説明

液体受容装置及び液体噴射装置

【課題】液体噴射ヘッドから廃液として吐出された液体を受容する液体受容能力を該液体
の析出を抑制する機能を有する液体の消費量を抑制しつつ長期間に亘り良好に維持するこ
とができる液体受容装置及び該液体受容装置を備えた液体噴射装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッド29から吐出されるインクの析出を抑制する機能を有する水を貯
留可能な上方が開口した有底のボックス体32を備え、該ボックス体32内に水を貯留す
ると共に該ボックス体32の上方に記録ヘッド29を位置させた状態で、該記録ヘッド2
9から前記ボックス体32内の貯留液体の液面に向けてインクを吐出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクジェット式プリンター等の液体噴射装置及びそれに設けられる
液体受容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液体噴射ヘッドからターゲットに対して液体を噴射させる液体噴射装置として
インクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」ともいう。)が知られている。
このようなプリンターにおいては、印刷中に記録ヘッド(液体噴射ヘッド)における特定
のノズルからインク(液体)が噴射されない状態が連続して長時間に亘ると、そのノズル
内ではインクの増粘が進んだり、インクメニスカスの表面が乾燥したりしてインクの噴射
不良が生じてしまうおそれがある。そのため、印刷中に長時間に亘って不使用のノズルが
存在する場合には、そのノズル内から印刷とは無関係の制御信号に基づきインク滴を廃液
として吐出させるフラッシングと呼ばれるメンテナンスが行われる。
【0003】
すなわち、フラッシング時は、記録ヘッドを印刷領域から外れた位置に移動させ、その
直下に配置されたフラッシングボックス(液体受容装置)に向けてインクを吐出させる。
そして、このようにフラッシングボックスに向けて吐出されたインクは、フラッシングボ
ックス内に配置された吸収材に吸収され、該吸収材内に保持されるようになっている。
【0004】
ところで、プリンターの駆動停止状態が長時間に亘ると、フラッシング時に吸収材に吸
収されたインクが、そのインク中に含有する溶媒の蒸発に伴い乾燥して析出し、吸収材上
に堆積してしまうことがある。そこで、こうしたフラッシングボックス内の吸収材に付着
したインクの乾燥による析出を抑制するフラッシングボックスとして、例えば特許文献1
の図10に記載されるようなフラッシングボックスが提案されている。
【0005】
すなわち、上記フラッシングボックスは、フラッシングボックス内に配置されてインク
を吸収可能な吸収材と、前記フラッシングボックス内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段
と、前記フラッシングボックス内から液体(インクと洗浄液の混合液体)を排出する排出
手段とを備えている。そして、フラッシング時にインクを吸収した吸収材は、洗浄液供給
手段が供給する洗浄液により洗浄され、インクが洗浄液と共に排出されるので、吸収材上
でのインクの乾燥による析出物の生成が抑制されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−150722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記特許文献1におけるフラッシングボックスでは、インクを吸収して保持
するための吸収材とポンプ等からなる洗浄液供給手段とを具備し、この洗浄液供給手段に
よりフラッシングボックス内に吸収材を洗浄するための洗浄液を供給するようにしている
。そのため、特許文献1のフラッシングボックスの場合は、吸収材を洗浄するための洗浄
液、すなわち、インクの析出を抑制する機能を有する液体の消費量が多くなってしまうと
いう問題があった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッドか
ら廃液として吐出された液体を受容する液体受容能力を該液体の析出を抑制する機能を有
する液体の消費量を抑制しつつ長期間に亘り良好に維持することができる液体受容装置及
び該液体受容装置を備えた液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の液体受容装置は、液体噴射ヘッドから吐出される
第1の液体の析出を抑制する機能を有する第2の液体を貯留可能な上方が開口した有底の
液体受容体を備え、該液体受容体内に前記第2の液体を貯留すると共に該液体受容体の上
方に前記液体噴射ヘッドを位置させた状態で、該液体噴射ヘッドから前記液体受容体内の
貯留液体の液面に向けて前記第1の液体を吐出させる。
【0010】
この構成によれば、液体受容体内の第2の液体を含む貯留液体の液面に向けて液体噴射
ヘッドから第1の液体を廃液として吐出させると、第1の液体は貯留液体における第2の
液体に溶け込んで析出が抑制される。そのため、液体受容体内に吸収材を配置して該吸収
材上に第1の液体を吐出して吸収させる場合とは異なり、第1の液体が吸収材上で乾燥に
より析出して堆積するようなこともない。また、そのような吸収材を不要にできると共に
該吸収材上での第1の液体の析出による堆積を回避するために洗浄液が大量に消費される
構成とも異なる。したがって、液体噴射ヘッドから廃液として吐出された液体を受容する
液体受容能力を該液体の析出を抑制する機能を有する液体の消費量を抑制しつつ長期間に
亘り良好に維持することができる。
【0011】
また、本発明の液体受容装置は、前記貯留液体の液面高さを、前記液体受容体の上端の
開口部よりも低い高さであって且つ前記液体噴射ヘッドから前記第1の液体をターゲット
の表面に噴射する際に該ターゲットの裏面を支持する支持部材における支持面高さよりも
鉛直方向において前記液体噴射ヘッドに対して距離が近い高さである、設定液面高さに調
整可能な液面高さ調整手段を有する。
【0012】
この構成によれば、液体受容体内の貯留液体の液面に向けて液体噴射ヘッドから第1の
液体を吐出した場合、貯留液体の液面と液体噴射ヘッドとの距離が非常に近くなるので、
吐出された第1の液体が霧状化することを抑制できる。そのため、霧状に飛散する第1の
液体により液体受容装置の周辺が汚染することを抑制できる。
【0013】
また、本発明の液体受容装置は、前記貯留液体の液面高さが前記設定液面高さから前記
支持部材における前記支持面高さ以上の高さである補充液面高さまで低下した場合に前記
液体受容体内に前記第2の液体を補充する液体補充手段を更に備えた。
【0014】
この構成によれば、液体受容体内の貯留液体が蒸発して液面が低下した場合において、
その液面高さが補充液面高さまで低下した場合には、液体補充手段により液体受容体内に
第2の液体が補充される。したがって、液体受容体内の貯留液体の液面高さを、液体噴射
ヘッドから第1の液体が吐出された際に霧状化するのを抑制できる所望の設定液面高さに
良好に調整することができる。
【0015】
また、本発明の液体受容装置は、前記第2の液体を内部に貯留可能であって且つ前記液
体受容体に対して前記設定液面高さよりも低い位置で前記第2の液体の流動を可能とする
連結管により連結された液体貯留体を更に備え、前記液体補充手段は前記第2の液体を前
記液体貯留体及び前記連結管を介して前記液体受容体内に補充する。
【0016】
この構成によれば、液体受容体内の貯留液体が蒸発して液面が低下した場合には、液体
貯留体内に貯留されている第2の液体の液面も同様に低下することになる。そして、その
貯留液体の液面高さが補充液面高さまで低下すると、液体補充手段により液体貯留体内に
第2の液体が補充されることにより、その液体貯留体内から連結管を介して液体受容体内
に第2の液体が供給されるようになる。したがって、液体貯留体内の貯留液体の液面高さ
を管理することにより、液体受容体内の貯留液体の液面高さを所望の設定液面高さに良好
に調整することができる。
【0017】
また、本発明の液体受容装置において、前記液体受容体には、該液体受容体が変位した
場合に該液体受容体内の前記貯留液体が前記開口部から前記液体受容体外に飛散すること
を抑制する飛散抑制手段が設けられている。
【0018】
この構成によれば、液体受容体の変位に基づき該液体受容体内の貯留液体が波立ちして
開口部から液体受容体外に飛散しようとしても、そうした貯留液体の飛散が飛散抑制手段
により抑制される。したがって、不用意に液体受容装置の周辺が汚染することを抑制でき
る。
【0019】
また、本発明の液体受容装置において、前記飛散抑制手段は、前記液体受容体内におけ
る前記設定液面高さよりも低い位置に設けられ且つ前記液体受容体内から前記貯留液体が
前記開口部側に流動する場合に流動抵抗として機能する流動抵抗部材により構成されてい
る。
【0020】
この構成によれば、飛散抑制手段を構成する流動抵抗部材は液体受容体内の貯留液体の
液面下に位置するので、液体受容体内の貯留液体の液面に向けて液体噴射ヘッドから第1
の液体を吐出させる場合に、その流動抵抗部材が邪魔になることはない。また、液体受容
体の変位に応じて貯留液体が開口部側に流動しようとしても、貯留液体の液面下に存在す
る流動抵抗部材が流動抵抗となって貯留液体の流動を規制するので、開口部から貯留液体
が飛散する虞を回避することができる。
【0021】
また、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッド
から廃液として吐出された前記液体を受容する上記構成の液体受容装置とを備えた。
この構成によれば、上記液体受容装置に係る発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態におけるインクジェット式プリンターの概略正面図。
【図2】(a)は水を貯留していない不使用状態時の実施形態におけるフラッシングボックスの模式平面図、(b)は同フラッシングボックスの模式正断面図。
【図3】水を貯留した使用状態時の実施形態におけるフラッシングボックスの模式正断面図。
【図4】フラッシングボックス内の貯留液体の液面と記録ヘッドとの間隔をプラテンギャップと対比して示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明をラテラル方式のインクジェット式プリンターにおいて具体化した実施形
態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右
方向」、「上下方向」をいう場合には、図1に矢印で示した方向を基準として示すものと
する。
【0024】
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は、直方体
状の本体ケース12を備えている。本体ケース12内には、長尺状の連続紙(ターゲット
)13を繰り出す繰り出し部14と、その連続紙13にインク(第1の液体)を噴射して
印刷を施す印刷室15と、その印刷によりインクが付着した連続紙13に乾燥処理を施す
乾燥装置16と、そのように乾燥処理が施された連続紙13を巻き取る巻き取り部17が
設けられている。
【0025】
すなわち、本体ケース12内における上下方向の中央部よりもやや上寄りの位置には、
本体ケース12内を上下に区画する平板状の基台18が設けられており、この基台18よ
りも上側の領域が矩形板状のプラテン(支持部材)19を基台18上に支持してなる印刷
室15となっている。そして、基台18よりも下側の領域において、連続紙13の搬送方
向で上流側となる左側寄りの位置に、繰り出し部14が配設されているとともに、下流側
となる右側寄りの位置に、乾燥装置16及び巻き取り部17が配設されている。
【0026】
図1に示すように、繰り出し部14には、前後方向に延びる巻き軸20が回転自在に設
けられ、その巻き軸20に対して連続紙13が予めロール状に巻かれた状態で巻き軸20
と一体回転可能に支持されている。すなわち、連続紙13は、巻き軸20が回転すること
により、繰り出し部14から繰り出されて搬送方向の下流側に搬送されるようになってい
る。また、繰り出し部14の右方には、巻き軸20から繰り出された連続紙13を右側下
方から巻き掛けることにより、その連続紙13の搬送方向を鉛直上方向に変換する第1ロ
ーラー21が巻き軸20と平行な態様で前後方向に延びるように設けられている。
【0027】
一方、印刷室15内において、プラテン19の左側であって下側の第1ローラー21と
上下方向で対応する位置には、第2ローラー22が下側の第1ローラー21と平行な態様
で前後方向に延びるように設けられている。そして、第1ローラー21によって搬送方向
が鉛直上方向に変換された連続紙13は、この第2ローラー22に左側下方から巻き掛け
られることにより、その搬送方向が水平右方向に変換されてプラテン19の上面である支
持面19aに摺接するようになっている。
【0028】
また、印刷室15内において、プラテン19の右側には、プラテン19を挟んで左側の
第2ローラー22と左右方向で対向する第3ローラー23が第2ローラー22と平行な態
様で前後方向に延びるように設けられている。なお、第2ローラー22及び第3ローラー
23は各々の周面の頂部がプラテン19の上面である支持面19aと同一高さとなるよう
に各々の設置される位置が調整されている。
【0029】
そのため、印刷室15内で左側の第2ローラー22により搬送方向が水平右方向に変換
された連続紙13は、その裏面がプラテン19の上面である支持面19aに摺接しつつ下
流側となる右側に搬送された後、第3ローラー23に右側上方から巻き掛けられることに
より搬送方向が鉛直下方向に変換されて基台18よりも下側の乾燥装置16に向けて搬送
されるようになっている。そして、乾燥装置16内を通過することにより乾燥処理を施さ
れた連続紙13は、さらに鉛直下方向に搬送されるようになっている。
【0030】
乾燥装置16の下方には、乾燥装置16内を通過して鉛直下方向に搬送される連続紙1
3を左側上方から巻き掛けることにより、その連続紙13の搬送方向を水平右方向に変換
する第4ローラー24が前後方向に延びるように設けられ、この第4ローラー24の右側
に巻き取り部17が配設されている。そして、巻き取り部17には、第4ローラー24と
平行な態様で前後方向に延びる巻き取り軸25が図示しない搬送モーターの駆動力に基づ
いて回転するように設けられ、この巻き取り軸25に対して連続紙13の搬送方向下流端
となる先端が巻きつけられている。
【0031】
印刷室15内におけるプラテン19の前後両側には、左右方向に延びるガイドレール2
6(図1では2点鎖線で示す)が対をなすように設けられている。ガイドレール26の上
面はプラテン19の上面である支持面19aよりも高くなっており、両ガイドレール26
の上面には、矩形状のキャリッジ27が図示しない駆動機構の駆動に基づき両ガイドレー
ル26に沿って左右方向への往復移動可能な状態で支持されている。そして、このキャリ
ッジ27の下面側には支持板28を介して記録ヘッド(液体噴射ヘッド)29が支持され
ている。
【0032】
印刷室15内においては、プラテン19の左端から右端までの一定範囲が印刷領域とさ
れており、この印刷領域単位で連続紙13は間欠的に搬送されるようになっている。そし
て、この印刷領域単位での間欠搬送によってプラテン19上に停止した状態にある連続紙
13の表面に対してキャリッジ27の往復移動に伴い記録ヘッド29からインクが噴射さ
れることで連続紙13に対して印刷が施されるようになっている。なお、記録ヘッド29
は、プラテン19の支持面19a上に支持された状態の連続紙13に対して、記録ヘッド
29とプラテン19の支持面19aとの間の距離である所謂プラテンギャップPG(図4
参照)を隔てて対向した状態で、主走査方向に移動しつつインクを噴射する。また、印刷
室15内において、第3ローラー23よりも右側となる非印刷領域には、非印刷時に記録
ヘッド29のメンテナンスを行うためのメンテナンス機構30が設けられている。さらに
、プラテン19の左右両側には、印刷途中に印刷とは無関係の制御信号に基づき記録ヘッ
ド29の図示しないノズル開口からインクを廃インク(廃液)として吐出させる所謂フラ
ッシングを行う際に、その吐出されるインクを受容するための左右一対のフラッシングボ
ックス(液体受容装置)31が設けられている。
【0033】
次に、フラッシングボックス31の構成について図2〜図4に基づいて詳述する。なお
、本実施形態では、左側のフラッシングボックス31と右側のフラッシングボックス31
とは構成が同じになっている。
【0034】
図2(a)(b)及び図3に示すように、フラッシングボックス31は、記録ヘッド2
9のノズル開口列(図示略)と平行な前後方向に沿って長く延びると共に上端が開口した
有底箱状の液体受容体としてのボックス体32を有している。ボックス体32は、図4に
実線で示すように、フラッシング時にボックス体32の上方位置に移動した記録ヘッド2
9から吐出されたインクを上端の開口部33を介して受容可能になっており、その内部は
インクの析出を抑制する機能を有する第2の液体としての水を貯留可能な貯留部34とな
っている。
【0035】
また、図2〜図4に示すように、ボックス体32の貯留部34内における長手方向一端
寄りの位置(本実施形態では前端部寄りの位置)には、ボックス体32の底壁を貫通して
鉛直方向に延びる筒状のオーバーフロー配管41が設けられている。このオーバーフロー
配管41は、その取水口(流入口)41aが貯留部34内においてボックス体32の開口
部33の少し下方(例えば2mm程度下方)となる高さ位置に開口していると共に、その
排水口(流出口)41bが取水口41aよりも低い位置となるボックス体32の底壁の下
側(すなわち、ボックス体32外)に開口している。そして、図3及び図4に示すように
、ボックス体32の貯留部34内に水が貯留された使用状態時には、水を含む貯留液体(
水又は水とインクの混合液体)50の液面50aの液面高さ位置が、貯留液体50の表面
張力により、オーバーフロー配管41の取水口41aよりも高い位置であって且つボック
ス体32の上端の開口部33よりも僅か(例えば1mm程度)だけ)低い位置に設定され
るようになっている。
【0036】
本実施形態では、この図3及び図4に示す状態での貯留液体50の液面50aの液面高
さが、記録ヘッド29に対してフラッシング時に所謂プラテンギャップPG(図4参照)
よりも短い間隙である所謂フラッシングギャップFG(図4参照)を隔てて対向すること
により記録ヘッド29から吐出したインクの霧状化を抑制可能な設定液面高さHとなる。
換言すると、貯留液体50の液面50aの設定液面高さHは、記録ヘッド29からインク
を連続紙13の表面に噴射する際に該連続紙13の裏面を支持するプラテン19における
支持面19aの高さ(支持面高さ)よりも鉛直方向において記録ヘッド29に対して距離
が近い高さとなるように設定される。
【0037】
さらに、図2〜図4に示すように、ボックス体32の内側面において上端の開口部33
よりも所定距離(例えば5mm程度)だけ下方となる位置からは、貯留部34内において
平面視四角環状をなす突片状の内向きフランジ42が水平に突設されている。すなわち、
内向きフランジ42は、貯留部34内において貯留液体50の液面50aの設定液面高さ
Hを規定するオーバーフロー配管41の取水口41aよりも低い位置に設けられている。
そのため、図3及び図4に示すように、ボックス体32の貯留部34内に貯留液体50が
液面50aの高さを設定液面高さHとするように貯留された使用状態時には、内向きフラ
ンジ42が貯留液体50の液面50a下に位置することになる。
【0038】
また、図4に示すように、フラッシングボックス31の側方には液体補充機能を有する
液体補充装置51が配置されている。この液体補充装置51は、有底箱状の液体貯留体と
しての第1タンク52を主体構成として備えている。第1タンク52の上端は開放された
開口部53になっており、第1タンク52の内部はフラッシングボックス31のボックス
体32の場合と同様にインクの析出を抑制する機能を有する第2の液体としての水を貯留
可能な貯留部54となっている。そして、第1タンク52とボックス体32との間には、
互いの貯留部34,54間を貯留液体50の流動を可能とするように連通する連結管55
が架設されている。
【0039】
具体的には、連結管55は、ボックス体32内の貯留部34及び第1タンク52内の貯
留部54の各下部領域間を連通するように、ボックス体32内におけるオーバーフロー配
管41の取水口41aよりも低い位置に架設されている。すなわち、連結管55は、オー
バーフロー配管41の取水口41aによって高さが規定される貯留液体50の液面50a
の設定液面高さHよりも低い位置で、ボックス体32内の貯留部34及びタンク52内の
貯留部54を連結している。
【0040】
また、図4に示すように、フラッシングボックス31のボックス体32の貯留部34内
に貯留液体50が液面50aの高さを設定液面高さHとするように貯留された使用状態時
には、液体補充装置51の第1タンク52の貯留部54内にも貯留液体50が液面50a
の高さを設定液面高さHとするように貯留されるようになっている。すなわち、液体補充
装置51における第1タンク52の上方には、水からなる貯留液体50を第1タンク52
に対して補充可能に貯留した第2タンク56が配置されている。
【0041】
第2タンク56は、上端が開口すると共に側面形状が下向き円錐状をなしており、その
先細になった下端部には、内部に貯留した貯留液体50を流出させるための細孔56aが
形成されている。この第2タンク56の下方において、第1タンク52の貯留部54内に
貯留された貯留液体50の液面50a上には、例えば発泡スチロール等からなるフロート
部材57が浮かべられている。そして、図4に示すように、第1タンク52の貯留部54
の貯留液体50の液面50aが設定液面高さHになっている場合には、フロート部材57
がその一部(下端寄りの部分)を貯留液体50中に埋没させた状態で自身の浮力を付勢力
にして第2タンク56の細孔56aに密着することにより、該細孔56aがフロート部材
57で閉塞されるようになっている。
【0042】
次に、上記のように構成されたフラッシングボックス31の作用について説明する。
さて、印刷中において、例えば前回のフラッシング終了時から所定時間(例えば5〜2
0秒)が過ぎると、キャリッジ27の移動に伴い記録ヘッド29がフラッシング位置(左
右何れか一方のフラッシングボックス31の上方位置)に移動する。そして、そのフラッ
シング位置において、記録ヘッド29のノズル開口からフラッシングボックス31のボッ
クス体32内に向けて廃インクが吐出される。すると、吐出されたインクは、ボックス体
32の貯留部34内に貯留されている貯留液体50の液面50aに着弾し、その貯留液体
50に含まれた水に溶解する。
【0043】
印刷中においてフラッシング実行回数が増すと、記録ヘッド29から吐出されて貯留部
34内の貯留液体50中の水に溶解する廃インクの量も増えるので、ボックス体32にお
ける貯留部34内の貯留液体50の量が増加する。すると、ボックス体32の貯留部34
内において貯留液体50の液面50aの液面高さが次第に上昇する。
【0044】
そして、ボックス体32の貯留部34内において貯留液体50の液面50aの液面高さ
が表面張力を超えてオーバーフロー配管41の取水口41aよりも高くなった場合には、
貯留液体50の増量分が取水口41aからオーバーフロー配管41内に流入し、該オーバ
ーフロー配管41を介して排水口41bからボックス体32外に排出される。そのため、
貯留部34に貯留されている貯留液体50の液面50aがボックス体32の開口部33を
乗り越えることはないので、ボックス体32から貯留液体50が溢出することはない。こ
の点で、オーバーフロー配管41は、ボックス体32から貯留液体50が溢出することを
抑制する溢出抑制手段として機能する。
【0045】
また、長時間にわたり印刷が停止すると、上端が開口部33で開放されているボックス
体32では、貯留部34に貯留されている貯留液体50が蒸発することにより、貯留液体
50の量が減少して液面50aの高さが低下する。すると、ボックス体32の貯留部34
に対して連結管55を介して連結された第1タンク52の貯留部54内においても同様に
貯留液体50の液面50aが低下し、フロート部材57において貯留液体50中に埋没し
ていた下端寄り部分が次第に液面50a上に露出するようになる。その結果、フロート部
材57は、第2タンク56の細孔56aに対する自身の浮力を付勢力とした密着力が次第
に弱くなる。
【0046】
そして、貯留液体50の液面50aが設定液面高さHから所定の補充液面高さ(一例と
して、本実施形態の場合は、プラテン19の支持面19aと同じ高さ)まで低下すると、
第1タンク52内では、フロート部材57が貯留液体50の液面50a上にその略全体を
露出させて浮かんだ状態となって第2タンク56の細孔56aから離間するようになる。
すると、第2タンク56の細孔56aが開放され、該細孔56aを介して第2タンク56
内から第1タンク52内に水からなる貯留液体50が落下して補充される。
【0047】
すると、第1タンク52の貯留部54内では貯留液体50の液面50aが上昇し、この
貯留部54内の液面50aの上昇に連れて、該貯留部54と連結管55を介して連結され
たボックス体32の貯留部34内に第1タンク52の貯留部54から貯留液体50が補充
される。その結果、ボックス体32の貯留部34内でも貯留液体50の液面50aが上昇
するようになる。
【0048】
この点で、第1タンク52、第2タンク56、フロート部材57及び連結管55により
、ボックス体32内の貯留液体50の液面50a高さが設定液面高さHよりも低い高さで
あってプラテン19の支持面19aの高さ以上の補充液面高さまで低下した場合にボック
ス体32内に貯留液体50を補充する液体補充装置(液体補充手段)51が構成されてい
る。また、こうした液体補充手段として機能する液体補充装置51とオーバーフロー配管
(溢出抑制手段)41により、ボックス体32内の貯留液体50の液面50aの液面高さ
を、前述した設定液面高さHに調整可能な液面高さ調整手段が構成されている。
【0049】
ところで、図3及び図4に示すように、フラッシングボックス31におけるボックス体
32内には、貯留液体50が液面50aの液面高さをボックス体32の開口部33よりも
僅かに下方となる設定液面高さHとするように、その貯留部34内に対して略満杯状態に
貯留されている。そのため、プリンター11に対して外部から衝撃が加わったりすると、
フラッシングボックス31が振動したり傾いたりして変位するため、ボックス体32内の
貯留液体50が波立ちして開口部33からボックス体32外へ飛散する虞がある。
【0050】
しかしながら、本実施形態では、フラッシングボックス31が変位してボックス体32
内の貯留液体50が揺れ動いて液面50aを波立たせようとすると、ボックス体32内に
おいて内向きフランジ42が貯留液体50の開口部33側への流動を規制する。つまり、
内向きフランジ42が貯留液体50の液面50a下にあって該貯留液体50の流動を規制
する流動抵抗部材として機能する。その結果、設定液面高さHまでほぼ満杯に貯留された
貯留液体50がボックス体32の開口部33を乗り越えて外部に飛散することが抑制され
る。この点で、本実施形態では、フラッシングボックス31のボックス体32が変位した
場合にボックス体32内の貯留液体50が開口部33からボックス体32外に飛散するの
を抑制する飛散抑制手段が構成されている。
【0051】
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ボックス体32内の水を含む貯留液体50の液面50aに向けて記録ヘッド29
からインクを廃インクとして吐出させると、インクは貯留液体50中の水に溶け込んで析
出が抑制される。そのため、ボックス体32内に吸収材を配置して該吸収材上にインクを
吐出して吸収させる場合とは異なり、インクが吸収材上で乾燥により析出して堆積するよ
うなこともない。また、そのような吸収材を不要にできると共に、該吸収材上でのインク
の析出による堆積を回避するために洗浄液が大量に消費される構成とも異なる。したがっ
て、記録ヘッド29から廃インクとして吐出されたインクを受容する液体受容能力をイン
クの析出を抑制する機能を有する水の消費量を抑制しつつ長期間に亘り良好に維持するこ
とができる。
【0052】
(2)ボックス体32内の貯留液体50の液面50aに向けて記録ヘッド29からイン
クを吐出した場合、貯留液体50の液面50aと記録ヘッド29との距離が非常に近くな
るので、吐出されたインクが霧状化することを抑制できる。そのため、フラッシング時に
霧状に飛散する虞のあるインクによりフラッシングボックス31の周辺が汚染することを
抑制できる。
【0053】
(3)ボックス体32内の貯留液体50が蒸発して液面50aが低下した場合において
、その液面50aの高さが補充液面高さまで低下した場合には、液体補充手段として機能
する液体補充装置51によりボックス体32内に水からなる貯留液体50が補充される。
したがって、ボックス体32内の貯留液体50の液面50aの高さを、記録ヘッド29か
らインクが吐出された際に霧状化するのを抑制できる所望の設定液面高さHに良好に調整
することができる。
【0054】
(4)ボックス体32内の貯留液体50が蒸発して液面50aが低下した場合には、第
1タンク52内に貯留されている水からなる貯留液体50の液面50aも同様に低下する
ことになる。そして、その貯留液体50の液面50aの高さが補充液面高さまで低下する
と、液体補充装置51における第2タンク56から第1タンク52内に水からなる貯留液
体50が補充されることにより、その第1タンク52内から連結管55を介してボックス
体32内に貯留液体50が供給されるようになる。したがって、第1タンク52内の貯留
液体50の液面50aの高さを管理することにより、ボックス体32内の貯留液体50の
液面50aの高さを所望の設定液面高さHに良好に調整することができる。
【0055】
(5)プリンター11に外部から衝撃が加わった場合などにおいて、ボックス体32の
変位に基づき該ボックス体32内の貯留液体50が波立ちして開口部33からボックス体
32外に飛散しようとしても、そうした貯留液体50の飛散が飛散抑制手段として機能す
る内向きフランジ42により抑制される。したがって、不用意にフラッシングボックス3
1の周辺が汚染することを抑制できる。
【0056】
(6)飛散抑制手段を構成する流動抵抗部材としての内向きフランジ42はボックス体
32内の貯留液体50の液面50a下に位置するので、ボックス体32内の貯留液体50
の液面50aに向けて記録ヘッド29からインクを吐出させる場合に、その内向きフラン
ジ42に吐出インクが付着することもなく、邪魔になることはない。また、ボックス体3
2の変位に応じて貯留液体50が開口部33側に流動しようとしても、貯留液体50の液
面50a下に存在する内向きフランジ42が流動抵抗となって貯留液体50の流動を規制
するので、開口部33から貯留液体50が飛散する虞を回避することができる。
【0057】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・本実施形態において、フラッシングボックス31におけるボックス体32の貯留部3
4に貯留されている貯留液体50の蒸発を抑制するためにボックス体32の開口部33に
蓋を開閉自在に設け、その蓋によりフラッシング時以外は開口部33を閉塞するようにし
てもよい。この場合、開口部33を閉塞した状態にある蓋は、ボックス体32が変位した
場合にボックス体32内の貯留液体50が開口部33からボックス体32外に飛散するの
を抑制する飛散抑制手段として機能することになる。
【0058】
・本実施形態において、記録ヘッド29から廃液として吐出される第1の液体(インク
)の析出を抑制する機能を有する第2の液体としては、水以外の液体、例えばインクの溶
媒又は分散媒と同じ成分を有する液体(機能液体)、又は、インク以外の液体と水との混
合液体、若しくは水と機能液体との混合液体を用いてもよい。
【0059】
・本実施形態において、例えばボックス体32の長手方向に沿う左右両側壁間に所定の
間隔をおいて複数枚の板状をなす縦リブを架設し、これらの各縦リブがボックス体32の
変位時に貯留部34内の貯留液体50が開口部33側に流動して波立とうとするのを規制
して外部への飛散を抑制する流動抵抗部材として機能するようにしてもよい。
【0060】
・本実施形態において、補充液面高さは、設定液面高さHよりも低い高さであって且つ
プラテン19の上面である支持面19aの高さ(支持面高さ)以上の高さであれば、任意
の高さであってもよい。なお、その場合は、フロート部材57の形状や大きさ並びに浮力
特性等を調整することで、第2タンク56の細孔56aに対する密着状態と離間状態とが
切り替わるように調整される。
【0061】
・本実施形態において、第1タンク52、第2タンク56、フロート部材57及び連結
管55からなる液体補充装置51を省略してもよい。そして、この場合には、ボックス体
32の貯留部34内に貯留液体50の液面50aの高さを検出する液面センサを配置し、
該液面センサが貯留液体50の液面50aの補充液面高さへの低下を検出した場合に前記
貯留部34内に貯留液体50を補充供給するポンプを設け、これらの液面センサとポンプ
により液体補充手段を構成してもよい。
【0062】
・本実施形態において、設定液面高さHは、ボックス体32の上端の開口部33よりも
低い高さであって且つプラテン19における支持面19aの高さよりも鉛直方向において
記録ヘッド29に近い高さであれば、任意の高さであってもよい。
【0063】
・上記各実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化した
が、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。
微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能であ
る。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、
糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射
させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のも
のであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶
剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての
液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分
散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明
したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油
性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものと
する。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミ
ネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いら
れる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置
、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとし
て用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等
であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する
液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する
ために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッ
チングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても
よい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができ
る。
【符号の説明】
【0064】
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、13…ターゲットとしての
連続紙、19…支持部材としてのプラテン、19a…支持面、29…液体噴射ヘッドとし
ての記録ヘッド、31…液体受容装置としてのフラッシングボックス、32…液体受容体
としてのボックス体、33,53…開口部、41…液面高さ調整手段を構成するオーバー
フロー配管、42…飛散抑制手段を構成する流動抵抗部材としての内向きフランジ、50
…貯留液体、50a…液面、51…液面高さ調整手段を構成する液体補充手段としての液
体補充装置、52…液体補充手段を構成する液体貯留体としての第1タンク、55…液体
補充手段を構成する連結管、56…液体補充手段を構成する第2タンク、57…液体補充
手段を構成するフロート部材、H…設定液面高さ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体噴射ヘッドから吐出される第1の液体の析出を抑制する機能を有する第2の液体を貯
留可能な上方が開口した有底の液体受容体を備え、該液体受容体内に前記第2の液体を貯
留すると共に該液体受容体の上方に前記液体噴射ヘッドを位置させた状態で、該液体噴射
ヘッドから前記液体受容体内の貯留液体の液面に向けて前記第1の液体を吐出させること
を特徴とする液体受容装置。
【請求項2】
前記貯留液体の液面高さを、前記液体受容体の上端の開口部よりも低い高さであって且つ
前記液体噴射ヘッドから前記第1の液体をターゲットの表面に噴射する際に該ターゲット
の裏面を支持する支持部材における支持面高さよりも鉛直方向において前記液体噴射ヘッ
ドに対して距離が近い高さである、設定液面高さに調整可能な液面高さ調整手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体受容装置。
【請求項3】
前記貯留液体の液面高さが前記設定液面高さから前記支持部材における前記支持面高さ以
上の高さである補充液面高さまで低下した場合に前記液体受容体内に前記第2の液体を補
充する液体補充手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の液体受容装置。
【請求項4】
前記第2の液体を内部に貯留可能であって且つ前記液体受容体に対して前記設定液面高さ
よりも低い位置で前記第2の液体の流動を可能とする連結管により連結された液体貯留体
を更に備え、前記液体補充手段は前記第2の液体を前記液体貯留体及び前記連結管を介し
て前記液体受容体内に補充することを特徴とする請求項3に記載の液体受容装置。
【請求項5】
前記液体受容体には、該液体受容体が変位した場合に該液体受容体内の前記貯留液体が前
記開口部から前記液体受容体外に飛散することを抑制する飛散抑制手段が設けられている
ことを特徴とする請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体受容装置。
【請求項6】
前記飛散抑制手段は、前記液体受容体内における前記設定液面高さよりも低い位置に設け
られ且つ前記液体受容体内から前記貯留液体が前記開口部側に流動する場合に流動抵抗と
して機能する流動抵抗部材により構成されていることを特徴とする請求項5に記載の液体
受容装置。
【請求項7】
液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドから廃液として吐出された前記液体
を受容する請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の液体受容装置とを備えたことを
特徴とする液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−51116(P2011−51116A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199479(P2009−199479)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】