説明

液晶表示装置組立体、及び、液晶表示装置組立体の駆動方法

【課題】動画特性の改善、または3次元画像表示用に右目用画像と左目用画像とを交互に表示する等の用途のため黒表示期間を挿入することによる液晶表示装置の走査におけるタイミングマージンの減少の程度を軽減することができる液晶表示装置組立体を提供する。
【解決手段】表示領域ユニットにおける線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットが発光状態となるまでの待ち時間は、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最短になるように設定され、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットと線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットとの間に位置する表示領域ユニットにおける前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置組立体、及び、液晶表示装置組立体の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置にあっては、液晶材料それ自体は発光しない。従って、例えば、液晶表示装置の表示領域を照射する面状光源装置(バックライト)を、複数の画素から構成された表示領域の背面に配置する。尚、カラー液晶表示装置において、1画素は、例えば、赤色発光副画素、緑色発光副画素及び青色発光副画素の3種の副画素から構成されている。そして、各画素あるいは各副画素を構成する液晶セルを、一種の光シャッター(ライト・バルブ)として動作させることによって、即ち、各画素あるいは各副画素の光透過率(開口率)を制御し、面状光源装置から出射された照明光(例えば、白色光)の光透過率を制御することで、画像を表示している。
【0003】
従来、液晶表示装置組立体における面状光源装置は、表示領域全体を、均一、且つ、一定の明るさで照明しているが、エッジボケによる動画表示品位の低下を招いていた。このため、複数の面状光源ユニットから構成され、面状光源ユニットに対応する液晶表示装置の部分の走査の完了と同期して各面状光源ユニットが順次点灯するように制御される面状光源装置が提案されている。係る面状光源装置を備えた液晶表示装置組立体が、例えば、特開2000−321551号公報から周知である。この液晶表示装置組立体によれば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置における動画ボケが軽減され、動画表示性能の改善を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−321551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
映像表示期間と映像表示期間との間に、画面を黒く表示する期間(黒表示期間)を挿入すると、フレーム画像と次のフレーム画像とが時間的に完全に分離される。これにより、更に、動画表示特性が向上する。しかしながら、例えば黒表示期間がない状態においてフレームレートが60ヘルツであるとき、黒表示期間を挿入するとすれば、1秒間に映像表示期間と黒表示期間とが合わせて120個存在するように液晶表示装置組立体を駆動する必要がある。そして、例えば映像表示期間と黒表示期間の長さを略同一の長さに設定するとすれば、面状光源ユニットに対応する液晶表示装置の部分の走査の完了と同期して各面状光源ユニットが順次点灯するように制御される面状光源装置(以下、便宜のため、同期型の面状光源装置と略称する)を備えた液晶表示装置組立体においては、1/60(秒)のフレーム期間のうちの約半分で液晶表示装置を走査しなければならない。また、液晶表示装置組立体に3次元画像表示用の右目用画像と左目用画像とを交互に表示するような用途にあっては、実質的にフレーム期間は半分の1/120(秒)となり、1秒間に映像表示期間と黒表示期間とが合わせて240個存在するように液晶表示装置組立体を駆動する必要がある。同期型の面状光源装置を備えた液晶表示装置組立体においては、黒表示期間を挿入すると液晶表示装置の走査期間を短くせざるを得ず、走査におけるタイミングマージンが減少する等といった問題が生ずる。
【0006】
従って、本発明の目的は、黒表示期間を挿入することによる液晶表示装置の走査におけるタイミングマージンの減少の程度を軽減することができる、液晶表示装置組立体、及び、液晶表示装置組立体の駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明の液晶表示装置組立体、及び、上記の目的を達成するための本発明の液晶表示装置組立体の駆動方法に用いられる液晶表示装置組立体(以下、これらを単に、本発明の液晶表示装置組立体と呼ぶ場合がある)は、
(A)マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域を有する透過型の液晶表示装置、
(B)表示領域を複数の表示領域ユニットに分割したと想定したときの各表示領域ユニットに対応した複数の面状光源ユニットから成り、各面状光源ユニットは対応する表示領域ユニットに光を照射する面状光源装置、並びに、
(C)液晶表示装置及び面状光源装置を駆動する駆動回路、
を備えている。
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の液晶表示装置組立体にあっては、
液晶表示装置は線順次走査され、以て、各表示領域ユニットを構成する画素は線順次走査され、
表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットは、表示領域ユニットの線順次走査が完了した後に、所定の期間に亙って発光状態とされ、
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間とは、重複しないように設定され、
表示領域ユニットにおける線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットが発光状態となるまでの待ち時間は、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最短になるように設定され、
1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットと線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットとの間に位置する表示領域ユニットにおける前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている。
【0009】
上記の目的を達成するための本発明の液晶表示装置組立体の駆動方法にあっては、本発明の液晶表示装置組立体を用いて、
液晶表示装置を線順次走査し、以て、各表示領域ユニットを構成する画素を線順次走査する処理と、
表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットを、表示領域ユニットの線順次走査が完了した後に、所定の期間に亙って発光状態とする処理とを備えており、
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間とは、重複しないように設定され、
表示領域ユニットにおける線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットが発光状態となるまでの待ち時間は、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最短になるように設定され、
1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットと線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットとの間に位置する表示領域ユニットにおける前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の液晶表示装置組立体、及び、本発明の液晶表示装置組立体の駆動方法にあっては、表示領域ユニットにおける線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットが発光状態となるまでの待ち時間は、線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最短になるように設定されている。そして、線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットと線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットとの間に位置する表示領域ユニットにおける前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている。これにより、同期型の面状光源装置を備えた液晶表示装置組立体や係る液晶表示装置組立体を用いた駆動方法に対し、液晶表示装置の走査期間をより長い期間に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、カラー液晶表示装置、面状光源装置、及び、駆動回路を備えた液晶表示装置組立体の概念図である。
【図2】図2の(A)は、実施例の面状光源装置における隔壁や発光ダイオード等の配置、配列状態を模式的に示す平面図であり、図2の(B)は、実施例の液晶表示装置組立体の模式的な端面図である。
【図3】図3は、液晶表示装置組立体の模式的な一部断面図である。
【図4】図4は、カラー液晶表示装置の模式的な一部断面図である。
【図5】図5は、参考例の液晶表示装置組立体の動作の模式的なタイミングチャートである。
【図6】図6は、実施例の液晶表示装置組立体の動作の模式的なタイミングチャートである。
【図7】図7の(A)及び(B)は、参考例における映像表示期間及び黒表示期間を説明するための表示領域の模式的な平面図である。図7の(C)及び(D)は、実施例における黒表示期間及び映像表示期間を説明するための表示領域の模式的な平面図である。
【図8】図8の(A)乃至(D)は、参考例における液晶表示装置組立体を構成する面状光源装置及びカラー液晶表示装置の動作状態を模式的に示す図である。
【図9】図9の(A)乃至(D)は、図8の(D)に引き続き、参考例における液晶表示装置組立体を構成する面状光源装置及びカラー液晶表示装置の動作状態を模式的に示す図である。
【図10】図10の(A)乃至(C)は、図9の(D)に引き続き、参考例における液晶表示装置組立体を構成する面状光源装置及びカラー液晶表示装置の動作状態を模式的に示す図である。
【図11】図11の(A)乃至(D)は、実施例における液晶表示装置組立体を構成する面状光源装置及びカラー液晶表示装置の動作状態を模式的に示す図である。
【図12】図12の(A)乃至(D)は、図11の(D)に引き続き、実施例における液晶表示装置組立体を構成する面状光源装置及びカラー液晶表示装置の動作状態を模式的に示す図である。
【図13】図13の(A)乃至(C)は、図12の(D)に引き続き、実施例における液晶表示装置組立体を構成する面状光源装置及びカラー液晶表示装置の動作状態を模式的に示す図である。
【図14】図14は、変型例の液晶表示装置組立体の動作の模式的なタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明の液晶表示装置組立体、及び、本発明の液晶表示装置組立体の駆動方法(以下、これらを単に、本発明と略称する場合がある)を説明する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.本発明についてのより詳しい説明
2.実施例において用いられる液晶表示装置組立体の概要の説明
3.実施例
【0013】
〈本発明についてのより詳しい説明〉
本発明の液晶表示装置組立体、及び、本発明の液晶表示装置組立体の駆動方法にあっては、或るフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の始期と、該或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の終期との間の期間が映像表示期間を構成する態様とすることができる。また、或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の終期と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の始期との間の期間が黒表示期間を構成する態様とすることができる。
【0014】
液晶表示装置における仮想の表示領域ユニットは、基本的には、走査方向に並んだ所定の行数分の画素毎に分割されている構成とすることができる。液晶表示装置において2次元マトリクス状に配列された画素(ピクセル)の数がM0×N0であり、第1行目乃至第N0行目の画素が順次走査される構成にあっては、仮想の表示領域ユニットの数の最小値は「2」であり、最大値は「N0」である。仮想の表示領域ユニットの数は、基本的には、面状光源ユニットの設計に応じて決定すればよい。表示領域ユニットにおける画素の行数は、一定であってもよいし、異なっていてもよい。
【0015】
面状光源装置を構成する面状光源ユニットの光源として、発光ダイオード(LED)を挙げることができるし、あるいは又、エレクトロルミネッセンス(EL)装置、冷陰極電界電子放出装置(FED)、プラズマ表示装置等を挙げることができる。発光状態/非発光状態の制御に支障がなければ、光源として、冷陰極線型の蛍光ランプや、通常のランプを用いてもよい。光源を発光ダイオードから構成する場合、例えば波長640nmの赤色を発光する赤色発光ダイオード、例えば波長530nmの緑色を発光する緑色発光ダイオード、及び、例えば波長450nmの青色を発光する青色発光ダイオードを1組として構成して白色光を得ることができるし、白色発光ダイオード(例えば、紫外又は青色発光ダイオードと蛍光体粒子とを組み合わせて白色を発光する発光ダイオード)の発光によって白色光を得ることもできる。赤色、緑色、青色以外の第4番目の色、第5番目の色・・・を発光する発光ダイオードを更に備えていてもよい。
【0016】
また、光源を発光ダイオードから構成する場合、赤色を発光する複数の赤色発光ダイオード、緑色を発光する複数の緑色発光ダイオード、及び、青色を発光する複数の青色発光ダイオードが、面状光源ユニット内に配置、配列されている。より具体的には、(1つの赤色発光ダイオード,1つの緑色発光ダイオード,1つの青色発光ダイオード)、(1つの赤色発光ダイオード,2つの緑色発光ダイオード,1つの青色発光ダイオード)、(2つの赤色発光ダイオード,2つの緑色発光ダイオード,1つの青色発光ダイオード)等の組合せから成る発光ダイオード・ユニットから、光源を構成することができる。
【0017】
発光ダイオードは、所謂フェイスアップ構造を有していてもよいし、フリップチップ構造を有していてもよい。即ち、発光ダイオードは、基板、及び、基板上に形成された発光層から構成されており、発光層から光が外部に出射される構造としてもよいし、発光層からの光が基板を通過して外部に出射される構造としてもよい。より具体的には、発光ダイオード(LED)は、例えば、基板上に形成された第1導電型(例えばn型)を有する化合物半導体層から成る第1クラッド層、第1クラッド層上に形成された活性層、活性層上に形成された第2導電型(例えばp型)を有する化合物半導体層から成る第2クラッド層の積層構造を有し、第1クラッド層に電気的に接続された第1電極、及び、第2クラッド層に電気的に接続された第2電極を備えている。発光ダイオードを構成する層は、発光波長に依存して、周知の化合物半導体材料から構成すればよい。発光ダイオードからの光取り出し効率を高めるために、発光ダイオードの光出射部分には、一定の大きさを有する半球状の樹脂材料を取り付けることが望ましい。尚、光を特定の方向に射出させたい等の意図がある場合には、例えば、光が水平方向に主に出射される2次元方向出射構成を配設してもよい。
【0018】
面状光源装置は、更には、光拡散板、拡散シート、プリズムシート、偏光変換シートといった光学機能シート群や、反射シートを備えている構成とすることができる。光学機能シート群は、離間配置された各種シートから構成されていてもよいし、積層され一体として構成されていてもよい。光拡散板を構成する材料として、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(PC)を例示することができる。光拡散板や光学機能シート群は、面状光源装置と液晶表示装置との間に配置される。
【0019】
透過型の液晶表示装置は、例えば、透明第1電極を備えたフロント・パネル、透明第2電極を備えたリア・パネル、及び、フロント・パネルとリア・パネルとの間に配された液晶材料から成る。尚、液晶表示装置は、モノクロ液晶表示装置であってもよいし、カラー液晶表示装置であってもよい。
【0020】
フロント・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第1の基板と、第1の基板の内面に設けられた透明第1電極(共通電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第1の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。更には、透過型のカラー液晶表示装置においては、第1の基板の内面に、アクリル樹脂やエポキシ樹脂から成るオーバーコート層によって被覆されたカラーフィルターが設けられている。カラーフィルターの配置パターンとして、デルタ配列、ストライプ配列、ダイアゴナル配列、レクタングル配列を挙げることができる。そして、フロント・パネルは、更に、オーバーコート層上に透明第1電極が形成された構成を有している。尚、透明第1電極上には配向膜が形成されている。一方、リア・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第2の基板と、第2の基板の内面に形成されたスイッチング素子と、スイッチング素子によって導通/非導通が制御される透明第2電極(画素電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第2の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。透明第2電極を含む全面には配向膜が形成されている。これらの透過型のカラー液晶表示装置を含む液晶表示装置を構成する各種の部材や液晶材料は、周知の部材、材料から構成することができる。スイッチング素子として、単結晶シリコン半導体基板に形成されたMOS型FETや薄膜トランジスタ(TFT)といった3端子素子や、MIM素子、バリスタ素子、ダイオード等の2端子素子を例示することができる。
【0021】
透明第1電極と透明第2電極の重複領域であって液晶セルを含む領域が、1画素(ピクセル)あるいは1副画素(サブピクセル)に該当する。そして、透過型のカラー液晶表示装置においては、各画素(ピクセル)を構成する赤色発光副画素(副画素[R]と呼ぶ場合がある)は、係る領域と赤色を透過するカラーフィルターとの組合せから構成され、緑色発光副画素(副画素[G]と呼ぶ場合がある)は、係る領域と緑色を透過するカラーフィルターとの組合せから構成され、青色発光副画素(副画素[B]と呼ぶ場合がある)は、係る領域と青色を透過するカラーフィルターとの組合せから構成されている。副画素[R]、副画素[G]及び副画素[B]の配置パターンは、上述したカラーフィルターの配置パターンと一致する。尚、画素は、副画素[R]、副画素[G]、及び、副画素[B]の3種の副画素[R,G,B]を1組として構成される構成に限定されず、例えば、これらの3種の副画素[R,G,B]に更に1種類あるいは複数種類の副画素を加えた1組(例えば、輝度向上のために白色光を発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するために補色を発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するためにイエローを発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するためにイエロー及びシアンを発光する副画素を加えた1組)から構成することもできる。
【0022】
2次元マトリクス状に配列された画素(ピクセル)の数M0×N0を(M0,N0)で表記したとき、(M0,N0)の値として、具体的には、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2048,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(1280,960)等、画像表示用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。
【0023】
液晶表示装置及び面状光源装置を駆動するための駆動回路は、例えば、定電流回路等の周知の回路から構成された面状光源ユニット駆動回路、及び、論理回路等の周知の回路から構成された面状光源装置制御回路、並びに、タイミングコントローラ等の周知の回路から構成された液晶表示装置駆動回路を備えている。
【0024】
電気信号として1画像を形成するための画像情報を送るための時間がフレーム期間(単位:秒)であり、フレーム期間の逆数がフレーム周波数(フレームレート)である。尚、フレーム期間には、電気信号として1画像を形成するための画像情報を送った後、次の画像を表示するために電気信号を送るまでの待ち時間も含む。
【0025】
〈実施例において用いられる液晶表示装置組立体の概要の説明〉
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明の液晶表示装置組立体、及び、液晶表示装置組立体の駆動方法を説明するが、それに先立ち、実施例においての使用に適した透過型の液晶表示装置(具体的には、透過型のカラー液晶表示装置)や面状光源装置等の概要を、図1、図2、図3及び図4を参照して、説明する。
【0026】
図1に概念図を示すように、液晶表示装置組立体は、
(A)マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域11を有する透過型のカラー液晶表示装置10、
(B)表示領域11を複数の表示領域ユニット12に分割したと想定したときの各表示領域ユニット12に対応した複数の面状光源ユニット41から成り、各面状光源ユニット41は対応する表示領域ユニット12に光を照射する面状光源装置40、並びに、
(C)液晶表示装置10及び面状光源装置40を駆動する駆動回路、
を備えている。
【0027】
図1に概念図を示すように、透過型のカラー液晶表示装置10は、第1の方向に沿ってM0個、第2の方向に沿ってN0個の、合計M0×N0個の画素が2次元マトリクス状に配列された表示領域11を備えている。ここで、表示領域11を、複数(例えばP個)の仮想の表示領域ユニット12に分割したと想定する。例えば、画像表示用解像度としてVGA規格を満たすものであり、2次元マトリクス状に配列された画素(ピクセル)の数M0×N0を(M0,N0)で表記したとき、(640,480)である。また、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域11(図1において、一点鎖線で示す)が複数(例えばP個)の仮想の表示領域ユニット12(境界を点線で示す)に分割されている。設計上はPは2からN0までの値を取り得る。図1に示す例ではPの値は4である。各表示領域ユニット12は複数の画素から構成されている。各画素は、それぞれが異なる色を発光する複数の副画素を1組として構成されている。より具体的には、各画素は、赤色発光副画素(副画素[R])、緑色発光副画素(副画素[G])、及び、青色発光副画素(副画素[B])の3種の副画素(サブピクセル)から構成されている。この透過型のカラー液晶表示装置10は、線順次駆動される。より具体的には、カラー液晶表示装置10は、マトリクス状に交差する走査電極(第1の方向に沿って延びている)とデータ電極(第2の方向に沿って延びている)とを有し、走査電極に走査信号を入力して走査電極を選択、走査し、データ電極に入力された制御信号(基本的には、入力信号に基づいた信号である)に基づき画像を表示させ、1画面を構成する。
【0028】
液晶表示装置10は線順次走査され、以て、各表示領域ユニット12を構成する画素は線順次走査される。尚、以下の説明においては、走査は第2の方向に向かって順次行われるとする。後述するように、表示領域ユニット12に対応する面状光源ユニット41は、表示領域ユニット12の線順次走査が完了した後に、所定の期間に亙って発光状態とされる。実施例における液晶表示装置組立体の駆動方法は、液晶表示装置10を線順次走査し、以て、各表示領域ユニット12を構成する画素を線順次走査する処理と、表示領域ユニット12に対応する面状光源ユニット41を、表示領域ユニット12の線順次走査が完了した後に、所定の期間に亙って発光状態とする処理とを備えている。
【0029】
カラー液晶表示装置10は、図4に模式的な一部断面図を示すように、透明第1電極24を備えたフロント・パネル20、透明第2電極34を備えたリア・パネル30、及び、フロント・パネル20とリア・パネル30との間に配された液晶材料13から成る。
【0030】
フロント・パネル20は、例えば、ガラス基板から成る第1の基板21と、第1の基板21の外面に設けられた偏光フィルム26とから構成されている。第1の基板21の内面には、アクリル樹脂やエポキシ樹脂から成るオーバーコート層23によって被覆されたカラーフィルター22が設けられ、オーバーコート層23上には、透明第1電極(共通電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)24が形成され、透明第1電極24上には配向膜25が形成されている。一方、リア・パネル30は、より具体的には、例えば、ガラス基板から成る第2の基板31と、第2の基板31の内面に形成されたスイッチング素子(具体的には、薄膜トランジスタ、TFT)32と、スイッチング素子32によって導通/非導通が制御される透明第2電極(画素電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)34と、第2の基板31の外面に設けられた偏光フィルム36とから構成されている。透明第2電極34を含む全面には配向膜35が形成されている。フロント・パネル20とリア・パネル30とは、それらの外周部で封止材(図示せず)を介して接合されている。尚、スイッチング素子32は、TFTに限定されず、例えば、MIM素子から構成することもできる。また、図面における参照番号37は、スイッチング素子32とスイッチング素子32との間に設けられた絶縁層である。
【0031】
これらの透過型のカラー液晶表示装置を構成する各種の部材や、液晶材料は、周知の部材、材料から構成することができるので、詳細な説明は省略する。
【0032】
直下型の面状光源装置(バックライト)40は、複数の仮想の表示領域ユニット12に対応した複数(P個)の面状光源ユニット41から成り、各面状光源ユニット41は、面状光源ユニット41に対応する表示領域ユニット12を背面から照明する。面状光源ユニット41に備えられた光源は、個別に制御される。尚、カラー液晶表示装置10の下方に面状光源装置40が位置しているが、図1においては、カラー液晶表示装置10と面状光源装置40とを別々に表示した。面状光源装置40における隔壁や発光ダイオード等の配置、配列状態の模式的な平面図を図2の(A)に示す。また、実施例の液晶表示装置組立体の模式的な端面図を、図2の(B)に示す。尚、図2の(B)にあっては、主要な部材を記載するとともに、筐体51、カラー液晶表示装置10、光拡散板61等のハッチングを省略し、拡散板20の一部を切り欠いた状態とした。更に、カラー液晶表示装置10及び面状光源装置40から成る液晶表示装置組立体の模式的な一部断面図を図3に示す。尚、便宜のため、図3においては隔壁43の表示を省略した。光源は、例えばパルス幅変調(PWM)制御方式に基づき駆動される発光ダイオード42(42R,42G,42B)から成る。
【0033】
図3に液晶表示装置組立体の模式的な一部断面図を示すように、面状光源装置40は、外側フレーム53と内側フレーム54とを備えた筐体51から構成されている。そして、透過型のカラー液晶表示装置10の端部は、外側フレーム53と内側フレーム54とによって、スペーサ55A,55Bを介して挟み込まれるように保持されている。また、外側フレーム53と内側フレーム54との間には、ガイド部材56が配置されており、外側フレーム53と内側フレーム54とによって挟み込まれたカラー液晶表示装置10がずれない構造となっている。筐体51の内部であって上部には、光拡散板61が、スペーサ55C、ブラケット部材57を介して、内側フレーム54に取り付けられている。また、光拡散板61の上には、拡散シート62、プリズムシート63、偏光変換シート64といった光学機能シート群が積層されている。
【0034】
筐体51の内部であって下部には、反射シート65が備えられている。ここで、この反射シート65は、その反射面が光拡散板61と対向するように配置され、筐体51の底面52Aに図示しない取付け用部材を介して取り付けられている。反射シート65は、例えば、シート基材上に、銀反射膜、低屈折率膜、高屈折率膜を順に積層された構造を有する銀増反射膜から構成することができる。反射シート65は、複数の発光ダイオード42(光源42)から出射された光や、筐体51の側面52B、あるいは、図2の(A)及び(B)に示す隔壁43によって反射された光を反射する。こうして、赤色を発光する複数の赤色発光ダイオード42R(光源42R)、緑色を発光する複数の緑色発光ダイオード42G(光源42G)、及び、青色を発光する複数の青色発光ダイオード42B(光源42B)から出射された赤色光、緑色光及び青色光が混色され、色純度の高い白色光を照明光として得ることができる。この照明光は、光拡散板61、拡散シート62、プリズムシート63、偏光変換シート64といった光学機能シート群を通過し、カラー液晶表示装置10を背面から照射する。
【0035】
発光ダイオード42R,42G,42Bの配列状態は、例えば、赤色(例えば、波長640nm)を発光する赤色発光ダイオード42R、緑色(例えば、波長530nm)を発光する緑色発光ダイオード42G、及び、青色(例えば、波長450nm)を発光する青色発光ダイオード42Bを1組とした発光ダイオード・ユニットを水平方向及び垂直方向に複数、並べる配列とすることができる。尚、図2に示す例では、1つの面状光源ユニット41に3つの発光ダイオード・ユニットが配置されている。
【0036】
面状光源装置40を構成する面状光源ユニット41と面状光源ユニット41とは、隔壁43で仕切られている。図2の(A)及び(B)に示した例では、面状光源ユニット41は、筐体51の側面と隔壁43によって囲まれている。具体的には、2つの隔壁43と筐体51の2つの側面52Bによって囲まれた面状光源ユニット41、1つの隔壁43と筐体51の3つの側面52Bによって囲まれた面状光源ユニット41とが存在する。隔壁43は、筐体51の底面52Aに図示しない取付け用部材を介して取り付けられている。
【0037】
図1に示すように、外部(ディスプレイ回路)からの入力信号やクロック信号に基づき面状光源装置40及びカラー液晶表示装置10を駆動するための駆動回路は、面状光源装置40を構成する赤色発光ダイオード42R、緑色発光ダイオード42G及び青色発光ダイオード42Bの発光/非発光制御を行う面状光源装置制御回路70及び面状光源ユニット駆動回路80、並びに、液晶表示装置駆動回路90から構成されている。面状光源装置制御回路70は論理回路及びシフトレジスタ回路から構成されている。一方、面状光源ユニット駆動回路80は、例えば発光ダイオード駆動電源(定電流源)から構成されている。面状光源装置制御回路70及び面状光源ユニット駆動回路80を構成するこれらの回路等は、周知の回路等とすることができる。
【0038】
カラー液晶表示装置10を駆動するための液晶表示装置駆動回路90は、タイミングコントローラ91、走査回路92、ソース・ドライバ(これは図示せず)といった周知の回路から構成されている。タイミングコントローラ91は外部(ディスプレイ回路)からのクロック信号CLKに基づいて第1のクロック信号CLK1を生成し、走査回路92に供給する。走査回路92は、第1のクロック信号CLK1に基づいて走査電極SCLを走査し、液晶セルを構成するTFTから成るスイッチング素子32を駆動する。ソース・ドライバは、後述する制御信号[R,G,B]の値に応じた電圧の信号を、図示せぬデータ電極に印加する。
【0039】
面状光源装置制御回路70は、外部(ディスプレイ回路)からのクロック信号CLKやタイミングコントローラ91からの第1のクロック信号CLK1等に基づいて、第2のクロック信号CLK2を生成する。そして、各制御線BCLには、順次シフトされた第2のクロック信号CLK2が印加される。以下の説明においては、制御線BCLがハイレベルのときに面状光源ユニット41は発光状態となり、制御線BCLがローレベルのときに面状光源ユニット41は非発光状態になるとする。
【0040】
2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域11がP個の表示領域ユニット12に分割されているが、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、P行1列の表示領域ユニットに分割されていると云える。
【0041】
表示領域ユニット12は複数(M0×N)の画素から構成されているが、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、N行×M0列の画素から構成されていると云える。表示領域11が均等に分割される場合、基本的には、N=N0/Pである。剰余が発生する場合には、いずれかの表示領域ユニット12に剰余分を含ませればよい。
【0042】
赤色発光副画素(副画素[R])、緑色発光副画素(副画素[G])、及び、青色発光副画素(副画素[B])を一括して纏めて『副画素[R,G,B]』と呼ぶ場合があるし、副画素[R,G,B]の動作の制御(具体的には、例えば、光透過率(開口率)の制御)のために副画素[R,G,B]に入力される赤色発光副画素・制御信号、緑色発光副画素・制御信号、及び、青色発光副画素・制御信号を一括して纏めて『制御信号[R,G,B]』と呼ぶ場合があるし、表示領域ユニットを構成する副画素[R,G,B]を駆動するために駆動回路に外部から入力される赤色発光副画素・入力信号、緑色発光副画素・入力信号、及び、青色発光副画素・入力信号を一括して纏めて『入力信号[R,G,B]』と呼ぶ場合がある。
【0043】
各画素は、前述したように、赤色発光副画素(赤色発光サブピクセル,副画素[R])、緑色発光副画素(緑色発光サブピクセル,副画素[G])、及び、青色発光副画素(青色発光サブピクセル,副画素[B])の3種の副画素(サブピクセル)を1組として構成されている。例えば、副画素[R,G,B]のそれぞれの輝度の制御(階調制御)は8ビットの数値で制御され、0〜255の28段階の輝度となる。各表示領域ユニット12を構成する各画素における副画素[R,G,B]のそれぞれを駆動するために液晶表示装置駆動回路90に入力される入力信号[R,G,B]の値xR,xG,xBのそれぞれは、28段階の値をとる。但し、これに限定するものではなく、例えば、10ビット制御とし、0〜1023の210段階にて行うこともできる。
【0044】
画素のそれぞれに、画素のそれぞれの光透過率を制御する制御信号が駆動回路から供給される。具体的には、副画素[R,G,B]のそれぞれに、副画素[R,G,B]のそれぞれの光透過率を制御する制御信号[R,G,B]が液晶表示装置駆動回路90から供給される。即ち、液晶表示装置駆動回路90においては、入力された入力信号[R,G,B]から制御信号[R,G,B]が生成され、この制御信号[R,G,B]が副画素[R,G,B]に供給(出力)される。例えば、入力信号の値に所謂ガンマ補正が施されている場合には、制御信号[R,G,B]は、基本的には入力信号[R,G,B]の値xR,xG,xBを2.2乗した値に対応する電圧の信号として、周知の方法でカラー液晶表示装置10に供給される。走査電極SCLに印加される走査信号に基づき各副画素を構成するスイッチング素子32が駆動され、制御信号[R,G,B]に基づき液晶セルを構成する透明第1電極24及び透明第2電極34に所望の電圧が印加されることで、各副画素の光透過率(開口率)が制御される。ここで、制御信号[R,G,B]の値が大きいほど、副画素[R,G,B]の光透過率(開口率)が高くなる。
【0045】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
【実施例】
【0046】
対応関係を明確にするために、以下の説明にあっては、画素(ピクセル)の数M0×N0においてN0=20であり、表示領域ユニット12及び面状光源ユニット41の数は4であり、各表示領域ユニット12は、5行分の画素を備えているとして説明する。例えば後述する図8に示すように、4つの表示領域ユニット12を、参照番号121,122,123,124で表し、これらに対応する面状光源ユニット41を、参照番号411,412,413,414で表す。
【0047】
20行分の画素に対応する走査電極SCLを線順次走査される順に符号SCL1乃至SCL20で表すとき、表示領域ユニット121に対応する5行分の画素の走査電極は、走査電極SCL1乃至走査電極SCL5であり、表示領域ユニット122に対応する5行分の画素の走査電極は、走査電極SCL6乃至走査電極SCL10である。表示領域ユニット123に対応する5行分の画素の走査電極は、走査電極SCL11乃至走査電極SCL15であり、表示領域ユニット124に対応する5行分の画素の走査電極は、走査電極SCL16乃至走査電極SCL20である。また、面状光源ユニット411,412,413,414に対応する制御線BCLを、符号BCL1,BCL2,BCL3,BCL4で表す。
【0048】
各フレーム期間において、表示領域ユニット121の線順次走査が最初に完了し、次いで、表示領域ユニット122の線順次走査が完了し、以下、表示領域ユニット123及び表示領域ユニット124の順で、線順次走査が完了する。即ち、或るフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニット12とは、表示領域ユニット121である。また、或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了する表示領域ユニット12とは、表示領域ユニット124である。
【0049】
参考例に係る液晶表示装置組立体の駆動のタイミングチャートを模式的に図5に示す。また、実施例に係る液晶表示装置組立体の駆動のタイミングチャートを模式的に図6に示す。
【0050】
後程詳しく説明するが、参考例の動作においては、図5に示す期間T6の始期から期間T25の終期までが映像表示期間を構成し(図7の(A)参照)、図5に示す期間T26の始期から次のフレーム期間に含まれる期間T5’の終期までが黒表示期間を構成する(図7の(B)参照)。一方、実施例の動作においては、図6に示す期間T6の始期から期間T25の終期までが黒表示期間を構成し(図7の(C)参照)、図6に示す期間T26の始期から次のフレーム期間に含まれる期間T5’の終期までが映像表示期間を構成する(図7の(D)参照)。
【0051】
先ず、発明の理解を助けるために、参考例に係る液晶表示装置組立体の動作について説明する。なお、参考例の液晶表示装置組立体の構成は、動作タイミングが異なる他は図1を参照して説明した液晶表示装置組立体と実質的に同様の構成であるので、説明を省略する。
【0052】
図5に示す期間T1乃至期間T40は、参考例の動作における各水平走査期間である。参考例の動作における各水平走査期間の長さをt0と表す。説明の便宜のため、参考例及び後述する実施例の動作における第2のクロック信号CLK2の長さは5t0であり、制御線BCLがハイレベルになる期間の長さも5t0であるとする。
【0053】
参考例の動作においては、面状光源ユニット41に対応する液晶表示装置10の部分(より具体的には、表示領域11の部分)の走査の完了と同期して各面状光源ユニット41が順次点灯するように制御される。より具体的には、参考例にあっては、各面状光源ユニット41の線順次走査の完了と同時に対応する面状光源ユニット41が発光を開始し、所定の期間発光するように制御される。換言すれば、表示領域ユニット12における線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニット41が発光状態となるまでの待ち時間は「0」である。
【0054】
以下、図5、図8の(A)乃至(D)、図9の(A)乃至(D)、図10の(A)乃至(C)を参照して、参考例の動作を説明する。
【0055】
[期間:T1〜T5](図5、図8の(A)参照)
期間T1の始期から新たなフレーム期間が開始する。図5に示すように、これらの期間において制御線BCL1乃至制御線BCL4はローレベルにある。図8の(A)に示すように、面状光源ユニット411,412,413,414は全て非発光状態である。
【0056】
[期間:T1〜T5]において、表示領域ユニット121が線順次走査される。即ち、期間T1において走査電極SCL1はハイレベルとなり、制御信号[R,G,B]に基づき第1行目の各副画素の光透過率が制御される。期間T2乃至期間T5においても、走査電極SCL2乃至走査電極SCL5が順次走査され、第2行目乃至第5行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。尚、図8において、線順次走査された領域を「新たな走査領域」として示した。他の図面においても同様である。
【0057】
表示領域ユニット122,123,124は、前のフレーム期間において走査された状態を保持している。図8において、前のフレーム期間において走査された状態を保持している領域を、「前の走査領域」として示した。他の図面においても同様である。
【0058】
上述したように、この[期間:T1〜T5]において表示領域ユニット121は線順次走査されるが、面状光源ユニット411,412,413,414は全て非発光状態である。従って、液晶表示装置組立体は黒表示状態である。
【0059】
[期間:T6〜T10](図5、図8の(B)及び(C)参照)
[期間:T6〜T10]において、表示領域ユニット122が線順次走査される。また、期間T6の始期から、新たな映像表示期間が開始する。走査電極SCL6乃至走査電極SCL10が順次走査され、第5行目乃至第10行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0060】
一方、制御線BCL1は、期間T6の始期においてローレベルからハイレベルとされ、期間T10までその状態が維持される。制御線BCL2乃至制御線BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット411は発光状態となる。他の面状光源ユニット412,413,414は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット121における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。
【0061】
[期間:T11〜T15](図5、図8の(D)、図9の(A)参照)
[期間:T11〜T15]において、表示領域ユニット123が線順次走査される。走査電極SCL11乃至走査電極SCL15が順次走査され、第11行目乃至第15行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0062】
制御線BCL1は、期間T10の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット411は非発光状態となる。一方、制御線BCL2は、期間T10の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット412は発光状態となる。制御線BCL3,BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット413,414は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット122における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。
【0063】
[期間:T16〜T20](図5、図9の(B)及び(C)参照)
[期間:T16〜T20]において、表示領域ユニット124が線順次走査される。走査電極SCL16乃至走査電極SCL20が順次走査され、第16行目乃至第20行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0064】
制御線BCL2は、期間T16の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット412は非発光状態となる。一方、制御線BCL3は、期間T16の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット413は発光状態となる。制御線BCL1,BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット411,414は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット123における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。
【0065】
[期間:T21〜T25](図5、図9の(D)、図10の(A)参照)
期間T21から後述する期間T40まで、走査電極SCL1乃至走査電極SCL20は走査されず、表示領域ユニット121,122,123,124は従前の状態を保持する。
【0066】
制御線BCL3は、期間T21の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット413は非発光状態となる。一方、制御線BCL4は、期間T21の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット414は発光状態となる。制御線BCL1,BCL2はローレベルにある。面状光源ユニット411,412は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット124における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。期間T25の終期が、映像表示期間の終期に相当する。
【0067】
[期間:T26〜T40](図5、図10の(B)参照)
制御線BCL4は、期間T26の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット414は非発光状態となる。制御線BCL1,BCL2,BCL3はローレベルにある。面状光源ユニット411,412,413は非発光状態である。
【0068】
従って、面状光源ユニット411,412,413,414は全て非発光状態である。液晶表示装置組立体は黒表示状態となる。期間T26の始期が、黒表示期間の始期に相当する。
【0069】
[期間:T1’〜T5’](図5、図10の(C)参照)
期間T1’の始期から次のフレーム期間が開始する。[期間:T1〜T5]において説明したと同様に、表示領域ユニット121が線順次走査され、第1行目乃至第5行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。表示領域ユニット122,123,124は、前のフレーム期間において走査された状態を保持している。制御線BCL1乃至制御線BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット411,412,413,414は全て非発光状態である。液晶表示装置組立体は黒表示状態を維持する。期間T5’の終期が、黒表示期間の終期に相当する。
【0070】
期間T5’の次の期間T6’においては、上述した期間T6において説明したと同様に、面状光源ユニット411が発光状態となり、次のフレーム期間に対応する映像表示期間が開始する。
【0071】
以上、参考例の動作について説明した。図5からも明らかなように、参考例の動作においては、1フィールド期間を構成する期間T1乃至期間T40のうち、前半の期間T1乃至期間T20において全ての走査電極SCLを走査しなければならない。これに対し、実施例の動作においては、後述するように、期間T1乃至期間T40の全てを走査電極SCLを走査する期間に割り当てることができる。
【0072】
次いで、実施例の動作について説明する。尚、実施例においては、水平走査期間の長さは、参考例の水平走査期間の2倍の長さ(2t0)となる。但し、参考例との対比の便宜のため、図5と同様に、図6においても、1フィールド期間は期間T1乃至期間T40から成るとした。実施例においては、期間T1と期間T2のように、2つの期間を合わせて、1水平走査期間を構成する。
【0073】
実施例においては、表示領域ユニット12における線順次走査が完了した後、該表示領域ユニット12に対応する面状光源ユニット41が発光状態となるまでの待ち時間は、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニット121における待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニット124における待ち時間が最短になるように設定されている。
【0074】
即ち、図6に示すように、線順次走査が最初に完了する表示領域ユニット121における待ち時間は、期間T11の始期から期間T25の終期までの時間(15t0)である。一方、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニット124における待ち時間は、期間T40の始期から期間T1’の終期までの時間であり、参考例と同様に、「0」である。
【0075】
また、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニット121と線順次走査が最後に完了する表示領域ユニット124との間に位置する表示領域ユニット122,123における前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている。
【0076】
即ち、図6に示すように、表示領域ユニット122における待ち時間は、期間T20の始期から期間T30の終期までの時間(10t0)である。表示領域ユニット123における待ち時間は、期間T31の始期から期間T35の終期までの時間(5t0)である。
【0077】
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了する表示領域ユニット124に対応する面状光源ユニット414の発光期間と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニット121に対応する面状光源ユニット411の発光期間とは、重複しないように設定されている。
【0078】
図6に示すように、期間T1から始まるフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニット124に対応する面状光源ユニット414の発光期間は、期間T1’乃至期間T5’である。また、期間T1’から始まる次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニット121に対応する面状光源ユニット414の発光期間は、期間T26’乃至期間T30’である。このように、前者の期間と、後者の期間とは重複しないように設定されている。
【0079】
実施例における各面状光源ユニット41の動作タイミングは、参考例の動作タイミングに対して、開始時期が1フィールド期間の半分遅れている点が相違する他は、上述した参考例における面状光源ユニット41の動作タイミングと同様である。
【0080】
或るフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニット121に対応する面状光源ユニット411の発光期間の始期と、該或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニット124に対応する面状光源ユニット414の発光期間の終期との間の期間が映像表示期間を構成する。また、或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニット124に対応する面状光源ユニット414の発光期間の終期と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニット121に対応する面状光源ユニット411の発光期間の始期との間の期間が黒表示期間を構成する。
【0081】
以下、図6、図11の(A)乃至(D)、図12の(A)乃至(D)、図13の(A)乃至(C)を参照して、実施例の動作を説明する。
【0082】
[期間:T1〜T5](図6、図11の(A)参照)
期間T1の始期から新たなフレーム期間が開始する。図6に示すように、これらの期間において制御線BCL1,BCL2,BCL3はローレベル、制御線BCL4はハイレベルにある。図11の(A)に示すように、面状光源ユニット411,412,413は非発光状態であり、面状光源ユニット414は発光状態である。
【0083】
[期間:T1〜T5]において、表示領域ユニット121の一部が線順次走査される。即ち、期間T1乃至期間T2において走査電極SCL2はハイレベルとなり、制御信号[R,G,B]に基づき第1行目の各副画素の光透過率が制御される。期間T3乃至期間T4においても、走査電極SCL2が走査され、第2行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。期間T5と後述する期間T6において走査電極SCL3が走査され、第3行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0084】
表示領域ユニット121のうち未だ線順次走査されていない部分、及び、表示領域ユニット122,123,124は、前のフレーム期間において走査された状態を保持している。
【0085】
上述したように、この[期間:T1〜T5]において表示領域ユニット121は一部が線順次走査されるが、面状光源ユニット411,412,413は非発光状態である。そして、面状光源ユニット414は発光状態である。従って、表示領域ユニット124における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。期間T5の終期が、前の映像表示期間の終期に相当する。
【0086】
[期間:T6〜T25](図6、図11の(B)及び(C)参照)
[期間:T6〜T25]において、表示領域ユニット121の残りの部分、表示領域ユニット122、及び、表示領域ユニット123の一部が、線順次走査される。また、期間T6の始期から、新たな黒表示期間が開始する。
【0087】
前述した期間T5、及び、期間T6において、走査電極SCL3が走査される。期間T7乃至期間T8において走査電極SCL4が走査され、以下順に、走査電極SCL5乃至走査電極SCL13が順次走査される。尚、走査電極SCL13は、期間T25と後述する期間T26において走査される。第4行目乃至第13行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0088】
一方、制御線BCL4は、期間T6の始期においてハイレベルからローレベルとなる。面状光源ユニット414は非発光状態となる。制御線BCL2乃至制御線BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット411,412,413は非発光状態である。液晶表示装置組立体は黒表示状態となる。期間T6の始期が黒表示期間の始期に相当し、期間T26の終期が黒表示期間の終期に相当する。
【0089】
[期間:T26〜T30](図6、図11の(D)、図12の(A)参照)
[期間:T26〜T30]において、表示領域ユニット123の残りの部分が線順次走査される。また、期間T26の始期から、新たな映像表示期間が開始する。前述した期間T25、及び、期間T26において、走査電極SCL13が走査される。期間T27乃至期間T28において走査電極SCL14が走査され、期間T29乃至期間T30において走査電極SCL15が走査される。第14行目及び第15行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0090】
制御線BCL1は、期間T26の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット411は発光状態となる。一方、制御線BCL2,BCL3,BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット412,413,414は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット121における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。
【0091】
[期間:T31〜T35](図6、図12の(B)及び(C)参照)
[期間:T31〜T35]において、表示領域ユニット124の一部が線順次走査される。期間T31乃至期間T32において走査電極SCL16が走査され、期間T33乃至期間T34において走査電極SCL17が走査され、期間T35と後述する期間T36において走査電極SCL18が走査される。第16行目及び第18行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0092】
制御線BCL2は、期間T31の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット412は発光状態となる。一方、制御線BCL1は、期間T31の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット411は非発光状態となる。制御線BCL3,BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット413,414は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット122における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。
【0093】
[期間:T36〜T40](図6、図12の(D)、図13の(A)参照)
[期間:T36〜T40]において、表示領域ユニット124の残りの部分が線順次走査される。前述した期間T35、及び、期間T36において、走査電極SCL18が走査される。期間T37乃至期間T38において走査電極SCL19が走査され、期間T39乃至期間T40において走査電極SCL20が走査される。第19行目及び第20行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。
【0094】
制御線BCL2は、期間T36の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット412は非発光状態となる。一方、制御線BCL3は、期間T36の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット413は発光状態となる。制御線BCL1,BCL4はローレベルにある。面状光源ユニット411,414は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット123における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。
【0095】
[期間:T1’〜T5’](図6、図13の(B)及び(C)参照)
期間T1’の始期から次のフレーム期間が開始する。[期間:T1〜T5]において説明したと同様に、表示領域ユニット121の一部が線順次走査され、第1行目乃至第3行目の各副画素の光透過率が、上述したと同様に制御される。表示領域ユニット121の他の部分、表示領域ユニット122,123,124は、直前のフレーム期間において走査された状態を保持している。
【0096】
制御線BCL3は、期間T1’の始期においてハイレベルからローレベルとなり、面状光源ユニット413は非発光状態となる。一方、制御線BCL4は、期間T1’の始期においてローレベルからハイレベルとなり、面状光源ユニット414は発光状態となる。制御線BCL1,BCL2はローレベルにある。面状光源ユニット411,412は非発光状態である。これにより、表示領域ユニット124における各副画素の光透過率に応じた映像が表示される。期間T5’の終期が、映像表示期間の終期に相当する。
【0097】
以上、実施例の動作について説明した。図7に示すように、参考例及び実施例のいずれにおいても、映像表示期間と黒表示期間とは、共にフレーム期間の半分となる。従って、参考例の動作及び実施例の動作において、液晶表示装置組立体は同様の動画特性を示す。
【0098】
参考例においてはフレーム期間の半分しか液晶表示装置の走査に割り当てることができなかった。これに対し、実施例においてはフレーム期間を全て液晶表示装置の走査に割り当てることができる。即ち、黒表示期間を挿入しても液晶表示装置の走査期間が短くならず、走査におけるタイミングマージンが減少するといったことがない利点を備えている。また、参考例の駆動方法にあっては、走査期間の短縮に伴い走査周波数が高くなり、結果として、液晶表示装置の走査に伴う消費電力の増加を招く。実施例においては、特段液晶表示装置の走査に伴う消費電力の増加を招くこともないといった利点も備えている。
【0099】
実施例の動作において、次元画像表示用の右目用画像と左目用画像とを交互に表示する場合、例えば図6に示す期間T6乃至期間T25において右目用画像を表示し、期間T6'乃至期間T25'において左目用画像を表示する。この場合、期間T26乃至期間T5’における黒表示期間によって、右目用画像と左目用画像が時間的に完全に分離される。従って、例えば、右目用画像の表示期間においては観測者の左目の視界を閉じ、左目用画像の表示期間においては観測者の右目の視界を閉じるといった眼鏡等を介して観測すれば、良好な3次元画像表示を得ることができる。
【0100】
尚、図6の動作においては、面状光源ユニット411と面状光源ユニット412の発光期間、面状光源ユニット412と面状光源ユニット413の発光期間、及び、面状光源ユニット413と面状光源ユニット414の発光期間は重複しないものとしたが、これに限るものではない。図14に示すように、前段の発光期間と後段の発光期間とが一部重複する態様とすることもできる。
【0101】
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した透過型のカラー液晶表示装置や面状光源装置、面状光源ユニット、液晶表示装置組立体、駆動回路の構成、構造は例示である。これらを構成する部材、材料等も例示であり、液晶表示装置組立体の駆動工程も例示であり、適宜、変更することができる。
【符号の説明】
【0102】
10・・・カラー液晶表示装置、11・・・表示領域、12,121,122,123,124・・・表示領域ユニット、13・・・液晶材料、20・・・フロント・パネル、21・・・第1の基板、22・・・カラーフィルター、23・・・オーバーコート層、24・・・透明第1電極、25・・・配向膜、26・・・偏光フィルム、30・・・リア・パネル、31・・・第2の基板、32・・・スイッチング素子、34・・・透明第2電極、35・・・配向膜、36・・・偏光フィルム、37・・・絶縁層、40・・・面状光源装置、41,411,412,413,414・・・面状光源ユニット、42,42R,42G,42B・・・発光ダイオード(光源)、43・・・隔壁、51・・・筐体、52A・・・筐体の底面、52B・・・筐体の側面、53・・・外側フレーム、54・・・内側フレーム、55A,55B・・・スペーサ、56・・・ガイド部材、57・・・ブラケット部材、61・・・光拡散板、62・・・拡散シート、63・・・プリズムシート、64・・・偏光変換シート、65・・・反射シート、70・・・面状光源装置制御回路、71・・・演算回路、72・・・記憶装置(メモリ)、80・・・面状光源ユニット駆動回路、90・・・液晶表示装置駆動回路、91・・・タイミングコントローラ、92・・・走査回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域を有する透過型の液晶表示装置、
(B)表示領域を複数の表示領域ユニットに分割したと想定したときの各表示領域ユニットに対応した複数の面状光源ユニットから成り、各面状光源ユニットは対応する表示領域ユニットに光を照射する面状光源装置、並びに、
(C)液晶表示装置及び面状光源装置を駆動する駆動回路、
を備えており、
液晶表示装置は線順次走査され、以て、各表示領域ユニットを構成する画素は線順次走査され、
表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットは、表示領域ユニットの線順次走査が完了した後に、所定の期間に亙って発光状態とされ、
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間とは、重複しないように設定され、
表示領域ユニットにおける線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットが発光状態となるまでの待ち時間は、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最短になるように設定され、
1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットと線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットとの間に位置する表示領域ユニットにおける前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている液晶表示装置組立体。
【請求項2】
或るフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の始期と、該或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の終期との間の期間が映像表示期間を構成する請求項1に記載の液晶表示装置組立体。
【請求項3】
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の終期と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の始期との間の期間が黒表示期間を構成する請求項1又は請求項2に記載の液晶表示装置組立体。
【請求項4】
(A)マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域を有する透過型の液晶表示装置、
(B)表示領域を複数の表示領域ユニットに分割したと想定したときの各表示領域ユニットに対応した複数の面状光源ユニットから成り、各面状光源ユニットは対応する表示領域ユニットに光を照射する面状光源装置、並びに、
(C)液晶表示装置及び面状光源装置を駆動する駆動回路、
を備えた液晶表示装置組立体を用いて、
液晶表示装置を線順次走査し、以て、各表示領域ユニットを構成する画素を線順次走査する処理と、
表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットを、表示領域ユニットの線順次走査が完了した後に、所定の期間に亙って発光状態とする処理とを備えており、
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間とは、重複しないように設定され、
表示領域ユニットにおける線順次走査が完了した後、該表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットが発光状態となるまでの待ち時間は、1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最長になるように設定され、線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットにおける待ち時間が最短になるように設定され、
1つのフレーム期間において線順次走査が最初に完了する表示領域ユニットと線順次走査が最後に完了する表示領域ユニットとの間に位置する表示領域ユニットにおける前記待ち時間は、走査が完了する順番に応じて減少するように設定されている液晶表示装置組立体の駆動方法。
【請求項5】
或るフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の始期と、該或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の終期との間の期間が映像表示期間を構成する請求項4に記載の液晶表示装置組立体の駆動方法。
【請求項6】
或るフレーム期間において線順次走査が最後に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の終期と、該或るフレーム期間の次のフレーム期間において線順次走査が最初に完了した表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットの発光期間の始期との間の期間が黒表示期間を構成する請求項4又は請求項5に記載の液晶表示装置組立体の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−175797(P2010−175797A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17946(P2009−17946)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】