説明

液駆動装置、冷却装置、液駆動方法、冷却方法、熱定着装置、及び画像形成装置

【課題】 電力により作動するポンプ、その他のメカニカルな機構を用いない液駆動方法、その装置等を提供するものであり、例えば画像形成装置に装備される定着装置からの熱を有効利用して冷却用の液体を循環させることにより、定着装置からの排熱を効率的に回収して外部に排出することを可能とする。
【解決手段】 液体を充填した第1流路101と、第1流路と連通し且つ液体が充填された密閉流路としての第2流路110を備え、且つ外部発熱体の熱を利用して第2流路内の液体をその沸点以上に加熱してから冷却して第2流路内の液体の気化と凝集を交互に繰返させることにより発生する圧力振動により、第1流路内の液体を一方向に流動させる液駆動手段102と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大型化を招くメカニカルな駆動機構を用いることなく、閉ざされた流路内における液体循環を実現する液体流動技術と、それを利用した冷却装置に関する。特に、複写機、プリンタ、MFPなどの電子写真式の画像形成装置において、感光体上に形成されたトナー像を記録紙上に転写してから熱定着装置によって定着する際に、定着プロセスで発生した熱が装置内の他のユニットに伝播したり、内部温度を上昇させることによって発生する各種障害を抑制する冷却技術に応用可能な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
各種電子機器、通信機器、機械装置類等のように筐体内に発熱ユニット、発熱部品等の熱源を備えた装置にあっては、稼動した場合に機械部品同士の摺動などの機械的作用による発熱や、モータや電装部等におけるジュール熱による発熱が行われる。このような装置自身に備わった熱源による自己発熱は、装置内の他のユニットや部品類の作動不良や故障や耐久性の低下等といった不具合をもたらす原因となるため、この種の装置には冷却手段が必須となる。従来の冷却方法としては、放熱構造を工夫する自然空冷や、ファンによる強制空冷、あるいは液体冷媒による液冷が古くから行われている。
近年の電子機器、例えばパーソナルコンピュータ等にあっては、CPU性能の向上に比例して消費電力が多くなるため、より効果的な冷却技術が必要となっている。従来の冷却方法は、ファンによる強制空冷が主流であり、冷却能力を向上するためにはファンのパワー増大や個数増加に頼らざるを得ず、機器全体の消費電力を増大させるばかりでなく、ファン騒音により設置環境の快適性を損なう原因ともなっている。
この問題に対応するために、特開2003−124670公報には、液循環を用いた冷却装置を装備したノートパソコンが示されている。ただし、循環のための液駆動には一般的な給電によって動作するポンプを用いている。このため、機器の小型化に対応することが困難となっている。
【0003】
また、電子写真方式を用いた画像形成装置は、その大半が熱定着装置を採用しているため、モータや電源や電装部等の発熱部品による自己発熱に加え、機内温度が更に昇温し易い状況にあり、効率的な冷却のための構成が従来から種々提案されている。具体的には、最大の熱源である熱定着装置による機内昇温や、他のユニットの温度上昇を防ぐため、複数の冷却ファンと空気の流路確保のための内部構造の工夫などが行われている。熱定着装置からの放熱による機内温度上昇による不具合として、定着工程以前の作像プロセスにおけるトナーの固着現象などがある。近年は省エネルギー化のために以前よりも低融点のトナーを用いたり、カラー化や機器小型化のために、定着ユニットと作像ユニットとがより近接配置されており、機内を効率的に冷却することが難しく、トナー固着を防止しにくくなっている。
例えば特開2000−227730公報には、定着装置上に空気流路を形成し、空気流路内部の暖められた空気をファンによって外部へ排出すると共に外部の冷気を取り込み、定着装置から他ユニットへの伝熱を抑制する技術が開示されている。
また特開平11−235855号公報では、ポンプによる冷却液の液循環と、ヒートパイプの活用により、上記問題を解消している。また、ヒートパイプ内の液体は気化熱により定着装置から効果的に吸熱を行っている。
次に、特許第2673977号は、液体の周期的な相変化(気化と凝集)を利用し、機械的な運動部分なしに流体のポンピングのための圧力を生成するようにした流体移送圧力発生方法に関する発明である。この発明では、液体の流路途中に3つの加熱部を設け、この3箇所での加熱による液体の蒸発と凝集を位相差を持つような周期的制御を用いて実施することによりポンプ動作を実現している。
【特許文献1】特開2003−124670公報
【特許文献2】特開2000−227730公報
【特許文献3】特開平11−235855号公報
【特許文献4】特許第2673977号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
機器の小型化や、設置環境の快適性の観点から、特開平2000−227730では狭い流路内を高流速で送風する必要があるが、ファンによる風切音が増大する一方で、流路を広く取れば機器の小型が満足できない。液循環による冷却に係る特開2003−124670や特開平11−235855号公報に開示された発明にあっては、ファン騒音問題は解消されるが、液循環のためにポンプを使用するため部品点数の増大による大型化、コストアップを招く一方で、定着装置からの熱の大半は機外へ排出されて無駄に浪費されるだけである。特に、ポンプはメカ機構を含んでおり、その耐久性を高めようとすれば大型化して機器全体の小型化に不利となるし、ポンプを小型化すると耐久性が悪くなる。さらに、ポンプに対する電源供給が遮断されたり故障した場合には、液循環がとどこおるために、信頼性が低くなる。
また、特許第2673977号にあっては、気化・凝集を実現するために複数の加熱部を制御する必要があるため、制御が複雑化するばかりでなく、定着装置からの排熱利用がなされておらず、排熱が無駄に浪費されている。排熱利用の観点からは、位相制御を用いない簡易な原理による液駆動方法が望ましい。
そこで、本発明では電力により作動するポンプ、その他のメカニカルな機構を用いない液駆動方法、その装置等を提供するものであり、例えば画像形成装置に装備される定着装置からの熱を有効利用して冷却用の液体を循環させることにより、定着装置からの排熱を効率的に回収して外部に排出することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係る液駆動装置は、液体を充填した第1流路と、第1流路と連通し且つ液体が充填された密閉流路としての第2流路を備え、且つ外部発熱体の熱を利用して第2流路内の液体をその沸点以上に加熱してから冷却して第2流路内の液体の気化と凝集を交互に繰返させることにより発生する圧力振動により、第1流路内の液体を一方向に流動させる液駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る冷却装置は、請求項1に記載の液駆動装置を用いた冷却装置であって、前記第1流路に沿って複数の熱交換器を備え、少なくとも一つの熱交換器によって外部発熱体の熱を第1流路内の液体に吸熱し、昇温した液体の熱を別の熱交換器によって第1流路の外部へ放熱することを特徴とする。
請求項3の発明に係る液駆動方法は、第1流路内に充填された液体に流れを形成する液駆動方法において、第1流路に連通し且つ内部に液体が充填された密閉流路としての第2流路内の液体をその沸点以上に加熱してから冷却することによって第2流路内でこの液体の気化と液化とを繰り返すことにより発生する圧力振動により、第1流路内の液体に流れを形成することを特徴とする。
請求項4の発明に係る冷却方法は、第1流路に沿って複数の熱交換器を備え、少なくとも一つの熱交換器によって外部発熱体の熱を第1流路内の液体に吸熱し、昇温した液体の熱を別の熱交換器によって第1流路の外部へ放熱することを特徴とする。
【0006】
請求項5の発明は、請求項2において、前記第1流路、又は第2流路の流路断面積は、各流路を連結する整流部において不均一となっていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項2において、前記第1流路の2つの端部は、屈曲した方向から前記整流部に連結されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項2、5又は6において、前記液駆動手段は、ジュール熱を発生する予備加熱装置を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項2、5、6、又は7において、前記外部発熱体、及び冷却対象が画像形成装置の熱定着装置であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項2、5、6、又は7記載の冷却装置を有することを特徴とする画像形成装置の熱定着装置に関する。
請求項10の発明は、請求項2、5、6、又は7記載の冷却装置を有することを特徴とする画像形成装置に関する。
請求項11の発明は、請求項8の冷却装置が熱定着装置に組み付けられ、且つ画像形成装置から熱定着装置が着脱可能となっていることを特徴とする画像形成装置に関する。
請求項12の発明は、請求項8の冷却装置を内部に有する画像形成装置において、前記第1流路に設けた熱交換器に送風するファンを備えたことを特徴とする画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、密閉容器(第2流路)内にて液体の気化と凝集による圧力変動を発生させ、この容器を液体が内部にある第1流路に連結することで、この第1流路内の液体を一方向に流す液駆動が実現できた。即ち、第2流路の閉ざされた端部を加熱し続けて内部の液体を沸騰、気化させる一方、第2流路の開放された他の端部側では当該液体を冷却することにより凝集させるため、開放端部からの液体の吐出と吸引が交互に繰り返されてこれが連通された第1流路内の液体を駆動する駆動源となる。気化と凝集に関しては特別な制御を用いることなく、簡単な構造と機械的な可動部を持たない低コストな構造で実現できる。またその液駆動を用いた液冷装置が実現できた。
作動エネルギーは熱なので、液体の沸点以上の温度を発生するような発熱部に適用すれば、電力が必要なく(あるいは省電力効果が得られ)、排熱を利用することで省エネルギーとなり地球温暖化防止に効果がある。また、液駆動に気化熱を奪うので、熱エネルギーを運動エネルギーに変換することによる、断熱効果も得られる。
また、電力駆動による液冷装置では、機械の停止と共に電源スイッチが切れた場合や、停電や電源部の故障により液冷機能が損なわれてしまうが、この液冷装置は熱で駆動するため、このような不具合が解消される。
また、本発明の液冷装置は電力を使わないことが最大のメリットであるが、利用する熱源の温度が低い場合は作動しない。そこで、これをアシストする熱を電力から供給する。ただし、トータルで見れば熱の有効利用が行われていること、メカ駆動部の電力ロスを低減していることを鑑みても、省エネ効果が得られる。
電子写真式画像形成装置のうち、熱定着方式を用いた機器にこの冷却装置を利用することで、定着装置からの排熱を利用すると共に、機器の内部温度上昇対策のための冷却が実現できた。従来、定着装置の排熱は多数のファン送風で対処していた。すなわち定着温度確保のために電力を使用し、その熱拡散防止のため余分に電力を用い、ファン騒音でオフィスの快適性を損なっていた。これに対して本発明では、この装置により排熱部分の一部を有効利用して液冷にすることで、ファンの数を減らすことができ、省電力と静粛化を実現できる。
また、電力停止によって機内温度上昇につながるような不測の事態が発生した時でも、もし定着装置が高温の状態にあれば、その熱を利用して液駆動手段を駆動できるので、液冷装置が作動して機内温度を低下する効果が得られた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る液駆動装置を利用した液冷装置100の全体構成を示す概略構成図である。
液冷装置(冷却装置)100は、被駆動対象としての液体(冷媒)を充填した第1流路101と、第1流路101と連通し且つ液体が充填された密閉流路としての図示しない第2流路110を備え、且つ発熱体(熱源)の熱を利用して第2流路110内の液体を加熱することにより第1流路101内の液体を一方向に流動させる液駆動手段102と、を備えており、液駆動手段102が外部発熱体からの熱を利用して第2流路110内の液体の一部をその沸点以上に加熱することによって第2流路内の被加熱部分の液体を気化させると共に、加熱された液体を第2流路内の他の部位(非加熱部)において冷却させて凝集(液化)させる。そして、この気化と凝集を交互に繰返させることにより発生する圧力振動(外部発熱体の熱を利用して第2流路内の液体を加熱すると共に加熱された第2流路内の液体を冷却することにより、第2流路と第1流路との間に液流を形成することにより)にて、第1流路内の液体を駆動させるものである。そして、第1流路101に沿って複数の熱交換器103、104を配置し、熱交換器103によって特定の発熱部位(冷却対象)の熱を液体に吸熱し、吸熱により昇温した液体の熱を別の熱交換器104によって第1流路101の外部へ放熱することによって冷却対象の冷却を行うものである。
即ち、図1において、熱伝導性が高い銅、アルミ等の金属材料から成る管体によって構成される第1流路101内には、水、その他の冷却用の液体が充填(充満)されており、液駆動手段102による駆動によって一方向へ流れる構造となっている。第1流路101の配管経路の途中には、冷却対象(例えば、定着装置の発熱部位)より熱を吸収する熱交換器103(103a、103b)、熱交換器103が冷却対象から吸熱して液体により移送されてきた熱を外部へ放熱する他の熱交換器104、タンク107がある。なお、タンク107は必須ではないが、液体内部に発生した気体を抜く時などに有効であり、タンクを大気に開放したり、所定の気圧の気体を封入して密閉した構造となっている。
【0009】
放熱用の熱交換器104には、放熱効率向上のために表面積の広い構造体(フィン等)105が、接合(溶接、或いは熱伝導グリースを介した圧着)されている。構造体105を利用した自然空冷では十分に放熱できない場合は、ファン106による強制空冷を行う。
第1流路101内の液体を循環させる手段として、本発明では、第2流路110を備えた液駆動手段102が流路101の適所に連結されている。熱交換器103を、冷却したい空間あるいは部材(冷却対象)に配置、近接、密着しておくことにより、冷却対象から熱交換器103が吸熱した熱を液体を介して熱交換器104へ移送し、そこから外部へ放熱することで液冷却が可能となる。
液駆動手段102は、第1流路101と連通し且つ液体が充填された密閉流路としての第2流路110を備えている。液駆動手段102では、液体の気化による膨張圧力と、気化から液化する時の収縮圧力を用いて液駆動を行う。この原理は一般的におもちゃのぽんぽん船として知られているので、図2(a)(b)及び(c)によりその原理を説明する。
【0010】
まず、図2(a)に示すように、水150の上に浮かべた船本体151に、内部に水を満たした金属パイプから成る構造体152を取り付け、ろうそく153で構造体152の閉じた先端部分を熱する。構造体152の水中にある下端部分は開放している。構造体152は、アルミや銅などのパイプからなり、短管、U字管、熱する部分をコイル状に巻いたU字管、内部が中空な板材などからなる。
ろうそく153によって構造体先端部分を水の沸点まで加熱すると、先端部分内の液体が気化して急激な体積膨張が生じるため、構造体152の下部開放端から勢い良く水が外部へ放出される。この運動量変化は船に推力を与え、船を前進させる(図2(b))。
次いで、構造体152内で水が気化することによって発生した蒸気は、管体の低温部に接触することにより凝集して内部圧力を減少させるが、凝集による圧力低下は気化時に比べれば緩やかな変動なので、構造体152は下部開放端からゆっくり水150を吸引することができ後退することはない。図2(b)と(c)の動作を繰り返すことにより船が前進する。これがぽんぽん船の原理である。
本発明の液駆動手段102は、この原理を用いて第1流路101内の液体を一方向へ流動させるための構成を有している。構造体152は本発明の第2流路110に相当し、ろうそく153は例えば熱定着装置に相当する。構造体152の下端開口から放出されたり吸引される水は、本発明に於いては後述する整流部を介して第1流路101内に導入されて、第1流路101内の液体を一方向に循環させる駆動力となる。
本発明では図2(b)(c)のように振動流れを一方向流れにする必要がある。このような一方向流れを生成するために、本発明では一般的な流路の流れ抵抗や、弁を用いて整流を行う。
【0011】
次に、図3(a)及び(b)は本発明の液駆動手段の一例の構成説明図である。
この実施形態では、第1流路101を構成する管体の断面積変化により、図3(a)の気化時は下から右へ、(b)の凝集時(液化時)は左から右への整流効果が得られる。なお、図中の長い矢印と小さい矢印は、各管体からの流れの方向と流量の違いを示している。このように液冷循環方向は左から右への一方向であり、図2の構造体152に相当する第2流路110と、第1流路101が整流部114aで結合している。第1流路の左側管体101aは整流部104aとの接合部において整流部へ向かって管径がテーパー状に拡径しており、右側管体101bは整流部104aとの接合部から離間する方向へ管径が拡径している。第2流路110は、直線状に延びる左右の管体101a、101bと直交する位置において整流部104aに連結されている。
第2流路110は、例えば熱定着装置の外面等に図示しない端部を接触配置されて加熱されることにより、内部の液体が沸点まで加熱されて気化することにより内圧が上昇するため、第2流路内の液体が図3(a)に示すように整流部114a内に流入する。この際、各管体101a、101bの管径が図示のように不均一に設定されているため、第1流路101内の液体は右方向へ流動する。
次いで、第2流路110内の蒸気が管体の低温部に接して凝集し始めると、第2流路内の内圧が低下するため、(b)に示すように整流部104a内の液体が第2流路側へ吸引され、この吸引に伴って左側管体101aから右側管体101bへ向って液体が流動する。図3(b)中に小さい矢印で示すように、右側管体101bからも整流部へ向かう流れが形成されるが、左側管体101aからの流量の方が圧倒的に大きいため、結果として左から右へ向かう流れとなる。
【0012】
次に、図4(a)(b)は他の実施形態に係る液駆動手段の概略構成説明図であり、この実施形態では、第1流路101を構成する管体101c、101dが整流部114bに対して直交(屈曲)した位置関係にて連結している。第2流路110は、出力側の管体101dと対向する位置において整流部114bと連結している。更に第2流路110を構成する管体の先端は整流部114b内に入り込んでテーパー状に縮径している。更に、第2流路110と対向する管体101dは、整流部114bから離間する方向へテーパー状に拡径している。また、他の管体101cは、整流部114bと連結する部分において、整流部へ向かう程テーパー状に拡径している。
以上の構成に於いて、図4(a)に示した気化時においては、第2流路110から右側管体101d内へ右方向へ向けて液体が押し出される。図4(b)に示した凝集時においては、第2流路110内へ戻る方向へ吸引が行われるため、流体抵抗で下側の管体101cから液体が吸引され、右側管体101d内へ屈曲したルートにて流動する。
【0013】
次に、図5(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態に係る液駆動手段の概略構成説明図である。この実施形態は、整流部内に逆止弁を配置した構成が特徴的である。
即ち、第1流路101が直線状に延びる左右の管体101a、101bによって構成されている点と、第1流路101と直交する位置関係にて第2流路110が整流部114cに連結されている点に於いては図3と同様である。この実施形態の整流部114cは、左右のチャンバー114c−1、114c−2を有しており、各チャンバー114c−1、114c−2内には浮動球から成る逆止弁115a、115bと、逆止弁の移動範囲を規制するストッパ116a、116bとが配置されている。逆止弁115aは各流路からの圧力差によって移動し、左側管体101aを開閉する。逆止弁115bは、各流路からの圧力差によって移動し、右側管体101b、或いは右側管体101bにつながる流路を開閉する。また、左側管体101aと第2流路110(ダイヤフラムよりも下側の整流部内空間)との間にはバイパス管117が連結されている。更に、チャンバー114c−1内には図示のようなダイヤフラム118が配置されてチャンバー114c−1を上下に区画している。
この実施形態に係る整流部は、ダイアフラムポンプあるいは水撃ポンプに用いられるのと同じ原理で作動する。図5(a)の気化時には、第2流路110から加圧された液体が第1のチャンバー114c−1内に導入されるため、その圧力によりダイヤフラム118が図示のように上向きに変形し、逆止弁115aが左側管体101aの導入口を閉止し、逆止弁115bが右側管体101bへの流路を開放する。このため、気化時には右側管体101b内へ液体が押し出され、左側管体101aからの液体は逆止弁115aの作動により流れがとまる。図5(b)の凝集時は、第2流路110からの吸引により、ダイヤフラムが下向きに変形するため、右の逆止弁115bが右側管体101bからの流入を止める一方で、左の逆止弁115aが開放し、左側管体101aから液体が整流部内に流入し、流路内で左から右へ液駆動される。
この気化と凝集に起因した整流部に対する排出、吸引動作を交互に繰り返すことにより、液体は管体101aから管体101bへ向けて一方向で流動することができる。
【0014】
次に、図6(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態に係る液駆動手段の概略構成説明図である。この実施形態は、整流部内に逆止弁を配置した構成においては図5の実施形態と同様であるが、ダイヤフラムは用いていない。
図6(a)の気化時には、第2流路110から整流部14d内に液体が流入するため、逆止弁115aが流入側の管体101cを閉止する一方で、逆止弁115bはストッパ116bにより係止されることにより流出側の管体101dを開放する。
一方、図6(b)の凝集時には、第2流路110内へ液体が吸引されるため、逆止弁115aが流入側の管体101cを開放して液体を整流部114d内に導入する一方で、逆止弁115bは流出側管体101dを閉止する。
この気化と凝集に起因した整流部に対する排出、吸引動作を交互に繰り返すことにより、液体は管体101cから管体101dへ向けて一方向で流動することができる。
図6はダイヤフラムがない点を除けば、基本的には図5と同じ原理である。ここで、図の上方を鉛直上方と一致させるとすれば、上側の逆止弁115bは重力により落下したときに流路を閉止出来るので、重力補助による液駆動が可能となる。
上記各実施形態では、密閉容器(第2流路)内にて液体の気化と凝集による圧力変動を発生させ、この密閉容器としての第2流路を液体が内部にある第1流路に連結することで、この第1流路内の液体を一方向に流す液駆動が実現できた。気化と凝集に関しては特別な制御を用いることなく、簡単な構造と機械的な可動部を持たない低コストな構造で実現できる。またその液駆動を用いた液冷装置が実現できた。作動エネルギーは熱なので、液体の沸点以上の温度を発生するような発熱部に適用すれば、電力が必要なく(あるいは省電力効果が得られ)、排熱を利用することで省エネルギーとなり地球温暖化防止に効果がある。また、液駆動に気化熱を奪うので、熱エネルギーを運動エネルギーに変換することによる、断熱効果も得られる。
【0015】
次に、図7は図1に示した液駆動装置(液駆動手段)の構成に対して予備加熱手段を付加した構成例を示す概略図である。
この実施形態では、第2流路110に対して予備加熱手段120を付加することによって、画像形成装置等の機器内の発熱ユニット、発熱部品(主加熱源)からの発熱だけでは不足する液駆動のための熱量を補うことができる。即ち、予備加熱手段120は、電力により発熱する抵抗発熱体121を第2流路110に取付け、給電用コネクタ123を介して導線122により結線した。このようにジュール熱を利用して第2流路110内の液体を気化、液化させることによっても、上記の原理にて液駆動が可能であり、液冷装置が実現できる。
予備加熱手段120は、熱定着装置などの主加熱源からの熱量が不十分な時に補助的に加熱するように使用するため、例えば、第2流路110の加熱部に温度計124とリードコネクタ125を設け、温度計124からの検出温度によって発熱抵抗体121に印加する電圧を制御できる電圧器(電源)126につなぐ。
なお、本発明の冷却装置の適用場所、適用条件によっては、発熱抵抗体を利用した発熱のみを利用して液駆動手段を駆動して液循環を実現するようにしてもよい。
図7に示した電力駆動による液冷装置では、機械の停止と共に電源スイッチが切れた場合や、停電や電源部の故障により液冷機能が損なわれてしまうが、この液冷装置は熱で駆動するため、このような不具合が解消される。また、本発明の液冷装置は電力を使わないことが最大のメリットであるが、利用する熱源の温度が低い場合は作動しない。そこで、これをアシストする熱を電力から供給する。ただし、トータルで見れば熱の有効利用が行われていること、メカ駆動部の電力ロスを低減していることを鑑みても、省エネ効果が得られる。
【0016】
次に、本発明の液冷装置、液冷方法を、熱定着方式を用いた画像形成装置に利用した場合の実施例を示す。
図8は本発明を適用するカラー画像形成装置の一例の概略構成図であり、このカラー画像形成装置の略中央には画像形成装部1が配置され、この画像形成部1のすぐ下方に給紙部2が配置されている。給紙部2は各段に給紙カセット21を備えている。必要に応じ別の給紙装置(不図示)を配設することができる。画像形成部1の上方には、原稿画像を読取るための読取部(読取り光学系)3が配設されている。画像形成部1の左側には、排紙収納部4が配置され、画像形成された転写紙が排紙収納される。画像形成部1では、ベルト状をした中間転写体としての中間転写ベルト5が所定の走行経路に沿ってエンドレスに張設されており、各支持ローラによって矢印方向へ駆動される。中間転写ベルト5の上側の走行面に沿って、4つの作像部6が配置されている。おのおのの作像部6では、ドラム状をした感光体61の周囲に、感光体の表面に帯電処理を行う帯電装置62、画像情報を感光体表面にレーザ光で照射する露光装置7、感光体の表面に露光されて形成された静電潜像を可視化する現像装置63、及び、感光体上に残留するトナーを除去回収するクリーニング装置64が配置されており、作像プロセスとしては、中間転写ベルト5が、回転して1つのカラー画像を形成している。最初に、イエロー(Y)の作像部で、イエロー(Y)のトナーを現像し、中間転写ベルトに転写する。次に、マゼンタ(M)の作像部で、マゼンタのトナーを現像し、中間転写ベルトに転写する。次に、シアン(C)の作像部で、シアンのトナーを現像し、中間転写ベルトに転写し、最後に、ブラック(BK)のトナーを現像し中間転写ベルトに転写させる。各作像部6が近接する中間転写ベルトの上側走行面とは異なった中間転写ベルト5の下側走行面上には、中間転写ベルト上に重ね転写された4色のトナー像を転写紙に紙転写する転写装置(紙転写装置)51、転写後中間転写ベルト表面に残留するトナーを除去回収する中間転写クリーニング装置52がそれぞれ配置されている。
【0017】
転写装置51にて重ねトナー像の転写を受けた転写紙を通過させてトナー像を定着処理する定着装置(定着部)8が配置されている。定着装置8を通過した転写紙は排紙ローラ41により排紙収納部4に排紙収納される。
給紙部2においては、給紙カセット21に未使用の転写紙が収容されており、回動可能に支持された底板が最上の転写紙をピックアップローラが当接可能な位置まで上昇する。給紙ローラの回転により、最上紙は給紙カセットから送り出され、レジストローラ23へと搬送される。レジストローラ23は転写紙の搬送を一時止め、感光体表面のトナー像と転写紙の先端との位置関係が所定の位置になるよう、タイミングをとって回転が開始するよう、制御される。読み取り部3では、コンタクトガラス31上に載置される原稿(不図示)の読み取り走査を行うために、原稿照明用光源とミラーよりなる読み取り走行体32、33が往復移動する。この読み取り走行体32、33により走査された画像情報は、レンズ34の後方に設置されているCCD35に画像信号として読み込まれる。この読み込まれた画像信号は、デジタル化され画像処理される。画像処理された信号に基づいて、露光装置7内のレーザダイオードLD(不図示)の発光により感光体61の表面に静電潜像が形成される。LDからの光信号は、公知のポリゴンミラーやレンズを介して感光体に至る。読み取り部3の上方に、原稿を自動的にコンタクトガラス上に搬送する自動原稿搬送装置36が取り付けられる。
冷却装置100は、図8のように定着装置の通紙経路よりも上側のケース外面を覆うような構造で取付ける。また、装置本体側に配設した図示しないレールにより前後方向へ進退可能に支持された定着装置8に冷却装置100を取付け、定着装置と一体で装置内部から手前側に引出せるようにした。どちらの方法をとっても冷却装置は動作する。ただし、後者の場合には液冷装置100のメンテナンスが非常に容易となった。
【0018】
図9(a)は冷却装置100を定着装置8に取付けた構成例を示す正面縦断面図であり、定着装置の外装部材(図示せず)に液駆動装置が取付けられ、第1流路101を断熱材130と液駆動手段102の上に跨って取付けた。液駆動手段102は、第2流路110を含んでおり、この第2流路110の加熱部を定着装置8外面の発熱部位に密着させることにより定着装置から放熱される熱を有効利用して第2流路内の液体を沸点まで加熱できるように構成されている。また、第1流路101は定着装置外面の他の部位に接することにより放熱される排熱を吸熱する。
図9(b)は、図9(a)を右奥上方から見た斜視図である。第1流路101を銅製あるいはアルミ製のパイプを曲げた構成とし、この第1流路101を銅製あるいはアルミ製の板材131に取付けることにより第1流路ユニットを構成している。第1流路101を板材131に取り付ける方法としては、ブラケットを介して固定したり、接触面に熱導伝性グリースを塗布して熱吸収効率を上げたり、溶接する方法を採用可能であり、熱伝達の効率をより向上させることができる。
図9(b)に示すように第1流路の奥側の一部を曲げて定着装置8の奥側側面に添設し、その面にフィン105を熱導伝性グリースを介して板材131へネジ止めした。フィン105での放熱を促進する冷却ファンは装置本体側に設置した(図示せず)。定着カバーからの放熱は板材131で吸収し、加熱された流路101内の液体が移送することによりフィン105にて放熱される。定着カバー側面にあるギヤ132は定着ユニット内のローラを回転駆動するためで、装置本体からの駆動力を得る手段である。
図9(c)は、第1流路ユニットの他の構成例であり、この第1流路ユニットは、内部が中空で、流路を画成する仕切りを設けた銅製あるいはアルミ製のプレート部材133から構成されている。これによれば、プレート面積に占める流体量(流路の総容積)が多くなるため、パイプ材を使用した図9(b)の第1流路ユニットよりも吸熱効率が上昇した。第1流路ユニットの下面側に配置される液駆動部102との接続は、ジョイント部134にて行う。
【0019】
次に、図10(a)及び(b)は、夫々、液体が気化し凝集する第2流路110の実施例を下部(定着装置側)から見た底面図である。図10(a)では、銅製基板140の面に、直径2mmの細銅パイプ142と直径5mmの太銅パイプ141が連結している。即ち太銅パイプ141の側部に細銅パイプ142が並行に連結、連通され、各パイプの連結部以外の端部は密閉され内部に液体が満たされている。太銅パイプ141は一端部にて整流部114と連結し、整流部114に設けたジョイント部143(143a、143b)を介して、図9(b)或いは(c)の第1流路101と連結している。
図10(b)に示した第2流路110は、図9(c)に示した内部が中空な銅製プレート133の内部を仕切り板135により互いに連通した複数の小流路に分割した構成を備えている。小流路は、共通流路110aと、分岐流路110bとから成り、共通流路110aの一端にて整流部114と連通している。
図10(a)(b)に示した第2流路は、何れも定着装置からの熱を奪い、内部の液体の一部を気化させる。液駆動部102は図9(a)のように重力方向に対して斜めに配設されているので、液体が沸騰することにより生成された気体は斜め上の密閉部へ集まる(図2(b)参照)。これにより第2流路110の内部の液体は反対側へ押し出されて整流部114に向かって移動する。第2流路110内における液体の気体化、凝集の繰り返しによって、整流部114への液体の流入、流出が行われることにより、図3から図6の例に示したように、第1流路101内にて一方向へ液体を流すことができる。
【0020】
図9に示したように、液駆動手段102と定着装置8の間に断熱材130(130a)を挿入したが、この断熱材130aは、図10(a)には図示していないが、太銅パイプ141だけを遮熱している。つまり、細銅パイプ142は定着装置のカバーと直接密着しているため、熱を受けて内部の液体が沸騰可能な状態となっている。細銅パイプ142内で気化した蒸気が、この太銅パイプ141から整流部114内の低温液体および第1流路101に触れると凝集する。これにより圧力振動が発生し、液駆動が可能となり、液冷装置が実現できた。図10(b)でも図10(a)の太銅パイプ141に相当する部分(共通流路110a)を遮熱することで、液循環がスムーズとなった。
使用する液体としては、水、蒸留水でもよいし、エチルアルコールやアンモニアを溶解した水溶液を使用してもよい。
このように本発明では、電子写真式画像形成装置のうち、熱定着方式を用いた機器にこの冷却装置を利用することで、定着装置からの排熱を利用すると共に、機器の内部温度上昇対策のための冷却が実現できた。従来、定着装置の排熱は多数のファン送風で対処していた。すなわち定着温度確保のために電力を使用し、その熱拡散防止のため余分に電力を用い、ファン騒音でオフィスの快適性を損なっていた。これに対して本発明では、この装置により排熱部分の一部を有効利用して液冷にすることで、ファンの数を減らすことができ、省電力と静粛化を実現できる。
また、電力停止によって機内温度上昇につながるような不測の事態が発生した時でも、もし定着装置が高温であれば液冷装置が作動して機内温度を低下する効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る液体駆動装置を利用した液冷装置100の全体構成を示す概略構成図。
【図2】(a)(b)及び(c)は本発明の原理を説明する図。
【図3】(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る液駆動手段の動作原理を説明する図。
【図4】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る液駆動手段の動作原理を説明する図。
【図5】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る液駆動手段の動作原理を説明する図。
【図6】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る液駆動手段の概略構成説明図。
【図7】図1に示した液駆動装置の構成に対して予備加熱手段を付加した構成例を示す概略図。
【図8】本発明を適用するカラー画像形成装置の一例の概略構成図。
【図9】(a)は冷却装置を定着装置に取付けた構成例を示す正面縦断面図、(b)は図9(a)を右奥上方から見た斜視図、(c)は第1流路ユニットの他の構成例を示す図。
【図10】(a)及び(b)は、夫々、液体が気化し凝集する第2流路の実施例を下部(定着装置側)から見た底面図。
【符号の説明】
【0022】
8 熱定着装置(定着部)、100 液冷装置(冷却装置)、101 第1流路、102 液駆動手段、103、104 熱交換器、105 フィン、106 ファン、107 タンク、110 第2流路、110a 共通流路、110b 共通流路、114 整流部、115 逆止弁、116 ストッパ、118 ダイヤフラム、130 断熱材、131 板材、133 プレート部材、134 ジョイント部、141 太銅パイプ、142 細銅パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を充填した第1流路と、第1流路と連通し且つ液体が充填された密閉流路としての第2流路を備え、且つ外部発熱体の熱を利用して第2流路内の液体をその沸点以上に加熱してから冷却して第2流路内の液体の気化と凝集を交互に繰返させることにより発生する圧力振動により、第1流路内の液体を一方向に流動させる液駆動手段と、を備えたことを特徴とする液駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液駆動装置を用いた冷却装置であって、前記第1流路に沿って複数の熱交換器を備え、少なくとも一つの熱交換器によって外部発熱体の熱を第1流路内の液体に吸熱し、昇温した液体の熱を別の熱交換器によって第1流路の外部へ放熱することを特徴とする冷却装置。
【請求項3】
第1流路内に充填された液体に流れを形成する液駆動方法において、
第1流路に連通し且つ内部に液体が充填された密閉流路としての第2流路内の液体をその沸点以上に加熱してから冷却することによって第2流路内でこの液体の気化と液化とを繰り返すことにより発生する圧力振動により、第1流路内の液体に流れを形成することを特徴とする液駆動方法。
【請求項4】
第1流路に沿って複数の熱交換器を備え、少なくとも一つの熱交換器によって外部発熱体の熱を第1流路内の液体に吸熱し、昇温した液体の熱を別の熱交換器によって第1流路の外部へ放熱することを特徴とする冷却方法。
【請求項5】
前記第1流路、又は第2流路の流路断面積は、各流路を連結する整流部において不均一となっていることを特徴とする請求項2記載の冷却装置。
【請求項6】
前記第1流路の2つの端部は、屈曲した方向から前記整流部に連結されていることを特徴とする請求項2記載の冷却装置。
【請求項7】
前記液駆動手段は、ジュール熱を発生する予備加熱装置を備えたことを特徴とする請求項2、5又は6記載の冷却装置。
【請求項8】
前記外部発熱体、及び冷却対象が画像形成装置の熱定着装置であることを特徴とする請求項2、5、6、又は7記載の冷却装置。
【請求項9】
請求項2、5、6、又は7記載の冷却装置を有することを特徴とする画像形成装置の熱定着装置。
【請求項10】
請求項2、5、6、又は7記載の冷却装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項8の冷却装置が熱定着装置に組み付けられ、且つ画像形成装置から熱定着装置が着脱可能となっていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項8の冷却装置を内部に有する画像形成装置において、前記第1流路に設けた熱交換器に送風するファンを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−2675(P2006−2675A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180197(P2004−180197)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】