説明

混合装置

【解決手段】 本発明は、液体に溶解するフィルム製小袋に含まれる塊状、ゲル状、ペースト状、粉末状、液状生成物またはその類似物を液体および場合によっては少なくとも1種類の別の成分と混合する混合装置において、フィルム製小袋に入れられている生成物および液体および場合によっては別の成分のための収容空間を備えた密封可能な混合用容器であり、収容空間の領域にフィルム製小袋に機械的に粉砕するための内部取り付け要素を装備していることを特徴とする、上記混合装置ならびにそれを含む化粧料調製物キットに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体に溶解するフィルム製小袋中に含まれる破片状、ゲル様、ペースト状、粉末状、液状製品等を液体および場合によっては少なくとも1種類の別の成分と混合する混合用装置に関する。
【0002】
使用するために液体ベース、特に水性ベースの状態に変換するべき例えば粉末状化粧料製品の場合には、粉末状製品を液体に変換する時にユーザーのために粉塵妨害ができる限り生じない様に注意しなければならない。この様な粉塵妨害は特に望ましくなく、粉末状製品が強い酸性、強いアルカリ性または化学活性の粉末、例えば脱色粉末である場合に、避けるべきである。
【0003】
粉塵の生成を避けるためには、顆粒法が漂白粉末(脱色粉末)のために特に油成分で脱粉塵化することが提案されている。しかしながら酸化成分を用いるこの顆粒化法は、使用前に粉末を液状成分と混和し難い他に、潜在的リスク、例えば酸化性のおよび酸化可能な成分が同時に存在しているために貯蔵安定性が低下するとい潜在的リスクもある。時として、加水分解(または場合によっては極性溶剤中での加溶媒分解(solvatolysis))に付し得る成分の生成も油ベース処方において興味が持てる。
【0004】
水溶性フィルム製小袋に脱色粉末を包装することも既に提案されている。その際に粉末はフィルム製小袋を液体中に置き、該フィルム製小袋が徐々に溶解しそして粉末と液体とを混合することもできる。しかしながら実際においてはフィルム製小袋の溶解が遅れることが不利益、即ち製造時間が長過ぎて、ユーザーに受け入れられないことが判っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に本発明の課題は、従来技術の欠点を克服することである。この課題は請求項1に記載の構成要件を備えた混合装置を用いて達成される。フィルム製小袋に入れられている生成物および液体および場合によっては別の成分のための収容空間を備えた密封可能な混合用容器であり、該収容空間の領域にはフィルム製小袋を機械的に粉砕するための内部取り付け要素を装備している。この場合に、この混合メカニズムは、生成物、特に塊状、ゲル状、ペースト状、粉末状、液状またはその類似物のあらゆる集合状態について使用することができる。
【0006】
かゝる混合装置を使用すれば、各成分の導入および混合容器の密封後に、粉末生成物が入れられるフィルム製小袋を機械的に破壊しおよび/または粉砕することが可能であり、これがフィルムの溶解を加速させそして生成物と残留成分との混合時間を明らかに短縮させる。ここで混合容器の収容室の内部は原則として様々に形成することができ、その際に構造的に最も簡単な形状の場合には、該混合装置がユーザーによって震盪されることによって、内容物の効果的な混合を簡単に達成することができる。これは混合操作自体の速度を早めるのにいずれにしても有効であり合目的的である。
【0007】
開閉時に装置の取り扱いを容易にするために、混合容器は除去可能な蓋で密封できる容器開口を有しているのが有利である。混合すべき成分は蓋を除いた後に混合容器の収容室中に簡単に導入でき、次いで該蓋は再び元の場所に戻すことができる。
【0008】
内容物が容器開口の領域に配置された挿入物として形成されているのが特に有利である。混合工程の後で且つ容器の蓋を開いた後で、次いで容器開口部の領域から挿入物を除くことができそして混合後の完成製品は容器から問題なく取り出される。
【0009】
第一の有利な実施態様によれば、挿入物を収容室に向いた柑橘類圧搾器の様に設計する。
【0010】
場合によっては、挿入物が収容室中に向いた先細のピンまたはスパイク部を持つ篩プレート状物の様に形成されていてもよい。更に内部を向いたナイフ様要素を持つ挿入物を装備することも可能である。更に上記の挿入物または他のものとのあらゆる組合せもあり得る。フィルム製小袋はポリビニルアルコールまたはゼラチンで構成されているのが有利であるが、一般に、混合すべき添加液に溶解する固体である。
【0011】
有利な一つの実施態様においては、生成物が脱色(漂白またはブロンド化)粉末でありそして液体が過酸化水素溶液である。その場合にはこの混合装置はブロンド化調製物を製造するのに使用することができる。別の成分はブロンド化クリームであるのが有利である。
【0012】
本発明は上記の装置および液体に溶解するフィルム製小袋に含まれる製品、場合によっては上記液体が充填された収容容器、および場合によっては、他の成分が充填された収容容器を有する混合セットにも関する。
【0013】
化粧料の小分け物:
本発明の有利な一つの実施態様においては、本発明の混合セットは化粧料分野を包含している。この分野は液体に溶解する被覆物、特に相応するフィルム製小袋およびその中に含まれる製品で構成されている。
【0014】
この課題は本発明のこの実施態様においては混合装置中の機械的作用によっておよびフィルム製小袋の特別な形状によって解決される。
【0015】
化粧料の分野においては、一方においては効果的でありそしてもう一方においては消費者にとって簡単に且つ中でも危険なく取り扱えかつ使用できるべきである製品が益々求められてきている。特にヘア用化粧品の分野では、極めて有効であるが不適切に取り扱った場合に、例えば肌や目の領域を汚染した場合にアレルギーを引き起こす脱色系およびヘア着色系が近年に開発されて来た。それ故にかゝる化粧品の取り扱いの安全を保証しそしてさらに化粧品消費者に、手で付与することが容易でありそして消費者の側でその場で必要成分を混合または組合せることを可能とするパッケージ系を提供する必要がある。
【0016】
従来技術は水溶性で袋包装済みのヘア化粧料を既に開示している。ドイツ特許出願公開第19,613,941号明細書(A1)は人間のヘアを脱色するための埃立たない粉末調製物の製造方法を開示している。このブロンド化調製物は、適当な増粘剤と混合されそして次に運搬および後加工のために一部を水溶性袋中に包装された少なくとも1種類の過酸化物化合物を有している。
【0017】
ヨーロッパ特許出願公開第1037589号明細書(A1)は、少なくとも1種類の水性調製品A、および香油、並びにビタミン類、ビタミン前駆体類およびそれらの誘導体よりなる群から選択される、調製品A中での貯蔵安定性のない成分を含む少なくとも1種類の空間的に別の調製品Bで構成される、ケラチン繊維を処理するための調製物を開示している。この場合、調製品Bを含有するフィルム製袋は調製品Bを調製品Aに添加した際に両調製品の各成分の混合を38℃で5分間の間に可能とする材料よりなる。
【0018】
米国特許第5,116,388号明細書は、酸化染料をベースとする毛髪着色剤および粉末ダストに起因する炎症を防止するためにポリビニルアルコール包装材中に入れられている毛髪をブロンドに脱色する脱色剤を開示している。
【0019】
従来技術に開示された小分けされた化粧料調製品は改善された取扱性および包装された化粧料調製品のダスト汚染の減少をもたらすが、水溶性フィルム系中に包装された小分け物は、それが水にゆっくりとしか溶解しないという欠点を有している。更に従来技術で提案された水溶性化粧料小分け物は、該小分け物が化粧料使用者の手から滑り落ち得るし、また破裂し得るという欠点を有している。毛髪化粧製品を適用する直前に毛髪を洗浄するので該製品を使用する化粧者にとって濡れた手または指を有することは決してまれなことではなく、このことが化粧料小分け物を滑り落とす危険度を極めて高くする。従来技術に開示された多くの個々の化粧料小分け物は水不透過性の別の第二の包装物の状態でしばしば取り扱われている。この場合、第二の包装物は滑らかなフィルム製小袋または金属被覆された滑らかな包装物系より成るので、従来技術で開示された水溶性PVA−化粧料小分け物は第二の包装材料の表面に対して平らに配置されそして高い接着力のために第二包装容器から容易に滑りでない。
【0020】
本発明の態様の一つの対象は従来技術の上述の問題を有さない水溶性および/または水分散性フィルム製小袋に小分けした化粧料調製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明者は、上記の課題が小分け物を特別に配列することによって解決されることを見出した。
【0022】
小分け物は化粧料調製品および水溶性および/または水分散性のフィルム製小袋を包含し、その際にこのフィルム製小袋は化粧料調製品を被覆しておりそしてフィルム製小袋の表面は少なくとも10μm平方の平均値の凹凸を有している。
【0023】
これらの小分け物は、水溶性および/または水分散性のフィルム製小袋で覆われている化粧料調製品を有している。しかしながら水に完全に溶解するフィルム製小袋が有利である。本発明の態様の範囲内において、“小分け物”または“化粧料小分け物”とは“水溶性および/または水分散性フィルム製小袋に小分けされた化粧料調製品”と同義で使用されている。本発明の態様の小分け物は表面が有利には少なくとも10μm平方の平均凹凸を有しているフィルム製小袋を有している。好ましくはフィルム製小袋の表面は10〜100μm、特に好ましくは10〜50μm、なかでも30〜35μmの平方平均値の凹凸を有している。この態様の範囲内において“表面”とはフィルム製小袋、例えばポリマー性フィルムの小袋の平らな領域に関する。
【0024】
フィルム製小袋の凹凸の平方平均値は標準的な市販の表面精査装置を用いてDIN4762/1に従って測定する。
【0025】
ポリビニルアルコールをベースとするフィルム製小袋材料、例えば上述の凹凸値を持つポリマー製フィルム、Solublon(R)PVALフィルム、タイプSA 20の商品名でSyntana社から市販されている。
【0026】
本発明に従って使用されるフィルム製小袋が従来技術で使用されるフィルム製小袋に比較して著しく粗い表面を有しているという事実の結果として、フィルム製小袋の三次元の巨視的表面もサイズを増加させている。三次元の巨視的表面はフィルム表面の不揃いのために延伸される領域を追加的に考慮している。理想的な滑らかな表面の場合には、三次元的巨視的表面は二次元的幾何学的表面に相当する。別の一つの実施態様においては、小分け物のフィルム製小袋の三次元的な巨視的表面は二次元的幾何学的表面よりも少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、更に好ましくは20〜100%、極めて有利には30〜50%大きい。
【0027】
従って本発明の態様は、化粧料調製品および水溶性および/または水分散性のフィルム製小袋を含む小分け物において、該フィルム製小袋が化粧料調製品を被覆しそして小分け物のフィルム製小袋の三次元巨視的表面が二次元的幾何学的表面よりも少なくとも10%、好ましくは20%、更に好ましくは20%〜100%、中でも30%〜50%大きい、上記小分け物を提供する。
【0028】
三次元的表面は、幾何学的表面の形状を有しそして室内のその状態において実際の表面の主方向と一致している対照表面から出発して測定される。
【0029】
二次元的幾何学的表面よりも大きい三次元的巨視的表面はなかでも本発明の小分け物の水中への改善された溶解性に寄与する。
【0030】
本発明の小分け物の場合には、フィルム製小袋の少なくとも1つの表面が三次元的構造、好ましくはエンボス加工された三次元的構造を有するのが有利である。
【0031】
この場合、フィルム製小袋の外部表面および/または内部表面は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、更に好ましくは少なくとも90%、特に実質的に完全に三次元的な、好ましくはエンボス加工された構造を有するようにしてもよい。
【0032】
本発明の態様の範囲においては、フィルム製小袋の内部表面を化粧料調製品と接触し得る平らな領域に属している。フィルム製小袋が存在する場合には、小袋の内部のフィルム表面はそれ故に内部表面でありそして小袋の外側のフィルム外側部は外部面である。外部面は本発明の小分け物の化粧料調製物に接触しない。
【0033】
有利な一つの態様においてはフィルム製小袋の表面にエンボス加工された構造は模様の形で規則正しいエンボス加工三次元構造である。
【0034】
有利な一つの態様においては、エンボス加工された構造は表面に規則正しい三次元模様を有している。この場合、この規則正しい模様は想像可能な如何なる形状、例えば四角形、
長斜方形、穿孔された円筒状物、楕円形等を有していてもよい。一つの有利な実施態様においては、規則正しい模様はフィルム製小袋表面の盛り上がり領域および凹みが周期的に繰り返される配置で存在している。
【0035】
この場合、エンボス加工された模様は本発明の小分け物の触感特性とそれの溶解速度の両方に影響を及ぼし得る。それ故にエンボス加工された模様が1cmの二次元的表面当たり少なくとも4、好ましくは少なくとも6、特に好ましくは8〜50、更に好ましくは10〜25個の凹みまたは盛り上がった域を有しているのが有利であることが実証されている。エンボス加工された凹みまたは盛り上がった域は、本発明の実施態様の範囲内においては、少なくとも2μmの直径または少なくとも2μmの深さまたは高さ、好ましくは少なくとも5μmの深さまたは高さで最大に拡張された状態にある。
【0036】
別の有利な一つの実施態様においては、フィルム製小袋の表面は円形および/または三角錐および/または四角形および/または多角形の凹みを有している。
【0037】
他の一つの実施態様においては、しかしながらフィルム製小袋の表面は平行パイプ状の、丸い、角張った、卵形の鋸歯形状または表面に対して三角形に傾斜する盛り上がった領域を有していてもよい。
【0038】
一つの有利実施態様においては、フィルム製小袋の表面は網目様のまたはハニカム様の三次元構造化模様を有している。これらの模様は被覆表面上に穿孔または刻印しそして三次元的プロフィールを与えるのが有利である。一つの有利な態様においては、フィルム製小袋は網目様模様またはハニカム様模様のエンボス加工によって網目線を有している。この網目線は凹みの境界付ける端を一緒につなぎ合わせることによって形成するのが有利である。
【0039】
有利な格子様模様は、格子線の平均幅と凹み面の最大延びとの比が20:1より小さく、好ましくは10:1より小さく、特に好ましくは1:1より小さく、なかでも0.25:1より小さい様にフィルム製小袋の表面にエンボス加工するのが有利である。
【0040】
特にエンボス加工された模様の場合には、凹みの平均直径と凹みの深さとの比が20:1より小さく、好ましくは10:1〜1:10、特に好ましくは8:1〜1:1、なかでも6:1〜4:1であるのが有利であることが実証されている。
【0041】
本発明に従う小分け物は一方の側だけに、特に化粧料調製物と接触しない被覆面の側だけにエンボス加工された三次元模様を有しているフィルム製小袋を有している。しかしながらフィルム製小袋にとって、三次元構造化模様をもたせるためにフィルム製小袋の両側に、即ち内側および外側の両方に、エンボス加工した三次元構造化模様を有するのが有利である。
【0042】
好ましくは本発明の小分け物は、平均厚さが10〜100μm、好ましくは15〜50μmおよび特に好ましくは20〜40μmであるフィルム製小袋を有している。選択されるフィルム製小袋の厚みは、該フィルム製小袋が水溶性および/または水分散性フィルムである場合に、水への溶解速度を最大にするのにおよびフィルムを良好に加工するのに追加的に寄与する。この様に、本発明者は、特に10〜100μmの平均フィルム厚さ範囲では熱シーリング、特に液密シーリングを問題なく実施できること見出した。ここにおいて、フィルムの厚さは一部領域または有利には被覆材料全体に関係することができる。平均フィルム厚さはプロフィール断面に関しそして1cmの長さのプロフィールに沿った盛り上がった領域全体および凹みを平均したものである。被覆材料の1平方センチメータの大きさのフィルム断片を5小の帯状物(各2mm)に分割しそしてそれぞれについて平均フィルム厚さをプロフィールに沿って測定する。5個の測定物の平均値が平均フィルム厚さである。フィルム横断面の平均フィルム厚さはビデオライト・マイクロスコピー(video light microscopy)を用いて測定した。
【0043】
有利な一つの実施態様においては、本発明の小分け物の水溶性および/または水分散性
フィルム製小袋の材料は一部がまたは全部がポリビニルアルコール(PVA)、アセテート化ポリビニルアルコール、ポリビニリルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ゼラチン、セルロース、澱粉および上記物質からの誘導体および/または上記のポリマーの混合物よりなる群から選択される熱可塑製樹脂で構成されており、その際にポリビニルアルコールが特に有利である。
【0044】
上述のポリビニルアルコールは市販されており、例えばMowiol(R)(Clariant)の登録商標で市販されている。本発明のこの実施態様の目的に特に適合するポリビニルアルコールは、例えばMowiol(R)3-83、 Mowiol(R)4-88、Mowiol(R)5-88、Mowiol(R)8-88 および Clariant L648である。
【0045】
フィルム製小袋用材料として適する他のポリビニルアルコールにはELVANOL(R)51-05、 52-22、 50-42、 85-82、 75-15、 T-25、 T-66、 90-50 ( Du Pontの登録商標)、 ALCOTEX(R)72.5、78、B72、F80/40、F88/4、F88/26、F88/40、F88/47 (Harlow Chemical Co.の登録商標)、Gohsenol(R)NK-05、A-300、AH-22、C-500、GH-20、GL-03、GM-14L、KA-20、KA-500、KH-20、KP-06、N-300、NH-26、NM11Q、KZ-06 (日本合成株式会社の登録商標)がある。
【0046】
他の有利な一つの実施態様においては、フィルム製小袋材料は追加的にアクリル酸含有ポリマー、ポリアクリルアミド類、オキサゾリンポリマー、ポリスチレンスルホナート類、ポリウレタン類、ポリエステル、ポリエーテルおよび/または上記ポリマーの混合物よりなる群から選択されるポリマーを含有している。本発明の小分け物の被覆材料が70〜100モル%、好ましくは80〜96モル%、特に好ましくは82〜94モル%、なかでも85〜89モル%の加水分解度を有する部分的にアセタール化されたポリビニルアルコールである場合が有利である。更に、使用される水溶性熱可塑性樹脂は平均分子量が10, 000〜 100, 000 gmol-1、好ましくは11, 000〜90, 000 gmol-1、特に好ましくは12, 000〜80, 000 gmol-1、更に好ましくは13, 000〜70, 000 gmol-1、なかでも20, 000〜 40 000 gmol-1 の範囲内にあるポリ酢酸ビニルを含有しているのが有利である。この平均分子量はゲルパーミッションクロマトグラフィーによって測定される。驚くべきことに本発明者は、溶解速度が分子量を特別に選択することによって著しく改善できることを見出した。
【0047】
別の一つの実施態様において、被覆材料はいずれの場合にも被覆材料全体の重量を基準として少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%、なかでも少なくとも90重量%の量で上述の熱可塑性樹脂を含有している。
【0048】
本発明の別の一つの有利な実施態様において、本発明の小分け物は5 〜 500 cm3、好ましくは10 〜200 cm3、特に好ましくは20 〜100 cm3、なかでも30〜70 cm3 の内部容積を有している。特にヘアトリートメント剤の分野では30〜70 cm3の内部容積を有する小分け物サイズが、一方においては最終的な化粧品使用者にとって取扱が容易でありそしてもう一方では制限された内部容積であるために、化粧品調製物の重力によって引き起こされるフィルム製小袋の損傷に関して問題が生じないから、特に適していることが判っている。
【0049】
小分け物の内部容積は化粧料調製物を収容することができる部分の空間である。
【0050】
本発明の別の一つの実施態様において、フィルム製小袋は水に20℃で5分より短い間に、好ましくは4分より短い間に、更に好ましくは3分より短い間に、なかでも2〜0.5分の間に溶解する。溶解速度は7mLの水を含有するビーカーに0.07gの被覆材料を添加することによって測定した。溶解段階の間に、水をマグネット・スタラーを用いて攪拌する(60回転/分)。溶解速度は、攪拌される水溶液に被覆材料を添加した時点から完全に溶解するまで光学的方法によって測定する(不透明度測定)。
【0051】
個々の用量は化粧品使用者によって都合が良いと感じられる。化粧品使用者は当該製品を取り、それを使用しそして適量を量り分けるのに何にも考える必要がない。しかしながら、状況に応じた調製物の適用がもはや不可能であり、それ故に例えば一つの適用単位が少な過ぎるが二つの単位では多過ぎることがあり、適用形態に問題がある状況もあり得る。この問題はマルチチェンバー式フィルム製小袋を提供することによって解決できる。それ故に本発明の一つの実施態様は本発明の少なくとも1つの小分け物を構成するマルチチェンバー式フィルム製小袋を提供することである。
【0052】
別の有利な一つの実施態様において、マルチチェンバー式フィルム製小袋がリブによって互いに接合されている2つまたはマルチの構成成分の個々の小分け物よりなる。ここでリブとは二つの隣接する小分け部の共通の密封域であってもよい。
【0053】
別の一つの有利な実施態様において、マルチチェンバー式フィルム製小袋は、有利にもいずれの場合にも異なる化粧料調製物を有する互いに関係した2つまたは3つの個々の小分け部を有しているようなものである。本発明のこの実施態様の目的のためのマルチチェンバー式系は、マルチチェンバー式フィルム製小袋中に互いに別々の形態で置かれる一つの系、例えば二種の着色成分(顕色剤および発色剤)の系であってもよい。有利には本発明のマルチチェンバー式フィルム製小袋は2つ以上の室を有し、それら室には好ましくは異なる化粧料調製物、特にヘア着色成分が置かれている。かゝるマルチチェンバー式フィルム製小袋は、かゝる場合には唯一の包装単位だけを相応する使用溶液に溶解するべき場合に、消費者が使用するのを簡単化する。
【0054】
化粧料調製物:
水溶性および/または水分散性被覆によって囲まれている化粧料調製物のコンシステンシーは如何なる特異な要求にも左右されない。有利にもこの化粧料調製物は粉末、ペースト、エマルジョンまたはゲルの状態である。
【0055】
本発明の小分け物はヘアトリートメント剤の分野において特に有利であることが判っている。それ故に一つの有利な実施態様において、化粧料調製物はヘアトリートメント剤、特に脱色剤またはヘア着色剤である。
【0056】
化粧料調製物の水含有量には臨界値があり、それ故にいずれの場合にも化粧料調製物全量を基準として20重量%以下、好ましくは12重量%以下、更に好ましくは8重量%以下、特に好ましくは4重量%以下、なかでも2重量%以下である。
【0057】
脱色剤:
有利な一つの実施態様において本発明の小分け物は化粧料調製物として1種類または複数種の脱色剤を含有している。
【0058】
脱色プロセスの原理は当業者に知られており、関連学術論文、例えば K. Schrader、“Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika (化粧品の基礎および調製)”、第2版、1989、Dr. Alfレッド Huthig出版社、ヘイデンブルグ、または W. Umbach (著者)、“ Kosmetik [化粧料]”、第2版、1995、Georg Thieme 出版社、シュトットガルト、ニューヨークに総括的に記載されている。
【0059】
人間の毛の脱色のために、特に毛髪に適用するために、固体の酸化剤を含有する固体またはペースト状の調製物は一般に使用直前に希薄な過酸化水素溶液と混合される。この混合物を次いで毛髪に適用しそしてある程度の接触時間ののちに再び洗い落とす。
【0060】
一般に過酸化水素溶液と使用前に混合される上記の調製物は以下で“脱色調製物”と称する。記載した全ての量は、他に指摘がない限り、専らこれら調製物に関係し、調製物を基準とする重量%で示す。
【0061】
脱色剤は一般に固体のペルオキソ化合物を含有している。このペルオキソ化合物の選択は原則として制限されておらず、当業者に知られる慣用のペルオキソ化合物、例えば ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ硫酸アンモニウム、ペルオキソ硫酸カリウム、ペルオキソ硫酸ナトリウム、ペルオキソ二リン酸カリウム、ペルオキソ炭酸塩類、例えばペルオキソ炭酸マグネシウム、過酸化物、例えば過酸化バリウム、および過硼酸塩類、過酸化尿素および過酸化メラミンがある。一緒に使用してもよいこれらのペルオキソ化合物の内の無機系化合物が本発明によれば有利である。ペルオキシ二硫酸塩、特に少なくとも2種類のペルオキシ二硫酸塩の組合せも特に有利である。
【0062】
ペルオキソ化合物は脱色剤全量を基準としていずれの場合にも有利には20〜80重量%、特に有利には40〜70重量%の量で存在している。
【0063】
漂白剤調製物は有利には、適用混合物のアルカリpHを達成するのに使えるアルカリ剤を含有している。脱色剤のための当業者に知られる通例のアルカリ剤、例えば水酸化アンモニウム、−アルカリ金属および−アルカリ土類金属、炭酸塩、カルバミン酸塩、炭酸水素塩、ヒドロキシ炭酸塩、珪酸塩、特にメタ珪酸塩、およびアルカリ金属リン酸塩が使用できる。特に有利な一つの実施態様において脱色剤は少なくとも2種類の異なるアルカリ剤を含有している。ここでは例えばメタ珪酸塩とヒドロキシ炭酸塩との混合物が有利であり得る。
【0064】
脱色(漂白)剤はアルカリ剤を有利には10〜30重量%、特に15〜25重量%の量で含有しているのが有利である。
【0065】
更に脱色剤はアミン類および/またはジアミン類、例えばモノエタノールアミン、トリエタノールアミンおよび2−アミノ−2−メチル−1プロパノールを含有していてもよい。
【0066】
他のアミン類にはエトキシレート化ココナットアミンおよび大豆アミンの誘導体、特にPEG−3コカミンおよびジヒドロキシ大豆アミンジオレエートがある。
【0067】
更に脱色剤が非イオン性界面活性物質を含有する場合が有利であることが判っている。ここでは5.0以上のHLB値を持つかゝる界面活性物質が有利である。HLB値を規定するために、Hugo Janistyn、Handbuch der Kosmetika und Riechstoffe [化粧料および香料ハンドブック]、第III巻: Die Korperpflegemittel [ボディーケア剤]、第2版、 Dr. Alfレッド Huthig 出版社、ヘイデンベルグ、1973、第68-78頁および Hugo Janistyn、 Taschenbuch der modernen Parfumerie und Kosmetik [現代の香料および化粧料のポケットハンドブック]、第4版、Wissenschaftliche 出版社、シュトットガルト、1974、 第466-474頁およびそこに引用されたオリジナル書籍を引用する。
【0068】
ここで特に有利な非イオン性界面活性物質は、簡単に加工できることから、固体または液体として純粋な状態で市販される物質である。この関係において純粋の規定は化学的に純粋な化合物に関するものではない。むしろ、特に生成物が天然物を基とする生成物である場合には、天然油脂をベースとする生成物を用いて得られる様な、異なる同族体、例えば異なるアルキル鎖長を有する同族体の混合物を使用することができる。アルコキシル化生成物の場合にも、異なるアルコキシル化度の混合物が一般に存在している。この関係において純粋とは、選択される物質が溶剤、増粘剤および他の付随物質を含有していないと言うことにある。
【0069】
有利な非イオン性界面活性物質は、
− 脂肪アルキル基中の炭素原子数8〜22、特に10〜16でそしてエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド単位数1〜30、特に1〜15であるアルコキシル化脂肪アルコール。有利な脂肪アルキル基は例えばラウリル、ミリスチル、セチルであり、またステアリル、イソステアリルおよびオレイル基でもある。特に有利なこの種の化合物は例えばエチレンオキシド単位2〜4を持つラウリルアルコール、エチレンオキシド単位をいずれも5〜10有するオレイルおよびセチルアルコール、エチレンオキシド単位10〜30を有するセチルおよびステアリルアルコールおよびそれらの混合物、および市販品の Aethoxal(R)B (Henkel)、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド単位をそれぞれ5個有するラウリルアルコールである。通例のアルコキシル化脂肪アルコールの他にいわゆる“末端がキャップされた”化合物も本発明に従って使用できる。これらの化合物においては、アルコキシ基が末端にOH−基を有していないが、エーテル、特にC〜C−アルキルエーテルの状態で“キャップされている”。かゝる化合物の一つの例は市販のDehypon(R)LT 054(C12-18−脂肪アルコール + 4.5個のエチレンオキサイドブチルエーテル)である。
【0070】
− 脂肪酸基中炭素原子数8〜22、特に10〜16でそしてエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド単位1〜30、特に1〜5を有するアルコキシル化脂肪酸。有利な脂肪酸は例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびオレイン酸である。
【0071】
− アルコキシル化された、好ましくはプロピレート化された、特に好ましくはエトキシル化されたモノ−、ジ−およびトリグリセリド。有利な化合物の例にはグリセロールモノラウレート+20個のエチレンオキサイド単位、およびグリセロールモノステアレート+20個のエチレンオキサイド単位がある。
【0072】
− ポリグリセロールエステルおよびアルコキシル化ポリグリセロール。この種の有利な化合物は例えばポリ(3)グリセロールジイソステアレート (市販の製品: LameformOTGI (Henkel)) およびポリ(2)グリセロールポリヒドロキシステアレート (市販の製品: DehymulsOPGPH (Henkel)である。
【0073】
− ソルビタン脂肪酸エステルおよびアルコキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、例えばソルビタンモノラウレートおよびソルビタンモノラウレート+20個のエチレンオキサイド(EO)。
【0074】
− アルキル鎖中炭素原子数6〜21、好ましくは6〜15でそして0〜30のエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド単位を持つアルキルフェノール類およびアルキルフェノールアルコキシド類。この種類の有利な代表例には例えばノニルフェノール+4 EO、ノニルフェノール+ 9 EO、オクチルフェノール + 3 EO およびオクチルフェノール+ 8 EOがある。
【0075】
非イオン性界面活性物質の特に有利な種類はアルコキシ化脂肪アルコール類、アルコキシル化脂肪酸およびアルキルフェノールおよびアルキルフェノールアルコキシレート類がある。
【0076】
特に有利であることが実証されている剤は非イオン性界面活性物質を0.5〜10重量%の量で含有するものである。
【0077】
更に、脱色剤はかゝる調製物において知られるあらゆる有効成分、添加物および補助剤を含有していてもよい。多くの場合には、着色剤は少なくとも1種類の界面活性剤を含有しており、その際にアニオン性および双性、両性およびカチオン性界面活性剤が適している。しかしながら多くの場合、界面活性剤はアニオン性、カチオン性または非イオン性界面活性剤から選択するのが有利であることが判っている。アニオン性界面活性剤が本発明では特に有利であり得る。
【0078】
有利なアニオン性界面活性剤はアルキル硫酸塩、アルキル基中炭素原子数が10〜18でそして分子中に12までのグリコールエーテル基を持つエーテルカルボン酸塩、例えばC12H25-(C2H4O)6-CH2-COONa並びに飽和の、特に不飽和のC〜C22−カルボン酸、例えばオレフィン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびパルミチン酸の塩である。
【0079】
これらのアニオン性界面活性剤は好ましくは固体の状態、特に粉末状態で存在するべきである。室温で固体であるセッケン、特にステアリン酸ナトリウムが特に非常に有利である。これらは好ましくは5〜20重量%の量で、特に好ましくは10〜15重量%の量で存在している。
【0080】
適する非イオン性界面活性剤は特にC〜C22−アルキル−モノ−およびオリゴグリコシド類およびそれのエトキシル化同属体がある。更に特に粉末状で市販される非エトキシル化化合物が特に適していることが実証されている。
【0081】
ヘアトリートメント調製物において使用できるカチオン性界面活性剤の例には特に第四アンモニウム化合物がある。ハロゲン化アンモニウム、例えばアルキルトリメチルアンモニウム−クロライド、ジアルキルジメチルアンモニウム−クロライドおよびトリアルキルメチルアンモニウム−クロライド、例えばセチルトリメチルアンモニウム−クロライド、ステアリルトリメチルアンモニウム−クロライド、ジステアリルジメチルアンモニウム−クロライド、ラウリルジメチルアンモニウム−クロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム−クロライドおよびトリセチルメチルアンモニウム−クロライドが特に有利である。本発明で使用できる他のカチオン性界面活性剤は四級化蛋白質加水分解物である。
【0082】
アルキルアミドアミン類、特に脂肪酸アミドアミン類、例えば Tego Amid(R)S 18の名称で入手し得るステアリルアミドプロピルジメチルアミンは状態調整効果の他にその良好な生分解性に特徴がある。
【0083】
同様に第四エステル化合物、いわゆるエステル-クワット、例えばDehyquart(R)F 75の名称でセテアリールアルコールとの混合状態で得ることのできるジステアロイルエチルヒドロキシエチルアンモニウム−メトスルファートは非常に良好な生分解性である。
【0084】
界面活性剤として使用されるアルキル基含有化合物はいずれの場合にもい一様な物質でもよい。しかしながら一般に天然の植物性または動物性物質を原料としてこれらを製造するのが有利であり、この場合にはその都度の原料に依存する異なるアルキル鎖長の物質の混合物がもたらされる。
【0085】
他の有効成分、助剤および添加物には例えば以下のものがある:
− 非イオン性ポリマー、例えばビニルピロリドン/ビニルアクリレート−コポリマー、 ポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン/ビニルアセテート−コポリマーおよびポリシロキサン類;
− カチオン性ポリマー、例えば四級かセルロースエーテル類および固体として安定な市販の他の化合物;
− 固体として安定しておりそして好ましくは市販品である双性および両性ポリマー;
− アニオン性ポリマー、例えば固体として安定しておりそして好ましくは市販品であるポリアクリル酸、架橋したポリアクリル酸および酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー;
− 増粘剤、例えば寒天、グアガム、アルギナート類、キサンタンガム、アラビアゴム、カラヤガム、イナゴマメ種子粉末、亜麻仁ガム、デキストラン、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、澱粉留分および誘導体、例えばアミロース、アミロペクチンおよびデキストリン、クレイ類、例えばベントナイトまたは完全合成ヒドロクロライド、例えばポリビニルアルコール;
− 構造成分(structurants)、例えばグルコース、マレイン酸および乳酸;
− ヘアコンデショニング化合物、例えばリン脂質類、例えば大豆レシチン、卵レシチンおよびセファリン類およびシリコーン油;
− 蛋白質加水分解物、特にエラスチン、コラーゲン、ケラチン、乳蛋白質、大豆蛋白質および小麦蛋白質加水分解物;
− 香油、ジメチルイソソルビドおよびシクロデキストリン類;
− 調製物着色用染料;
−有効成分、例えばパンテノール、パントテン酸、アラントイン、ピロリドンカルボン酸およびそれの塩;
− コレステロール;
− 脂肪およびワックス類、例えば 鯨蝋、蜜蝋、モンタンワックス、パラフィン類;
− 脂肪アルコールおよび脂肪酸エステル;
− 脂肪酸アルカノールアミド類;
− 錯化剤、例えば EDTA、NTA およびホスホン酸;
− 膨潤および浸透助剤、例えば炭酸塩、炭酸水素塩、グアニジン類、尿素および第一、第二および第三ホスファート。
【0086】
当業者は調製物の所望の性質に従ってこれらの別の物質を選択する。
【0087】
漂白調製物は当業者に知られた慣用の方法で製造することができる。
【0088】
一つの方法は、最初に、場合によっては例えばDrais式ミキサーで混合した後に固体として存在する無機成分を装入しそして次に界面活性調製物をそれにスプレーすることを本質としている。これは好ましくは室温で、即ち約30℃以下で実施する。選択されたダスト凝固性成分がこの温度で液体として存在しない場合だけ、高めた温度を使用する。
【0089】
漂白調製物のための別の製造方法は全ての成分をボールミル、環状ロールミルまたは特にスピンドルミル中で摩砕する。
【0090】
更に、粉末状漂白調製物は全ての成分を混合しそして次にそれを高温で流動床において処理することによって製造することが可能である。
【0091】
この漂白調製物は液状、ゲル様、ペースト状または粉末状でもよい。
【0092】
有利な化粧料は粉末状の漂白調製物である。250μm以下、好ましくは50〜150μmの平均粒度を有する漂白用粉末が本発明の小分け物にとって有利であることが判っている。
【0093】
粒度はコールター・カウンター(Coulter counter)を用いて測定した。化粧料として漂白調製物を含む本発明の小分け物は使用直前に過酸化水素溶液と一般に混合しそしてこの中に溶解する。
【0094】
この過酸化水素溶液の濃度は一方においては法規によって決められておりそしてもう一方においては所望の効果によって決められている。通常は6〜12%濃度の水溶液が使用される。漂白調製物と過酸化水素溶液との量比は一般に1:1〜1:2の範囲内にあり、特に顕著すぎない効果が要求されない場合には、過剰量の過酸化水素溶液が選択される。
【0095】
ヘア着色剤:
別の一つの実施態様においては、本発明の小分け物は化粧料調製物として好ましくはヘア着色剤を含有する。ヘア着色剤は好ましくは暫定着色剤、セミパーマネント着色剤またはパーマネントヘア着色剤の群から選択され、更に好ましくは反応性カルボニル化合物を含有する着色剤(オキソ着色剤)、酸化着色剤の群から選択され、特に好ましくは顕色成分またはカップリング成分またはオキソ着色剤の成分AおよびBから選択される。
【0096】
暫定ヘア着色剤はケラチン繊維に暫定着色をもたらすのに適している。
【0097】
暫定着色のためには、着色成分としていわゆる直接染料を含有する着色剤または毛髪用染料を使用するのが通例である。これらはヘアに直接的に付着しそして色を発現する非酸化法を必要とする染料分子である。これらの染料は例えば体および髪を着色するために古来から知られて来たヘンナ(henna)を包含する。これらの着色物は一般に酸化着色よりもシャンプーに対して著しく敏感であり、このことは多くのしばしば陰影の差異または視認できる“色落ち”さえが遥かに早く生じることを意味している。
【0098】
セミパーマネントヘア着色剤はより強く優れており且つ色の陰影により持続性があることに特徴がある。
【0099】
このものは5〜6回のヘア洗浄に耐える。従って使用される染料はケラチンに対して親和性を有しそして髪の繊維の表面に比較的に速やかに浸透しなければならない。この染料群の最も重要な代表例は2−ニトロ−1,4−フェニレンジアミンおよびニトロアニリン誘導体である。同様にに使用されるいわゆるアリアノア(arianor)染料は第四アンモニウム基を持つアゾまたはキノニミン染料である。溶剤系中にグリコールエーテル類、シクロヘキサノールまたはベンジルアルコールが存在することが染料のケラチン親和性を促進させる。
【0100】
パーマネントヘア着色剤は広範囲にある。パーマネントヘア着色は光および天候の影響に対してもおよび慣用のあらゆるヘアトリートメント法に対しても強い耐久性がありそしてその再成長性のために略毎月再染色するだけしか必要ない。
【0101】
ヘア着色剤の定義はレンプス・レキシコン・ヘミー( Rompp Lexikon Chemie)、第2.0版、シュトットガルト/ニューヨーク:Georg Thieme 出版社(1999)に記載されている。
【0102】
特に有利な一つの実施態様においては、本発明の小分け物が酸化着色剤を含有している。酸化着色剤は一般にパーマネントの強い着色に使用される。
【0103】
かゝる着色剤は一般に酸化染料前駆体、いわゆる顕色剤成分および発色剤成分を含有している。酸化剤または空気中酸素の影響のもとで顕色剤成分が互いにまたは発色剤成分の1種類以上と結合して本物の染料を形成する。自然な作用で着色するためには、比較的に沢山の酸化染料前駆体の混合物が一般に使用される。多くの場合には更に直接染料はニュアンスを付けるためにも使用される。
【0104】
顕色剤および発色剤成分および酸化剤(多くの場合には過酸化水素調製物)よりなる着色調製物は一般に使用する直ぐ前に一緒に混合される。本発明の有利な一つの実施態様においては、少なくとも1種類の着色調製物または少なくとも1種類の酸化剤調製物を本発明に従う小分け物中に置かれている。好ましくはこの小分け物は互いに並べて別々に存在している。即ち、着色調製物、好ましくは顕色剤および/または着色剤成分を含む着色調製物を含む小分け物、および酸化剤を含む小分け物として分かれて別々に存在している。
【0105】
酸化着色剤は特に好ましくは多室容器中に入れられており、該容器中には少なくとも1つの部屋に着色調製物、好ましくは顕色剤および/または発色剤成分を含む着色調製物がそして該容器の他の少なくとも1つの部屋には少なくとも1種類の酸化剤調製物が入れられている。
顕色剤成分:
適する顕色剤成分は、例えばp−フェニレンジアミン誘導体または式(E1)
【0106】
【化1】

【0107】
[式中、G1 は水素原子、C1-C4-アルキル基、C1-C3-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、(C1-C4)-アルコキシ-(C1-C4)-アルキル基、4-アミノフェニル基、または窒素含有基、フェニル基または4−アミノフェニル基で置換されているC1-C4-アルキル基であり;
G2 は水素原子、C1-C4-アルキル基、C1-C3-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、(C1-C4)-アルコキシ-(C1-C4)-アルキル基、または窒素含有基で置換されているC1-C4-アルキル基であり;
G3 は水素原子、ハロゲン原子、例えば塩素原子、臭素原子、沃素原子または弗素原子、 C1-C4-アルキル基、C1-C3-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、C1-C4-ヒドロキシアルコキシ基、 C1-C4-アセチルアミノアルコキシ基、C1-C4-メシルアミノアルコキシ基または C1-C4-カルボアモイルアミノアルコキシ基であり;
G4 は水素原子、ハロゲン原子またはC1-C4-アルキル基であるかまたは
G3 およびG4 が互いにオルト位にある場合には、これらはブリッジのα,ω−アルキレンジオキソ基、例えばエチレンジオキシ基を一緒に形成してもよい。]
で表される生理学的に親和性のある塩の一つである。
【0108】
本発明の化合物中の置換基として挙げられるC1-C3-アルキルの例にはメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルがある。エチルおよびメチルが一般に有利なアルキル基である。有利なC1-C4-アルコキシ基は例えばメトキシ基またはエトキシ基である。更に、挙げることのできるC1-C4-モノヒドロキシアルキル基の有利な例にはヒドロキシメチル基、 2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプロピル基または4-ヒドロキシブチル基がある。2-ヒドロキシエチル基が特に有利である。特に有利なC2-C4-ポリヒドロキシアルキル基は1,2−ジヒドロキシエチル基である。本発明に従うハロゲン原子の例にはF、ClまたはBr原子であり、Cl原子が中でも有利である。本発明によれば、使用する他の用語をここに記載する規定から引き出される。式(E1)の窒素含有基の例には、特にアミノ基、C1-C4-モノアルキルアミノ基、C1-C4-ジアルキルアミノ基、C1-C4-トリアルキルアンモニウム基、 C1-C4-モノヒドロキシアルキルアミノ基、イミダゾーリニウムおよびアンモニウムである。
【0109】
式(E1)の特に有利なP−フェニレンジアミン類はp-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、2-クロロ-p-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-p-フェニレン-ジアミン、2,6-ジエチル-p-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン, N,N-ジメチル-p-フェニレンジアミン, N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン, N,N-ジプロピル-p-フェニレンジアミン, 4-アミノ-3-メチル-(N,N-ジエチル)アニリン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルアニリン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-クロロアニリン、 2-(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレン-ジアミン、2-(a,β-ジヒドロキシエチル)-p-フェニレン-ジアミン、2-フルオロ-p-フェニレン-ジアミン、2-イソプロピル-p-フェニレン-ジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)-p-フェニレン-ジアミン、2-ヒドロキシメチル-p-フェニレン-ジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-p-フェニレン-ジアミン、N,N-(エチル、β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン, N-(β,g-ジヒドロキシプロピル)-p-フェニレン-ジアミン、N-(4-アミノフェニル)-p-フェニレン-ジアミン、N-フェニル-p-フェニレン-ジアミン、2-(β-ヒドロキシエチルオキシ)-p-フェニレンジアミン、2-(β-アセチルアミノエチルオキシ)-p-フェニレンジアミン、N-(β-メトキシエチル)-p-フェニレンジアミン および 5,8-ジアミノベンゾ-1,4-ジオキサン、および生理学的に許容されるそれらの塩がある。
【0110】
本発明によれば式(E1)の特に有利なp-フェニレンジアミン誘導体はp-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、2-(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-(a,β-ジヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミンおよびN,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミンである。
【0111】
更に顕色剤としてアミノ基および/またはヒドロキシル基で置換されていてもよい少なくとも2つの芳香族核を持つ化合物を使用するのも有利である。
【0112】
本発明の実施態様に従う着色調製物において使用できる二核顕色剤成分の内では、特に以下の式(E2)で表される化合物および生理的に許容し得るそれの塩を挙げることもできる:
【0113】
【化2】

【0114】
[式中、
・ Z1およびZ2は互いに無関係に、場合によってはC1-C4-アルキル基、C1-C4-ヒドロキシアルキル基および/またはブリッジYで置換されているかまたは場合によってはブリッジ環系の一部である水酸基またはNH2基であり、
・ その際にブリッジYは炭素原子数1〜14のアルキレン基、例えば直鎖状のまたは分岐したアルキレン鎖または1つ以上の窒素含有基および/または1つ以上のヘテロ原子、例えば酸素、硫黄または窒素原子で中断されているかまたは終わっていてもよくそして1つ以上の水酸基または C1-C8-アルコキシ基で置換されていてもよいアルキレン環、または直接結合であり、
・ G5およびG6 は互いに無関係に、水素原子、C1-C4-アルキル基、C1-C-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、C1-C4-アミノアルキル基またはブリッジYに直接結合しており、
・ G7, G8, G9, G10, G11 およびG12 は互いに無関係に水素原子、ブリッジYへの直接結合またはC1-C4-アルキル基である。]
ただし、
- 式 (E2) の化合物は分子当たり少なくとも1つのブリッジYを含有しておりそして
・ 式(E2)の化合物は少なくとも1つの水素原子を有する少なくとも1つのアミノ基を含有していることを全体とする。
・ 本発明によれば、式(E2)において使用する置換基は上に規定したのと同じである。

・ 式(E2)の有利な二核顕色剤成分は特に以下のものが有利である:N,N’-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパン-2-オール、N,N’-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N’-ビス(4-アミノ-フェニル)エチレンジアミン、N,N’-ビス(4-アミノ-フェニル)テトラメチレンジアミン、N,N’-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N’-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N’-ビス(4-メチル-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N’-ジエチル-N,N’-ビス(4-アミノ-3-メチルフェニル)エチレンジアミン、ビス(2-ヒドロキシ-5-アミノフェニル)メタン、N,N’-ビス(4-アミノ-フェニル)-1,4-ジアザシクロヘプタン、N,N’-ビス(2-ヒドロキシ-5-アミノ-ベンジル)ぴペラジン、N-(4-アミノフェニル)-p-フェニレン-ジアミンおよび1,10-ビス(2,5-ジアミノフェニル)-1,4,7,10-テトラオキサデカンおよび生理的に許容できるそれらの塩。
・ 式(E2)の特に有利な二核顕色剤成分はN,N’-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパン-2-オール、ビス(2-ヒドロキシ-5-アミノフェニル)メタン、N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-1,4-ジアザシクロヘプタンおよび1,10-ビス(2,5-ジアミノフェニル)-1,4,7,10-テトラオキサデカンまたは生理的に許容できるそれらの塩である。
・ 更に顕色剤としてp−アミノフェノール誘導体または生理学的に許容し得るそれの塩を使用することも有利であり得る。特に式 (E3)
【0115】
【化3】

【0116】
[式中、
- G13 は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4-アルキル基、C1-C-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、(C1-C4)-アルコキシ-(C1-C4)-アルキル基、4-アミノアルキル基、ヒドロキシ-(C1-C4)-アルキルアミノ基、C1-C4-ヒドロキシアルコキシ基、C1-C4-ヒドロキシアルキル-(C1-C4)-アミノアルキル基または(ジ-C1-C4-アルキルアミノ)-(C1-C4)-アルキル基でありそして
- G14 は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4-アルキル基、C1-C4-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、(C1-C4)-アルコキシ-(C1-C4)-アルキル基、 C1-C4-アミノアルキル基または C1-C4-シアノアルキル基であり、
- G15 は水素原子、C1-C4-アルキル基、C1-C4-モノヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、フェニル基またはベンジル基でありそして
- G16 は水素原子またはハロゲン原子である。]
で表されるp−アミノフェノール誘導体が有利である。
【0117】
本発明によれば式(E3)で使用される置換基は上記と同様に規定される。
【0118】
式(E3)の有利な p-アミノフェノール類は特にp-アミノフェノール、N-メチル-p-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロ-フェノール、2-ヒドロキシメチルアミノ-4-アミノフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシ-メチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエトキシ)フェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチル-フェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)フェノール、4-アミノ-2-(a,β-ジヒドロキシエチル)フェノール、4-アミノ-2-フルオロ-フェノール、4-アミノ-2-クロロフェノール、4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェノール、4-アミノ-2-(ジエチルアミノメチル)フェノールおよび生理学的に許容し得る塩である。
【0119】
特に有利な式(E3)の化合物はp-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(a,β-ジヒドロキシ-エチル)フェノールおよび4-アミノ-2-(ジエチルアミノメチル)フェノールである。
【0120】
更に顕色剤成分は o-アミノフェノールおよびそれの誘導体、例えば2-アミノ-4-メチルフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノールおよび2-アミノ-4-クロロフェノールより成る群から選択される。
【0121】
加えて、顕色剤成分はヘテロ環状顕色剤成分、例えばピリジン、ピリミジン、ピラゾール、ピラゾールピリミジン誘導体およびそれの生理学的に許容し得る塩よりなる群から選択される。
【0122】
有利なピリジン誘導体は特に英国特許第1,026,978号明細書および同第1,153,196号明細書に記載されている化合物、例えば2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジン、 2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-(β-メトキシエチル)アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジンおよび3,4-ジアミノピリジンである。
【0123】
有利なピリミジン誘導体は、とくにドイツ特許第2,359,399号明細書、特開平2-19576号公報(A2)または国際特許出願公開第 96/15765号に記載されている化合物、例えば2,4,5,6-テトラアミノ-ピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2-ジメチルアミノ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノ-ピリミジンおよび2,5,6-トリアミノピリミジンである。
【0124】
有利なピラゾール誘導体には、とくに、ドイツ特許第3,843, 892号明細書、同第4,133, 957 号明細書および国際特許出願公開第94/08969号明細書、同第94/08970号明細書、ヨーロッパ特許第740, 931号明細書およびドイツ特許第19,543,988号明細書に記載された化合物、例えば4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4-ジアミノ-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-第三ブチル-1-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-第三ブチル-3-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジ-アミノ-1-エチル-3-ヒドロキシメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシ-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(β-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチル-アミノピラゾールおよび3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)-アミノ-1-メチルピラゾールがある。
【0125】
有利なピラゾロピリミジン誘導体は特に一般式(E4)のピラゾロ[1,5-a]-ピリミジン誘導体および互変異性平衡が存在する場合にはそれの互変異性体である:
【0126】
【化4】

【0127】
[式中、
- G17、G18、G19 およびG20は互いに無関係に水素原子、C1-C4-アルキル基、アリール基、C1-C4-ヒドロキシアルキル基、C2-C4-ポリヒドロキシアルキル基、(C1-C4)-アルコキシ-(C1-C4)-アルキル基、 場合によってはアセチルウレイドまたはスルホニル基で保護されていてもよいC1-C4-アミノアルキル基、(C1-C4)-アルキルアミノ-(C1-C4)-アルキル基、ジ[(C1-C4)-アルキル]-(C1-C4)-アミノアルキル基(ただしジアルキル基は場合によっては5または6環員数の炭素環またはヘテロ環を形成していてもよい)、C1-C4-ヒドロキシアルキル基またはジ(C1-C4)-[ヒドロキシアルキル]-(C1-C4)-アミノアルキル基であり、
・ X 基は互いに無関係に水素原子、C1-C4-アルキル基、アリール基、C1-C4-ヒドロキシアルキル基、C2-C4-ポリヒドロキシアルキル基、C1-C4-アミノアルキル基、(C1-C4)-アルキルアミノ-(C1-C4)-アルキル基、ジ[(C1-C4)アルキル]-(C1-C4)-アミノアルキル基(ただしジアルキル基は場合によっては5または6環員数の炭素環またはヘテロ環を形成していてもよい)、C1-C4-ヒドロキシアルキル-またはジ(C1-C4-ヒドロキシアルキル)アミノアルキル基、アミノ基、C1-C4-アルキル- またはジ(C1-C4-ヒドロキシアルキル)アミノ基、ハロゲン原子、カルボン酸基またはスルホン酸基であり、
・ i は0、1、2または3の値であり、
- p は0または1であり、
- q は0または1でありそして
・ n は0または1である。
ただし、p + qの合計は0ではなく、
- p + qが2の場合には、n は0でありそして基 NG17G18 およびNG19G20 が(2,3); (5,6); (6,7); (3,5) または(3,7)の位置を占めており;
- p + q が1である場合には、 n は1でありそして基 NG17G18 (またはNG19G20) およびOH基が(2,3); (5,6); (6,7); (3,5) または(3,7)の位置を占めている。]
本発明によれば式(E4)で用いられる置換基は上で規定したのと同じである。
【0128】
上記式(E4)のピラゾール[1,5-a]ピリミジンは環系の2、5または7位の一つにヒドロキシ基を有している場合には、例えば以下に記載する様な互変異性平衡が存在している:
【0129】
【化5】

【0130】
上記式(E4)のピラゾール[1,5-a]ピリミジンの内では特に以下のものを挙げることができる:
- ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン;
- 2,5-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン;
- ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン;
- 2,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン;
- 3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-オール;
- 3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-オール;
- 2-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル-アミノ)-エタノール;
- 2-(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル-アミノ)エタノール;
- 2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール;
- 2-[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-(2-ヒドロキシ-エチル)アミノ]エタノール;
- 5,6-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン;
- 2,6-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン;
- 3-アミノ-7-ジメチルアミノ-2,5-ジメチル-ピラゾロ-[1,5-a]ピリミジン;
および生理学的に許容し得るそれらの塩および互変異性平衡が存在する場合にはそれらの互変異性体。
【0131】
上記式(E4)のピラゾール[1,5-a]ピリミジン類は文献に記載されている通り、アミノピラゾールまたはヒドラジンから出発して環化することによって製造できる。
【0132】
発色成分:
本発明の小分け物は好ましくは少なくとも1種類の発色成分を含有している。使用される発色成分には一般にm-フェニレンジアミン誘導体、ナフトール類、レゾルシノールおよびレゾシノール誘導体、ピラゾロン類およびm−アミノフェノール誘導体がある。適する発色剤物質は、特に1-ナフトール、1,5-、2,7-および1,7-ジヒドロキシナフタレン、5-アミノ-2-メチルフェノール、m-アミノ-フェノール、レゾルシノール、レゾルシノールモノメチルエーテル、m-フェニレンジアミン、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オン、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、1,3-ビス(2,4-ジアミノ-フェノキシ)-プロパン、2-クロロレゾルシノール、4-クロロ-レゾルシノール、2-クロロ-6-メチル-3-アミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノールおよび2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノールが適する。
【0133】
本発明の有利な発色成分は
- m-アミノフェノールおよびその誘導体、例えば5-アミノ-2-メチルフェノール、N-シクロペンチル-3-アミノフェノール、3-アミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、2-ヒドロキシ-4-アミノフェノキシエタノール、2,6-ジメチル-3-アミノ-フェノール、3-トリフルオロアセチルアミノ-2-クロロ-6-メチル-フェノール、5-アミノ-4-クロロ-2-メチルフェノール、5-アミノ-4-メトキシ-2-メチルフェノール、5-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ-2-メチルフェノール、3-(ジエチルアミノ)フェノール、N-シクロペンチル-3-アミノフェノール、1,3-ジヒドロキシ-5-(メチル-アミノ)ベンゼン、3-エチルアミノ-4-メチルフェノールおよび2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール;
- o-アミノフェノールおよびその誘導体;
- m-ジアミノベンゼンおよびその誘導体、例えば 2,4-ジアミノフェノキシエタノール、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、1-メトキシ-2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、1,3-ビス(2,4-ジ-アミノ-フェニル)プロパン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メチルベンゼンおよび1-アミノ-3-ビス(2-ヒドロキシエチル)-アミノベンゼン;
- o-ジアミノベンゼンおよびその誘導体、例えば3,4-ジアミノ安息香酸および2,3-ジアミノ-1-メチルベンゼン;
- ジ- およびトリヒドロキシベンゼン誘導体、例えばレゾルシノール、レゾルシノールモノメチルエーテル、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、2,5-ジ-メチル-レゾルシノール、2-クロロレゾルシノール、4-クロロ-レゾルシノール、ピロガロールおよび1,2,4-トリヒドロキシベンゼン;
- ピリジン誘導体、例えば2,6-ジ-ヒドロキシピリジン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2-アミノ-5-クロロ-3-ヒドロキシピリジン、3-アミノ-2-メチルアミノ-6-メトキシピリジン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジ-メチルピリジン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、2,6-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジンおよび3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジン;
- ナフタレン誘導体、例えば 1-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、2-ヒドロキシメチル-1-ナフトール、2-ヒドロキシエチル-1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシ-ナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジ-ヒドロキシナフタレン、1,8-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジ-ヒドロキシナフタレンおよび2,3-ジヒドロキシ-ナフタレン;
- モルホリン誘導体、例えば6-ヒドロキシベンゾモルホリンおよび6-アミノベンゾ-モルホリン;
- キノキサリン誘導体、例えば 6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン;
- ピラゾール誘導体、例えば1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オン;
- インドール誘導体、例えば4-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドールおよび 7-ヒドロキシ-インドール;
- ピリミジン誘導体,例えば 4,6-ジアミノピリミジン、4-アミノ-2,6-ジヒドロキシピリミジン、2,4-ジアミノ-6-ヒドロキシピリミジン、2,4,6-トリヒドロキシ-ピリミジン、2-アミノ-4-メチルピリミジン、2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-メチルピリミジン、および 4,6-ジヒドロキシ-2-メチルピリミジン、または
- メチレンジオキシベンゼン 誘導体、例えば1-ヒドロキシ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、1-アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼンおよび1-(2-ヒドロキシ-エチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン。
【0134】
本発明に従う特に有利な発色剤成分は、1-ナフトール、1,5-、2,7-および1,7-ジヒドロキシナフタレン、3-アミノフェノール、5-アミノ-2-メチルフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、レゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、2-クロロ-6-メチル-3-アミノフェノール、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、2,5-ジメチルレゾルシノールおよび2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチル-ピリジンである。
【0135】
更に有利な一つの実施態様においては、本発明の小分け物は天然物同様のヘア着色前駆体を含有している。天然物同様の染料での着色には沢山の注目点がある。
【0136】
この方法の場合、天然のヘア着色剤の前駆体のメラミンをヘアに適用する。即ちこのものがヘア内に酸化法の過程で天然同様の染料を形成する。染料前駆体として5,6-ジヒドロキシインドリンを用いるかゝる方法はヨーロッパ特許第530,229号明細書(B1)に記載されている。5,6-ジヒドロキシインドリンを含有する調製物を特に多重に適用する場合には、グレーの髪を持つ人に自然なヘアカラーに戻すことを可能とする。その場合、着色は唯一の酸化剤としての大気中酸素を用いて行うことができるので、他の酸化剤の助けを求める必要がないことを意味する。本来の中程度のブロンド乃至褐色のヘアを持つ人においては、インドリンは唯一の着色剤前駆体として使用することができる。反対に、本来の赤毛および特に焦げ茶色乃至黒色の髪の色の人に用いるためには、しばしば他の染料成分、特に特殊な酸化染料前駆体を併用することによってしか満足な結果を達成することができない。使用される天然同様の染料の前駆体は好ましくは少なくとも1つのヒドロキシ基またはアミノ基を好ましくは6員環の置換基として有するインドール類およびインドリン類が有利である。これらの基は他の置換基、例えばヒドロキシ基のエーテル化またはエステル化またはアミノ基のアルキル化の形で別の置換基を有していてもよい。第二の一つの有利な実施態様においては、着色剤は少なくとも1種類のインドールおよび/またはインドリン誘導体を含有している。
【0137】
特に適する天然同様のヘア着色剤の前駆体としては、下記式(VIIa)の5,6-ジヒドロキシ-インドリンの誘導体
【0138】
【化6】

【0139】
[式中、互いに無関係に
- R1 は水素原子、C1-C4-アルキル基またはC1-C4-ヒドロキシアルキル基であり、
- R2 は水素原子または -COOH基であり、その際 -COOH基は生理学的に許容し得るカチオンとの塩として存在していてもよい、
- R3 は水素原子またはC1-C4-アルキル基であり、
- R4 は水素原子、C1-C4-アルキル基またはR6がC1-C4-アルキル基である基 -CO-R6 でありそして
- R5 は R4のところで規定した基の一つである。]
およびこれらの化合物と有機または無機酸との生理学的に許容され得る塩がある。
【0140】
特に有利なインドリンの誘導体は5,6-ジヒドロキシインドリン、N-メチル-5,6-ジヒドロキシ-インドリン、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸および6-ヒドロキシ-インドリン、6-アミノインドリンおよび4-アミノインドリンである。
【0141】
この群の中でも特にN-メチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-エチル-5,6-ジ-ヒドロキシインドリン、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドリンおよび更に好ましくは5,6-ジヒドロキシインドリンが優れている。
【0142】
天然同様のヘア着色剤の極めて適する前駆体は式(VIIb)の5,6-ジヒドロキシインドール誘導体
【0143】
【化7】

【0144】
[式中、互いに無関係に
- R1 は水素原子、C1-C4-アルキル基またはC1-C4-ヒドロキシアルキル基であり、
- R2 は水素原子または -COOH 基であり、その際に-COOH基は生理学的に許容し得るカチオンとの塩として存在していてもよい、
- R3 は水素原子またはC1-C4-アルキル基であり、
- R4 は水素原子、C1-C4-アルキル基またはR6がC1-C4-アルキル基である基 -CO-R6 でありそして
- R5 はR4のところで規定した基の一つである。]
およびこれらの化合物と有機または無機酸との生理学的に許容され得る塩がある。
【0145】
特に有利なインドールの誘導体は5,6-ジヒドロキシインドール、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジ-ヒドロキシ-インドール-2-カルボン酸、6-ヒドロキシインドール、6-アミノインドールおよび4-アミノインドールである。
【0146】
この群の中では、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-エチル-5,6-ジヒドロキシ-インドール、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドールおよび特に5,6-ジヒドロキシインドールが特に有利である。
【0147】
インドリンおよびインドール誘導体は、本発明の範囲内で使用される着色剤において遊離塩基としてまたは無機または有機酸との生理学的に許容し得る塩の状態、例えばヒドロクロライド類、スルファート類およびヒドロボロマイド類の状態で用いられ得る。インドールまたはインドリン誘導体はこれらの中に0.05〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%の料で含有されている。
【0148】
別の一つの実施態様においては、ヘア着色剤において少なくとも1種類のアミノ酸またはオリゴペプチドと組合せてインドリンまたはインドール誘導体を用いるのが有利であり得る。アミノ酸はa-アミノ酸が有利であり、更に有利なa-アミノはアルギニン、オルニチン、リシン、セリンおよびヒスチジン、特にアルギニンである。
【0149】
直接染料:
別の一つの実施態様においては、本発明の小分け物は更にまたは個別的に少なくとも1種類の直接染料を含有している。直接染料は髪の色にニュアンスを付けるためにしばしば利用させそしてそれ故にパーマネントヘア着色剤、例えば上述の顕色剤成分、発色剤成分、天然同様のヘア染料前駆体またはオキソ着色剤の成分に添加するのが有利である。
【0150】
直接染料は一般にニトロフェニレンジアミン類、ニトロアミノフェノール類、アゾ染料、アントラキノン類またはインドフェノール類である。有利な直接染料はHC イエロー 2、HC イエロー 4、HC イエロー 5、HC イエロー 6、HC イエロー 12、HC オレンジ 1、ディスパーズ・オレンジ 3、HC レッド 1、HC レッド 3、HC レッド 10、HC レッド 11、HC レッド 13、HC レッド BN、HC ブルー 2、HC ブルー 12、ディスパーズ・ブルー 3、HC バイオレット 1、ディスパーズ・バイオレット 1、ディスパーズ・バイオレット 4、アシド・バイオレット ディスパーズ・ブラック 9 およびアシド・ブラック 52の国際的名称または商品名で知られる化合物および1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、2-アミノ-4-ニトロフェノール、1,4-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、3-ニトロ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノフェノール、2-(2’-ヒドロキシエチル)アミノ-4,6-ジニトロフェノール、1-(2’-ヒドロキシエチル)アミノ-4-メチル-2-ニトロ-ベンゼン、1-アミノ-4-(2’-ヒドロキシエチル)アミノ-5-クロロ-2-ニトロベンゼン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、1-(2’-ウレイド-エチル)アミノ-4-ニトロベンゼン、4-アミノ-2-ニトロ-ジフェニルアミン-2’-カルボン酸、6-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ピクラミン酸およびそれの塩、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-エチルアミノ-3-ニトロ安息香酸および2-クロロ-6-エチルアミノ-1-ヒドロキシ-4-ニトロベンゼンである。
【0151】
更に、本発明の調製物はカチオン性直接染料を含有していてもよい。本発明の関係においては、以下のものが特に有利である:
(a) カチオン性トリフェニルメタン染料、例えばベーシック・ブルー 7ベーシック・ブルー 26、ベーシック・バイオレット 2 およびベーシック・バイオレット 14。
【0152】
・ 第四窒素基で置換されている芳香族系、例えばベーシック・イエロー 57、ベーシック・レッド 76、ベーシック・ブルー 99、ベーシック・ブラウン16 およびベーシック・ブラウン17、および
・ 少なくとも1つの第四窒素原子を持つヘテロ環を有する直接染料、例えばヨーロッパ特許出願公開第998 908号明細書(A2)の請求項6〜11に記載されているようなもの。(c)群の有利なカリオン性直接染料の特に有利なものは以下の化合物である:
【0153】
【化8】





【0154】
式 (DZ1)、(DZ3) および(DZ5)の化合物はグループ(c)のカチオン性直接染料が特に有利である。 Arianor(R)の登録商標で市販されるカチオン性直接染料は有利な直接染料である。
【0155】
有利な一つの別の実施態様においては、本発明の小分け物は追加的に、ヘンナ・レッド、ヘンナ・ニュートラル、ヘンナ・ブラック、カモミールの花、白檀、ブラックティー、クロウメモドキ(buckthorn bark)、サージ、ロッグウッド、アカネ根、カテキュ、セデュレ(sedre)およびアルカンナの根中に存在する様な天然に産する染料を含有している。
酸化着色:
特に有利な一つの実施態様においては、本発明の小分け物はオキソ染色で使用される本発明の小分け成分(成分AおよびB)を含有している。
【0156】
オキソ着色剤はケラチン含有繊維を以下の成分の組合せを用いるkじょとによって着色することを可能とする:
成分 A): 反応性カルボニル基を含有する化合物
成分B): (a) CH-酸性化合物、(b) 芳香族第一または第二アミン、窒素含有ヘテロ環化合物および芳香族ヒドロキシ化合物よりなる群から選択される第一または第二アミノ基またはヒドロキシル基を持つ化合物、(c) アミノ酸、 (d)2〜9種のアミノ酸で構成されるオリゴペプチド。
【0157】
相応する着色法(以下、オキソ着色法と呼ぶ)は例えば刊行物の国際特許出願公開第99/18916号、同第00/38638号、同第01/34106号 および同第01/47483号に記載されている。得られる着色物は、酸化着色に匹敵するケラチン含有繊維上で色堅牢性を有している。穏やかなオキソ着色で達成できるニュアンス域は非常に広く、しばしば得られる着色は許容できる光沢および色の深みを有している。上述の成分AおよびB(以下、オキソ染料前駆体と称する)は一般にそれ自体は着色物ではなく、それ故にそれ自体でケラチン含有繊維を着色するのには適していない。これらは組合せて非酸化法で染料を生じる。しかしながら成分B の化合物の中には、酸化剤を用いてまたは用いずに顕色剤および/または発色剤の相応する酸化染料前駆体に既に使用することができるものもある。オキソ着色法は酸化着色系と直接的に組み合わせることが可能である。
【0158】
オキソ着色の過程では、反応性カルボニル化合物は特に成分Bと反応した後にヘア内に本来の染料を生じる成分Aとして使用される。有利な反応性カルボニル化合物は、反応性カルボニル基がカルボニル基として存在するかまたは誘導されたカルボニル基の炭素原子の、成分Bの化合物に対しての反応性が常に存在する様に誘導またはマスクされているアルデヒド類およびケトン類である。これらの誘導体は好ましくは以下の付加化合物である:
・ アミン類およびそれの誘導体が付加して付加化合物としてイミン類またはオキシム類を生じる。
・ アルコールが付加して、付加化合物としてアセタール類またはケタール類を生じる。
c) 水が付加して、付加化合物として水和物[成分Aはc)の場合にアルデヒドab)から誘導されている]を生じる。
【0159】
成分 A は好ましくは式 (Ox1)
【0160】
【化9】

【0161】
[式中、AR はベンゼン、ナフタレン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、カルバゾール、ピロール、ピラゾール、フラン、チオフェン、 1,2,3-トリアジン、 1,3,5-トリアジン、キノリン、イソキノリン、インドール、インドリン、インドリジン、インダン、インダゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、 1,3-チアゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ベンゾキサゾール、キノキサリン、キナゾリン、キノリジン、シノリン、アクリジン、ジュロリジン、アセナフテン、フルオレン、ビフェニル、ジフェニルメタン、ベンゾフェノン、ジフェニルエーテル、アゾベンゼン、クロモン、クマリン、ジフェニルアミン、スチルベンであり、その際にN−ヘテロ芳香族基は四級化されていてもよく、
R3 は水素原子、C1-C6-アルキル基、C2-C6-アシル基、C2-C6-アルケニル基、C1-C4-パーフルオロアルキル基、場合によっては置換されたアリールまたはヘテロアリール基であり、
R4、 R5 およびR6は互いに無関係に、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6-アルキル基、C1-C6-アルコキシ基、C1-C6-アミノアルキル基、C1-C6-ヒドロキシアルキル基、 C1-C6-アルコキシ-C1-C6-アルキルオキシ基、C2-C6-アシル基、アセチル基、カルボキシル基、カルボキシレート基、カルバモイル基、スルホ基、スルファート基、スルホナミド基、スルホンアミド基、 C2-C6-アルケニル基、アリール基、アリール-C1-C6-アルキル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ピロリジノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、アミノ基およびアンモニオ−または1−イミダゾーリ(リン)オ基であり、その際に最後の三種の基は1つ以上のC1-C6-アルキル基、C1-C6-カルボキシアルキル基、C1-C6-ヒドロキシアルキル基、C2-C6-アルケニル基、C1-C6-アルコキシ-C1-C6-アルキル基で、場合によっては置換されたベンジル基で、スルホ-(C1-C4)-アルキル基またはヘテロ環-(C1-C4)-アルキル基で置換されていてもよい。]
その際にR4R5、R6および -Z-Y-R3の2つの基は残りの分子と一緒になって、融合し且つ場合によっては置換されている5-、6- または7-員環を形成し、該環は融合した芳香族環を有していてもよいく、その際にARは互いに無関係にR4R5およびR6と同じ基であってもよい別の置換基を環の側に無関係に有していてもよく、
Z は直接結合、カルボニル基、カルボキシル-(C1-C4)-アルキレン基、場合によっては置換されたC2-C6-アルケニレン基、C4-C6-アルカジエニレン基、フリレン基、チエニレン基、アリーレン基、ビニレンアリーレン基、ビニレンフリレン基、ビニレンチエニレン基であり、その際にZは-Y-R3基と一緒になって、場合によっては置換された 5-、6- または7-員環を形成してもよく、
Y はカルボニル、下記式 (Ox2)の基および下記式(Ox3)の基から選択される基であり、
【0162】
【化10】

【0163】
(式中、
R7 は水素原子、ヒドロキシ基、C1-C4-アルコキシ基、C1-C6-アルキル基、C1-C6-ヒドロキシアルキル基、C2-C6-ポリヒドロキシアルキル基、C1-C6-アルコキシ-C1-C6-アルキル基であり、
R8 およびR9は互いに無関係に、水素原子、C1-C6-アルキル基、アリール基であるかまたは式(Ox3)の構造要素 O-C-O と一緒になって結合して5員-または6-員環を形成する。)]
成分A はアセトフェノン、プロピオフェノン、2-ヒドロキシアセトフェノン、3-ヒドロキシ-アセトフェノン、4-ヒドロキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-プロピオフェノン、3-ヒドロキシプロピオフェノン、4-ヒドロキシプロピオフェノン、2-ヒドロキシ-ブチロフェノン、3-ヒドロキシブチロフェノン、4-ヒドロキシ-ブチロフェノン、2,4-ジヒドロキシアセトフェノン、2,5-ジ-ヒドロキシアセトフェノン、2,6-ジヒドロキシアセトフェノン, 2,3,4-トリヒドロキシアセトフェノン、3,4,5-トリ-ヒドロキシ-アセト-フェノン、2,4,6-トリヒドロキシアセトフェノン、2,4,6-トリメトキシアセトフェノン、3,4,5-トリメトキシアセトフェノン、3,4,5-トリメトキシアセトフェノンジエチルケタール、4-ヒドロキシ-3-メトキシアセトフェノン、3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシ-アセト-フェノン、4-アミノアセトフェノン、4-ジメチルアミノ-アセト-フェノン、4-モルホリノアセトフェノン、4-ピペリジノ-アセト-フェノン、4-イミダゾリノアセトフェノン、2-ヒドロキシ-5-ブロモ-アセトフェノン、4-ヒドロキシ-3-ニトロアセトフェノン、アセト-フェノン-2-カルボン酸、アセトフェノン-4-カルボン酸、ベンゾフェノン、4-ヒドロキシベンゾフェノン、2-アミノベンゾフェノン、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン, 2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノン, 2,4,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-1-アセトナフトン、1-ヒドロキシ-2-アセトナフトン、クロモン、クロモン-2-カルボン酸、フラボン、3-ヒドロキシフラボン、3,5,7-トリヒドロキシフラボン、4,5,7-トリヒドロキシフラボン、5,6,7-トリ-ヒドロキシフラボン、クエルセチン、1-インダノン、9-フルオレノン、3-ヒドロキシフルオレノン、アントロン、1,8-ジ-ヒドロキシアントロン、バニリン、コニフェリルアルデヒド、2-メトキシベンズアルデヒド、3-メトキシベンズアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド、2-エトキシ-ベンズアルデヒド、3-エトキシベンズアルデヒド、4-エトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2,3-ジメトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2,5-ジメトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2-メチルベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2,3-ジメチルベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2,5-ジメチルベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド、3,5-ジ-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、2,6-ジエトキシ-4-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド、3-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒド、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒド、2-エトキシ-4-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-エトキシ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-エトキシ-3-ヒドロキシベンズアルデヒド、2,3-ジメトキシベンズアルデヒド、2,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2,5-ジメトキシベンズアルデヒド、2,6-ジメトキシベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシベンズアルデヒド、2,3,4-トリメトキシベンズアルデヒド、2,3,5-トリメトキシベンズアルデヒド、 2,3,6-トリメトキシベンズアルデヒド、2,4,6-トリ-メトキシベンズアルデヒド、2,4,5-トリメトキシベンズアルデヒド、2,5,6-トリメトキシベンズアルデヒド、2-ヒドロキシベンズアルデヒド、3-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシベンズアルデヒド、2,3-ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシ-5-メチルベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド、2,4-ジヒドロキシ-6-メトキシベンズアルデヒド、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,6-ジ-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4-ジ-ヒドロキシ-2-メチルベンズアルデヒド、3,4-ジヒドロキシ-5-メチル-ベンズアルデヒド、3,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンズアルデヒド、3,4-ジ-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド、3,4-ジヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド、3,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,3,4-トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,3,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,3,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,6-トリヒドロキシ-ベンズアルデヒド、2,4,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,4,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,5,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド、4-ジメチル-アミノベンズアルデヒド、4-ジエチルアミノベンズアルデヒド、4-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド、4-ピロリジノベンズアルデヒド、4-モルホリノ-ベンズアルデヒド、2-モルホリノベンズアルデヒド、4-ピペリジノ-ベンズアルデヒド、2-メトキシ-1-ナフトアルデヒド、4-メトキシ-1-ナフトアルデヒド、2-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド、2,4-ジ-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メトキシ-1-ナフトアルデヒド、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-1-ナフトアルデヒド、3-ヒドロキシ-4-メトキシ-1-ナフトアルデヒド、2,4-ジメトキシ-1-ナフトアルデヒド、3,4-ジメトキシ-1-ナフトアルデヒド、4-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド、4-ジメチルアミノ-1-ナフトアルデヒド、4-ジメチル-アミノ-シナマルデヒド、2-ジメチルアミノベンズアルデヒド、2-クロロ-4-ジメチルアミノベンズアルデヒド、4-ジメチルアミノ-2-メチル-ベンズアルデヒド、4-ジエチルアミノシナマルデヒド、4-ジブチル-アミノベンズアルデヒド、4-ジフェニルアミノベンズアルデヒド、4-ジ-メチルアミノ-2-メトキシベンズアルデヒド、4-(1-イミダゾリル)-ベンズアルデヒド、ピペロナル、2,3,6,7-テトラヒドロ-1H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-9-カルボキシアルデヒド、2,3,6,7-テトラヒドロ-8-ヒドロキシ-1H,5H-ベンゾ[ij]キノリジン-9-カルボキシアルデヒド、N-エチルカルバゾール-3-アルデヒド、2-ホルミル-メチレン-1,3,3-トリメチルインドリン (フィッシャーアルデヒドまたは三塩基アルデヒド)、
2-インドールアルデヒド、3-インドールアルデヒド、1-メチルインドール-3-アルデヒド、2-メチルインドール-3-アルデヒド、1-アセチルインドール-3-アルデヒド、3-アセチルインドール、1-メチル-3-アセチルインドール、2-(1’,3’,3’-トリメチル-2-インドリニリデン)アセトアルデヒド、1-メチルピロール-2-アルデヒド、1-メチル-2-アセチルピロール、4-ピリジン-アルデヒド、2-ピリジンアルデヒド、3-ピリジン-アルデヒド、4-アセチルピリジン、2-アセチル-ピリジン、3-アセチルピリジン、ピリドキサル、キノリン-3-アルデヒド、キノリン-4-アルデヒド、アンチピリン-4-アルデヒド、フルフラル、5-ニトロフルフラル、 2-テオニルトリフルオロアセトン、クロモン-3-アルデヒド、3-(5’-ニトロ-2’-フリル)アクロレイン, 3-(2’-フリル)アクロレインおよびイミダゾール-2-アルデヒド,
1,3-ジアセチルベンゼン、1,4-ジアセチルベンゼン、1,3,5-トリ-アセチル-ベンゼン、2-ベンゾイルアセトフェノン、2-(4’-メトキシベンゾイル)アセトフェノン、2-(2’-フロイル)アセトフェノン、2-(2’-ピリドイル)アセトフェノンおよび2-(3’-ピリドイル)-アセトフェノン、
ベンジリデンアセトン、4-ヒドロキシベンジリデンアセトン、2-ヒドロキシベンジリデン アセトン、 4-メトキシベンジリデン アセトン、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジリデンアセトン、4-ジメチルアミノベンジリデンアセトン、 3,4-メチレンジオキシベンジリデンアセトン、 4-ピロリヂノベンジリデンアセトン、 4-ピペリジノベンジリデンアセトン、 4-モルホリノ-ベンジリデンアセトン、4-ジエチルアミノベンジリデンアセトン、3-ベンジリデン-2,4-ペンタンジオン、3-(4’-ヒドロキシ-ベンジリデン)-2,4-ペンタンジオン、3-(4’-ジメチル-アミノ-ベンジリデン)-2,4-ペンタンジオン, 2-ベンジリデン-シクロヘキサノン、2-(4’-ヒドロキシベンジリデン)シクロヘキサノン、2-(4’-ジ-メチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2-ベンジリデン-1,3-シクロヘキサンジオン、2-(4’-ヒドロキシ-ベンジリデン)-1,3-シクロヘキサンジオン、3-(4’-ジメチル-アミノ-ベンジリデン)-1,3-シクロヘキサンジオン、2-ベンジリデン-5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオン、2-(4’-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオン、2-(4’-ヒドロキシ-3-メトキシベンジリデン)-5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオン、2-(4’-ジメチルアミノベンジリデン)-5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオン、 2-ベンジリデン-シクロペンタノン、2’-(4-ヒドロキシ-ベンジリデン)シクロペンタノン、2-(4’-ジメチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、5-(4-ジ-メチルアミノフェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、5-(4-ジエチルアミノ-フェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、5-(4-メトキシフェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、5-(3,4-ジメトキシフェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、5-(2,4-ジメトキシフェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、5-(4-ピペリジノ-フェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、5-(4-モルホリノフェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、 5-(4-ピロリジノフェニル)ペンタ-2,4-ジエナル、6-(4-ジメチルアミノフェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、 6-(4-ジエチル-アミノフェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、6-(4-メトキシ-フェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、 6-(3,4-ジメトキシ-フェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、6-(2,4-ジメトキシフェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、6-(4-ピペリジノフェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、6-(4-モルホリノフェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、6-(4-ピロリジノ-フェニル)ヘキサ-3,5-ジエン-2-オン、
5-(4-ジメチルアミノ-1-ナフチル)ペンタ-3,5-ジエナル、2-ニトロ-ベンズアルデヒド、3-ニトロベンズアルデヒド、4-ニトロ-ベンズアルデヒド、4-メチル-3-ニトロベンズアルデヒド、3-ヒドロキシ-4-ニトロベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-ニトロベンズアルデヒド、5-ヒドロキシ-2-ニトロベンズアルデヒド、2-ヒドロキシ-5-ニトロ-ベンズ-アルデヒド、2-ヒドロキシ-3-ニトロベンズアルデヒド、2-フルオロ-3-ニトロベンズアルデヒド、3-メトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド、4-クロロ-3-ニトロベンズアルデヒド、2-クロロ-6-ニトロ-ベンズアルデヒド、5-クロロ-2-ニトロベンズアルデヒド、4-クロロ-2-ニトロベンズアルデヒド、2,4-ジニトロベンズアルデヒド、2,6-ジ-ニトロベンズアルデヒド、2-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-ニトロベンズ-アルデヒド、4,5-ジメトキシ-2-ニトロベンズアルデヒド、6-ニトロピペロナル、2-ニトロピペロナル、5-ニトロバニリン、 2,5-ジニトロサリチルアルデヒド、5-ブロモ-2-ニトロサリチルアルデヒド, 3-ニトロ-4-ホルミルベンゼンスルホン酸,4-ニトロ-1-ナフトアルデヒド,2-ニトロシナマルデヒド,3-ニトロ-シナマルデヒド, 4-ニトロシナマルデヒド,9-メチル-3-カルバゾールアルデヒド,9-エチル-3-カルバゾールアルデヒド,3-アセチル-カルバゾール,3,6-ジアセチル-9-エチルカルバゾール,3-アセチル-9-メチルカルバゾール,1,4-ジメチル-3-カルバゾール-アルデヒド,1,4,9-トリメチル-3-カルバゾールアルデヒド,4-ホルミル-1-メチルピリジニウム,2-ホルミル-1-メチル-ピリジニウム,4-ホルミル-1-エチル-ピリジニウム,2-ホルミル-1-エチルピリジニウム,4-ホルミル-1-ベンジル-ピリジニウム,2-ホルミル-1-ベンジルピリジニウム,4-ホルミル-1,2-ジメチル-ピリジニウム,4-ホルミル-1,3-ジメチル-ピリジニウム,4-ホルミル-1-メチルキノリニウム,2-ホルミル-1-メチルキノリニウム,4-アセチル-1-メチルピリジニウム,2-アセチル-1-メチル-ピリジニウム,4-アセチル-1-メチル-キノリニウム,5-ホルミル-1-メチルキノリニウム,6-ホルミル-1-メチルキノリニウム,7-ホルミル-1-メチルキノリニウム,8-ホルミル-1-メチルキノリニウム,5-ホルミル-1-エチル-キノリニウム,6-ホルミル-1-エチルキノリニウム,7-ホルミル-1-エチルキノリニウム,8-ホルミル-1-エチルキノリニウム,5-ホルミル-1-ベンジルキノリニウム,6-ホルミル-1-ベンジル-キノリニウム,7-ホルミル-1-ベンジルキノリニウム,8-ホルミル-1-ベンジルキノリニウム,5-ホルミル-1-アリルキノリニウム,6-ホルミル-1-アリルキノリニウム,7-ホルミル-1-アリル-キノリニウムおよび8-ホルミル-1-アリルキノリニウム,5-アセチル-1-メチルキノリニウム,6-アセチル-1-メチルキノリニウム,7-アセチル-1-メチルキノリニウム,8-アセチル-1-メチル-キノリニウム,5-アセチル-1-エチルキノリニウム,6-アセチル-1-エチルキノリニウム,7-アセチル-1-エチルキノリニウム,8-アセチル-1-エチルキノリニウム,5-アセチル-1-ベンジル-キノリニウム,6-アセチル-1-ベンジルキノリニウム,7-アセチル-1-ベンジルキノリニウム,8-アセチル-1-ベンジルキノリニウム,5-アセチル-1-アリルキノリニウム,6-アセチル-1-アリル-キノリニウム,7-アセチル-1-アリルキノリニウムおよび 8-アセチル-1-アリルキノリニウム,9-ホルミル-10-メチルアクリジニウム,4-(2’-ホルミルビニル)-1-メチルピリジニウム,1,3-ジメチル-2-(4’-ホルミルフェニル)ベンズイミダゾリウム,1,3-ジメチル-2-(4’-ホルミルフェニル)-イミダゾリウム, 2-(4’-ホルミルフェニル)-3-メチル-ベンゾ-リアゾリウム,2-(4’-アセチルフェニル)-3-メチル-ベンゾ-チアゾリウム,2-(4’-ホルミルフェニル)-3-メチルベンゾキサゾリウム,2-(5’-ホルミル-2’-フリル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,2-(5’-ホルミル-2’-フリル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,2-(5’-ホルミル-2’-チエニル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,2-(3’-ホルミル-フェニル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,2-(4’-ホルミル-1-ナフチル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,5-クロロ-2-(4’-ホルミル-フェニル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,2-(4’-ホルミル-1-ナフチル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,5-クロロ-2-(4’-ホルミルフェニル)-3-メチルベンゾチアゾリウム,2-(4’-ホルミル-フェニル)-3,5-ジメチルベンゾチアゾリウムベンゼンスルホナート,p−トルエンスルホナート,メタスルホナート,パークロレート,スルファート,クロライド,ブロマイド,沃化物,テトラクロロ錫酸塩,メチルスルファート, トリフルオロメタンスルホナート,テトラフルオロボラート,
イサチン,1-メチルイサチン,1-アリルイサチン,1-ヒドロキシ-メチルイサチン,5-クロロイサチン,5-メトキシイサチン,5-ニトロイサチン,6-ニトロイサチン,5-スルホイサチン,5-カルボキシ-イサチン,キニサチン,1-メチルキニサチンおよび上記化合物のあらゆる混合物の群から選択するのが有利である。
【0164】
本発明の調製物においては,ベンズアルデヒド,シナマルデヒドおよびナフトアルデヒド,およびその誘導体,特に1つ以上のヒドロキシ基,アルコキシ基またはアミノ置換基を有するものをA成分として使用するのが特に有利である。この場合,式(Ox4)で表される化合物が特に有利である:
【0165】
【化11】

【0166】
[式中,
R10, R11 およびR12は互いに無関係に,水素原子,ハロゲン原子,C1-C6-アルキル基,ヒドロキシ基,C1-C6-アルコキシ基,アミノ基,C1-C6-ジアルキルアミノ基,ジ(C2-C6-ヒドロキシアルキル)アミノ基,ジ(C1-C6-アルコキシ-C1-C6-アルキル)アミノ基, C1-C6-ヒドロキシアルキルオキシ基,スルホニル基,カルボキシル基,スルホン酸基,スルホナミド基,スルホンアミド基,カルバモイル基, C2-C6-アシル基,アセチル基またはニトロ基であり,
Z’ は直接結合またはビニレン基であり,
R13 およびR14 は水素原子または残留分子と一緒に5員または6員芳香族または脂肪族環を形成する。]
成分Aの特に有利な化合物は,バニリン,コニフェリルアルデヒド,2-メトキシベンズアルデヒド,3-メトキシベンズアルデヒド,4-メトキシベンズアルデヒド,2-エトキシ-ベンズアルデヒド,3-エトキシベンズアルデヒド,4-エトキシ-ベンズ-アルデヒド,4-ヒドロキシ-2,3-ジメトキシベンズアルデヒド,4-ヒドロキシ-2,5-ジメトキシベンズアルデヒド,4-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド,4-ヒドロキシ-2-メチルベンズアルデヒド,4-ヒドロキシ-3-メチルベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-2,3-ジメチル-ベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-2,5-ジメチルベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-ベンズ-アルデヒド, 3,5-ジエトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド, 2,6-ジエトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド, 3-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンズ-アルデヒド, 2-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒド, 2-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド, 3-エトキシ-4-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド, 4-エトキシ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド, 4-エトキシ-3-ヒドロキシベンズアルデヒド, 2,3-ジメトキシ-ベンズアルデヒド, 2,4-ジメトキシベンズアルデヒド, 2,5-ジメトキシベンズアルデヒド, 2,6-ジ-メトキシ-ベンズアルデヒド, 3,4-ジメトキシベンズアルデヒド, 3,5-ジメトキシ-ベンズアルデヒド, 2,3,4-トリメトキシベンズアルデヒド, 2,3,5-トリメトキシベンズアルデヒド, 2,3,6-トリメトキシ-ベンズアルデヒド, 2,4,6-トリメトキシベンズアルデヒド, 2,4,5-トリ-メトキシ-ベンズアルデヒド, 2,5,6-トリメトキシベンズアルデヒド, 2-ヒドロキシベンズアルデヒド, 3-ヒドロキシベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド, 2,3-ジヒドロキシベンズアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-ベンズ-アルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-5-メチルベンズアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンズアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-6-メトキシベンズアルデヒド, 2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド, 2,6-ジヒドロキシベンズアルデヒド, 3,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド, 3,4-ジヒドロキシ-2-メチル-ベンズアルデヒド,3,4-ジヒドロキシ-5-メチルベンズアルデヒド,3,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンズアルデヒド, 3,4-ジヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド, 3,4-ジヒドロキシ-5-メトキシ-ベンズアルデヒド, 3,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド, 2,3,4-トリヒドロキシ-ベンズアルデヒド, 2,3,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド, 2,3,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド, 2,4,6-トリ-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド, 2,4,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド, 2,5,6-トリヒドロキシ-ベンズアルデヒド, 3,4,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド, 4-ヒドロキシ-2-メトキシ-ベンズアルデヒド, 4-ジメチルアミノ-ベンズアルデヒド, 4-ジエチルアミノベンズアルデヒド, 4-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンズ-アルデヒド, 4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンズ-アルデヒド, 4-ピロリヂノ-ベンズアルデヒド, 4-モルホリノ-ベンズアルデヒド,2-モルホリノ-ベンズアルデヒド,4-ピペリジノ-ベンズアルデヒド, 2-メトキシ-1-ナフトアルデヒド, 4-メトキシ-1-ナフトアルデヒド, 2-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド, 2,4-ジヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド, 4-ヒドロキシ-3-メトキシ-1-ナフト-アルデヒド, 2-ヒドロキシ-4-メトキシ-1-ナフトアルデヒド, 3-ヒドロキシ-4-メトキシ-1-ナフトアルデヒド, 2,4-ジメトキシ-1-ナフトアルデヒド, 3,4-ジメトキシ-1-ナフトアルデヒド, 4-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド, 4-ジメチルアミノ-1-ナフトアルデヒド, 4-ジ-メチル-アミノシナマルデヒド,2-ジメチル-アミノベンズアルデヒド, 2-クロロ-4-ジメチル-アミノ-ベンズアルデヒド, 4-ジメチルアミノ-2-メチルベンズアルデヒド, 4-ジエチル-アミノシナマルデヒド,4-ジ-ブチル-アミノ-ベンズアルデヒド, 4-ジフェニル-アミノベンズアルデヒド, 4-ジメチルアミノ-2-メトキシ-ベンズ-アルデヒド, 4-(1-イミダゾリル)ベンズアルデヒドおよびピペロナルよりなる群から選択される。
【0167】
第二の実施態様においては,色の域を広げ且つ堅牢性を向上させるために,調製物に反応性カルボニル化合物(成分A)の他に,成分Bとして(a)CH−酸性化合物および(b)第一または第二アミノ基またはヒドロキシル基を有する化合物,芳香族ヒドロキシ化合物,第一または第二芳香族アミン類および窒素含有ヘテロ環化合物よりなる群から選択される少なくとも1種類の別の化合物を添加するのが有利である。CH−酸性化合物は,塩基を用いて炭素原子から分離できる,炭素原子に結合した酸性水素原子を有している。
【0168】
成分BのCH-酸性化合物は、好ましくは1,2,3,3-テトラ-メチル-3H-インドリウム沃化物、1,2,3,3-テトラメチル-3H-インドリウム p-トルエンスルホナート、1,2,3,3-テトラメチル-3H-インドリウムメタンスルホナート、1,3,3-トリ-メチル-2-メチレン-インドリン (フィッシャー塩基)、 2,3-ジ-メチル-ベンゾチアゾリウム沃化物、2,3-ジメチル-ベンゾチアゾリウムp-トルエンスルホナート、2,3-ジメチルナフト[1,2-d]チアゾリウム p-トルエンスルホナート、3-エチル-2-メチルナフト-[1,2-d]チアゾリウム p-トルエンスルホナート、ロダニン、ロダニン-3-酢酸、1,4-ジメチルキノリニウム 沃化物、1,2-ジメチルキノリニウム沃化物、バルビツル酸、チオバルビツル酸、 1,3-ジメチル-チオ-バルビツル酸、1,3-ジエチル-チオバルビツル酸、1,3-ジエチルバルビツル酸,オキシインドール、3-インドキシアセテート、2-クマラノン、5-ヒドロキシ-2-クマラノン、6-ヒドロキシ-2-クマラノン、3-メチル-1-フェニルピラゾリン-5-オン、インダン-1,2-ジオン、インダン-1,3-ジオン、インダン-1-オン、 ベンゾイルアセトニトリル、 3-ジシアノメチレンインダン-1-オン、 2-アミノ-4-イオミノ-1,3-チアゾリンヒドロクロライド、5,5-ジメチルシクロヘキサン-1,3-ジオン、2H-1,4-ベンゾキサジン-4H-3-オン、 3-エチル-2-メチルベンゾキサゾリウム沃化物、3-エチル-2-メチルベンゾチアゾリウム沃化物、1-エチル-4-メチル-キノリニウム沃化物、 1-エチル-2-メチルキノリニウム沃化物、1,2,3-トリメチルキノキサリニウム沃化物、3-エチル-2-メチル-ベンゾキサゾリウム p-トルエンスルホナート、3-エチル-2-メチル-ベンゾチアゾリウム p-トルエンスルホナート、1-エチル-4-メチル-キノリニウム p-トルエンスルホナート、1-エチル-2-メチル-キノリニウム p-トルエンスルホナート、1,2,3-トリメチル-キノキサリニウム p-トルエンスルホナート、1,2-ジヒドロ-1,3,4,6-テトラメチル-2-オキソピリミジニウムクロライド、1,2-ジヒドロ-1,3,4,6-テトラメチル-2-オキソピリミジニウム硫酸水素塩、1,2-ジヒドロ-1,3,4-トリメチル-2-オキソピリミジニウムクロライド、1,2-ジヒドロ-4,6-ジメチル-1,3-ジプロピル-2-オキソピリミジニウムクロライド、 1,2-ジヒドロ-1,3,4,6-テトラメチル-2-チオキソ-ピリジニウム硫酸水素塩および2-ジヒドロ-1,3,4,5,6-ペンタメチル-2-オキソピリミジニウムクロライドよりなる群から選択するのが有利である。
【0169】
成分Bの第一および第二芳香族アミン類は、N,N-ジメチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-p-フェニレン-ジアミン、 N-(2-ヒドロキシ-エチル)-N-エチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレン-ジアミン、N-(2-メトキシe-thyl)-p-フェニレン-ジアミン、2,3-ジクロロ-p-フェニレンジアミン、2,4-ジクロロ-p-フェニレン-ジアミン、2,5-ジクロロ-p-フェニレン-ジアミン、2-クロロ-p-フェニレンジアミン、2,5-ジヒドロキシ-4-モルホリノアニリン、2-アミノフェノール、3-アミノフェノール、4-アミノ-フェノール、2-アミノ-メチル-4-アミノ-フェノール、2-ヒドロキシ-メチル-4-アミノフェノール、o-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,5-ジアミノトルエン、2,5-ジアミノ-フェノール、 2,5-ジ-アミノアニソール、2,5-ジアミノフェネトール、4-アミノ-3-メチル-フェノール、 2-(2,5-ジ-アミノ-フェニル)エタノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-(2,5-ジアミノ-フェノキシ)エタノール、3-アミノ-4-(2-ヒドロキシ-エチル-オキシ)フェノール、3,4-メチレンジオキシフェノール、 3,4-メチレンジオキシアニリン、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、 4-メチル-アミノフェノール、 2-メチル-5-アミノフェノール、 3-メチル-4-アミノフェノール、 2-メチル-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、 3-アミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、 2-メチル-5-アミノ-4-クロロフェノール、 5-(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-4-メトキシ-2-メチル-フェノール、 4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、 2-(ジ-エチル-アミノメチル)-4-アミノフェノール、 4-アミノ-1-ヒドロキシ-2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)ベンゼン、 1-ヒドロキシ-2-アミノ-5-メチルベンゼン、 1-ヒドロキシ-2-アミノ-6-メチル-ベンゼン、 2-アミノ-5-アセトアミドフェノール、 1,3-ジ-メチル-2,5-ジアミノベンゼン、 5-(3-ヒドロキシプロピルアミノ)-2-メチル-フェノール、 5-アミノ-4-メトキシ-2-メチルフェノール、 N,N-ジメチル-3-アミノフェノール、 N-シクロペンチル-3-アミノフェノール、 5-アミノ-4-フルオロ-2-メチルフェノール、 2,4-ジアミノ-5-フルオロトルエン、 2,4-ジアミノ-5-(2-ヒドロキシエトキシ)トルエン、 2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、 3,5-ジアミノ-2-メトキシ-1-メチル-ベンゼン、 2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-アニソール、 2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メチルベンゼン、 1,3-ジ-アミノ-2,4-ジメトキシベンゼン、3,5-ジアミノ-2-メトキシトルエン、2-アミノ-安息香酸、 3-アミノ安息香酸、4-アミノ安息香酸、2-アミノ-フェニル酢酸、 3-アミノ-フェニル酢酸、 4-アミノ-フェニル酢酸、 2,3-ジアミノ安息香酸、2,4-ジアミノ安息香酸、2,5-ジアミノ安息香酸、3,4-ジアミノ安息香酸、3,5-ジアミノ安息香酸、 4-アミノサリチル酸、5-アミノサリチル酸、3-アミノ-4-ヒドロキシ安息香酸, 4-アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸、2-アミノベンゼンスルホン酸、3-アミノベンゼンスルホン酸、4-アミノベンゼン-スルホン酸、3-アミノ-4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸、4-アミノ-3-ヒドロキシナフタレン-1-スルホン酸、6-アミノ-7-ヒドロキシナフタレン-2-スルホン酸、7-アミノ-4-ヒドロキシ-ナフタレン-2-スルホン酸、4-アミノ-5-ヒドロキシ-ナフタレン-2,7-ジスルホン酸、3-アミノ-2-ナフト酸、3-アミノ-フタル酸、5-アミノイソフタル酸、1,3,5-トリアミノベンゼン、1,2,4-トリアミノベンゼン、1,2,4,5-テトラ-アミノベンゼン、2,4,5-トリアミノフェノール、ペンタアミノ-ベンゼン、ヘキサアミノベンゼン、2,4,6-トリアミノレゾルシノール、4,5-ジアミノピロカテキン、4,6-ジアミノピロガロール、1-(2-ヒドロキシ-5-アミノベンジル)-2-イミダゾリジノン、4-アミノ-2-((4-[(5-アミノ-2-ヒドロキシフェニル)メチル]-ピペラジニル)-メチル)フェノール, 3,5-ジアミノ-4-ヒドロキシピロカテキン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)-1,4-ジアザシクロヘプタン、芳香族ニトリル類、例えば2-アミノ-4-ヒドロキシ-ベンゾニトリル、4-アミノ-2-ヒドロキシベンゾニトリル、4-アミノベンゾニトリル、2,4-ジアミノベンゾニトリル、ニトロ基含有アミノ化合物、例えば3-アミノ-6-メチルアミノ-2-ニトロ-ピリジン、 ピクラミン酸、[8-[(4-アミノ-2-ニトロフェニル)-アゾ]-7-ヒドロキシナフト-2-イル]トリメチルアンモニウムクロライド、 [8-((4-アミノ-3-ニトロフェニル)アゾ)-7-ヒドロキシナフト-2-イル]-トリメチルアンモニウムクロライド(べーシック・ブラウン 17)、 1-ヒドロキシ-2-アミノ-4,6-ジニトロベンゼン、1-アミノ-2-ニトロ-4-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンゼン、1-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-5-ニトロベンゼン (HC イエロー No. 5)、1-アミノ-2-ニトロ-4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンゼン (HC レッド No. 7)、 2-クロロ-5-ニトロ-N-2-ヒドロキシエチル-1,4-フェニレン-ジアミン、1-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ニトロ-4-アミノ-ベンゼン (HC レッド No. 3)、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-アミノ-2-ニトロフェノール, 6-ニトロ-o-トルイジン、1-アミノ-3-メチル-4-[(2-ヒドロキシ-エチル)アミノ]-6-ニトロベンゼン (HC バイオレット No. 1)、1-アミノ-2-ニトロ-4-[(2,3-ジヒドロキシ-プロピル)アミノ]-5-クロロベンゼン (HC レッド No. 10)、2-(4-アミノ-2-ニトロアニリノ)安息香酸、6-ニトロ-2,5-ジアミノピリジン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、1-アミノ-2-(3-ニトロ-フェニルアゾ)-7-フェニルアゾ-8-ナフトール-3,6-ジスルホン酸 二ナトリウム塩(アシド・ブルー No. 29)、1-アミノ-2-(2-ヒドロキシ-4-ニトロフェニルアゾ)-8-ナフトール-3,6-ジスルホン酸 二ナトリウム塩(パラチンクロム・グリーン)、1-アミノ-2-(3-クロロ-2-ヒドロキシ-5-ニトロ-フェニルアゾ)-8-ナフトール-3,6-ジスルホン酸二ナトリウム塩 (Gallion)、4-アミノ-4’-ニトロスチルベン-2,2’-ジスルホン酸 二ナトリウム塩、2,4-ジアミノ-3’,5’-ジニトロ-2’-ヒドロキシ-5-メチルアゾ-ベンゼン(Mordant Brown 4)、4’-アミノ-4-ニトロジフェニルアミン-2-スルホン酸、4’-アミノ-3’-ニトロ-ベンゾフェノン-2-カルボン酸、1-アミノ-4-ニトロ-2-(2-ニトロ-ベンジリデン-アミノ)ベンゼン、2-[2-(ジエチルアミノ)エチルアミノ]-5-ニトロアニリン、3-アミノ-4-ヒドロキシ-5-ニトロベンゼンスルホン酸、3-アミノ-3’-ニトロビフェニル、3-アミノ-4-ニトロアセナフテン、2-アミノ-1-ニトロナフタレン、5-アミ-6-ニトロベンゾ-1,3-ジオキソール、アニリン類、特にニトロ基含有アニリン類、例えば4-ニトロアニリン、2-ニトロアニリン、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼン、1-アミノ-2-メチル-6-ニトロベンゼン、4-ニトロ-1,3-フェニレン-ジアミン、2-ニトロ-4-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-ベンゼン、2-ニトロ-1-アミノ-4-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-ベンゼン、4-アミノ-2-ニトロジフェニルアミン-2’-カルボン酸、1-アミノ-5-クロロ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-ニトロ-ベンゼン、他の芳香族アニリン基を持つ芳香族アニリンあるいはフェノール、例えば式(Ox5)で表される様なもの
【0170】
【化12】

(Ox5)
【0171】
[式中、
R15 はヒドロキシ基、またはC1-C6-アルキル、C1-C6-ヒドロキシアルキル、C1-C6-アルコキシまたは C1-C6-アルコキシ-C1-C6-アルキル基で置換されていてもよいアミノ基であり、
R16、 R17、 R18、 R19 およびR20は互いに無関係に水素原子、ヒドロキシ基、またはC1-C6-アルキル、C1-C6-ヒドロキシアルキル、C1-C6-アルコキシ基、C1-C6-アミノアルキル基またはC1-C6-アルコキシ-C1-C6-アルキル基で置換されていてもよいアミノ基であり、そして
Z” は直接結合、場合によってはヒドロキシ基で置換された炭素原子数1〜4 の飽和または不飽和の炭素鎖、カルボニル基、スルホニル基またはイミノ基、酸素原子または硫黄原子または式(Ox6)で表される基
【0172】
【化13】

(Ox6)
【0173】
(式中、
Q は直接結合、CH2 基またはCHOH基であり、
Q’ および Q”は互いに無関係に酸素原子、 R21 が水素原子、C1-C6-アルキル基またはC1-C6-ヒドロキシアルキル基であるNR21基であり、その際に二つの基は残留分離と遺書になって5員、6員 または7-員環を形成してもよく、あるいは基 O-(CH2)p-NH またはNH-(CH2)p’-Oであり、その際に p および p’ は2 または3であり、そして
o は1〜4の数である。)
例えば特に4,4’-ジアミノスチルベンおよびそれのヒドロクロライド、4,4’-ジアミノ-スチルベン-2,2’-ジスルホン酸モノ-またはジ-Na塩、4-アミノ-4’-ジメチルアミノおよびそれの塩化物、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィード、4,4’-ジアミノ-ジフェニルスルホキシド、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、4,4’-ジ-アミノジフェニルアミン-2-スルホン酸、4,4’-ジアミノ-ベンゾフェノン、4,4’-ジアミノジフェニル エーテル、3,3’,4,4’-テトラ-アミノ-ジフェニル、3,3’,4,4’-テトラ-アミノ-ベンゾフェノン, 1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、1,8-ビス(2,5-ジアミノ-フェノキシ)-3,6-ジ-オキサオクタン、1,3-ビス(4-アミノ-フェニルアミノ)プロパン、1,3-ビス(4-アミノ-フェニルアミノ)-2-プロパノール、1,3-ビス[N-(4-アミノフェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-プロパノール、 N,N-ビス[2-(4-アミノ-フェノキシ)-エチル]-メチル-アミン、N-フェニル-1,4-フェニレンジアミン および-ビス(5-アミノ-2-ヒドロキシフェニル)メタンである。
【0174】
成分Bの窒素含有ヘテロ環化合物は、2-アミノピリジン、-アミノピリジン, 4-アミノピリジン, 2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン, 2,6-ジ-アミノ-ピリジン, 2,5-ジアミノピリジン, 2-(アミノ-エチル-アミノ)-5-アミノピリジン, 2,3-ジアミノピリジン, 2-ジ-メチル-アミノ-5-アミノピリジン, 2-メチル-アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン, 2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン, 2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノピリジン, 2,4,5-トリ-アミノピリジン, 2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン, N-[2-(2,4-ジアミノ-フェニル)アミノエチル]-N-(5-アミノ-2-ピリジル)アミン, N-[2-(4-アミノフェニル)アミノエチル]-N-(5-アミノ-2-ピリジル)-アミン, 2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジン, 4,5,6-トリアミノ-ピリミジン, 4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン, 2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン, 2,4,5,6-テトラ-アミノ-ピリミジン, 2-メチルアミノ-4,5,6-トリ-アミノピリミジン, 2,4-ジ-アミノピリミジン, 4,5-ジアミノピリミジン, 2-アミノ-4-メトキシ-6-メチルピリミジン、3,5-ジアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、3-アミノピラゾール、 3-アミノ-5-ヒドロキシピラゾール、1-フェニル-4,5-ジアミノピラゾール、1-(2-ヒドロキシエチル)-4,5-ジアミノピラゾール、1-フェニル-3-メチル-4,5-ジアミノピラゾール、4-アミノ-2,3-ジメチル-1-フェニル-3-ピラゾーリン-5-オン (4-アミノアンチピリン)、1-フェニル-3-メチル-ピラゾール-5-オン、 2-アミノキノリン、3-アミノキノリン、8-アミノキノリン、4-アミノキナルジン、 2-アミノニコチン酸、6-アミノニコチン酸、 5-アミノイソキノリン、 5-アミノインダゾール、 6-アミノインダゾール、5-アミノベンズイミダゾール、 7-アミノベンズイミダゾール、 5-アミノ-ベンゾチアゾール、7-アミノベンゾチアゾール、2,5-ジヒドロキシ-4-モルホリノアニリン、および インドール およびインドリン誘導体、例えば4-アミノインドール、 5-アミノインドール、6-アミノインドール、7-アミノインドール、5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドリンおよび4-ヒドロキシインドリンよりなる群から選択するのが有利である。更に本発明に従って使用できるヘテロ環化合物ドイツ特許29908573号明細書(U1)に記載されているヒドロキシピリミジン類が使用できる。上記の化合物は遊離の状態でもまたは生理学的に許容し得るそれの塩、例えば塩酸塩または硫酸塩の様な無機酸塩の状態でも使用することができる。
【0175】
成分Bの芳香族ヒドロキシ化合物は、好ましくは2-メチルレゾルシノール、4-メチルレゾルシノール、5-メチル-レゾルシノール、2,5-ジ-メチル-レゾルシノール、レゾルシノール、3-メトキシフェノール、ピロカテキン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン(phloroglucine)、ヒドロキシヒドロキノン、2-メトキシフェノール、3-メトキシフェノール、4-メトキシ-フェノール、3-ジメチルアミノフェノール、2-(2-ヒドロキシ-エチル)-フェノール、3,4-メチレンジオキシフェノール、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、1-(2,4-ジヒドロキシ-フェニル)酢酸、1-(3,4-ジヒドロキシフェニル)酢酸、没食子酸、2,4,6-トリヒドロキシ安息香酸、-アセト-フェノン、2-クロロレゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、1-ナフトール、1,5-ジ-ヒドロキシナフタレン、2,3-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジ-ヒドロキシナフタレン、 6-ジメチルアミノ-4-ヒドロキシ-2-ナフタレンスルホン酸および3,6-ジヒドロキシ-2,7-ナフタレンスルホン酸よりなる群から選択するのが有利である。
【0176】
別の有利な一つの実施態様において、化粧料調製物は液体の状態、好ましくは分散物、エマルジョン、溶液またはゲルの状態で好ましくは500〜4000 mPas、更に好ましくは5000〜35 000 mPas、特に好ましくは10 000 〜35 000 mPas、なかでも 20 000 〜 32 000 mPasの粘度 (ブルックフィールド粘度計 LVT-II 、4 回転/分および20ド、スピンドル 5)を有している。
【0177】
既に上述した通り、化粧料調製物は化粧料調製物全体を基準として好ましくは20重量%以下、更に好ましくは12重量%以下、特に好ましくは8重量%以下、なかでも4重量%以下の水含有量を有している。
【0178】
従来技術から公知のケラチン材料用の液状着色剤系は、溶剤、殆どは、専ら水または水とエタノールおよび/またはイソプロパノールの様な低分子量アルコールとの混合物を含有している。これらの溶剤を選択した場合には、第一に生理学的観点が役に立ち、もう一方ではヘア内の着色が適当な移送媒体だけで保証されそして反応性系の場合には反応が適当は反応媒体だけで保証される。これらの条件は水または水/アルコール-混合物で最適に満足される。しかしながら上述の溶剤を使用することは利益をもたらすだけではない。水性媒体または水性アルコール性媒体に貯蔵する時に、幾種類かの染料は加水分解するかまたは不十分にしか溶解しない。これらの欠点は原則として例えば粉末状態で貯蔵することによって克服できる。しかしながらこの種の調製物では必ずしも最適な溶液にはならない。例えば全ての成分を相当に溶解するために必要な微細分散物はしばしば保証されない。
【0179】
一つの別の遊離な実施態様においては、ヘア着色剤またはヘア着色剤前駆体、特にオキソ系ヘア着色剤の成分Aは5重量%以下、好ましくは2重量%以下、特に好ましくは1重量%以下の水溶解性を有している。
【0180】
適する僅かな水溶性ヘア着色剤前駆体はドイツ特許第2932489号明細書から公知であり、そこでは芳香族アルデヒド類を開示しており、そしてドイツ特許出願公開第19630275号明細書からも公知であり、そこにはビニローグ(Vinyloge)、芳香族アルデヒドが開示されている。上記の特許文献には1g/Lより少ない制限された水溶性しか有していない沢山の化合物が開示されている。国際特許出願公開第96/24886号明細書から公知のイサチン誘導体が特に有利である。イサチン誘導体または芳香族のまたはビニローグカルボニル化合物よりなる群から選択される染料はしばしば水に僅かしか溶解しない。これらの染料前駆体はしばしばオキソ着色用に使用さえる。特に有利な化粧料調製物は1-アリルイサチン、1-ジエチルアミノメチルイサチン、1-ジエチル-アミノメチルイサチン、1-ピペリジノメチルイサチン、4-ヒドロキシ-3-メトキシシナマルデヒド、グルタコンアルデヒドテトラブチルアンモニウム塩および 2-(1,3,3-トリメチル-2-インドリリデン)アセトアルデヒドを含有している。
【0181】
染料または染料前駆体は好ましくは良好な油溶解性を有しているのが好ましい。本発明の実施態様のためには油溶性物質は20ドでパラフィンへの溶解性が0.1重量%以上である物質を意味する。
本発明者は、特に水の少ない化粧料調製物、特に低水含有量のヘア着色剤調製物を製造するために油を追加的に使用することを見出した。液状油成分を使用するのが有利である。
【0182】
本発明のこの実施態様のための液状油成分は、20℃で液体である生理学的に許容されるあらゆる鉱油、動物性、植物性または合成油成分である。 かゝる油成分の例には例えばパラフィン油、シリコーン油、トリグリセリド油、例えば牛脚油、ラード油、ミンク油、オリーブ油、ひまわり油、アーモンド油、液状ワックスエステル、例えば鯨油、ホホバ油、合成エステル、例えばトリカプリル酸グリセロール、 ラウリン酸n-ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、オレイン酸ブチル、合成エーテル、例えばジ-n-オクチルエーテル、合成炭化水素、例えばジイソオクチルシクロヘキサン、スクワラン、合成アルコール、例えば2-オクチルドデカノールまたは2-ヘキシルデカノールがある。
【0183】
化粧料調製物は特に好ましくは追加的に以下の群から選択される油を含有する:
a) 鉱油、好ましくはパラフィン油;
b) 植物油、好ましくはひまわり油、菜種油、大豆油、亜麻仁油;
・ シリコーン油、好ましくは四級化シリコーン類;
・ C10-C36-脂肪酸のエステル、好ましくはC14-C28-脂肪酸のエステル;および
e) 6以上の炭素原子数の少なくとも1つの炭素基を有するジアルキルエーテル類。
【0184】
別の一つの実施態様においては、化粧料調製物は有利には、水に溶解した時に多量の水和化熱を放出しそして熱の発生をベースとして特にヘア着色調製物中で改善された色吸収性をもたらす成分を含有している。この化粧料調製物は好ましくは以下の群から選択される水中で発熱溶解挙動を示す1種類以上の成分を含有している:
・ アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、好ましくはアルカリ金属またはアルカリ土類金属ハロゲン化物および/または硫酸塩、特に好ましくは塩化カルシウムおよび/または硫酸マグネシウムおよび/または脱水ゼオライト;および
・ 低分子量ポリオール、好ましくはグリセロール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール。
【0185】
水不含の好ましくは油含有化粧料調製物のためには、驚くべきことに非極性または半極性油の安定な微細分散物のために必要な粘度増大が粘性添加物によって達成できることを見出した。本発明に従う有利な一つの実施態様においては、化粧料調製物は以下から選択さえる1種類以上の粘度調整用添加物を含有している:
a) ジ−、トリ−、テトラ−またはポリオールのエステルまたはアミド類、特にパルミチン酸またはN−ラウロイル−1−グルタミン酸、α、γ−ジ−n−ブチルアミドでモノ−またはポリエステル化したデキストリン、
・ ジ−またはオリゴカルボン酸のエステル、特にジベヘニルフマル酸エステル、
・ 層状珪酸塩、好ましくは有機変性された、特に疎水性変性されたけ層状珪酸塩、
・ C12-C22-脂肪酸のモノ−またはジグリセリド、
・ 脂肪酸および/またはヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアルミニウム塩、特に好ましくはC3-C14-ヒドロキシカルボン酸のリチウム塩、
f) アエロシル、好ましくはSiO2および/またはTiO2 、特に好ましくは100 μm以下、特により小さい平均粒度のもの、
g) ポリオール、好ましくはポリエチレングリコールおよび/またはポリプロピレングリコール類、特に好ましくは20 000以下の平均分子量を有するポリオール、
h) ジベンジリデンソルビトール類およびそれの誘導体、
i) アミノジチアゾール類とのコポリマー、
・ ポリビニルピロリジンとスルホン化ポリイソブイチレンとのグラフトコポリマー
・ 架橋したポリアミン類および/またはポリイミン類、
l) polymers chosen from i) ゴムベスのブロックコポリマー、 ii) 2000 mPas以上の粘度を有するシリコーン油、 iii)微小結晶質ワックスよりなる群から選択されるポリマー、および
m) エチレン−酢酸ビニル−コポリマー。
【0186】
本発明の小分け物中の低水含有料化粧料調製物のための特に有利な粘度調整用添加物は米国特許第6,338,841号明細書(B1)(その内容をここに全て記載したものとする)に記載されているジベンジリデンソルビトール類およびそれの誘導体が実証されている。更に、米国特許第5,472,627号明細書(その内容を全てここに記載したものとする)に記載されている様なアミノジアゾール含有コポリマーが有利である。米国特許第5,328,960 号明細書(その内容を全てここに記載したものとする)に記載される、ポリビニルピリジンとスルホナート化ポリイソブチレンとのグラフトコポリマーも有利である。国際特許出願公開第01/46373号明細書(A1)に明快に開示される架橋したポリアミン類および/またはポリイミン類も有利である。国際特許出願公開第0199/51191号明細書(A1)に開示されるジ−またはオリゴカルボン酸のエステル、特にジベヘニルフマル酸エステルも同様に有利である。他の有利な粘度調整用添加物には、i) ゴムベスのブロックコポリマー、 ii) 2000 mPas以上の粘度を有するシリコーン油、 iii)国際特許出願公開第98/30193号明細書に記載されている様な微小結晶質ワックスよりなる群から選択されるポリマーがある。低水含有量のヘア着色剤系における粘度増加のためには、国際特許出願公開第98/11180号明細書に記載されている様なC3-C14-ヒドロキシカルボン酸のリチウム塩が特に有利であることが実証されている。同様に、国際特許出願公開第97/07158号明細書(その内容を全てここに記載したものとする)に記載されている様なエチレン-酢酸ビニル-コポリマーを使用するのが有利である。
【0187】
更に化粧料調製物は他の有効成分および助剤を含有していても
多くの場合、着色剤は少なくとも1種類の界面活性剤を含有しており、その際に原則としてアニオン性並びに双イオン性、両性、非イオン性およびカチオン性界面活性剤が適している。 アニオン性、双イオン性または非イオン性界面活性剤よりなる群の界面活性剤を選択するのが有利であることが判っている。
【0188】
調製物中の適するアニオン性界面活性剤は人体に用いるのに適するアニオン性のあらゆる界面活性剤である。これらは水可溶化性アニオン基、例えばカルボキシレート、スルファート、スルホナートまたはホスファート基および約10〜22の炭素原子を持つ親油性アルキル基に特徴がある。更に、グリコールまたはポリグリコールエーテル基、エステル基、エーテル基およびアミド基および水酸基も分子中に存在していてもよい。適するアニオン性界面活性剤の例にはナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩およびアルカノール基中炭素原子数2または3のモノ-、ジ-およびトリアルカノールアンモニウム塩の状態である。
- 10 〜22の炭素原子数の直鎖状脂肪酸(セッケン)、
- 式 R-O-(CH2-CH2O)x-CH2-COOH (式中、 R は炭素原子数10〜 22でそして x = 0 または1 〜16である。)で表されるエーテルカルボン酸、
・ アシル基中炭素原子数10〜18 のアシルサルコシド、
・ アシル基中炭素原子数10〜18 のアシルタウリド類、
- アシル基中炭素原子数10〜18 のアシルイセチオナート、
・ アルキル基中炭素原子数8〜18のスルホコハク酸モノ- およびジアルキルエステルおよびアルキル基中炭素原子数8〜18で1〜6子のオキシエチル基を持つスルホコハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル、
・ 炭素原子数12〜18の直鎖状のアルカンスルホナート、
・ 炭素原子数12〜18の直鎖状のα-オレフィンスルホナート、
- 炭素原子数12〜18の脂肪酸のα-スルホ脂肪酸メチルエステル、
- Rが好ましくは炭素原子数12〜18でx= 0または 1〜12である式 R-O-(CH2-CH2O)x-SO3Hで表されるアルキルスルファートおよびアルキルポリグリコールエーテルスルファート、
・ ドイツ特許出願公開第37 25 030号明細書に従う界面活性ヒドロキシスルホナートの混合物、
・ ドイツ特許出願公開第37 23 354号明細書に従うスルファート化ヒドロキシアルキルポリエチレンおよび/またはヒドロキシアルキレンプロピレングリコルエーテル
・ ドイツ特許出願公開第39 26 344号明細書に従う炭素原子数12〜24でそして1〜6個の二重結合を持つ不飽和脂肪酸のスルホナート類、
・ 約2〜15分子のエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドが炭素原子数8〜22の脂肪アルコールに付加した付加生成物であるアルコールとの酒石酸およびクエン酸のエステル。
【0189】
特に有利なアニオン性界面活性剤は、アルキル基中炭素原子数10〜18で分子中に12個までのグリコールエーテル基を持つアルキルスルファート、アルキルポリグリコールエーテルスルファートおよびエーテルカルボン酸、特に飽和の塩、不飽和のC8〜C22-カルボン酸、例えばオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびパルミチン酸の塩である。
【0190】
非イオン性界面活性剤は親水性基として例えばポリオール基、ポリアルキレングリコールエーテル基またはポリオール基とポリグリコールエーテル基の組合せを有している。かゝる化合物には例えば
・ 2〜30モルのエチレンオキサイドおよび/または0〜5モルのプロピレンオキサイドが炭素原子数8〜22の直鎖状脂肪アルコール、炭素原子数12〜22の脂肪酸およびアルキル基中炭素原子数8〜15のアルキルフェノールに付加した付加生成物、
- グリセロールに1〜30モルのエチレンオキサイドが付加した付加生成物のC12-C22-脂肪酸モノ-およびジエステル、,
- C8-C22-アルキルモノおよびオリゴグリコシドおよびそれのエトキシル化類似物、および
- ひまし油および水素化ひまし油に5〜60モルのエチレンオキサイドが付加した付加生成物。
【0191】
有利な非イオン性界面活性剤は一般式R1O-(Z)xで表されるアルキルポリグリコシド類である。この化合物は以下のパラメータに特徴がある。
【0192】
アルキル基 R1 は6 〜22個の炭素原子を有しそして直鎖状でも分岐していてもよい。第一の直鎖状のおよび2-位にメチル分岐を有する脂肪族基が有利である。かゝるアルキル基は例えば1-オクチル、1-デシル、1-ラウリル、1-ミリスチル、1-セチル および1-ステアリルがある。特に1-オクチル、1-デシル、1-ラウリル、1-ミリスチルが有利である。いわゆるオキソアルコールを原料として使用する場合には、アルキル鎖中に一様でない炭素数を持つ化合物が専らである。
【0193】
本発明に従って使用されるアルキルポリグリコシド類は例えば特定のアルキル基 R1だけを有していてもよい。 しかしながら一般にこれらの化合物は天然の油脂または鉱油を原料として製造される。この場合には、存在するアルキル基 Rは出発化合物に相応するかまたはこれらの化合物を特別に加工するのに相応する混合物である。
【0194】
特に有利なのはR1 が以下のものを意味するアルキルポリグリコシドである:
- 実質的に C8- および C10-アルキル基よりなる;
- 実質的に C12- およびC14-アルキル基よりなる;
- 実質的に C8〜C16-アルキル基よりなる;または
- 実質的に C12〜C16-アルキル基よりなる。
【0195】
使用してもよい糖構造ブロック Z はあらゆる単糖類またはオリゴ糖類である。一般に5または6個の炭素原子を有する糖類および相応するオリゴ糖を使用する。かゝる糖類には例えばグルコース、フルクトース、ガラクトース、アラビノース、リボース、キシロース、リキソース、アエオース、アルトロース、マンノース、 グロース、インドース、タロースおよびスクロースがある。有利な糖構造ブロックはグルコース、フルクトース、ガラクトース、アラビノースおよびスクロースであり、グルコースが特に有利である。
【0196】
本発明に従って使用できるアルキルポリグリコシド類は平均して 1.1〜5個の糖単位を含有している。1.1〜1.6のx値を有するアルキルポリグリコシドが有利である。Xが1.1〜1.4のアルキルグリコシドが特に有利である。
【0197】
これらの界面活性効果の他に、アルキルグリコシドはヘア上に芳香成分を固定するのを改善するのにも役立つ。それ故に、ヘアトリートメントの期間にわたってヘアに香油の効果を望む場合には、当業者は本発明の調製物の別の成分としてこの種類の物質に助けを求めるのが有利である。
【0198】
上述のアルキルポリグリコーイド類のアルコキシル化類似物も本発明に従って使用することができる。これら類似物はアルキルグリコシド単位当たり平均して10までのエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド単位を有していてもよい。
【0199】
双イオン性界面活性剤も特に共界面活性剤として用いることができる。双イオン性界面活性剤は、少なくとも1つの四級化アンモニウム基および少なくとも1つの -COO(-) または-SO3(-)基を分子中に持つことに特徴がある。特に適する双イオン性界面活性剤はいわゆるベタイン類、例えば N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウム-グリシナート類、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシナート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウム-グリシナート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウム-グリシナート、およびアルキルまたはアシル基中炭素原子数8〜18の 2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン類、およびココアシルアミノエチル-ヒドロキシエチルカルボキシメチル-グリシナートである。有利な双イオン性界面活性剤は INCI 名称でココアミドプロピルベタインで知られる脂肪酸アミド誘導体である。
【0200】
特に共界面活性剤として同様に適するのは両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、 分子中にC8-C18-アルキルまたはアシル基の他に少なくとも1つの遊離のアミノ基および少なくとも1つの-COOH または-SO3H 基を有しそして分子内塩を形成することができる界面活性化合物を意味する。適する両性界面活性剤の例には、N-アルキルグリシン類、 N-アルキルプロピオン酸類、 N-アルキルアミノ酪酸、 N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピレングリシン類、 N-アルキルタウリン類、N-アルキルサルコシン類、2-アルキルアミノプロピオン酸およびアルキル基中炭素原子数8〜18のアルキルアミノ酢酸がある。特に有利な両性界面活性剤はN-ココアルキルアミノプロピオナート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオナートおよび C12-18-アシルサルコシンである。
【0201】
本発明で使用されるカチオン界面活性剤は、特に第四アンモニウム化合物タイプ、エステルクワトのタイプおよびアミドアミンのタイプのものである。
【0202】
有利な第四アンモニウム化合物はハロゲン化アンモニウム、特に塩化物および臭化物、例えばアルキルトリメチルアンモニウム-クロライド、ジアルキルジメチルアンモニウム-クロライドおよびトリアルキルメチルアンモニウム-クロライド、例えばセチルトリメチルアンモニウム-クロライド、ステアリルトリメチルアンモニウム-クロライド、ジステアリル-ジメチル-アンモニウム-クロライド、ラウリルジメチルアンモニウム-クロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム-クロライドおよびトリセチルメチル-アンモニウム-クロライド、およびINCI名称でクオターニウム-27およびクオターニウム-83として知られるイミダゾリウム化合物である。上記界面活性剤の長いアルキル鎖は好ましくは10〜18個の炭素原子を有している。
【0203】
エステルクワト類(Ester quats)は少なくとも1つのエステル基および少なくとも1つの第四アンモニウム基の両方を構造要素として含有する物質として知られている。有利なエステルクワト類は脂肪酸とトリエタノールアミンとの四級化エステル塩、脂肪酸とジエタノールアルキルアミン類との四級化エステル塩および脂肪酸と1,2-ジヒドロキシプロピルジアルキルアミン類との四級化エステル塩である。かゝる生成物は例えば Stepantex(R)、 Dehyquart(R) およびArmocare(R)の登録商標で市販されている。 Armocare(R) VGH-70, N,N-ビス(2-パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウム-クロライド、およびDehyquart(R)F-75 およびDehyquart(R)AU-35 製品はかゝるエステルクワトの例である。
【0204】
アルキルアミドアミン類は一般に天然または合成脂肪酸および脂肪酸留分をジアルキルアミノアミン類でアミド化することによって製造される。この物質群の本発明に従う他の適する化合物はTegoamid(R)S 18の名称で市販されているステアラミドプロピルジメチルアミンである。
【0205】
本発明に従って使用できる他のカチオン性界面活性剤は四級化蛋白質加水分解生成物である。
【0206】
本発明に従い同様に適するのはカチオンシリコーン油類、例えば市販品のQ2-7224 (製造元: Dow Corning; 安定化されたトリメチルシリルアモジメチコン)、Dow Corning 929 エマルジョン (アモジメチコンとも称されるヒドロキシアミノ変性シリコーンを含む)、SM-2059 (製造元: General Electric)、 SLM-55067 (製造元: Wacker)、およびAbil(R)-Quat 3270 および3272 (製造元: Th. Goldschmidt; ジ四級ポリジメチルシロキサン類、Quaternium-80)である。
【0207】
カチオン性界面活性剤として使用できる四級糖誘導体の一つの例は INCI名称で “ラウリルメチルグルセス-10 ヒドロキシプロピル-ジモニウムクロライド”という市販品 Glucquat(R)100である。
【0208】
界面活性剤として使用されるアルキル基含有化合物はいずれの場合にも均一の物質でもよい。しかしながら天然の植物または動物原料から出発してこれらの物質を製造する場合も有利である。個々の原料次第で異なるアルキル鎖長を持つ物質の混合物がもたらされるからである。
【0209】
エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドが脂肪アルコールに付加した付加生成物または該付加生成物の誘導体よりなる界面活性剤の場合には、“標準の”同属体分布を有する生成物または狭い同属分布のものも使用することができる。本発明において、“標準の”同属体分布とはアルカリ金属、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属アルコキシドを触媒として用いての脂肪アルコールとアルキレンオキサイドとの反応の間に得られる同族体混合物を意味する。反対に、狭い同属体分布は、触媒として例えばヒドロタルサイト類、エーテルカルボン酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属酸化物、水酸化物またはアルコキシドを用いた場合に得られる。狭い同属体分布を有する生成物を使用するのが有利であり得る。
【0210】
更に本発明の着色剤は他の活性成分、補助剤および添加物、例えば
- 非イオン性ポリマー、例えばビニルピロリドン/ビニルアクリレート-コポリマー、ポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン/酢酸ビニル-コポリマー およびポリシロキサン類、
- カチオン性ポリマー、例えば四級化セルロースエーテル、四級基を有するポリシロキサン類、ジメチルジアリルアンモニウム-クロライド-ポリマー、アクリルアミド-ジメチルジアリルアンモニウム-クロライド-コポリマー、ジエチルスルファートで四級化したジメチルアミノエチルメタクリレート-ビニルピロリドン-コポリマー、ビニルピロリドン-イミダゾリニウム-メソクロライド-コポリマーおよび四級化したポリビニルアルコール、
・ 双イオン性および両性ポリマー、例えば アクリルアミドプロピル-トリメチルアンモニウム-クロライド/アクリレート-コポリマーおよびオクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/第三ブチルアミノエチル-メタクリレート-コポリマー、
・ アニオン性ポリマー、例えばポリアクリル酸、架橋したポリアクリル酸、酢酸ビニル/クロトン酸-コポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアクリレート-コポリマー、酢酸ビニル/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレート-コポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸-コポリマーおよびアクリル酸/エチルアクリレート/N-第三ブチルアクリルアミド-ターポリマー、
- 増粘剤、例えば寒天、グアガム、アルギン酸塩、キサンタンガム、アラビアゴム、カラヤゴム、イナゴマメ種粉、 亜麻仁ゴム、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、澱粉フラクションおよび誘導体、例えばアミロース、アミロペクチンおよびデキストリン、クレイ、例えばベントナイトまたは完全合成ヒドロコリイド類、例えばポリビニルアルコール、
- 構造化剤、例えばマレイン酸および乳酸、
- ヘアコンデショニング化合物、例えばリン脂質、例えば大豆レシチン、卵レシチンおよびセファリン類、
- 蛋白質加水分解物、特にエラスチン、コラーゲン、ケラチン、乳蛋白質、大豆蛋白質および小麦蛋白質加水分解物、それらと脂肪酸との縮合生成物、および四級化した蛋白質加水分解物、
- 香油、ジメチルイソソルバイドおよびシクロデキストリン類、
- 溶剤および溶解促進剤、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールおよびジエチレングリコール、
・ 繊維構造改善性有効成分、特に単-、二-およびオリゴ糖類、例えばグルコース、ガラクトース、フルクトース、フルーツ糖およびラクトース、
- 四級かアミン類、例えばメチル-1-アルキルアミドエチル-2-アルキルイミダゾリニウム-メトスルファート、
- 消泡剤、例えばシリコーン類、
- 調製物を着色するための染料、
- フケ防止用有効成分、例えばピロクトンオラミン、亜鉛オマジンおよびクリムボゾール(climbazole)、
・ 対光保護剤、特に誘導ベンゾフェノン類、桂皮酸誘導対およびトリアジン類、
・ pH調整物質、例えば慣用の酸、特に食品用酸および塩基、
・ 活性成分、例えばアラントイン、ピロリドンカルボン酸およびそれの塩、およびlビスアボロル、
- ビタミン、プロビタミン類およびビタミン前駆体、特に A、 B3、B5、 B6、 C、 E、 FおよびH、
- 植物抽出物、例えばグリーンティー、オークの樹皮、イラクサ、マンサク、ホップ、カモミール、ゴボウ、土筆、サンザシ、菩提樹の花、アーモンド、アロエベラ、樅の木の針状葉、焼栗、白檀、ジュニバー、ココナッツ、マンゴ、アプリコット、レモン、小麦、キウイ、メロン、オレンジ、ぶどう、セージ、ローズマリー、樺の木、青い、レデーススモーク(lady’s smock)、イブキジャコウソウ、ノコギリソウ、ライム、メリッタ、レストハロー(restharrow)、フキタンポポ、マシュマロ、メリステム(meristem),朝鮮人参および根生姜、
- コレステロール、
- コンシステンシー調整剤、例えば糖エステル、ポリエステルおよびポリアルキルエーテル、
- 脂肪およびワックス、例えば 鯨蝋、蜜蝋、モンタンワックスおよびパラフィン、
- 脂肪酸アルカノールアミド類、
- 錯化剤、例えばEDTA、NTA、β-アラニン-ジ酢酸およびホスホン酸、
- 膨張性および浸透物質、例えばグリセロール、プロピレングリコール、モノエチルエーテル、炭酸塩、炭酸水素塩、グアニジン類、尿素、および第一、第二および第三リン酸塩、
- 乳濁剤、例えばラテックス、スチレン/PVP -コポリマーおよびスチレン/アクリルアミド-コポリマー、
- 真珠光沢剤、例えばエチレグリコールモノ-および-ジステアレート、および PEG-3 ジステアレート、
- 顔料、
・ 過酸化水素用安定化剤および他の酸化剤、
・ 発泡剤、例えばプロパン-ブタン混合物、 N2O、ジメチルエーテル、 CO2 および空気、
- 酸化防止剤。
【0211】
他の適当な成分および使用されるこれら成分の量に関して、当業者に知られる関連のハンドブック、例えば Kh. Schrader, “Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [化粧料の基礎および処方]“、第2版、Huthig Buch 出版社、ハイデンベルグ、 1989で明らかにされている。
【0212】
繊維の実際の酸化着色は原則として大気中酸素で行うことができる。しかしながら化学酸化剤を用いるのが有利であり、人間の髪に着色以外に輝き効果を望む場合には特にそうである。適する酸化剤は過硫酸塩、亜塩素酸塩、特に過酸化水素、またはそれが尿素、メラミンおよび硼酸ナトリウムに付加した付加生成物である。しかしながら本発明によれば酸化着色剤は染料前駆体の例えば大気中酸素での酸化を活性化する触媒と一緒にヘアに適用してもよい。かゝる触媒は例えば金属イオン、沃化物、キノン類またはある種の酵素がある。
【0213】
適する金属イオンは例えば Zn2+、 Cu2+、 Fe2+、 Fe3+、 Mn2+、 Mn4+、 Li+、 Mg2+、 Ca2+およびAl3+である。本発明において特に適するのはZn2+、 Cu2+ およびMn2+である。これら金属イオンは原則として生理学的に許容し得る塩の状態でまたは錯塩化合物の状態で使用できる。有利な塩は酢酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、乳酸塩および酒石酸塩である。これらの金属塩を用いると、着色の発現を促進しそして目標の通りのカラーニュアンスに良好な影響を及ぼす。
【0214】
適する酵素は例えば少量の過酸化水素の作用効果を著しく向上させることのできるペルオキシダーゼである。酸化染色前駆体を大気中空気で直接酸化する酵素、例えばラッカゼス(laccases)またはその場で少量の過酸化水素を生じそして染料前駆体の酸化に生物触媒的に活性化する酵素が本発明に最適でもある。染料前駆体の酸化用の特に適する触媒はいわゆる2エレクトロン−オキシドレダクターゼをそれのための特異性基質との組合せである。例えば
- ピラノゼオキシダーゼ(pyranose oxidase)と例えばD-グルコースまたはガラクトース、
- グルコーゼオキシダーゼ(glucose oxidase)と D-グルコース、
- グリセロールオキシダーゼ(glycerol oxidase)とグリセロール、
- ピリバートオキシダーゼ(pyruvate oxidase)とピリビン酸またはそれの塩、
・ アルコールオキシダーゼ(alcohol oxidase)とアルコール (MeOH, EtOH)、
・ ラクトオキシダーゼと酸およびその塩、
- チロシナーゼオキシダーゼ(tyrosinase oxidase)とチロシン、
- ウリカーゼ(uricase)と 尿酸またはその塩、
- コリンオキシダーゼ(choline oxidase)とコリン、
- アミノ酸オキシダーゼ(amino acid oxidase)とアミノ酸。
【0215】
フィルム製小袋の表面には、好ましくは化粧料調製物を該フィルム製小袋に充填する前に、加熱およびプレス加工によってエンボス構造を与える。
【0216】
被覆材料は特に、有利な表面特性を与えるためにダイスを用いて加熱状態でエンボス加工されたブロー成形−または注型ポリマーフィルムであるのが好ましい。 エンボス加工操作は、フィルムがダイスで片側を押され、その結果三次元構造をその片側にエンボスで付されそして“ネガ”として反対側にそれが現れる様に実施するのが好ましい。
【0217】
本発明の小分け物は一般に混合用セットおよび場合によっては1種類以上の調整物および/または化粧料適用装置を含む販売セット(キット)の形で通常販売される。それ故に本発明のこの実施態様は混合用セットと1つ以上の本発明の小分け物とよりなるキットに関する。
【0218】
別の有利な実施態様においては、本発明のキットは追加的に1種類以上の下記群から選択される構成要素を含有している:
a) 少なくとも1種類の他の化粧料調製物、好ましくは過酸化水素溶液または過酸化水素エマルジョンまたはケアローションを入れた1つ以上の他の収容用容器を;および/または
b) 化粧料調製物と人体との不所望の接触を避けるための1つ以上の安全物質、好ましくは手袋。
【0219】
特に有利な一つの実施態様においては、本発明の混合用セットは漂白粉末の入った本発明の少なくとも1つの小分け物、混合装置および好ましくは過酸化水素水溶液または過酸化水素エマルジョンまたは過酸化水素分散物の入ったプラスチック製ビンおよび追加的にケアローションよりなる。
【0220】
別の有利な一つの実施態様においては、本発明のキットは化粧料調製物としての漂白用粉の入った少なくとも1つの本発明の小分け物、過酸化水素エマルジョンまたは過酸化水素分散物の入った1つ以上の容器、各成分を混合するための混合装置および安全用手袋および場合によっては1つ以上のハイライトキャップまたはハイライトニードルズ(highlighting needles)で構成されている。
【0221】
本発明の別の一つの実施態様においては、本発明のキットはヘア着色剤、好ましくはヘア着色剤前駆体、特に有利にはオキソ着色剤のA成分を含む本発明の少なくとも1つの小分け物よりなる。更に、このキットは各成分を混合するための混合相違および好ましくは追加的に他のヘア着色用成分、好ましくはオキソ着色剤の成分Bおよび追加的に酸化剤調製物(C)より構成されている。該酸化剤調製物は水性(例えば過酸化水素の場合)でもまたは無水粉末の状態(例えば過酸化水素が付加した尿素(ペルカルバミド)またはメラミン(メラミンペルヒドラート)または他の過酸化合物、例えば過酸化マグネシウムまたは過硫酸カリウム)でもよい。
【0222】
別の本発明の対象は、化粧料調製物を小分けするために上述の水溶性および/または水分散性フィルム製小袋を用いることである。フィルム製小袋の表面は、既に説明した通り、少なくとも10μmの凹凸の平方平均値を有している。本発明の範囲において、小分けするとは適する処理可能サイズに物質量を例えば一回のヘア着色またはヘア漂白処理に必要とされる量に分けることを意味する。これらの量単位は被覆材料によって包装して小分け物とし、例えば水溶性の一回使用量またはカプセルとする。
【0223】
他の本発明の対象は、好ましくは上記の粗面度を有する水溶性および/または水分散性フィルム製小袋を化粧料調製物の小分けのために用いることに関する。この使用は、二次元幾何学的表面よりも少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、更に好ましくは少なくとも30%および50%大きい肉眼で見える三次元の表面を有する被覆物を有する対象物の範囲で行う。
【0224】
本発明を以下に図面および実施例によって更に詳細に説明する。図面はいずれの場合にも縦方向断面で示している:
図1 第一の形状に従う混合装置である。
図2 第二の形状に従う混合装置である。
【0225】
本発明の混合装置は図面において一般に1で示される。この混合装置(1)は容器の開口(3)を上側に備えた混合容器(2)を有しており、該容器の開口は容器の蓋(4)で密封できる。実施例の場合には容器の蓋(4)はねじ込み可能であり、スクリュー式ネジは(5)で示される。
【0226】
スクリュー連結の代わりに、プラグ連結またはスナップ作用ラッチも設けることができる。
【0227】
容器開口(3)の領域には、挿入部(3)が容器(2)の上に据えられており、これは容器の収容用室(7)に柑橘類圧搾器の様に湾曲している。この挿入部(6)は容器(7)の収容室に充填するために容器開口からはずることができる。該挿入部(6)を再び戻しそして次に容器蓋(4)をねじ込んだ後に確りとした固定状態になる。
【0228】
この様に図示そた混合装置(1)は、液体中に溶解するフィルム製小袋(8)を入れるのに役立つ。上記生成物は好ましくは漂白粉末である。
【0229】
生成物(9)を充填したフィルム製小袋(8)の他に、該フィルム製小袋を溶解することのできる液体を開放した混合容器(2)の収容室(7)に導入する。この液体は例えば過酸化水素溶液である。これは混合容器(2) の収容室(7)中に、示していない収容用容器から導入する。更に、他の成分、例えば漂白クリームは追加的に同様に収容室(7)中に別の収容用容器から導入する。
【0230】
次いで柑橘類圧搾器の様な挿入物(6)を容器開口(3)の上に置きそして該容器開口(3)を蓋(4)で閉じる。混合装置(1)が使用者によって震盪する場合には、フィルム製小袋(8)は自動的に柑橘類圧搾器の様な挿入物(6)に接触しそして内容物が機械的に引っ張られ、少なくとも所々が引き裂かれる。粉末生成物(9)は次いでフィルム製小袋から漏れ出しそして液体と混合される。静止状態での充填水準は(10)で示してある。結果として、混合操作の速度が著しく早められ、そして更にフィルム製小袋(8)の粉砕の結果として、該小袋は液体によって更に早く溶解され得る。混合すべき生成物に左右される適当な混合時間の後に、混合容器(2)を蓋(4)を除くことによって開ける。次いで挿入物(6)を除きそして完成製品を取り出すことができる。
【0231】
図2に従う実施態様は、図1のものと異なるデザインの挿入物(6’)だけが相違している。この挿入物(6’)は篩プレート状物の様な構造であり、収容室(7)中に先細りピン(11)が向けられている。
【0232】
混合装置を震盪した時、ピン(11)はフィルム製小袋(8)の少なくともいくつかの場所に侵入し、部分的に破壊する。このことは粉末生成物(9)が容易に漏れ出しそして液体と混ざることができる。
【0233】
本発明は勿論、記載した実施例に限定されるものではない。基本的コンセプトから外れない限り、別の構造も可能である。 例えば、示した挿入物の代わりに、収容室中のフィルム製小袋に機械的作用を及ぼす他の内部手段も可能である。即ちこれらも収容室内に固体された状態で配置されていてもよい。
【0234】
更に、混合操作の間に挿入部の上の空間に入り込む液体を避けるための追加的な液密カバーを挿入物上に取り付けてもよい。このカバーは混合操作が完了した時に挿入物と一緒に取り除く。
【0235】
場合によっては、挿入物と蓋が、例えば射出成形法で製造できる単一の要素で構成されていてもよい。
【0236】
ユーザーのための最も簡単なデザインとして、かゝる単一の部材設計物は密封リングとして設計されたシール手段に固定されてもよい。最も簡単な場合には、混合容器を使用するために必要な閉鎖手段が単一のハンドグリップしか必要としない。
【0237】
更に、フィルム製小袋は過剰圧のもとに置いてもよく、このことは破壊を内部からの機械的破壊の結果として音響的にユーザーに知らせる。予想されたポンという破裂の後で、小袋が少なくともいくらかの領域で裂けていることが確認でき、そして含まれている生成物が混合作業のために用意ができていることが判る。
【0238】
他の有利な場合には、 フィルム製小袋中に含まれる生成物が化粧料調製物であるそして2つが一緒に化粧料小分け物を形成する場合である。
【0239】
化粧料小分け物の実施例:
【実施例1】
【0240】
表1に記載の組成を有する漂白剤粉末を含む本発明の小分け物は製造する。
【0241】
【表1】

以下の原料を使用した:
Aerosil(R)200: ヒュームドシリカ (INCI 名称: シリカ) (Degussa)
Britesil(R)C20: 珪酸ナトリウム; モル比 SiO2:Na2O = 2.0
Ceasit(R)I: ステアリン酸カルシウム
Lanette(R)E: セチルステアリル硫酸ナトリム(Cognis)
Idranal(R)III: エチレンジアミン-N,N,N’,N’-四酢酸二ナトリウム塩
・ 漂白粉末の原料成分を混合しそして100 μmの平均粒度まで粉砕する。次いで漂白剤粉末を水溶性のPVA ポリマーフィルム(Solublon, type SA 20 (Syntana))をチューブ状小袋シーリング法を用いて包装する。
【0242】
フィルム製小袋は次の性質を有している:
凹凸の平方平均値: 30 μm
フィルムの平均厚さ: 20 μm
フィルムの材料: 96%の加水分解度の部分加水分解ポリ酢酸ビニル;注型フィルム;平均分子量: 36 000 g/モル
ポリマーフィルムの外側面および内側面は正方形形状のパターンの三次元構造を有している。このパターンは正方形の刻み目を有する格子によて形成する。該格子の線は刻み目のエッジで形成されている。刻み目の深さは 0.12 mmである。エンボス加工正方形は0.6mmの直径を有している。
【0243】
本発明の小分け物は25gの上記の漂白剤粉末を含有している。小分け物を次いで、表2に従う組成の過酸化水素分散物に20℃で溶解する。
【0244】
【表2】

以下の原料成分を使用した:
Lorol(R)C16: C16-脂肪アルコール
Eumulgin(R): セテアレス-20
Texapon(R)NSO: 2 EOを有するラウリルエーテリ硫酸ナトリウム
Turpinal(R)SL:ヒドロキシエチルジホスホン酸
本発明の小分け物が、匹敵する厚さの滑らかな水溶性フィルムよりなる従来技術から公知の小分け物の約5倍早く溶解することが判った。
【0245】
本発明の小分け物は以下の構成部材と一緒にキット中に入れられている:
a) 混合装置
c) 表2に従う過酸化水素分散物を含有するプラスチック製ボトル
d) コンデショナー
【実施例2】
【0246】
オキソ着色用調製物
CH-酸性成分と芳香族アルデヒドを含む着色剤
【0247】
【表3】

両方の成分(1および2)を攪拌下に80℃に加熱する。この温度で両方の場合に透明で低い粘度の液体が生じる。この液体は室温に冷却すると、透明で中くらいの粘度のジェルに濃厚化する。
成分1中に、冷却後に0.75 g のジメチルアミノベンズアルデヒド、1.2 gの Methocel(R)E4M および0.5 g のアルギニンを均一に分散させそして0.85 g の1,2-ジヒドロ-1,3,4,6-テトラメチル-2-オキソピリジニウム-クロライドおよび室温で液体の3.6 g のC8-C10-脂肪アルコール混合物を成分2中に均一に分散させる。
【0248】
以下の原料を使用した:
Cremophor RH 40: 40〜45のエチレンオキサイド単位で水素化したひまし油 (INCI 名称: PEG-40 水素化ひまし油) (BASF)
Rheopearl(R)KL: パルミチン酸デキストリン( Miyoshi Kasei)
Cetiol(R)B: アジピン酸ジ-n-ブチル
Dehydol(R) LS 3: ラウリルアルコール-3 EO (Cognis)
Methocel(R)E 4 M: ヒドロキシプロピルメチルセルロース
本発明の小分け物を製造するために、成分1および成分2をいずれの場合にも、実施例1に説明した水溶性フィルム製小袋にそれぞれ導入し、次いで液密となる様に熱で密封する。成分1の入った小分け物1 および成分2の入った小分け物 2 を80 mlの水中で 40°Cで攪拌する。良好な流動性のエマルジョンが生じた。この調製物で4:1の重量比で32℃で 30分着色した一房の髪(カーリングの自然な白) を強いマゼンダ色 にニュアンスを付けた。
【実施例3】
【0249】
酸化染料で着色
【0250】
【表4】

以下の原料を使用した:
ゼラチン化剤 GP-1: N-ラウロイル-1-グルタミン酸-a,g-ジ-n-ブチルアミド(製造元:味の素)
Dehydol(R) LS4: ラウリルアルコール -4 EO
ゲルを実施例2に記載した様に80℃で製造しそして室温に冷却する。1.2 g のテトラアミノピリミジン硫酸塩および 0.6 g のメチルレゾルシノールおよび 2 g の炭酸ナトリウムおよび 3 g のリン酸三ナトリウムを、表4に記載の組成を有するゲルに均一に分散させる。
【0251】
このゲルを実施例1に記載した被覆材料でフィルム製小袋に入れそして実施例2と同様に液密に密封する。
【0252】
20 g の市販の6% 濃度顕色剤エマルジョン(ポリカラーのクリーム状ヘア着色剤) 、および0.5gの硫酸アンモニウムが溶解された20 g の 2% 濃度 Natrosol 250 HR 膨潤物と室温 (20°C)で混合して5 g の小分け物を製造する。
【0253】
このエマルジョンでブロンドのヘア房(カーリングの自然な白)に着色する(32℃で30分)。この房のニュアンスは明るい赤色である。
【0254】
以下の原料を使用した:
Natrosol 250 HR: ヒドロキシエチルセルロース(製造元:Aqualon)
粘度 ( H2O中1%): 1.5-2.5 Pas (20°C)
粘度( H2O中2%): 30 Pas (20°C)
【実施例4】
【0255】
オキソ着色:
酸性カルボニル化合物および芳香族アミン類での着色
【0256】
【表5】

以下の原料を使用した:
Dehydol(R) LS 2: ラウリルアルコール-2 EO
Eumulgin(R)B2:20モルのエチレンオキサイドを有するセチルステアリル アルコール
Stenol(R)1618:C16/C18-脂肪アルコール混合物
Cutina(R)GMS: グリセロールモノステアレート(製造元:Cognis)
Eumulgin(R)B1:12モルのエチレンオキサイドを有するセチルステアリルアルコール
成分1の構成成分を80℃に加熱する。 0.6 gのN-アリルイサチンを熱い混合物中に溶解する。次いで混合下にこの混合物を室温に冷却する。この調製物を実施例2におけるのと同様にチューブ状小袋中に包装する。この小袋を成分2中に溶解した後に、ブロンドの髪の房 (カーリングの自然な白)の着色を実施する(30分、 32°C)。この房の色は赤褐色であった。
【図面の簡単な説明】
【0257】
【図1】は本発明の第一の実施態様の混合装置を図示している。
【図2】は本発明の第二の実施態様の混合装置を図示している。
【符号の説明】
【0258】
1・・・混合装置
2・・・混合容器
3・・・容器開口
4・・・蓋
5・・・スクリュー式ネジ
6・・・内部取り付け要素
7・・・収容空間
8・・・フィルム製小袋
9・・・生成物
10・・・充填水準
11・・・先細りピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に溶解するフィルム製小袋に含まれる塊状、ゲル状、ペースト状、粉末状、液状生成物またはその類似物を液体および場合によっては少なくとも1種類の別の成分と混合する混合装置において、フィルム製小袋(8)に入れられている生成物(9)および液体および場合によっては別の成分のための収容空間(7)を備えた密封可能な混合用容器(2)であり、収容空間(7)の領域にフィルム製小袋(8)に機械的に粉砕するための内部取り付け要素(6,6’)を装備していることを特徴とする、上記混合装置。
【請求項2】
混合容器(2)が取り外し可能な蓋(4)によって密封できる容器開口(3)を有している、請求項1に記載の混合装置。
【請求項3】
蓋(4)と混合溶液(2)との間の分離可能な連結がねじ込み連結として形成されている、請求項2に記載の混合装置。
【請求項4】
蓋(4)と混合溶液(2)との間の分離可能な連結が差し込み連結として形成されている、請求項2に記載の混合装置。
【請求項5】
蓋(4)と混合溶液(2)との間の分離可能な連結がスナップ作用ラッチとして形成されている、請求項2に記載の混合装置。
【請求項6】
内部取り付け要素が容器開口(3)の領域に配置された差し込み物(6,6’)として形成されている、請求項2〜5のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項7】
差し込み物(6,6’)と蓋(4)とが互いに堅く結合されている、請求項6に記載の混合装置。
【請求項8】
差し込み物(6,6‘)と蓋(4)とが一つの物から作り上げられている、請求項6に記載の混合装置。
【請求項9】
差し込み物(6,6‘)と混合容器(2)との間に漏れ止め装置を配備している、請求項1〜9のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項10】
漏れ止め装置が密封リングの形で形成されている、請求項9に記載の混合装置。
【請求項11】
収容空間(7)への差し込み物(6)が柑橘類圧搾器の様に湾曲している、請求項6〜8のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項12】
差し込み物(6’)が収容空間(7)を向いた少なくとも一本以上の先のとがったピン状物(11)または刺状物を有する篩プレート状物として形成されている、請求項6〜10のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項13】
差し込み物(6’)が収容空間(7)に向けられたナイフ様要素を有している、請求項6〜10のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項14】
フィルム製小袋(8)の内圧が雰囲気圧よりも大きい、請求項1〜13のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項15】
生成物(9)が漂白剤(ブロンド化剤)粉である、請求項1〜14のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項16】
液体が過酸化水素溶液である、請求項1〜15のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項17】
他の成分がブロンド化用クリームである、請求項1〜16のいずれか一つに記載の混合装置。
【請求項18】
a)請求項1〜17のいずれか一つに記載の混合装置(1)並びに
b)液体に溶解するフィルム製小袋(8)に含まれる生成物(9)、例えば粉末、顆粒、ペースト状物、ゲル状物、液体、タブレット状物またはそれらの類似物よりなる小分け物
c)場合によっては、上記液体が充填された収容容器並びに
d)場合によっては、他の成分が充填された収容容器
を有する混合セット。
【請求項19】
生成物(9)が化粧料調製物である、請求項18に記載の混合セット。
【請求項20】
フィルム製小袋(8)の表面に少なくとも10μmの平方平均値の凹凸を有する請求項18または19に記載の混合セット。
【請求項21】
フィルム製小袋(8)の三次元巨視的表面が二次元的幾何学的表面よりも少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、更に好ましくは20%〜100%、中でも30%〜50%大きい、請求項18〜20のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項22】
被覆(8)の少なくとも一つの表面が三次元的構造、好ましくはエンボス加工した三次元構造を有する、請求項18〜21のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項23】
被覆(8)の外側面および/または内側面が少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、更に好ましくは少なくとも90%、中でも実質的に完全に三次元的な、好ましくはエンボス加工した構造を有する、請求項18〜22のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項24】
被覆(8)が規則的模様の、エンボス加工した三次元構造を有する請求項18〜23のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項25】
規則的模様が被覆表面の凹凸の周期的繰返配置にある、請求項24に記載の混合セット。
【請求項26】
エンボス加工された模様が1cmの二次元表面当たりに少なくとも4個、好ましくは少なくとも6個、更に好ましくは8〜50個、特に好ましくは10〜25個の凹凸を有している、請求項24または25に記載の混合セット。
【請求項27】
フィルム製小袋(8)の表面が環状および/または三角形および/または四角形および/または多角形の凹みを有する、請求項18〜26のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項28】
フィルム製小袋(8)の表面が表面に対して四角形に、丸く、角張って、楕円形に、鋸歯状にまたは三角形に尖って脹らんだ領域を有する、請求項18〜27のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項29】
フィルム製小袋(8)の表面が格子状のまたはハニカム構造状の三次元構造模様を有する、請求項18〜27のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項30】
三次元構造模様の格子線が凹みの境界をなすエッジの繋がりによって形成されている、請求項29に記載の混合セット。
【請求項31】
凹み面における格子線の平均幅と最大延びとの比が20:1より小さく、好ましくは10:1より小さく、特に好ましくは1:1より小さく、更に特に好ましくは0.5:1より小さく、中でも0.25:1より小さい、請求項29または30に記載の混合セット。
【請求項32】
凹みの平均径と凹みの深さとの比が20:1より小さく、好ましくは10:1〜1:10、特に好ましくは8:1〜1:1、中でも6:1〜4:1である、請求項31に記載の混合セット。
【請求項33】
フィルム製小袋の表面が10〜100μm、好ましくは10〜50μm,特に好ましくは30〜35μmの平方平均値の凹凸を有する、請求項18〜32のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項34】
フィルム製小袋(8)の外側だけが化粧料調製物と接触しないが、好ましくはフィルム製小袋の好ましくは内側と外側の両方がエンボス加工された三次元構造模様を有する、請求項18〜32のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項35】
フィルム製小袋(8)の平均厚さが10〜100μm、好ましくは15〜50μm、特に20〜40μmである、請求項18〜32のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項36】
フィルム製小袋(8)の全部または一部がポリビニルアルコール(PVA)、アセタール化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、セルロース、澱粉および上記の各物質の誘導体および/または上記のポリマーの混合物よりなる群から選択される熱可塑性樹脂よりなり、その際にポリビニルアルコールが特に有利である、請求項18〜35のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項37】
フィルム製小袋(8)が、アクリル酸含有ポリマー、ポリアクリルアミド、オキサゾリンポリマー、ポリスチレンスルホナート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルおよび/または上記ポリマーの混合物よりなる群から選択される追加ポリマーを含有する、請求項18〜36のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項38】
フィルム製小袋(8)が70〜100モル%、好ましくは80〜96モル%、特に好ましくは82〜94モル%、中でも85〜89モル%の鹸化度を有するアセタール化ポリビニルアルコールを含む、請求項18〜37のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項39】
フィルム製小袋(8)が10,000〜100,000gmol−1、好ましくは11,000〜90,000gmol−1、更に好ましくは12,000〜80,000gmol−1、特に好ましくは13,000〜70,000gmol−1、中でも20,000〜40,000gmol−1の範囲内の平均分子量を有する部分鹸化したアセタール化ポリビニルアルコールを含む、請求項18〜38のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項40】
フィルム製小袋(8)がバッグ、カプセル、射出成形体または深しぼり成形体またはブロー成形体の袋の形状を有する、請求項18〜39のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項41】
フィルム製小袋(8)が5〜500cm、好ましくは10〜200cm、特に好ましくは20〜100cm、中でも30〜70cmの内部容積を持つ、請求項18〜40のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項42】
フィルム製小袋(8)が水に20℃で5分より短い間に、好ましくは4分より短い間に、特に好ましくは3分より短い間に、中でも2〜0.5分の間に完全に溶解する、請求項18〜41のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項43】
生成物が粉末またはペースト状物またはエマルジョンまたはゲルである、請求項18〜42のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項44】
化粧品調製物がヘアトリートメントである、請求項19〜43のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項45】
化粧品調製物がブロンド化剤またはヘア着色剤である、請求項19〜44のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項46】
化粧品調製物が、該化粧品調製物全量を基準として20重量%より少ない、好ましくは12重量%より少ない、更に好ましくは8重量%より少ない、特に好ましくは4重量%より少ない、なかでも2重量%より少ない水総含有量を有している、請求項18〜45のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項47】
化粧料調製物が以下の群から選択される1種類以上の粘度調整用添加物を含有する、請求項19〜46のいずれか一つに記載の混合セット。
a) ジ−、トリ−、テトラ−またはポリオール、特にデキストリン、をパルミチン酸またはN−ラウロイル−1−グルタミン酸、α、γ−ジ−n−ブチルアミドでモノ−またはポリエステル化されたエステルまたはアミド
b) ジ−またはオリゴカルボン酸のエステル、特にジベヘニルフマル酸エステル、
c) 層状珪酸塩、好ましくは有機変性された、特に疎水性変性された層状珪酸、
d) C12〜C22−脂肪酸のモノ−またはジグリセリド類、
e) 脂肪酸および/またはヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアルミニウム塩、特にC〜C14−ヒドロキシカルボン酸のリチウム塩、
f) アエロシル類、好ましくはSiO2および/またはTiO2、好ましくは100μm以下の、特に好ましくは100μm以下の平均粒度を有するもの、
g) ポリオール類、好ましくはポリエチレングリコール類および/またはポリプロピレングリコール類、好ましくは20000以下の平均分子量を有するポリオール、
h) ジベンジリデンソルビトール類およびそれの誘導体、
i) アミノジチアゾール類とのコポリマー、
j) ポリビニルピリジンとスルホン化されたポリイソブチレンとのグラフトコポリマー、k) 架橋したポリアミン類および/またはポリイミン類、
l) i)ゴムをベースとするブロックコポリマー、ii) 2000mPas以上の粘度を有するシリコーン油、iii) 微小結晶ワックスよりなる群から選択されるポリマー、および
m) エチレン−酢酸ビニル−コポリマー。
【請求項48】
化粧料調製物が、水に溶解発熱挙動を示す1種類以上の成分、好ましくは以下の群から選択される1種類以上の成分を含有する、請求項19〜47のいずれか一つに記載の混合セット:
a)アルカリ金属−またはアルカリ土類金属塩、好ましくはアルカリ金属−またはアルカリ土類金属ハロゲン化物および/または−硫酸塩、特に塩化カルシウムおよび/または硫酸マグネシウムおよび/または脱水ゼオライト類および
b)低分子量ポリオール類、好ましくはグリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール。
【請求項49】
化粧料調製物が液体、好ましくは分散物、エマルジョン、溶液またはゲルであり、好ましくは500〜40,000mPa.s、更に好ましくは5000〜35,000mPa.s、特に好ましくは10,000〜35,000mPa.s、なかでも20,000〜32,000mPa.sの粘度(ブルックフィールド粘度計LVTにより4回転/分で20℃で、スピンドル5を用いて測定)を有するものである、請求項19〜48のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項50】
化粧料調製物が追加的に以下の群から選択される少なくとも1種類の油を含有する、請求項19〜49のいずれか一つに記載の混合セット:
a)鉱油、好ましくはパラフィン油、
b)植物油、好ましくはひまわり油、菜種油、大豆油、ひまし油、
c)シリコーン油、好ましくは四級化シリコーン類、
d)C10〜C36−脂肪酸のエステル、好ましくはC14〜C28−脂肪酸のエステルおよび
e)6個以上の炭素原子を持つ少なくとも1種類の炭素残基を有するジアルキルエーテル類。
【請求項51】
化粧料調製物が暫定着色剤、セミパーマネント着色剤およびパーマネントヘア着色剤
の群よりなるヘア着色剤、特にオキソ着色剤、酸化染料、なかでも顕色剤成分または発発色剤成分、またはオキソ着色剤の成分Aまたは成分Bよりなるヘア着色剤からよりなる、請求項18〜49のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項52】
ヘア着色剤、特にオキソ着色剤の成分Aが5重量%以下、好ましくは2重量%以下、特
に1重量%以下の水溶解性を有する、請求項51に記載の混合セット。
【請求項53】
化粧料調製物が粉末の状態のブロンド化剤でありそして該粉末が250μmより小さい、好ましくは50〜150μmの平均粒度を有する、請求項19〜50のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項54】
フィルム製小袋(8)が複数の室(へや)を有する、請求項19〜53のいずれか一つに記載の混合セット。
【請求項55】
請求項18〜54のいずれか一つに記載の混合セットを有するキットにおいて、収容した生成物を有する少なくとも1つの追加的フィルム製小袋を有することを特徴とする、上記キット。
【請求項56】
以下の群から選択される1つ以上の構成成分を追加的に有する請求項55に記載のキッ
ト:
a)少なくとも1種類の別の化粧料調製物、好ましくは過酸化水素溶液または過酸化水素エマルジョンまたは過酸化水素分散物またはケアローションを含有する1つ以上の容器;および/または
b)化粧料調製物と人体との間の不所望の接触を避けるための1種類以上の安全材料、好ましくは手袋および/または
c)1つ以上のハイライトキャップまたはハイライトニードルおよび/または
d)1つ以上のマスカラブラシおよび/または
e)1種類以上のコンデショナー。
【請求項57】
請求項1〜56のいずれか一つに記載の混合用セットによって2種類以上の成分、混合物を製造する方法において、各成分が破片、ゲル様、ペースト状、粉末状、液状、固体等の状態で形成されていたもよいことを特徴とする、上記方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−523579(P2006−523579A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504697(P2006−504697)
【出願日】平成16年3月16日(2004.3.16)
【国際出願番号】PCT/EP2004/002694
【国際公開番号】WO2004/082818
【国際公開日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(397040937)ヘンケル・コマンデイトゲゼルシャフト・アウフ・アクティーン (9)
【Fターム(参考)】