約20%、他の実施態様では約1から約18%の酸官能基(例えばカルボン酸基)を有する単位を含むことにより特徴づけられることができる。 酸含有量は、ポリマーを合成するのに使用された酸含有モノマーの重量、あるいはFTIRによって決定できる。
【0099】
ある実施態様では、オーバプリントワニスで使用されたポリマーの酸価は、よりよい汚れ抵抗性および水抵抗性を提供するために調整されることができる。 1つ以上の実施態様では、酸価は、ポリマーの1グラム(1g)中に存在するカルボン酸を中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)のミリグラム(mg)で示される。 アクリル酸の理論的な酸価は約779であり、メタクリル酸については652である。 1例において、メタクリル酸に由来した単位を10重量%含むポリマーの理論的な酸価は、最も近い整数に丸められて65である。 1つ以上の実施態様では、本発明のポリマーの酸価は約65から約180である。
【0100】
1つ以上の実施態様では、オーバプリントワニスで使用される水酸基官能性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEMA)、n−メチロールアクリルアミド(n−MA)、n−メチロールメタアクリルアミド(n−MMA)、アクリルアミド、メタアクリルアミド、および類似物があげられる。
【0101】
1つ以上の実施態様では、ポリマー粒子状物質はポリマー粒子の全重量に基づいて、約0から約10重量%、他の実施態様では約3から約7重量%の、官能性モノマーに由来した単位を含む。
【0102】
1つ以上の実施態様では、オーバプリントワニスで使用されるポリマー粒子状物質は、ラテックスを形成するための公知の乳化重合技術を使用することにより重合されることができる。1つの実施態様では、上記のようにしてポリマー粒子状物質が調製されていることができる。
【0103】
1つ以上の実施態様では、オーバプリントワニスコーティング組成物は強制空気乾燥によって硬化されることができる。1つ以上の実施態様では、硬化可能な組成物はさらにポリシロキサンを含むことができる。ポリシロキサンの例は米国特許5,744,429に記載され、それは参照され、本明細書に組込まれる。1つの実施態様では、ポリシロキサンは、硬化可能なオーバプリントワニス組成物の全重量に基づいて、約0.1から約3.0%、他の実施態様では約0.2から約1.0%までの重量で存在することができる。
【0104】
1つ以上の実施態様では、硬化可能なオーバプリントワニス組成物はさらに染料、湿潤剤、およびコーティング組成物の分野で公知の他の添加剤を含むことができる。
【0105】
1つ以上の実施態様では、硬化可能なオーバプリントワニスコーティング組成物は、繊維およびセルロース基体あるいはプラスチック、プラスチックでコーティングされた繊維もしくはセルロース基体、又は他の基体(例えば金属)上にコーティングを形成するために使用されることができる。
【0106】
硬化可能なコーティング組成物は、公知の印刷インキで印刷が施された基体上に適用されることができ、自然乾燥または強制空気乾燥により、印刷物、例えば出版物、ポスター、包装材および類似物のための保護オーバープリントを提供できる。1つ以上の実施態様では、硬化可能なオーバプリントワニスコーティング組成物は、そのようなコーティングの塗布に好適な公知の方法、例えばロール塗装、グラビアコーティング、ドクタブレード、スプレー、ブラッシングにより、好適な基体上に薄いコーティングとして塗布されることができる。
【0107】
本発明の実施を実証するために、以下の例が調製されて試験された。
しかしながら、その例は本発明の範囲を制限するものではない。
本発明は請求の範囲により特定される。
実施例
実験1
【0108】
5つのポリマーラテックスが、表1に示された成分を使用して調製された。インクリメント重合プロセスが公知の技術を使用して行われた。シード粒子状物質が、水性馬体にイタコン酸、スチレン、界面活性剤、キレート剤(エチレンジアミン四酢酸)および任意に可塑剤(ジプロピレングリコールモノブチルエーテル)を加えることにより形成された。これらの成分は混合され、温度が70−80℃にあげられた。その後、開始剤(過硫酸ナトリウム)が加えられ、シード粒子を形成した。残りのモノマーがその後、各チャージ間で30分をおいて、12の画分としてチャージされた。各チャージ中のモノマー比率は、アクリロニトリルが使用された場合、それが最初の2つの画分中で加えられた以外は一貫して同じであった。
【0109】
反応しないモノマーはシステムからストリッピングされた。ラテックスの固形分は約39−41重量%の間に調節され、pHは水酸化アンモニウムの後添加により5−6に調節された。さらに、消泡剤(Drewplus(登録商標)L−198)、殺生物剤(Kathon(登録商標)LX)および外部架橋剤(炭酸アンモニウム亜鉛)が、ラテックスに後添加された。
【0110】
【表1】

【0111】
実験2
先のポリマーラテックス(ポリマー1−5)が、表2に示された成分を混合して5つの別個の床用ワックス組成物に配合された。
【0112】
【表2】

【0113】
先の成分は、ポリマーラテックス以外のすべての成分を一緒にして、10分間混合した。ラテックスが続いて混合され、30分間混合が継続された。混合とブレンドはすべて標準状態で行った。
【0114】
これらの床用ワックス組成物は様々な標準検査によって分析され、商品名ML(登録商標)877(オムノバソリューションズ社製)の下で得られたラテックスに基づいた既知の床用ワックス組成物と比較された。50.14重量%の水、2.92重量%のジエチレングリコールエチルエーテル、2.83重量%の燐酸トリブトキシエチル、0.01重量%のWacker(登録商標)SE−21(Wacker社製)で販売される消泡剤、0.05重量%のPolyFox(登録商標)TM−I(オムノバソリューションズ社製)、0.09重量%のProxel(登録商標)(Zeneca社製)、42.42重量%のラテックス、および1.54重量%のAX−325(35%成分)を含む比較の床用ワックス組成物が調製された。ラテックスは30分間の混合の後に加えられた、AC−325(ワックス乳剤)(オムノバソリューションズ社製)は、ラテックスとの混合の後30分に加えられ、次にAC−325の追加後、30分間継続されて混合された;混合は標準状態で行われた。
【0115】
表3は、床用ワックス組成物について行なわれた様々な試験結果を示す。
表3は、さらに各テストのための標準化された手続きを提供する。
ストレスフィルム形成は、表中に示されたパラメータを除いてASTM D−1455−87によった。
【0116】
【表3】

【0117】
本発明の範囲および精神を逸脱しない、様々な改良および置換は、当業者に明白である。本発明は、本明細書に記載された例示的な実施態様には制限されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水;
共役ジエンモノマー由来の単位、酸モノマー由来の単位、および硬質非酸モノマー由来の単位を含むポリマー粒子状物質;
外部架橋剤;および
任意にレベリング剤、界面活性剤、ポリウレタン、アルカリ可溶性樹脂、融合助剤、可塑剤およびワックスの1つ以上を含む、水性床ケア組成物。
【請求項2】
ポリマー粒子状物質が、約5から約50重量%の共役ジエンモノマー由来の重合単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
共役ジエンモノマーが1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−l,3−ブタジエン、2−エチル−l,3−ブタジエン、2−メチル−l,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエンおよび2,4−ヘキサジエンからなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
ポリマー粒子状物質が約1から約30重量%の酸モノマー由来の重合単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
酸モノマーがα,β−不飽和カルボン酸、ビニルバルサティック酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
ポリマー粒子状物質が約1から約75重量%の硬質非酸モノマー由来の重合単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項7】
硬質非酸モノマーが、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、アルキル基置換スチレン、ジビニルベンゼン、ポリ不飽和ジビニル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
ポリマー粒子状物質が約1から約10重量%の官能性モノマー由来の重合単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
官能性モノマーが2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、n−メチロールアクリルアミド(n−MA)、n−メチロールメタアクリルアミド(n−MMA)、アクリルアミド、およびメタアクリルアミドからなる群から選択される、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約5から約50重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約1から約80重量%のスチレンに由来する単位、約1から約20重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約0.1から約5重量%のイタコン酸に由来する単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
ポリマー粒子状物質がさらにアクリロニトリルに由来する単位を約0.1から約10重量%で含む、請求項10記載の組成物。
【請求項12】
ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約10から約40重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約10から約80重量%のスチレンに由来する単位、約5から約18重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約1から約3重量%のイタコン酸に由来する単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項13】
ポリマー粒子状物質がさらにアクリロニトリルに由来する単位を約0.1から約10重量%で含む、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約20から約30重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約40から約70重量%のスチレンに由来する単位、約10から約15重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約0から約1.5重量%のイタコン酸に由来する単位を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項15】
ポリマー粒子状物質がさらにアクリロニトリルに由来する単位を約0.1から約10重量%で含む、請求項14記載の組成物。
【請求項16】
ポリマー粒子状物質が水性組成物内に分散され、水性組成物の重量に基づいて、粒子状物質の量が約30から約55重量%である、請求項1記載の組成物。
【請求項17】
DSC測定により、水性組成物の乾燥試料またはフィルムに基づいて決定されたポリマー粒子状物質のTgが約10℃から約100℃の範囲である、請求項1記載の組成物。
【請求項18】
外部架橋剤が炭酸アンモニウム亜鉛、カルシウムエチレンジアミン炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム亜鉛、アンモニウムアクリレート亜鉛、アンモニウムリンゴ酸亜鉛塩、アンモニウムリンゴ酸ジルコニウム塩、アンモニウムアミノ酢酸亜鉛塩およびカルシウムアンモニウムアラニンからなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項19】
水性組成物は水性組成物の全重量に基づいて約0.1から約5重量%ののレベリング剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項20】
レベリング剤がポリフルオロオキセタンを含む、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
水性組成物が水性組成物の全重量に基づいて約1から約10重量%の融合助剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項22】
融合助剤がエタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール モノ−2−メチルヘキシルエーテル、テキサノールエステルアルコールおよびジエチレングリコール モノ−2−エチルヘキシルエーテルからなる群から選択される、請求項21記載の組成物。
【請求項23】
水性組成物が水性組成物の全重量に基づいて約0.1から約5重量%の可塑剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項24】
可塑剤がフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、2−ピロリドン、オクチルビフェニルリン酸塩および燐酸トリブトキシエチルからなる群から選択される、請求項23記載の組成物。
【請求項25】
水性組成物が水性組成物の全重量に基づいて約0.1から約5重量%の界面活性剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項26】
界面活性剤がアルキルスルホスクシネートのアルカリ金属塩、硫酸アルキルの塩およびオルガノジスルホネートの塩からなる群から選択される、請求項25記載の組成物。
【請求項27】
界面活性剤が、ナトリウムジヘキシルスルホスクシネート、ナトリウムジオクチルスルホスクシネート、ナトリウムオクタンスルフォナート、アルキルフェノールエトキシレート、脂肪族アルコールエトキシレート、アルキルポリグルコシド、アルキルリン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムドデシルジフェニルオキシドジスルホネート、ナトリウムラウレス硫酸塩、トリエチレングリコールドデシルエーテル、PEG−4 ラウリルエーテル、PEG−5 ラウリルエーテル、PEG−6 ラウリルエーテル)、PEG−7 ラウリルエーテル、ナトリウムラウリルエーテル硫酸塩、PEG(12)ラウリルエーテル硫酸塩、およびPEG(30)ラウリルエーテル硫酸塩からなる群から選択される、請求項25記載の組成物。
【請求項28】
水性組成物が水性組成物の全重量に基づいて約1から約80重量%のワックスを含む、請求項1記載の組成物。
【請求項29】
ワックスがカルナウバろう、パラフィンろう、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン、ポリプロピレンオキサイド、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステルの重合により得られるワックスからなる群から選択される、請求項28記載の組成物。
【請求項30】
水性組成物が、スチレンアクリル酸共重合体樹脂、スチレンマレイン酸共重合体樹脂、ロジンマレイン酸共重合体樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリエステル樹脂および水溶性エポキシ樹脂からなる群から選択される、アルカリ可溶性樹脂をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項31】
水性組成物がさらに水可溶性ポリウレタン樹脂を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項32】
基体;および
基体の表面上のコーティングを含むコーティングされた床であって、
該コーティングが共役ジエンモノマー由来の単位、酸モノマー由来の単位、および硬質非酸モノマー由来の単位を含む架橋されたポリマーを含む、床。
【請求項33】
基体が木製の床材、合成樹脂で作られた人工の床材、コンクリート、大理石および他の石床から選択される、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項34】
ポリマーが、約5から約50重量%の共役ジエンモノマー由来の重合単位を含む、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項35】
共役ジエンモノマーが1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−l,3−ブタジエン、2−エチル−l,3−ブタジエン、2−メチル−l,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエンおよび2,4−ヘキサジエンからなる群から選択される、請求項34記載のコーティングされた床。
【請求項36】
ポリマーが約1から約30重量%の酸モノマー由来の重合単位を含む、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項37】
酸モノマーがα,β−不飽和カルボン酸、ビニルバルサティック酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項36記載のコーティングされた床。
【請求項38】
ポリマーが約0から約80重量%の硬質非酸モノマー由来の重合単位を含む、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項39】
硬質非酸モノマーが、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、アルキル基置換スチレン、ジビニルベンゼン、ポリ不飽和ジビニル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項40】
ポリマーが約1から約10重量%の官能性モノマー由来の重合単位を含む、請求項32記載の組成物。
【請求項41】
官能性モノマーが2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、n−メチロールアクリルアミド(n−MA)、n−メチロールメタアクリルアミド(n−MMA)、アクリルアミド、およびメタアクリルアミドからなる群から選択される、請求項40記載の組成物。
【請求項42】
コーティングが約1から約70ミクロンの厚さを有する、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項43】
コーティングが約5から約50ミクロンの厚さを有する、請求項32記載のコーティングされた床。
【請求項44】
コーティングされた床を調製する方法であって、
水;
共役ジエンモノマー由来の単位、酸モノマー由来の単位、および硬質非酸モノマー由来の単位を含むポリマー粒子状物質;
外部架橋剤;および
任意にレベリング剤、界面活性剤、ポリウレタン、アルカリ可溶性樹脂、融合助剤、可塑剤およびワックスの1つ以上を含む、水性床ケア組成物を床に適用すること;および
該組成物を乾燥させて床の上にフィルムを形成することを含む方法。
【請求項45】
基体が木製の床材、合成樹脂で作られた人工の床材、コンクリート、大理石および他の石床から選択される、請求項44記載の方法。
【請求項46】
ポリマー粒子状物質が、約5から約50重量%の共役ジエンモノマー由来の重合単位を含む、請求項44記載の方法。
【請求項47】
共役ジエンモノマーが1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−l,3−ブタジエン、2−エチル−l,3−ブタジエン、2−メチル−l,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエンおよび2,4−ヘキサジエンからなる群から選択される、請求項44記載の方法。
【請求項48】
ポリマー粒子状物質が約1から約30重量%の酸モノマー由来の重合単位を含む、請求項44記載の方法。
【請求項49】
酸モノマーがα,β−不飽和カルボン酸、ビニルバルサティック酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項44記載の方法。
【請求項50】
ポリマー粒子状物質が約1から約80重量%の硬質非酸モノマー由来の重合単位を含む、請求項44記載の方法。
【請求項51】
硬質非酸モノマーが、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、アルキル基置換スチレン、ジビニルベンゼン、ポリ不飽和ジビニル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項44記載の方法。
【請求項52】
ポリマー粒子状物質が約1から約10重量%の官能性モノマー由来の重合単位を含む、請求項44記載の方法。
【請求項53】
官能性モノマーが2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、n−メチロールアクリルアミド(n−MA)、n−メチロールメタアクリルアミド(n−MMA)、アクリルアミド、およびメタアクリルアミドからなる群から選択される、請求項52記載の方法。
【請求項54】
ポリマー粒子状物質は粒子の全重量に基づいて、約5から約50重量%の1,3−ブタジエンに由来する単位、約1から約80重量%のスチレンに由来する単位、約1から約20重量%のメタクリル酸に由来する単位、および約0.1から約5重量%のイタコン酸に由来する単位を含む、請求項44記載の方法。
【請求項55】
ポリマー粒子状物質がさらにアクリロニトリルに由来する単位を約0.1から約10重量%で含む、請求項54記載の方法。
【請求項56】
床ケア組成物が外部架橋剤を含む、請求項44記載の方法。
【請求項57】
水;
ポリマー粒子状物質であって、共役ジエンモノマー由来の単位、硬質非酸モノマー由来の単位、およびポリマー粒子状物質の全体の重量に基づいて約5から約20重量%の酸モノマー由来の単位を含み、該粒子状物質が実質的に組成的に均一であるポリマー粒子状物質、を含むラテックス組成物。

【公表番号】特表2009−543935(P2009−543935A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520805(P2009−520805)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/016188
【国際公開番号】WO2008/011020
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(503417590)オムノバ ソリューソンズ インコーポレーティッド (10)
【Fターム(参考)】