説明

液晶装置および電子機器

【課題】反射性画素電極の側端面での反射を防止することにより、コントラストの向上を図ることのできる液晶装置、および該液晶装置を用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】液晶装置100では、第2基板20側から入射した光は反射性画素電極9aで反射して第2基板20の側から出射される間に液晶層50によって光変調される。その際、第2基板20側から入射した光は反射性画素電極9aの側端面9eにも向かうが、反射性画素電極9aの側端面9eには反射防止膜11aが設けられている。このため、反射性画素電極9aの側端面9eに光が到達しても、反射性画素電極9aの側端面9eでは光が反射しにくい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射型の液晶装置、および当該液晶装置を備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の液晶装置のうち、反射型の液晶装置は、画素トランジスターおよび反射性画素電極が複数設けられた第1基板と、この第1基板に対向する透光性の第2基板と、第1基板と第2基板との間に保持された液晶層とを有している。かかる液晶装置においては、第2基板側から入射した光が反射性画素電極で反射して第2基板の側から出射される間に液晶層によって光変調される(特許文献1参照)。
【0003】
反射型の液晶装置において、表示画像のコントラストを高めるには、反射性画素電極表面の平坦性や、液晶材料の配向特性の向上などを図る必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−181829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本願発明者の検討結果によれば、反射性画素電極表面の平坦性や、液晶材料の配向特性の向上などを図っただけでは、コントラストをこれ以上高めるのは困難であるという知見を得た。すなわち、反射型の液晶装置において、第2基板から入射した光が、第1基板において互いに隣り合う反射性画素電極により挟まれた隙間を通過した後、下層側で反射して反射性画素電極の側端面に当たると、該側端面によって反射され、隣接する画素に光が進入するため、コントラストが低下する。また、側端面の表面で乱反射が起これば、隣接する画素に進入する光が多くなり、コントラストの低下が大きくなる。
【0006】
ここに、本発明の課題は、従来は一切着目されていなかった反射性画素電極の側端面での反射を防止することにより、コントラストの向上を図ることのできる液晶装置、および該液晶装置を用いた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、一方の基板面に反射性画素電極が複数設けられた第1基板と、前記第1基板の前記基板面に対向する透光性の第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に保持された液晶層と、を有する液晶装置であって、前記反射性画素電極の側端面に反射防止膜が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る液晶装置は、反射型液晶装置であり、第2基板側から入射した光は反射性画素電極で反射して第2基板の側から出射される間に液晶層によって光変調される。ここで、第2基板側から入射した光が、互いに隣り合う反射性画素電極により挟まれた隙間を通過した後、下層側で反射して反射性画素電極の側端面に当たると、該側端面によって反射され、隣接する画素に光が漏れようとする。しかるに本発明では、反射性画素電極の側端面に反射防止膜が設けられているため、反射性画素電極の側端面に光が到達しても、反射性画素電極の側端面では反射が起こりにくい。このため、反射性画素電極の側端面で反射した光が、隣りの画素に漏れにくいので、表示した画像のコントラストを向上することができる。
【0009】
本発明において、前記反射防止膜は、導電性を有し、複数の前記反射性画素電極のうち第1の反射性画素電極の側端面に設けられた反射防止膜と、前記第1の反射性画素電極に隣り合う第2の反射性画素電極の側端面に設けられた反射防止膜とは、互いに離間している構成を採用することができる。かかる構成によれば、反射防止膜が導電性であっても、互いに隣り合う反射性画素電極が短絡することがない。また、光吸収性の反射防止膜と違って、光を受けても蓄熱しないため、発熱を抑制することができる。
【0010】
本発明において、前記反射防止膜として、例えば、窒化チタン(TiN)膜を用いることが好ましい。かかる構成によれば、反射性画素電極の側端面での光反射を効率的に防止することができる。
【0011】
本発明において、前記反射防止膜の厚さの下限は25nmであることが好ましい。かかる構成によれば、反射性画素電極の側端面での光反射を効率的に防止することができる。
【0012】
本発明において、前記反射防止膜として、誘電体膜を用いることができる。誘電体膜は単層でもよいし、複数の層を積層してもよい。また、この場合、430nmから750nmの波長域に属する基準波長λnmの光に対する前記反射防止膜の屈折率をnとし、当該反射防止膜の膜厚をdnmとしたとき、
n、dは下式に示す条件
(λ/4)×k≒nd
但し、k=正の奇数
を満たすことが好ましい。かかる構成によれば、反射性画素電極の側端面での光反射を効率的に防止することができる。また、光吸収性の反射防止膜と違って、光を受けても蓄熱しないため、発熱を抑制することができる。
【0013】
本発明において、前記素子基板では、前記反射性画素電極の前記液晶層とは反対側に配線が設けられ、互いに隣り合う前記反射性画素電極により挟まれた隙間と重なる領域において、前記配線の前記反射性画素電極側の面に反射防止膜が設けられている構成を採用することができる。かかる構成によれば、第2基板から入射して、互いに隣接する反射性画素電極により挟まれた隙間を通過した光が配線で反射して反射性画素電極の側端面に向かうことを抑制することができる。
【0014】
本発明を適用した液晶装置は、携帯電話機やモバイルコンピューター等の電子機器として用いることができる。
【0015】
また、本発明を適用した液晶装置は、電子機器としての投射型表示装置にも用いることができ、かかる投射型表示装置は、本発明を適用した液晶装置と、該液晶装置に光を供給する光源部と、前記液晶装置によって光変調された光を投射する投射光学系と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した投射型表示装置(電子機器)の光学系の構成を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した液晶装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】(a)、(b)は各々、本発明を適用した液晶装置の液晶パネルを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
【図4】(a)、(b)は各々、本発明を適用した液晶装置に用いた素子基板において相隣接する画素の平面図、およびそのA−A′線に相当する位置で液晶装置を切断したときの断面図である。
【図5】本発明を適用した液晶装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図6】本発明を適用した液晶装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図7】本発明を適用した液晶装置の別の製造方法を示す工程断面図である。
【図8】本発明を適用した別の反射型の液晶装置の断面図である。
【図9】本発明を適用した液晶装置を直視型表示装置として用いた電子機器の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0018】
[投射型表示装置の構成]
(全体構成)
図1は、本発明を適用した投射型表示装置(電子機器)の光学系の構成を示す説明図である。図1に示す投射型表示装置1000において、光源部890は、システム光軸Lに沿って光源810、インテグレーターレンズ820および偏光変換素子830が配置された偏光照明装置800を有している。また、光源部890は、システム光軸Lに沿って、偏光照明装置800から出射されたS偏光光束をS偏光光束反射面841により反射させる偏光ビームスプリッター840と、偏光ビームスプリッター840のS偏光光束反射面841から反射された光のうち、青色光(B)の成分を分離するダイクロイックミラー842と、青色光が分離された後の光束のうち、赤色光(R)の成分を反射させて分離するダイクロイックミラー843とを有している。
【0019】
また、投射型表示装置1000は、各色光が入射する3つの液晶装置100(液晶装置100R、液晶装置100G、液晶装置100B)を備えており、光源部890は、3つの液晶装置100(液晶装置100R、液晶装置100G、液晶装置100B)に所定の色光を供給する。
【0020】
かかる投射型表示装置1000においては、液晶装置100R、液晶装置100G、液晶装置100Bにて変調された光を、ダイクロイックミラー842、ダイクロイックミラー843、および偏光ビームスプリッター840を含む合成手段によって合成した後、この合成光を投射光学系850によってスクリーン860などの被投射部材に投射する。
【0021】
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源などを用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
【0022】
(液晶装置の構成)
図2は、図1に示す投射型表示装置に用いられる液晶装置の電気的構成を示すブロック図である。図3(a)、(b)は各々、図1に示す投射型表示装置に用いられる液晶装置の液晶パネルを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
【0023】
図2に示すように、液晶装置100は、TN(Twisted Nematic)モードあるいはVA(Vertical Alignment)モードの液晶パネル100pを有しており、液晶パネル100pは、その中央領域に複数の画素100aがマトリクス状に配列された画素領域10bを備えている。かかる液晶パネル100pにおいて、後述する第1基板10には、画素領域10bの内側で複数本のデータ線6aおよび複数本の走査線3aが縦横に延びており、それらの交点に対応する位置に画素100aが構成されている。複数の画素100aの各々には、電界効果型トランジスターからなる画素トランジスター30、および後述する反射性画素電極9aが形成されている。画素トランジスター30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、画素トランジスター30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、画素トランジスター30のドレインには、反射性画素電極9aが電気的に接続されている。
【0024】
第1基板10において、画素領域10bの外側領域には走査線駆動回路104およびデータ線駆動回路101が構成されている。データ線駆動回路101は各データ線6aの一端に電気的に接続しており、画像処理回路から供給される画像信号を各データ線6aに順次供給する。走査線駆動回路104は、各走査線3aに電気的に接続しており、走査信号を各走査線3aに順次供給する。
【0025】
各画素100aにおいて、反射性画素電極9aは、後述する対向基板に形成された共通電極と液晶を介して対向し、液晶容量50aを構成している。また、各画素100aには、液晶容量50aで保持される画像信号の変動を防ぐために、液晶容量50aと並列に保持容量60が付加されている。本形態では、保持容量60を構成するために、複数の画素100aに跨って走査線3aと並行して延びた容量線3bが形成されている。
【0026】
図3(a)、(b)に示すように、液晶装置100の液晶パネル100pでは、所定の隙間を介して第1基板10(素子基板)と第2基板20(対向基板)とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は第2基板20の縁に沿うように配置されている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。本形態において、第1基板10の基板本体10dは透光性基板であり、第2基板20の基板本体20dも透光性基板である。なお、第1基板10の基板本体10dとしては、単結晶シリコン基板などを用いてもよい。
【0027】
第1基板10において、シール材107の外側領域では、第1基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。また、第2基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、第1基板10と第2基板20との間で電気的導通をとるための上下導通材109が形成されている。
【0028】
詳しくは後述するが、第1基板10には、アルミニウムやアルミニウム合金などといったアルミニウム系材料や、銀や銀合金などといった銀系材料からなる反射性画素電極9aがマトリクス状に形成されている。本形態では、反射性画素電極9aには、上記の金属材料のうち、アルミニウムやアルミニウム合金などといったアルミニウム系材料が用いられている。
【0029】
第2基板20には、シール材107の内側領域に遮光性材料からなる額縁108が形成され、その内側が画像表示領域10aとされている。第2基板20には、ITO(Indium Tin Oxide)膜からなる共通電極21(透光性電極)が形成されている。なお、第2基板20には反射性画素電極9a間と対向する位置にブラックマトリクスあるいはブラックストライプと称せられる遮光膜(図示せず)が形成されることがある。
【0030】
なお、画素領域10bには、額縁108と重なる領域にダミーの画素が構成される場合があり、この場合、画素領域10bのうち、ダミー画素を除いた領域が画像表示領域10aとして利用されることになる。
【0031】
かかる反射型の液晶装置100においては、矢印Lで示すように、第2基板20の側から入射した光が反射性画素電極9aで反射して再び、第2基板20の側から出射される間に液晶層50によって画素毎に光変調される結果、画像が表示される。第2基板20の光入射側の面には、使用する液晶層50の種類や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が所定の向きに配置される。ここで、液晶装置100は、図1を参照して説明した投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、赤色、青色または緑色の光が入射することになるので、カラーフィルターは形成されていない。なお、液晶装置100を、後述するモバイルコンピューターや携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いる場合、第2基板20には、カラーフィルター(図示せず)や保護膜が形成される。
【0032】
(各画素の構成)
図4(a)、(b)は各々、本発明を適用した反射型の液晶装置100に用いた第1基板10に設けられた複数の画素の平面図、およびそのA−A′線に相当する位置で液晶装置100を切断したときの断面図である。なお、図4(a)において、データ線6aは一点鎖線で示し、走査線3aおよび容量線3bは実線で示し、半導体層1aは細い点線で示し、反射性画素電極9aについては二点鎖線で示してある。
【0033】
図4(a)、(b)に示すように、第1基板10には、石英基板やガラス基板等からなる透光性基板、あるいは単結晶シリコン基板などの基板本体10dの第1面10xおよび第2面10yのうち、第2基板20側に位置する第1面10x(一方の基板面)にシリコン酸化膜等からなる透光性の下地絶縁層15が形成されている。また、第1基板10には、下地絶縁層15の上層側において反射性画素電極9aと重なる位置にNチャネル型の画素トランジスター30が形成されている。画素トランジスター30は、島状のポリシリコン膜、あるいは島状の単結晶半導体層からなる半導体層1aに対して、チャネル領域1g、低濃度ソース領域1b、高濃度ソース領域1d、低濃度ドレイン領域1c、および高濃度ドレイン領域1eが形成されたLDD(Lightly Doped Drain)構造を備えている。半導体層1aの表面側には、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜からなる透光性のゲート絶縁層2が形成されており、ゲート絶縁層2の表面には、金属膜やドープトシリコン膜からなるゲート電極(走査線3a)が形成されている。また、半導体層1aにおける高濃度ドレイン領域1eからの延設部分には、ゲート絶縁層2を介して容量線3bが対向し、保持容量60が形成されている。
【0034】
本形態において、画素トランジスター30はLDD構造を備えているが、高濃度ソース領域および高濃度ドレイン領域が走査線3aに自己整合的に形成されている構造を採用してもよい。また、本形態では、ゲート絶縁層2は、熱酸化により形成されたシリコン酸化膜からなるが、CVD法等により形成されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を用いることもできる。さらに、ゲート絶縁層2には、熱酸化により形成されたシリコン酸化膜と、CVD法等により形成されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜との多層膜を用いることもできる。また、基板本体10dが単結晶シリコン基板である場合、単結晶シリコン基板自身に画素トランジスター30を形成してもよい。
【0035】
画素トランジスター30の上層側には、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の透光性絶縁膜からなる層間絶縁膜71、72が形成されている。層間絶縁膜71の表面には金属膜やドープトシリコン膜からなるデータ線6aおよびドレイン電極6bが形成されている。データ線6aは、層間絶縁膜71に形成されたコンタクトホール71aを介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続し、ドレイン電極6bは、層間絶縁膜71に形成されたコンタクトホール71bを介して高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続している。層間絶縁膜72の表面には反射性画素電極9aが島状に形成されている。このため、互いに隣り合う反射性画素電極9aの間には、幅寸法が0.5μm程度の隙間9sが存在する。
【0036】
反射性画素電極9aは、層間絶縁膜72に形成されたコンタクトホール72bを介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。かかる電気的な接続を行なうにあたって、本形態では、コンタクトホール72bの内部は、プラグ8aと称せられる導電膜によって埋められ、反射性画素電極9aは、プラグ8aを介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。層間絶縁膜72の表面とプラグ8aの表面は、連続した平坦面を形成しており、かかる平坦面上に反射性画素電極9aが形成されている。
【0037】
本形態において、反射性画素電極9aの上層側には配向膜16が形成されている。配向膜16は、ポリイミドなどの樹脂膜、あるいはシリコン酸化膜などの斜方蒸着膜からなる。本形態において、配向膜16は、シリコン酸化膜などの斜方蒸着膜からなり、かかる無機配向膜を用いるにあたって、本形態では、配向膜16と反射性画素電極9aとの層間にシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁保護膜18が形成されている。ここで、絶縁保護膜18は、隣り合う反射性画素電極9aにより挟まれた隙間9sを埋めるように形成されている。このため、絶縁保護膜18は、表面全体が連続した平坦面になっており、かかる平坦面上に配向膜16が形成されている。
【0038】
第2基板20では、透光性の基板本体20dにおいて第1基板10と対向する面全体にITO膜からなる共通電極21が形成され、共通電極21の表面側にも、第1基板10と同様、配向膜26が形成されている。かかる配向膜26も、配向膜16と同様、ポリイミドなどの樹脂膜、あるいはシリコン酸化膜などの斜方蒸着膜からなる。本形態において、配向膜26は、シリコン酸化膜などの斜方蒸着膜からなり、かかる無機配向膜を形成するにあたって、配向膜26と共通電極21との層間にはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの保護膜28が形成されている。
【0039】
このように構成した第1基板10と第2基板20は、反射性画素電極9aと共通電極21とが対面するように対向配置され、かつ、これらの基板間には、シール材107により囲まれた空間内に電気光学物質としての液晶層50が封入されている。液晶層50は、反射性画素電極9aからの電界が印加されていない状態で、第1基板10および第2基板20に形成された配向膜16、26により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種または数種のネマティック液晶を混合したもの等からなる。
【0040】
(反射性画素電極9aの側端面の構成)
本形態の液晶装置100においては、反射性画素電極9aの側端面9eに反射防止膜11aが形成されている。本形態において、反射防止膜11aは窒化チタン膜からなり、かかる反射防止膜11aは、反射性画素電極9aの側端面9eでの反射を防止する。
【0041】
ここで、窒化チタン膜からなる反射防止膜11aの厚さの下限は、25nmであることが好ましい。この理由は、厚さが25nmの時、i線(365nm)に対する反射率が最小になるからである。また、窒化チタン膜は導電性であるため、複数の反射性画素電極9aのうち一の反射性画素電極9a(第1の反射性画素電極)の側端面9eに設けられた反射防止膜11aと、当該一の反射性画素電極9aに隣り合う他の反射性画素電極9a(第2の反射性画素電極)の側端面9eに設けられた反射防止膜11aとが互いに離間していなければ、互いに隣り合う反射性画素電極が短絡することになる。従って、窒化チタン膜からなる反射防止膜11aの厚さの上限は、互いに隣り合う反射性画素電極の間隔によって規定される。
【0042】
但し、反射防止膜11aの膜厚dは、液晶層50の厚さ方向の厚さではなく、図4(b)に示したように、反射性画素電極9aの側端面9eに対して垂直な方向の厚さである。
【0043】
本形態では、互いに隣り合う反射性画素電極9aの間には、幅寸法が0.5μmの隙間9sが存在し、反射防止膜11aの厚さは25nmであるため、互いに隣り合う反射性画素電極9aの側端面9eに設けられた反射防止膜11a同士は、互いに離間している。そのため、互いに隣り合う反射性画素電極9aは短絡していない。
【0044】
なお、本形態では、後述するように、反射性画素電極9aの側端面9eに形成したサイドウォールを利用して反射防止膜11aをパターニング形成する。このため、反射防止膜11aは、反射性画素電極9aの側端面9eに設けられた部分と、隙間9sにおいて層間絶縁膜72の表面を部分的に覆う部分とを備えた断面L字形状を有している。
【0045】
なお、本形態の液晶装置100は、図1を参照して説明したライトバルブ(赤色光変調用の液晶装置100R、緑色光変調用の液晶装置100G、青色光変調用の液晶装置100B)として用いられることから入射した光の波長域が限定されている。このため、入射する光の波長域に応じて反射防止膜11aの厚さを異ならせてもよい。また、いずれのライトバルブ(赤色光変調用の液晶装置100R、緑色光変調用の液晶装置100G、青色光変調用の液晶装置100B)においても、反射防止膜11aの構成を共通としてもよい。
【0046】
(液晶装置100の第1基板10の製造方法)
以下、図5および図6を参照して、本発明を適用した液晶装置100の製造方法を説明しながら、液晶装置100の構成を詳述する。図5および図6は、本発明を適用した液晶装置100の製造方法を示す工程断面図であり、反射性画素電極9aを形成した後、絶縁性保護膜18を形成するまでの工程を示している。
【0047】
まず、図5(a)に示すように島状の反射性画素電極9aを形成する。本形態では、反射性画素電極9aの表面については研磨処理を行い、反射性画素電極9aの表面を鏡面としておく。かかる研磨には化学機械研磨を利用でき、化学機械研磨では、研磨液に含まれる化学成分の作用と、研磨剤と第1基板10との相対移動によって、高速で平滑な研磨面を得ることができる。より具体的には、研磨装置において、不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等からなる研磨布(パッド)を貼り付けた定盤と、第1基板10を保持するホルダーとを相対回転させながら、研磨を行なう。その際、例えば、酸化セリウム粒子、分散剤としてのアクリル酸エステル誘導体、および水を含む研磨剤を研磨布と第1基板10との間に供給する。
【0048】
次に、図5(b)に示すように、反射性画素電極9aの表面、および反射性画素電極9aの間で露出している層間絶縁膜72の表面を覆うように、CVD(Chemical Vapor Deposition)法やスパッタ法などの方法によって、厚さが25nm程度の窒化チタン膜11を形成する。
【0049】
次に、図5(c)に示すように、CVD法などにより、窒化チタン膜11の表面を覆うようにシリコン酸化膜12を形成する。次に、反応性イオンエッチング法によりシリコン酸化膜12をエッチングし、図5(d)に示すように、反射性画素電極9aの側端面9eにサイドウォール12aを残す。
【0050】
次に、図6(a)に示すように、ウエットエッチングあるいはドライエッチングにより、サイドウォール12aをエッチングマスクにして窒化チタン膜11をエッチングする。その結果、サイドウォール12aで覆われていた反射性画素電極9aの側端面9eのみに窒化チタン膜11が反射防止膜11aとして残る。また、窒化チタン膜11は、互いに隣り合う反射性画素電極9aにより挟まれた隙間9sにおいてサイドウォール12aから露出していた部分が除去される。従って、互いに隣り合う反射性画素電極9aの側端面9eに設けられた反射防止膜11a同士が離間した状態に反射防止膜11aが形成される。
【0051】
次に、図6(b)に示すように、CVD法などにより、反射性画素電極9a、サイドウォール12aおよび反射防止膜11aを覆うように、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜からなる絶縁保護膜18を形成する。その結果、互いに隣り合う反射性画素電極9aに挟まれた隙間9s(凹部)が絶縁保護膜18によって埋められる。
【0052】
次に、絶縁保護膜18に対する研磨工程を行なう。その結果、図6(c)に示すように、反射性画素電極9aの表面に絶縁保護膜18が薄く残り、絶縁性保護膜18の表面全体が連続した平坦面を形成する。かかる研磨には化学機械研磨を利用することができる。
【0053】
しかる後には、図4(b)に示すように、絶縁性保護膜18の表面を覆うようにシリコン酸化膜などを斜方蒸着し、配向膜16を形成する。
【0054】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の液晶装置100は、反射型液晶装置であり、第2基板20側から入射した光は反射性画素電極9aで反射して第2基板20の側から出射される間に液晶層50によって光変調される。ここで、第2基板20側から入射した光が、互いに隣り合う反射性画素電極9aにより挟まれた隙間9sを通過した後、下層側の配線などで反射して反射性画素電極9aの側端面9eに当たると反射し、隣接する画素100aに光が漏れようとする。例えば、図4(a)に示すように、液晶装置100では、互いに隣り合う反射性画素電極9aにより挟まれた隙間9sと重なる領域では、反射性画素電極9aより下層側に形成されたデータ線6aが通っており、第2基板20側から入射して隙間9sを通過した光は、データ線6a表面のうち、隙間9sと重なる部分6asで反射性画素電極9aの側端面9eに向けて反射する。また、液晶装置100では、互いに隣り合う反射性画素電極9aにより挟まれた隙間9sと重なる領域では、反射性画素電極9aより下層側に形成された走査線3aおよび容量線3bが通っており、第2基板20側から入射して隙間9sを通過した光は、走査線3aおよび容量線3bの表面のうち、隙間9sと重なる部分3as、3bsで反射性画素電極9aの側端面9eに向けて反射する。
【0055】
しかるに本形態では、反射性画素電極9aの側端面に反射防止膜11aが設けられているため、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bで反射した光が反射性画素電極9aの側端面9eに到達しても、反射性画素電極9aの側端面9eでは反射が起こりにくい。このため、反射性画素電極9aの側端面9eで反射した光が隣りの画素100aに漏れることを抑制することができるので、表示した画像のコントラストを向上することができる。
【0056】
また、反射性画素電極9aの側端面全体を覆うように反射防止膜11aを設ければ、反射性画素電極9aの側端面9eでの反射をさらに抑制できるため、表示した画像のコントラストをさらに向上することができる。
【0057】
また、反射防止膜11aは、窒化チタン膜からなるため、光吸収性の反射防止膜と違って、光を受けても蓄熱しない。従って、反射防止膜11aでの発熱を抑制することができるので、反射防止膜11aを設けても、液晶装置100の温度上昇が高くならないので、高い信頼性を維持することができる。
【0058】
また、互いに隣り合う反射性画素電極9aの側端面9eに設けられた反射防止膜11a同士が離間している。このため、反射防止膜11aとして、導電性を有する窒化チタン膜を用いても、互いに隣り合う反射性画素電極9aが短絡することがない。
【0059】
また、互いに隣り合う反射性画素電極9aに挟まれた隙間9sは絶縁保護膜18によって埋められているとともに、絶縁保護膜18の表面は、研磨処理によって平坦化されている。このため、配向膜16を平坦面上に形成することができるので、液晶層50に対して均一に配向規制力を作用させることができる。
【0060】
(別の製造方法)
上記実施の形態では、サイドウォール12aをエッチングマスクとして利用して反射性画素電極9aの側端面9eに反射防止膜11aを残したが、図7を参照して以下に説明するように、エッチバックを利用して、反射性画素電極9aの側端面9eに反射防止膜11aを残してもよい。
【0061】
図7は、本発明を適用した液晶装置100の別の製造方法を示す工程断面図である。本形態でも、図7(a)に示すように、反射性画素電極9aの表面、および反射性画素電極9aの間で露出している層間絶縁膜72の表面を覆うように、窒化チタン膜11を形成する。
【0062】
次に、SOG(Spin of Glass)やレジストなどを利用して窒化チタン膜11を覆うように平坦膜13を形成する。次に、平坦膜13の表面から全面エッチング(異方性ドライエッチング)を行なう。その際、平坦膜13のエッチング速度を窒化チタン膜11のエッチング速度や反射性画素電極9aのエッチング速度よりも大きくしておく。また、反射性画素電極9aの側端面9eでは窒化チタン膜11が厚い。このため、平坦膜13がエッチング除去された後、反射性画素電極9aの上層に形成されていた窒化チタン膜11、および隙間9s(凹部)の底部に形成されていた窒化チタン膜11が除去された時点でエッチングを終了すると、図7(b)に示すように、反射性画素電極9aの側端面9eでは窒化チタン膜11が光反射膜11として残る。
【0063】
(配線に対する反射防止構造)
図8は、本発明を適用した別の反射型の液晶装置100の断面図であり、いずれも図4(a)に示すA−A′線に相当する位置で液晶装置100を切断したときの断面図である。
【0064】
図8に示す液晶装置100では、データ線6aの上面には、窒化チタン膜などからなる反射防止膜14aが形成されている。従って、本形態によれば、隙間9sを通過した光が、データ線6aの表面で反射しにくい。このため、データ線6aで反射した光が反射性画素電極9aの側端面9eで反射することを防止することができるので、コントラストを向上することができる。また、隙間9sを通過した光が、データ線6aで反射した後、反射性画素電極9aの下面などで反射して画素トランジスター30に入射すると、光リーク電流を発生させてしまうが、本形態によれば、データ線6aの上面での反射が起こりにくいので、画素トランジスター30の光リーク電流の発生などが生じにくい。なお、本形態では、反射防止膜14aは、データ線6aと一括してパターニングされてなるため、データ線6aと同一形状に形成されている。また、ドレイン電極6bの表面にも、反射防止膜14aと同様な反射防止膜14bが形成されている。
【0065】
また、本形態では、走査線3aおよび容量線3bの上面には、窒化チタン膜などからなる反射防止膜19a、19bが形成されている。従って、本形態によれば、隙間9sを通過した光が、走査線3aおよび容量線3bの表面で反射しにくい。このため、走査線3aおよび容量線3bで反射した光が反射性画素電極9aの側端面9eで反射することを防止することができるので、コントラストを向上することができる。また、隙間9sを通過した光が、走査線3aおよび容量線3bで反射した後、反射性画素電極9aの下面などで反射して画素トランジスター30に入射すると、光リーク電流を発生させてしまうが、本形態によれば、走査線3aおよび容量線3bでの反射が起こりにくいので、画素トランジスター30の光リーク電流の発生などが生じにくい。なお、本形態では、反射防止膜19a、19bは、走査線3aおよび容量線3bと一括してパターニングされてなるため、走査線3aおよび容量線3bと同一形状に形成されている。
【0066】
なお、本形態では、データ線6aの上面に反射防止膜14aを形成するとともに、走査線3aおよび容量線3bの上面に反射防止膜19a、19bを形成したが、反射防止膜14a、および反射防止膜19a、19bのうちの一方のみを形成してもよい。
【0067】
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、窒化チタン膜の単層によって反射防止膜11aを形成したが、インジウム、ジルコニウム、タンタル、タングステンなどの金属の酸化物、窒化物、シリサイド、あるいは炭化シリコンなどを単層、あるいは他の層との積層構造にして反射防止膜11aを形成してもよい。
【0068】
また、反射防止膜11aとして誘電体膜を用いてもよい。この場合、反射防止膜11aの厚さは以下のようにして決定することができる。反射防止膜11aには概ね430nmから750nmの可視光が入射するため、430nmから750nmの波長域に属する基準波長λnmの光に対する反射防止膜11aの屈折率をnとし、反射防止膜11aの膜厚をdnmとしたとき、
n、dは下式に示す条件
(λ/4)×k≒nd
但し、k=正の奇数
を満たすように設定すればよい。
【0069】
また、赤色光変調用の液晶装置100R、緑色光変調用の液晶装置100G、および青色光変調用の液晶装置100Bの各々において、光反射膜11aを最適な構成で構成してもよい。より具体的には、赤色光変調用の液晶装置100Rでは、赤色波長域(概ね650〜750nmの波長域)に属する基準波長λを設定して反射防止膜11aを構成し、緑色光変調用の液晶装置100Gでは、緑色波長域(概ね530〜550nmの波長域)に属する基準波長λを設定して反射防止膜11aを構成し、青色光変調用の液晶装置100Bでは、青色波長域(概ね430〜480nmの波長域)に属する基準波長λを設定して反射防止膜11aを構成してもよい。一方、いずれのライトバルブ(赤色光変調用の液晶装置100R、緑色光変調用の液晶装置100G、青色光変調用の液晶装置100B)においても、反射防止膜11aの構成を共通としてもよい。
【0070】
[他の電子機器への搭載例]
上記実施の形態では、液晶装置100を、図1に示す投射型表示装置1000のライトバルブ(赤色光変調用の液晶装置100R、緑色光変調用の液晶装置100G、青色光変調用の液晶装置100B)として用いたが、以下に説明する電子機器の直視型表示装置に液晶装置100を用いてもよい。
【0071】
図9は、本発明を適用した反射型の液晶装置100を直視型の表示装置として用いた電子機器の説明図である。まず、図9(a)に示す携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001、スクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての液晶装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、液晶装置100に表示される画面がスクロールされる。図9(b)に示す情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)4000は、複数の操作ボタン4001、電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての液晶装置100を備えており、電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が液晶装置100に表示される。また、本発明を適用した液晶装置100が搭載される電子機器としては、図9(a)、(b)に示すものの他、ヘッドマウンティトディスプレイ、デジタルスチールカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、銀行端末などの電子機器などが挙げられる。
【符号の説明】
【0072】
9a・・反射性画素電極、9e・・反射性画素電極の側端面、9s・・隣り合う反射性画素電極の隙間、10・・第1基板、11・・窒化チタン膜、11a、14a、14b、19a、19b・・反射防止膜、20・・第2基板、21・・共通電極、30・・画素トランジスター、50・・液晶層、100、100R、100G、100B・・液晶装置、100a・・画素、850・・投射光学系、890・・光源部、1000・・投射型表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の基板面に反射性画素電極が複数設けられた第1基板と、
前記第1基板の前記基板面に対向する透光性の第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に保持された液晶層と、
を有する液晶装置であって、
前記反射性画素電極の側端面に反射防止膜が設けられていることを特徴とする液晶装置。
【請求項2】
前記反射防止膜は、導電性を有し、
複数の前記反射性画素電極のうち第1の反射性画素電極の側端面に設けられた反射防止膜と、前記第1の反射性画素電極に隣り合う第2の反射性画素電極の側端面に設けられた反射防止膜とは、互いに離間していることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
【請求項3】
前記反射防止膜は、窒化チタン膜であることを特徴とする請求項2に記載の液晶装置。
【請求項4】
前記反射防止膜の厚さの下限は25nmであることを特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
【請求項5】
前記反射防止膜は、誘電体膜であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
【請求項6】
430nmから750nmの波長域に属する基準波長λnmの光に対する前記反射防止膜の屈折率をnとし、当該反射防止膜の膜厚をdnmとしたとき、
n、dは下式に示す条件
(λ/4)×k≒nd
但し、k=正の奇数
を満たすことを特徴とする請求項5に記載の液晶装置。
【請求項7】
前記素子基板では、前記反射性画素電極の前記液晶層とは反対側に配線が設けられ、
互いに隣り合う前記反射性画素電極により挟まれた隙間と重なる領域において、前記配線の前記反射性画素電極側の面に反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の液晶装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
請求項1乃至7の何れか一項に記載の液晶装置と、該液晶装置に光を供給する光源部と、前記液晶装置によって光変調された光を投射する投射光学系と、を備えていることを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−262200(P2010−262200A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114215(P2009−114215)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】