説明

潤滑油基材の製造方法

ワックス質原料を水素異性化して、VIおよび収率のうちの一種を向上する方法が記載される。前記方法は、金属水素添加成分、8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される第一の触媒成分、および非晶質無機酸化物である第二の非晶質異性化成分を含む一体化ペレット粉末触媒を用いる。重要なことは、水素異性化に起因して、VIまたは収率のうちの一種を向上する予め選択された酸性度を提供するように、原料と第二成分の比率が予め決定された比率にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラックワックス、スラックワックス異性化油、フィッシャー−トロプシュワックス、フィッシャー−トロプシュ水素異性化油ワックス質ラフィネートおよびワックス質留出油を含むワックス質原料を水素異性化して、潤滑油基材または混合材を製造することに関する。より詳しくは、本発明は、あるVI範囲内の予め決定されたVIを有する基材の形成を促進可能な、予め選択された酸性度を有する混合触媒を用いて、ワックス質原料を転化することに関する。
【背景技術】
【0002】
自動変速機流体および乗用車エンジン油で用いられるものなどの潤滑油に対する性能基準は、ユーザーが、より良好な磨耗防止や、向上された揮発性および低温特性をもたらす基材を求めるにつれて、ますますより過酷になってきた。
【0003】
ワックス質原料は、周知の接触脱ロウ触媒を用いて液体生成物に転化できる。しかしこれらの場合、パラフィンの選択的分解が、典型的には粘度(VI)を損失する。これは望ましくない。
【0004】
特許文献1(オレック(Oleck)ら)には、高度にワックス質の原料を、ZSM−5およびZSM−35などの二つの異なるゼオライトと接触させることによって、高ワックス含有量を有する原料油の流動点および粘度指数を向上する方法がクレームされる。
【0005】
対照的に、線形1D細孔構造を有するモレキュラーシーブベースの触媒を用いてワックス質原料を異性化することにより、VIを損失することなく潤滑油基材が製造される。これらの触媒は、接触脱ロウで用いられるものを超える利点をもたらすものの、それでもなお、予め決定された品質および収率を有する基材を製造するように調整されうる、ワックス質原料を潤滑油基材に転化するための向上された触媒に対する必要性が残る。
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,428,865号明細書
【特許文献2】米国特許第5,122,258号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に記載された発明は、ワックス質原料を水素異性化して、潤滑油基材の収率を向上する方法であって、
(a)ワックス質原料を、水素異性化条件下で、一体化された混合粉末化ペレット触媒を含む触媒と接触させる工程
を含み、前記触媒は、
(i)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される第一の脱ロウ成分、および
(ii)分散された金属水素添加成分を担持する非晶質無機酸化物である第二の異性化成分
を含み、
(iii)前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比約1未満、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性約50%以上をもたらす比率で存在する
ことを特徴とするワックス質原料の水素異性化方法である。
【0008】
本発明の他の実施形態においては、第一および第二の両成分は、少なくとも一種の8、10または12員環モレキュラーシーブ、或いはそれらの混合物を含む。第一および第二の両成分は、分散された金属水素添加成分を担持する。
【0009】
本発明のこの実施形態および他の実施形態は、以下に議論される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を実施するに際して適切な原料には、スラックワックス、スラックワックス異性化油、フィッシャー−トロプシュワックス、フィッシャー−トロプシュ異性化油ワックス質ラフィネートおよびワックス質留出油などのワックス質炭化水素油が含まれる。典型的には、これらの原料は、15%以上のワックス含有量を有する。好ましい原料は、各々約20%未満の窒素および硫黄含有量を有する。好ましい原料は、各々約20wtppm未満の窒素および硫黄含有量を有する。実際、原料がより多量の硫黄および窒素を含む場合、原料をまず典型的な水素化条件下で水素化に付し、硫黄および窒素含有量を低減しうる。Ni/Mo(アルミナ上)、Ni/W(アルミナ上)、Co/Mo(アルミナ上)など、従来のあらゆる水素化触媒を用いうる。換言すれば、金属酸化物耐火性担体に担持された第VIB族〜第VIII族(この箇所および以降にいう族とは、元素周期律表(サージェント−ウェルチ サイエンティフィック社)における金属の族である)のあらゆるものを用いてよい。そのようなものの限定しない商業的な例は、HDN−30、KF−840、KF−848等として同定される。
【0011】
水素化は、硫黄および窒素含有量を、窒素20wppm以下または硫黄20wppm以下、特に窒素10ppm未満および硫黄10ppm以下のレベル、最も好ましくは窒素5ppm未満および硫黄5ppm以下のレベルに低減するように行われる。
【0012】
天然の石油源から得られるワックス質原料は、ワックス水素異性化触媒を不活性化すると知られる多量の硫黄および窒素化合物を含む。この不活性化を防止するためには、原料は、硫黄10ppm以下、好ましくは硫黄2ppm未満、および窒素2ppm以下、好ましくは窒素1ppm未満を含むことが好ましい。
【0013】
これらの限定を達成するためには、原料は、好ましくは、硫黄および窒素含有量を減少するように水素化される。
【0014】
水素化は、Ni/Mo(アルミナ上)、Co/Mo(アルミナ上)、Co/Ni/Mo(アルミナ上)など、あらゆる典型的な水素化触媒を用いて行える。例えば、KF−840、KF−843、HDN−30、HDN−60、クリテリア(Criteria)C−411等である。同様に、特許文献2に記載されるNi/Mn/MoまたはCr/Ni/Mo硫化物を含むバルク触媒を用いることができる。
【0015】
水素化は、温度範囲280〜400℃、好ましくは340〜380℃、圧力範囲500〜3000psi、水素処理ガス比範囲500〜5000SCF/bblおよび流速範囲0.1〜5LHSV、好ましくは1〜2LHSVで行われる。
【0016】
水素化されたワックス質油は、ストリッピングされて、アンモニアおよびHSが除去され、次いで本発明の水素異性化方法に付される。
【0017】
本発明に従いワックス質原料の水素異性化に用いられる触媒は、一体化された混合粉末化ペレット触媒である。本明細書および特許請求の範囲で用いられる用語「一体化」とは、各ペレットが、粉末化された第一の成分を粉末化された第二の成分と混合し、得られた混合物をペレット化して、各々前記の全粉末成分を含むペレットを製造することによって調製されるペレットであることを意味する。
【0018】
一体化触媒は、個々の仕上げ粉末化成分から開始し、そのような個々の仕上げ成分を粉砕・粉末化し、粉末化物質を混合して均一な集体を形成し、次いで圧縮/押出し成形およびペレット化して、一体化ペレット触媒を製造することにより調製することができる。粉砕および粉末化は、ボールミルその他類似の、粒子サイズ100ミクロン未満までの通常の粉末化手段を用いて達成可能な粘度(consistency)まで行う。
【0019】
第一の成分は、結晶質8、10および12員環モレキュラーシーブを含む接触脱ロウ成分である。結晶質モレキュラーシーブには、アルミノシリケートおよびアルミノホスフェートが含まれる。結晶質アルミノシリケートの例には、エリオナイト、チャバザイト、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、シータ−1(ZSM−22)、ZSM−23、ZSM−35、天然および合成フェリエライト、ZSM−48、ZSM−57、SSZ−31、ゼオライトベータ、モルデナイト、オフレタイト、ECR−42、MCM−71、ITQ−13などのゼオライトが含まれる。結晶質アルミノホスフェートの例には、SAPO−11、SAPO−41、SAPO−31、MAPO−11およびMAPO−31が含まれる。好ましいモレキュラーシーブには、ZSM−5、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−48、フェリエライト、SSZ−31、SAPO−11、ECR−42、MCM−71およびITQ−13が含まれる。最も好ましいモレキュラーシーブは、ZSM−48、ECR−42、MCM−71、SSZ−31およびITQ−13である。
【0020】
第二の異性化成分は、非晶質耐火性金属酸化物担体ベース(例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ−マグネシア、シリカ−アルミナ等)を含むものなどの典型的な異性化触媒のあらゆるものでありうる。好ましくは、その上に第VIB族、第VIIB族、第VIII族金属およびそれらの混合物、好ましくは少なくとも一種の第VIII族金属、より好ましくは少なくとも一種の第VIII族貴金属、最も好ましくはPt、Pdおよびそれらの混合物から選択される触媒活性金属が沈積されている。これには、任意に助触媒またはドーパント(ハロゲン、リン、ホウ素、イットリア、マグネシア等、好ましくはハロゲン、イットリアまたはマグネシア、最も好ましくはフッ素)が含まれる。触媒活性金属は、0.1〜5wt%、好ましくは0.1〜3wt%、より好ましくは0.1〜2wt%、最も好ましくは0.1〜1wt%の範囲で存在する。助触媒およびドーパントは、異性化触媒の酸性度を制御するのに用いられる。従って、異性化触媒がシリカ−アルミナなどの酸性物質を用いる場合には、得られる触媒の酸性度は、イットリア、マグネシアなどの塩基性物質を添加することによって、またはシリカ−アルミナ中のシリカ/アルミニウム比を制御することによって減少される。
【0021】
金属水素添加成分は、第一の脱ロウ成分および第二の異性化成分(好ましくは第一および第二の両成分)のいずれの上にも沈積されうる。金属は、第VIB族および第VIII族の少なくとも一種、好ましくは第VIII族、より好ましくはPt、Pdおよびそれらの混合物よりなる群から選択される。金属の量は、触媒を基準として0.1〜30wt%の範囲でありうる。金属がPtまたはPdである場合、好ましい量は、触媒を基準として0.1〜5wt%である。触媒を最大活用するためには、金属分散は、金属が一成分上にのみある場合、少なくとも0.3(100%金属分散が1.0である尺度に基づく)であることが好ましい。金属が両成分上にある場合には、一方の成分上の金属分散(D)×金属濃度(C)(即ちD×C)は、少なくとも0.08であることが好ましい。
【0022】
第一および第二の成分は、VIを実質的に低減することなく、ワックス異性化およびナフテン破壊を促進するのに十分な比率で混合される。本発明の触媒について、ゼオライト/非晶質無機酸化物比は約1:1〜1:20(重量)の範囲であり、次に記載されるMCH試験で承認される必要がある(subject to the MCH test)。
【0023】
触媒中の第一および第二の成分の適切な比率を決定する一技法は、約0.5wt%Ptを含む組み合わせ成分を、メチルシクロヘキサン(MCH)の種々のシクロペンタン化合物への転化で評価することに基づく。320℃で、trans−1,2−ジメチルシクロペンタン/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン(trans−1,2/trans−1,3DMCP)比1未満をもたらす触媒は、基材の最大収率を促進するが、約1超の比率は、最大VIを促進することが見出された。
【0024】
第二の要件は、約0.5wt%Ptで含浸され、転化率10%におけるメチルシクロヘキサンの種々のシクロペンタン化合物への転化で評価された触媒が、少なくとも50%超のエチルシクロペンタン(ECP)形成に対する選択性を示す場合である。
【0025】
この技法は更に、次のように説明される。触媒上でのMCHの種々のシクロペンタン生成物への反応は、図1に示される。図1に示されるように、MCH分解の生成物には、エチルシクロペンタン、シス−およびtrans−1,2−ジメチルシクロペンタン、シス−およびtrans−1,3−ジメチルシクロペンタン、並びに1,1−ジメチルシクロペンタンが含まれる。この技法は、MCH試験としても知られるが、本発明の触媒について、相対的な酸性点濃度、強度および活性点制約を定義するのに用いられる。
【0026】
重要な要件は、次のように要約される。即ち、(1)所定の触媒重量に対するMCHの全転化(320℃)は、酸性点の相対数の指標であること;(2)転化率10%におけるECPへの選択性は、相対的な酸強度の尺度であるが、高いECP選択性値は、低い酸強度を表し、低いECP選択性値は、高い酸強度を表すこと;および(3)trans−1,2−DCMP/trans−1,3−DCMP比は、触媒の活性点における制約と相関し、高い比率(>1)は、活性点における物理的制約が殆どまたは全くないことを表し、低い比率(<1)は、活性点における物理的制約を表すことである。
【0027】
本方法においては、高収率をもたらす触媒を製造するために、trans−1,2−DCMP/trans−1,3−DCMP比は、主に、非晶質異性化成分の数および強度の両者を制御することにより約1未満に調整される。アルミナなどのより低い酸強度の非晶質成分を用いることが好ましい。
【0028】
逆に、VIを最大にする触媒は、非晶質相の酸強度を増大することにより製造される。この場合には、シリカ−アルミナ、修飾シリカ−アルミナなどの、より高い酸強度の非晶質成分を用いることが好ましい。そのような触媒を調製する別法は、一体化触媒が、trans−1,2/trans−1,3DMCP比>1を有するように、微細孔成分/非晶質成分比を変更することによる。
【0029】
本発明の触媒を用いる水素異性化方法は、温度約200〜400℃、好ましくは250〜380℃、最も好ましくは300〜350℃、水素分圧約350〜5,000psig(2.41〜34.6mPa)、好ましくは1,000〜2500psig(7.0〜17.2mPa)、水素ガス処理比500〜10,000SCF H/bbl(89〜1780m/m)、好ましくは2,000〜5,000SCF H/bbl(356〜890m/m)、およびLHSV0.1〜10v/v/時間、好ましくは0.5〜5v/v/時間、より好ましくは1〜2v/v/時間で行われる。
【0030】
本発明の別の実施形態においては、ワックス質原料は、最初に、ほぼ+10℃以下の流動点に溶剤脱ロウに付される。
【0031】
用いられる脱ロウ溶剤には、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、MEKとMIBKの混合物などのC〜Cケトン、トルエンなどの芳香族炭化水素、MEK/トルエンなどのケトンと芳香族の混合物、メチルt−ブチルエーテルなどのエーテル、並びにそれとケトンまたは芳香族との混合物が含まれうる。同様に、液化(通常ガス状)炭化水素(プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレンおよびそれらの混合物など)を、溶剤として用いてよい。好ましくは、用いられる溶剤は、メチルエチルケトンとメチルイソブチルケトンの等容量混合物である。典型的には、異性化油/溶剤比は、1〜10の範囲、好ましくは約1:3である。脱ロウ原料は次いで、上記されるように水素異性化に付される。
【0032】
第一および第二の両成分が、少なくとも一種の結晶質8、10または12員環モレキュラーシーブであることもまた、本明細書において予期される。また、第一および第二の両成分が、8、10または12員環モレキュラーシーブの混合物であることも予期される。従って、第一および第二の両成分を、上記の8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物のあらゆるものから選択できる。第一の成分がITQ−13であり、第二の成分が、ZSM−48、ZSM−35、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−57、SSZ−31およびそれらの混合物から選択されることが好ましい。第一の成分が、ITQ−13、ZSM−57およびそれらの混合物から選択され、第二の成分が、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、SSZ−31およびそれらの混合物から選択されることがより好ましい。
【0033】
金属水素添加成分を、第一の脱ロウ成分および第二の異性化成分のいずれか(好ましくは第一および第二の両成分)の上に沈積させることができる。金属は、第VIB族および第VIII族、好ましくは第VIII族、より好ましくはPt、Pdおよびそれらの混合物の少なくとも一種から選択される。金属の量は、触媒を基準として0.1〜30wt%の範囲としうる。金属がPt、Pdまたはそれらの混合物である場合、好ましい量は、触媒を基準として0.1〜5wt%である。触媒の転化率を最大にするために、金属分散は、金属が一成分上にのみある場合には、少なくとも0.3であることが好ましい。金属が両成分上にある場合には、一方の成分上の分散は、少なくとも0.3であることが好ましい。
【0034】
第一および第二の成分は、VIを実質的に低減することなく、ワックス異性化およびナフテン破壊を促進するのに十分な比率で組み合わされる。本発明の触媒について、ゼオライト/非晶質無機酸化物比は約1:1〜1:20(重量)の範囲であり、次に記載されるMCH試験で承認される必要がある。
【0035】
触媒中の第一および第二の成分の適切な比率を決定する一技法は、約0.5wt%Ptを含む組み合わせ成分を、メチルシクロヘキサン(MCH)の種々のシクロペンタン化合物への転化で評価することに基づく。320℃で、trans−1,2−ジメチルシクロペンタン/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン(t−1,2/t−1,3DMCP)比約1未満をもたらす触媒は、基材の最大収率を促進することが見出された。
【0036】
第二の要件は、約0.5wt%Ptで含浸され、転化率10%におけるメチルシクロヘキサンの種々のシクロペンタン化合物への転化(320℃)で評価された触媒が、少なくとも50%超のエチルシクロペンタン(ECP)形成に対する選択性を示す場合である。
【0037】
この技法は、更に、次のように説明される。触媒によるMCHの種々のシクロペンタン生成物への反応は、図1に示される。図1に示されるように、MCH分解の生成物には、エチルシクロペンタン、シス−およびtrans−1,2−ジメチルシクロペンタン、シス−およびtrans−1,3−ジメチルシクロペンタン、並びに1,1−ジメチルシクロペンタンが含まれる。この技法は、MCH試験としても知られるが、本発明の触媒について、触媒の酸性度および活性点制約を定義するのに用いられる。
【0038】
重要な要件は、次のように要約される。即ち、(1)MCHの転化(320℃)は、相対的な触媒活性の指標であること;(2)転化率10%におけるECPへの選択性は、触媒の酸性度と相関し、高いECP選択性は、低い触媒酸性度を表し、低いECP選択性は、高い触媒酸性度を表すこと;および(3)trans−1,2−DCMP/trans−1,3−DCMP比は、触媒の活性点における制約と相関し、高い比率(>1)は、活性点における制約が殆どまたは全くないことを表し、低い比率(<1)は、活性点における制約された外形を表すことである。
【0039】
本方法においては、trans−1,2−DCMP/trans−1,3−DCMP比は、主に、非晶質異性化成分の酸性度を制御することによって、約1未満に調整される。アルミナなどの弱酸性非晶質成分を用いることが好ましい。非晶質相の酸性度を増大することは、一般に、上記の比率を増大する。
【0040】
本発明の触媒を用いる水素異性化方法は、温度約200〜400℃、好ましくは250〜380℃、最も好ましくは300〜350℃、圧力約500〜5,000psig(3.55〜34.6mPa)、好ましくは1,000〜2000psig(7.0〜13.9mPa)、水素ガス処理比500〜10000SCF H/B(89〜1780m/m)、好ましくは2,000〜5,000SCF H/B(356〜890m/m)、およびLHSV0.5〜5v/v/時間、好ましくは1〜2v/v/時間で行われる。
【0041】
本発明の別の実施形態においては、ワックス原料は、最初に、ほぼ+10℃以下の流動点に溶剤脱ロウに付される。
【0042】
用いられる脱ロウ溶剤には、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、MEKとMIBKの混合物などのC〜Cケトン、トルエンなどの芳香族炭化水素、MEK/トルエンなどのケトンと芳香族の混合物、メチルt−ブチルエーテルなどのエーテル、並びにそれとケトンまたは芳香族との混合物が含まれうる。同様に、液化(通常ガス状)炭化水素(プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン、およびそれらの混合物など)を、溶剤として用いてよい。好ましくは、用いられる溶剤は、メチルエチルケトンとメチルイソブチルケトンの等容量混合物である。典型的には、異性化油/溶剤比は、1〜10の範囲であり、好ましくは約1:3である。脱ロウ原料は次いで、上記されるように水素化脱ロウに付される。
【0043】
本発明は以降、限定しない実施例において明らかにされる。
【実施例】
【0044】
実施例1
この実施例は、非晶質成分における酸性度の異なる触媒に対しての、水素化分解装置の留出油(原料A)における収率−VIのトレードオフを示す。水素化分解装置の留出油(原料A)の物理特性を表1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
表2(列B)の触媒は、粉末状ゼオライトシータ−1(TON)を、粉末状アルミナ(BET表面積190m/m)と組み合わせ、続いて完全に混合して均一な粉末化混合物を形成し、次いで金型中で加圧成形し、所望のメッシュサイズに篩い分けして触媒ペレットを形成することによって調製された。TONおよびアルミナの両者は、混合前に、それぞれ、水性パラジウムテトラアミンジナイトレート(pH=10)および二塩化パラジウムを用いて粉末化形態のパラジウムを充填された。
【0047】
表2(列C)の触媒は、列Aで用いたのと同じ技法を用いて、ゼオライトTONをシリカ−アルミナ(Si−Al)と組み合わせて、ペレットに形成する前に、均一な粉末化触媒を製造することによって調製された。この場合には、パラジウムは、初期湿潤によって、仕上げ一体化触媒に(パラジウムテトラアミンジナイトレートとして)充填された。
【0048】
表2は、水素化脱ロウのためのこれらの二つの触媒について、活性および選択性を溶剤脱ロウ(列A)と比較して示す。各触媒成分および対応する仕上げ一体化触媒の活性の相違もまた、メチルシクロヘキサンの320℃における反応を用いて示す。表には、明らかに、より高い酸性度(より大きな数値および酸強度)のシリカ−アルミナ触媒(列C)が、アルミナ(列B)に付随される非常に低い酸性度(高い収率をもたらすが、VIのマイナスをもたらす)と比較して、より低い収率を与えるが、ずっとより高いVIをも与えることが示される。
【0049】
【表2】

【0050】
実施例2
この実施例は、収率−VIのトレードオフを更に示し、また水素化分解装置の留出油(原料B)を水素化脱ロウするための二つの触媒について、活性および選択性を溶剤脱ロウと比較して示す。水素化分解装置の留出油(原料B)の物理特性を表3に示す。
【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】
これらの二つの触媒(列BおよびC)の調製方法は、実施例1に記載される。
【0054】
表4の列BおよびCには、両触媒によって得られた収率およびVIが比較される。再度、最も低い酸性触媒(列B)は、より高い酸性触媒(列C)に比較して、より高い収率、およびより低いVIを示す。
【0055】
実施例3
この実施例は、収率−VIのトレードオフを更に示し、また水素化分解装置の留出油(原料B)を水素異性化するための二つの触媒の活性および選択性を、溶剤脱ロウと比較して示す。この実施例は、微細孔成分/非晶質成分の相対量を変更することによって、一体化触媒の全酸性度が、収率またはVIを最大化するように調整されうることを示す。
【0056】
表5は、二つの一体化触媒を比較する。これはいずれも、粉末化ZSM−5(Si/Al比110)を粉末化非晶質成分と異なる比率で組み合わせ、次いで白金テトラアミンジクロリドを用いて、初期湿潤により白金を充填することによって調製された。表5は、水素化分解装置の留出油(原料B)を脱ロウするためのこれらの触媒について、活性および選択性を溶剤脱ロウと比較して示す。留出油(原料B)の物理特性を表3に示す。列Bの触媒(1,2/1,3DMCP比<1を有する)は、列Cの触媒(1,2/1,3DMCP比>1を有する)より高い収率を示すが、より低いVIをも示す。
【0057】
【表5】

【0058】
実施例4
この実施例は、良好な水素添加金属の分散が、最大の触媒転化率に必要であることを示す。しかし、混合粉末化触媒中の金属は、微細孔成分上または非晶質成分上に分散されうる。
【0059】
表6の触媒は、粉末形態のゼオライトシータ−1(TON)を粉末形態のアルミナ(BET表面積190m/m)と組み合わせ、続いて完全に混合して均一な粉末化混合物を形成し、次いで金型中で圧縮成形して所望のメッシュサイズに篩い分けして触媒ペレットに形成することによって調製された。
【0060】
列Aの触媒中のTONは、アルミナと混合される前に、白金テトラミンジナイトレートを充填された。
【0061】
列Bの触媒中のTONは、アルミナと混合される前に、水性パラジウムテトラアミンジナイトレート(pH=10)を用いて、粉末化形態のパラジウムを充填された。
【0062】
列Cの触媒中のTONは、白金を(二塩化白金として)充填されたアルミナと混合される前に、水性テトラミンジナイトレート(pH=10)を用いて、粉末化形態のパラジウムを充填された。
【0063】
列Dの触媒は、実施例1に記載されるように調製された。
【0064】
表6の列AおよびBは、二つのTONゼオライト/アルミナ混合粉末触媒の活性を比較する。ここで、貴金属は、TONゼオライト成分上のみに充填された。PdTON/アルミナ触媒(列B)は、金属分散12%を有するが、これは、流動点の減少については、金属分散65%を有するPtTON/アルミナ触媒(列A)よりずっと低い活性を有することが示された。
【0065】
更なるPtまたはPdをアルミナ成分上に充填すること(それぞれ列C、および列D)により、触媒の活性が、列Aで観察されたもののレベルにまで向上される。
【0066】
【表6】

【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】メチルシクロヘキサンの種々のシクロペンタン化合物への320℃における転化を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワックス質原料を水素異性化して、潤滑油基材の収率を向上する方法であって、
(a)ワックス質原料を、水素異性化条件下で、一体化された混合粉末化ペレット触媒を含む触媒と接触させる工程
を含み、前記触媒は、
(i)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される第一の脱ロウ成分、および
(ii)分散された金属水素添加成分を担持する非晶質無機酸化物である第二の異性化成分
を含み、
(iii)前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比1未満、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性50%以上をもたらす比率で存在する
ことを特徴とするワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項2】
前記脱ロウ成分は、10員環および12員環モレキュラーシーブよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項3】
前記異性化成分は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミナおよびシリカ−マグネシアよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項4】
前記異性化成分は、シリカ、アルミナ、チタニアおよびジルコニアよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項3に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項5】
前記水素添加成分は、第VIII族金属であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項6】
前記水素添加成分は、Pt、Pdおよびそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項7】
前記水素添加成分は、0.1〜30wt%分散されることを特徴とする請求項6に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項8】
前記非晶質無機酸化物は、イットリア、希土類酸化物、ボリアまたはマグネシアによって助触またはドープされることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項9】
前記原料は、流動点+10℃以下に溶剤脱ロウされた原料であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項10】
ワックス質原料を水素異性化して、潤滑油基材の収率を向上する方法であって、
(a)ワックス質原料を、水素異性化条件下で、一体化された混合粉末化ペレット触媒を含む触媒と接触させる工程
を含み、前記触媒は、
(i)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される第一の脱ロウ成分、および
(ii)分散された金属水素添加成分を担持する非晶質無機酸化物である第二の異性化成分
を含み、
(iii)前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比1以上、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性50%以上をもたらす比率で存在する
ことを特徴とするワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項11】
ワックス質原料を水素異性化して、潤滑油基材の収率を向上する方法であって、
(a)ワックス質原料を、水素異性化条件下で、一体化された混合粉末化ペレット触媒を含む触媒と接触させる工程
を含み、前記触媒は、
(i)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも一種の第一の成分、および
(ii)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも一種の第二の成分
を含み、
(iii)前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比1未満、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性50%以上をもたらす比率で存在する
ことを特徴とするワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項12】
前記脱ロウ成分は、10員環および12員環モレキュラーシーブよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項11に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項13】
前記10および12員環モレキュラーシーブは、アルミノシリケートおよびアルミノホスフェートよりなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項14】
前記アルミノシリケートは、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、天然および合成フェリエライト、ZSM−48、ZSM−57、SSZ−31、ゼオライトベータ、モルデナイト、オフレタイト、ECR−42、MCM−71並びにITQ−13よりなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項15】
前記少なくとも一種の第一の成分は、ITQ−13であり、
前記少なくとも一種の第二の成分は、ZSM−48、ZSM−35、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−57、SSZ−31およびそれらの混合物よりなる群から選択される
ことを特徴とする請求項14に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項16】
前記少なくとも一種の第一の成分は、ITQ−13、ZSM−57およびそれらの混合物よりなる群から選択され、
前記少なくとも一種の第二の成分は、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、SSZ−31およびそれらの混合物よりなる群から選択される
ことを特徴とする請求項14に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項17】
前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比1以上、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性50%以上をもたらす比率で存在することを特徴とする請求項11に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワックス質原料を水素異性化して、潤滑油基材の収率を向上する方法であって、
(a)ワックス質原料を、水素異性化条件下で、一体化された混合粉末化ペレット触媒を含む触媒と接触させる工程
を含み、前記触媒は、
(i)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも一種の第一の成分、および
(ii)分散された金属水素添加成分を担持する8、10および12員環モレキュラーシーブ、並びにそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも一種の第二の成分
を含み、
(iii)前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比1未満、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性50%以上をもたらす比率で存在する
ことを特徴とするワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項2】
前記脱ロウ成分は、10員環および12員環モレキュラーシーブよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項3】
前記10および12員環モレキュラーシーブは、アルミノシリケートおよびアルミノホスフェートよりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項4】
前記アルミノシリケートは、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、天然および合成フェリエライト、ZSM−48、ZSM−57、SSZ−31、ゼオライトベータ、モルデナイト、オフレタイト、ECR−42、MCM−71並びにITQ−13よりなる群から選択されることを特徴とする請求項3に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項5】
前記少なくとも一種の第一の成分は、ITQ−13であり、
前記少なくとも一種の第二の成分は、ZSM−48、ZSM−35、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−57、SSZ−31およびそれらの混合物よりなる群から選択される
ことを特徴とする請求項4に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項6】
前記少なくとも一種の第一の成分は、ITQ−13、ZSM−57およびそれらの混合物よりなる群から選択され、
前記少なくとも一種の第二の成分は、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、SSZ−31およびそれらの混合物よりなる群から選択される
ことを特徴とする請求項に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項7】
前記第一および第二の成分は、メチルシクロヘキサンの1,1−ジメチルシクロペンタン、1,2−ジメチルシクロペンタン、1,3−ジメチルシクロペンタンおよびエチルシクロペンタンへの320℃における転化率で触媒を評価するとき、触媒が、trans−1,2−/trans−1,3−ジメチルシクロペンタン比1以上、および転化率10%におけるエチルシクロペンタンへの選択性50%以上をもたらす比率で存在することを特徴とする請求項に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項8】
前記水素添加成分は、第VIII族金属であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項9】
前記水素添加成分は、Pt、Pdおよびそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項10】
前記水素添加成分は、0.1〜30wt%分散されることを特徴とする請求項8に記載のワックス質原料の水素異性化方法。
【請求項11】
前記原料は、流動点+10℃以下に溶剤脱ロウされた原料であることを特徴とする請求項1に記載のワックス質原料の水素異性化方法。

【図1】
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【公表番号】特表2006−506484(P2006−506484A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551374(P2004−551374)
【出願日】平成14年11月12日(2002.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2002/036521
【国際公開番号】WO2004/044097
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(390023630)エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー (442)
【氏名又は名称原語表記】EXXON RESEARCH AND ENGINEERING COMPANY
【Fターム(参考)】