説明

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物および凹凸形状物品

【課題】鋳型、特にポリカーボネート製鋳型からの離型性が良好であり、かつ硬化収縮による基板の反りが小さい硬化物を得ることが可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)分子内に1個以上の脂肪酸残基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物、および、(B)(A)成分以外の分子内に1個〜3個の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物であって、ポリカーボネート樹脂溶解性試験に陰性である重合性化合物を含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物;およびこの硬化型樹脂組成物の硬化物であって、その表面が凹凸形状である物品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製鋳型、特にポリカーボネート製鋳型からの離型性が良好であり、かつ硬化収縮が小さい硬化物を得ることが可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することにより短時間で硬化し、その硬化物に強靭性、柔軟性、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性等の優れた特性を付与できる。このことから、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、木工被覆材、塩ビ床被覆材、プラスチック成型品、プラスチック成型品の被覆材、プラスチックフィルム、光ファイバー被覆材、光記録媒体被覆材、注型等の多くの産業用途に使用されている。
【0003】
特に光記録媒体分野では、例えば、記録面の保護コーティング材、読み取り面の傷付き防止ハードコート材、デジタルバーサタイルディスク(以下、「DVD」という)の接着剤、レーベル面の印刷インキ等の各種用途向けに活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が多く利用されている。
【0004】
近年、DVDを越える大容量の光記録媒体として、基材、記録膜、透明カバー層を設けて透明カバー層側から青色レーザーにより情報を読み取り又は書き込むタイプの光記録媒体が開発されている。
【0005】
更に、高密度の光記録媒体として、記録層を多層化したタイプの光記録媒体が開発されている。
【0006】
このような多層光記録媒体では、半透明記録層と他の記録層を一定厚みで隔てる透明な中間層が必要である。この中間層の製造方法としては、例えば、信号に対応した微小な溝又はピット等を有する透明鋳型と基材の間に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を所望の一定膜厚となるように注入して硬化させた後に透明鋳型から離型することにより得る方法が挙げられる(特許文献1)。
【0007】
また、情報を記録すべき信号に対応する微小な凹凸を形成するために開発された、離型性に優れる硬化性組成物も知られている(特許文献2)。
【0008】
しかしながら、特許文献2に記載の組成物は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エポキシアクリレート等を多く含むため、硬化収縮が大きく光記録媒体の反りが大きくなるという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−334490号公報
【特許文献2】特許4247696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、鋳型、特にポリカーボネート製鋳型からの離型性が良好であり、かつ硬化収縮による基板の反りが小さい硬化物を得ることが可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
即ち、本発明は、(A)分子内に1個以上の脂肪酸残基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物(以下「(A)成分という」)、および、(B)(A)成分以外の分子内に1個〜3個の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物であって、下記ポリカーボネート樹脂溶解性試験に陰性である重合性化合物(以下「(B)成分」という)、を含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物である。
(ポリカーボネート樹脂溶解性試験)
3mm厚のポリカーボネート樹脂板上に被試験液0.3mlを滴下し、20℃で10分間静置した後被試験液をふき取り、ポリカーボネート樹脂板の被試験液滴下ふき取り後の箇所のヘイズ値を測定し、試験前のヘイズ値と比較して試験後のヘイズ値の増加が10.0を超える場合は「陽性」、10.0以下の場合は「陰性」と評価する。
【0012】
また本発明は、前述の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物であって、その表面が凹凸形状である物品である。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、鋳型、特にポリカーボネート製鋳型からの離型性が良好であり、かつ硬化収縮による基板の反りが小さい硬化物を得ることが可能な活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、およびこの組成物を用いることで、鋳型の凹凸形状が転写され、かつ基材の反りが小さい物品を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明における離型性を評価する装置の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明について、詳細を説明する。なお、本発明において「(メタ)アクリロイル基」は「アクリロイル基」又は「メタクリロイル基」を意味する。
【0016】
<(A)成分>
本発明において、(A)成分は分子内に1個以上の脂肪酸残基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物である。(A)成分は硬化性、硬化物の硬度、および鋳型、特にポリカーボネート製鋳型からの離型性を向上させる成分である。
【0017】
脂肪酸残基とは、多価アルコールの水酸基(OH基)と、脂肪酸のカルボキシル基(COOH基)がエステル化反応した後のカルボキシル基(COOH基)を除いた脂肪酸側の残り部分をいう。例としてラウリル酸の場合は、ラウリル酸残基といい、エステル化反応をした後のラウリル酸側のカルボキシル基(COOH基)を除いた残り部分をいう。
【0018】
脂肪酸としては、特に限定はないが、例えば飽和脂肪酸では、酪酸、カプロン酸をはじめ、ラウリン酸、ステアリン酸、メリシン酸などがある。不飽和脂肪酸では、オレイン酸、リノール酸をはじめ、リノレン酸、エイコサペンタエン酸などがある。
【0019】
脂肪酸残基を有する重合性化合物の合成法は特に限定されないが、例えばエステル化反応が挙げられる。このエステル化反応は、脂肪酸または(メタ)アクリル酸をカルボン酸として用いると共に、2価以上の多価アルコールをアルコールとして用いることにより行われる。
【0020】
本発明の組成物中の(A)成分の含有量は、重合性化合物の合計量100質量%中、30質量%〜90質量%の範囲内であるとことが好ましい。(A)成分の含有量が30質量%以上であると、硬化性、硬化物の硬度および鋳型からの離型性が良くなり、50質量%以上であるとさらに離型性が良くなる。(A)成分の含有量が90質量%以下であると組成物の粘度が低くなり、70質量%以下であることがさらに好ましい。組成物の粘度が低くなることにより塗装性が向上し、薄膜での塗装が容易になる。低反り性の観点から、(A)成分中の(メタ)アクリロイル基の数は少ない方が好ましい。
【0021】
(A)成分は、下記式(1)〜(3)で示される重合性化合物のいずれか一種を含むことが好ましい。
【0022】
【化1】

【0023】
(式(1)中、R1は(メタ)アクリロイル基または水素を示し、少なくとも1個は(メタ)アクリロイル基である。R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基を示し、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも良い。aは1〜5の整数、bは1〜5の整数を示し、a+b=6である。)
【0024】
【化2】

【0025】
(式(2)中、R1は(メタ)アクリロイル基または水素を示し、少なくとも1個は(メタ)アクリロイル基である。R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基を示し、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも良い。cは1〜3の整数、dは1〜3の整数を示し、c+d=4である。)
【0026】
【化3】

【0027】
(式(3)中、Rは(メタ)アクリロイル基、炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基、水素を示し、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも良く、少なくとも1個はアクリロイル基である。e、f、g、nは整数を示し、nはくり返し単位の数を示す。e+f+g=n+2である。)
【0028】
式(1)で示される重合性化合物としては、例えば、
ジペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均1個のエチロイル基、および平均5個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「カヤラッドD−310」、日本化薬(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2はエチロイル基、a=5、b=1]、
ジペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均1個のアルキノイル基またはアルカノイル基、および平均5個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ADP−51EH」、新中村化学工業(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2は炭素数2以上のアルカノイル基またはアルキノイル基、a=5、b=1]、
ジペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均2個のエチロイル基、および平均4個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「カヤラッドD−320」、日本化薬(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2はエチロイル基、a=4、b=2]、
ジペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均3個のエチロイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「カヤラッドD−330」、日本化薬(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2はエチロイル基、a=3、b=3]などが挙げられる。
【0029】
式(2)で示される重合性化合物としては、例えば、
ペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均1個のアルキノイル基またはアルカノイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ATM−31EH」、新中村化学工業(株)製[式(2)においてR1はアクリロイル基、R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基、c=3、d=1]、
ペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均1個のアルキノイル基またはアルカノイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ATM−OSA」、新中村化学工業(株)製[式(2)においてR1はアクリロイル基、R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基、c=3、d=1]などが挙げられる。
【0030】
式(3)で示される重合性化合物としては、例えば、
脂肪酸変性したポリグリセリンをアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ADPGL−55」、新中村化学工業(株)製[式(3)においてRはアクリロイル基または炭素数2〜31のアルカノイル基またはアルキノイル基、但し少なくとも1個はアクリロイル基]などが挙げられる。
【0031】
式(1)〜(3)で示される重合性化合物以外の(A)成分としては、例えば、
トリメチロールプロパンに対し1分子あたり平均1個のラウリロイル基、および平均2個のアクリロイル基で変性した重合性化合物、
ジトリメチロールプロパンに対し1分子あたり平均2個のラウリロイル基、および平均2個のアクリロイル基で変性した重合性化合物、
イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)に対し1分子あたり平均1個のラウリロイル基、および平均2個のアクリロイル基で変性した重合性化合物などが挙げられる。
【0032】
離型性、低反り性および粘度と、硬化性との観点から、ジペンタエリスリトールに対し1分子あたり平均3個のエチロイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物が特に好ましい。
【0033】
<(B)成分>
本発明において、(B)成分は、硬化物の鋳型からの離型性を損なわずに、組成物の粘度を低下させる成分である。(B)成分は、鋳型への溶解力が小さいことが特徴であり、以下のポリカーボネート製樹脂溶解性試験に陰性である。
【0034】
(ポリカーボネート樹脂溶解性試験)
3mm厚のポリカーボネート樹脂板上に被試験液0.3mlを滴下し、20℃で10分間静置した後被試験液をふき取り、ポリカーボネート樹脂板の被試験液滴下ふき取り後の箇所のヘイズ値を測定し、試験前のヘイズ値と比較して試験後のヘイズ値の増加が10.0を超える場合は「陽性」、10.0以下の場合は「陰性」と評価する。
【0035】
このポリカーボネート樹脂溶解性試験は、後述する実施例では具体的には次の様に行った。まず、ポリカーボネート樹脂(商品名「パンライトL−1225−Z100」、帝人化成(株)製)を樹脂温度340℃、金型温度90℃、射出速度120mm/秒にて射出成型して、ポリカーボネート樹脂板(5cm×5cm×3mm)を得た。このポリカーボネート樹脂板上に、被試験液であるモノマー0.3mlを滴下し、20℃環境下にて10分間静置した。その後、ウェス(商品名「キムタオル」、日本製紙クレシア(株)製)でモノマーをふき取った。ヘイズメーター(HM−65W、(株)村上色彩研究所製)を用いて、被試験液を滴下してふき取った後の箇所のポリカーボネート樹脂板のヘイズ値を測定し、以下の判断基準に従い、ポリカーボネート樹脂溶解性を判断した。
陽性:試験後の増加ヘイズ値>10.0
陰性:試験後の増加ヘイズ値≦10.0
【0036】
なお、試験前のヘイズ値がHzb%であって、試験後ヘイズ値がHza%の場合、増加ヘイズ値ΔHzは、Hza−Hzbで表わされる値である。増加ヘイズ値が10.0以下であると、硬化物の鋳型からの離型性が良くなる。5.0以下であると硬化物の鋳型からの離型性が更に良くなる。
【0037】
(B)成分の含有量は、重合性化合物の合計量100質量%中、10質量%〜70質量%の範囲内であることが好ましい。(B)成分の含有量が10質量%以上であると組成物の粘度が低くなり、30質量%以上であるとさらに粘度が低くなる。(B)成分の含有量が70質量%以下であると、鋳型からの離型性が良くなり、50質量%以下であるとさらに離型性が良くなる。
【0038】
(B)成分としては、組成物の粘度の観点から、25℃での粘度が400mPa・s以下のものが好ましい。(B)成分の粘度は、後述の実施例における方法によって測定される。具体的には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、δ−バレロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、α−メチル−γ−ブチロラクトン変性ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、β−プロピオラクトン変性ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
【0039】
それらの中でも、硬化物の離型性および低反り性の観点から、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
【0040】
<(C)成分>
本発明の組成物は、さらに光重合開始剤(以下「(C)成分」という)を含有することが好ましい。(C)成分は、本発明の組成物の重合を促進し効率よく硬化物を得るための成分である。重合硬化性が良い場合、硬化物の鋳型からの離型性が良くなる。
【0041】
(C)成分の含有量は、重合性化合物の合計量100質量部に対して、1質量部〜20質量部の範囲内であることが好ましい。(C)成分の含有量が1質量部以上の場合、硬化性が良くなり、5質量部以上であるとさらに硬化性が良くなる。(C)成分の含有量が20質量部以下の場合、硬化物の着色が少なく、15質量部以下の場合、さらに硬化物の着色が少ない。
【0042】
(C)成分の具体例としては、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート、2−ヒドロキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル}−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。これらは一種単独で又は二種以上を併用して用いることができる。
【0043】
本発明の組成物を光学物品用組成物として用いる場合、特にその中でも、読み取りおよび/又は書き込みに使用するレーザーが、青色レーザーである光記録媒体のカバー層や中間層として使用する際には、硬化物の青色レーザー透過率が良好となることから、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル}−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オンを、一種単独で又は二種以上を併用して用いることが好ましい。
【0044】
<本発明の組成物>
本発明の組成物には、その性能を損なわない範囲で、必要に応じて、(A)および(B)成分以外の重合性化合物、熱可塑性高分子、スリップ剤、レベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、無機フィラー、有機フィラー、表面有機化処理した無機フィラー等、公知の材料などを含有して用いてもよい。
【0045】
また、本発明の組成物を注型用として用いる場合には、鋳型に対する離型性の観点から、鋳型を溶解し難い成分を用いることが好ましい。例えばポリカーボネート樹脂製の鋳型を用いる場合には、本発明の組成物中におけるポリカーボネート樹脂に対する溶解性が高い(メタ)アクリル酸エステルや有機溶剤の含有量が低い方が好ましく、含まないことがより好ましい。
【0046】
本発明の組成物の粘度は用途や塗工方法等に応じて適宜選択できる。例えば本発明の組成物を光学物品、多層記録型光記録媒体中間層および注型等の用途に用いる場合には、注型作業性や消泡性の観点から25℃において10〜3000mPa・sの範囲内の粘度であることが好ましく、50〜500mPa・sの範囲内の粘度であることが特に好ましい。(A)成分の含有量を増やすことによって粘度を高くして、所望の粘度に調製することができる。
【0047】
本発明の組成物を硬化させる活性エネルギー線の種類としては、例えば紫外線、電子線などの公知の活性エネルギー線を用いることができる。この活性エネルギー線を照射する雰囲気下は、空気中でも良いし、窒素、アルゴン等の不活性ガス中でも良い。
【0048】
本発明の組成物は、必要に応じ、活性エネルギー線の照射による硬化に加え、熱による硬化も併用することができる。
【0049】
本発明の組成物の硬化物は、硬化収縮が小さいことから、特に寸法精度が要求される光学物品の成形用材料や光学物品被覆用材料として好適である。また、そのような特性に加え、鋳型、特にポリカーボネート製鋳型からの良好な離型性も兼ね備えることから、特に転写性が要求されるフレネルレンズ、プリズムシート等の注型法等で得られる光学物品成形用材料や光記録媒体の被覆用又は中間層形成用材料として極めて好適である。
【0050】
光記録媒体が読み取り専用ディスクの場合、中間層の上層と下層は例えばアルミニウムや銀等の金属反射膜で構成される。書き込み可能なディスクの場合、中間層の上層と下層は、例えば反射膜、誘電体膜、記録膜、誘電体膜が順に積層された光学記録層で構成される。
【0051】
本発明の組成物を注型して硬化させる方法としては、例えば、上述した特許文献1に記載の方法が挙げられる。
【0052】
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物は、その表面が凹凸形状である物品に好適である。その凹凸形状は特に限定されないが、例えば、光ディスク用中間層として使用する場合、螺旋状のランド、グルーブ、プリピットのようなの凹凸パターン形状などが挙げられる。
【0053】
その凸凹形状は、凸凹形状を有する樹脂製鋳型に本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を注入し、紫外線などの活性エネルギー線を照射して硬化させた後、鋳型を剥がすことによって凹凸形状を転写して形成することができる。
【0054】
凸凹形状を有する鋳型は、金属製の鋳型であればフォトレジスト法によって製造した原盤を元に、メッキ処理を行った後、原盤から剥離することによって製造することができる。その金属製鋳型を用いて、樹脂を射出成型することによって凹凸形状を有する樹脂製鋳型を製造することもできる。
【0055】
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物はポリカーボネート樹脂から離型性が良好であることから、凹凸形状を有する樹脂製鋳型がポリカーボネート樹脂製である場合に好適である。
【実施例】
【0056】
以下、本発明について実施例を用いて詳細に説明する。
【0057】
尚、実施例中、硬化性組成物および光記録媒体についての各種評価方法および評価基準は、下記の通りである。
【0058】
(1)粘度(単位:mPa・s)
硬化性組成物および(B)成分の粘度は、25℃における粘度をE型粘度計(TVE−20、東機産業(株)製)を用いて測定した。
【0059】
(2)離型性(単位:N)
評価用の光記録媒体用基板の作製時における光ディスク用ポリカーボネート製鋳型からの硬化物層の離型性について、下記基準に基づき評価した。
1.図1に示すように、デジタルフォースゲージ1(FGP−5、日本電産シンポ(株)製)に吸引機能を備えたステンレス製吸盤ユニット2を取り付けた。
2.鋳型を上にした状態で試料ディスク基板を、シリコーンゴム製パッド4(内径22mm、外径32mm、厚み1mm)を備えたステンレス製試料台3に載せ、下側の吸引ノズル5で吸引し試料ディスクを固定した。
3.デジタルフォースゲージ1に取り付けた吸盤ユニット2を鋳型に吸着させた後、上側の吸引ノズル5で吸引し、吸盤を鋳型に吸着させた。
4.吸盤を備えたデジタルフォースゲージ1を垂直に引き上げ、鋳型を離型した。この時の離型に要した力(離型力)をフォースゲージ1にて測定した。
◎:離型力が5.0N未満。
○:離型力が5.0N以上10.0N未満。
△:離型力が10.0N以上20.0N未満。
×:離型力が20.0N以上、もしくは離型できなかった。
【0060】
(3)低反り性(単位:°)
上記離形性試験にて鋳型から離型したディスク基板について、オフラインディスク検査システム(PROmeteus MT−200.blue、Dr.Schenk GmbH Industrimesstechnik製)を用い、23℃、相対湿度50%環境下にて反り角を測定した。尚、実施例中の反り角とは、光記録媒体の中心から45mm位置におけるのRadial Deviationの平均値(測定点:256点)を意味する。負(−)の値の場合は硬化物層側へ反ったことを意味し、正(+)の場合は硬化物層とは反対側に反ったことを意味する。
◎:±0.20°以内。
○:±0.20°を超えるが、±0.40°以内。
×:±0.40°を超える。
【0061】
<合成例1(UAの合成)>
保温機能付き滴下ろうと、還流冷却器、攪拌羽および温度センサーを装備したフラスコ中にジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート265g、ジラウリン酸ジn−ブチル錫0.12gを仕込み、50℃に加温した。保温機能付き滴下ろうとを40℃に加温した状態でポリテトラメチレングリコール(商品名「PTG650SN」、保土ヶ谷化学工業(株)製、質量平均分子量=650)325gを4時間かけて滴下した。40℃にて2時間攪拌した後、1時間かけて70℃まで昇温させた。その後2−ヒドロキシエチルアクリレート116gを2時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌し、ウレタンアクリレート(UA)を合成した。
【0062】
[実施例1]
表1に示す配合割合で各原料を配合し、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調製した。また、合成例1で得られたUA50g、テトラヒドロフルフリルアクリレート40g、トリメチロールプロパントリアクリレート10g、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン5g、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート0.1gを調合し、接着組成物を調製した。
【0063】
ポリカーボネート樹脂を射出成型して得た、中心にスピンドル保持用の穴を有する光ディスク用ポリカーボネート製鋳型(直径12cm、板厚0.6mm、反り角0度、トラックピッチ0.7μm、グルーブ幅0.3μm、グルーブ深さ0.2μm)の信号面(グルーブを有する面)上に、上記樹脂組成物を硬化膜厚が10μmになるようにスピンコートした後、高圧水銀灯により500mJ/cm2の紫外線を照射し、樹脂組成物が硬化してなる離型層つき鋳型を得た。
【0064】
一方、ポリカーボネート樹脂を射出成型して得た、中心にスピンドル保持用の穴を有する光ディスク用基板(直径12cm、板厚1.1mm、反り角0度)の信号面に、スパッタリング法を用いて膜厚0.05μmの銀薄膜を形成した銀薄膜つき基板を得た。
【0065】
この銀薄膜上に、上記接着組成物を塗布後、上記離型層つき鋳型を離型層が接着組成物に接するように貼り合せ、接着組成物の硬化後の膜厚が15μmとなるようにスピンコートし、離型層つき鋳型側から高圧水銀灯により500mJ/cm2の紫外線を照射した。
【0066】
その後、基板、銀薄膜、接着層および離型層からなる積層物から鋳型を離型し、離型性および低反り性を調べた。各種評価結果を表1に示す。
【0067】
[実施例2〜19、比較例1〜5]
表1、表2に示す配合割合で樹脂組成物を調製し、実施例1と同様の方法で離型性および低反り性を調べた。各種評価結果を表1、表2に示す。比較例の結果から、(A)成分を含まない組成物を用いると低そり性が悪く、(B)成分を含まない組成物を用いると離型性が悪いことが分かった。
【0068】
【表1】

【0069】
【表2】

【0070】
[実施例20]
表3に示す配合割合で各原料を配合し、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で得られた銀薄膜つき光ディスク用基板の信号面上に、実施例1と同様の方法で得られた接着組成物を硬化後の膜厚が15μmとなるようにスピンコートし、高圧水銀灯にて500mJ/cm2の紫外線を照射した。硬化した接着組成物上に、上記樹脂組成物を塗布し、さらにポリカーボネート製鋳型を単体で、その信号面が樹脂組成物に接するように貼り合せた後、樹脂組成物の硬化後の膜厚が10μmになるようにスピンコートし、鋳型側から高圧水銀灯により500mJ/cm2の紫外線を照射した。
【0071】
その後、基板、銀薄膜、接着層および離型層からなる積層物から鋳型を離型し、離型性および低反り性を調べた。各種評価結果を表3に示す。
【0072】
[実施例21〜38、比較例6〜10]
表3、4に示す配合割合で離型組成物を調製し、実施例20と同様の方法で離型性および低反り性を調べた。各種評価結果を表3、4に示す。比較例の結果から、(A)成分を含まない組成物を用いると低そり性が悪く、(B)成分を含まない組成物を用いると離型性が悪いことが分かった。
【0073】
【表3】

【0074】
【表4】

【0075】
[実施例39]
表5に示す配合割合で各原料を配合し、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で得られた銀薄膜つき光ディスク用基板の銀薄膜上に、上記樹脂組成物を塗布し、ポリカーボネート製鋳型を単体で、その信号面が樹脂組成物に接するように貼り合せた後、樹脂組成物の硬化後の膜厚が25μmになるようにスピンコートし、鋳型側から高圧水銀灯により500mJ/cm2の紫外線を照射した。
【0076】
その後、基板、銀薄膜および離型層からなる積層物から鋳型を離型し、離型性および低反り性を調べた。各種評価結果を表5に示す。
【0077】
[実施例40〜57、比較例11〜15]
表5、6に示す配合割合で樹脂組成物を調製し、実施例39と同様の方法で離型性および低反り性を調べた。各種評価結果を表5、6に示す。比較例の結果から、(A)成分を含まない組成物を用いると低そり性が悪く、(B)成分を含まない組成物を用いると離型性が悪いことが分かった。
【0078】
【表5】

【0079】
【表6】

【0080】
なお、表中の略号は以下の通りである。
D330:ジペンタエリスリトールに対し、1分子あたり平均3個のエチロイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「カヤラッドD−330」、日本化薬(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2はエチロイル基、a=3、b=3]
D310:ジペンタエリスリトールに対し、1分子あたり平均1個のエチロイル基、および平均5個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「カヤラッドD−310」、日本化薬(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2はエチロイル基、a=5、b=1]
ADP−51EH:ジペンタエリスリトールに対し、1分子あたり平均1個のアルキノイル基またはアルカノイル基、および平均5個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ADP−51EH」、新中村化学工業(株)製[式(1)においてR1はアクリロイル基、R2は炭素数2〜31のアルカノイル基またはアルキノイル基、a=5、b=1]
ATM−31EH:ペンタエリスリトールに対し、1分子あたり平均1個のアルキノイル基またはアルカノイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ATM−31EH」、新中村化学工業(株)製[式(2)においてR1はアクリロイル基、R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基、c=3、d=1]
ATM−OSA:ペンタエリスリトールに対し、1分子あたり平均1個のアルキノイル基またはアルカノイル基、および平均3個のアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ATM−OSA」、新中村化学工業(株)製[式(2)においてR1はアクリロイル基、R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基、c=3、d=1]
ADPGL−55:脂肪酸変性したポリグリセリンをアクリロイル基で変性した重合性化合物:商品名「ADPGL−55」、新中村化学工業(株)製[式(3)においてRはアクリロイル基または炭素数2〜31のアルカノイル基またはアルキノイル基、但し少なくとも1個はアクリロイル基]
IBXA:イソボルニルアクリレート
HPN:ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート
TCDDA:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
R604:ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート
HX220:1分子あたり1個のε−カプロラクトンにより変性されたヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート:商品名「カヤラッドHX−220」、日本化薬(株)製
PETIA:ペンタエリスリトールトリアクリレート
EHA:エチルヘキシルアクリレート
HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート
M260:トリデカエチレングリコールジアクリレートおよびテトラデカエチレングリコールジアリレートの混合物:商品名「アロニックスM−260」、東亞合成(株)製
APMA:2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート
【符号の説明】
【0081】
1 フォースゲージ
2 ステンレス製吸盤ユニット
3 ステンレス製試料台
4 シリコーンゴム製パッド(内径22mm、外径32mm、厚み1mm)
5 吸引ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)分子内に1個以上の脂肪酸残基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物、および、
(B)(A)成分以外の分子内に1個〜3個の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物であって、下記ポリカーボネート樹脂溶解性試験に陰性である重合性化合物、
を含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
(ポリカーボネート樹脂溶解性試験)
3mm厚のポリカーボネート樹脂板上に被試験液0.3mlを滴下し、20℃で10分間静置した後被試験液をふき取り、ポリカーボネート樹脂板の被試験液滴下ふき取り後の箇所のヘイズ値を測定し、試験前のヘイズ値と比較して試験後のヘイズ値の増加が10.0を超える場合は「陽性」、10.0以下の場合は「陰性」と評価する。
【請求項2】
(A)成分が、下記式(1)〜(3)で示される重合性化合物のいずれか一種を含む請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【化1】

(式(1)中、R1は(メタ)アクリロイル基または水素を示し、少なくとも1個は(メタ)アクリロイル基である。R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基を示し、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも良い。aは1〜5の整数、bは1〜5の整数を示し、a+b=6である。)
【化2】

(式(2)中、R1は(メタ)アクリロイル基または水素を示し、少なくとも1個は(メタ)アクリロイル基である。R2は炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基を示し、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも良い。cは1〜3の整数、dは1〜3の整数を示し、c+d=4である。)
【化3】

(式(3)中、Rは(メタ)アクリロイル基、炭素数2〜31のアルキノイル基またはアルカノイル基、水素を示し、直鎖状、分岐状、環状のいずれでも良く、少なくとも1個はアクリロイル基である。e、f、g、nは整数を示し、nはくり返し単位の数を示す。e+f+g=n+2である。)
【請求項3】
(B)成分の25℃における粘度が400mPa・s以下である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項4】
(B)成分が、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、および、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1つの重合性化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項5】
重合性化合物の合計100質量%中、(A)成分が30〜90質量%、(B)成分が10〜70質量%であり、重合性化合物の合計量100質量部に対し、(C)光重合開始剤を1〜20質量部含有する請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項6】
25℃における粘度が50〜500mPa・sの範囲内である請求項1〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化物であって、その表面が凹凸形状である物品。
【請求項8】
樹脂製鋳型の凹凸形状が転写された請求項7に記載の物品。
【請求項9】
樹脂製鋳型がポリカーボネート樹脂製である請求項8に記載の物品。
【請求項10】
光記録媒体用途に用いられる請求項7〜10のいずれかに記載の物品。

【図1】
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【公開番号】特開2011−116969(P2011−116969A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245138(P2010−245138)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】