説明

炊飯器

【課題】炊飯、保温、予約などがなされていない未使用時の消費電力を減少させることができる炊飯器を得る。
【解決手段】蓋3の開閉を検知する蓋開閉検知手段10と、内釜5の収納を検知する内釜収納検知手段9とを備え、蓋開閉検知手段10及び内釜収納検知手段9の少なくとも一方の検知状態に応じて、電源回路18から制御手段13への通電経路を開放し、電力供給を行わないものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器に関し、特に、待機電力の削減に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の炊飯器においては、例えば「米と水とを収容する内鍋を取出自在に収納する炊飯器本体と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記内鍋の温度を検出する温度センサーと、マイコン機能と、停電時にマイコン機能を動作させるべくバックアップするバックアップ電源とを備え、予約セット後所定時間経過後に炊飯を開始する予約モードを選択できるように構成した電気炊飯器であって、前記予約モードが選択された場合には、予約モード選択操作後から炊飯を開始するまでの間、主電源をOFFし、前記バックアップ電源による省エネモードに移行させるように構成したことを特徴とする電気炊飯器。」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−204921号公報(請求項1、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今、地球温暖化をはじめとする環境問題が取りざたされる中、温室効果ガスの削減の必要性が叫ばれており、普及率の高い家電製品においても、より一層の消費電力低減が求められている。本発明の対象となる炊飯器においても、普及率が高く、かつ、日々の使用頻度が大きい製品のため、消費電力低減は大変重要な課題である。ところで、上記の背景技術は、バックアップ電源を備え、炊飯予約時における待機電力を可及的に小さくする構成としているが、充電電源、あるいは電池を使用している点において、本質的な環境配慮型の製品開発をしているとは言いがたい。また、形態を変えてはいるが、電気を利用しており、十分な消費電力低減を果たしているとは言えない。また、炊飯器は、一日の大半が、炊飯、保温、予約などをされていない未使用の状態にて設置されている時間が長いという現状を鑑みると、真に消費電力低減効果を高めるためには、未使用時の消費電力を低減させる必要がある。
【0005】
従来の炊飯器においては、操作を常に受け付けるためにマイコンを待機状態にしておく必要があり、炊飯、保温、予約などがなされていない未使用時においても、常時電力を消費するという課題があった。
【0006】
その電力は一見小さく感じるが、長年にわたる待機状態で消費される電力は蓄積され大変に大きくなる。現状は消費者の努力により、プラグを外すなどの対策が採られることで、待機電力の削減が実施されている状態である。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、炊飯、保温、予約などがなされていない未使用時の消費電力を減少させることができる炊飯器を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る炊飯器は、内釜収納部を有する炊飯器本体と、前記内釜収納部に収納される内釜と、前記炊飯器本体と可動部によって接続され、前記内釜収納部を閉塞する蓋と、前記内釜を加熱する加熱手段と、前記加熱手段への通電を制御する制御手段と、前記制御手段へ電力を供給する電源回路とを備える炊飯器において、前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、前記内釜の収納を検知する内釜収納検知手段とを備え、前記蓋開閉検知手段及び前記内釜収納検知手段の少なくとも一方の検知状態に応じて、前記電源回路から前記制御手段への通電経路を開放し、電力供給を行わないものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、蓋開閉検知手段及び内釜収納検知手段の少なくとも一方の検知状態に応じて、電源回路から制御手段への通電経路を開放し、電力供給を行わないことにより、未使用時の消費電力を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、本発明に係る炊飯器の好適な実施の形態について図を参照して説明する。尚、以降の各図において同一番号の構成要素は同一のものとする。
【0011】
図1は本発明の実施の形態1を示す炊飯器の外観を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1を示す炊飯器の側断面図である。図において、本実施の形態における炊飯器は、内釜収納部6を有する炊飯器本体1と、内釜収納部6に収納される内釜5と、炊飯器本体1と可動部によって接続され、内釜収納部6を閉塞する蓋3と、内釜5を加熱する加熱手段7と、加熱手段7への通電を制御する制御手段13(後述)と、制御手段13へ電力を供給する電源回路18(後述)とを備えている。さらに、炊飯器本体1と内釜5との間には、内釜5の収納を検知する内釜収納検知手段9、炊飯器本体1と蓋3との間には、蓋3の開閉を検知する蓋開閉検知手段10が設けられている。また、蓋3の上面には、設定操作を入力する設定入力手段2、蓋3の内釜5側には、内釜5の温度を検知する温度検知手段11を備えている。
【0012】
設定入力手段2は、操作パネルであり、ボタンなどによる入力操作を受け付けることで、炊飯、予約炊飯、保温などを実行、炊飯の種類の変更などの設定を入力する。また設定状態や運転状態は、操作パネル上に設けられた表示部に表示することで、使用者が状態を確認できる。さらに、この設定入力手段2には、常時通電モードと省電力通電モードとを選択する通電モード選択ボタン(図示せず)が設置されており、後述する動作により、選択されたモードに応じて通電経路を切り替えることができる。
【0013】
蓋3は、内釜収納部6に収納された内釜5を加熱する際に密閉するためのものである。また、蓋3には蒸気口4が設けられており、炊飯中に発生する蒸気は、この蒸気口4から排出されることで、米飯を好適な仕上がりにするのに役立つ。さらに、蓋3には、内釜5のフランジ部周辺に蓋パッキン8が設置されており、内釜収納部6に内釜5を収納した後、蓋3を閉じることで、内釜5内の密閉性がより保たれる。
【0014】
内釜5は、炊飯の際に米、水が投入され、炊飯器本体1内に設けられた内釜収納部6に収納、設置される。内釜収納部6は、内釜5を収納するとともに、加熱手段7を外壁部に設置する構造となっている。加熱手段7は、加熱コイルなどで構成され、電磁誘導加熱が実施される。加熱コイルはスパイラル状に旋回され直列に接続され、高周波電流が供給されることで誘導加熱を行う。高周波電流の供給はインバータ回路(図示せず)及びインバータ回路を駆動制御する制御手段13によって行われる。尚、加熱手段7は、電熱装置を使用して構成することも可能である。
【0015】
内釜収納検知手段9は、機械的に接点の切り替えを行い、電力を要しない接点型スイッチであるマイクロスイッチを備えている。さらに、この内釜収納検知手段9は、内釜収納部6の底中央部に形成した孔部に貫通して設けられ、内釜5と当接し、この内釜5により押動される押下部と、この押下部より炊飯器本体1側に設置され、押下部を内釜5側に押圧する釜支持バネ9aとを備えている。内釜収納検知手段9は、内釜5の収納時に釜支持バネ9aが内釜5の重量により変位することを利用し、釜支持バネ9a先端部の押下部がマイクロスイッチを押すことによって接点の切り替えを行うことで、内釜5が収納されているか否かを検知することが可能となる。
【0016】
また、釜支持バネ9aのバネ定数の設定によっては、内釜5の重量が一定重量以上の場合のみマイクロスイッチの押下を実行する変位に設定することも可能であり、ひいては内釜5の内容物の重量に一定の閾値を設けることも可能である。即ち、内釜5に所定量の米や水が投入されている場合に、押下部によりマイクロスイッチが押下され接点を閉じることも可能である。
【0017】
蓋開閉検知手段10は、蓋3の先端部に設けられ、機械的に接点の切り替えを行い、電力を要しない接点型スイッチであるマイクロスイッチを備えている。蓋開閉検知手段10は、蓋3が内釜収納部6を閉塞した際、この蓋3によりマイクロスイッチが押下され、接点の切り替えを行うことで、蓋3が開状態にあるか、閉状態にあるかを検知することが可能である。
【0018】
尚、蓋開閉検知手段10は、蓋3と炊飯器本体1とを接続する可動部又はその近傍に設け、蓋3が、炊飯器本体1に対して一定角度以下に閉塞されたとき、接点が閉されるようにしても良い。即ち、図2では蓋開閉検知手段10を先端部に設けているが、例えば蓋3のヒンジ部(可動部)に機械的接点を短絡・開放する機構を設けることも可能である。接点位置により、蓋3の開閉角度を任意に設定でき、蓋3が密閉する前、例えば蓋3の角度が45°に降りてきた時点で接点を開放するなどの閾値を設定することも可能となる。
【0019】
図3は本発明の実施の形態1を示す炊飯器の要部回路構成図である。図において、制御手段13は、内釜収納検知手段9、蓋開閉検知手段10及びリレー12(後述)を介する通電経路により、電源回路18から電力が供給される。この制御手段13は、設定入力手段2からの設定情報及び温度検知手段11からの検知情報が入力され、加熱手段7への通電を制御することで炊飯工程を実施する。尚、設定入力手段2、温度検知手段11の動作に必要な電力は、制御手段13から供給される。
【0020】
さらに、制御手段13には、使用者が設定入力手段2に入力した設定内容を一時的に記憶する設定記憶手段14と、加熱終了後からの経過時間を計時する計時手段15と、温度検知手段11からの信号により内釜5の温度を判定する温度判定制御手段16と、計時手段15からの情報に基づき、加熱時間、通電時間などを判定する時間判定制御手段17を内蔵しており、加熱制御、通電制御にフィードバックすることで、炊飯、保温、予約などにおける温度や時間を制御して、米飯を好適な仕上がりにすることが可能である。また、後述する動作により、制御手段13への通電経路を開放することが可能である。
【0021】
制御手段13と電源回路18との通電経路は、内釜収納検知手段9、蓋開閉検知手段10による通電のON/OFFが機械的に切り替わることで、通電状態が制御される。即ち、内釜収納検知手段9は、内釜5が未収納状態のとき、電源回路18から制御手段13への通電経路を開放し、蓋開閉検知手段10は、蓋3が開状態のとき、電源回路18から制御手段13への通電経路を開放する。
また、この通電経路には、リレー12を有しており、後述する動作により、制御手段13からの制御信号により接点の開閉切り替えを行うことが可能となる。さらに、このリレー12は、内釜収納検知手段9、蓋開閉検知手段10の短絡開放状態及び状態の遷移、即ち、電源回路18から制御手段13への通電経路が開放状態であって、内釜収納検知手段9により、内釜5が未収納状態から収納状態への遷移が検知され、且つ、蓋開閉検知手段10により、蓋3の開状態から閉状態への遷移が検知されたとき、電源回路18から制御手段13への通電経路を短絡し、電力供給することが可能である。例えば、内釜収納検知手段9、蓋開閉検知手段10が短絡された場合、リレー12の接点も短絡されることで通電状態への復帰が可能となる。尚、このリレー12は、通常、接点は閉じており(短絡)、内釜5が収納状態で、且つ、蓋3が開状態のとき、電源回路18から制御手段13への通電経路が短絡され電力が供給される。
【0022】
さらに、制御手段13は、電源回路18から供給される電力が、通電モード選択手段19介して供給される。この通電モード選択手段19は、後述する動作により、設定入力手段2からの操作に基づき、制御手段13の制御信号により通電がON/OFFされる。
【0023】
次に、本実施の形態における炊飯器の動作を、加熱終了後経過時間に基づく動作と、内釜温度に基づく動作とについて、図4及び図5を参照して説明する。
【0024】
図4は本発明の実施の形態1を示す炊飯器の消費電力低減シーケンスを示す図である。まず、加熱終了後経過時間に基づく動作について説明する。
制御手段13は、加熱手段7による炊飯又は保温などの加熱制御を実行しているか否かを判定し(S1)、実行中であると判断したときは設定状態を設定記憶手段14に記憶する(S2)。これにより電力供給OFFからの復帰後、設定記憶手段14に記憶された設定状態により再度設定内容を反映することが可能となる。
一方、加熱手段7による加熱制御を実行していないと判断したとき、即ち加熱が終了したとき、制御手段13は計時手段15の計時を開始させ、加熱終了後からの経過時間を計時させる。
【0025】
次に、加熱制御の実行中でないと判断した場合であって、内釜5が収納がされており(S3)、且つ、蓋3が閉じられている(S4)場合、制御手段13は、計時手段15により計時された加熱終了後からの経過時間が一定時間以上経過したか否かを判断する(S5)。
【0026】
このような、内釜5が収納されており(S3)、且つ、蓋3が閉じられている状態(S4)では、制御手段13への通電は行われ、電気的に制御が可能な状態であり、炊飯、保温などは自由に行うことができる。逆説的に言えば、内釜5が収納されていない状態や、蓋3が閉じられていない状態では通電をする必要性は全くない。つまり、炊飯器の使用実態を鑑みた場合、炊飯器は、内釜5の収納が必須の調理機器であり、また、その炊飯・保温は蓋3を閉じた状態でなければ行われないからである。
【0027】
一方、内釜5が未収納状態のとき(S3)、内釜収納検知手段9のマイクロスイッチは押下されず、電源回路18から制御手段13への通電経路が開放されて、制御手段13への電力供給がOFFになる。即ち、待機電力がゼロとなる。
さらに、蓋3が開状態のとき(S4)、蓋開閉検知手段10のマイクロスイッチは押下されず、電源回路18から制御手段13への通電経路が開放されて、制御手段13への電力供給がOFFになる。即ち、待機電力がゼロとなる。
【0028】
ステップS5において、経過時間が一定時間以上経過したと判断したとき、制御手段13は、リレー12の接点を開放し、電源回路18から制御手段13への通電経路を開放する。これにより制御手段13の待機電力はゼロとなる。
【0029】
このように、蓋3、内釜5の状態、及び加熱終了からの経過時間に応じて、待機電力をゼロとすることが可能となる。
【0030】
図5は本発明の実施の形態1を示す炊飯器の消費電力低減シーケンスを示す図である。次に、内釜温度に基づく動作について説明する。尚、図5において、上記加熱終了後経過時間に基づく動作と同様の動作については、同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】
まず制御手段13は、上記動作と同様に加熱終了の判断(S1)を行う。次に、加熱制御の実行中でないと判断した場合であって、内釜5が収納がされており(S3)、且つ、蓋3が閉じられている(S4)場合、制御手段13は、温度判定制御手段16により、温度検知手段11の検知温度、即ち内釜5の温度が一定温度以下であるか否かを判断する(S6)。このような内釜5の温度低下は炊飯終了あるいは保温終了後にのみ起こる事象であり、加熱終了と判定することが可能である。
【0032】
ステップS6において、温度が一定温度以下となったと判断したとき、制御手段13は、リレー12の接点を開放し、電源回路18から制御手段13への通電経路を開放する。これにより制御手段13の待機電力はゼロとなる。
【0033】
このように、蓋3、内釜5の状態、及び加熱終了からの温度低下に応じて、待機電力をゼロとすることが可能となる。
【0034】
次に、設定入力手段2の通電モード選択ボタンが操作された場合の通電モードの切り替え動作について説明する。
使用者による設定入力手段2の操作により、常時通電モードと省電力通電モードとを選択する通電モード選択ボタンが操作されると、制御手段13は、設定入力手段2からの信号に基づき、通電モード選択手段19の通電のON/OFFを切り替える制御を行う。
【0035】
常時通電モードが選択された場合には、制御手段13は、通電モード選択手段19をONにし、電源回路18から供給される電力が、通電モード選択手段19介して制御手段13へ供給される。このとき、内釜5が未収納状態、蓋3が開状態又は上述の動作によりリレー12が開放状態となった場合であっても、制御手段13への電力供給は維持される。つまり、蓋開閉検知手段10及び/又は内釜収納検知手段9の検知状態によらず、電源回路18からの通電は、蓋開閉検知手段10、内釜収納検知手段9、リレー12を迂回し、制御手段13及び加熱手段7へ通電が行われ、電源回路18から制御手段13への通電を維持される。
【0036】
一方、省電力通電モードが選択された場合には、制御手段13は、通電モード選択手段19をOFFにし、電源回路18から通電モード選択手段19介して制御手段13へ供給される通電経路を開放する。このとき、制御手段13には、電源回路18から供給される電力が、内釜収納検知手段9、蓋開閉検知手段10及びリレー12を介する通電経路により供給され、上述した動作により、内釜5、蓋3の状態又は経過時間若しくは内釜温度に基づく動作によって、通電経路が制御される。
【0037】
尚、設定入力手段2により、一定時間後に炊飯を実施するいわゆる予約炊飯の実行操作がされた場合には、制御手段13は、入力された情報に基づき、通電モード選択手段19を常時通電モードとして選択することも可能であり、この場合、予約設定時は常時通電モード、炊飯終了後及び保温終了後は省電力通電モードとすることも可能となる。
【0038】
以上のように本実施の形態においては、蓋開閉検知手段10及び内釜収納検知手段9の少なくとも一方の検知状態に応じて、電源回路18から制御手段13への通電経路を開放し、電力供給を行わないことにより、炊飯、保温などの未使用時の通電不要状態における消費電力を減少させることができる。
【0039】
また、蓋3の開閉や内釜5の収納状態などによる機器の状態変更に対して、きめ細かな消費電力低減が可能とすることができる。
【0040】
また、通電経路を開放する際、蓋開閉検知手段10と内釜収納検知手段9に機械的接点型のスイッチにより行うこととしたため、検知のために電力を使う必要がなく、消費電力の低減が可能となる。
【0041】
また、蓋3と内釜5の設置状態により、未使用時の消費電力を低減することができるので、主電源の入切やコンセントとの抜き差しなど、使用者に特別な作業負荷を与えることなく、利便性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態1を示す炊飯器の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1を示す炊飯器の側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1を示す炊飯器の要部回路構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1を示す炊飯器の消費電力低減シーケンスを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1を示す炊飯器の消費電力低減シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 炊飯器本体、2 設定入力手段、3 蓋、4 蒸気口、5 内釜、6 内釜収納部、7 加熱手段、8 蓋パッキン、9 内釜収納検知手段、9a 釜支持バネ、10 蓋開閉検知手段、11 温度検知手段、12 リレー、13 制御手段、14 設定記憶手段、15 計時手段、16 温度判定制御手段、17 時間判定制御手段、18 電源回路、19 通電モード選択手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内釜収納部を有する炊飯器本体と、前記内釜収納部に収納される内釜と、前記炊飯器本体と可動部によって接続され、前記内釜収納部を閉塞する蓋と、前記内釜を加熱する加熱手段と、前記加熱手段への通電を制御する制御手段と、前記制御手段へ電力を供給する電源回路とを備える炊飯器において、
前記蓋の開閉を検知する蓋開閉検知手段と、
前記内釜の収納を検知する内釜収納検知手段と
を備え、
前記蓋開閉検知手段及び前記内釜収納検知手段の少なくとも一方の検知状態に応じて、前記電源回路から前記制御手段への通電経路を開放し、電力供給を行わないことを特徴とする炊飯器。
【請求項2】
前記蓋開閉検知手段は、電力を要しない接点型スイッチを備え、前記蓋が開状態のとき、前記電源回路から前記制御手段への通電経路を開放することを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
前記内釜収納検知手段は、電力を要しない接点型スイッチを備え、前記内釜が未収納状態のとき、前記電源回路から前記制御手段への通電経路を開放することを特徴とする請求項1又は2記載の炊飯器。
【請求項4】
加熱終了後からの経過時間を計時する計時手段を備え、
前記蓋開閉検知手段により、前記蓋の閉状態が検知され、且つ、前記内釜収納検知手段により、前記内釜の収納状態が検知された場合であって、
前記計時手段により計時された加熱終了後からの経過時間が一定時間以上経過したとき、
前記電源回路から前記制御手段への通電経路を開放することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の炊飯器。
【請求項5】
前記内釜の温度を検知する温度検知手段を備え、
前記蓋開閉検知手段により、前記蓋の閉状態が検知され、且つ、前記内釜収納検知手段により、前記内釜の収納状態が検知された場合であって、
加熱終了後、前記温度検知手段により検知された温度が一定温度以下となったとき、
前記電源回路から前記制御手段への通電経路を開放することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の炊飯器。
【請求項6】
前記電源回路から前記制御手段への通電経路が開放状態であって、
前記内釜収納検知手段により、前記内釜が未収納状態から収納状態への遷移が検知され、且つ、前記蓋開閉検知手段により、前記蓋の開状態から閉状態への遷移が検知されたとき、
前記電源回路から前記制御手段への通電経路を短絡し、電力供給することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の炊飯器。
【請求項7】
前記蓋開閉検知手段は、
前記炊飯器本体と前記蓋との間に設けられることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の炊飯器。
【請求項8】
前記蓋開閉検知手段は、
前記蓋が前記内釜収納部を閉塞した際、前記蓋により前記接点型スイッチが押下され接点が開閉されることを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載の炊飯器。
【請求項9】
前記蓋開閉検知手段は、
前記蓋と前記炊飯器本体とを接続する可動部に設けられ、
前記蓋が、前記炊飯器本体に対して一定角度以下に閉塞されたとき、接点が閉されることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の炊飯器。
【請求項10】
前記内釜収納検知手段は、
前記炊飯器本体と前記内釜との間に設けられることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の炊飯器。
【請求項11】
前記内釜収納検知手段は、
前記内釜と当接し、該内釜により押動される押下部と、該押下部より前記炊飯器本体側に設置され、前記押下部を前記内釜側に押圧する釜支持バネとを更に備え、
前記内釜を前記内釜収納部に収納した際、該内釜が一定重量以上の場合に、前記押下部により前記接点型スイッチが押下され接点が閉されることを特徴とする請求項3〜10の何れかに記載の炊飯器。
【請求項12】
設定操作を入力する設定入力手段を備え、
前記設定入力手段から所定操作がされたとき、前記蓋開閉検知手段及び/又は前記内釜収納検知手段の検知状態によらず、前記電源回路から前記制御手段への通電を維持することを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−206793(P2008−206793A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−47234(P2007−47234)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】