説明

液体食品を包装する装置

本発明は、加熱されたプリフォーム(110)から形成された熱可塑性容器内に飲料を供給する装置に関連し、プリフォームがおよそ円筒状であり且つ金型内に配置される装置において、金型内部におけるプリフォームの膨張を促進するように、プリフォームの凹み内に少なくとも1種の飲料を注入する注入手段を有し、金型が容器の形状を画定し、前記注入手段が、凹みの口部を通して少なくとも1種の飲料を注入するように設計された注入ヘッド(18)を備え、前記注入ヘッドが金型に組み込まれている装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子材料、特にポリエステルからなる容器を製造する分野に関する。より詳細には、本発明は、ポリエステルボトル、好ましくは、液体、例えばミネラルウォーター、その他風味のある飲料、ソーダ、フルーツジュース、液状ヨーグルトを収容するポリエチレンテレフタレート(PET)ボトルを製造する分野に関する。
【背景技術】
【0002】
長年、通常市場で見られるPETボトルは、圧縮空気を使用するPETプリフォームのブロー成形又は延伸ブロー成形によって製造されてきた。
【0003】
プリフォームは、通常、端部の一方が閉鎖され反対側の端部が開放されている円筒管の形態をとる。プリフォームの開放頭部は、容器の首部に対応する。
【0004】
プリフォームから容器を製造する従来のプロセスの間、プリフォームは、連続したコンベヤベルトの円筒状取付具の上に滑り込み、したがって、コンベヤチェーンは、後続する延伸ブロー成形段階のためにプラスチックを温度調節するように、両側に放射加熱手段が隣接している直線状部分によって実質的に形成された炉内を通るように、プリフォームを移送する。
【0005】
そして、高温のプリフォームは、取り外されブロー成形機の金型内に移送される。移送動作は、ブロー成形機の移送動作と連動する。
【0006】
このブロー成形機は、一般にカルーセルの形成、たとえば回転カルーセルの形態で製造される。回転カルーセルは、その垂直軸を中心に連続的に回転し、その外周に一続きの同一の金型を支持している。
【0007】
プリフォームは、開放され先に形成された容器が取り除かれた直後の金型内に配置される。
【0008】
プリフォームは、延伸ブロー成形によって成形され得るように、金型においてガラス転移温度(約100℃)を上回る温度であるように事前に加熱される。
【0009】
加熱段階の最後のプリフォームの温度は、加熱場所とブロー成形場所との間に存在する距離にわたって発生する冷却を考慮するように、ブロー成形機の金型内部で必要な温度をわずかに上回る。
【0010】
いくつかの金型が同時に存在するため、こうしたブロー成形機は、1つの金型につき1時間に約1000〜2000本のボトル、すなわち1設備ごと1時間ごとに約数万の単位の容器を非常に高速に製造することができる。
1時間に約数万の単位の容器、
【0011】
延伸ブロー成形は、金属ロッドを使用して延伸し、3〜4バール(3×10〜4×10Pa)の範囲の圧力で空気を注入することによって行われる。空気はノズルで注入され、ノズルの端部は、プリフォームの頭部の開口部から挿入される。
【0012】
ボトルが形成されて初めて充填手段が採用され、これら充填手段は、充填の前及び後に機械的動きを引き起こし、特に飲料の跳ね返りをもたらす。
【0013】
このように使用される装置には、保守段階において、且つ動作時、動作パラメータを再調整する必要のある場合にも、極めて多くの人の介入が必要であることが理解されよう。
【0014】
特に、飲料用に使用される高圧力は、既知の装置を定期的に中断させなければならないという影響を及ぼす。
【0015】
更に、充填後、容器をキャップ又はねじ又はクリップ締結キャップによって封止しなければならず、そのプロセスは、延伸ブロー成形機の外部の手段を必要とするため、広く自動化することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
この状況において、本発明の目的は、大量の飲料を、最終的に仕上げるように且つ少ないステップで連続して供給する小型装置であって、動作時に保守がほとんど必要でない装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
したがって、本出願人は、加熱されたプリフォームから形成された熱可塑性容器内に飲料を供給する装置であって、プリフォームがおよそ円筒状又は他の形状であり且つ金型内に配置され、当該装置が、金型内部におけるプリフォームの膨張を促進するように、プリフォームの凹み内に少なくとも1種の飲料を注入する注入手段を有し、金型が容器の形状を画定し、前記注入手段が、金型内部におけるプリフォームの膨張を促進するように、プリフォームの凹み内に少なくとも飲料を注入するように設計された注入ヘッドを備え、金型が容器の形状を画定し、前記注入手段が、凹みの口部を通して少なくとも飲料を注入するように設計された注入ヘッドを備え、前記注入ヘッドが前記金型に組み込まれている、装置を開発した。
【0018】
注入ヘッドが、統合された金型に組み込まれているという事実により、外部注入ヘッドを使用する従来技術の装置における、特に前記ヘッドが供給装置の使用中に長手方向に移動する場合の、注入ヘッドに関連する飲料の跳ね返りが回避される。
【0019】
本発明の本質的な特徴によれば、凹みの前記首部が容器の首部を画定するため、本装置は、前記首部に栓を固定する手段を更に有する。
【0020】
したがって、容器を製造するために使用される液体が、容器内に供給されるべき飲料であるため、本発明による装置により、容器を充填し封止する後続するステップをなくすことができる。
【0021】
したがって、製造ステップ、充填ステップ及び封止ステップが、統合された装置によって行われる同一のステップに統合される。
【0022】
この解決法には、相当の経済的利点があり、また、この解決法により、空の又は未封止の容器の汚染、特に細菌汚染の危険が制限される。
【0023】
1つの有利な特徴によれば、注入ヘッドは、栓固定手段が動作することができるように配置される。特に、注入ヘッドは、充填ステーションに組み込まれる。
【0024】
一実施形態によれば、本装置は、注入される一定量の飲料を加圧する手段を更に有する。
【0025】
特に、前記加圧手段はポンプを備える。
【0026】
本装置はまたピストンを備えていてもよく、それは任意にポンプと組み合わせて採用される。
【0027】
先の実施形態に対して排他的でない別の実施形態によれば、中央加圧空気貯蔵器が使用される。
【0028】
1つの非常に特別に有利な特徴によれば、本装置は、飲料を脱気するシステムを更に有する。
【0029】
この手段は、好ましくは、飲料供給回路において供給装置の上流に配置される。
【0030】
一実施形態ではまた、本装置は、金型の少なくとも一部を清掃する手段を更に有する。
【0031】
これら手段により、任意に、金型内にこぼれた熱可塑性物質の破片又は大量の飲料を除去することができる。
【0032】
本発明の状況において本質的に既知であるが有利である方法で、金型は、金型基部と2つの上部金型部分とからなり得ることが留意されるべきである。
【0033】
最後に、本装置は、好ましくは、容器を、その最終的な容積の一部まで、空気を用いて形成する手段と、容器内の内圧を増大させる手段であって、容器の形成が飲料を用いて達成される、手段とを更に有することを特徴とする。
【0034】
また、本装置は2つの注入ヘッドを備え、それら注入ヘッドの各々が金型に組み込まれることも留意されるべきである。
【0035】
少なくとも1つの注入ヘッドが、金型の空洞の1つの軸に対して垂直なダクトの端部に噴出口を有することが有利であり、前記ダクトは前記飲料の少なくとも1つの成分を供給する回路に接続されている。
【0036】
一実施形態によれば、前記ダクトは前記金型の頂部に組み込まれている。
【0037】
好ましくは、頂部は2つの下位部分から構成され、ダクトは、各下位部分のそれぞれの境界面における2つの相補的な凹部の接合によって形成される。
【0038】
少なくとも1つの注入ヘッドが、栓固定手段が動作することができるように配置されることが特に有利である。
【0039】
ここでまた、一態様によれば、金型の上部は少なくとも2つの構成体(第1の構成体、第2の構成体)を有し、注入ヘッドは前記上部に組み込まれ、注入ヘッドは、第1の構成体において飲料をプリフォーム内に注入することができ、栓固定手段は、第2の構成体において栓をプリフォームの首部に配置するように設計されている。
【0040】
本発明はまた、本発明による装置を採用する産業プロセスに関する。このプロセスには、特に、容器を金型から抜き出すステップの前に容器の上にキャップを嵌合させるステップが含まれる。
【0041】
それには、金型内にプリフォームを挿入するステップの前に金型の少なくとも一部を清掃するステップも含まれ得る。
【0042】
1つの有利な特徴によれば、本プロセスは、飲料を熱可塑性プリフォーム内に注入するステップを含み、前記注入は、金型に組み込まれた注入ヘッドを通して行われる。
【0043】
好ましくは、本プロセスは、容器をその最終的な容積の一部、例えば70%を上回る部分まで、空気を用いて形成するステップを更に含み、その後、飲料を用いて達成される圧力を増大させるステップが続く。
【0044】
これは、空気は、飲料ほど、膨張している熱可塑性物質を冷却することができないためである。したがって、この特徴には、より安定したプロセス及びその拡張したプロセスの動作範囲(window)を提供するという利点がある。
【0045】
ここで、本発明を、例示的な実施形態に関連する添付図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明を採用する設備を動作させる原理を示す概略図である。
【図2】断面図で且つ斜視図で示す本発明による飲料供給装置を示し、PETプリフォームが金型内に配置され、延伸ロッドが高い位置に配置されている図である。
【図3】断面図で且つ斜視図で示す本発明による飲料供給装置の別の態様を示し、延伸ロッドが高い位置に配置されている図である。
【図4】ボトルに栓をするステップ中の飲料供給装置の同じ態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本明細書で例として示す実施形態は、加熱されたプリフォームからPETミネラルウォーターボトルを製造するプロセスに関する。プリフォームは、下端が閉鎖された円筒管の形状である。プリフォームの開放頭部は、ボトルの首部に対応し、その上に閉鎖キャップがねじ込まれる。
【0048】
図1を参照する。延伸ロッド10が加圧空気アクチュエータ15内に挿入される。延伸ロッド10は、長手方向動作(図において矢印で示す)が与えられる伸用のモータによって制御される。
【0049】
延伸ロッドは空気圧により(アクチュエータ又はカムを用いて)制御さ、あるいはまた、又はこれと組み合わせて、電気的に制御される。アクチュエータを用いる制御は好ましく、本発明の好適な実施形態でも用いられる。
【0050】
圧縮空気アクチュエータ15は、注入ヘッド18を制御するシリンダ17を備えており、シリンダ17内を延伸ロッド10が通過する。注入ヘッド18は、金型(図示せず)内に配置されたPETプリフォームの首部20に連結されており、プリフォームは、膨張した後、ミネラルウォーターボトルの形状をとり、この形状は金型の壁によって確定される。
【0051】
アクチュエータは3つのチャンバを備えており、上部の2つのチャンバ15a及び15bには圧縮空気が充填されている。これら上部の2つのチャンバの間で、ピストン壁19が、延伸ロッドに対して平行な方向に摺動する(その変位を矢印で表す)。延伸ロッド10は、この壁19の中心を通過する。
【0052】
圧縮空気アクチュエータはまた、飲料、ここではミネラルウォーター用の側面注入口30も有しており、それはアクチュエータの第3のチャンバ15cに連結されており、このチャンバは底部チャンバである。飲料は、ライン32を介して送り込まれる。
【0053】
外部ミネラルウォーター注入口は、このライン32の遠隔端部を介して液体を第1のバルブ34内に供給し、第1のバルブ34は、充填モータ(その移動を矢印で示す)によって制御されるピストン42を備える単一チャンバ充填シリンダ40の開口部に接続されている。このモータは、充填シリンダ40の単一チャンバ内においてピストンを長手方向に移動させる。
【0054】
第1のバルブを通過する前に、ミネラルウォーターの空気飽和を制御するための上流の脱気装置によりミネラルウォーターは事前に脱気される。
【0055】
ライン32には第2のバルブ36があり、それは、第1のバルブ34及び充填シリンダ40の開口部の後方で直列になっている。そして、ライン32は、圧縮空気アクチュエータ15の底部チャンバ15c内に伸びている。
【0056】
圧縮空気アクチュエータの底部チャンバ15cには、充填ヘッド18を制御するシリンダ17が貫通しており、シリンダ17の内部容積は、圧縮空気アクチュエータ15の下部出口を通って充填ヘッド18内に出てくる。制御シリンダは側面開口部25を有し、それにより、飲料がアクチュエータの底部チャンバと制御シリンダの内側との間を循環することができる。
【0057】
延伸ロッド10自体が、制御シリンダ17内を通って充填ヘッド18及びボトルプリフォームの首部20の所まで移動する。
【0058】
図2は、半金型100を示し、PETプリフォーム110が、略円筒形状であり下方部に底部102がある半金型の空洞の頂部内に配置されている。第2の半金型(図示せず)が、金型を完成し、且つプリフォームを2つの半金型の空洞によって形成される閉鎖空洞内で固定し、閉鎖空洞は飲料ボトル形状を画定する。
【0059】
半金型100は底部105及び頂部106を備え、頂部106は、頂部106の上面に隆起を形成する2つのレール108を介して底部に固定され、2つのレールは、断面の平面に対して垂直に、金型の空洞の両側において互いに対して平行である、ということが留意されるべきである。金型の空洞は、主に、金型の底部に含まれる。
【0060】
プリフォーム110には、栓を受け入れる外部ねじ山を有する首部111がすでに形成されている。首部111は、半金型の空洞の狭窄部109に配置され、狭窄部109は、首部を固定するように設計される一方で、依然として最終的なボトルの形状に対して相補的である。この狭窄部109が金型の底部の上面の真下にあることと、したがって、首部が金型の頂部106及びその底部105の両方と接触することとが留意されるべきである。首部のねじ山は、金型の頂部106の略円筒状空洞の壁と接触する。首部はまたフランジ112も有し、それは、金型の頂部106と金型の底部105との間の境界面に正確に配置される。
【0061】
プリフォームは、空洞の底部102の方向における首部の延長線に凹み(図では隠れている)を有しており、それは底部で終端する。
【0062】
金型の空洞の内面は、飲料ボトル、ここではミネラルウォーターボトルの外部構造を画定するように構造化されている。この構造は複数の円形溝を含み、そのうちのいくつかは、例えば使用者がボトルを把持することができるように、又は使用中に可撓性を提供するように、若しくは使用後にボトルを取り除く目的で等、構造的又は機能的役割を有している。
【0063】
金型は、その頂部に、円形断面の2つの直線状のダクト140及び145を有しており、一方が他方の延長線に沿い、それらは、以前に形成されたボトルの軸に対応する金型の空洞の軸に対して垂直である。2つのダクトは、プリフォームの首部の頂部の両側に配置され、これらダクトの一方又は他方に注入される液体がプリフォームの首部内に流れ込むように、前記首部の頂部において開放されている。2つのダクトが金型の断面の平面にあり、したがって、図示する半金型を相補的な半金型と接合することによって形成される、ということが留意されるべきである。
【0064】
図の上部に、プリフォーム軸及び金型凹部の延長線に沿って、延伸ロッド130が配置されている。軸がプリフォーム軸に位置合せされている、金型の頂部の円筒状開口部147により、プリフォームを延伸させるために、延伸ロッド130を金型内に且つプリフォームの凹み内に、ロッドの端部が凹みの底部と接触する場所まで挿入することができる。
【0065】
首部の上部で、金型が、ダクト145及び140の出口において2つの噴出口148及び149を有しており、それにより、それぞれのダクト145及び140を介して注入される流体を、プリフォームの内側に向かってその首部を介して向けることができ、したがって、流体が90°曲がる。2つの噴出口148及び149はまた、ダクトの内側を円筒状開口部147の内側から分離する。2つの噴出口148及び149の各々は、本発明の意義の範囲内で「注入ヘッド」を形成しており、図2に示すように、注入ヘッドの各々は金型半体100の本体に組み込まれている。
【0066】
前述の装置を使用する方法の間、プリフォームの温度を、事前に50℃〜130℃、又はさらには75℃〜100℃の値にする。好ましい実施形態では、この値は95℃であり、使用するプラスチックはPETである。
【0067】
ロッドは、速度が0.5〜3.0m/秒、又はさらには1.0〜2.5m/秒である。好ましい実施形態では、この値は、1.6m/秒である。
【0068】
飲料の温度を、事前に1℃〜120℃、好ましくは10℃〜90℃の値にする。好ましい実施形態では、この値は30℃である。
【0069】
熱可塑性物質の長手方向の伸びの比は、2〜5、又はさらには2.5〜4である。好ましい実施形態では、この値は3.5である。
【0070】
熱可塑性物質の半径方向の伸びの比は、2〜7、又はさらには3〜4.5である。好ましい実施形態では、この値は4である。
【0071】
熱可塑性物質は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル及びそれらの組合せからなる群から選択される。好ましい実施形態では、熱可塑性物質はPETである。
【0072】
金型の温度は、PETの場合は230℃である、熱可塑性物質の融点を少なくとも50℃下回る。好ましくは、この温度は100℃未満で維持される。好ましい実施形態では、金型の温度は周囲温度と等しい。
【0073】
図3を参照すると、PETプリフォームを膨張させボトルに充填する段階の後に、ミネラルウォーターで充填されたボトル200が金型210内にある(断面図で示す)。図2と比較すると、視角が90°変更されており、図2のレール108のうちの一方に対応するレール208が認識される。
【0074】
この金型の図は、その上部220が2つの下位部分221及び222からなっており、それらが、延伸ロッド230の軸、金型空洞の軸及びボトルの軸を通過する対称面Pに関して互いに対して対称であることを示す。2つの下位部分はまた、ボトルの首部210の上方を除き、対称面に沿って互いに接触しており、首部210の上方では、延伸ロッドを通過させるようにオリフィス225(図2の開口部147に対応する)が設けられている。
【0075】
上述したように、金型の下部215は、ミネラルウォーターボトルの形態に対応する形態の空洞を備えており、ボトルの首部201は、ボトルの上部の丸みに対応する空洞の狭窄部216を通って下部の空洞内に入っている。
【0076】
ボトルの首部201が、金型の上部220によって包囲されていることが留意されるべきである。
【0077】
図3には、膨張段階の後の延伸ロッド230の後退移動(垂直矢印)も示している。打栓装置240が接近していることも示しており、打栓装置240は、ボトルの首部の上方に、ボトルの軸の延長線に沿って配置される。
【0078】
図4を参照すると、金型の上部の2つの下位部分221及び222が、横方向に(水平矢印)分離されており、ボトルの首部201にアクセスできるようにしている。金型の上部の空洞の2つの下位部分223及び224が識別されており、そこで、ボトルの首部が、図3に示す位置に収容されている。この空洞はオリフィス225と同軸であり、オリフィス225は空洞を金型の外側に向かって延長することが留意されるべきである。また、ボトルの首部が、その円筒状外面に、栓を嵌合させることができるねじ山を有していることも留意されるべきである。
【0079】
2つの下位部分の移動は、金型の下部の上面でレール208によって案内される。延伸ロッド230もまた、ボトルを通る垂直線から離れて配置されている。
【0080】
そして、打栓装置が、ボトルの首部の上方に垂直に配置される。そして、打栓装置は、回転し(曲線矢印で示す)、キャップをボトルの首部に嵌合させる。
【0081】
当然ながら、本発明は、説明し且つ添付図面により例示した実施形態には限定されず、当業者が特許請求の範囲内で想定することができる全ての変形まで広がる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱されたプリフォーム(110)から形成された熱可塑性容器内に飲料を供給する装置であって、
前記プリフォームが金型(100、210)内に配置されるものであり、
当該装置が、前記金型の内部において前記プリフォームを膨張させるために、前記プリフォーム(110)の凹み内に少なくとも1種の飲料を注入する注入手段(140、145、148、149)を備え、
前記金型が前記容器の形状を画定し、前記注入手段が、前記凹みの口部を通して前記飲料の少なくとも1つの成分を注入するように設計された少なくとも1つの注入ヘッド(148、149)を備え、
前記注入ヘッドが前記金型に組み込まれている、装置において、
前記凹みの前記口部が前記容器の首部(201)を画定するため、前記首部に栓を固定する栓固定手段(240)を更に有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記容器を、その最終的な容積の一部まで、空気を用いて形成する手段と、
前記容器内の内圧を増大させる手段であって、前記容器の形成が前記飲料を用いて達成される、手段と
を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
注入される一定量の飲料を加圧する加圧手段を更に有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記加圧手段がポンプを含むことを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記加圧手段がピストンを含むことを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記加圧手段が、中央加圧空気貯蔵器を含むことを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記飲料を脱気するシステムを更に有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記金型の少なくとも一部を清掃する手段を更に有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記金型が、金型基部(215)と、2つの上部金型部分(221、222)とからなることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
2つの注入ヘッドを有し、前記注入ヘッドの各々が前記金型に組み込まれることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
少なくとも1つの注入ヘッドが、前記金型の空洞の1つの軸に対して垂直なダクト(140、145)の端部に噴出口(148、149)を有し、前記ダクトが前記飲料の少なくとも1つの成分を供給する回路に接続されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記ダクトが前記金型の頂部に組み込まれていることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記頂部が2つの下位部分から構成され、前記ダクトが、前記下位部分のそれぞれの境界面における2つの相補的な凹部の接合によって形成されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの注入ヘッドが、前記栓固定手段が動作することができるように配置されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記金型の上部が少なくとも2つの構成体を有し、前記注入ヘッドが前記上部に組み込まれ、前記注入ヘッドが、第1の構成体において前記飲料を前記プリフォーム内に注入することができ、前記栓固定手段が、第2の構成体において栓をプリフォームの首部に配置するように設計されていることを特徴とする、請求項14に記載の装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2011−527244(P2011−527244A)
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517100(P2011−517100)
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058305
【国際公開番号】WO2010/003871
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】