説明

潤滑性組成物およびそれから作製される物品

本開示は、ポリマーおよび1種以上の潤滑剤を含む潤滑性ポリマー組成物を提供する。潤滑性ポリマー組成物から形成される物品は、高められた柔らかさ、柔軟性、および潤滑性を有する。本開示は、また、ポリマーおよび1種以上の潤滑剤を含有する潤滑性ポリマー組成物から形成される物品を作製するための方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、潤滑性(lubricious)組成物に関する。
【0002】
発明の背景
2.発明の分野
本発明は、潤滑性組成物に関する。より特には、本発明は、潤滑性組成物から作製される、タンポンアプリケーターのような成形品に関する。
【0003】
2.関連技術の記載
消費者は、柔らかで、挿入感がよく、および種々様々な環境条件下で綿撒糸を取り出すことが容易であるタンポンアプリケーターに関心がある。さらに、ある消費者等は、膣の乾燥に悩み、特に滑らかで保湿性のあるものを望んでいる。
【0004】
タンポン製造者等は、取扱いやすく、迅速、および安価に大量生産できる安価な低コスト材料から作製されるアプリケーター、および軽度の改変のみを伴って、高速度で組み立てることができるタンポンを必要としている。現在のタンポン提供は、1つ以上のこれらの特質に欠けている。
【0005】
種々の潤滑剤が、滑りを改善する手段として従来技術において述べられているが、文献は使用される具体的な潤滑剤または樹脂、滑りを改善するために要求される必要なレベル、具体的な、量的な改善、または大量にかつ高速度で組み合わされるこのような潤滑剤を含む成形品を可能にするようにするプロセスおよび機械の改変を教示していない。
【0006】
従って、従来技術には、効率的に製造し、消費者により所望される柔らかで、しなやかで、および滑らかな性質を有するタンポンアプリケーターのような成形品についての要求がなお存在する。本開示は、潤滑性ポリマー組成物、および上記潤滑性ポリマー組成物から成形する物品を提供することによりこの要求を満足させる。
【0007】
発明の概要
本開示は、ポリマーおよび1種以上の潤滑剤を含む潤滑性ポリマー組成物を提供する。
【0008】
本開示は、また、上記組成物から形成した物品に、高められた潤滑性を提供する組成物を提供する。
【0009】
本開示は、上記潤滑性ポリマー組成物から形成されたタンポンアプリケーターをさらに提供する。
【0010】
本開示は、なおさらに、高められた潤滑性を有するタンポンアプリケーターを提供する。
【0011】
本開示は、また、上記の潤滑性ポリマー組成物を有するタンポンアプリケーターを形成するための方法を提供する。
【0012】
上述した利益および利点を達成するために、本開示は、ポリマーおよび1種以上の潤滑剤を含む潤滑性ポリマー組成物を提供する。潤滑性ポリマー組成物から形成された物品は、向上した柔らかさ、柔軟性、および潤滑性を有する。1つの実施形態において、タンポンアプリケーターの1つ以上の構成要素は、潤滑性組成物から成形されている。
【0013】
本開示は、また、ポリマーおよび1種以上の潤滑剤を含む潤滑性ポリマー組成物から形成される物品を作製し、かつ組み立てる方法を提供する。1つの実施形態において、タンポンアプリケーターの1つ以上の構成要素を形成するための方法を提供する。
【0014】
発明の詳細な記述
本発明は、潤滑性組成物を提供する。本明細書中において定義される潤滑性とは、スムースで、よく滑る性質を有することを意味する。潤滑性組成物は、ポリマーおよび1種以上の潤滑剤の組合せを含む、機能強化されたポリマー化合物または組成物である。この潤滑性組成物から形成される物品は、改善された性質、例えば柔らかさ、柔軟性および潤滑性を、使用者に対して示す。この機能強化されたポリマー組成物は、種々の物品、例えば哺乳瓶、ナーサーボトルおよびホルダ、おしゃぶり、歯ブラシおよび容器を形成するのに用いることができることが想定される一方で、好ましい用途は生理用品である。1つの実施形態において、機能強化されたポリマー組成物を、タンポンアプリケーターの1つ以上の構成要素を形成するのに用いる。
【0015】
機能強化されたポリマー組成物の主成分は、1種以上のポリマーである。本開示における使用に適切なポリマーは、限定されないが、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ニア(near)低密度ポリエチレン、一方のブロックとしてポリエチレンまたはポリスチレン、および他方のブロックとしてポリイソプレン、ポリブタジエンまたは他の弾性ポリマーから成るブロックコポリマー、ポリプロピレン、PET(ポリエチレンテレフタラート)、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリメチルメタクリラート;生分解性または水溶性ポリマー、例えば熱可塑性プラスチック、成形用スターチ、ポリビニルアルコール、脂肪族および/または芳香族ポリエステル;またはこれらのいずれもの組合せを含む。
【0016】
本開示の1つの実施形態において、ポリマーは、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの組合せである。本開示の他の実施形態において、ポリマーは、低密度ポリエチレンのみである。
【0017】
本開示の1つの実施形態において、ポリマーは、ポリマー組成物の総重量の約50重量パーセント(wt%)〜約99重量%である。他の実施形態において、ポリマーは、ポリマー組成物の総重量の約80重量%〜約99重量%である。他の実施形態において、ポリマーは、ポリマー組成物の総重量の約95重量%〜約99.5重量%である。
【0018】
本開示のポリマー組成物における他の重要な成分は、ポリマー組成物から形成される物品の潤滑性を調節するに十分な量で存在する1種以上の潤滑剤である。
【0019】
本開示における使用に適切な潤滑剤は、限定されないが、脂肪酸アミド、エルカ酸アミド、オレアミド、ステアルアミド、ステアリルエルカ酸アミド、ビス−エルカ酸アミド、金属ステアラート、カルシウムステアラート、エチレンビスステアルアミド、エチレンビスオレアミド、グリセロールモノステアラート、マグネシウムステアラート、カルシウムステアラート、亜鉛ステアラート、アルミニウムジ−ステアラート、脂肪酸グリセロールエステル、モンタン酸のカルシウムソープ、ヒドロキシ飽和脂肪酸のトリグリセロールエステル、エチレンメチルアクリラートコポリマー、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)、微粉化PTFE、鉱物油、テフロン(登録商標)マイクロパウダー、C14−18アルキルジ(2−ヒドロキシエチルアミン)、ニュクレル(Nucrel)のようなナトリウムアルカンスルホナート、ジメチコーン、および他のポリジメチルシロキサン(Dow-Corning により Medical Fluids 360 として販売されているものであって、種々の粘度で得られるもの)、t−ブチルジフェニルクロロシラン、他の極性の芳香族および脂肪族シラン、例えばクロロメチルジメチルクロロシラン、エポキシル化(epoxylated)大豆油、酸化ポリエチレンワックス、K−Yゼリー、グリセロール、またはこれらのいずれもの組合せを含む。
【0020】
他の類似のタイプの潤滑剤および/または樹脂を、いくつかは組み合わせて用いることができる。多くは界面活性剤様であり、すなわち、これらは、双方疎水性であり、極性の官能基を有する。極性の官能基は、この材料が表面にブルームすることを可能にする傾向がある。
【0021】
本開示による1つの実施形態において、1種以上の潤滑剤は、エルカ酸アミド、ステアリルエルカ酸アミド、ビス−エルカ酸アミド、またはこれらのいずれもの組み合わせである。エルカ酸アミドが特に有用であることが見出された。というのは、これらは成形の後に十分なブルーミングを起こすためである。このようなブルーミングは、エルカ酸アミドの、成形されたポリマー物品の表面への移動をもたらし、非常に滑らかな成形品をもたらすことができる。このことは、本開示のポリマー組成物から形成されるタンポンアプリケーター外筒(barrel)および/またはプランジャーに特に有利である。
【0022】
1種以上の潤滑剤が、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%〜約40重量%の量で、本開示のポリマー組成物中に存在する。好ましくは、1種以上の潤滑剤が、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%〜約20重量%の量で存在している。より好ましくは、1種以上の潤滑剤が、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約1重量の%量で存在している。1つの実施形態において、1種以上のエルカ酸アミドを用いた場合には、1種以上のエルカ酸アミドが、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.12重量%〜約0.55重量%の量で存在している。
【0023】
ポリマー組成物は、熱可塑性エラストマー、可塑剤、相溶化剤/流れ調整剤、顔料、真珠光沢剤(pearlescent)、酸化防止剤、帯電防止剤、充填剤、強化剤、染料、鉱物、表面活性剤、光/UV安定剤、熱安定剤、耐衝撃性改良剤、加工助剤、増量剤、難燃剤、殺生剤、殺菌剤、オゾン劣化防止剤、発泡剤、起泡剤、およびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される1種以上のさらなる成分をさらに含んでいてもよい。
【0024】
プラスチック用途およびプラスチック形成の分野における当業者に既知である、幅広い種類の添加剤、添加剤のクラス、樹脂および樹脂のタイプが存在する。プラスチックにおける使用レベルは、用途要件に依存して大きく変化する。添加剤の例は、Additives for Plastics, ed. J. Thuen and N. Mehlberg, published by D.A.T.A 、および the International Plastics Selector, Inc., San Diego, CA, 1st edition, 1987 のような文献に見出すことができる。プラスチックの例は、D.A.T.A. Digest: Plastics, Thermoplastics and Thermosets, Volumes 1 and 2, published by D.A.T.A および the International Plastics Selector, Inc., San Diego, CA, 11th edition, 1990. に提供される。
【0025】
本開示の1つの実施形態において、1種以上の顔料および真珠光沢剤を使用することが望ましい。本開示における使用に適切な顔料および真珠光沢剤は、限定されないが、二酸化チタン、マイカ、着色剤、カーボンブラック、フタル酸エステル、キナクリドンレッド、フタロ(GS)ブルーフタル酸エステル、クロム酸鉛、無機アルミノケイ酸塩、スルホセレン化カドミウム、硫化カドミウム、硫酸バリウムまたはこれらのいずれもの組み合わせを含んでいてもよい。1つの実施形態において、二酸化チタン、マイカおよび着色剤の組み合わせを用いる。
【0026】
用いる場合には、顔料(および真珠光沢剤)は、ポリマー組成物の総重量に基づいて約0.01重量%〜約5重量%の量で存在する。好ましくは、顔料は、ポリマー組成物の総重量に基づいて約0.2重量%〜約2重量%の量で存在する。より好ましい実施形態では、顔料は、ポリマー組成物の総重量に基づいて約0.5重量%〜約1.2重量%の量で存在する。
【0027】
帯電防止剤または静電防止剤を、ポリマー化合物または組成物に加えることができることが理解される。静電防止剤は、プラスチック化合物に対してわずかから中程度の電気電導度を与え、つまり、成形品における帯電の蓄積を防止する。しかしながら、本開示の1種以上の潤滑剤に関連する極性官能基のため、静電防止剤の必要は減少するか、または全体的に必要としないことが見出された。
【0028】
ポリマー組成物は、当該技術分野において既知であるいずれもの適切な方法により調製することができるが、本開示の1つの実施形態において、ポリマー組成物は以下のように調製される。全ての成分を量った後、二軸スクリュー押出機において混合して、溶融化合物を形成する。続いてこの溶融化合物を押出し、ペレットにカットし、これは、その後射出成形されて、成形品のための所望の形状を形成する。
【0029】
本開示の新規な側面をさらに示すために、本開示のポリマー組成物から形成された、成形されたタンポンアプリケーターを、以下の通り実証した。これらの例は本開示の範囲を限定することを決して意図しない。
【0030】
1つの実施形態において、コストを最小限度にすることが望まれる場合には、タンポンアプリケーターは、本開示のポリマー化合物を用いるアプリケーター外筒を有し、一方できれば、プランジャーをより安い材料で作製する。より柔らかなアプリケーター外筒はより快適であり、改善された挿入のし易さを提供するための、タンポンアプリケーターの望ましい特徴である。従って、例は、タンポンアプリケーター外筒に関するが、外筒およびプランジャーを含む、タンポンアプリケーターのあらゆる構成要素が、本開示のポリマー組成物から形成することができることを理解すべきである。
【0031】
本開示による1つの実施形態において、タンポンアプリケーター外筒は、約98重量%〜約99重量%のLDPE、約0.6重量%のマイカ、約0.5重量%の二酸化チタン、約0.25重量%のエルカ酸アミド、および約0.01重量%未満の着色剤を含むポリマー組成物から形成されている。
【0032】
本開示による他の実施形態において、タンポンアプリケータープランジャーは、約92重量%〜約93重量%のHDPE、約5重量%のLDPE、約0.9重量%のマイカ、約0.75重量%の二酸化チタン、約0.37重量%のエルカ酸アミド、および約0.01重量%未満の着色剤を含むポリマー組成物から形成されている。
【0033】

まず、異なるスリップ剤および樹脂を、LDPEに加える必要がある。これらの成分の殆どは、食品接触についてFDAにより認可されている。典型的には、これらの成分を、顔料、鉱物、および多少のLDPEの混合物と共に混合して、特有の着色剤/スリップ剤濃縮物を製造する。この濃縮物(マスターバッチ)およびさらなるLDPEの双方を別個に、射出成形機に同時に加えた。いくつかの場合には、カラー濃縮物は除くのに対し、他においては、3つの供給物:潤滑剤、樹脂、または供給されるマスターバッチ;カラー濃縮物;およびLDPEを加えた。
【0034】
混合は、典型的に押出機を用いて行い、ここで、成分、典型的には熱可塑性プラスチック、または中程度の分子量の極性潤滑剤よりも低いものを混合し、高温で溶融した後、スクリューにより押出ダイに運び、この地点でペレットを、ペレタイザーを用いて製造した。いくつかの添加剤、例えばジメチコーンは液体であり、液体供給物を処理することができる特別な押出機を必要とし得る。
【0035】
以下の表1は、例において用いた成分のいくつか、および一例として、これらを供給または製造する会社を示す。
【表1】

【0036】
表2は、本開示を例示するために作製したタンポンアプリケーターについての組成物を提供する。殆どの例は、Gentle Glide standard Super(吸収性)外筒金型を用いた。例#9は、より小さい、レギュラー(吸収性)サイズの外筒型を用い、一方で例#10〜#17および比較例#2は、新しい金型を用いて行なった。
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

【0037】
大型の、市販の Nestal HP 3500 射出成形機を、多くの射出成形された外筒部分を製造するために用いた(表2における例#1〜#8、および比較例#1)。この数個取金型を用いて、タンポンアプリケーター外筒を迅速かつ効率的に作製した。より小型の一個取射出成形金型を用いて、例#9〜#17および比較例#2における外筒を作製した。
【0038】
作製した調製されたペレットの殆どは良好な品質であった。製造したタンポンアプリケーター外筒は非常に良好な品質であった。多くのアプリケーターを点検し、実際に、観察できる引っかき傷や、けば立ち跡は見られなかった。
【0039】
続いてタンポンアプリケーター外筒を、種々の試験、主に潤滑性に関する試験を用いてテストした。用いたHP400機は、U.S. Patent No. 4,321,993, by Alfred Hinzmann and Erich Presser (Hauni-Richmond, Inc.), March 30, 1982 に記載されている。この特許(ここからは‘993と示す)は、HP400機をある程度詳細に記載している。‘993特許の開示のその全体を、本明細書の一部として本願に援用する。
【0040】
第1の試験において、例#6および比較例#2からのタンポンのみを、適切に組み立ててた。他の例において用いた成分により作成した外筒がかなり滑りやすいため、これらはこの時点では、これら機械から落下したということが問題だった。要素を遮るリフティング動作において(‘993特許の図4の位置47)、ある時は外筒貯蔵ホッパーにおいて(‘993特許の図2の位置26)、ある時は組み立て場(‘993特許の位置25)に用いられるコンベヤーにおいて(‘993特許の位置23)、ある時は加熱ドラム直後(‘993特許のの位置31)または冷却ドラム(‘993特許の位置32)において、時折外筒が落下した。タンポンの損失が大きかったため、この方法は受け入れられなかった。ドラムまたはディスクまたはホッパー間での移送は、あるレベルの外筒抵抗に頼っていた。
【0041】
従って、第2の試験を、2つの改変したHP400タンポン機(Playtex Hauni)において行なった。この試験についての調製において、同じ化合物(カラー濃縮物マスターバッチ)を用いたが、新しい外筒の組を射出成形した。異なる射出成形機械を用いたが、同様の例を生じた。再び、射出成形についての問題は観察されなかった。この続く試験において、作製した外筒およびタンポンの例を、以下の表において添え字「R」により示す。
【0042】
第2の試験において、全ての組み立てたタンポンは、高い潤滑剤レベルを含む例#4Rのものでさえも、一揃いの新しいよく滑る外筒を用いて、何ら問題なく組み立てることができた。1つの鍵となる機械の改変が、成功した試験をもたらしたことが予想外に見出された。種々のホッパー、ドラムおよびディスク(‘993特許を参照のこと)間での移送についての改変を、真空を用いることにより達成した。典型的に、約60+インチの水(陰圧の約2.2ポンド/平方インチ(絶対)をわずかに超える)を機械に供給し、ヘッダーを用いて機械における種々の位置、例えば移動ドラムに分配して、よく滑る胴体を有するタンポンを効率的に製造する/組み立てる。摩擦よりもむしろ吸引の使用は、重力および遠心力の組み合わせのためにキャリアやホルダが滑り落ちることなく、滑りやすい外筒がこれらのドラム上に留まることを可能にする。
【0043】
さらなる改変は、1)ロール(bowl)供給装置(Service Engineering, Inc., Greenfield, IN)を用いて、滑りやすい外筒を持ち上げることなく、外筒を適切に供給して正しい方向に向け、2)ドラムカルーセルからドラムカルーセルへのタンポンの搬送に用いられるキャリアを再調整して、より柔らかな、より研磨されていない材料を用いて置き換え、3)外筒がホッパーから不適切に滑り落ちないように保つための小さな保護ベルトの取り付け、および4)小さな保護を導入して、プランジャーまたはプッシャーを外筒内部に保ち、これらのアプリケーターの部品をHP400において組み合わせる。
【0044】
適切なこれらの機械およびプロセスの改変により、驚くべきことに、非常によく滑る外筒を組み立てることができ、高品質のタンポンを清潔に、容易に、経済的に、および効率的に、これらの大量生産、FDA−規制クラスII医療機器について必要とされる高速度で形成することができた。
【0045】
試験記載および結果
種々の試験を行い、これらの新規の滑りやすいタンポン外筒の利点を示す。一般的に、試験結果を、第1の試験および第2の試験の双方について示す。
【0046】
放出力(ejection force)
タンポンの放出力を、特殊試験により研究室において測定した。組み立てたタンポンを、つまみの両側で2つの指を用いて掴んだ。綿撒糸を取り出すために高精度の秤量スケールに及ぼされたオンスでの力を測定した。データをコンピュータを用いて、集計表に記録する。Platex(登録商標)Gentle Glide(登録商標)コントロールタンポンサンプルも試験した。表3には、放出力試験についてのいくつかの鍵となる結果を提供する。
【表3】

【0047】
結果が示す通り、いくらかのばらつきはあるが、その外筒が0.135%以上のエルカ酸アミドを含むタンポンと、わずか(50ppm)なエルカ酸アミドを含むか、エルカ酸アミドを含まないものとの比較における放出力において大きな差がある。本開示によるレベルにおいて、放出力は、約21oz未満である。また、潤滑性がある臨界値に達すると、放出力は横ばいになるように見える。
【0048】
環境安定性
タンポンの環境安定性は非常に重要である。しばしば、消費者はタンポンを、温度が高く、湿気の高い環境に貯蔵する。綿撒糸はセルロース繊維から作られるため、高温および高い湿度においては、このような綿撒糸は含水量が増加し、外筒の側面に対して及ぼされる幾分かの圧力を生じ、取り出しを困難にする。
【0049】
環境安定性についての試験のために、いくつかのタンポンアプリケーター外筒を環境室に、包装せずに、1週間置いた。その後、外筒を移動させて、放出力を再試験した。表4には試験の結果を与える。
【表4】

【0050】
表3に示した初期の放出力値と同様に、表4は、少なくとも0.135%のエルカ酸アミドを有するタンポンの環境安定性が、比較対照のものよりも、またはエルカ酸アミドのレベルが、50ppm以下のタンポンのものよりも、非常に優れることを示している。
【0051】
摩擦係数
タンポンアプリケーター外筒サンプルを、摩擦係数(CoF)について試験した。CoFを、タンポンに適合するように、ASTM D1894(引っ張りタイプ)摩擦係数試験のわずかな変形を用いて測定した。というのは、この試験はしばしばフィルムについて用いられるためである。2台の異なるインストロン(Instron)4411(Instron, Canton, MA)機械を用い、1台は最初の試験のために、他方は第2の試験のために用いた。モダンインストロンマシン(Instron machine)を備えた Series IX Windows(登録商標)ソフトウエアは、試験方法をプログラム化することを可能にし、指示をデータベースにおいて実行し続けた。
【0052】
タンポンおよび外筒についての摩擦係数を試験するために用いたわずかな改変は以下の通りである。
【0053】
1)細いゲージのナイロンワイヤの片側を、インストロン(500Nのロードセルを有する)の先端部から吊るされたフックに取り付け、他の側を、フェルトで覆われ、および長い(6’’幅×18’’長)のステンレス定盤(platen)により支持された小さなステンレス鋼の3’’×4’’のスレッド(sled)に取り付けられたフックに取り付けた。ワイヤを、上記定盤の端部において小さな車輪(滑車)により引っ張り、インストロンの先端部に対して90°の角度に垂直に向きを変えた。
【0054】
2)4つの外筒、または4つの完全に組み合わされたタンポン(すなわち、綿撒糸、プランジャー、および外筒を有し、およびこれらがステンレス鋼定盤において引っ張られないようにヒモを切断した)のいずれかを試験した。これらはスレッドの下面に取り付け、外筒の花弁(petal)はインストロン4411マシンに向かって面し、スレッドの表面と同一平面上となるように配置された。
【0055】
3)タンポン伴うスレッドを、トップローディング化学天秤において、±0.1グラム近辺まで秤量した。
【0056】
4)タンポンの背後部が定盤の最後端部とほぼ接触しており、かつワイヤを張った状態で、スレッドをステンレス鋼定盤に配置した。
【0057】
5)インストロンの風袋を差し引いて調整し、異なる実行についての重量と位置を、対等に比較することを確実にした。
【0058】
6)インストロンはスレッドを、ワイヤの一定の張力を用いて、一定の速度でそのロードセルに向かって引き寄せた。5インチの総移動について、1分につき6インチの速度で引き寄せた。データ取得システムは、負荷対200〜500x−yポイントにおける距離を追跡記録した。
【0059】
7)静止摩擦係数を、スレッド足すタンポンの合計の重量で割った、スレッドをまず0.1インチ動かすのに必要とされる最大負荷として定義する。非常にわずかに異なる較正手法を伴って、2つの異なるインストロンマシンを用いるため、この静止摩擦係数は、まず比較例サンプル(#1または#1Rのいずれか)についてこれを測定することにより正規化(normalize)し、続いて、全ての静止摩擦係数値を、この値から割り出す。このことは、全ての係数を、等価な基準(equivalent basis)に置いた。
【0060】
8)動摩擦係数を、スレッド足すタンポンの合計の重量で割った、タンポンを伴うスレッドを0.1インチ地点から0.5インチ地点にまで動かすのに必要とされる平均負荷として定義した。これもまた、静止摩擦係数について上記したものと等しい手法を用いて標準化した。
【0061】
9)通常、たいていの場合試験に伴うばらつきのために、本手法は少なくとも2回または3回繰り返した。
【0062】
10)分析するために、計算および統計による比較を、インストロン4411から Microsoft Excel 表計算ソフトにデータをダウンロードすることにより行なった。
【0063】
上記の試験方法により測定した、正規化した摩擦係数の結果を表5に示す。正規化した係数は、0.2〜0.3の範囲内にあり、低密度ポリエチレンのシートについて観察されるものと同様であり、これはChevron-Phillips Chemical Company, Bartlesville, OK. から入手できる“Engineering Properties of MarlexTM Resins, a CD entitled “Technical Literature for Molding & Durables Customers” に報告されているものである。
【表5】

【0064】
図5に示す通り、正規化されていない係数においていくらかばらつきがあるものの、試験を外筒について行おうとタンポンについて行なおうと、また測定が静止CoFであろうと動CoFであろうと、本開示による種々の潤滑剤の添加は、比較例に対して、摩擦係数を低下させる。特に、本開示による組成物により形成されたタンポン部品は、潤滑剤を有さない比較例についての平均正規化CoFよりも約5%〜約20%、より特には約10%〜約20%小さい平均正規化CoFを示す。
【0065】
SYNGYNA吸収性
Syngyna吸収性は、タンポンの非常に重要な特徴である。Syngyna吸収性はアメリカ合衆国政府、特にFDAにより用いられ、タンポンを規制し、消費者による使用についてのその安全性を保証するのに役立つ。Syngyna吸収性は、標準試験(FDA Federal Register, 21 CFR Ch. 1 (4/1/95 edition), paragraph 801.430, “User Labeling for Menstrual Tampons”を参照)である。優れた(Super)吸収性のタンポンは、この試験により、9〜12グラムの吸収された流体の範囲内に調整される一方、標準(Regular)の吸収性のタンポンは、6〜9グラムの吸収された流体の範囲内にある必要がある。90%のタンポンが、90%の時間この範囲内にある必要がある。
【0066】
表6は、本開示により作製されたタンポンについてのSyngyna吸収性結果を示す。
【表6】

【0067】
データから明らかな通り、Syngyna吸収性については潤滑剤の効果はない。また、通常および優れたタンポンの双方が、アメリカ合衆国政府により規制された指定範囲内に十分にある。
【0068】
プロフィロメトリー、タンポン外筒
表面粗さを、Pocket Surf II Profilometer(Mahr Federal, available from Penn Tool, NJ)を用いて評価した。この手持ちサイズの装置は、固体に接触するためのダイアモンド針を有する。固体の表面に渡って針を走らせることで、ミクロにおける平均表面粗さの二乗平均平方根変化のデジタル読み出しを提供する。
【0069】
表7は、上記の装置に従って測定した、外筒の表面粗さについてのデータを示す。表面平滑性についての平均結果は、第2の試験についてのものに対して、第1の試験についてはわずかに低い。この違いは、用いた異なる射出成形機におけるキャビティの表面平滑性におそらく起因する。この試験によっては、外筒の表面平滑性に対する潤滑剤の影響の統計上の証拠はないように考えられる。
【表7】

【0070】
この開示は、1つ以上の例示的な実施形態に関して記載したが、当業者は、本範囲から逸脱することなく、種々の変更をなすことができ、および均等物がこれらの要素の代わりになり得ることが理解され得る。さらに、本範囲を逸脱することなく、特定の状況または材料を、開示の教示に適合させるために多くの改変を行なうことができる。従って、この開示は、本開示を行なうために意図された最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されないということを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑性(lubricious)ポリマー組成物を含む射出成形可能な物品であって、前記組成物が、1種以上のポリマーおよび1種以上の潤滑剤を含む物品。
【請求項2】
前記1種以上のポリマーが、ポリオレフィン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ニア(near)低密度ポリエチレン、一方のブロックとしてポリエチレンまたはポリスチレン、および他方のブロックとしてポリイソプレン、ポリブタジエンまたは他の弾性ポリマーから成るブロックコポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリメチルメタクリラート、生分解性ポリマー、水溶性ポリマー、熱可塑性プラスチック、成形用スターチ、ポリビニルアルコール、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、およびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項3】
前記1種以上のポリマーが、低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンの組み合わせである請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項4】
前記1種以上のポリマーが低密度ポリエチレンである請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項5】
前記1種以上のポリマーが、前記ポリマー組成物の総重量の約50重量%〜約99重量%の量で存在している請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項6】
前記1種以上のポリマーが、前記ポリマー組成物の総重量の約80重量%〜約99重量%の量で存在している請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項7】
前記1種以上のポリマーが、前記ポリマー組成物の総重量の約95重量%〜約99.5重量%の量で存在している請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項8】
前記1種以上の潤滑剤が、脂肪酸アミド、エルカ酸アミド、オレアミド、ステアルアミド、ステアリルエルカ酸アミド、ビス−エルカ酸アミド、金属ステアラート、カルシウムステアラート、エチレンビスステアルアミド、エチレンビスオレアミド、グリセロールモノステアラート、マグネシウムステアラート、カルシウムステアラート、亜鉛ステアラート、アルミニウムジ−ステアラート、脂肪酸グリセロールエステル、モンタン酸のカルシウムソープ、ヒドロキシ飽和脂肪酸のトリグリセロールエステル、エチレンメチルアクリラートコポリマー、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)、微粉化PTFE、鉱物油、テフロン(登録商標)マイクロパウダー、C14−18アルキルジ(2−ヒドロキシエチルアミン)、ナトリウムアルカンスルホナート、ニュクレル(Nucrel)、ジメチコーン、ポリジメチルシロキサン、t−ブチルジフェニルクロロシラン、極性の芳香族シラン、極性の脂肪族シラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、エポキシル化(epoxylated)大豆油、酸化ポリエチレンワックス、K−Yゼリー、グリセロール、およびこれらのいずれもの組合せからなる群から選択される請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項9】
前記1種以上の潤滑剤が、エルカ酸アミド、ステアリルエルカ酸アミド、ビス−エルカ酸アミド、およびこれらのいずれもの組み合わせからなる群から選択される請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項10】
前記1種以上の潤滑剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%〜約40重量%の量で存在している請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項11】
前記1種以上の潤滑剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%〜約20重量%の量で存在している請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項12】
前記1種以上の潤滑剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約1重量%の量で存在している請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項13】
前記1種以上の潤滑剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.12重量%〜約0.55重量%の量で存在している請求項9に記載の射出成形可能な物品。
【請求項14】
前記組成物が、熱可塑性エラストマー、可塑剤、相溶化剤/流れ調整剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、充填剤、強化剤、染料、鉱物、真珠光沢剤(pearlescent)、表面活性剤、光/UV安定剤、熱安定剤、耐衝撃性改良剤、加工助剤、増量剤、難燃剤、殺生剤、殺菌剤、オゾン劣化防止剤、発泡剤、起泡剤、およびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される1種以上の成分をさらに含む請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項15】
前記1種以上の成分が、二酸化チタン、マイカ、着色剤、カーボンブラック、フタル酸エステル、キナクリドンレッド、フタロ(GS)ブルーフタル酸エステル、クロム酸鉛、無機アルミノケイ酸塩、スルホセレン化カドミウム、硫化カドミウム、硫酸バリウムおよびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される1種以上の顔料および真珠光沢剤である請求項14に記載の射出成形可能な物品。
【請求項16】
前記1種以上の顔料および真珠光沢剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%〜約5重量%の量で存在している請求項15に記載の射出成形可能な物品。
【請求項17】
前記組成物が、1種以上の帯電防止剤をさらに含む請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項18】
前記組成物は帯電防止剤を含まない請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項19】
前記物品が、哺乳瓶、ナーサーボトル、ナーサーホルダ(nurser holder)、おしゃぶり、歯ブラシ、生理用品、タンポンアプリケーター外筒、およびタンポンアプリケータープランジャーから成る群から選択される請求項1に記載の射出成形可能な物品。
【請求項20】
1種以上のポリマー、および1種以上の潤滑剤を含む、潤滑性ポリマー組成物から形成される外筒、プランジャー、または外筒およびプランジャーの双方を含むタンポンアプリケーター。
【請求項21】
前記外筒が、約21オンス未満の平均放出力(ejection force)を有する請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項22】
前記外筒が、1種以上の潤滑剤を含まない組成物から形成された外筒の正規化された摩擦係数よりも約5%〜約20%小さい正規化された摩擦係数を有する請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項23】
前記1種以上のポリマーが、ポリオレフィン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ニア(near)低密度ポリエチレン、一方のブロックとしてポリエチレンまたはポリスチレン、および他方のブロックとしてポリイソプレン、ポリブタジエンまたは他の弾性ポリマーから成るブロックコポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリメチルメタクリラート、生分解性ポリマー、水溶性ポリマー、熱可塑性プラスチック、成形用スターチ、ポリビニルアルコール、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、およびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項24】
前記1種以上のポリマーが、低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンの組み合わせである請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項25】
前記1種以上のポリマーが低密度ポリエチレンである請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項26】
前記1種以上のポリマーが、前記ポリマー組成物の総重量の約95重量%〜約99.5重量%の量で存在している請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項27】
前記1種以上の潤滑剤が、脂肪酸アミド、エルカ酸アミド、オレアミド、ステアルアミド、ステアリルエルカ酸アミド、ビス−エルカ酸アミド、金属ステアラート、カルシウムステアラート、エチレンビスステアルアミド、エチレンビスオレアミド、グリセロールモノステアラート、マグネシウムステアラート、カルシウムステアラート、亜鉛ステアラート、アルミニウムジ−ステアラート、脂肪酸グリセロールエステル、モンタン酸のカルシウムソープ、ヒドロキシ飽和脂肪酸のトリグリセロールエステル、エチレンメチルアクリラートコポリマー、テフロン(ポリテトラフルオロエチレン)(登録商標)、微粉化PTFE、鉱物油、テフロン(登録商標)マイクロパウダー、C14−18アルキルジ(2−ヒドロキシエチルアミン)、ナトリウムアルカンスルホナート、ニュクレル、ジメチコーン、ポリジメチルシロキサン、t−ブチルジフェニルクロロシラン、極性の芳香族シラン、極性の脂肪族シラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、エポキシル化(epoxylated)大豆油、酸化ポリエチレンワックス、K−Yゼリー、グリセロール、およびこれらのいずれもの組合せからなる群から選択される請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項28】
前記1種以上の潤滑剤が、エルカ酸アミド、ステアリルエルカ酸アミド、ビス−エルカ酸アミド、およびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項29】
前記1種以上の潤滑剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%〜約1重量%の量で存在している請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項30】
前記1種以上の潤滑剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.12重量%〜約0.55重量%の量で存在している請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項31】
前記組成物が、熱可塑性エラストマー、可塑剤、相溶化剤/流れ調整剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、充填剤、強化剤、染料、鉱物、真珠光沢剤、表面活性剤、光/UV安定剤、熱安定剤、耐衝撃性改良剤、加工助剤、増量剤、難燃剤、殺生剤、殺菌剤、オゾン劣化防止剤、発泡剤、起泡剤、およびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される1種以上の成分をさらに含む請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項32】
前記1種以上の成分が、二酸化チタン、マイカ、着色剤、カーボンブラック、フタル酸エステル、キナクリドンレッド、フタロ(GS)ブルーフタル酸エステル、クロム酸鉛、無機アルミノケイ酸塩、スルホセレン化カドミウム、硫化カドミウム、硫酸バリウムおよびこれらのいずれもの組み合わせから成る群から選択される1種以上の顔料および真珠光沢剤である請求項31に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項33】
前記1種以上の顔料および真珠光沢剤が、前記ポリマー組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%〜約1.2重量%の量で存在している請求項32に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項34】
前記組成物が、1種以上の帯電防止剤をさらに含む請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項35】
前記組成物が帯電防止剤を含まない請求項20に記載のタンポンアプリケーター。
【請求項36】
約98重量%〜約99重量%のLDPE、約0.6重量%のマイカ、約0.5重量%の二酸化チタン、約0.25重量%のエルカ酸アミド、および約0.01重量%未満の着色剤を含むポリマー組成物から形成されるタンポンアプリケーター外筒。
【請求項37】
約92重量%〜約93重量%のHDPE、約5重量%のLDPE、約0.9重量%のマイカ、約0.75重量%の二酸化チタン、約0.37重量%のエルカ酸アミド、および約0.01重量%未満の着色剤を含むポリマー組成物から形成されるタンポンアプリケータープランジャー。

【公表番号】特表2009−545419(P2009−545419A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523793(P2009−523793)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/017388
【国際公開番号】WO2008/019093
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(500365915)プレイテックス プロダクツ インコーポレーテッド (56)
【Fターム(参考)】