説明

湯水混合水栓用の温度調節弁装置及び湯水混合水栓

【課題】
給湯のオーバーシュート時に温度調節弁装置下流側への一時的な高温水の流出を防止することのできる湯水混合水栓用の温度調節弁装置及び湯水混合水栓を提供すること。
【解決手段】
水側弁口64よりも流路下流側に設けられた第二の水側弁口65と、湯水混合室60内に配設され弁体56に端部が取り付けられるとともに所定温度以上で伸張する感温ばね66と、感温ばね66の端部に連結して取り付けられて感温ばね66とつりあって伸縮するバイアスばね70と、バイアスばね70に取り付けられるとともに感温ばね66の伸張時には第二の水側弁口65を開口させる第二弁体68とを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湯水混合水栓用の温度調節弁装置及び湯水混合水栓に関し、特に、高温水を吐出するおそれを減少させることのできる湯水混合水栓用の温度調節弁装置及び湯水混合水栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯器等で予め温度調節された湯と給水管から供給される水を適宜量混合して、所望の温度の湯水を吐出させる湯水混合水栓用の温度調節弁が知られている。このような温度調節弁を備えた湯水混合水栓では、湯側及び水側のそれぞれの供給量を調節するハンドルをそれぞれ備え、使用者がそれぞれのハンドルを操作することにより適量の湯及び水を混合して所望の温度に湯水を調節するいわゆる「2ハンドル」湯水混合水栓の他に、単一の温度調節ハンドルの操作によって設定された温度となるように、弁体を自動的に動かして湯と水の混合量を調節するサーモスタット式温度調節弁装置を用いた湯水混合水栓が知られている。
【0003】
ところが2ハンドル湯水混合水栓の場合、混合水の吐出時に吐出水に手で触れて温度を感じながら2個のハンドルを別々に操作する必要があり、吐出水の流量調節及び温度調節が面倒である。また、サーモスタット式温度調節弁装置を用いた湯水混合水栓、給湯器の温調機能と湯水混合水栓の温調機能が重複するためコスト高であるうえ、給湯器の設定温度と温度調節ハンドルの設定温度と吐出水の実際の温度とにズレが生ずる。
【0004】
このような課題を解決した温度調節弁装置として例えば特許文献1に記載のものがある。図7を参照して説明すると、この温度調節弁装置には、給湯器に連通する湯室100と水道管に連通する水室101とが備えられているとともに、これらの室100,101の開閉量のバランスをとるように進退可能な弁体102がケーシング104の内部に組み付けられるとともに、温度調節ハンドル106の回動操作によって弁体102内が進退可能な回転軸107を軸心方向に沿って進退自在に設けられる。そして温度調節は温度調節ハンドル106を回転することによって行われ、弁体102の段部103がケーシング104の水シート部105に着座した状態では、水室101からは水が流れず湯室100の湯のみが混合水室108に流入しており、給湯器からの湯がそのままカラン側に流れる。次に温度調節ハンドル106を回転して弁体102を左方に前進させると、弁体102内に開口109を介して水が流入するようになり、混合水室108に湯と水との混合水が流入する。温度調節ハンドル106を回転するほど混合水の水温が低くなり、弁体102の先端側の段部103aが湯シート部110に着座すると、水のみが流れるようになる。
【0005】
【特許文献1】特開2000−64377号公報(図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記湯水混合水栓においては、例えば、同じ建物内で同一の配管にそれぞれ接続されて使用されていた別の湯水混合水栓の吐水を停止したような場合に、同時に吐水を行っていた湯水混合水栓への給水圧が一時的に急激に高まること(オーバーシュート)がある。より具体的には、キッチン及び浴室においてそれぞれ湯水混合水栓を同時に使用していて、キッチンの湯水混合水栓の吐水を停止したり、キッチンの湯水混合水栓の吐水温度を急激に下げる(すなわちキッチンの湯水混合水栓への給湯管からの供給量を急激に下げる)ハンドル操作をした場合などに、同時に使用していた浴室の湯水混合水栓へ接続された給湯管内の給水圧が急激に高まる。逆に、浴室の湯水混合水栓を使用していて、洗濯機の単水栓(水)から急激に水の吐水が開始された場合などにも、同時に使用していた浴室の湯水混合水栓へ接続された給水管内の給水圧が低まることにより給湯管内の給水圧が相対的に急激に高まる。
【0007】
このようなオーバーシュートが生じると、給湯管内を流れる高温水が一時的に湯室100から混合水室108内に急激に流入することになる。特許文献1の湯水混合水栓の場合、温度調節ハンドル106を操作しないと弁体102は移動しないため、高温水は混合水室108からそのままカラン側から吐出されてしまうおそれがあった。このように、従来の湯水混合水栓では、特にオーバーシュート時に高温水が一時的に吐出されてしまうことが問題となっていた。
【0008】
本発明は上記した従来の湯水混合水栓の問題点を解消するものであり、特に給湯のオーバーシュート時に温度調節弁装置下流側への一時的な高温水の流出を防止することのできる湯水混合水栓用の温度調節弁装置及び湯水混合水栓を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するために、本発明の採った手段を以下に説明する。本発明の湯水混合水栓用の温度調節弁装置は、湯室に連通する湯側弁口及び水室に連通する水側弁口と、該湯側弁口から流入する湯及び該水側弁口から流入する水を混合可能な湯水混合室と、前記湯側弁口と前記水側弁口との間に配設されるとともに温度調節ハンドルの回動操作により湯側弁口の開閉及び水側弁口の閉開を同時に行うように進退する弁体とが備えられた湯水混合水栓用の温度調節弁装置であって、前記水側弁口よりも流路下流側に設けられた第二の水側弁口と、前記湯水混合室内に配設され該弁体に端部が取り付けられるとともに所定温度以上で伸張する感温変形部材と、該感温変形部材の端部に連結して取り付けられて該感温変形部材とつりあって伸縮する弾性部材と、該弾性部材に取り付けられるとともに前記感温変形部材の伸張時には前記第二の水側弁口を開口させる第二弁体とが備えられたことを特徴とする湯水混合水栓用の温度調節弁装置(請求項1)である。
【0010】
このように構成することにより、湯側弁口に流入する高温水の給水圧が急激に高まり湯水混合室内の水圧が急激に高まった場合でも、弁体とは別体の第二弁体により第二の水側弁口が開閉されることになり、また、感温変形部材及び第二弁体が、湯側弁口から流入する高温水の給水圧に抗するように変位することなく第二の水側弁口を開口させることができる。よって、オーバーシュート時の高温水の急激な給水圧が高まる場合であっても、適切量の水を混合水に迅速に混合することができる。
【0011】
本発明において「感温変形部材」とは、所定温度において伸張する感温ばね、感温ベローズ、感温ワックスエレメントなどの総称である。また、「弾性部材」は、ばねやエラストマーなど種々のものを広く含む主旨である。
【0012】
また、前述した温度調節弁装置を本体と一体化した湯水混合水栓としても良い(請求項2)。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上記のように、弁体とは別体の第二弁体により第二の水側弁口が開閉されることになり、また、感温変形部材及び第二弁体が、湯側弁口から流入する高温水の給水圧に抗するように変位することなく第二の水側弁口を開口させることができる。よって、オーバーシュート時の高温水の急激な給水圧が高まる場合であっても、適切量の水を混合水に迅速に混合することができるので、高温水の吐出のおそれを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の湯水混合水栓の実施の形態を図を参考にして詳細に説明する。図1(浴室内の水栓斜視図)に示すように、本発明の湯水混合水栓10は、浴室の壁面1に対して設置されるいわゆる壁付き水栓の一種である。湯水混合水栓10が取り付けられる壁面1には、その裏側に給水配管及び給湯配管が引き回されており、これらの配管の端末(図示省略)が、壁面に開口された取付孔(図示省略)奥に固定されている。湯水混合水栓10は、その水栓本体20が、略クランク形状の接続ソケット14によって、これらの端末に接続固定されることにより、壁面1に取り付けられている。
【0015】
接続ソケット14は内部に湯又は水の流路が形成されるとともに剛性のある材質にて形成されており、水栓本体20を壁面1に対して固定する。図2(水栓平面視一部断面図)に示すように、接続ソケット14は、その一端側の配管側接続部16が配管の端末に螺合されるとともに、配管側接続部16のねじ込み具合の微調節により、他端側の水栓本体側接続部18の位置を配管側接続部16の軸心を中心にして回動調節が可能とされているものである。そしてこのように水栓本体側接続部18の位置を回動調節することにより、2つの接続ソケット14の水栓本体側接続部18の間隔を水栓本体20背面の湯側接続部22と水側接続部24との間隔に正確に一致させて、両配管の端末と水栓本体20とを円滑に接続固定する。
【0016】
全体が略円筒形状に形成された水栓本体20には、左側端部に温度調節ハンドル30が、右側端部に吐止水切換ハンドル32が、正面側の右側端部寄りに吐水管34が、背面側の中央に、シャワーヘッド2を先端に取り付けたシャワーホース3が接続されるエルボ36がそれぞれ配設されている。そして、エルボ36の左右には、湯側接続部22が平面視左側に、水側接続部24が同右側に突設されている。両接続部22,24には雄ねじが刻設されており、これらの接続部22,24にナット25を介して接続ソケット14の水栓本体側接続部18が接続固定され、両接続部22,24が水栓本体20内の湯室26,水室28にそれぞれ連通されている。
【0017】
図3に示すように、略円筒形状に形成された水栓本体20の本体部21とほぼ同径の略円筒形状に形成された温度調節ハンドル30は、本体部21内に水密に収容固定された温度調節弁装置42の可動スピンドル44の一端に取り付けられ、この温度調節ハンドル30を回動操作することにより可動スピンドル44を回動駆動し、温度調節弁装置42が駆動操作されて吐水管34等からの吐水の温度を使用者の任意の温度に設定可能に構成されている。
【0018】
温度調節ハンドル30が取り付けられる側の本体部21左側端部寄りには、温度調節弁装置42が内蔵されている。上記したように、温度調節弁装置42には温度調節ハンドル30が取り付けられる可動スピンドル44が突設されている。可動スピンドル44の他端に雄ねじ45が刻設されており、温度調節弁装置42のボンネット50内に収容された可動スリーブ52の螺合部53内にねじ込まれている。可動スリーブ52は、温度調節ハンドル30の操作により可動スピンドル44と共に従回動されて軸方向にスライドされる。
【0019】
可動スリーブ52の軸方向における螺合部53の反対側には、先端側から順に弁体56及びばね受け部54が連設されている。弁体56及びばね受け部54は、共に略円筒状に形成されるとともに、ばね受け部54は弁体56よりもやや小径に形成されている。そして、このばね受け部54の先端内周面に形成された段部55に、後述する本発明の「感温変形部材」の一例である感温ばね66が取り付けられている。また、ばね受け部54の奥端の底部57にはその軸心方向に穿設された流通孔(図示省略)が形成されており、湯側弁口62に連通される湯流通室59内の湯は、この流通孔を通って湯水混合室60内に流通可能となるように設けられている。
【0020】
弁体56の外周面に沿った部位のボンネット50には、本体部21の湯室26に開口される湯側弁口62と、水室28に開口される水側弁口64とが設けられており、この湯側弁口62及び水側弁口64とに挟まれた部位のボンネット50に、前記した弁体56が摺動可能に装着される弁体保持部58が設けられている。そして、ばね受け部54内部、弁体56内部及び後述する内鍔部69に囲まれた部位が湯水混合室60として構成されており、感温ばね66はこの湯水混合室60内に配設されている。
【0021】
弁体56は、湯側弁口62及び水側弁口64の開口量を変化させるように弁体保持部58内をその軸心方向に沿って移動可能に設けられており、湯側弁口62を完全に閉止すると水側弁口64のみが開口されて水のみが湯水混合室60内に流入することとなり、一方、水側弁口64を完全に閉止すると湯側弁口62のみが開口されて、湯流通室59から流通孔57を経た湯のみが湯水混合室60内に流入することとなる。そして、湯側弁口62及び水側弁口64が共に所定量開口された状態で、適宜量の湯及び水が湯水混合室60内に流入されて混合されることになる。
【0022】
前述したように、この湯水混合室60の一部を構成するばね受け凹部54の段部55には感温ばね66の一端側が取り付けられている。感温ばね66は、温度に応じてばね定数が変化する金属(形状記憶合金など)により形成されており、湯水混合室60内にて混合される湯水の温度によってばね定数が変化される。本例では約45℃以上でばね定数が大きくなるように設定されたものを用いている。
【0023】
感温ばね66の他端側には第二弁体68を介して、本発明の「弾性部材」の一例であるバイアスばね70が取り付けられている。バイアスばね70は温度に関してほぼ一定のばね定数を有する通常のばね材料により形成されている。図6にも示すように、第二弁体68は、感温ばね66側の端部72からバイアスばね70側の端部73にかけて徐々に大径となる略円筒状の全体形状に形成されている。感温ばね66の他端側は、端部72に係止されて取り付けられている。また、端部73側には、4つの突条74が突設されており。この突条74の外周にバイアスばね70の一端側が挿嵌されて取り付けられている。また、バイアスばね70の他端側は、ボンネット50の開口端部内側に、奥端方向に向けて突設開口された取付円筒部51の外周に挿嵌されて取り付けられている。第二弁体68の外周面には鍔部76が周設されており、鍔部76の軸心方向中央には、シール部材が装着される周溝78が周設されている。この鍔部76が、後述する第二の水側弁口65を直接開閉するための弁部として用いられる。
【0024】
湯水混合室60の水側弁口64よりもさらに下流側の部位のボンネット50には、水栓本体20の本体部21内の水室28に開口される第二の水側弁口65が設けられている。第二の水側弁口65の水側弁口64側には、前述した第二弁体68の端部72よりも大径の内径とされるとともに、鍔部76よりも小径の内径に形成される内鍔部69が突設されている。この内鍔部69により、第二弁体68の弁体56側への移動が規制されている。第二弁体68は、感温ばね66とバイアスばね70による付勢力の釣り合いによってその位置が定められる。
【0025】
そして、可動スピンドル44と反対側のボンネット50開口端部には、切換弁装置80が連通接続されており、温度調節弁装置42によって混合された混合水について、吐止水切換ハンドル32により切換弁装置80を経て、吐水管34又はシャワーヘッド2からの吐水切換、吐水量調節及び吐止水が行われる。
【0026】
次いで、温度調節弁装置42の作用について説明する。前述したように温度調節ハンドル30の回動操作により可動スリーブ52が進退し、これに伴い、弁体56が進退されて湯側弁口62と水側弁口64との開閉量が調節され、湯水混合室60内の混合水の温度が使用者が望む温度に変更されることになる。この際に、湯側全開状態を示す図3や、湯水を2対1の割合で混合する際の状態を示す図4などのように、通常時には、第二弁体68は、バイアスばね70の付勢力により第二の水側弁口65を閉止するように湯水混合室60上流側に位置されている。
【0027】
そして、湯水混合室60内の湯温が設定された温度よりも高温となった場合には、図5に示すように、感温ばね66のばね定数が大きくなることにより、感温ばね66が伸張し、バイアスばね70とつり合うようにしてバイアスばね70を縮める。これに伴い、バイアスばね70が取り付けられた第二弁体68は、混合水下流側に向かって変位し、第二の水側弁口65が開口されることになる。このようにして、混合水に第二の水側弁口65から流入された水がさらに混合され、混合水の湯温を下げることができる。特に、湯側弁口62に流入する高温水の給水圧が急激に高まり湯水混合室60内の水圧が急激に高まった場合でも、弁体56とは別体の第二弁体68により第二の水側弁口65が開閉されることとしており、また、感温ばね66及び第二弁体68は、湯側弁口62から流入する高温水の給水圧に抗するように変位することなく第二の水側弁口65を開口させることができるので、湯側弁口62及び水側弁口64からの混合水に対して、さらに水を迅速に混合し湯温を下げることができる。このようにして湯温が設定温度に下がれば、第二弁体68は第二の水側弁口65が閉止される方向に変位する。なお、第二の水側弁口65を開口面積を大きく設けておくと、より効率よく水を混合することができる。
【0028】
本発明は上記した実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、バイアスばね70に代えて他の弾性部材を用いても良い。また、感温ばね66に代えて感温ワックスエレメントや感温ベローズなどの別の感温変形部材を用いるものとしても良い。さらに、感温ばね66とバイアスばね70は、その位置を逆にしたものとしてもよい。また、本例では温度調節弁装置42が水栓本体20の本体部21とは別体に設けられて本体部21に脱着可能な例を示したが、ボンネット50が本体部21と一体に設けられるものとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の温度調節弁装置を用いた湯水混合水栓の斜視図である。
【図2】図1の湯水混合水栓の平面視一部破断面図である。
【図3】湯側を全開状態にした温度調節弁装置の平面視拡大断面図である。
【図4】湯水を2対1の割合で混合する際の状態の温度調節弁装置の平面視拡大断面図である。
【図5】湯水混合室内の湯温が設定された温度よりも高温となった際の温度調節弁装置の平面視拡大断面図である。
【図6】(a)は第二弁体の背面側斜視図、(b)は正面側斜視図、(c)は側面図、(d)は正面図である。
【図7】従来の湯水混合水栓の平面視一部破断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1;壁面、2;シャワーヘッド、3;シャワーホース、10;湯水混合水栓、14;接続ソケット、16;配管側接続部、18;水栓本体側接続部、20;水栓本体、21;本体部、22;湯側接続部、24;水側接続部、25;ナット、26;湯室、28;水室、30;温度調節ハンドル、32;吐止水切換ハンドル、34;吐水管、36;エルボ、42;温度調節弁装置、44;可動スピンドル、45;雄ねじ、50;ボンネット、51;取付円筒部、52;可動スリーブ、53;螺合部、54;ばね受け部、55;段部、56;弁体、57;底部、59;湯流通室、60;湯水混合室、62;湯側弁口、64;水側弁口、65;第二の水側弁口、66;感温ばね(感温変形部材)、68;第二弁体、69;内鍔部、70;バイアスばね(弾性部材)、72;端部、73;端部、74;突条、76;鍔部、78;周溝、80;切換弁装置、90;温度調節弁装置、93;弁体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯室に連通する湯側弁口及び水室に連通する水側弁口と、
該湯側弁口から流入する湯及び該水側弁口から流入する水を混合可能な湯水混合室と、
前記湯側弁口と前記水側弁口との間に配設されるとともに温度調節ハンドルの回動操作により湯側弁口の開閉及び水側弁口の閉開を同時に行うように進退する弁体とが備えられた湯水混合水栓用の温度調節弁装置であって、
前記水側弁口よりも流路下流側に設けられた第二の水側弁口と、
前記湯水混合室内に配設され該弁体に端部が取り付けられるとともに所定温度以上で伸張する感温変形部材と、
該感温変形部材の端部に連結して取り付けられて該感温変形部材とつりあって伸縮する弾性部材と、
該弾性部材に取り付けられるとともに前記感温変形部材の伸張時には前記第二の水側弁口を開口させる第二弁体とが備えられたことを特徴とする湯水混合水栓用の温度調節弁装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の温度調節弁装置を本体と一体化した湯水混合水栓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−96296(P2010−96296A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268486(P2008−268486)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(000242378)株式会社ケーブイケー (130)
【Fターム(参考)】