説明

液圧式倍力液圧制動システム

電気液圧式倍力液圧制動システムが、推力室(105)を有し、ブレーキペダル(411)のセンサ(410)によって供給される信号に基づき、コンピュータ(400)によって制御される電動弁(200)を介して、蓄圧器(300)からの加圧ブレーキ液を命令で受けるマスタシリンダ(100)と、少なくとも電動弁(200)、コンピュータ(400)およびセンサ(410)に電力を供給する電源(450)とを備える。
補助発電機(470)は、主電源(450)の故障が検出された場合に、コンピュータ(400)によって制御される(472)形で、コンピュータ(400)、センサ(410)および電動弁(200)に電力を供給する回路(L0、L1、L2、L3)に接続されて、電動弁(200)の緊急作動を可能にし、制動用回路(C1、C2)が限定された回数の制動動作のために電力を供給され得るようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推力室を有し、ブレーキペダルのセンサによって供給される信号に基づき、コンピュータによって制御される電動弁を介して、蓄圧器からの加圧ブレーキ液を命令で受けるマスタシリンダと、少なくとも電動弁、コンピュータおよびセンサに電力を供給する電源とを備える液圧式倍力液圧制動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的には交流電源および12ボルト鉛蓄電池である車載回路によって供給される電源供給の故障の場合には、ブレーキが倍力なしには作動することができず、その理由は、電気液圧式倍力が消失するからであり、すなわちマスタシリンダの制御室への供給を制御する電動弁が駆動されることができない、つまりたとえ蓄圧器が予備の加圧液を含むとしても、この予備はマスタシリンダが制動動作をもたらすように作用することができないからである。
【0003】
緊急作動は、ブレーキペダルによって駆動される制御棒を介して機械的にのみ提供可能であり、その時ブレーキペダルはマスタシリンダの一次ピストンを直接作動させる。
【0004】
この故障状況下で、ブレーキを操作するとき、運転者は、マスタシリンダのピストン(またはタンデム式マスタシリンダの場合の一次ピストン)を制御するために必要な推力の合計、および存在し得る任意のブレーキシミュレータによって適用される反応の合計に対応する推力を供給しなければならない。
【0005】
制動操作は、制動倍力機の補助なしで制動をかけられるほど十分に強くはない運転者にとっては特に、いくつかの場合に困難ではないにしても厄介なものになる。
【0006】
車両の電源供給システムが故障した場合、それでも蓄圧器は完全充填されており、数回の制動動作のためにマスタシリンダの液圧制御を供給することがやはりできるとき、この状況はなおさら矛盾したものになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、車両搭載電気回路網が故障した場合でも、車両に制動をかけることができるように、一時的な緊急作動を可能にする液圧または電気液圧式倍力液圧制動システムを開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために、本発明は、本明細書の上記に定義された型の液圧制動システムに関し、主電源の故障が検出された場合に、補助電源が、コンピュータ、センサおよび電動弁に電力を供給する回路に接続されて、電動弁の緊急作動を可能にし、制動用回路が限定された回数の制動動作のために電力を供給され得るようにすることを特徴とする液圧制動システムに関する。
【0009】
したがって、本発明によれば、車載電気回路網の故障の場合に、蓄圧器に加圧液の十分な蓄積があると仮定すると、補助電源が、ブレーキのマスタシリンダが液圧駆動されることを可能にする液圧制動システムの本質的な構成要素にのみ接続されているため、補助電源が予備の緊急作動を提供する。
【0010】
この解決策は、最後の手段としての、ペダルに加えられる動作を使用するブレーキペダルを介してマスタシリンダを直接に機械的に作動することを排除せず、機械的に作動することは、ペダルとマスタシリンダの間に介在し得る任意のブレーキシミュレータによって加えられる反応に勝り、したがって、制動用回路またはマスタシリンダによって制御される回路内で、制動圧を生成するのに必要な推力をマスタシリンダのピストン上に働かせる。
【0011】
本発明による液圧制動システムは、主電気回路の故障の場合に、低価格で電気液圧制動倍力を提供することを可能にする。
【0012】
具体的に有利な方法で、典型的には、電動弁、コンピュータおよびセンサである制動倍力制御部材が、車載電気回路の主電源に独立して接続されており、主電源によって直接電力が供給される。この分離により車両電気回路の管理が簡単になり、その理由は、主電源の故障の場合に、電動弁、コンピュータおよびセンサがそのとき独立して、独自に電力が供給され得ることをこの分離が意味するからである。車載回路に接続され得る消費部門に電力を供給することにより、補助電源を不必要に消耗させる危険性はない。
【0013】
電子スイッチによって制御されるこの接続は、電動弁、コンピュータおよびセンサ用の、主電源が接続される電力線が、補助電源が主電源に流出する危険性なしに使用され得るという意味があり、主電源の回路への接続には、主電源が補助電源によって再充電されることを防止するダイオードなど、一方向の電子要素が取り付けられる。
【0014】
補助電源は、制動を倍力するためにわずかな回数、緊急手段(電動弁、コンピュータおよびセンサ)を駆動するのに十分な容量を有する小さいバッテリまたはセルからなることが有利である。
【0015】
有利なことに、補助電源は、補助電源が作動中であることを示す状態標識に接続されており、したがって、一方で主電源に欠陥があり、他方では制動動作の進行中に補助電源が作動しているという事実を運転者に警告する。そのことは、運転者に制動を効率的に利用するように促し、または好ましくは車両を停止させるためにまだ利用可能である電力を使用するように促す。
【0016】
別の有利な特徴によれば、補助電源の作動を制御する電子スイッチがサイリスタである。
【0017】
別の有利な特徴によれば、電気液圧式倍力システムすなわち電動ポンプの他の電気的消費部門間の接続は、電動弁、コンピュータおよびセンサに電力を供給する回路から独立し、詳細には、この接続は直接車載回路網に作成される。それは、蓄圧器圧力要求に従ってコンピュータを介して得られる、電動ポンプの制御を排除しない。
【0018】
本発明は、添付の図面に図示された電気液圧式倍力液圧制動システムの例示的な実施形態を使用して以下にさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】停止した状態の本発明による液圧制動システムの図である。
【図2】動作位置にある本発明による制動システムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1によれば、本発明による電気液圧式倍力液圧制動システムは、マスタシリンダ100、この例では、タンデム式マスタシリンダから構成され、マスタシリンダ100は命令により2つの独立した制動用回路C1およびC2に加圧液圧液を供給する。マスタシリンダ100はブレーキ液貯蔵器110を装備される。マスタシリンダ100は、要求に応じて、電動弁200を通って加圧液蓄圧器300から加圧液圧液を供給される推力室105を備え、加圧液蓄圧器300自体は、加圧ブレーキ液源から、典型的にはマスタシリンダから供給され、マスタシリンダのピストンはモータによって、有利には、電気モータによって、または液圧液貯蔵器110に結合されている電動ポンプ350によって駆動される。
【0021】
制動システムの作動は、ブレーキペダル411が装備されるセンサ410に接続されるコンピュータ400によって管理される。
【0022】
電力は、車両の車載回路460に電力を供給する主電源450から供給される。この回路460は、複雑であり得るが、電流のすべての使用部門および消費部門を代表する長方形として象徴的に図示される。補助電源470は液圧制動システムの一定の構成要素に接続される。
【0023】
ブレーキペダル411もまた、変速機部材120を介してマスタシリンダ100に接続される。
【0024】
より詳細には、タンデム式マスタシリンダ100は、フローティングピストンまたは二次ピストン104によって分離されている2つの室101および102を備える。各室は、その特定の制動用回路C1およびC2に別々に接続されており、別々に貯蔵器110から供給される。タンデム式マスタシリンダ100は、マスタシリンダの駆動を制御する加圧液圧液を受ける制御室105の範囲を定める一次ピストン103を備える。
【0025】
ピストン103は制御棒122によって駆動され、すなわち図示のように、タンデム式マスタシリンダ100は、ブレーキシミュレータのように、および緊急機械的変速機部材として作動する変速機部材120を装備されている。
【0026】
制動センサ410は、制御棒122に伝送されるブレーキペダル411の運動を検出し、コンピュータ400に信号SPを供給する。
【0027】
蓄圧器300からタンデム式マスタシリンダ100の制御室105に繋がる供給ライン230に取り付けられる電動弁200は、スプール210、およびコンピュータ400によって制御され、線L1を介して主電源450から電気的に供給される電磁気駆動部220から構成される。
【0028】
スプール210は3つの部門211、212、213を有し、動作位置になるとき、それぞれ、
a−室105から貯蔵器110までの返却をもたらし、蓄圧器300の出口を遮断する。
b−室105および蓄圧器300の出口を遮断する。
c−室105と蓄圧器300の間の連絡をもたらす。
【0029】
位置(a)は制動システムの中立位置である。圧力はブレーキペダルにまったく加えられず、制動用回路C1およびC2は無効になっている。
【0030】
位置(b)は遮断位置である。マスタシリンダの制御室105は遮断され、これにより、スプール210が位置(b)に動いた時点に、そのピストン103および104が位置していた位置にマスタシリンダを遮断する。この位置(b)はまた、蓄圧器300の室303もまた遮断する。この位置により、ブレーキ液を消耗せずに制動倍力が一定に保たれることができる。
【0031】
位置(c)は制動システムの動作位置であり、言い換えれば、蓄圧器の加圧液が、電動弁のスプールがこの位置(c)に留まる時間中ずっと室105に流れ込むことにより、タンデム式マスタシリンダ100が蓄圧器300から制御され得るということである。
【0032】
加圧液蓄圧器300は、ピストン302が加圧液を受ける室303の範囲を定めるシリンダ301から構成される。ピストン302は一束の対向するばね304に結合されており、ばね304は、ピストン302がそれ自体、室303内の加圧液を受ける場合のみ、ピストン302によって押し返され得る。
【0033】
室303は、圧力信号SPRをコンピュータ400に伝送する圧力センサ305が装備されている。コンピュータ400はこの圧力信号SPRを参照信号と比較し、この比較に基づき、加圧液の供給を室303に命令する。
【0034】
室303は、出口で電動弁200の上流の線230に接続されている。室303の入口は、逆止弁360を装備された線231によって、電動圧縮機350に接続されている。弁360は、電動圧縮機350から室303に向かう方向に開く。
【0035】
電動圧縮機350は、一束のばねがモータによって取って代わることを除いては、蓄圧器の構造に類似した構造を有し、その結果、ピストンが圧縮機として作動され得る。
【0036】
したがって、電動圧縮機350は、ピストン352が圧力室353の範囲を定めるシリンダ351を備える。ピストン352は、ウォームがピストン棒354に結合されるねじ状棒の形を取る、または部分的にその形から成るウォーム変速機によって駆動され、ナット355がその上にねじで留められ、ナット355は自由に回転できるが、並進運動は防止されており、ねじ状棒自体は、並進運動の点では自由であるが、回転することは防止されている。ナット355は電気モータ356によって駆動される。駆動システムは、高い配送圧力が確立され得るようにステップダウンギアを提供する。
【0037】
電気モータ356はコンピュータ400によって制御され、主電源450から電気的に供給される。
【0038】
圧力室353は出口で逆止弁360の上流の線231に接続され、その入口は線232によって貯蔵器110に接続されている。ピストン352は、移動途中のある位置で入口322aを閉鎖することにより、室353の入口322aを遮断するが、それは、その後蓄圧器300の室303内の圧力が参照圧力に達するまでに、ばね304の対向する推力に対抗して、加圧液を室353から蓄圧器300の中に配送するためである。
【0039】
主電源450は、典型的には車両の鉛酸蓄電池であるバッテリ451から構成され、蓄圧器451は、図示されていない発電機によって車載回路460から再充電される。主電源450は車載回路460から線L0まで別々に接続され、線L0は、駆動部220に電力を供給する線L1、コンピュータ400に電力を供給する線L2、センサ410に電力を供給する線L3に接続される。
【0040】
主電源450は、バッテリ451から線L0に向かってのみ電流を通すことを可能にするダイオード452または等価の構成要素を介して線L0に接続される。
【0041】
補助電源470は、電子スイッチ472を介して線L0に接続される小容量のバッテリ471または1つのセルから構成される。
【0042】
一般に、補助電源はバッテリの代わりにリチウム電池を含むことができ、例えば1つから4つのCR123Aセル、1つから3つのリチウム電池、例えば16340型または18650型電池またはコンデンサを含むことができる。別法として、正常作動中には、主回路の電圧は補助電源の電圧よりもわずかに高く、補助電源は、必要なときに、補助電源が主電源によって再充電可能な発電機(バッテリ、コンデンサ)である場合には再充電され、ダイオード452は反対方向の流路を阻止する。別の代替形態では、補助電源に再充電するための回路が組み込まれており、非常に低い電流で(コンデンサ、Ni−MH電池、Ni−Cd電池)補助電源を充電し続け、バッテリが所望の充電レベル(リチウムバッテリ)に達するとき、充電を停止する。サイリスタなど、このスイッチ472は、コンピュータ400によって制御されて、もし制動がペダル411への動作によって要求され、主電源450に欠陥があるならば、補助電源470および471を開き、線L0に電力を供給できるようにする。コンピュータ400は主電源450から受け取る電圧または電流を測定し、電圧の低下または電流供給がない場合には、スイッチ472を切り替え、その結果、補助電源470が引き継ぐことができる。
【0043】
補助電源470はまた、電流がバッテリ471から通っていることを検出するランプなどの状態標識473を備える。このランプは、例えば車両のダッシュボード上などに取り付けられて、運転者が緊急作動状態にあるという事実に運転者の注意を引きつける。
【0044】
補助電源は、ダイオード452によって実行される遮断のために主電源450に放電することはできず、コンピュータ400、制動センサ410、および電動弁200の駆動部220の緊急電力供給に限定され、したがって、駆動部220はスプール210を介して蓄圧器室303から推力室105へ加圧液の供給を制御することができる。
【0045】
正常な作動状態では、シミュレータ120のピストン121がマスタシリンダ100のピストン103の棒106に接するまで、マスタシリンダ100は、本明細書の以下に示すように、加圧ブレーキ液回路300および350によって制御されるが、それは、センサ420によるブレーキペダル411の動作および動作の大きさの検出、ならびに加圧液圧液を使用するマスタシリンダ100を制御するコンピュータによって生成される反応に起因する。
【0046】
電気液圧式倍力液圧制動システムの作動を以下に示す。
【0047】
図1によると、ブレーキペダル411が駆動されないとき、電動弁200のスプールは図示の位置(a)にある。電動弁200のスプールは、マスタシリンダの制御室105をブレーキ液貯蔵器110に接続する。マスタシリンダ100は停止状態である。電動弁200はまた、蓄圧器300をマスタシリンダの制御室105に接続する線230を遮断し、その結果、蓄圧器300の室303は孤立する。
【0048】
もし、ブレーキが事前に作動されてしまったために、蓄圧器300の室303内の圧力が設定された閾値以下であるならば、コンピュータ400は電動圧縮機350が加圧液を蓄圧器300に供給するように命令する。
【0049】
図2によると、もしブレーキペダル411が駆動されるならば、動作が、SP信号をコンピュータ400に伝送するセンサ410によって検出される。コンピュータ400は、電動弁200の駆動部220を制御して、スプール210を図2に示す位置(c)に移動させる。この位置では、スプール210は蓄圧器300の室303をマスタシリンダ100の制御室105と連絡する状態に置き、これにより一次ピストン103を押し返し、適切な場合には、マスタシリンダ(タンデム式マスタシリンダの場合)の二次ピストン104を押し返して、加圧ブレーキ液を制動用回路C1およびC2に送る。
【0050】
制動動作を命令する時に、例えばバッテリ451が切れたために、もしコンピュータ400が、主電源450が機能しないと発見したならば、コンピュータ400は半導体472に、補助電源470をコンピュータ400、センサ410および電動弁200の駆動部220からなる電気回路L0、L1、L2、L3に接続するように、命令する。したがって、コンピュータ400は、電動弁200のスプール210を図1の中立位置(a)から図2の動作位置(c)に移動させることにより、ブレーキペダル411上の動作に反応することができる。
【0051】
補助電源470からなる予備は、電動弁200の数回の駆動を十分可能にし、したがって、制動用回路C1およびC2の緊急制御を十分提供することができる。
【0052】
この緊急駆動はまた、蓄圧器300の加圧液の予備がマスタシリンダ100を十分作動できると推測される。
【0053】
有利なことに、蓄圧器300は推力室105近傍に位置して、線230に沿った圧力降下を制限するようにする。
【0054】
もちろん、有利なことに推力室105は実際の制動モード用にも使用される。
【0055】
第3の代替形態として、スイッチ472は、ダイオード452に取り付けられたダイオードに完全に取り換えられる。したがって、正常な作動では、主電源の電圧は補助電源の電圧よりも高いので、ダイオード472は遮断される。もし主電源の電圧が降下するならば、ダイオード472は自動的に解除され、その結果、制動倍力装置を制御する機器は電力を供給されることができる。
【符号の説明】
【0056】
100 マスタシリンダ
101、102 マスタシリンダの室
103 一次ピストン
104 二次ピストン
105 推力室
110 ブレーキ液貯蔵器
120 変速機部材
121 ピストン
122 制御棒
123 ばね
200 電動弁
210 スプール
211、212、213 スプール210の部門
220 駆動部
231 線
300 蓄圧器
301 シリンダ
302 ピストン
303 室
304 対向するばね
350 電動ポンプ
351 シリンダ
352 ピストン
353 圧力室
354 ピストン352の棒
355 ナット
356 電気モータ
360 逆止弁
400 コンピュータ
410 センサ
411 ブレーキペダル
450 主電源
451 車両バッテリ
452 ダイオード
460 車載回路
470、471 補助電源
473 状態標識
C1、C2 制動用回路
L0、L1、L2、L3 電気回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
推力室(105)を有するマスタシリンダ(100)であって、ブレーキペダル(411)のセンサ(410)によって供給される信号(CP)に基づき、コンピュータ(400)によって制御される電動弁(200)を介して、命令により蓄圧器(300)からの加圧ブレーキ液を受ける、マスタシリンダ(100)と、
少なくとも前記電動弁(200)、前記コンピュータ(400)および前記センサ(410)に電力を供給する電源(450)とを備えた液圧式倍力液圧制動システムにおいて、
前記主電源(450)の故障が検出された場合に、補助電源(470)が、前記コンピュータ(400)、前記センサ(410)および前記電動弁(200)に電力を供給する回路(L0、L1、L2、L3)に接続されて、前記電動弁(200)の緊急作動を可能にし、制動用回路(C1、C2)が限定された回数の制動動作のために電力を供給できるようにしたことを特徴とする、液圧式倍力液圧制動システム。
【請求項2】
請求項1に記載の液圧制動システムにおいて、
前記電動弁(200)、前記コンピュータ(400)および前記センサ(410)は、線(L0)によって、ならびに、電流が前記主電源(450)から前記電動弁(200)、前記コンピュータ(400)および前記センサ(410)へのみ通ることができ反対方向には通ることができないようにする一方向の要素(452)によって、車両の車載回路(460)から独立して前記主電源(450)に接続されることを特徴とする、液圧制動システム。
【請求項3】
請求項1に記載の液圧制動システムにおいて、
前記補助電源(470)は、制御された電子スイッチ(472)によって前記回路(L0、L1、L2、L3)に接続されたことを特徴とする、液圧制動システム。
【請求項4】
請求項3に記載の液圧制動システムにおいて、
前記制御された電子スイッチ(472)はサイリスタであることを特徴とする、液圧制動システム。
【請求項5】
請求項1に記載の液圧制動システムにおいて、
前記補助電源(470)は、前記補助電源(470)が作動中であることを示す状態標識(473)に接続されたことを特徴とする、液圧制動システム。
【請求項6】
請求項1に記載の液圧制動システムにおいて、
前記回路(L0、L1、L2、L3)は、前記主電源(450)が前記補助電源(470)によって再充電されることを防止するダイオードのような一方向の電子要素(452)によって、前記主電源(450)に接続されたことを特徴とする、液圧制動システム。
【請求項7】
請求項1に記載の液圧制動システムにおいて、
前記補助電源はバッテリまたはセル(471)を備えたことを特徴とする、液圧制動システム。
【請求項8】
請求項1に記載の液圧制動システムにおいて、
電動ポンプ(350)と前記車載回路網(460)との間の接続は、前記電動弁(200)、前記コンピュータ(400)および前記センサ(410)に電力を供給する前記回路(L0、L1、L2、L3)から独立した接続であることを特徴とする、液圧制動システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2012−530644(P2012−530644A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516633(P2012−516633)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/058215
【国際公開番号】WO2010/149510
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(591245473)ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (591)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【Fターム(参考)】