説明

泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物

【課題】本発明の主な目的は、泌尿系感染の予防に使用される組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明は、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターを活性成分として含有する泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物に関する。この組成物は、主にマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターを利用して、ライニング粘膜のマトリックスタンパクの分解と炎症反応の拡散を阻害することにより、膀胱と泌尿管内を覆うライニンググリコサミノグリカンの完全性を保護し、正常な防御機能を発揮させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泌尿系感染(USI)の予防又は治療に使用される組成物に関するものであり、特に、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター(matrix metalloproteinase inhibitor)を活性成分とする泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
泌尿系感染、特に尿路感染は、尿路中に微生物が存在することとして定義されるが、この微生物の存在は、尿路の検査過程における汚染により発生したものでは無いことは言うまでもない。これら微生物は、尿路又はその近隣の組織を冒す恐れがある。この種の感染は、尿液中の細菌増殖に留まる場合もあり、この場合は通常として症状が見られないが、しかし、微生物の侵入により発生する炎症反応に関連した多くの症状をもたらすこともあり、無症状菌尿症から菌血症又は敗血症状の腎盂腎炎まで幅広い可能性が存在する。
【0003】
泌尿系感染の微生物学の病原は、通常、ホストの腸菌落(bowel flora)に起源する。ほとんどの微生物が泌尿系感染に係わるものであるが、ある特異的な条件が若干の微生物を感染病原として優勢づける場合がある。非複雑性泌尿系感染に最も多く見られる病原菌としては大腸菌が挙げられ、地域感染(community-acquired infections)の約85%が大腸菌によりひきおこされている。尿路感染のその他の微生物病原としては、例えば、スタヒロコッカス・サプロフイテイカス(Staphylococcus saprophyticus)、プロテウス菌(Proteus sp.)、クレブシェラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumonia)、シュードモナス・エルジノーサ(緑濃菌)(Pseudomonas aeruginosa)、エンテロコッカス菌(Enterococcus sp.)、スタヒロコッカス・エピデルミデイス(表皮ブドウ球菌)(Staphylococcus epidermidis)などが挙げられる。
【0004】
通常、尿路における微生物の侵入ルートとしては三つあるが、上行性感染(ascending infection)が絶対的多数を占め、少数が血行性の下行性感染(descending infection)であり、リンパルートによる感染は非常に稀である。正常な環境下では、尿液は微生物を抑制し殺菌力を備えている。これら環境要素としては、低いpH値、非常に高い浸透圧、高濃度のウレア、高い有機酸濃度、更に、男性では前立腺分泌が関連するなどが含まれる。
【0005】
感染の進展を決定する要因としては、下記の三つの要素が挙げられる。
(1)接種菌量(inoculum size)と尿路における細菌の滞留時間;
(2) 微生物が症状を引起こす菌力(ビルレンス);
(3) ホスト自己防衛メカニズムの受容能力。
【0006】
尿路の表皮細胞に細菌が接着する能力は、症状を引起こす重要な決定要素であり、尿路感染の細菌集落の定着につながり、腎盂腎炎(pyelonephritis)を引き起こす。グラム陰性細菌における粘着のメカニズム、特に、大腸菌(E. coli)の場合は、表皮細胞にある特定の糖脂質(glycolipid)に接着する菌線毛(bacterial fimbriaes)に関する。最も多く見られる菌線毛としては、マンノース感受性線毛(mannose sensitive fimbriae, MS線毛)の第一型線毛(type 1 fimbriae)が挙げられる。第一型線毛は、尿液中に存在する微量なグリコプロテインに含まれるマンノース残基(例えば、Henle ループのアセンデイング リンブと遠位小管で生産され尿液に分泌されるTamm-Horsfall グリコプロテインに含まれるマンノース残基など)、或いはグリコサミノグリカン(glycosaminoglycan, GAG)内のマンノース残基(例えば、膀胱と尿路の表皮細胞を被う粘液(ライニング))、或いは表皮細胞の特異性糖脂質内のマンノース残基などと結合する。その他の線毛としては、例えば、P線毛又はF線毛は、すべてがマンノース抵抗性線毛(mannose resistant fimbirae, MR fimbirae)であり、尿道の表皮細胞上にある特異性糖脂質受容体とたやすく緊密に結合し、更に再発性泌尿系感染と腎盂腎炎に係わる(Mandal p, Kapil A, Goswami k, Das B, Dwivedi SN. Uropathogenic E. coli causing Urinary Tract Infection. Indian J. Med Res. 2001 Dec; 114: 207-11を参照)。その他の症状を引き起こす菌力(ビルレンス)要素としては、細菌が生産する溶血素(hemolysin)とエアロバクチン(aerobactin)が挙げられる。溶血素は、細菌が生産する細胞毒性タンパクの一種であり、低濃度で炎症伝達因子を放出し、高濃度で多くの細胞を溶解する。これらの細胞には、赤血球、多形核好中球(PMNs)と単球が含まれる。
【0007】
通常、正常な尿路としては、病原菌が集落形成し、感染能力を有するのに抵抗性を示すはずであり、泌尿系感染はホストの防御メカニズムに問題が生じたことを示す。このホストの自然防御メカニズムに影響を与える泌尿系の異常としては幾つか知られているが、その中で、最も重要なものとして尿路阻害(obstruction)が挙げられる。
【0008】
正常の排尿は、細菌が膀胱から排出することを手助けるが、尿路の阻害は正常な排尿を抑制し、その結果、常に残尿感(incomplete empting)を与える。これの起因は前立腺肥大、結石、腫瘍、尿道狭窄(urethral strictures)、アンチコリン剤の使用、卒中、又はこれらに係わる神経作用の障害、糖尿病或いは脊髄損傷やその他の神経障害(neuropathy)などが含まれる。その他の危険因子としては、尿液逆流(urinary reflux)、導尿管挿入(urinary catheterization)、医療器材による刺激、妊娠、殺精子剤の使用や避妊ペッサリ-(diaphragm)の使用などが挙げられる。女性の尿道が比較的短く、且つ肛門に近いことも、病原菌が集落を形成しやすくし、尿道感染の原因となる。
【0009】
泌尿系感染の治療を要する場合、通常、抗生物質が使用される。抗生物質は、感受性を有する病原体内の特定の生合成や代謝経路を阻害し、病原体がその生存に必要とする代謝物質を与えないことにより殺菌(例えば、殺菌剤)又は成育を阻害(例えば、静菌剤)する。
【0010】
抗生物質を頻繁に、且つ、重複して使用する場合、微生物に耐薬性が必然として生じる。研究によると、大腸菌の感受性に対する抗生物質の効果は、抗生物質がすでに使用された過去の時間に反比例する。異なる抗生物質において、その感受性に各抗生物質の異なる使用頻度を反映する微細な違いが存在しても、その微細な違いは、抗生物質の歴史的使用時間により生じる細菌の耐薬性の趨勢は変らないものである。
【0011】
マトリックスメタロプロテイナーゼ(matrix metalloproteinases,MMPs)は、亜鉛依存性又はカルシウム依存性のエンドペプチダーゼ(endopeptidase)系に属し、これらには、マトリリシン(matrilysin)、ストロメリシン(stromelysins)、ゼラチナーゼ(gelatinases)、間質性と好中球性コラゲナーゼ(interstitial and neutrsphil collagenases)、コラゲナーゼ-3(collagenases-3,MMP-13)と膜系マトリックスメタロプロテイナーゼ(membrane-type MMPs)が含まれ、生理的と病理的代謝の際に、細胞外マトリックスの異なる成分を分解する(Tan, Y., Rouse, J., Zhang, A., Cariati, S., Cohen, P., Comb, M.J. FGF and stress regulate CREB and ATF-1 via a pathway involving p38 MAP kinase and MAPKAP kinase-2 EMBOJ. 1996; 15: 4629-4642を参照)。その内、ゼラチナーゼ系マトリックスMMPs、MMP-2とMMP-9は、基底膜のIV型コラーゲンを分解する能力を有し、これにより多くの細胞で遊走(migration)と侵入(invasion)の際のキーエンザイム(key enzymes)と見なされている。上記の細胞としては、マクロファージ(macro-phage)、T細胞(T cell)と若干の腫瘍細胞(tumor cell)が含まれる(Beyaert, R., Cuenda, A., Vanden, B.W., Plaisance, S., Lee, J.C., Haegeman, G., Cohen, P., Fiers, W. The p38/RK mitogen-activated protein kinase pathway regulates interleukin-6 synthesis in response to tumor necrosis factor. EMBO J. 1996; 15: 1914-1923 ; Suttles, J., Milhorn, D.M., Miller, R.W., Poe, J. C., Wahl, L. M., Stout, R. D. CD40 signaling of monocyte inflammatory cytokine synthesis through an ERK1/2-dependent pathway. A target of interleukin (IL)-4 and IL-10 anti-inflammatory action.J.Biol. Chem. 1999; 274: 5835-5842を参照)。最近の研究によると、in vitro実験において、MMP-9とMMP-2のマトリックスメタロプロテイナーゼの分泌は、基底膜を介してT細胞の遊走を助けることが明らかにされている(Leppert, D., Waubant, E., Galardy, R., Bunnett, N. W., Hauser, S. L. T cell gelatinases mediate basement membrane transmigration in vitro. J. Immunol. 1995; 154: 4379-4389を参照)。
【0012】
マトリックスメタロプロテイナーゼは、乳癌、卵巣癌、大腸・直腸癌と肺癌など多くの癌と関わりがあることが知られている。マトリックスメタロプロテイナーゼの阻害剤も、癌の転移と血管の新生に対して抑制効果を有することが証明されており、合成マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤が癌の予防と治療剤として応用する研究も現在非常に盛んに行われている。今日、すでに知られているマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター化合物としては、例えば、マリマスタット(BB-2516)、COL-3、BAY 12-9566とKB-R7785が挙げられる。マリマスタット(BB-2516)は、腫瘍学上、臨床試験に一番最初に使用された経口性マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターである。毒性のない経口性マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターは、他の癌の治療法に合わせて長期使用される必要があるため、その研究開発は非常に重視されている。しかし、このマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターは泌尿系感染に係わる病症に利用した例は、見たことはない。
【特許文献1】JP2005-008539
【特許文献2】JP2003342179
【特許文献3】KR2003075396
【非特許文献1】Mandal p, Kapil A, Goswami k , Das B, Dwivedi SN. Uropathogenic E. coli causing Urinary Tract Infection. Indian J Med Res. 2001 Dec; 114: 207-11
【非特許文献2】Tan, Y., Rouse, J., Zhang, A., Cariati, S., Cohen, P., Comb, M. J. FGF and stress regulate CREB and ATF-1 via a pathway involving p38 MAP kinase and MAPKAP kinase-2. EMBO J. 1996; 15: 4629-4642
【非特許文献3】Beyaert, R., Cuenda, A., Vanden, B. W., Plaisance, S., Lee, J. C., Haegeman, G., Cohen, P., Fiers, W. The p38/RK mitogen-activated protein kinase pathway regulates interleukin-6 synthesis in response to tumour necrosis factor. EMBO J. 1996; 15: 1914-1923
【非特許文献4】Suttles, J., Milhorn, D. M., Miller, R. W., Poe, J. C., Wahl, L. M., Stout, R. D. CD40 signaling of monocyte inflammatory cytokine synthesis through an ERK1/2-dependent pathway. A target of interleukin (IL)-4 and IL-10 anti-inflammatory action. J. Biol. Chem. 1999; 274: 5835-5842
【非特許文献5】Leppert, D., Waubant, E., Galardy, R., Bunnett, N. W., Hauser, S. L. T cell gelatinases mediate basement membrane transmigration in vitro. J. Immunol. 1995; 154: 4379-4389
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の主な目的は、泌尿系感染の予防に使用される組成物を提供することにある。
【0014】
本発明の別な目的は、再発性泌尿系感染の予防に使用される組成物を提供することにある。
【0015】
本発明の又一つの目的は、泌尿系感染の治療に使用される組成物を提供することにある。
【0016】
本発明の更に一つの目的は、泌尿系感染の予防又は治療に使用され、且つ、微生物が耐薬性を生じない組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的又はその他の目的を達成するため、本発明は、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターを活性成分として含有し、泌尿系感染の予防又は治療に用いる組成物を提供する。該組成物としては、主にマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターを利用し、ライニング粘液の分解と炎症反応の拡散を阻害し、これにより膀胱と泌尿管を覆うライニング粘液のグリコサミノグルカンの完全性を保護し、その正常な防御機能を発揮させる。
【0018】
第二の具体例において、本発明の組成物は、マトリックスプロテイナーゼインヒビターと、マクロファージ機能変調剤を含み、これら二成分の相乗作用により、抗感染と抗炎症効果を生じ得るものである。この組成物におけるマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターとマクロファージ機能変調剤との配合比率は、重量当たり、10:1〜1:5の範囲内であり、より好ましくは3:1〜1:2の範囲内である。
【0019】
第三の具体例において、本発明の組成物は、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターと、マクロファージ機能変調剤と、微生物病原体隔離剤と尿液pH安定剤との四つの成分を含み、これら成分の相乗作用により、先に、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターによりライニングマトリックスタンパクの分解を阻害し、これにより活性細胞の遊走を抑制し、炎症反応の拡散を抑え、膀胱と泌尿管を覆うライニング粘液のグリコサミノグルカンの完全性を保護し、同時に、マクロファージ機能変調剤により免疫機能を調整し、その食菌作用の機能を増強し、炎症物質の分泌を抑制する。一方、微生物病原体隔離剤により病原体を隔離し、尿液からの病原体の排泄を高め、更に尿液pH安定剤により尿液を弱酸性に保ち、病原体の増殖を低減する。上記四成分の相乗作用によりホストの膀胱、泌尿路の防御系統が強化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明において、泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物は、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター(MMP インヒビター)を活性成分として含有するものである。
【0021】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター、例えば、アスチルビン(astilbin)は、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP-2とMMP-9)の活性を阻害する。そこで、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターは、マトリックスメタロプロテイナーゼの活性を抑えることにより、ライニングマトリックス蛋白質の分解を防止することにより、細胞の遊走を抑え(Yu Cai et al., J pharm Pharmacol. 2003 May; 55(5):691-696を参照)、泌尿系の炎症反応の拡散をコントロール(抑制)する。又、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターは、これらの特異性によりリンパ球の遊走機能を抑制し、遅延型過敏症反応(delayed-type hypersensitivity reaction)をも抑制することができる。
【0022】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターは、炎症反応の拡散をコントロール(抑制)することにより、膀胱と尿路管を覆うライニング粘液のグリコサミノグルカンの完全性を保護し、その正常な防御機能を発揮させることができる。
【0023】
構造蛋白質(例えば、粘液のグリコサミノグルカン)の完全性は、泌尿路と膀胱の防御機能に重大な影響をもたらすものである。活性細胞(例えば、マクロファージ、病原体、癌細胞など)が構造蛋白質により構成されたマトリックス組織内に遊走又は侵入した場合、該活性細胞がマトリックスメタロプロテイナーゼを生産又はその生産を誘発し、細胞膜間のマトリックス蛋白質の構造を分解する。
【0024】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターは、これら酵素の抑制により、炎症の拡散をコントロールすることができる。
【0025】
最近の研究報告によると、カルシニューリン(calcineurin)を遮断することで、マクロファージ細胞に大きな影響を与えることが明らかにされている(Conboy IM et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1999を参照)。更に、クロロゲン酸(chlorogenic acid)抽出物が、カルシニューリン酵素を活性化し、マクロファージの機能を生体内、生体外で共に増強させることが示されている(Wu HZ et al, Acta Pharmacol Sin 2004 Dec; 25(12):1685-1689)。そこで、マクロファージ機能変調剤を使用することは、カルシニューリン酵素の活性化にも繋がり、免疫作用を調整することにより、マクロファージ細胞の食菌作用を増強し、ホスト体内の防御機能を促進する。
【0026】
本発明に用いられるマクロファージ機能変調剤の具体例としては、例えば、スイカズラ(Lonicera japonica Thunb.)、トウチュウカソウ(Cordeceps sinensis)、トウクララ(Sophorae Radix)、グミ(Hippophae rhamnoides)、キンギンカ(Flos Lonicerae)、ハクトウオウ(Pulsatillae Radix)、茶葉抽出物(extract of the dried leaf of Camellia sinensis(L.)C. Kuntze)、マンネンタケ(Ganoderma lucidum)、アマチャヅル(Gynostemma pentaphyllum)、チョウセンアザミ(Cynara Scolymus L.)、タイム(Thyme)、ゴミシ(Fructus schisandrae)、ウツボグサ(Prunellae spica)、トウキ(Lophatheri spica)、トウオウレン(Coptis chinensis Franchet)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale F. Weber ex Wiggers)、バシケン(Portulacae Herba)、サンシシ(Gardeniae Fructus)、サンズコン(Sophora subprostrata Radix)、ドクダミ(Houttuynia cordata Thumb.)、レンギョラ(Forsythia suspense(Thum)Vahl)、サンキライ(Sumilax glabra)、又はオウレン(Coptis groenlandica Salisb)の抽出物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
本発明の第三の具体例において、本発明の組成物は、マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターとマクロファージ機能変調剤、微生物病原体の隔離剤と尿液pH安定剤との四つの成分を含み、これらの相乗作用によりホストの防御機能を強化する。
【0028】
本発明の組成物中の病原体の隔離剤は、細菌の線毛上に付着し(例えば、マンノース感受性繊毛、又はマンノース非感受性(耐性)線毛)、又は病原体のその他の接着構造に結合するために、細菌が泌尿路上に接着することを抑える。この病原体の隔離剤の成分としては、例えば、エラギタンニン(ellagitannins)、プロアントシアニジン(proanthocyanidins)又はその他のポリフェノール類(polyphenolics)が含まれる。
【0029】
クランベリーは、プロアントシアニジンを含み、細菌尿(bacteriuria)と膿尿(pyuria)の発生を低下させ、泌尿系の発病性のP型線毛大腸菌の付着を抑制することが証明されている。ポリフェノール類、例えば、エラギタンニンは、有用な抗菌剤として用いられている(Puupponen-Pimia R, Nohynek L, Alakomi HL, Oksman-Caldentey KM. Bioactive berry compounds-novel tools against human pathogens. Appl Microbiol Biotechnol. 2005.67:8-18を参照)。
【0030】
本発明に用いられる病原体の隔離剤の具体例としては、クランベリー、クラウドベリー、ラズベリー、イチゴ、ビルベリー、グミ(Hippophae rhamnoides)、ブドウ(Vitis vinifera L.)、ローゼル(Hibiscus sabdariffa L.)及びブドウ種子等の抽出物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
尿液路内の耐菌性は、尿液のpHに大きく左右されるので、本発明の組成物に尿液pH安定剤を含有させる。本発明に用いられる尿液のpH安定剤としては、グリコール酸、没食子酸、エラグ酸、バニリン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸とビタミンCからなる群より選ばれる。この中、より好ましくはビタミンCが尿液のpH安定剤として使用される。本発明の組成物の調製において、低剤量のビタミンCを使用して尿液のpHを安定させ、尿液を弱酸性に保ち、尿路内の自然耐菌効果を最高にするが、胃や膀胱には何んら刺激を与えない。
【0032】
本発明の組成物は、四種類の相乗機能を介してホストの防御系を強化する。これらは下記の相乗作用を含む。
(1)マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターを介して、活性細胞の遊走を抑え、炎症反応の拡散をコントロール(抑制)すると同時に、ライニング粘液のマトリックスタンパク質の分解を抑制し、これにより膀胱、尿路内を覆うライニング粘液のグリコサミノグルカンの完全性を維持する。
(2)マクロファージ機能変調剤を介して免疫機能をコントロールし、食菌作用を増強し、発熱物質の分泌を抑制する。
(3)微生物病原体の隔離剤を介して病原体を隔離し、病原体の排除を増強する。
(4)尿液のpH安定剤を介して、尿液を弱酸性に安定させ、病原体の増殖を軽減する。
【0033】
本発明の組成物は、病原体内の代謝阻害メカニズムに直接介入して、その抗感染機能を顕わすものではないので、微生物が抗薬性を生じることを避けられ、少なくとも大幅に抗薬性を低減することが可能となる。更に、本発明の組成物は、抗炎症効果をも生じるが、このような効果は抗生物質により達成されるものではなく、これ故、本発明の組成物は、経常性の再発性泌尿系感染の予防と治療に、抗生物質による療法の佐薬として用いられ、又、第一線の抗生物質療法の立て替え方法として使用される。
【0034】
本発明の組成物は、尿道炎(urethritis)、膀胱炎(cystitis)、
前立腺炎(prostatitis)、副睾丸炎(epididymitis)腎于腎炎(pyelonephritis)、無症候細菌尿(asymptomatic bacteriuria)、症候性泌尿系感染(symptomatic urinary system infection)、細菌尿(bacteriuria)、血尿(hematuria)、肉眼的血尿(hemuresis)、膿尿(pyuria)と尿性敗血症(urosepsis)など(しかし、これらに限定されない)の泌尿系感染に利用される。通常、泌尿系感染をもたらす病原体としては、大腸菌(E. coli)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、クレブシェラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、クラミジア(Chlamydia)、マイコプラズマ(Mycoplasm)、スタヒロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、プロテウス菌(Proteus sp.)、エンテロコッカス菌(Enterococcus sp.)と表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)などからなる微生物より選ばれる一種又は一種以上の病原菌が挙げられ、特に、大腸菌は泌尿系感染の主な病原体である。
【0035】
本発明の組成物は、周知の方法により適当な医薬製剤に製造される。例えば、本発明の組成物を生理食塩水に溶解したり、或いは医薬上許容される担体を用いたり、例えば、生理的濃度を有する毒性のない塩や化合物の溶液、5%のブドウ糖水溶液、或いは殺菌水などを用いて適当な薬剤に製剤される。上記の医薬製剤は、更に適当な緩衝液と共に無菌のアンプル中で凍結乾燥し、粉末状態で保存され、使用する際に、無菌水を加えて注射用として用いることもできる。上記の溶剤としては、主に水性や非水性溶剤が使用される。
【0036】
本発明の組成物を含む医薬製剤は、更に、例えば、担体、賦形剤、希釈剤、滑沢剤、保湿剤、乳化剤、懸濁剤、保存剤、甘味剤、香料、タンパク質又は核酸或いはその他の分解しやすい物質を低減するために用いられる物質、吸収を促進するために用いられる物質(例えば、界面活性剤)などのその他の成分を含有することができる。これらの成分の具体例としては、例えば、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、硅酸カルシウム、ミクロクリスタルセルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、ゼラチン、シラップ、メチルセルロース、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウム、ステアリン酸塩、水、鉱物性油脂とその他の適当な物質が挙げれらる。上記の添加物は、pH値、浸透圧、粘度、清澄度、色沢、無菌性、安定性、溶解度或いは配合剤の臭味を調整するため、或いは薬物の放出と吸収、固形カプセル又は軟カプセルとして密封又は錠剤として加圧製錠する場合、迅速、又は持久的に、或いは遅効性として活性成分を放出するための調整や保持に使用される。
【0037】
上記の医薬製剤は周知の方法により投与される、例えば、経口、静脈内、皮下、腫瘍内、筋肉内、経皮、脊髄内、膀胱内、尿道内、子宮内、バギナ内などを経由して体内に投与される。薬剤の形態としては、非胃腸用薬剤を含む、単剤型、複剤型、又は持続性点滴や周期性点滴用の薬剤型などが挙げられ、経口液、経口粉剤又は経口錠剤、浣腸剤、坐剤、移植錠、貼布剤、クリーム剤又は軟膏剤なども利用される。
【0038】
本発明の組成物を含有する医薬製剤は、脊椎動物用の有効量の服用量を含むものである。この特定した服用量は、病患者の体重や体表面積又は体積により計算される。この服用量は、同時に薬剤の投与経路により計算される。このような計算は周知の方法により合理的に計算され、至当な治療剤量を進んで計算し決定することは、当業者にとっては必須なことである。この組成物の実際に使用される剤量は、これらを周知する医者や薬剤士など臨床にたずさわる専門技術者により、各患者の特性、例えば、年齢、体重、病情、投薬方法、薬物に対する反応などにより計算される。投与する剤量は、剤型とその医薬動力学の定数と投与経路により決定することができる。例えば、急性、慢性又は再発性泌尿路感染の場合、その治療に使用される本発明の組成物を含む医薬製剤として、通常、1日3回投与し、1回の投与に錠剤2粒又は細粒剤2包みが用いられる。又、慢性や再発性泌尿路感染の予防に使用される場合、本発明の組成物を含有する医薬製剤は、1日2〜3回投与され、1回の投与には錠剤1粒又は細粒剤1包みが使用される。
【0039】
実施例
本発明の多面性と特性を示す典型的な実施例を以下に示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0040】
製造例1
泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物を調製するため、活性成分と製薬学上許容される賦形剤(例えば、乳糖、ソルビトール、マンニトール、ステアリン酸マグネシウムなど)とを調合する。上記活性成分として、アスチルビン(Astilbin)抽出物130mg/錠(又は細粒剤)を用いる。
【0041】
上記の調製は周知の方法により、一般に使用される製造加工機械を用いて錠剤又は細粒剤に製造される。例えば、賦形剤として乳糖とマンニトールを使用し、二酸化硅素とステアリン酸マグネシウムを佐薬として用いた場合、先に、少量のアルコール水溶液を結合溶液(binding solution)として処方成分を混合し、その後、40メッシュの篩いにかけて顆粒化する。次に、混合造粒機(Super mixer)に入れて2分間混合し、その後、上記の湿った顆粒を45℃以下、16メッシュの篩いにかけ、赤外線乾燥機により10分間乾燥する。更に、20メッシュの篩いにより篩別する。製錠するまで、上記の顆粒を粉剤用の包装バッグで保存し、一部分の顆粒を造錠機により製錠する。
【0042】
製造例2
泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物を調製するため、活性成分と製薬学上許容される賦形剤(例えば、乳糖、ソルビトール、マンニトールとステアリン酸マグネシウムなど)とを調合する。上記活性成分として、アスチルビン(Astilbin)抽出物130mg/錠(又は細粒剤)と、クロロゲン酸(Chlorogenic acid)抽出物60 mg/錠(又は細粒剤)を用いる。
【0043】
上記の調製は、周知の方法により、一般に使用される製造加工機械を用いて、例えば、前記の方法により錠剤又は細粒剤に製造される。
【0044】
製造例3
泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物を調製するため、活性成分と製薬学上許容される賦形剤(例えば、乳糖、ソルビトール、マンニトールとステアリン酸マグネシウムなど)とを調合する。上記活性成分として、クランベリー抽出物150mg/錠(又は細粒剤)、ビタミンC 70mg/錠(又は細粒剤)、アスチルビン(Astilbin)抽出物130mg/錠(又は細粒剤)とクロロゲン酸(Chlorogenic acid)抽出物60 mg/錠(又は細粒剤)とを用いる。
【0045】
上記の調製は、周知の方法により、一般に使用される製造加工機械を用いて、例えば、前記の方法により錠剤又は細粒剤に製造される。
【0046】
本実施例において、泌尿路感染症は下記の方法により評価される。
(1) 症状の軽減による評価
尿道下部感染症状による評価、排尿困難(dysuira)、急尿(urgency of urination)、頻尿(frequency of urination)、夜間多尿症(nocturia)、血尿(hemuresis)と恥骨上沈重感(suprapubic heaviness)が含まれる。
尿道上部感染症状による評価、側腹痛(abdominal flank pain)、発熱(fever)、悪心(nausea)、嘔吐(vomiting)と不快感(malaise)が含まれる。
【0047】
(2)臨床実験検査による評価(例えば、尿分析と尿液培養)
尿中の白血球含量の劇的降下、尿中の沈澱物の明らかな減少、尿タンパクの改進や消失、尿液培養物が病原体の含有に陰性反応を示すなどとその他が含まれる。
【0048】
試験例1 血尿症状を伴う尿道炎と膀胱炎に対する効果
血尿症状を示し、排尿時に灼熱的刺痛感を伴う44才の女性看護士を試験対象とする。その尿路感染は十分に明らかであり、例えば、下腹に重圧感を訴え、頻尿、急尿、排尿困難などの症状が見られる。過去における患者の泌尿科での診断から再発性尿路感染と診断された。医療検査を行う前に、製造例3の組成物を5時間内に2回服用し、第2回目の服用時から2時間後に、尿路感染症状は明らかに軽減した。その後、病院に行かず製造例3の組成物を3日持続して服用した結果、すべての尿路感染症状は消失した。
【0049】
試験例2 第一線の抗生物質であるセファロスポリン(Cephalosporin)とサルファ(Sulfa)剤治療に対し耐薬性を示す膀胱炎に対する効果
泌尿科で尿路感染と診断され、尿液培養による検査でも白血球含量が高すぎ、且つ2種類の異なる病原菌が感染した閉経期の女性を対象として試験を行った。先に、第一線の抗生物質であるセファロスポリンを用い一週間治療しても、白血球含量は持続して高過ぎる値を示し、更に、抗生物質に替わりサルファ剤で一週間治療しても、白血球含量はやはり持続して高い結果を示した。
その後、この患者に製造例3の組成物を毎日3回服用するよう勧めたところ、服用後一週間後にすべての尿路感染症状が消えさり、白血球含量も正常に回復した。
【0050】
試験例3 血尿と膿尿症状を伴う膀胱炎に対する効果
意識不明で且つ鼻胃管と導尿管を挿入している79才の卒中女性患者が、再発性尿路感染をおこし、持続して長い時間発熱した。血尿と膿尿の症状から、尿液は混濁し悪臭を伴い、導尿管内にも多くの結晶が沈澱するのがみられた。このような患者に製造例3の組成物を毎日3回服用したところ、一週間後に尿液と導尿管の清澄度が明らかに改善され、強い悪臭も消え、発熱も治まった。
【0051】
試験例4 慢性又は再発性尿路感染に対する効果
慢性又は再発性尿路感染患者13名について試験を行った。製造例3の組成物を1回1錠、毎日3回服用させ、2週間から3ヶ月にわたり服用を続けた。患者12名中の11名(91.7%)に、尿液沈澱物の混濁状態から曇り状態又は清澄状態になって尿液混濁を軽減したのがみられ、又、尿液のOD値による評価でも混濁から清澄になって、症状に軽減したことが示された。
75%(9/12名)の患者において尿中のWBC値が明らかに低減するのが示された。
87.5%(7/8名)の患者の尿タンパク症状が消失又は軽減した。
46%(6/13名)の患者が尿液細胞培養により、尿液の病原体が陰性を示した。
【0052】
試験例5 製造例3の組成物と組み合わせたバクター(Baktar)の効果試験
本実験は2組に分けて行われた。第1組は、ただバクターサルファ剤(サルファメトキサゾール+トリメトプリム)を3日服用したものであり、第2組は、製造例3の組成物を7日間服用したものである。第3日目に症状の改善について評価した結果、第1組においては、22の病例中、症状が完全に消失(UTISA症状の評価値=0)のは2例にとどまり、第2組においては、21の病例中、7例の症状が完全に消失した。これらは、最初の平均的症状における第2組の評価が第1組に比べて高い(20.1±10.4対15.0±6.3、P=0.056)のにも係わらず、第2組の結果が如何に良いかを示すものである。
この外、第7日目に、臨床試験検査を行い、尿液の分析結果より、本発明の組成物を服用した第2組は第1組に比べて更に多くの完治した患者が見られ、第2組においては18病例中16例の治癒に対し、第1組では18病例中12例の治癒がそれぞれ示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターを活性成分として含有することを特徴とする泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物。
【請求項2】
前記マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターが、MMP-2インヒビターとMMP-9インヒビターを含む群から選ばれるものであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターが、ナツメ(Zizyphus jujuba)、ゼニアオイ(Malva sylvestris)、メキシコサボテン(Opuntia Streptacantha)、ニクケイ(Cinnamomi Cortex)、グミ(Hippophae rhamnoides)、オタネニンジン(Panax ginseng)、ビワ(Eriobotrya japonica)、台湾ヒラミレモン(シイクワシヤー,Citus depressa Hayata)、ハス(Nelumbo nucifera)、ホソバヤマジソ(Mosla chinensis)、ゴミシ(Fructus schizandrae)、ダルベギア(Dalbergia odorfera)、カラサンキライ(Smilax glabra)、及びケール(kale)の抽出物からなる群より選ばれるものであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターとマクロファージ機能変調剤を含有することを特徴とする泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物。
【請求項5】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターとマクロファージ機能変調剤との比率が、重量当り、10:1〜1:5の範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記マクロファージ機能変調剤が、カルシニューリン酵素の活性化が可能であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記マクロファージ機能変調剤が、スイカズラ、トウチュウカソウ、トウクララ、グミ、キンギンカ、ハクトウオウ、茶葉、マンネンタケ、アマチャヅル、チョウセンアザミ、タイム、ゴミシ、ウツボグサ、トウキ、トウオウレン、セイヨウタンポポ、バシケン、サンシシ、サンズコン、ドクダミ、レンギョウ、サンキライ、及びオウレンの抽出物からなる群より選出ばれるものであることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター、マクロファージ機能変調剤、微生物病原体の隔離剤と尿液pH安定剤を含有することを特徴とする泌尿系感染の予防又は治療に使用される組成物。
【請求項9】
前記マトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターとマクロファージ機能変調剤との比率が、重量当り、10:1〜1:5の範囲内にあることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
病原体隔離剤が、クランベリー、クラウドベリー、ラズベリー、イチゴ、ビルベリー、グミ、ブドウ、ローゼル及びブドウ種子の抽出物からなる群より選ばれるものであることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
前記尿液pH安定剤が、グリコール酸、没食子酸、エラグ酸、バニリン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸とビタミンCからなる群より選ばれるものであることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
請求項1、4、及び8のいずれか1項に記載の組成物を含有することを特徴とする泌尿系感染の予防又は治療に使用される医薬製剤。

【公開番号】特開2007−326858(P2007−326858A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−152032(P2007−152032)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(507189633)
【Fターム(参考)】